リトレックビュー
5x7インチ判金属製フィールドカメラ.
1960-1984
現Wistaの前身,武蔵野光機製.
概ね木製暗箱と同様の操作性.重く,5X7で,比較的潤沢なので市場価格は非常に安価.
ただし肉厚のダイキャストのため,重量が3.8kgもあり,バーベルのようです.
バックは後方に2本のロッドで引き出せ,ベッド上レールを前方にいっぱいに伸ばすと450mmの伸長があります.
450あれば,かなりの長焦点が使えますので,現在の実勢価格を考慮すると気になる存在かと思います.
それぞれ4x5,5x7,八つ切り判の標準レンズと考えられます.
レンズボードはリトレッビュー専用品で,グレー結晶塗装の金属ボード.
リトレックはよく売れたのか,結構見かけますので困ることはありませんが,テヒニカ45ボードとトヨフィールド用アダプターがあり,
一々レンズをボードに固定しなおさなくても便利です.
フジナーは径が大きい#5にセットされていますから,純正ボードのほうが操作が楽になると思います.
左)フジノン210mmf5.6,セイコー#1(非純正と思います)リトレックボード
右)フジナー250mmf4.5 #5 リトレックボード
この2本とも8x10をカバーするイメージサークルをもっています.
6x9グラフロック,4x5,5x7,八つ切りのバックに交換できました.
5x7ピントグラスバック.金属のフードが自動的に立ち上がります.
縦横変換は,ボディ上部左右ノブのスクリューロックを緩め,手前にノブを引くと
ロック爪が浮き,バックを外して差し替えることができます.
少し手間ですが慣れるしかありません.
5x7用と同様の操作です.
正直,この重量のカメラで4x5を使うことは合理的とは思えませんが,コンパクトに持ち歩けて,長焦点やマクロを使う目的なら許容できるかもしれません.
Nikkor T-ED720のフランジフォーカスが469mmですので,延長ボードを併用すれば十分使えるわけです.
T-ED500なら350mmなので余裕ですね.
左に乗せているのがテヒニカ45ボードアダプターです.
後部に木製のピラミッド基部型に広がった拡大スプリングバック+ピントグラスがつきます.純正なのでグレーハンマートーン塗装です.
ただ木製で自由に加工できたようで,キャビネ判(12x16.5)バックを見たことがあります.
有名な社外加工品に,大判で知られたタチハラ製8x10(20.3x25.4)バックがあります.純正八つ切りバックにフィルスタンドの木製バックを継いだような構造です.
ずいぶん後部に突出するためフランジバックが伸び,180mmくらいが最短焦点距離になるでしょう.
長焦点側は,標準レンズ300-360くらいは十分近くまで合い,450mmクラスも無理なく使えそうです.
元から8x10の木製暗箱とどっちが使いやすいか,ですが,微妙なところ.
携帯性はどっこいかなあ.8x10バックは軽いので,本体の重さと相殺です.分離して運ぶほうがパッキングに良い(本体は従来のバッグで,バックは別収納)けどちょっと手間.
バックアオリは,リトレックのほうは回転軸がフィルム面から遠いので辛い.
逆にフロントアオリはリトレックのほうが自由度が高く,操作部がコンパクトな分若干楽.
ピント合わせはリトレックのほうが金属製なので精度が高いですが,木製暗箱のラックピニオンが使用に耐えないわけではありません.
ただリトレック+アダプタは最も安価な8x10暗箱カメラの一つになるでしょう.ピンホールなどには敵いませんが.
古い蛇腹カメラの情報です。
プリマー(Primar, Flach-Primar)は,ドイツのクルト・ベンツィン社(Curt Bentzin, Goerlitz)で,1910年から1937年まで製造された折り畳み式プレートカメラ。プレートと言っても,現在乾板は入手できないので,ハンドカメラあるいはフィルムバック交換式折り畳みカメラと呼ぶ方が正確かもしれない。しかし,ここでは慣例に従い,畳むとコンパクトになる簡易型のテクニカルフィールドカメラを折り畳み式プレートカメラ(folding plate camera)と呼ぶことにする。
クルト・ベンツィン氏は,1891年にドイツ東部のゲルリッツにベンツィン社を設立し,独自のアイディアを取り入れた革新的なカメラ(Reflex-Primar, Primarette, Primarflex...)を製造した。これらの革新的カメラとは対照的に,プリマーは伝統的な構造をもつ折り畳み式プレートカメラで,ドイツ語のprimar(第一の,最初の)の名前が付けられた。あるいは,prima(素晴しい)の意味も込めたかもしれない。
プリマーのサイズは,6.5x9,9x12,10x15cmの3種類。この内,6.5x9(大名刺判)はアルミ合金の本体に黒革張り,9x12と10x15は木製の本体に黒革張りの外装で作られた。
レンズは,主にCarl ZeissのTessar(3群4枚)が搭載されたが,同社のDoppel-Amatar (2群6枚)やMeyer OptikのTorioplan(3群3枚)も提供されたという記録がある。しかし,私はTessar以外をまだ確認できていない(現在確認中)。
使用時は,本体の左上のボタンを押して前蓋を引き出し,前蓋上のレールにレンズスタンダードを繰り出して無限遠の位置に固定する。ピントはピントグラスか,レール横の距離目盛に目測で合わせる。ファインダーは反射式の小型ブライトファインダーと,折り畳み式のフレームファインダーが利用できる。ブライトファインダーは水準器付で,横位置での撮影時は,ファインダーを90度傾けて使用できる。蛇腹は長く,一杯に伸ばせば等倍のマクロ撮影が可能。現在はプレート(乾板)が入手できないので,120ロールフィルムやカットフィルム用のホルダーをバックに取り付けて使用するが,専用のホルダーが無い場合,取り付けと調整に工夫が必要になる。
以下では,私自身が使っている6.5x9cmのプリマーについて説明します。
写真:Curt Bentzin, Primar とロールフィルムホルダー。
外見上の特徴は,本体の縁の部分(幅3mm程)が黒革で覆われず,下地のアルミ合金が露出していること。縁の部分が金属なのでシャープな外観になり,耐久性にも優れる。この手法はプリマーフレックス等にも使われ,後のリンホフテヒニカIIIやハッセルブラッド1600Fにも影響を与えた(?)と思われる。
レンズとシャッターのシリアル番号から推定すると1930〜33年頃の製造なので,プリマーとしては後期の製品と思われる。ロールフィルムホルダーは専用の付属品で,Patent Rollex等の他社のフィルムホルダーとの互換性は確認できていない。(少しサイズが異なるように思う。)このホルダーは,フィルムの巻き取りが普通と逆方向で,巻き取ると外側にフィルム面(黒面)が出る。理由は不明だが,昔はこの方式が主流だったようだ。逆巻き防止のスプリングを外せば普通の方向にも巻ける。赤窓は2つ(6x9,6x4.5)あり,6x4.5cmの遮光フレームを作れば「セミ版」カメラとして使うこともできる。
大きさは畳むと 81x35x115mm,重さは約681g (本体 + ピントグラス)。ロールフィルムホルダー(185g)に交換すると766g,ピントグラスを加えた合計で866g。かなり軽量コンパクトな6x9カメラである。
軽量コンパクトでありながら,ムーブメント(アオリ)の機能も備えている。移動量は小さいが,フロントのライズ(10mm),フォール(5mm),左右のシフト(±10mm)が可能。後のロールフィルム専用の6x9スプリングカメラが大型化し,アオリが省略された事を考えると,昔のプレートカメラの方がコンパクトで機能的だったと言えるかもしれない。(だだし,一部のシフト中判カメラを除く。)
同種の折り畳み式プレート(ハンド)カメラとして,日浦様が紹介されているフォクトレンダーのアヴスやベルクハイル,ツァイス・イコン(イカ)のマキシマーやイデアール等がある。プリマーはこれらの中でも比較的小型軽量と思われる。(日浦様のアヴスの紹介記事に興味を刺激され,同種のカメラをロールフィルムバックで使ってみたかったというのが,プリマー購入の理由の1つです。)
写真のプリマーはシャッターはコンパー、レンズもテッサーの10.5cm F4.5 という、まさに「間違いのない」組み合わせかと思います。このレンズは本当に良い仕事をします。蛇腹の状態も良さそうですね。
ご指摘のようにロールフィルムバックは逆巻になりますね。うちのも逆回転防止がうまく働かないのを良いことに普通の順巻で(矢印に逆らって)使っています。難点があるとすれば、フィルムの経路の余裕が少ないので、しばらくはフィルム面へのスクラッチに悩まされました。このスクラッチの問題と、ご指摘の取付部の互換性(ガタツキ、光漏れ含む)、平面性の問題がおそらくこの手のカメラの難点で、それが問題なければ今日でも十分に使えるものと思います。
> ご指摘のようにロールフィルムバックは逆巻になりますね。うちのも逆回転防止がうまく働かないのを良いことに普通の順巻で(矢印に逆らって)使っています。
おお,そうですか,驚きました。昔のロールフィルムバックはPatent Rollexを含めて逆巻なのですね。逆巻きだとフィルム側に(裏紙より)巻く時に張力がかかるので平面性が少し良くなるのかな? 私は取りあえず逆巻き(矢印向)で撮りながら,フィルムの仕上り(1本目を現像中)を見て,光漏れやスクラッチが無いかを確認しながら調整する予定です。
> 写真のプリマーはシャッターはコンパー、レンズもテッサーの10.5cm F4.5 という、まさに「間違いのない」組み合わせかと思います。このレンズは本当に良い仕事をします。蛇腹の状態も良さそうですね。
有り難うございます。蛇腹も本体も良い状態ですが,絞り羽根に不具合があり,修理の専門家に直していただき,今は快調です。戦前のCarl Zeiss Jena純正のレンズはこれが初めてなので,楽しみです。
実は,このテッサーは将来的にHeliar 105mmと取り替える予定です。Heliarは古い壊れたハンドカメラから取り外したレンズで,これまでテヒニカ23のボードに付けて使っていたのですが,やはり小型のカメラで軽快に使いたい。そこで(これも日浦様の記事からヒントを得て)プリマーに取り付けて使おうという計画です。ところが,プリマーはボードの孔が小さく(30mm),Heliarのシャッター(32mm)がそのままでは入らない。同じコンパーシャッター(00〜0番?)でも年代によって規格やサイズがバラバラで,なかなか計画通りにいかないなあ。
デジタルバックを装着するには,フィルムバックが交換できるプレート式が有利で,受光素子がピント面から多少ズレても蛇腹式ならレンズの位置を変えて対応できる。デジタルバックのプレビュー機能を使えば,複雑なファインダーや距離計も不要になる。ロールフィルムを前提に作られた近代的なカメラ(1~2眼レフレックス,レンジファインダー式)より,原始的なビューカメラの方がデジタルに適している。ビューカメラの携帯型である折り畳み式プレートカメラやテクニカルフィールドカメラに,デジタルの可能性を感じる。
デジタル技術の進歩が,カメラをシンプルな「暗箱」に回帰させ,古いプレートカメラを復活させるのではないか? 最近のハッセルブラッドの提案(907X等)はそれを暗示しているように思われる。
書類のスキャナというとPCが必要に思えますが、単体で取り込めるものがあり、
https://www.instructables.com/id/DIY-4X5-Camera-Scan-Back/
にあるように小ぶりで、かつ取り込み面が外から見えるものがあります。ある意味理想的なのですが、上記のようにランプの問題と、入射角の問題が課題で、ここがうまく解決できれば良さそうには思えます。
ところで僕の方は、クラップカメラですが、先日「コートポケットテナックス」を入手しました。なぜかというと焦点距離の短いダゴールレンズ(100mm)を試してみたかったからです。ただしコートポケットテナックスは撮り枠部分が少し大きめで、手持ちのロールフィルムバックが付きませんでした。アダプターを作り手持ちの0番シャッターに組み換え、今日、ホースマンで撮影してきたのでそのうちレポートします。
> 書類を取り込むスキャナを取り付ける方法があり、国内外でトライしている人のHPがよく見つかります。
> もう1つは、レンズからの光がちゃんと取り込まれる角度が限られているので、スキャナの取り込み面に拡散板やフレネルレンズを入れる必要がある点が指摘されています。
いろいろ面白い事を考える人がおられるのですね。
大分昔(10年以上前?),Better Lightというスキャン型デジタルバックを作る会社がアメリカにあり,日本でも輸入代理店(テイクだったかな?)があったと思います。しかし,ネットで調べると創業者が3年程前に亡くなり,今は在庫を切らして休業中の様です。市販の書類用スキャナーの構造を良く知らないのですが,ガラス面(原稿)と内部のセンサーの間に集光レンズがあると思います。この集光レンズを取り外さない限り,カメラレンズからの光を直接センサーへ合焦させることはできないと思われます。集光レンズを温存する場合,ご指摘のようにガラス面に拡散板(磨りガラス)が必要ですね。フレネルレンズで集光できるのは私には??です。
> 先日「コートポケットテナックス」を入手しました。なぜかというと焦点距離の短いダゴールレンズ(100mm)を試してみたかったからです。ただしコートポケットテナックスは撮り枠部分が少し大きめで、手持ちのロールフィルムバックが付きませんでした。アダプターを作り手持ちの0番シャッターに組み換え、今日、ホースマンで撮影してきたのでそのうちレポートします。
おお,ダゴールですか。憧れのレンズです。私もDagorをいつか使ってみたいと思い,彼方此方のサイトを探しています。できれば諧調が広くなだらかな戦前のノンコート,カールツァイスイエナかベルリン製が欲しいですが,状態の良いものはまだかなり高価です。100mmなら6x9にピッタリで使い易そうですね。ダゴールの際立った立体感とシャープで抜けの良い描写が楽しみです。
それに対し最近のローコストなスキャナはCIS (Contact Image Sensor) などと言われる構造になっています.Contact といっても間にガラス板があり,センサが書類に直接接触するわけではないのですが・・文書と同じ大きさ(長さ)のライン型画像センサがあり,これと文書との間に細かなレンズを多数並べ,文書の像を画像センサに投影します.細かなレンズは普通のレンズとは異なり,成立正像の結像ができる特殊な光ファイバー型のレンズ(GRINレンズ)になっているため,多数のレンズを並べてもきちんと像ができるという仕組みです.詳細な構造は
https://www.prolinx.co.jp/contents/cis-camera/290/
などを御覧ください.
この構造の場合,(結像レンズを使う場合と異なり)常に書類からの反射光のうち,書類面に対し垂直方向に反射した光が結像に使われます.また,レンズアレイに沿った方向の斜めの光もGRINレンズの画角内にある限りセンサに届きます.しかし,レンズアレイのラインから離れる方向にずれた点からの光はセンサに届きませんので,センサの各画素が受け取る光(集光角とでもいいましょうか)はセンサ長手方向に伸びた形になり,画像の端(スキャナの開始直後の位置や終了あたりの位置)では光が入らないことになります.
実際にはこのレンズアレイ(SELFOCレンズアレイ)を撤去してしまうのが一番ではあるのですが,スキャナの構造的にセンサが奥まった位置にあり,なかなかそれも難しいようです.
ところで,週末にデータを整理し,ダゴールとテナックスの記事をアップしました.よければ,また,御覧ください.
http://shiura.com/camera/dagor/index.html
> 詳細な構造は... などを御覧ください.
> 実際にはこのレンズアレイ(SELFOCレンズアレイ)を撤去してしまうのが一番ではあるのですが,スキャナの構造的にセンサが奥まった位置にあり,なかなかそれも難しいようです.
このCISは全く知りませんでした。確かにこの場合,レンズの中心から離れる方向に広がる収束光を,凸レンズ(フレネルレンズ)を入れることで,センサのレンズアレイの方向に近づけることができそうです。でも理想的ではないですね。レンズアレイのない「ベタ焼き」のようなスキャナーがあればいいのですが...
> 週末にデータを整理し,ダゴールとテナックスの記事をアップしました.
素晴しい記事を有り難うございます。
ダゴールは中判〜大判で風景写真を撮る者には伝説的な響きをもつ魅惑的なレンズです。日浦様の試写画像を拝見すると,絞った時の中央部の解像度の高さが圧倒的ですが,開放時の背景のボケの美しさにも目を奪われました。ダゴールは後ろボケがチリチリで汚いという人がいますが,どうやら事実では無いですね。恐らくレンズの球面収差が関係していると思われ,とても興味深く思います。
小西六のスプリングカメラ
既に本館で日浦様が最高の紹介記事をあげていらっしゃるので、こちらで再度採り上げるのは僭越なのですが、あまりに撮影結果がよいので感激し、撮影画像とちょっとした見解のみ付記いたします。
戦前からのモデルもありますが、実用的には120フィルム使用の戦後型距離計連動機がお勧めでしょう。
最近結構安価なので侮ってしまいがちですが、先日II型を試した所驚愕の高画質でうちのめされました。
II型は巻き上げこそ赤窓で二重露出防止機能もありませんが、撮影に重要である焦点合わせに有利な距離計を備え、またシャッター速度が1/500〜1秒と高級版、現代の感度が高いフィルムも十分実用可能です。
さて携帯性からいえば、フォクトレンダーのベッサ66、ペルケオI・IIは6x6判スプリングカメラの中でも極小の評価を受け、最右翼と言えましょう。
実際35mm判のレチナIIと比較しても、サイズはほぼ同等、重量はベッサ66の方が軽いくらいです。
この画像のように、殆どパールとベッサは同サイズ、横幅は6x4.5のパールの方がわずかに小さい。
重量は、パールII 580gに対してベッサ66:520gで、ヘリコイド・距離計連動の機能の差としてしかたがありませんね。
レチナIIIcは35mmなのに670gもあるので、セミ判スプリングが如何にフォーマットに対して効率がよいか思い知らされます。
ただし、パールIIもベッサ66もストラップアイレットがないのでケースを併用しないと携帯時に取り落としそうになります。
パールは本体をケースに入れ、フードケースをストラップに通して合計790gにもなります。
先日撮影中ケースの影が写り込んでしまったコマもあり、注意が必要なのも加えて、もっと軽快にならないかなと思います。
画像左パールII,右ベッサ66
実写すると、海外レンズに勝るとも劣らぬどころか凌駕するのではないかというレベルです。
開放でここまで写ってくれたら文句ありません。
ヘキサー75/3.5、開放、1/25、ISO400ネガ、手持ち
約1.5mくらい、距離計は正確で安心して寄ることができます。
パールは当初からヘリコイド焦点合わせで、前玉回転とくらべて遠距離から近距離まで安定した画質が期待できます。
絞りf8、1/100、フジカラーPro400、手持ち
日中風景しか撮影しないなら、絞って性能が出れば十分なのですが、パールはこの時代としては突出して万能性がありますね。
ポジで撮っても雰囲気が良いレンズです。
このレンズのイメージサークルって6×6をカバーするのでしょうか?
イメージサークルは、同じテッサー型のColor-Skopar75/3.5の単体レンズを一時所持していて、センチュリーグラフィックで試したところ、光の環としては67をカバーしますが、絞っても6x6を超えた四隅部分は流れが酷くてちゃんと像が形成されませんでした。
こういうのはイメージサークルとは言えないので、スコパーでは67は困難かなと。
でも、66ならなんとかいけるように思いました。意図的に収差を645に最適化している可能性はありますが。
イコンタやマミヤシックス、ローライなども75/3.5を66に適用しているので、ヘキサーもいけるのでは。
情報ありがとうございます。
すると二眼レフに転用が可能かもしれませんね。
私のヘキサーは圧板のツメが折れてしまい、修理はしたのですが各部の腐食が有ってちょこっと考えています。
パールの中では,IVはひところ非常に高くなっていましたが,最近はかなり落ち着いてきました.しかしパールらしい小型軽量という点では,II型が優れているようにも思います.IV型は前蓋の開く向きからして違い,なにかと近代的ですので,ある意味で別物のカメラですね.やはり,使いやすいですが...III型は巻き止めが出っ張っているのが惜しく,これを(さしたる部品がついていない)トップカバー側につけられなかったものかと思うのと,やはりコマ間がかぶることが多いようです.また II と IIB がよく混同されていますが,少し廉価版の IIB でもさしたる不足はないように思います.
購入時の要注意ポイントとしてレンズの状態が悪いものが時折見られることがあるかと思います.絞りの直後の面画腐食しているものが見られます.
セミイコンタは,初期のものは70mmレンズでした.ただしこの頃のレンズはノンコートなのが惜しいです.セミイコンタとパール,いかにも一長一短,好敵手でなかなかおいそれと優劣は付きませんが,前後の中央でぱっくり2つに割れる外殻と内部のフィルム保持の構造などは大変似通っています.イコンタは距離計とファインダが別で,またドレイカイルの腕木を起こす必要があるなどちょっと面倒ですが,ブライトフレームや多重露出防止機構があるのが美点かと思います.撮影頻度が低い(ときどき引っ張り出して数コマ撮るような,当時のお父さん的撮影頻度)ならイコンタがいいかもしれず,スナップにはパールが良いですね.
れんずまにあ様、日浦様の個体より1つ前の物(50年)です。オキュパイト表示が有ります。
RSの欠点。単独距離計なのに、ファインダーはUと同じ。
ついつい、距離を、レンズ側に移すのを忘れます。
逆光気味のヘキサー画像です。
250sF8
リサイクルショップで、不思議なベビーパールを見つけた。
資料によると、戦後のベビーパール。45年10月に戦前のレンズ、部品を寄せ集め製造再開、50年10月に生産中止している。
49年、最終型。コート付ヘキサー50mmF4,5、ボデーレリーズ、圧版が裏蓋に付く、レンズボードと、張革の表示が、ROKUOUSYAからKONISIROKUへ。更にコニカはPX販売が多いので、オキュパイト表示。
私のコニカT(48年)パールTRS(50年)もオキュパイト表示。
私のベビーパール。裏蓋の圧版、KONISIROKU表示は同じ。
然し、ノンコートヘキサー、レンズ側、エバーセットのロックスシャッター。更にMADE IN JAPANの表示。
整備しても、部品に問題なく、フルートポンチとは思えない。
サンフランシスコ講和条約締結後の製品?(50年4月から生産終了の10月迄の製造品)あるいは、国内販売限定の廉価版?(残っていた、旧型レンズと、シャッターを組み込んだ物)
状態は非常に良い。ケースは劣化している。然しケースに入っていたので、カビ、錆、擦れ、あばた全くない。蛇腹も生きている。
レンズを掃除、シャッターに注油(ロックスシャッターはT,25,50,100のエバーセット、構造は簡単)レザーコートで磨きだしただけで、完全に蘇った。
パールTRSと並べると、小さく実に可愛い。まさにベビーパール。
127フイルム手に入らないかな。1度は127諦めた私ですが、かわいさと、美しさに、つい手を出してしまった。
ベビーイコンタがノバーが多いのにヘキサーが奢られているのも贅沢です。
ベスト半裁機は物凄く小型で可愛らしいですね。
127は私も困っています。というのも、物は無いわけではありませんが非常に高価でカメラが買えてしまいそうなので、日常的に使用するのは敷居が高くて。
120から切り出すカッターが一番よいのかもしれませんが、以前挫折したことがあり、
kan様のサイトに素晴らしい記事があるので再挑戦したい所です。
かわうそ商店様に127フォマパンがあったと思います。スプールがいくらか溜まったら、あとは何とかなるかなと。
Kan様の切り出し装置。私も見ました。
実は私、以前オートセミミノルタと、初期型セミイコンタを、Kan様に整備してもらったことが有ります。
その時、お礼にVPKとバルダバルデイを手持ちのフイルムと共に、Kan様に進呈。127は私の範疇ではない、Kan様なら何とかなる、と思ったからです。
バルデイ。F3,5テッサー、コンパーラビット付でしたが、私の手に負えなかったもの。Kan様が、蘇らせました。
VPK,バルデイ共、Kan様の所で、撮影可能状態です。
ベビーパール。衝動買いしたもの。多分現状でも、撮影可能と思います
パール一族のコレクションとして、置こうかなあ?暫く眺めて楽しんだら、Kan様に、撮影、頼もうかな?シャッターが壊れた、リコーフレックスがあるので、切り出し装置作ってみようかなあ?
ベビーパール。製造期間が長いので、ネットで検索してもよくわからない。
困ったときの、CAMERAPEDIA。やっとたどり着いた。
まず、戦後の物は、KONISIROKU表示。
49年の最終型。コート付ヘキサー、ボデーシャッター、裏蓋の圧版付、オキュパイト表示、と成っている。
然し、裏蓋の圧版。最終機以前の、改良。
48年後半〜49年最終型以前の製品。裏蓋に圧版、張革がシボ加工、ノンコートヘキサー、レンズボードシャッター。
なんとこの製品。救済措置でMADE IN JAPAN表示。
私の個体、これであった。多分、国内販売前提の救済措置表示?
国内販売限定なら、最終型が出た後も、併売していた可能性もある?
以前、私のオートセミミノルタを検索した時も、CAMERAPEDIAにたどり着いた。
コニカもミノルタも写真機から手を引いている。公式サイトを見ても、細かい部分が解らない。
外国の研究に頼らなければ、分からないのは、困ったことである。
何せ、CAMERAPEDIAの参考文献は、国内研究者の物を、英語翻訳したもの。それを、再度日本語に自動翻訳すると<赤ちゃんパール?>等と訳の分からないものになる。
せめて、私達が、情報発信しなければ。
ネットに、クロアチア製の期限切れモノクロ出ていた。
早速使ってみた。現像を含め、手焼きです。1月かかった。
100s、F8。取り合えず、光漏れはないようです。
絞っているので、ピントも問題ない。
RSのF4,5ヘキサーと比べると、少しコントラストが低い?
レンズに拭き傷あるし、RSの物より、状態は良くない。
素晴らしい画像ですね。コントラストが若干低いのはしっかりしたフードで良くなると思いますが、
最近のプリンターではコントラストを少し上げてもらえば十分な感じです。
さて私のパールVですが、圧版のガタが大きくなってしまいました。
先日原因を探ってみたら、圧版裏面の板バネと組み合う部分のツメが一か所取れていました。
簡単な板金打ち抜き構造でしたので、経年でヘタって取れてしまった様です。
SUSの薄板で補修して直しました。
その後、店頭の個体にもいくつか同じ様なツメの欠損が見られました。新たに購入される場合のチェックポイントかも知れません。
元々は巻き止めタイプのコマ重なりの対処法の話題だったのですが、パール系はそれが顕著だとなり話題になりました。
・スプールの径を何か巻いて大きくする。
・スタート位置をズラして見かけの軸径を増やす。
・裏紙の先端部に余った裏紙を貼り付ける。
だいたいこの3者でした。ほかに何か有りませんかね。外科手術を行うとか…。
IIIまでとはデザインががらっと変わり、ボディはダイカスト化され、大型化したファインダー廻りが印象的です。
従来モデルとは前蓋を開く方向が反対になりました。前蓋上部には大型のシャッターパッドがあり、レリーズは軽く作動します。また二重露出防止になっています。
ファインダーはライカM3から一斉に各社が採用した1眼式距離計連動・採光型ブライトフレームで、パララックス自動補正ではなく近距離マークつき。
距離計二重像は矩形で大変明快、M3ほどではありませんが分離が良く、縦線合致式として使えるほどです。もしかして実像式なのでしょうか。
ファインダー視野のなかでフレームは小さく、多分視野全体では60-55mm相当くらいなのでは。広角機も計画されていたのでは?というのは夢でしょうか。
巻き上げはスタートマークを合わせた後は自動巻止めで、右手ノブを止まるまで巻けば1枚目が出て、シャッターを切ると巻き止め解除されます。カウンターは軍艦部にあり、裏蓋を開くと自動復帰するためほとんど現代のカメラと同じように何も考えずに操作出来ます。裏窓は完全に廃止され、自信のほどを見せています。
パールのフィルムコマ間隔は芳しくない話がありますが、IV型からは綺麗にコマ間が揃います。
120フィルムは、底のノブを回転しフィルム軸を浮かせて装填しますが、このノブは裏蓋を開かないと操作できません。送り側の軸にもキーが付いていて、フィルムアドバンスを軍艦部の窓から確認することが出来ます。
シャッターはM,F,X接点を持つセイコーシャMXL、500,250,100,50,25,10,5,2,1,B.ライトバリューになっており、ヘキサー75mmf3.5のf32までの絞りと連動しています。解除はできませんが、まず先にシャッターを決めた後、下部のボタンを押しながら絞り単独選択可能で、ライトバリュー系の中ではこなれた操作系だと思います。またシャッター速度は倍数ではないものの、位置は直線関係になっていて絞りとの整合性は取れています。
ネットではセルフコッキングという記載もありますが、シャッターセットは手動で、ここだけはクラシックです。
焦点合わせはパールの大特徴になっているヘリコイド。最短1.2mですがオートアップが用意されています。
10年前に交換会で蛇腹がスダレになったものをジャンクとして入手しましたが、レンズやファインダーなど蛇腹以外の部分は極めて綺麗でした。
ただ蛇腹修理の手が付けられず(むこうが透けて見えるほど)いままでずるずる放置状態でした。最近エンサインレンジャーでパーマセルが意外に有効なことを知り、この度裏側からベタベタ貼って初めてフィルムを通しました。まだ僅かにピンホールがカバーしきれない所がありましたが、その写りは瞠目のレベルでした。
これほど高性能な蛇腹レンズはほとんど見たことがないくらいで四隅までかっちりピントが来ます。もちろん先行して使用中のパールIIも同等の写りですが。
蛇腹の見た目は良くないけどもう少し整備して使い込みたい所です。日浦様の仰る通り、物凄く便利なので。
どちらも、私好きな描写です。戦後の物はコート付。カラーにも強い。
補色ファインダー。分離が良い。パールW。ファインダー部を拡大。
より使いやすい。折角なら、コニカVの生きているファインダーにしなかったのか?
コニカの方が、Uからヘキサノン使用。Wは広角でなく、ヘキサノン?
生きているファインダー+ヘキサノンこれがパールX?
出来たなら、1つ目スーパー6超えるのですが。ま、この辺りがスプリングカメラの限界かも?
パール。携帯には便利。私、単車で旅行するとき、パールRSとペンDと併用してました(露出計と距離計相互に使える)
パーマセル。蛇腹の穴には便利。但し、全体に使うと、表なら畳めなくなる。裏なら畳んだまま保存すると、開かなる可能性がある。
れんずまにあ様の個体。裏に使用との事。普段は開いたままにしておいた方が無難?
幸いピントには影響していないよう。
開かなくなるかどうかおそるおそる試していますが、ダメだったら開いて保管します。
元々蛇腹は開いて保管する方がよいと言われていますね。品質の良い羊皮なら偶に保革油なども必要かも。
実はパールは表側にも一部貼ったのですが、元の状態が悪すぎて既に表面の革と内張の布が分離してきている状態にパーマセルを貼ったものだから、蓋を開け閉めすると革が完全に剥がれちゃって余計ボロボロに。
ヘキサー75/3.5,f8,1/100,ちょっと漏光が見えますね.
その為、内張すると、布と革を接着した蛇腹が均一でなくなります。表の革がが劣化した時は、やはり革か布です。
革なら、薄手の羊革(ヤンピー)ですが、手に入らなければ、革細工の店で、バックの内張用の革でも代用できます(蛇腹全体としては使えませんが、一部、パッチとしては使えます)
他に、戦前のやり方(応急処置)としては、黒の絹布、墨塗した和紙、が有ります。和紙は結構使われた様子。
接着剤。私はゴム系(パンク修理用)です。本来は膠系だと思います。
然し、基本は蛇腹の交換だと思います。
交換用の蛇腹が手に入る、最後の時代、さらに折り畳みできる技術者も(展開図が必要)
但し、120の方が先になくなるかも?
蛇腹の保持。私は、キウイの革用ローションとミンクオイルを状態によって、使い分けています。
年一程で、綿棒に付けて、塗り込めます。
クラフト社 革工具 コバコート 70ml 黒
乾いても柔軟性があり、薄く、剥がれません。自分の場合は穴だらけの FUJI GS645蛇腹を修理し4年使いましたが再修理は不要でした。蛇腹の裏側に塗ります。実は PENTACON 6 TL のシャッター幕の中央部に僅かに穴があったのですが、このコート材をスポット的に塗って完璧に塞ぐことができましたので柔らかく、且つ強いのだと思います。ただし穴の状態や蛇腹の構造によってこの材料ではだめかもしれませんね。
パール関係ないですがわざわざ注文して買ってそのまま20年たつ127 ネガカラーフィルムです 20本組だったことがわかります。
もっと関係ないことですみませんが、実は18年前だと自分は日浦様からメールをいただいたことがありますです。こちらはcxx.go.jp というアドレスでした。なつかしいです。
私のパールIVは表面が剥離し裏打ち布が露出して、もう向こうが見えるほどスカスカですから果たして有効かどうか不明ですが、
大判カメラの蛇腹に補修必要なやつが山盛りあります。
そしてシャッター幕のピンホールには有効打がなかったので困っておりました。
ホルツのブラックシリコンに、レーザーコピー用カーボンパウダーを混ぜ込んで塗ったりしておりましたが、分厚くなるので結局シャッター作動不良になったり。
これでお蔵入りしてる東独カメラが復活出来たら嬉しいです。
127のスーパーゴールド、懐かしいですね。
私もあと一本だけ残っています。
虎の子でしたが、数年前エンサインのベスト半裁カメラに使ったら、見事にフォーカルが開いてなくて1本無駄になってしまいました。さらにローライ44では背面赤窓から光線漏れで2本目無駄に。
最後の1本は怖くて使えません。
戦前セミパールに単独距離計を乗せた1949年パールと基本的に同じだが、
デュラックスシャッター1/100〜1,Bを、コニラピッド1/500〜1,Bに変更したモデル。
外観はこの後III型までほとんど変わらない。
レンズはヘキサー75mmf4.5
この次のモデルはf3.5になった。
国産テッサー型では最高レベルのヘキサーは、II型でf3.5を経験し極めてシャープ。ただしテッサーは暗い方が高性能との評価があり、初期二機種のf4.5は気になる存在。
ファインダーはかなりクモリ、辛うじてフレーミングはできるが、距離計は、ハーフミラー腐食とカビでほとんど使い物にならない。
その後比較してみるとIVとRS(〜III)とは全く異なることが判明、お蔵入りにしていました。
しかしレンズとシャッター、ヘリコイドは健在で、目測での撮影は可能です。元々120使用のスプリングカメラはフィルム平面性の不安が払拭できず、条件が許す限り絞り込んで撮影することが多いため、十分使用可能と判断しました。
左II型、右RS:IIの連動距離計表示窓がRSでは単独距離計のダイヤルになっている。
私の右目では、ほぼ目測。蛇腹は問題ない。先に挙げた写りです。
その点、RSの方は、OHしているので、問題ない。私の目でもRF使用可能。
RSのF4,5の方が、コントラストがあると思う。暗部の再生も良い。
解放付近で使うなら、F4,5の方が、より暗さに強いと思える。
個体差も有るとは思いますが、私は、ヘキサーはF4,5が最高と思います。(本家のテッサーとも差が無い)
RSの欠点。先に挙げたことですが、ファインダーがUと全く同じなので、つい、距離目盛を鏡胴に移すのを忘れる。Uとの共用はできない。
ナニを今更と思われてしまうかも知れませんが、このフィルム種の表示板、形状に弱いRが付いていました。
そういえば35mmのコニカU型もボディー意匠にRが付けれています。
この時期、少しでもカメラの印象を柔らかく見せようとした、努力が見えて面白いなと思いました。
おっしゃるとおりI型のトップカバーのダイヤルは距離計の距離合わせです。これがII型では連動式になり、ガラス窓中に距離が表示されますが、IIBではこれがなくなり被写界深度目盛りに、またIIIではフィルムメモになってますね。IIBはヘリコイド部分に距離表示しかありませんが、IIIではここが形状変更されて被写界深度がわかるようになっていて、ボディ側の被写界深度指標が不要になりました。ということで、機種ごとにこの部分はコロコロと機能が変わっているのがおもしろいと思います。中では IIB について、トップカバーには II とあり IIB と表示されていないため一部混乱があるかもしれません。
ご存知のことかと思いますが念のため・・RS について「次の機種からF3.5に」とありますが、IIにもいくらかF4.5のものがあり、途中からF3.5が登場しました。ただIIではほとんどがF3.5ですので,F4.5はちょっと見つけにくいかもしれません。
中判はよくフィルム平面度が問題になりますが、私の場合645判ではあまり困った経験がありません。それに対して69判ではちょっと苦労している感じがします。しかし、持っている69判のカメラに古いものが多いからかもしれず、ホースマンやフジ、メダリストではあまり悪い印象がないので、カメラの世代によるかもしれないです。
近距離撮影用単独距離計セット
レンジファインダーカメラが主流の時代、カメラ単体では最短撮影距離は1m、せいぜい70pまでに限られており、手軽に近距離撮影を行うことはできなかった。
本格的には焦点版とカメラをスライドさせて入れ替える装置や、レフボックスが使われたが、頑丈なスタンドに固定する必要があり、旅先やお茶の間のスナップに使うわけにはいかない。
そこで、レンジファインダーカメラで手軽に近距離撮影するために、別スレッドにある「オートアップ」類か、それに準じた、カメラ本体の距離計を利用するデバイス、またはワイヤーやプレートによる距離固定された撮影枠を用いるもの、そして、これから述べる、近接専用の単独距離計をクリップオンするものなど、様々なアイディア製品があった。
一眼レフ、さらにはミラーレスデジタルカメラの時代には全く無用の代物だが、先人の創意工夫が偲ばれて使って楽しいアクセサリーだ。
オートアップは間宮誠一郎のアイディアでプレザント社が多機種に対応する製品を展開したが、同様の製品「プロキシメーター」はフォクトレンダー、アグファが純正品を出し、またツァイスは「コンタテスト」を供給、ニコン、キヤノンRFも純正で出ている。
ライツはオートアップ同様に本体ファインダーを利用し距離計前におく偏角プリズムを中間リングと組み合わせた「NOOKY, SOOKY, ADVOO」などに加え、中間リングとセットの固定ロッドに撮影枠を付けた製品を供給した。
他方、ツァイスイコンと、ドイツコダックは、プロクサーレンズに近接専用の単独距離計を組み合わせた製品を出しており、各社各様の方式が興味深い。
時は離れて80-90年代、中判の距離計連動カメラが復活し、一部の機種は近接撮影装置をラインアップさせた。
フジカGS645初代は、クローズアップレンズに、焦点版を持つ上下左右逆像の近接ファインダーを組み合わせた、たぶん空前絶後のセットを出した。もちろん実用性は高くない。
ニューマミヤ6はオートアップのリバイバル、マミヤ7は打って変わって固定ロッドの先に撮影枠をつけた、かつてのライツやニコノスと同じ方式を採用したが、それが接写装置の最後になった。おそらく新たに登場することはないだろう。
写真は、戦後ツァイスイコン コンタックスIIa、IIIa用 コンタメーター439 Sonnar 50mm,Proxer 50cm
戦後型のツァイスイコン製近接距離計。439はコンタックスIIa、IIIa用。
外観はオールクローム、採光式ブライトフレームを備えている。ダイヤル切り替えによってパララックス補正と距離合致を行う点はレチナと同様。3種類の距離に対応したプロクサーレンズを併用する。標準セットではφ40.5mmスレッドだが、ステレオター専用はスレッドが省略された円筒になっている。
プロクサー(クローズアップレンズ)ではなく、コンタプロクスというヘリコイドで接写するシステムにも対応している。
コンタプロクス1および戦前コンタプロクスはコンタメーター439に対応していないのでここでは触れない。
コンタプロクス2は、Tessar50mmf3.5が固定装着してある、外バヨネット三脚座つきヘリコイドで、かなり長大なストロークを持っていて、その目盛りの途中にコンタメーターの設定距離、50,30,20pが含まれている。本体の距離計には連動しないが、距離目測で無限遠から使える。コンタプロクス2のTessarは東独Jena、西独TつきOpton、TなしCarlZeissがある。手元のTなしは無限遠から性能はよいが、近接設計とは言えないように感じる。(テッサーは近接でもあまり性能が落ちないとどこかで読んだ気がするが、どうなのだろう)
プロクサーによる変倍ではコンタメーターのブライトフレームの中で一番外側を使う。変倍しても視野枠は変わらない。一方コンタプロクス2は繰り出しによって画角が狭まるため順に内側の小さな視野枠を使う。50pはプロクサーと同じ外、30pはその1つ内側、20pは一番中心の枠で実質倍率が高くなる。
コンタプロクス2とコンタメーターの組み合わせは当時としては出色の使いやすさだったろう。ただし同時代にコンタックスSやエクサクタが存在しているので、本格的な接写には劣ると思われるだろう。しかし当時のSLRは普通絞りかプリセットで不便、またスクリーンは暗く焦点は曖昧だ。コンタメーターは絞りに関わらず明快な視野と正確な距離計により快適であり、十分当時のSLRを超える利点があったと思う。
439とほぼ同じ構造だがTessar45mm用に適合している。
プロクサー50,30,20は、439の40.5mmから28.5mm径になった。
本体側は無限遠に固定して使う。
精度は非常に良い。
これはフランス製のMAJOR −2−という距離計、無限から0.2mまで連続的に測距できます。
基線長が短く、近距離重視であることが予想されます。
距離目測カメラのキヤノンデミEE17には、36cmに寄れるクローズアップレンズが用意されています。
この距離計は大変コンパクトなので、ハーフサイズカメラにも違和感なく搭載できます。
この組み合わせの問題は、視野決定が困難であること。
ここまで寄るとパララックスが大きく、正確なフレーミングは諦めて、おおまかに勘で合わせるしかありません。
距離が合うだけでも使い道があると思います。
これより古いオールクロームの製品もある。NI/32, NII/32というφ29.5mmクローズアップレンズ2種類と、I, IIを重ねたときの3つの状態に対応した上面ダイヤル表示に従って、本体距離目盛を設定する。または先に本体側の距離設定を行って、近接距離計のダイヤルを合わせてもよい。ダイヤル回転に応じてアクセサリーフットの俯角が変化し、パララックスが補正される。後は距離計が合致したところで撮影する。
Retina IIIc、Xenon 50mmf2, NII
ただし、距離計ダイヤルは軽く動きやすく、知らないうちに設定が変わっても気付かずに撮影続行する危険性があり常に注意せねばならない。また、距離計ファインダーで設定する視野決定はどうしても正確ではなく、大まかに撮影してトリミングで整えることになりがちで、コンタメーターのような距離固定が決定的に劣っているとは言い切れない。
以下撮影距離は、メジャーによる大まかな測定。またm表示モデルなのでftモデルでは多少異なるかもしれない。
I:ダイヤル∞ー1(m)、フィルム面から92-54cm
II:ダイヤル∞ー1.5(m)、フィルム面から50-37cm
I+II: ダイヤル∞ー0.9(m)、フィルム面から36-28cm
これを見ると、だいたいNIは一般的なNo1(1m)、NIIはNo2(0.5m)、NI+NIIはNo3(0.33m)に相当しているが、厳密にはズレがあるようだ。
IIIC用Culter-Xenon C35/5.6、IIIS用Tele-Arton85/4もフィルタースレッド29.5mmなので装着は可能。合焦するかどうかは皆様自己責任で...
これを言っては身もふたもないが、このプロクサーNI, NIIはRetina Reflexで使うほうが、よっぽど正確で使いやすい。
レチナレフには専用クローズアップレンズR1, RII, RIIIが供給されているがI, IIについてはNと同じ物ではないか?
(先のコンタメーターの所で触れたSLRとの比較と意見が反対ですが、それは先に比較したContax S, Exakta Valexら原始的SLRと較べ、Retina Reflexは自動絞りが先進的であり、ここまでくると接写におけるSLRの有利が明らかになってくると思います)
Retina IIIS, Retina-Xenar 50mmf2.8, NI
有名所としてはミノックスチェーンがありますね。同じように携帯用チェーンを利用するヤシカアトロンもあります。
これはツァイスイコンの大衆用ライン、コンティナなどに対応した近接ファインダーとチェーンのセット。
チェーン先端には黒いプラスチック小球(50cm)、途中に赤い小球(30cm)があり、ファインダー基部の黒赤切替で俯角を設定します。。
対応したクローズアップレンズは、コンタフレックスと共通のφ28.5mmカブセを使います。
私のは赤玉が外れちゃってます。多分レンズからアクセサリーシューまでの距離が同程度のカメラなら汎用に使えるのではないかと思います。
Contina IIa、Pantar45/2.8, Close up chain
120,220フィルムとは
コダックコード#120フィルムは61.5mm幅、裏紙付き6x9p(56x84mm、機種によって差がある)8枚撮り規格として1901年に登場し、世界のデファクトスタンダードとなった。コダックはほかに多種多様な規格の裏紙つき無孔ロールフィルムを販売したが、120だけが100年を超えて生き残った。1972年コダックは120と同じ幅で2倍の長さの220を発売、フジフィルムやコニカも一部追随した。裏紙がないため赤窓式では使えないが、平面性が良好で撮影可能枚数が2倍になるため、近代的中判カメラのほとんどが対応した。
220を使うためにはフィルムカウンターと、裏紙有無の厚みの差を解決せねばならない。
220は裏紙の厚み分120よりフィルム面が後退する。その分だけ圧板の厚みを増す必要がある。
付記するがブローニーカメラの焦点面は、フィルムゲートのフランジ面で規定されず複雑に凹凸している。
例えば旧来のアパーチャーゲートと圧板でフィルムを挟む「圧着式」ではフィルム中央部は前方に突出し、その度合いは裏紙の材質、湿度、巻き上げから撮影までの時間、そしてフォールディングカメラでは蛇腹伸張に伴う「吸い出し」によって変動するため、特に焦点深度が浅い大口径レンズでは深刻な問題になる。
近代的カメラでは圧板とフィルムゲートの間にクリアランスを設け、フィルムは隙間を通行する「トンネル式」が採用され劇的にフォルム面浮動は改善した。
トンネル式では圧版位置がフィルム面を規定するため、兼用機では220使用時に圧板位置を変更する機種が多い。
結論を言うと、装備するレンズの開放f値(使用f値でもよい)と、どの程度のプリント拡大率を見込むかで答えが変わる。f4、厳しく見積もってf5.6より絞るなら圧板位置を切り替える必要は少ない。
またサービスサイズからキャビネ程度の拡大率では肉眼で差を認識できない。
ただし中判ユーザーで大伸ばしを考慮しない人は少数派だろうし、機材側もf2.8以上の口径が珍しくないため、圧板切り替えはあったほうがよい。F2.8で圧板切り替えを忘れると「明らかに」焦点外れを認識できる。
例えばハッセルブラッドM12マガジンは、元来120専用で圧板は変更されない。一応220フィルムを使用するキットが販売されたが、f2.8開放で無限遠が5-10m程度の前ピンになる。そこで圧板に120裏紙を取り付けると無限遠に合う。同様にSL66マガジンも120裏紙の効果を確認した。
固定圧板機には、220を考慮しないで製作されたが後で使用できるようになったものと、220を前提に設計されたものがある。
前者はハッセルM12で、明らかに焦点面がずれる。
後者は120と220の中間に圧板が調整され、どちらも焦点深度の誤差内に入るようにしているらしい。
さらに、前述したように、120/220焦点面はf4-5.6に絞れば深度に入ってしまうので、実用的には圧板固定機でも問題になることは少ないと思う。
それでも製作誤差はあり得るし、購入後テスト撮影で開放の焦点精度を確認すべきだ。
私のSL66は120に合致し、220では外れたためそれを考慮して使用している。
f2クラスの超大口径の開放は、誤差では済まされないため、テストはさらに厳密を要するだろう。
極めて残念なことに、220フィルムは2016年に生産終了し、今後は業者と個人ストックだけが存在する。
積極的220ユーザーであっただけに寂しいが、入手容易とは言えないため新ユーザーにとってこのレポートは実用的でない。
例外的にローライキンのユーザーは裏紙なし135フィルムを使うため圧板を135・220位置に切り替える必要があり、このレポートが役立つ?かもしれない。
と思ったら、eBayに中華製220モノクロフィルムが出品されているらしい。どこまで継続性があるか、実用性はどうか全く不明だが、一応現実に選択肢はあるわけだ。
220機材は、220ディスコンに伴って評価額が極めて低く、かつての高額高級付属品が投げ売り状態である。専用マガジンがタダにはならないのが腐ってもタイだが、一時高値を付けたローライ12/24切り替え機も120専用機と価格は変わらなくなった。220は性能的なメリットもあるので楽しんでみるのも一興かと思う。
220現像には、パターソンリールはそのまま対応、ナイコールタイプは専用リール(120より巻きがつまった)が必要。カウンターが対応する専用機材は必要だが、ハッセルM12のように無理をすれば、120専用機でもなんとかなる、かも。
次から各論に入る。
それをまとめて分類してみる。
圧板(Pressure plate)の形式
PF:圧板固定(Fixed)120/220で圧板切替しないもの
PS:圧板スライド(Slide)圧板を平行移動するもの
PI:圧板裏表差し替え(Inside out)圧板を一旦外して裏表交換するもの
PR:圧板回転(Rotate)圧板を外さずに回転させるもの(一部外して縦横変換するものがある)
PA:圧板自動(Automatic)カウンター切替またはバーコード読み取りにより自動的に圧板位置が変換されるもの
カウンター(Film counter)の形式
Cm:カウンター手動(manual)カウンターを手動で切り替えるもの
Cd:カウンター連動(demand)圧板変更に伴いカウンターが切り替わるもの。
Ca:カウンター自動(automatic)バーコードによる完全自動切り替え
Cr:カウンターリセット(reset)120用カウンターをリセットしてもう一度使うもの
画像:ペンタックス67 スライド式切り替え:PS
GX645AF, Hasselblad H:PA-Ca(Bar-code)PA-Cm(バーコードなし)
Bronica RF645:PS-Cd
Fuji GS645:PS-Cm
Fuji GA645:PS-Cd
Fuji GA645i:PS-Ca(Bar-code、圧版と異なる場合警告)PS-Cd(バーコードなし)
Fuji GA645Zi:PA-Ca(Bar-code)PA-Cm(バーコードなし)
一眼レフ
120/220兼用、切替可能なのはフジフィルムGX645AFと兄弟機のハッセルブラッドHシリーズのみ(バーコードまたはスイッチによる自動切り替え)で、このとき圧版位置も自動変更されるが触ったことがないので詳細不明。
他の645機(ブロニカETS、マミヤM645、コンタックス645、ペンタックス645)はすべて120,220別の専用マガジン、あるいは専用着脱式中枠(フィルムホルダー)を交換する。
キエフ645は現物を見たことはあるが内部は不明。
ブロニカS2、EC用645マガジンは120専用のみ。
マミヤRB67用645マガジンも、120のみ。RB67プロSD用は120と220は別。
フジGX680用645マガジン:120と220は別
RF
ブロニカRF645は背部に120/220表示窓があり、カウンター切替装置がない。圧版切替に連動しカウンターが切り替わる。
フジフィルムGS645系は圧版をプッシュしてスライドし、120/220表示位置に嵌め込む。カウンターは背部に切替スライドを別個に操作する。
フジフィルムGA系は圧版位置をGS系同様の圧版スライド変更すると、圧版位置を検知し自動的にカウンターが切り替わる。
GA645i、GA645Wi(i系)はバーコード入りフィルムはフィルム感度自動セットに加えて120/220カウンターが自動的に切り替わる。圧版は手動スライド切替。バーコードと圧版が相違した場合液晶120/220表示が点滅して警告するとともに、フィルムカウンターはバーコード情報が優先される。(日浦様のご指摘)
GA645Ziは、バーコード情報を読み取りボディ側から圧板位置が自動的に調整され、完全自動になった。バーコードがないフィルムは、裏蓋の圧板横スイッチを押して120/220表示を切り替える。圧板位置とカウンターは自動調整。
画像:GS645:PS
66一眼レフ
Bronica S2, C2:PF-Cm
Bronica EC, ECTL, ECTL2:PF-Cm
Rolleiflex SL66、SL66E:PF-Cm
Rolleiflex SLX:PF-Cm
Kowa SIX, MM, Super66:PI-Cm
Pentacon Six, Exakta66、Kiev6C:PI-Cm
Ritreck 66, Norita66:PI-Cm
Hasselbrad M12 mag:PF-Cr
ブロニカS2, C2、中枠は圧板位置の調整はなく、スタートマークも120/220の区別はない。マガジンのカウンターを12/24切替する。
同EC, ECTL, ECTL2共用中枠、圧版位置調整なし、カウンター切替のみ。
ローライフレックスSL66(初代)ブロニカS2, ECと同様、圧板位置調整なし、マガジンのカウンター切替のみ。SL66Eも同様。その後SL66SE, Xは120、220専用マガジンになった。
ローライフレックスSLX フィルムバック背面のカウンター切替のみ。圧板位置調整なし。6006以後は120、220専用マガジン、6002は120、220専用バックになった。
コーワシックス、シックスMM、コーワスーパー66:圧板裏表差し替え、カウンター切替。
ペンタコンシックス、エクサクタ66:圧版差し替えで切替。プラクティシックス時代は120専用。
キエフ6C:初期は圧板切替なし、カウンター手動切替のみ。後期はペンタコンシックス同様圧板差し替え。
60:120/220対応とされる記述もありますが、120専用との記載もあります。
リトレック66、ノリタ66:圧板裏表差し替え、カウンターダイヤル手動切替。
ハッセルブラッドM12マガジン:圧版位置調整なし。後窓を見ながら巻き上げ、フィルム頭が出たら後部確認窓をLight tight plugで遮光し、少し巻き上げてカウンター1を出す。12枚撮影後カウンターリセットしてもう12枚撮る。13-24まではコマ間隔が広がっていくがなんとか最後まで収まる。
画像:コーワシックスMM:PI 取り外して裏表差し替える。Super66の交換マガジンでも同じ操作。
Yashica Mat 124, 124G:PS-Cd
Minolta Autocord III, CdS:PR-Cm
Rolleiflex 2.8E, F, 3.5F:PS-Cr
Mamiya C220:PR-Cm
Mamiya C330:PR-Cd
ヤシカマット124、124G:圧版スライド切替に連動してクランク横の12/24枚数インジケータが切り替わり、カウンターも連動する。
ミノルタオートコードIII, CdS:圧版とりはずし90度回転装着、カウンター手動切替。
ローライフレックス2.8D, E, F:12/24モデルは兼用機。またキットで兼用機にグレードアップできた。圧版スライド切替。カウンターは最初ノブを24にセットし1-12まで撮影後、12に切り替えると1にリセットされさらに12まで撮影する。
マミヤC220, C330:圧版回転切替。C220はカウンター手動切替、C330は圧版を切り替えるとカウンターが連動する。
画像:ローライフレックス2.8E、スライド式 PS 左にずらすと6x6表示がでる。つまりこの時点では220は未発売で、ローライキンと120の切替であり、220キットを後付けしたと考えられる。
Pentax 6x7, 67:PS-Cm
Pentax 67II:PS-Cd
Mamiya RB67 6x8電動バック:PR-Cm
Fujica GM67, GW, GSW67、680:PI-Cm
Fujifilm GF670, 670W:PS-Cd
Makina670:PI-Cm
Mamiya 7:PR-Cd
Mamiya Press Rollholder2型、3型:PI-Cm
Linhof 220:PS-Cm(PS-Cd?)
一眼レフ
ペンタックス6x7、67、67II:圧版スライド切替。6x7と67はカウンター手動切替、67IIは圧版に連動してカウンター切替。
マミヤRB67系:6x8電動ホルダーのみが圧版回転切替。カウンター手動切替。
二眼カメラでは切替式はなし。
RF
フジカGW, GSW670, 680:圧版裏表切替、カウンター手動切替。(120半裁:6枚撮りの設定もある。ライトパンSS対応)
フジGF670,670W:圧版スライド式,カウンター連動。
プラウベルマキナ670:圧版裏表差し替え、カウンター手動切替。マキナシリーズでは670のみ220使用可能。
マミヤ7:圧版180度回転切替。カウンター連動。
マミヤプレスロールホルダー2型、3型:圧版裏表差し替え、カウンター手動切替。
リンホフ220:圧版スライド式、カウンター手動切替?
画像:マミヤ7:圧板回転式:PR
Fujica G69, GW, GSW69:PI-Cm
Mamiya Press Rollholder2型、3型、Plaubel Pro-shift:PI-Cm
Wista Roll holder:PF-Cm
フジカG69、GW, GSW690 圧版裏表差し替え式、カウンター手動切替。(120半裁:6枚撮りの設定もある。ライトパンSS対応)
マミヤプレスロールホルダー2型、3型:圧版裏表差し替え、カウンター手動切替。
プラウベルプロシフトは3型と同形式。
ウイスタロールフィルムホルダー:圧版切替なし。カウンター手動切替。
612
リンホフテクノロレックス:圧版切替なし(だったと思う)、カウンター手動切替。
フジG617:触ったことがありません。120/220切替式、だが方式はわかりません。たぶんGW690と同じPI-Cmでしょう。(アートパノラマは赤窓なので220無理)
ワイドラックス120:触ったことがありません。ご教授お願いします。
画像:フジGS690:裏表差し替え PI
mamiya 645AF,AFD,AFDII 中枠の圧板の180度回転による切り替え
mamiya 645AFDIII 中枠の圧板の180度回転による切り替え
(IIIでフィルムホルダーの変更がありました)
以前にmamiya 645pro でフィルムを使っていた際ですが、150mm程度の望遠で雨や雪等の湿度が高い場合は 絞りF5.6でも 120を使うと画面のどこかにピンぼけがあらわれることが頻発するので(中央とは限りませんし複数箇所の場合もあり)、自分の場合はピンぼけを軽減させる目的で、必ず220フィルムを増感して使っていました。M645よりPentax645のほうが平面が出ていましたが、一説には圧板手前のフィルムの折り曲げ具合の違いが原因で、M645はS字、Pentax645はC字のためと言われていましたが正しいかはわかりません。
220のポジが入手できなくなったので、デジタルバックに移行するしかありませんでした。
ご指摘を深く感謝します。
120裏紙によるフィルム面浮動の影響についても、ご経験をたいへんありがとうございます。
f5.6でも外れるほどの浮動があるわけですから深刻です。
私は220をかなりストックしていますが、いずれ終了するのも確かで、非常に参考になるお話でした。
確かにデジタルバックは平面性について懸念は払拭されますね。
逆にホコリ付着は素人ながら懸念するところです。どっちがいいかと言えば,修正でなんとかなる可能性が高いホコリのほうが与しやすいかもしれません。
220フィルムが無くなり、何のためのカウンターか判らない人が増えてきています。
ムック等では紹介されていても、実際に220フィルムを使用された経験がない方が大半だと思います。
一時は220が使える事がフラッグシップ機の証の様でしたが、フィルムがなくなってしまい、その辺りが微妙になってしまいました。
最初に述べたように大手が220撤退したため、新たに中判を始められた方にとっては有益な情報ではないのを承知でまとめました。
Studio9600さまのご経験をみても220は平面性で高いメリットがあったため、大変残念なことです。
さてカメラ・レンズ白書74年版を書庫から掘り出して眺めていると、各種中判のフィルム面精度が載っていて、120・220圧版切替なしのブロニカS2は、どちら焦点面はほぼ一致し、大変揃って被写界深度内に収まる焦点面でびっくりします。
他の圧版切替機が結構ばらつき、被写界深度から外しているのを尻目に、どういうことなのか理解に苦しむ結果です。
私はブロニカS2で220を通したことがあまりありませんので、SL66やハッセル1600Fで行った120と220の検証をやっていないのです。
今更貴重な220を、高価な現像料金を払って検証するのもどうかなあ、とネガティブな気持ちです。
まあ、この辺は謎と言うことで....(^^;;;
コダックトライXプロとプラスXプロのみに設定があります。パナトミックやローヤルXには220がありません。
当時のフジと小西六のラインにはカラー含め存在せず、コダックもネガカラーはベリカラーのみ、ポジの設定はありません。
その後他社がモノクロで追随したかはわかりません。
カラーは鮮明に覚えているのですが、1985から最近まではモノクロから遠ざかっていた時期で、中判にモノクロを通したのは2017年が初めてだったりします。
余談ですが80年代初めはまだ116,616と620,127は現役だったのですね。