OM101パワーフォーカス
1988年(昭和63年)発売
OM707用オリンパスAFレンズを使用し背面ダイヤルでマニュアルフォーカスを行うワインダー内蔵機.専用レンズにPF35-70ズーム、(PF50/2も)がある.
撮影中立ち往生しがちなOM707よりはるかに操作性が改善され,オリンパスAFレンズを使うなら101がお勧め.
ボディ単体+AFレンズではプログラム専用だがマニュアルアダプター2を装着すると絞り優先AEとマニュアル露出が追加される.オリンパスのTTLダイレクト測光フラッシュコントロールができるが,707にあったFP発光は省略された.
外装プラスチックなのに結構重量があるが.単4x4のヒンジが脆弱な構造で折れやすく,また液漏れ頻発(これは偶々低品質の単4が流通しはじめた時期に一致した不幸).
オリンパスAFレンズは重厚な造りで,単焦点は引き出しフード内蔵.絞りリングと,マニュアルフォーカス用のリングを持たない完全にボディ側からのコントロール専用.101,707ボディはOMズイコーを装着できるが,AFレンズはOMボディには装着できない.スペック上OMズイコーと同じレンズでも,構成図を比較すると微妙に変更されているものが多く,描写も同スペックのOMズイコーより画質が高い場合がある.
画像:0M101, 50/1.8つき,7時から時計回りに28/2.8,50/2.8マクロ,70-210/4,35-105/3.5-4.5,PF35-70,24/2.8
OM101ボディ右手親指側のダイヤル回転を電子変換し、マウント面に設けられたレンズ駆動カプラー回転を通じてOlympus AFレンズ側のフォーカス駆動を行います。
焦点合わせは、フォーカシングスクリーン上で眼で行います。
マニュアルフォーカス一眼レフでは普通のスプリットプリズム/マイクロプリズム/マット固定式がはいっています。
時期的にはオリンパスOM4Tiから採用された2-系の明るいスクリーンが入っているのではないかと思います。
レンズは、ミノルタα7000の後を追って発売されたレンズ交換式オートフォーカス一眼レフ、OM707AF専用に用意されたOlympus AFレンズ群を使用します。
パワーフォーカスによる焦点合わせは、違和感ないといえば嘘になりますね。
まあ、慣れです。
ダイヤルをゆっくり回せばジリジリと微調整でき、弾くように早く回転させたらそれなりに駆動も早い。
私は個人的には、それほど悪くない操作性だと思います。
自分の手で回す感覚が至上とすれば、それには劣るでしょう。
しかし、過去にはefunon様のご指摘にあったように、35mmカメラにもギアで焦点合わせを行う機種はありました。RFコンタックスやカスカ1などですね。35mmカメラを除けば、ヘリコイドを使う機種のほうが少数派で、ラックピニオンや偏心スピンドルで合わせる機種も多いのです。
101は「電子」が一枚挟まれているのが従来機と違う所でしょう。二回から目薬とはいいませんが...慣れです。
一点、カメラのグリップに重要な右手親指をフォーカスに取られてしまうのは、どうかなとも思いますが、中指から小指にしっかり掛かるグリップ(単4電池室としても大きすぎる)がありますから、酷く困ることはありません。
OM707もパワーフォーカス機構を備えていますが、露出シフトと兼用で切り替えて使うスライドスイッチで行うようになっており、速度は微妙なスライド量に左右され、合わせたい点に一発で合わせるのは不可能に近いです。
行ったり来たり、止めようと思えば動きが速くなり、物凄いストレスです。
しかもマニュアルフォーカスと露出計シフトとは同時に出来ません。狂気の操作性ですね。
AFが優秀なら任せきることも出来ましょうが、原始的なハネウェルAFモジュールなので遅く、認識率が低く、まあ合わない。
707ユーザは間違いなく101を褒め称える、というか707で何故このダイヤルを採用しなかったのか...と怒ったわけです。
さて、Olympus AFレンズは完全にAFに任せきることを前提にしたデザインなので、マニュアル焦点合わせ機構を完全に省いてしまったのは有名ですが、それに加えて距離指標が小さく、目盛りが詰まっていて、さらに小さな窓を通して見るので視認性がよくありません。
置きピンが、老眼では厳しい。
画像:上から見たOM101、右手親指側にパワーフォーカスダイヤル。
左上面にモードダイヤル。反時計回りにプログラムPモード、電源スイッチ(OFF)、バッテリーチェック、時計回り方向はマニュアルアダプター2を付けた時の絞り優先自動露出Aとマニュアル露出Mの切替。


まさか、伝統有るMFのOMシリーズのスレッドさえ出来ていないのに!(MFといえばMFか。)
OM101は異端中の異端です。決して褒められるシステムではないのですが、不思議と変態を魅了します。
れんずまにあ様の解説に有る様に、フライバイワイヤー方式のピント合わせは若干のイラ付きはあるものの
慣れればなんとかなるものです。
基本的に単プログラムの"P"モード機なので、ピントさえ合わせれば写ります。…と書きましたが、
悔しい事にレンズは一級です。
AF化に伴って構成を変更したレンズ群は、奇をてらう事がなく、初代のOMシリーズの様に超小型と
いう訳では有りません。どちらかと云うと大型化しています。但し、重量等のスペックは非常に似ています。
旧レンズ群には無かった50/2.0や、28-85/3.5-4.5と云ったレンズが用意されました。
一方、専用の超広角レンズが無いとか、500mm以上やシフトレンズが使用出来ないという制約も有ります。
さて旧レンズの使用ですが、装着した場合は絞り優先のAEとなります。但し、ファインダー内にシャッター
スピードは表示されません。
画像は上段が、輸出専用のAFの利かないPF専用50/2.0です。下段は標準的な望遠ズームですが、
ボディーサイズに比較してかなり大型な重量級です。
繰り返しますが、決してオススメできません。…面白いけど。


OM101/707 システムにはその構成を引き継いだレンズが発売されました。
このレンズ、所謂テレマクロという機能が付いています。
ズームリングを85mmにして、鏡胴側面のスイッチをONにするとズームリングが固定され、通常の最短撮影距離が0.8mのところが0.6mまで寄れる様になります。
(このスイッチは撮影距離が0.6〜0.8mの間はOFFに出来ません。尚、オリジナルのOMズイコータイプは0.6mの様です。)


左から50/1.8、28/2.8、24/2.8。
鏡胴側面の焦点距離表示を見ないと、ほぼ見分けが付きません。(画像上)
50だけはやや前玉が大きいのと、引き出しフードの形状が少し違う。
でもフードを引き出した長さも3本全く同じです。(画像下)
50mmには少々短すぎますね。24mmでも短すぎかも。フード材質はプラスチックです。
この3本のうち、24と28はOMと構成群/枚数と形状は同一ですが構成図のレンズ間隔は違うように見えます(構成図が正確かどうかはわかりませんが)。
50/1.8は、OM初期6-5だったのが6-4に変更になり、AFで6-5に戻っています。後玉径はOM初期より小さいように見えます。
性能はOMズイコーよりさらに改善されているように思います。
ラインアップはこの3本の単焦点、50/2.8マクロ、35-70、28-85、35-105、70-210ズームのAFレンズと、efunon様ご紹介の101専用パワーフォーカス35-70,50/2のみ。
もっと拡充する予定があったはずですが、果たせないままです。
先行者のミノルタαは、マウントを変えてしまったため特殊レンズを含め全面的にレンズラインを組まざるを得なかったのに対し、オリンパスはOMズイコーが装着出来るため、敢えて拡充しなかったのかもしれません。
売れ筋の50/1.4もAF化されていません。もしかすると駆動部の重量が大きいレンズはインナーフォーカス再設計するまでラインに入れなかった?


OM S-Zuiko Auto zoomと同一構成。AFレンズからPFレンズにかけても踏襲されました。
軽量小型でもっともよく見掛けるオリンパスAF,PFレンズでしょう。
Zuiko時代からプラスチックを多用しきわめて軽量化されていて、重宝しました。描写もそこそこで気に入っていました。
AFになり却って造りがよくなり190gから250gに重くなりました。
OM101専用のPFレンズは、前から見て赤いサークルが塗られています。


以前はこの焦点距離範囲は好みではなかったのですが、このレンズは性能が高く、またAFシステムでは中望遠は全部ズームに含まれてしまったので、24mmまたは28mmと組んで持ち出すには丁度良いレンズとして再認識しています。
105mm位置でクローズフォーカス機構が働き近接できます。
OMズイコー同一スペックレンズと構成が変わっています。


少し大柄な望遠ズーム。AF純正で最も長焦点。
当時としては、こなれたスペックで性能は信頼できます。
同じ焦点距離のOMズイコーは存在しません。
PFもありますが超珍品だそうです。
クローズフォーカスは全焦点距離で使用できます。


このシステムの白眉といえる単体で等倍まで連続的に撮影可能なマクロレンズ。
明るく便利でOMズイコーでも欲しかったスペック。
これを使いたいので101を保持する方もおられるとか。
画像:比較のため左にAF50/1.8を並べた50/2.8マクロ


これを装着することでA/Mモードが使えるようになる。
シャッター速度は絶対値で表示されるが、
絞り値はレンズによって表示がずれる。開放絞りから何段絞られたかの目安ということだろう。


AFレンズの中で最も少ないのでは。私は使える状態のものをみたことがありません。
海外サイトでOMズイコー版を見掛けますが、現物を見たことはありません。
ズイコーズーム35-80/2.8を除いて、オリンパスのフィルムカメラ用として最後発のズームでしょうから、性能は期待できますね。


あッ!と思ったら、国内有数の101スレッドになってしまいました。油断大敵です。
OM10用のマニュアルアダプターは良く見かけるのですが、OM101用のマニュアルアダプターUは入手が難しく、
たまたま入ったカメラ店で見つけた時(JUNKBox)はビックリしました。
なぜか、OM101用のズームレンズは35-70を除いてみんな重量級です。オリンパスさんのレンズにかける意地を
見ている感じがします。


私は当時絶対ムリと諦め、ギリギリ取り寄せ可能だった新品を購入しました。
f3.5やf値可変ズームはどうなんの?というのは聞かないお約束。
オリンパスAFレンズは同クラスのOMズイコーと較べて重くなる傾向がありますね。
ヘリコイドや絞りリングなど操作部をなくしているのに。
マウントは頑丈な金属です。
もしかするとAFカプラーからギアでフォーカス駆動するのは、プラスチックでは困難で金属でないといけない剛性が必要だったのかもしれません。


気を付けて頂きたいのは、OM-101専用のパワーフォーカス
レンズにはいくつかの特徴が有ります。
・鏡胴のレンズ銘の最後に"PF"とプリントが有る。
・距離環の窓カバーが無い。
・飾り環に赤いラインが入っている
・OM707用に用意されたマウント面の接点が有りません。
等、Olympusもかなり気を使ってAFとPFの区別をしている様です。…(涙)


・当たり前ですが、普通に装着出来ます。但しボディー側のレンズ脱着ボタンは押されたままです。
多分、AFカプラーも引き込まれたままだと思います。
・ファインダースクリーンは大変明るく感じます。
101は言うまでもなくマニュアルフォーカスなのでファインダーの優劣は直接ピント精度に影響しますので重要なポイントです。
MFのズイコーレンズにはプレビュー機構がレンズ側に有りますのでとても使い易い組み合わせになりました。
OM101をMFレンズと組み合わせて使用してみると、あまりOM101を異端視する必要は無い感じです。
それよりもPF付きの絞り優先機と考えても良い感じがしました。


>ボディー側のレンズ脱着ボタンは押されたままです。多分、AFカプラーも引き込まれたままだと思います。
あ!成る程!!今まで全然意識してませんでしたが、AFカプラーを引っ込めたままにしておく措置かもしれませんね!
MFレンズ脱着をそれほど多数回やってないので気付きませんでした。
明るいスクリーンは多分4Tiと同時期に出た707譲りの2−型スクリーンですよね。
ちょっと拡散性が弱いのが引っかかる所ですが、この当時他社も横並びで明るいマットを採用していましたし、十分ピント精度については検討されていたと思います。ただボケが撮影画像より少なく見えるのは気をつけねばなりません。
MFレンズを使えばレアなマニュアルアダプター2が無くても絞り優先AEになりますし、これは良いですね。
ワインダー2つきOM10(2や40でもいいけど)より101のほうが軽く取り回しがよく、作動音も小さいので、使用目的によってはなかなか良いシステムになるでしょう。
そういえば電動巻き戻しが出来るのは、モードラ並(笑
どのレンズが似合うでしょうね。


>ちょっと拡散性が弱いのが引っかかる所ですが、この当時他社も横並びで明るいマットを採用していましたし、十分ピント精度については検討されていたと思います。ただボケが撮影画像より少なく見えるのは気をつけねばなりません。
コレは最初気になったのですが、れんずまにあ様がお持ちの50mm F1.8 までは性能保証されているのだと思いました。
ただ、F1.4、F1.2 クラスはどうかなと思います。OM-4と同じスクリーンならスクリーンの構造までは同じなので安心なのですが、果たして組立調整をそこまで行っているか?です。
スタイル的には持っている100mmF2.8でははあまり格好の良い良いスタイルではなかったのですが、ファインダーの美しさは感動モノでした。
但しここで冷静に戻って、拡散率が低くいのでこの明るさが担保されていると思うと、大口径ではムズカシイのではと感じました。


MFは直進、AFは回転ズームという違いはありますが、レンズの太さが全く違い、MF Zuikoのほうがスリム。
通常の繰り出しにおける最短撮影距離はズーム全域で1.5mとAF, MF共に同じなのですが、使い勝手に最も影響するのはこの1.5mという非実用的な最短をカバーするクローズフォーカス機構の差だと思います。
AFは105mmの時に限ってクローズフォーカス機構が使え、0.85m,14x22cmというそこそこのサイズが画面一杯に写し込めますが、広角側では最短で86x120cmと冗談みたいな広さになります。それはそう、35mmで最短1.5mというのは実用無視です。
MFのクローズフォーカス機構はズーム全域で使えるため、最大倍率は35mm位置の11x19cm、距離31cmになります。105mm位置ではAFレンズと変わらない距離と倍率です。
つまりMFでは最短どん詰まりになったら、ズームのどの位置でもフォーカスリングをクローズフォーカスリングに持ち替えて焦点合わせを継続できるわけです。
クローズフォーカス機構はレンズ全群を繰り出す可変中間リングを内蔵していると考えればよいでしょう。
これを繰り出すと、ズームではなくバリフォーカルになってしまいますが、単焦点レンズと同じ程度の最短撮影距離(105mmではむしろ単焦点よりも短いほど)を確保でき、全群繰り出しのため、仮に通常の前群移動の焦点合わせを継続して近接した場合と較べて画質が落ちない利点もあります。
併売されていた35-70/3.6という(当時)高級スペックの標準ズームは全域80cm、近接機構なし。ちょっと困っちゃいますね私は。RFと同じと割切れば良いのだけど、近接好きの私ならクローズアップレンズ1枚常備したくなります。
AF、MFの何れも、現代のように単焦点並の最短距離までシームレスにフォーカス出来、収差も完璧に補正されているデジタル用レンズと比較するとごく過渡期の製品ですが、MFの方はよく頑張ったと思います。
逆に、オリンパスAFレンズは機能的には後退しており、理由は情状酌量できる気もしますがもう少しなんとかならなかったかと思います。


早速OM101に装着したのですがどうも具合が良くありません。ファインダー像がスッキリしません。
そこでOM-10についていたMFの50mm F1.8 に交換したのですが、見違える様な視野です。
”好きだと言う代わりにシャッターを押した”のOM-10とは開発時期が違いますので仕方がないのですが、
図らずも、OM-101 のファインダーは明るいレンズだと素晴らしい見え方だと再認識しました。
AF50mm F1.8 は入手が少し難しいのですが、ZUIKOの方は比較的安価に見つけられます。もし機会が有れば是非一度試してみて下さい。


大柄なレンズでズシリと感じます。
レンズ側面に”CLOSE FOCUS"ボタンが有ります。これはいわゆるテレマクロスイッチで、通常はOFF位置で使用します。
色々と”お約束”の必要なレンズで、ズームリングの85mm以外ではONに出来ません。また、距離が0.8m以遠でないとOFFできません。
85mmでスイッチを入れるとズームリングが固定され、ワーキングディスタンス500mmくらいまで寄れます。
インナーフォーカスなので、最短撮影距離での実質焦点距離が判りませんが、最大倍率は大体1:4.2位でしょうか。


絞り優先でお手軽に撮るには、ファインダーも明るいのでとても使い易い組み合わせだと思います。
ズイコーは絞りリングがレンズ先端に有りますので、その点でも操作性は良いと思います。
デザイン的な違和感は如何でしょうか。


同等のスペックとなると、1/2000を考慮したらOM4になってしまいますが、1/1000で目をつぶってワインダーと組んだOM10を考えてもOM101のほうが軽快です。
ワインダーを外した2桁機は確かに極小ですし、手動巻き上げで良いとする方も多い。他方フレーミングを動かさずに手持ち撮影する用途も確かに存在し、自動巻き上げが必要な局面はあります。
従来のデザインのほうが精悍ではありますが、撮影そのものは変わらない。
スクリーンは101が明るい。自動頭出しはミスが少なくなる。電動巻き戻しは賛否あるでしょうが、私のように1本を使い回す変なことをしなければ便利なのは間違いありません。
OMズイコーが使えるワインダー内蔵機として貴重な存在です。


当方、707,101を所有しています。101はマニュアルアダプターで完全武装しています。レンズは中々見つかりませんね。
何本か所有していますがシグマのAFレンズも持っています。
これはレアなんでしょうか?


マニュアルアダプター2をご確保とは、素晴らしいです。あるのとないのとで101の性能が激変しますよね。
さて、ご質問のシグマAFレンズですが、昔707を中古で買ったときセットで2本ついてきました。
28-70/3.5-4.5と75-200/3.8だったと思いました。
性能はあまりはっきりした印象はないまま委託販売に出してしまいました。もっとしっかり写しておけばよかった。
他に35-70/3.5もあるようです。
珍しいかどうか、ですが、元々OMAFシステム自体が珍しい上に社外品なので、珍品と言っても良いかもしれませんが、さりとて愛用し続ける人も少ないようで、珍品の割には出てくる印象です。
プラ外装なのに中身金属が詰まっているのかかなり重いレンズでした。
OMにはない焦点距離範囲なので、それが目的なら、シグマしか選択肢がありません。


まさか、こんな早くレスが来るとは驚きです。
OM707,101はレアな割には結構見ますね。
但し、レンズは標準ズームか70-210mm位で50mmマクロや他のレンズは見た事ありません。707は思い切り失敗作のせいかヨドバシで
ワゴンで安売りされていた記憶があります。
家にあるシグマのAFOMマウントは35-70mmでした。
シグマは他のメーカーのレンズもかなり作っているようですね。
我家にはミノルタAF第一世代に着けてAマウントをニコンFマウントにするマウントアダプターがあります。α9000で古いニッコールがAFになるのはチョッと感動です。


ご投稿ありがとうございます。よろしくお願いします。
101も707もマイノリティーなので、ほぼ全てがレアモノだと思います。
シグマのレンズは時々オークション等で見かけますね。店頭で普通にOM用(MF)として売られているのを見た事が有ります。
さすがに正常に動作するモノが少なくなっている様です。
使っている方も見かけません。レアなカメラです。


黎明期のAF一眼はユニークな物が多いですね。αは完成度が高かったですが、それ以外は同レベルのような感じがします。
OM707のライバルはキヤノンT80でしょうか。
フィルムカメラを下げている人を見てもオリンパスは、OM1,2,3,10くらいですね。101や707はまず見ません。
AFのOMレンズを探していますが標準ズーム以外はまず見ませんね。
101のパワーフォーカスは慣れると意外と使いやすいです。


戦前のウエルタが作った、135スプリングカメラ。
奈良市内に新しくできたハードオフで見つけた。
34年、ドイツコダックがレチナを作った。翌35年ウエルタ社は、ウエルチを作る。此れはレチナ同様、単独ファインダー。36年これを1眼RFにした、ウエルチニを作る。レチナが1眼RFに成るのは戦後。ウエルタ社は、セミ判のウエルトアで1眼RFを既に採用していた。ウエルタ社の方が革新的。
38年ウエルチニは後期型へ。軍艦部が流線形に成る。後期型は41年迄製造。
ウエルタ社は、バルダ社と共に、戦前、スプリングカメラの老舗。
ドレスデンに本社が有ったバルダ社。空襲で下請け工場が壊滅。
ウエルタ社は本社がドレスデン郊外のフライタール。工場壊滅は免れたが、ソビエト統治下で、東ドイツへ。戦後は、ウエルチ、ウエルチニ前期型を再生産。後期型は生産されなかった。
38年、戦前のドイツが充実していた頃。仕上げ装備共、同時期のツアイスイコンタ同様素晴らしい出来である。
500sコンパーラビット。レンズはF2,8クセナー(資料によるとノンコート5枚玉)F2クセノン、そして少数だがF2,8テッサー、更に希少なF3,5エルマー。
私の個体はエルマー付きである。巻き止め装置が付いている(正面底部の右のボタンで解除)が、ツアイスコンテッサ同様、フイルムのパーホレーションでギアを動かす。セルフコッキングでないので、チャージしてないと、1枚無駄に成る。巻取りは、軍艦部背面左の巻き戻しレバー。巻き上げノブ、巻き戻しノブ共底面。ファインダー接眼部は右。左にはフイルムカウンター解除ノブが在る。機械好きで、構造を理解してないと、空シャッターも切れない。スプリングは強い。開く時は手を添える必要がある。畳むとき、無限にしなくても畳める。
多分不良品?と思われたのだろう。ジャンクで5400円だった。
1眼RF、0,4倍ほど。分離は良いが、見えが良くない。
畳むと、レチナUa程。軍艦部が少しかさばる。重さは650g程、レチナより100g程重い。
まだ整備中なので試写してません。スプリングの常で、レンズのカビ、傷は有りません。蛇腹の光漏れまなさそうです。
東側に撮り残されなければ、戦後1雄として名を馳せたことでしょう。
戦前の蛇腹は丈夫ですから、きっと大丈夫ですね。
レストア(必要なら)が楽しみ。
戦前のf2.8クセナーに5枚玉があるというのはCCNで読んだことがあります。写りは4枚玉と違いがあるのか大変興味深いです。
ただノンコートだったらコントラストが4枚玉より落ちるかもしれませんね.


私のウエルチニ、ファインダーが劣化(プリズムにカビ?)
軍艦部を外そうとしたが。距離計窓が固着して、開けない。接眼部は外れたので、綿棒とエアーで、出来る範囲掃除した。ほぼ試写可能となった。
天候不順なので、ウエルチの系譜をNt検索してみた。
ウエルタ社。戦後東ドイツと成り、ペンタコンの公社に編入して、消滅した。その為、資料が出てこない。加えて、本体側に製造Noが無い。
テッサー、クセナー、クセノンのレンズ。コンパーの製造Noから類推するほかない(エルマーは基本的にライカ用。他への転用記録が確認できない)
35年。ウエルチの最初期型。本体の角が、レチナ、イコンタと同様角ばっている。レンズ側シャッター。
36年。ウエルチニが出た時点で、廉価版のウエルチっクス(レ千ネッテに当たる)板金ボデー、角は角型。ウエルチ、ウエルチニは、レンズが4枚玉、全群移動だが、ウエルチっクスは3枚玉、前玉移動(F3,5カーサー、トリオプラン等)
37年?。ウエルチ、ウエルチニ。シャッターレリーズが本体側に。
本体の角が、バルダックス様の丸形に(ウエルチ後期型)
ウエルチニ。RF化に伴い、F2クセノンレンズが。
38年。ウエルチニ後期型。軍艦部が流線形に。
ここからは大まか。ウエルチニの後期型は、41年迄製造された。
ウエルチっクス、ウエルチの生産終了年は不明。
ウエルチT。戦後東ドイツ製。戦前の後期型ウエルチの再生産品。
レンズは基本テッサーイエナ。シャッターも東ドイツ製(200s)3枚玉のトリオプラン付きも有った様子。後期製品にはコート付(T)テッサーも。戦後直ぐは、戦前の残り部品。その後徐々に東ドイツ化し、50年頃迄生産。
51年頃。ウエルチTcファインダーが軍艦部と一体化(流線形ではない)55年頃、生産終了か?
ウエルチっクス、ウエルチニは、東ドイツ時代には生産していない。
勿論、クセノン、エルマー付きも無い。
エルマー付き。<ウエルチニ後期型にエルマー付きが有った>との記載が有った。
<this version is quite rare and demands high price in the maketplace>camera-wiki.org
私の個体はエルマー付き。整備してみると、改造品とは思えない。確かに存在していた証拠である。
エルマー、コンパー付となると、珍品のライカBと同じ。
他にもエルマーの付いたカメラが有ったのだろうか?
ライツ社に、レンズ本体として、エルマーを出荷した記録が不明。
勿論、ウエルタ社にも、エルマー付きウエルチニの記録は不明。
F3,5なら、原理的にはウエルチに装備も可能。此方は存在したのだろうか?現実的に、一体何台ほど残っているのだろう?


この機種について全く知りませんでしたので、大変勉強になりました。
出会ったら、脂汗流しそうな機種になりました。
他社ボディに供給されたエルマーは、1931-35のナーゲルピュピレに5cmf3.5があります。
他にナーゲルボレンダの6x9蛇腹に10.5cmエルマーがあったはず。
しかしナーゲル以外にも供給されたというのは私は初めて知りました。


昔<レチナ同盟>で、レチナ誕生をレポート。ナーゲル博士挙げていた。
改めて調べると、35年頃ライツ社は、エルマーを各社に提供していた様子。初期のライカはフラジンが個体合わせ。31年のC型途中からレンズ交換可能となる。
32年のU型から、距離計が付き、レンズ交換が容易になる。これ以降、ライツ社はライカ用交換レンズの生産に追われるようなった様子。其れまでは、レンズ生産に余裕があった?
127では、メントールドラフィアもあった。
これ等がすべて、エルマーの生産台数に含まれている。
ウエルチニへの供給数は益々不明。
ウエルタ社。戦前はツアイス、ホクトレンダーに並ぶ老舗。
スプリングカメラでも、バルダ社より上級品。
1眼RFのオートセミミノルタは、ほぼウエルツルのコピー。
135でも、レチナを参考に、少し上級品を目指していた。
ダイキャスト本体、1眼RF、コンパーラビット、テッサーレンズ。
レチナがエクター付を出したので、対抗してエルマー付きを出した?
因みにF2ノンコートクセノン。これも、五群6枚玉の様子。
戦後、東ドイツに編入して、開発が止まった。
ウエルタとしては、56年頃迄ですが、ウエルチTcはその後も販売(売れ残り)していたようです。
画像は、昭和11年、アサヒカメラ冬の増刊号。ウエルタの広告です。ウエルチが販売された頃。ウエルチニは未だ販売されていません。基本セミ判が中心です。


フジはまだ少し早かった。外国人が一杯だった。
比較の為、ツアイスコンテッサ持ち出した。
45mmF2,8 、Tコート、オプトンテッサー付。数年前に長野様の所でOH済。此方を標準にした。
露光はコンテッサの露出計が死んでいる。L158に合わせた。
コート付のテッサーとノンコートのエルマー。明るい所ではコントラストに差がある。加えて、45mmと50mm。画角にも差が有る。
どちらも現代のカラーに対応してないが、問題ない。
普通に、テッサーと戦前のエルマーの画像。
使い勝手は明らかに差が。コンテッサが右利き用にできているのに対して、ウエルチニは左利き用?
背面右にファインダー。ホーカシングも右手。シャッターは左。其れも少し斜め押し。コンテッサとは、手が全く逆使いになる。
右利きの私。明らかにコンテッサの方が使いやすい。
ASA100、フジ記録フイルム。250sF8
どちらも右がテッサー、左がエルマー。


まあ135用テッサーの中でもコンテッサの尖鋭度は最右翼ですから多少割り引いても、エルマーは合焦していないように見えます。
前オーナーが分解して変な再組立をしていないかぎり、距離計かフランジの狂いがあるのかも。
私は戦前の135スプリングやエルマーは経験がないので、コントラストについて比較ができません。
ノンコート120機の経験からは、こんなものかなと思いましたが、戦後なのにノンコートXenar45/2.8のイコンタ35はかなりシャープでしたので、多少問題があるのかもしれません。


画像を確認すると、光漏れ、手振れがある。
スプリングが強い。久しぶりで撮影したので、レンズボード、又は本体側の接着部に光漏れがありそう?
ファインダーにカビ。見えが良くない。
ピントも?これでは、完全分解する必要が。一部分解できない。
加えてピントを出すには、測定器具も必要。私の手に負えない。
ま、珍品なので、師匠の長野氏に相談してみる。
場合によっては完全なOHが必要かも?取り合えず、何とかしよう。


整備が遅れている。試写でピントが?光漏れ。ファインダーのカビ。
長野カメラワークに相談。ピント面が0,1mm程ずれている。
やはりこの個体、以前の持ち主が、弄っていた様子。ばらして組み上げるときに、ワッシャー1枚組忘れた可能性が?
光漏れ。どうやら裏蓋からの様子。基本、現役当時から、裏蓋にモルトが無い(当時ASA30程度のフイルムを使い、基本ケースに入れて使用していた)
私の個体、ケースが無い。ASA100フイルムを使うため、モルトを組み込むことに。
ファインダー。ウエルチニはプリズムを使っている。反射鏡の方がカビは取りやすいとの事(プリズムはカビが食い込んでいる可能性が)
シャッターは問題なさそう。ブレは左なので、手振れの様子。
と言うことで、ピントの問題も有り、長野氏に委ねることに。
長野氏によると、スプリングカメラの整備は、やはり蛇腹が問題。
蛇腹用の良質な革が、ほとんど確保できず、高いとの事。
交換となると、原料代だけで2万程。OHとなると、4万程掛かる。
長野氏も、エルマー付きのウエルチニは初めてとの事。
取り合えず、1,5万で引き受けてもらった。図らずも、135スプリング。レチナUa、コンテッサと共に、長野氏に整備願った事に。
最後まで使うスプリングカメラ。この3台に成りそう。


ピント。ワッシャー枚分のずれ。やはり弄っていた。ワッシャー追加。
RF。距離計にずれはないが、ハーフミラーの腐食。掃除のみ。
シャッター。シャッター整備と共にシャッターレリーズ調整。軽くなったが、基本左利き用。慣れが必要。
光漏れ。此れが問題。明らかな原因が不明。取り合えず、裏蓋にモルト張り込み。蛇腹に穴は無いが、もしかしたら、1度張り替えているかも?との事(長野様も、ウエルチニ扱うのは初めて。本来の状態が不明)中々の曲者である。
晴れたら、試写して、画像上げます。問題なければ、大正解。
OH代の方が掛かったが、ほぼサービスでやって下さった。
本体価格合わせて2万程なら、掘り出し物。
追伸)取り合えず、試写が上がった。光漏れの確認。当時では、考えられないASA400フイルム使って、ピーカン撮影。依然光漏れ。
再度お蔵入りか?左画像。250s、F11。
右の画像は、同時期のレチナ148。F3,5、アナスチグマットエクターです。フイルム、露光も違うので、あまり比較に成りませんが。


本体側で蛇腹を外し、遮光塗装、再度接着。私には到底できる範囲でない。
ピント出し、シャッター調整、ファインダー、レンズ清掃、裏蓋のモルト張り込みを含め、15000円では、気の毒なほどの作業でした。
<如何なる堅艦快艇も、人の力に寄りてこそ、その精鋭を保ちつつ〜>正にそんな感じです。


まずはお祝い申し上げると共に、貴重なカメラを蘇えらせ後世に受け継がれるようにしてくださったクラフトマンに賞賛を。


アートパノラマ120
富山製作所,1982年〜2001年
先行して販売されていた240、170の横幅を押さえ、4x5用引き伸ばし機に入る6x12cm判専用にした。またレンズ繰り出し機構をボディ側ではなくマミヤプレスレンズを流用することでレンズ側に分担させ簡略化した、アートパノラマシリーズのボトムエンド。
焦点版は取り付けられず、距離目測、外付けビューファインダー(マミヤプレス用改造)で撮影する。
レンズはマミヤプレス用の中でポラロイド判をカバーする、セコールP75/5.6と127/4.5の2本のみ。
フィルムは120専用。巻き上げは赤窓による。
もうすこし広角が欲しくて、ホースマン用スーパートプコール65/7と90/5.6をジャンクヘリコイドに装着してみました。
両方ともかなりオーバーインフで、90は1m、65は最短まで繰り出す必要があり、まだ調整が必要です。
アートパノラマ120にはピントグラスの用意がないけれど、マミヤプレスで調整すればよいので楽です。
適当なファインダーは、90はマミヤプレス65mm用、65は出所不明の18mm用ファインダーの上下をマスクして対応しました。
ボディに装着しているのは65mm。




6x12は余裕です。
ただし6x9より外側の画質は、f22くらいに絞り込まないと不満足。やはり4x5では超広角型のほうが画質は有利ですね。
画像:Super Topcor 90/5.6, f22, Velvia50
幸い、パノラマ撮影は絞り込むので助かっています。
しかし絞っても逆光の弱さはかわりません。よいフードを探し、順光で撮影するしかないかと思っています。
スーパートプコール65/7はそれほど逆光に弱くないので、撮影が楽です。


4X5版 Graflex SpeedGraphicです。
年代によって幾つかバージョンがあり、特に初期のものはGraflockBackが採用される前のものがあり注意した方がよいです。(交換がきくGraflockbackを欲しいならばですが)
ボティーにフォーカルプレインシャッターがあるものがSpeedGraphic
シャッターがないものがCrownGraphic
と製品名。
通称スピードとクランとアメリカではニックネームで呼ばれています。
カラートレンジファインダーがオプションで付属します。このレンジファインダーにも横に接続されるものと、上面に接続されるものの二種類が存在します。
横型のものは簡単に調整はできますが、一つのレンズだけへの対応になりますが、上面型のものはカムと呼ばれる部品交換をすることによって簡単にレンジファインダーの設定を変更可能です。
上面型ファインダーの場合、面白い機構が組み込まれております。ただの豆電球が光路に入っているのです。これを光らせるとファインダーから外にフィラメントが投影されるのです。そこで2つのフィラメントの投影像が合致するようすれば合焦できるという、暗闇には最高の機構です。この豆電灯をレーザーに交換することでさらに強力なものになります。日中でも簡単確実に焦点をこれだけで確認することが可能になり、スポーツファインダーを用いれば大変軽快な撮影が可能となります。
まず、始めに写真で紹介するのは横にレンジファインダーが接続されるタイプです。
これは写真にみられる個体はKodak Aero-Ektar f2.5 178mmにレンジファインダーを調整してあります。
バックにはCambo Reflex View Finderを接続させてあります。
これはそのままだと接続できないのですが、樹脂製ですし簡単な工作で少し上下左右の寸法を詰めてあげるだけで接続できるようになります。
もちろん純正のフードでも構わないのですが日中明るいところでの撮影は圧倒的にこの方法が有用ですね。このカンボファインダーですがレボルビングできるので90°反転の縦長撮影時にも大変重宝です。
そしてご存知の方も多いと思いますが、これは写真家のDavid Burnett氏の完全コピーです。
https://petapixel.com/2013/02/08/david-burnetts-speed-graphic-photos-of-the-london-2012-olympics/




フォーカルプレインのスピードはシャッターを持たないバレルレンズを使用可能です。
ここで紹介したアエロエクターですが、なんとスピグラの開口寸法ではほぼガタもなくピッタリなのです。もし設計者が狙ってこの寸法にしていたのであれば、その方は高く評価されるべきです。アエロの設計者はこのレンズが分解されてアマチュア市場で使用されるとは思っていなかったはずだと思います。これボディー規格とエアロとどっちが後設計なんでしょうね。
シャッターはBackに入れるとフォーカルプレインです。
一番下の「Front」にすると、ワイヤー連動にてレンズボード向かって左横に配設されているカンチレバーが下がり、レンズシャッターを使えるようになります。
下段、中と右ですが6枚のフィルムを収納可能なクイックチェンジャーです。
このホルダー1個分の大きさの中に、6枚を収納可能です。とってもコンパクト。。。といってもあまりコンパクトさはどうでも良くなる機材なのですが。笑


所有経験はありませんが非常に興味深い機種で、特にバーレルレンズ使用には見逃せません。
Aero Ektar178はスピグラで使えるので有名で、友人も一人愛用していますが、深く伺っていませんでした。それほど適合性が高いとは。
描写は黄色いが、性能は大変良いと聞き及びます。
その友人から、トリウムグラスの放射線量を量って欲しいと依頼されお借りしたことがありましたが、撮影は出来ず仕舞いでした。
線量は、まあ沢山出てはいましたが、もっと出る機種もあるのでまあそこそこ気をつけましょうという結果でした。
クイックチェンジャーはグラフレックスのコピー、フジのを2台持っています。
確かに迅速に6枚撮影できるので便利ですが、フジのは重いので(本家は持ったことがない)、フェディリティ3枚と較べてどうかといつも悩んで結局普通のシートホルダーで出かけることが多く。
クイックチェンジャーは一々外してピントグラスを覗くのは非効率で、レンジファインダーか目測か、あるいはレーザーでもよいのですがバックをつけたまま連写するのに適しています。
その点ではスピグラとクイックチェンジャーこそ本来の組み合わせで、私のように普通のテクニカルカメラでピントグラスで使うのは邪道でしょう。


散文ご容赦。もう少し皆さんのように情報を整理して体系的に記事を書きたかったのですが、お恥ずかしい限りです。
何かもっとここが知りたいなどご要望頂ければ、都度報告させて頂きたいと思います。
私のトップRFの個体にはクセノタール135/3.5が常に付けてあり、そのまま蓋もしまります。シャッターがコパルの電気制御のものになっており、1/400から32秒までの速度が安定して得られます。本当はクラウンの方が2cmくらい薄くなり軽量なのですが、レンズシャッターは零下20度とかになると信用がならなくなり、寒い環境は断然フォーカルプレインです。
私が出張で持ち出す最大の機材がこれです。
数年前出張で日本に行き、新幹線の中で撮影をしていたときには恥ずかしかったです。


丁寧に作られたマホガニーボディは愛着が湧くでしょう。
センチュリーグラフィックはこのボディをマホガナイトというABS樹脂にしたモデルですが、合わせて細部が簡略化、効率化されている部分があり、クラウンは上位モデルに位置づけられます。
初期はどうもグラフロックバックではなく、カットフィルム/パックフィルム専用のスプリングバック固定だったようで、普通のロールホルダーが使えないため現在は非実用的なのですが、戦後モデルはスプリングバックが取り外せて汎用6x9ホルダが使えます。
標準レンズは、戦後は恐らくKodak Ektar 101/4.5, 105/3.7であったと思われます。廉価版のセンチュリーはEktar101/4.5またはWollensak Optar101/4.5が主であったでしょう。
センチュリーはベッドを開く際ロックボタンはボディ上面中央にあるのに対し、クラウンは向かって右側面上側にあり、私は戸惑ってしまいました。
加えてクラウンにはボディシャッターが装備されていますが、私のはリンクが欠品していて使えません。シャッターの位置的には使いやすそうですが、リンクを自作する手間に見合うものか、悩みますね。
センチュリーRF(左)と比較します。サイズはほとんど同じ、クラウン(右)はボディのトリムなど装飾的です。反面、センチュリーは黒一色に加えてグレー革赤蛇腹の女性向けモデルをラインアップしていました。またセンチュリーにはRFがないモデルもあります。


2x3インチモデルは戦前1939年ミニアチュア スピードグラフィックに始まり、1940年のアニバーサリーを経て戦後のペースメーカーで完成の域に達しました。
紹介しますのは戦前ミニアチュアです。
初期のモデルなので、戦後のペースメーカーで装備された便利な機構のいくつかはまだありません。
具体的には、
オリジナルモデルはグラフロックバックではなく、スプリングバックで差し込み式のシートホルダーまたはパックホルダーしか使えませんが、幸い私が入手した個体はグラフロックバックコンバージョンキットが装着され、戦後のロールホルダーを使う事が出来ます。
透視ファインダーが固定装着(ペースメーカーは取り外しできる)
リアサイトが板金平面。
サイドストラップが固定装着
ベッドダウンできない。
ライズ1cm/フォール5mmできるがシフト/ティルトはできない。
レンズボードが平面(ベークライトのがついているが、オリジナルか不明)
距離計アームの構造が違う。
奥側のベッドレールは動かない。
ベッドレールの構造が違い、インフィニティストッパーは可倒式ではなく実用上1本のレンズしか対応できない。
(ストッパーを外してしまえば自由にフランジバックを決められるが、迅速に無限を出せなくなる)
とはいえ、基本的には同じ操作性を持っています。
キモはやはりフォーカルプレーンシャッターですね!


最大に巻き上げると”D"目盛りになり,レリーズすると1/16スリットが走行し”C"で止まります。次にレリーズすると1/8スリットが走行し”B"目盛りで止まる、というふうに順番に広いスリットが準備状態になります。
従って、例えば”D"を続けて走らせたい場合は1段階巻き上げて目盛り”D"を出しておく必要があります。
また、”D"目盛りで待機している時に、7/8幅のスリットを使いたいときは、レリーズで空走行を3回行い、表示”A"を出して待機します。
セルフキャップされませんので、引き蓋をしていないと巻き上げ途中で露光されてしまいます。
画像は巻き上げ途中の状態。左から”B", "C", "D"目盛りに対応するスリットです。


一番上の蝶型ノブ(フォーカルプレーンシャッターチャージ/スリット調整ノブ)を反時計方向に回転させ、その下の窓に希望のアルファベットを出します。180度毎にラチェットが掛かりますから逆回転しにくいですが、23はボディが小さいので左手でボディを回しながら右手でノブを回すと上手に1回転できるでしょう。希望のナンバーを過ぎても、シャッターを切れば元に戻ります。
廻りきった状態から巻き上げるとまず”O":が出ます。この位置は文字通りスリット全開で、ピントグラスを使う位置です。
次ぎに”T"が出ます。これはシャッターを閉じた状態で1回レリーズすると全開し、2回目のレリーズで閉まる、タイム露光モードです。
3番目が”A"で、ここから、巻ききった6番目”D"までが通常露光になります。
その下がシャッターレリーズレバーで、前から後に引き金のように引くと1回レリーズされます。レリーズごとにセットした目盛りから始めに戻っていきますので、チャージしないとどんどんシャッターが遅くなっていきます。
その下は、スプリングテンション表示窓で1から6まで表示が切り替わります。数字が大きい方がテンションが大きく、シャッターが早くなります。テンションは、レバーで切り替えないと、シャッターを切っても同じ表示が維持されます。
一番下はスプリングテンション切替ダイヤルで、反時計方向に巻けば数字が増えて、テンションが強くなります。弱める場合はダイヤル前方にあるレバー下端を前方に押すと1段階ずつ表示数が減っていきます。


Zeiss super Ikonta 530/2
tessar F4.5 10.5cm
ピントダイヤルが固い以外快調です。
スーパーイコンタ
カメラを開くと巨大なレンズや招き猫(ドレ―・カイルプリズム)などデザインのためにデザインされたのではない、機能のためのデザインに誰しもが「かっこいい。」と思うでしょう。 スプリングカメラの最高傑作と呼ばれるだけあり堂々たる風格です。 スーパーイコンタには様々な姉妹機がある。日本では120フィルムの撮影サイズ別に、6×4.5p判をスーパーセミイコンタ、6×6p判をスーパーシックス、 また写真の6×9p判をスーパーセミイコンタと呼んでいます。さらに年代順に細かくT、U、V、W、X型に分類されています。T、U、V型は戦前、W、X型が戦後のモデルである。 アメリカでは、画面サイズの違いによって各々A型(6×4.5)、B型(6×6)、C型(6×9)、D型(116フィルム使用。6.5×11)と分類している。 又、製造国ドイツでは530,530/2,530/16のように/(スラッシュ)の後の数字によって区別している。 尚、/(スラッシュ)の無いものは6×4.5p判(セミ判)、「/16」は6×6cm判、「/2」は6×9p判となっています。
写真
日本
ドイツ
アメリカ
スーパーイコンタ
530
C型
T型
/2(6×9cm判)
(6×9p判)
まーた、選りにも選って、何故ドレ―・カイルプリズムに「招き猫」という愛称がついたかといえば、その形が、 日本の愛くるしい置物である招き猫の腕のような形をしていて、撮影時にピント合わせのため起き上がらせるときの動きが招き猫にそっくりだからこの名が付いたということです。
私のは、38年制の物です。F4,5のテッサーとコンパー付です。
Oryu様のは初期型なので、素透視ファインダーだと思います。
私のは、アルバダファインダーです。然し、鏡の劣化と、黄疸があり、見えが落ちています(プラ板削って、新たにファインダー作りました)
私、手が小さいので、69は手に余ります。スーパー6の方が馴染みます。
今年3月。フジGF670がついに生産中止。銀塩スプリングの、終焉かも?今、同好の士がおいでになる事。頼もしいです。
機種別の<イコンタ系>も参照下さい。


ナースマン様に加えイコンタ使いでいらっしゃいますね。
是非ご経験を披露ください。
スーパーイコンタ各型は、山岳写真家の白旗史郎氏がご愛用で素晴らしい作品も数多いと思います。
速写性が高く大画面をカバーする高性能。学生時代から憧れました。
私はへそ曲がりですから、いざ買う段になったらBessaIIに行っちゃいましたが...
最近Ikontaも価格が下がり、一昨年ようやく69III型を摘み食いできましたが些か運が悪く、無限遠が要調整で、多忙にかまけて実用できていません。


やっと一本取り終わったので現像したらUPさせていただこうと思います。