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ローライB35

1969年発売 ローライ(シンガポール)製コンパクトカメラ
ローライ35シリーズの廉価版ライン
プラスチックを多用し、オリジナルモデル370gから260gへ軽量化された
フルペックのまま小型化されたオリジナルモデルと比較して、巧く機能を削っており、
シャッターはプロンターB, 500-30
露出計は非連動セレン
レンズは3群3枚のトリオター
になっています。

軽量化はかなり効いていて、オリジナルをポケットに入れるとスーツが型崩れするほどですが、B35なら気にすることはありません。
ただシャッター音は安っぽく響き、ショックも手に伝わってきます。小型化最優先のため保持がやや不自然になり、最初の1本はブレだらけでした。
シャッター低速側がコンパー1/2からプロンター1/30に狭まったのを気にされるかたもおられます。確かに1/2-1/15は貴重ではありますが、
私が思うに、コンパクトカメラの目的を勘案すれば、手持ちではスローは使いませんし、三脚固定条件ではBがあれば絞りこんで感覚で1秒露光すれば暗い条件でも克服出来ると考えます。
オリジナルはボディ前面左右に振り分けたシャッター/絞りダイヤル両方に露出計が連動しますが、B35は非連動、ゴッセンのセレンは信頼できますが暗い側の測光範囲は狭く、精々明るい室内が限界でしょう。もう別に要らないけど、他機種と併用したとき単独露出計として使えますね。
露出計は当時ラチチュードが厳密なポジフィルムで撮影し、家族揃ってプロジェクター投影が米国で普通だったため、ビルトインが必要だったわけです。

トリオターの性能は、後で画像をお見せしますが、瞠目です。

れんずまにあ 2016/05/01(Sun) 12:41 No.218 [返信]
Re: ローライB35
後ボケに癖があり、周辺画質に難があると評されていますが、まず画像をごらんになってください。とくに強いと言われる近距離は素晴らしいです。
逆光は今後試していきますが、夜景のハイライト程度ではゴーストを探しても見つかりませんでした。

れんずまにあ 2016/05/01(Sun) 12:42 No.219
Re: ローライB35
フジISO400ネガでさらっと夜景。手持ちf3.5開放、1/30でもこの辺まで写ります。まあ満足。

れんずまにあ 2016/05/01(Sun) 13:22 No.220
Re: ローライB35
旅先で衝動買い。宿で弄るのがとても楽しくて、それだけでも満足でした。
個体差でしょうけど、シャッターダイヤルが少し固い。焦点リングもやや固く、却って目測がずれずによろしい。

ネガカラーは例えば開放、1/30に決めてしまえばラチチュードでカバーしてしまうので距離目測以外気を遣いません。
これが日中だと被写界深度を取れますから何も操作する必要がない。フレーミング無視のスナップならもうシャッタータイミングだけです。

変にカメラ側で調整されてピンぼけブレ写真になるよりずっと確実だと思います。

れんずまにあ 2016/05/01(Sun) 13:29 No.221
Re: ローライB35
遠景は多少劣る所があるかもしれません。
普通は絞るので問題ないでしょうが。

れんずまにあ 2016/05/01(Sun) 13:31 No.222
Re: ローライB35
トリオター、勿論三枚玉でしかも準広角、f3.5と暗くない。これで性能出るのか?と半信半疑でした。

ミニコピーフィルムで撮影してみましたところ、自分の不明を恥じ入りました。

ミニコピーHRII(EI25) f5.6、1/30、ロジナールR09x250倍、25度30分

れんずまにあ 2018/12/09(Sun) 22:30 No.1465
Re: ローライB35
Bには、35BとB35があるんですよ。基本B35がドイツ時代、35Bがシンガポール時代です。
ドイツ時代は、テッサー付きがロライ35、トリオター付がB35、C35(露出計無し)です。
因みに、35T、35S(ゾナー付き)はシンガポール時代の物です。
私、最初35Sを手に入れました。水銀電池が現役の頃は、35Sを露出計代わりに、フジカ690G、ライカM3等と、併用していた。
35Sの欠点。電池がフイルム室内にある。左ファインダー、左巻き上げ。その後、B35を手に入れた(私のはシンガポール製初期ロットなので、B35表示です)
B35は35Sにくらべ、ファインダーがレンズ寄りにある。プラスチック部品で、35Sより軽い。ゴッセン製のセレン露出計、結構丈夫で正確(今でも問題ない)
シャッターは30s〜500sですが、総じて35Sより使いやすい。加えて丈夫。
目測ですが、F3,5なので、F2,8のゾナーより、ピント外れが無い。
40mmの画角が便利。寄っても撮れる。3枚玉のトリオター。周囲は甘いが、立体感も有り、結構よい。3枚玉としては優秀。
オリンパスペンと比べると、35Sは使いにくい。B35はさほどでもない。
流石にライカサイズ。4切に伸ばすと、3枚玉でも、ペンSより細密。
今使うなら、35B。C35もお勧めですが、此方は少ない。
画像は、ドイツ時代のロライ35です。

ナースマン 2018/12/10(Mon) 18:28 No.1466
Re: ローライB35
ナースマン様コメント有り難うございます。
よく見たら、私のは35Bですね....よくご指摘頂きました。
シンガポールというのは認識していましたが、B35にはドイツ製があったんですね。
C35は大変珍しく、コレクターズアイテムであるのと同時に、デザインがすっきりしていて大変格好いいので憧れていますが、入手は諦めています。

トリオターは割に10m〜2mくらいが得意な領域のように感じてます。開放だと少し周辺というか、中間画角も怪しいところがありますが、コントラストが高い(というかフィルムによっては諧調が飛ぶくらいコントラストが高い)ので、ぱっと見シャープで実用的にはいい所をついているように感じます。

カメラ単体でみると非連動露出計は、35Sなど連動に較べて不便ですが、単体露出計として使うならば連動は逆に不便になってしまいます。さすがはゴッセン、セレンの面積は小さいけど鋭敏で、大変信頼できますね。
特にラチチュードが狭いコピーフィルムやカラーポジには非常にありがたいし、赤外撮影にも重宝します。

最近キャップやフード、フィルターなどが入手困難で、じっくり探しています。

れんずまにあ 2018/12/10(Mon) 23:32 No.1468
Re: ローライB35
厳密には、74年ゾナー付きが発売。便宜上、ゾナー付きが35S、テッサー付きが35T、トリオター付が35Bと表示した様子。
ドイツ製の最後期(72年)にはロライ35表示のままで、クセナー付きも有った。
ドイツ時代のレンズは、ツアイス、シュナイダー製。シンガポール時代のレンズは、ロライ製造品。
と言うことで、73年のシンガポール製造品には、B35、C35表示がある(このC35は幻)
それにしても、構造が違う、35Bを良く残してくれたものである。
C35は製造中止になった。
フイルター、フード、ストラップ等、全て専用部品。汎用品が使えない。
特にフイルター、フード。TとBは共用できるが、Sは別物。
今探すとなると、大変だと思う。
ロライ35、シャッターが特殊。チャージしてないと沈胴できない。
保存するときは、沈胴せずに、其の儘シャッターフリーの方が安全?
ナースマン 2018/12/11(Tue) 05:29 No.1469
金属フード
24mm径のフードを探していて、売れ残りハンザ製をバーゲンで入手しました。
説明書には衝撃の記載が。Bには使えない?

れんずまにあ 2025/01/26(Sun) 16:31 No.2702
Re: フード
ねじ込めるけどファインダーを隠すのですね.外観からはそれほどでもないように見えますが...

れんずまにあ 2025/01/26(Sun) 16:33 No.2703
Re: フード
ファインダー左下がこのように大きく蹴られます。
両目を開けていれば、蹴られ部分の確認も可能ですので、使用不可ちゅうわけでもないでしょうが...
金属製のローライ35はファインダーが片方によっているので全く蹴られはありません。

また35Bは、フードをつけるとレンズ先端の焦点リングには触れられなくなりますが、フードを掴んで回せば問題ありません。絞りリングは若干操作しにくくなります。
これも金属ローライ35はシャッターと絞り操作部がボディ前面左右にありますから、フードの影響は受けません。

れんずまにあ 2025/01/26(Sun) 16:40 No.2704
パール

小西六のスプリングカメラ
既に本館で日浦様が最高の紹介記事をあげていらっしゃるので、こちらで再度採り上げるのは僭越なのですが、あまりに撮影結果がよいので感激し、撮影画像とちょっとした見解のみ付記いたします。

戦前からのモデルもありますが、実用的には120フィルム使用の戦後型距離計連動機がお勧めでしょう。
最近結構安価なので侮ってしまいがちですが、先日II型を試した所驚愕の高画質でうちのめされました。

II型は巻き上げこそ赤窓で二重露出防止機能もありませんが、撮影に重要である焦点合わせに有利な距離計を備え、またシャッター速度が1/500〜1秒と高級版、現代の感度が高いフィルムも十分実用可能です。

れんずまにあ 2016/12/04(Sun) 11:08 No.570 [返信]
ベッサ66との比較
この手のカメラで携帯性は重要です。
さて携帯性からいえば、フォクトレンダーのベッサ66、ペルケオI・IIは6x6判スプリングカメラの中でも極小の評価を受け、最右翼と言えましょう。
実際35mm判のレチナIIと比較しても、サイズはほぼ同等、重量はベッサ66の方が軽いくらいです。

この画像のように、殆どパールとベッサは同サイズ、横幅は6x4.5のパールの方がわずかに小さい。

重量は、パールII 580gに対してベッサ66:520gで、ヘリコイド・距離計連動の機能の差としてしかたがありませんね。
レチナIIIcは35mmなのに670gもあるので、セミ判スプリングが如何にフォーマットに対して効率がよいか思い知らされます。

ただし、パールIIもベッサ66もストラップアイレットがないのでケースを併用しないと携帯時に取り落としそうになります。

パールは本体をケースに入れ、フードケースをストラップに通して合計790gにもなります。
先日撮影中ケースの影が写り込んでしまったコマもあり、注意が必要なのも加えて、もっと軽快にならないかなと思います。

画像左パールII,右ベッサ66

れんずまにあ 2016/12/04(Sun) 11:18 No.571
ヘキサー75mmf3.5
ヘキサー75は定評がありますが、本家テッサーやスコパー装備機の亜流ではないかという先入観がありました。
実写すると、海外レンズに勝るとも劣らぬどころか凌駕するのではないかというレベルです。
開放でここまで写ってくれたら文句ありません。

ヘキサー75/3.5、開放、1/25、ISO400ネガ、手持ち

れんずまにあ 2016/12/04(Sun) 11:22 No.572
近距離
日中は絞れるのでさらに尖鋭な画像が得られます。
約1.5mくらい、距離計は正確で安心して寄ることができます。
パールは当初からヘリコイド焦点合わせで、前玉回転とくらべて遠距離から近距離まで安定した画質が期待できます。

絞りf8、1/100、フジカラーPro400、手持ち

れんずまにあ 2016/12/04(Sun) 11:47 No.573
紅葉前
なかなか出かけられず、偶々行った時はまだ紅葉が進んでいませんでした。
f8まで絞っていますが、周辺までたいへん整った像で風景撮影用として信頼できます。ついつい縦位置撮影が増えてしまいますね。

れんずまにあ 2016/12/04(Sun) 12:27 No.574
夜景
夜景もイルミネーションは明るいので、開放f3.5でも高感度400ネガで手持ち可能です。その時開放の性能が重要で、このヘキサノンは開放から信頼できます。
日中風景しか撮影しないなら、絞って性能が出れば十分なのですが、パールはこの時代としては突出して万能性がありますね。

れんずまにあ 2016/12/04(Sun) 12:31 No.575
Re: ヘキサー75mmf3.5
このレンズはあまり時代を感じさせないレンズですね。

ポジで撮っても雰囲気が良いレンズです。

 このレンズのイメージサークルって6×6をカバーするのでしょうか?
efunon 2016/12/08(Thu) 21:43 No.578
ヘキサー
仰る通り、戦後型としては比較的初期のモデルですがきわめて現代的な性能と思います。本質的には最終型のIVまで同じじゃないかなと。

イメージサークルは、同じテッサー型のColor-Skopar75/3.5の単体レンズを一時所持していて、センチュリーグラフィックで試したところ、光の環としては67をカバーしますが、絞っても6x6を超えた四隅部分は流れが酷くてちゃんと像が形成されませんでした。
こういうのはイメージサークルとは言えないので、スコパーでは67は困難かなと。
でも、66ならなんとかいけるように思いました。意図的に収差を645に最適化している可能性はありますが。
イコンタやマミヤシックス、ローライなども75/3.5を66に適用しているので、ヘキサーもいけるのでは。
れんずまにあ 2016/12/10(Sat) 01:50 No.581
Re: ヘキサー75mmf3.5
れんずまにあ様

 情報ありがとうございます。
すると二眼レフに転用が可能かもしれませんね。
私のヘキサーは圧板のツメが折れてしまい、修理はしたのですが各部の腐食が有ってちょこっと考えています。
efunon 2016/12/10(Sat) 14:46 No.582
Re: パール
ご無沙汰しております.パール,本当に良いですね.私もバージョン違いで都合3台持っていますが,おっしゃる通りレンズがとても良いですし,距離計も見やすく,安定感もあります.今,京都で写真展(How are you, PHOTOGRAPHY? 展)に写真を出展しているのですが,知人がパールIIで撮影された組写真を展示されています.シャープネス,階調ともに申し分なく素晴らしい作品です.もちろん撮影,暗室作業ともに大変上手い方なのですが,改めてパールの威力を知りました.

パールの中では,IVはひところ非常に高くなっていましたが,最近はかなり落ち着いてきました.しかしパールらしい小型軽量という点では,II型が優れているようにも思います.IV型は前蓋の開く向きからして違い,なにかと近代的ですので,ある意味で別物のカメラですね.やはり,使いやすいですが...III型は巻き止めが出っ張っているのが惜しく,これを(さしたる部品がついていない)トップカバー側につけられなかったものかと思うのと,やはりコマ間がかぶることが多いようです.また II と IIB がよく混同されていますが,少し廉価版の IIB でもさしたる不足はないように思います.

購入時の要注意ポイントとしてレンズの状態が悪いものが時折見られることがあるかと思います.絞りの直後の面画腐食しているものが見られます.
日浦 2016/12/10(Sat) 23:17 No.586
Re: パール
既に指摘があるように二眼レフなどにも75mmのレンズが多く搭載されており,またセミ判と66判でレンズ設計がさほど異なるようには思えないですね.ただし66判は,当時は長方形の印画紙に合わせて上下または左右を切る前提で使われることも多かったようで,隅はあまり気にしないということもあったようです.今となっては,せっかくの正方形をトリミングするなんてもったいない,ということになるのでしょうが..

セミイコンタは,初期のものは70mmレンズでした.ただしこの頃のレンズはノンコートなのが惜しいです.セミイコンタとパール,いかにも一長一短,好敵手でなかなかおいそれと優劣は付きませんが,前後の中央でぱっくり2つに割れる外殻と内部のフィルム保持の構造などは大変似通っています.イコンタは距離計とファインダが別で,またドレイカイルの腕木を起こす必要があるなどちょっと面倒ですが,ブライトフレームや多重露出防止機構があるのが美点かと思います.撮影頻度が低い(ときどき引っ張り出して数コマ撮るような,当時のお父さん的撮影頻度)ならイコンタがいいかもしれず,スナップにはパールが良いですね.
日浦 2016/12/10(Sat) 23:29 No.587
Re: パール
私の個体。パールTRSです。
れんずまにあ様、日浦様の個体より1つ前の物(50年)です。オキュパイト表示が有ります。
RSの欠点。単独距離計なのに、ファインダーはUと同じ。
ついつい、距離を、レンズ側に移すのを忘れます。
逆光気味のヘキサー画像です。
250sF8

ナースマン 2017/01/28(Sat) 11:37 No.654
Re: パール
ベビーパール。
リサイクルショップで、不思議なベビーパールを見つけた。
資料によると、戦後のベビーパール。45年10月に戦前のレンズ、部品を寄せ集め製造再開、50年10月に生産中止している。
49年、最終型。コート付ヘキサー50mmF4,5、ボデーレリーズ、圧版が裏蓋に付く、レンズボードと、張革の表示が、ROKUOUSYAからKONISIROKUへ。更にコニカはPX販売が多いので、オキュパイト表示。
私のコニカT(48年)パールTRS(50年)もオキュパイト表示。
私のベビーパール。裏蓋の圧版、KONISIROKU表示は同じ。
然し、ノンコートヘキサー、レンズ側、エバーセットのロックスシャッター。更にMADE IN JAPANの表示。
整備しても、部品に問題なく、フルートポンチとは思えない。
サンフランシスコ講和条約締結後の製品?(50年4月から生産終了の10月迄の製造品)あるいは、国内販売限定の廉価版?(残っていた、旧型レンズと、シャッターを組み込んだ物)
状態は非常に良い。ケースは劣化している。然しケースに入っていたので、カビ、錆、擦れ、あばた全くない。蛇腹も生きている。
レンズを掃除、シャッターに注油(ロックスシャッターはT,25,50,100のエバーセット、構造は簡単)レザーコートで磨きだしただけで、完全に蘇った。
パールTRSと並べると、小さく実に可愛い。まさにベビーパール。
127フイルム手に入らないかな。1度は127諦めた私ですが、かわいさと、美しさに、つい手を出してしまった。
ナースマン 2017/04/05(Wed) 15:55 No.768
Re: ベビーパール
ナースマン様、ベビーパールとは素敵な機種をご入手です。
ベビーイコンタがノバーが多いのにヘキサーが奢られているのも贅沢です。
ベスト半裁機は物凄く小型で可愛らしいですね。
127は私も困っています。というのも、物は無いわけではありませんが非常に高価でカメラが買えてしまいそうなので、日常的に使用するのは敷居が高くて。
120から切り出すカッターが一番よいのかもしれませんが、以前挫折したことがあり、
kan様のサイトに素晴らしい記事があるので再挑戦したい所です。

かわうそ商店様に127フォマパンがあったと思います。スプールがいくらか溜まったら、あとは何とかなるかなと。
れんずまにあ 2017/04/05(Wed) 18:47 No.769
Re: パール
127フイルム。
Kan様の切り出し装置。私も見ました。
実は私、以前オートセミミノルタと、初期型セミイコンタを、Kan様に整備してもらったことが有ります。
その時、お礼にVPKとバルダバルデイを手持ちのフイルムと共に、Kan様に進呈。127は私の範疇ではない、Kan様なら何とかなる、と思ったからです。
バルデイ。F3,5テッサー、コンパーラビット付でしたが、私の手に負えなかったもの。Kan様が、蘇らせました。
VPK,バルデイ共、Kan様の所で、撮影可能状態です。
ベビーパール。衝動買いしたもの。多分現状でも、撮影可能と思います
パール一族のコレクションとして、置こうかなあ?暫く眺めて楽しんだら、Kan様に、撮影、頼もうかな?シャッターが壊れた、リコーフレックスがあるので、切り出し装置作ってみようかなあ?
ナースマン 2017/04/05(Wed) 20:15 No.770
Re: パール
私のベビーパール、出自。
ベビーパール。製造期間が長いので、ネットで検索してもよくわからない。
困ったときの、CAMERAPEDIA。やっとたどり着いた。
まず、戦後の物は、KONISIROKU表示。
49年の最終型。コート付ヘキサー、ボデーシャッター、裏蓋の圧版付、オキュパイト表示、と成っている。
然し、裏蓋の圧版。最終機以前の、改良。
48年後半〜49年最終型以前の製品。裏蓋に圧版、張革がシボ加工、ノンコートヘキサー、レンズボードシャッター。
なんとこの製品。救済措置でMADE IN JAPAN表示。
私の個体、これであった。多分、国内販売前提の救済措置表示?
国内販売限定なら、最終型が出た後も、併売していた可能性もある?
以前、私のオートセミミノルタを検索した時も、CAMERAPEDIAにたどり着いた。
コニカもミノルタも写真機から手を引いている。公式サイトを見ても、細かい部分が解らない。
外国の研究に頼らなければ、分からないのは、困ったことである。
何せ、CAMERAPEDIAの参考文献は、国内研究者の物を、英語翻訳したもの。それを、再度日本語に自動翻訳すると<赤ちゃんパール?>等と訳の分からないものになる。
せめて、私達が、情報発信しなければ。
ネットに、クロアチア製の期限切れモノクロ出ていた。
早速使ってみた。現像を含め、手焼きです。1月かかった。

ナースマン 2017/04/06(Thu) 08:13 No.771
Re: パール
2160円で購入した、パールUの試写です。F3,5ヘキサー。
100s、F8。取り合えず、光漏れはないようです。
絞っているので、ピントも問題ない。
RSのF4,5ヘキサーと比べると、少しコントラストが低い?
レンズに拭き傷あるし、RSの物より、状態は良くない。

ナースマン 2017/12/05(Tue) 10:14 No.1069
Re: パール
ナースマン様

 素晴らしい画像ですね。コントラストが若干低いのはしっかりしたフードで良くなると思いますが、
最近のプリンターではコントラストを少し上げてもらえば十分な感じです。

 さて私のパールVですが、圧版のガタが大きくなってしまいました。
先日原因を探ってみたら、圧版裏面の板バネと組み合う部分のツメが一か所取れていました。
簡単な板金打ち抜き構造でしたので、経年でヘタって取れてしまった様です。
SUSの薄板で補修して直しました。
その後、店頭の個体にもいくつか同じ様なツメの欠損が見られました。新たに購入される場合のチェックポイントかも知れません。
efunon 2017/12/05(Tue) 21:04 No.1073
コマ重なり
パールVのコマ重なりの対処はどうしているかと云う話題がSNSであがりました。
 元々は巻き止めタイプのコマ重なりの対処法の話題だったのですが、パール系はそれが顕著だとなり話題になりました。

・スプールの径を何か巻いて大きくする。
・スタート位置をズラして見かけの軸径を増やす。
・裏紙の先端部に余った裏紙を貼り付ける。

 だいたいこの3者でした。ほかに何か有りませんかね。外科手術を行うとか…。
efunon 2018/05/04(Fri) 09:07 No.1218
パールIV
1958年発売、小西六パールシリーズの最終型。

IIIまでとはデザインががらっと変わり、ボディはダイカスト化され、大型化したファインダー廻りが印象的です。
従来モデルとは前蓋を開く方向が反対になりました。前蓋上部には大型のシャッターパッドがあり、レリーズは軽く作動します。また二重露出防止になっています。

ファインダーはライカM3から一斉に各社が採用した1眼式距離計連動・採光型ブライトフレームで、パララックス自動補正ではなく近距離マークつき。
距離計二重像は矩形で大変明快、M3ほどではありませんが分離が良く、縦線合致式として使えるほどです。もしかして実像式なのでしょうか。
ファインダー視野のなかでフレームは小さく、多分視野全体では60-55mm相当くらいなのでは。広角機も計画されていたのでは?というのは夢でしょうか。

巻き上げはスタートマークを合わせた後は自動巻止めで、右手ノブを止まるまで巻けば1枚目が出て、シャッターを切ると巻き止め解除されます。カウンターは軍艦部にあり、裏蓋を開くと自動復帰するためほとんど現代のカメラと同じように何も考えずに操作出来ます。裏窓は完全に廃止され、自信のほどを見せています。
パールのフィルムコマ間隔は芳しくない話がありますが、IV型からは綺麗にコマ間が揃います。

120フィルムは、底のノブを回転しフィルム軸を浮かせて装填しますが、このノブは裏蓋を開かないと操作できません。送り側の軸にもキーが付いていて、フィルムアドバンスを軍艦部の窓から確認することが出来ます。

シャッターはM,F,X接点を持つセイコーシャMXL、500,250,100,50,25,10,5,2,1,B.ライトバリューになっており、ヘキサー75mmf3.5のf32までの絞りと連動しています。解除はできませんが、まず先にシャッターを決めた後、下部のボタンを押しながら絞り単独選択可能で、ライトバリュー系の中ではこなれた操作系だと思います。またシャッター速度は倍数ではないものの、位置は直線関係になっていて絞りとの整合性は取れています。
ネットではセルフコッキングという記載もありますが、シャッターセットは手動で、ここだけはクラシックです。

焦点合わせはパールの大特徴になっているヘリコイド。最短1.2mですがオートアップが用意されています。

10年前に交換会で蛇腹がスダレになったものをジャンクとして入手しましたが、レンズやファインダーなど蛇腹以外の部分は極めて綺麗でした。
ただ蛇腹修理の手が付けられず(むこうが透けて見えるほど)いままでずるずる放置状態でした。最近エンサインレンジャーでパーマセルが意外に有効なことを知り、この度裏側からベタベタ貼って初めてフィルムを通しました。まだ僅かにピンホールがカバーしきれない所がありましたが、その写りは瞠目のレベルでした。

これほど高性能な蛇腹レンズはほとんど見たことがないくらいで四隅までかっちりピントが来ます。もちろん先行して使用中のパールIIも同等の写りですが。
蛇腹の見た目は良くないけどもう少し整備して使い込みたい所です。日浦様の仰る通り、物凄く便利なので。

れんずまにあ 2018/11/10(Sat) 23:34 No.1429
Re: パール
ヘキサーレンズ。パール用の75mmとコニカT用の50mmがある。
どちらも、私好きな描写です。戦後の物はコート付。カラーにも強い。
補色ファインダー。分離が良い。パールW。ファインダー部を拡大。
より使いやすい。折角なら、コニカVの生きているファインダーにしなかったのか?
コニカの方が、Uからヘキサノン使用。Wは広角でなく、ヘキサノン?
生きているファインダー+ヘキサノンこれがパールX?
出来たなら、1つ目スーパー6超えるのですが。ま、この辺りがスプリングカメラの限界かも?
パール。携帯には便利。私、単車で旅行するとき、パールRSとペンDと併用してました(露出計と距離計相互に使える)
パーマセル。蛇腹の穴には便利。但し、全体に使うと、表なら畳めなくなる。裏なら畳んだまま保存すると、開かなる可能性がある。
れんずまにあ様の個体。裏に使用との事。普段は開いたままにしておいた方が無難?
ナースマン 2018/11/12(Mon) 06:40 No.1432
Re: パール
ナースマンさまご指摘の通りで蓋が閉まらなくなるギリギリの所です。
幸いピントには影響していないよう。

開かなくなるかどうかおそるおそる試していますが、ダメだったら開いて保管します。
元々蛇腹は開いて保管する方がよいと言われていますね。品質の良い羊皮なら偶に保革油なども必要かも。

実はパールは表側にも一部貼ったのですが、元の状態が悪すぎて既に表面の革と内張の布が分離してきている状態にパーマセルを貼ったものだから、蓋を開け閉めすると革が完全に剥がれちゃって余計ボロボロに。

ヘキサー75/3.5,f8,1/100,ちょっと漏光が見えますね.

れんずまにあ 2018/11/13(Tue) 01:06 No.1434
Re: パール
蛇腹の修理。パーマセルの欠点は、厚みと弾力です。
その為、内張すると、布と革を接着した蛇腹が均一でなくなります。表の革がが劣化した時は、やはり革か布です。
革なら、薄手の羊革(ヤンピー)ですが、手に入らなければ、革細工の店で、バックの内張用の革でも代用できます(蛇腹全体としては使えませんが、一部、パッチとしては使えます)
他に、戦前のやり方(応急処置)としては、黒の絹布、墨塗した和紙、が有ります。和紙は結構使われた様子。
接着剤。私はゴム系(パンク修理用)です。本来は膠系だと思います。
然し、基本は蛇腹の交換だと思います。
交換用の蛇腹が手に入る、最後の時代、さらに折り畳みできる技術者も(展開図が必要)
但し、120の方が先になくなるかも?
蛇腹の保持。私は、キウイの革用ローションとミンクオイルを状態によって、使い分けています。
年一程で、綿棒に付けて、塗り込めます。
ナースマン 2018/11/13(Tue) 17:58 No.1435
Re: パール
失礼します。蛇腹の光漏れの修理ですが、自分は牛製品のコバ(切断面)に塗るコバコートというのを使っています。
  クラフト社 革工具 コバコート 70ml 黒
乾いても柔軟性があり、薄く、剥がれません。自分の場合は穴だらけの FUJI GS645蛇腹を修理し4年使いましたが再修理は不要でした。蛇腹の裏側に塗ります。実は PENTACON 6 TL のシャッター幕の中央部に僅かに穴があったのですが、このコート材をスポット的に塗って完璧に塞ぐことができましたので柔らかく、且つ強いのだと思います。ただし穴の状態や蛇腹の構造によってこの材料ではだめかもしれませんね。

パール関係ないですがわざわざ注文して買ってそのまま20年たつ127 ネガカラーフィルムです 20本組だったことがわかります。
もっと関係ないことですみませんが、実は18年前だと自分は日浦様からメールをいただいたことがありますです。こちらはcxx.go.jp というアドレスでした。なつかしいです。

studio9600 2018/12/22(Sat) 02:27 No.1476
Re: コバコート
これはよい情報を頂きました。
私のパールIVは表面が剥離し裏打ち布が露出して、もう向こうが見えるほどスカスカですから果たして有効かどうか不明ですが、
大判カメラの蛇腹に補修必要なやつが山盛りあります。
そしてシャッター幕のピンホールには有効打がなかったので困っておりました。
ホルツのブラックシリコンに、レーザーコピー用カーボンパウダーを混ぜ込んで塗ったりしておりましたが、分厚くなるので結局シャッター作動不良になったり。

これでお蔵入りしてる東独カメラが復活出来たら嬉しいです。

127のスーパーゴールド、懐かしいですね。
私もあと一本だけ残っています。
虎の子でしたが、数年前エンサインのベスト半裁カメラに使ったら、見事にフォーカルが開いてなくて1本無駄になってしまいました。さらにローライ44では背面赤窓から光線漏れで2本目無駄に。
最後の1本は怖くて使えません。
れんずまにあ 2018/12/23(Sun) 10:52 No.1477
パールRS
1950年発売
戦前セミパールに単独距離計を乗せた1949年パールと基本的に同じだが、
デュラックスシャッター1/100〜1,Bを、コニラピッド1/500〜1,Bに変更したモデル。
外観はこの後III型までほとんど変わらない。

レンズはヘキサー75mmf4.5
この次のモデルはf3.5になった。
国産テッサー型では最高レベルのヘキサーは、II型でf3.5を経験し極めてシャープ。ただしテッサーは暗い方が高性能との評価があり、初期二機種のf4.5は気になる存在。

れんずまにあ 2020/02/27(Thu) 21:34 No.1666
Re: パールRS
実はパールIVの蛇腹補修のため、蛇腹が健在のジャンクを買ってきました。
ファインダーはかなりクモリ、辛うじてフレーミングはできるが、距離計は、ハーフミラー腐食とカビでほとんど使い物にならない。

その後比較してみるとIVとRS(〜III)とは全く異なることが判明、お蔵入りにしていました。
しかしレンズとシャッター、ヘリコイドは健在で、目測での撮影は可能です。元々120使用のスプリングカメラはフィルム平面性の不安が払拭できず、条件が許す限り絞り込んで撮影することが多いため、十分使用可能と判断しました。

左II型、右RS:IIの連動距離計表示窓がRSでは単独距離計のダイヤルになっている。

れんずまにあ 2020/02/27(Thu) 21:47 No.1667
Re: パール
私の個体、Uがジャンクです。ミラーが劣化、分離、見えが悪い。
私の右目では、ほぼ目測。蛇腹は問題ない。先に挙げた写りです。
その点、RSの方は、OHしているので、問題ない。私の目でもRF使用可能。
RSのF4,5の方が、コントラストがあると思う。暗部の再生も良い。
解放付近で使うなら、F4,5の方が、より暗さに強いと思える。
個体差も有るとは思いますが、私は、ヘキサーはF4,5が最高と思います。(本家のテッサーとも差が無い)
RSの欠点。先に挙げたことですが、ファインダーがUと全く同じなので、つい、距離目盛を鏡胴に移すのを忘れる。Uとの共用はできない。
ナースマン 2020/03/01(Sun) 12:56 No.1668
Re: パールRS
れんずまにあ様のRSの画像を拝見していて気づいたのですが、RSの距離計ダイアルがV型ではフィルム種の表示ダイアルになっています。
ナニを今更と思われてしまうかも知れませんが、このフィルム種の表示板、形状に弱いRが付いていました。
そういえば35mmのコニカU型もボディー意匠にRが付けれています。
 この時期、少しでもカメラの印象を柔らかく見せようとした、努力が見えて面白いなと思いました。

efunon 2020/03/01(Sun) 19:46 No.1669
Re: パール
パール、盛り上がっていますね。

おっしゃるとおりI型のトップカバーのダイヤルは距離計の距離合わせです。これがII型では連動式になり、ガラス窓中に距離が表示されますが、IIBではこれがなくなり被写界深度目盛りに、またIIIではフィルムメモになってますね。IIBはヘリコイド部分に距離表示しかありませんが、IIIではここが形状変更されて被写界深度がわかるようになっていて、ボディ側の被写界深度指標が不要になりました。ということで、機種ごとにこの部分はコロコロと機能が変わっているのがおもしろいと思います。中では IIB について、トップカバーには II とあり IIB と表示されていないため一部混乱があるかもしれません。

ご存知のことかと思いますが念のため・・RS について「次の機種からF3.5に」とありますが、IIにもいくらかF4.5のものがあり、途中からF3.5が登場しました。ただIIではほとんどがF3.5ですので,F4.5はちょっと見つけにくいかもしれません。

中判はよくフィルム平面度が問題になりますが、私の場合645判ではあまり困った経験がありません。それに対して69判ではちょっと苦労している感じがします。しかし、持っている69判のカメラに古いものが多いからかもしれず、ホースマンやフジ、メダリストではあまり悪い印象がないので、カメラの世代によるかもしれないです。
日浦 2020/03/01(Sun) 20:38 Home No.1670
パールRS
初投稿です
2500円で手に入れた錆び錆びのパールRSのレストアをしました。(錆びを落として塗装しただけですが)
本館の方でパールRSにはフィルターネジが無いとのご指摘でしたが、私が手に入れたRSはフィルターが付いてました。しかも安心のコニフィルター。撮影結果も良好だったので、これからバンバン使い倒します。

取り敢えず撮ってから 2024/12/20(Fri) 10:34 No.2674
Re: パール
投稿、情報ありがとうございます。
フィルタネジについては、レンズ銘板外側の、外枠内側のフィルタネジのことを指していました。確かに、銘板の内側にありますね。
F3.5になったときに内側ではケラレの恐れがあるので、外に刻まれたのではないかなと思いました。

当方のウェブサイトのほうの表現、修正いたします。
日浦 2024/12/20(Fri) 12:55 No.2675
パールRS
パールRSの初ロール撮って出しになります。スキャンはショップの方にお願いしたもの。
コダックGOLD200の期限切れギリギリだったと思います。
撮影にはコニカ IIに取り付けられていたワルツ社製UVフィルターを使用(RSと同じ径だったのが幸いでした)。
発色・コントラストも良くて普段使い出来そうです。
フィルターネジの位置の件、なるほどと納得しました。確かにケラレそうな感じですね。

取り敢えず撮ってから 2024/12/23(Mon) 09:28 No.2676
Re: パール
日浦様、
パールのフィルターネジについてコンテンツを改稿して頂いたようで、ありがとうございます。
ここのような素晴らしい情報交換の場で私のようなごく初心者の発言にまで対応して頂き、とても感謝しています。

パールRSに付いていたフィルターのアップを撮りました。薄型である上にフィルターの内周側が丁寧に斜めに面取りされています。コニカの技術者もあのネジ位置ではケラレの危険性があるのではないかと感じていたのでしょう。

取り敢えず撮ってから 2025/01/17(Fri) 12:40 No.2691
MPPマイクロテクニカルカメラ

MPP Micro Technical Camera 5x4

Micro Precision Products Ltd (MPP)は英国ロンドンの写真機製造会社。1940年から82年までカメラと付属品を製造していた。
主要な製品は4x5インチ(5x4表記)で、1948年からのマイクロテクニカルカメラIからVIII、1950年からのマイクロプレスカメラ、およびモノレールビューカメラ、5x4引き伸ばし機があった。
また6x6cm二眼レフは一般的に普及した、1951年マイクロコード、1952年マイクロコードII、1958年マイクロフレックスがある。
まず戦前リンホフテヒニカを基礎に、ほぼテヒニカと同等の操作系をもつ4x5マイクロテクニカルカメラを採り上げる。

MPPマイクロテクニカルカメラ MkVI

英国製のフルスペック 金属製テクニカルカメラ
基本的ボディ形状はA(Mk1〜V),B(MkVI〜VII),C(MkVIII)の3種類。

戦前1940年から軍用カメラとしてMark 1が登場、1951年ボディ形状を変更したMark VIになった。
Mark.VIは、フロントとリアムーブメント、レボルビングバックはテヒニカIV-Vと同等だが、国際規格グラフロックになっておらず、カットホルダーのみ挿入できるスプリングバック。
Mark.VIIはピントグラスが着脱できるグラフロックが採用された。
Mark.VIIIはボディ形状が一新され、それまでの黒塗装からアルマイト基調のモダンな外観になった。

このMark VIは、革製セットケース、レンズボードつきWray製180mmf4.5標準レンズ、(同89mmf6.3広角レンズ欠品)、各ワイヤーフレームファインダー、木製MPP純正カットフィルムホルダー6枚+ケース、(フラッシュガン欠品)のRAFに納入されたスペシャルモデル「S92」アウトフィットで購入したもの。通常モデルとの違いは、カメラのエッジがブラックアルマイト処理されている点。

MPPマイクロテクニカル5x4は英国の企業で撮影目的に採用されていたようで、広告には錚々たる顔ぶれの企業が採用者として名を連ねている。特に航空関係の企業が多いのが目を惹くが、今純粋英国企業として生き残っている会社はほぼなくなってしまい、もちろんMPPも1982年になくなった。英国の衰退を象徴するようで今見返すと辛い。(flickerのMPP 5x4 Micro Technical adより)

レンズは、VI型時代のアウトフィットでは 英国Wray社製のLustrar 184mmf4.5(テッサー型)とWideangle 89mmf6.3(4群4枚)が標準装備だが、高級ラインは初期はシュナイダー製クセナー、アンギュロン、後期はジンマー、スーパーアンギュロン、テレアートンであった。
また英国製レンズには、TTH製ワイドアングル82mm、Loss Wideangle Expres135/5.6(オルソメター型)装備機があり、エクスプレスは優秀でMPP愛好家の憧れの的らしい。

2000年ごろは高画素デジタルカメラに皆が狂奔しており、フィルムカメラ全般に価格が崩壊していた上に、大判は特に場所取りなので、捨て値と言って良い状態だった。私はWrayのレンズが使ってみたくて、拾う神になった。
89mm広角はレンズボードだけ入っていてレンズは欠品だったが、本当に偶然、ボディ購入前年に、他の業者からシャッター入りレンズのみを購入保管しており、奇跡の邂逅となった。

カメラは大変重い。多少操作方法は違うが、機能的にはマスターテヒニカと変わらない。
標準184mm用の連動距離計があり、焦点板を使わずに撮影することも可能だが、基本的には三脚に固定しじっくりと構図を確かめて撮影するカメラ。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 17:07 No.2656 [返信]
Re: MPP レンズボード
レンズボードはVIIまでと、VIIIの形状は異なっている。どちらも分厚いプラスチック製で独自の規格。純正は入手困難で、3Dプリンタ製がeBayに出ているが、交換レンズを駆使するのは若干敷居が高い。
当時のカタログでは、基本的に独シュナイダー製アンギュロン、ジンマー、テレクセナーが組み合わされており、英国製Wrayは低価格廉価版の位置付けだった。

画像は左下がVI, VII型用ボード(多分III以前も共通)左上テヒニカ45ーホースマン8cmアダプタ、右下テヒニカ45

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 17:13 No.2657
Re: 標準レンズ
Wray Lustrar 184mm f4.5 テッサー型の標準レンズ。シンクロコンパーにセットされ、フラットボード。
純正フレームファインダーと距離計で手持ち撮影も可能。素直な描写で大変気に入っているが、テッサー型なので画角が狭く、このカメラのムーブメント範囲なら風景距離でイメージサークルを超えることはないが、近距離でジンマーほどテクニカルな用途には物足りないかもしれない。

英国ユーザー評ではあまりシャープではないと言われているが、絞り込めば十分繊細な画質。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 17:18 No.2658
Re: 広角レンズ
Wray Wideangle 89mm f6.3 4群4枚の単純な広角構成、米国グラフレックス用レンズでも、廉価版によく使われた構成で、開放近くでは2群6枚のシュナイダーアンギュロンに画質で及ばないが、絞り込めば画質向上し、イメージサークルもそこそこ広がり、テクニカルカメラでは十分な性能。

元々アウトフィットには広角用ボードだけが入っていてレンズが欠品だったのですが、前述の通り偶然本体購入前にレンズのみ入手していて合体できました。
普通広角は凹みボード(リセスボード)につけるものと思っていましたが、このシステムでは前方に突出するボードで、初見で驚きました。
フロントスタンダードを一番後ろに固定し、繰り出してレールに記された89mm無限指標にあわせると、簡単に無限が出るという十分考慮された構造です。
イプシロンはプレスシャッターがなく、レリーズでバルブ固定しフォーカシングする必要があります。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 17:20 No.2659
Re: 長焦点
#1ブランクボードが入っていたので、長焦点に二焦点ジンマー210mmをつけてみた。カタログでは210まではジンマー、240からはテレアートンが掲載されている。
当時のラインアップ主体はシュナイダーだが、数少ないが英国製もあった。前述のように廉価版Wrayライン(独製と比べて1/3から1/5.私のはそうだが)の他、TTHの82mm、Ross Xpres 5in f4.5があり、エクスプレスは価格も評価も高い。

210は前玉外しで365mmf11になり、MPPにちょうどよいと思ったが、レール2段伸ばしにバックを全開に引き出して、蛇腹が伸び切るほど伸ばした状態でかろうじて無限が来るため、ごく非常用。このカメラで望遠撮影を行うには別のレンズを用意したほうがよさそうだ。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 17:56 No.2660
Re: 広角注意点
広角レンズを使用するにあたって注意事項がある。
画像の@とAに示す蹴られと、Bにベッド写り込みが見える。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 18:00 No.2661
Re: 広角注意点
カメラ画像で解説する。
@はテーパー蛇腹の中央にあるフックを取り付けずにライズすると、画面下(蛇腹上側)で蹴られるもの。
Aは付属の金属フードをつけたままライズして画面上両端が蹴られたもの。フードをつけても正立状態では蹴られないので手持ち撮影ではフードが有効だ。
Bは、ベッドダウンしないで縦位置ティルトダウンするとベッド先端が写り込むもの。
いずれも、Wideangle 89/6.8は開放f値が暗い上にビネッティングで周辺が確認しにくいため、撮影時に気づかなかったもの。

画像のように、@蛇腹両側のフックを掛け、Aフードを外し、ベッドダウンをすれば問題はおこらない。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 18:06 No.2662
Re: MPPマイクロテクニカルカメラ
撮影画像。
MPPマイクロテクニカルS92, Lustrar184/4.5, f16,1秒,フジカラー160NC

絞り込みで十分繊細な描写。スイングしている。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 18:34 No.2663
Re: MPPマイクロテクニカルカメラ
広角画像。
Wray Wideangle 89mmf6.3, f22, 5秒,Acros, Microfine stock, 24dig, 6.5min

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 18:38 No.2664
マイクロテクニカル Mark VIII
マイクロテクニカル Mark VIII

1965年発売。

MkVIIIは最終型にして完成形。外観は曲線を基調に美しいアルマイト外観になった。
VIの操作は経年劣化は否定しないが、各所が硬く指が痛くなる場合がある。
VIIIはムーブメントについては滑らか。ただし構造各部の角が鋭く、また襷部分の金属板が薄く、テヒニカと比べると指が痛くなる。

距離計連動カムは、レンズごとに調整され、カムと距離指標にシリアルナンバーが刻印されている。
購入時MCジンマー135mmf5.6セットで距離計が調整されていた。

カム交換は、テヒニカのように簡単にはできないが、変更は可能。今となっては、日本では距離計パーツを揃えるのは困難で、多数の交換レンズに連動させるのは難しい。(英国の愛好会では距離計カムの型紙が印刷できるようになっている)
基本的にはフォーカシングスクリーンで精密に焦点合わせするカメラなので、手持ち距離計撮影は135があれば十分と思っている。

レンズボードも変更され、従来と互換性はない。日本では専用レンズボードが入手難だが、eBayで3Dプリンタによる再生産品が出品されている。
カタログには距離計付きボディに加え、距離計なしボディも掲載されている。

リンホフのような無限遠ストッパーは一見無いようだが、レールにノッチが刻んでがあり、そこに前板の板バネがはまり込むことで無限位置が決まる。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 20:44 No.2665
Re: MPPマイクロテクニカル Mark VIII
行きつけの専門店で、激安にするから引き取ってと言われ、一度はVI持ってるから要らないと断ったものの、気がつくと持ち帰っておりました。レンズ代程度だったので却って気の毒になってしまいます。よほど場所取りだったのでしょうか、それにしてもご厚意に感謝する次第です。ちゃんと使ってあげなければ。

れんずまにあ 2024/12/08(Sun) 20:45 No.2666
マミヤ M645 シリーズ

MAMIYA M645 (MF機)

1975年6月にマミヤ光機株式会社が発表した6×4.5 (実画面56×41.5mm)サイズの一眼レフです。今年(2015年)でちょうど発表後40年です。

 機種の変遷は
・M645(1975) 
  シャッターボタンを前面と肩部に備えた世界最初のセミ判一眼レフ。ゴム引き布幕上下走行フォーカルプレーンシャッターを採用。よく間違えられますが電子制御のB 8〜1/500 (X:1/60 )、クイックリターンミラー。 視野率94%。フイルムバックは固定(中枠交換で120/220切り替え)。巻き上げはノブ1回転ですが、中判機器の中で最高クラスの軽さだと思います。ファインダーも交換可能で後期のタイプも含めると

 ウエストレベルファインダー
 プリズムファインダー
 CdSプリズムファインダー
 PDプリズムファインダーS
 AEプリズムファインダー    が用意されていました。


・M645 1000S(1976)
  同年に発表されたブロニカETRに対抗し、最速シャッタースピード1/1000を追加、プレビューと機械式セルフタイマー、ミラーアップ機能が追加され、ワインドノブがクランクに変更されました。最も充実した期間に製造されていたため、135一眼レフに誇るとも劣らないレンズラインナップを誇っていました。 かなりの間M645は併売されていました。 かなり大型ですがオートワインダーも用意されていました。

・M645 J(Junior)(1979)
  輸出専用機で。M645から肩部のシャッターボタン、2秒以上の長時間秒時のシャッター速度省略。わずかな形状変更(三脚ネジは1/4インチネジのみ。)が有りました。

・645 Super(1985)
  初めてのモデルチェンジで、M645 1000Sの後継機。フイルムバック交換式となり、シャッターに機械制御1/60を追加しましたが、それまでの省電力タイプではなく、燃費の悪い機種というレッテルが貼られてしまいました。 レンズ外観も変更されレンズ先端部のクローム切削面が無くなり、ラーバーリングのパターンが変更されました。 ファインダー関係も一新され、M645系との互換性は失われました、この機種で用意されたAEプリズムファインダーに備わった平均測光と部分測光をスクリーン輝度分布から自動切り替えする露光制御方式は評価測光の一種として後の機種まで受け継がれました。 但し一部のレンズはファインダースクリーンの拡散率が変わった影響を受けて露出補正が必要になりました。

レンズ          部分測光  平均測光
C80mm F4 macro     -1/3    -2/3
C145mm F4.5 Soft    -1/3    -2/3
C150mm F3.5       -1/3    -1/3
C150mm F4        -1/3    -1/3
C210mm F4        -1/3    -1/3
C300mm F5.6 ULD     -2/3    -1/3
C500mm F5.6       -2/3    -2/3
C75-150mm F4.5     -2/3    -2/3
C105-210mm F4.5     -1/3    -2/3

 ちょっとリバーサルだと厳しいです。

・645 Pro(1992)
  ボディー外観をRのついた形状に変更し、シャッター制御基板を再設計して消費電力を減少させました。この機種から電子的セルフタイマーも復活しました。オートワインダーが2機種になりました。
 ワインダーグリップWG401を装着時、N/Lレンズ(レンズシャッター)をグリップコネクターで接続すると、シャッターチャージがレンズ内蔵モーターで可能になりました。

・645 ProTL(1997)
  メカブリッツ(当時西独)のSCA395 アダプターを使用するとスピードライト使用時、フイルム面反射光を測光するTTL調光が可能になりました。この時期はペンタックスからも645が販売され、マミヤも軽量なケプラータイプのアイレベルファインダーをセットしたSVパック等も派生しました。このファインダーは軽量ですがタル型歪曲が強く出ます。ケプラー型はアイピース全体を繰り出すことで広範囲な視度補正が可能です。

・645E(1998)
  マミヤM645の外装を樹脂化し、1/1000までの絞り優先AEとマニュアル秒時、ミラーアップ、多重露光と前述のケプラータイプのアイレベルファインダーを装着した廉価機。
 廉価機とは云え、多重露光、ミラーアップが可能です。ファインダー情報は絞り優先AE時適正シャッター秒時、OVER/LT/Bを表示 し、645Proにケプラーファインダーを装着したよりは豊富です。
 巻き上げグリップGN401を装着すると分割巻き上げ可能な2回巻き上げの135機と同等の操作性になります。(このGN401はM645,M6451000Sにも使用可能です。)


 当初、645用のレンズはかなり寒色よりのカラーバランスが特徴的でした。これはNタイプになってかなり改善されました。現在ではマウントアダプターを介してDSLRでも使用される方が多いと聞きます。
 個人的にはレンズシャッター内蔵のレンズが便利です。でもシャッターチャージ音はかなりのものです。

 M645シリーズは現在でもちゃんと動作するものが多いのですが、プリズムファインダーの劣化に注意です。

 画像は645ProとN/Lシリーズレンズ 55mm F2.8 80mm F2.8 150mm F3.8

efunon 2015/10/24(Sat) 21:24 No.29 [返信]
Re: マミヤ M645 シリーズ
マミヤデジタルイメージングの事業はフェーズワンジャパンに継承されるそうですので、今後伝統あるマミヤの名称が残るのかわかりません。
しかし海外でのマミヤブランドは浸透確立していますから,ブランド名としては残るかもしれませんね。

M645と1000sは随分前から価格がこなれていて、最新レンズも活用出来、内蔵露出計やAEも選択できるなど中判一眼レフにとっつくのに最適なカメラです。
M645シリーズは、フォーカルプレーンなのに加えて中判SLRのなかで最もフランジバックが短いため他の光学系を流用しやすい利点もあります。
ペンタコンシックスやハッセルブラッドV用アダプターは入手しやすいでしょう。
最近ではブロニカSQ用アダプターもあるようですね。
ライカのビゾフレックス系レンズ、ズミクロン90/2やエルマー65/3.5を使っておられるかたもおられるほどです。
ただし純正80/1.9は開放で柔らかく、他の光学系を考える前に純正レンズで楽しむ余地が充分にあります。

M645の美点は低ショックなことで、大変ジェントルなシャッターの感触です。低ショック機に共通なタイムラグの長さはあるかもしれませんが、よほどの動体でないかぎり問題はないはずです。
後の機種にはない、前方と上方の2カ所にあるレリーズボタンも便利で、グリップなどを付けないボディ単体でも色々な構えかたができますし、2カ所を同時に押すと非常にレリーズが軽くなります。
シャッターは走行開始と閉鎖の2回だけ電流が流れる機構で、長時間露出でも電池の消耗はありません。天体にも向いていて、私の知人は35/3.5広角で星野写真を楽しんでいます。

レンズの品質は高く、少なくともフィルム35mmカメラの画質を明確に上回る画質が得られるはずです。

初期2機種はバック交換には対応していませんが、アマチュアが使う分にはフィルムホルダー(中枠)が着脱できるので、それを複数用意しておけばフィルム交換はひじょうに迅速です。そのかわり小型軽量になりました。
後継機645スーパーからはバック交換(カラー/モノクロ交換やポラロイド)、リーフシャッターレンズ対応などプロフェッショナルの使用にも耐えられる機能が追加されましたが、カメラの基本的機能は既にM645初期型で充分とも思えます。

デジタルバックには後のAFDシリーズしか対応していないと思っていましたが、もしかするとCredoシリーズはMFバックマウントに対応しているかもしれません。価格的にアマチュアには現実的ではありませんが...
れんずまにあ 2015/10/25(Sun) 10:09 No.33
Re: マミヤ M645 シリーズ
>純正80/1.9は開放で柔らかく、他の光学系を考える前に純正レンズで楽しむ余地が充分にあります。
 80mmF1.9は良いレンズですね。開放付近で人物撮影をしてその艶かしさにこれは違うと思ったことが有ります。


 M645 1000Sと645Proを使っていました。Proはまだ現役です。でもM645の方が操作感も反応も良い様に思います。

 同レンズでCとNを持っているモノが有りますが、カラーではNタイプをお勧めします。特に145mmは色が転びやすく意外に難しいレンズです。但しこのレンズはNタイプが有りません。
efunon 2015/10/25(Sun) 15:30 No.35
Re: マミヤ M645 シリーズ
おはようございます。お邪魔してもよろしいでしょうか。私の好きなM645の記事が載っていましたので、寄らせていただきました。私の手元には、M645とSuper、C45.80.150.210とN80.A150があります。M645は皆様ご指摘のように2個ありますシャッターボタンを一緒に押すと、操作がとても軽くなり、押しやすくなります。最近は写真に割ける時間が少なく、ルミックスにレンズをつけて誤魔化しています。真夏の夕方、線路際で撮った1枚です。(C45mmF2.8)

hide 2015/11/08(Sun) 10:55 No.46
Re: マミヤ M645 シリーズ
お久しぶりです。 よろしくお願いします。

 45mmをルミックスに装着されたのですね。
 
 最近はアダプターの種類が増えましたので多彩な組み合わせが出来る様になりましたね。
efunon 2015/11/08(Sun) 17:08 No.47
Re: マミヤ M645 シリーズ
皆さまこんばんは。また宜しくお願い致します。
このような場を設けて下さいました日浦様、心から感謝申し上げます。
hide 2015/11/08(Sun) 20:38 No.48
Re: マミヤセコール マクロ
マミヤM645用マクロレンズは、かなりモデル早期に80mmf4が登場しました。
単体では1/2倍まで、専用エクステンションチューブ併用で1/2から等倍までをカバーします。
1970年代に登場したマクロレンズとしては先進的なフローティング機構が採用され、1/2倍から等倍までの間で距離に応じて自動的にフローティングが作動します。
等倍では、開放f4は若干柔らかい描写ですが、一絞りで解像力が立ち上がります。
サイズは標準80/2.8より大柄ですが充分コンパクトで標準代わりに装着しても実用的です。ただし画角は標準なので複写には便利ですがフィールドではややワーキングディスタンスが取れない欠点もありました。

その後登場する他社のセミ判カメラではマクロレンズはネイチャーフォトに向いた120mmf4クラスが主流になり、マミヤM645スーパー時代にAレンズが登場したころ、期待の120/4が出現しました。
単体で無限から等倍までカバーする、他社に劣らない(他社に合わせた?)スペックです。
ネット情報では四隅が蹴られるような評価もありましたが、今回テストした限りでは四隅しっかり写っています。
同クラスの中ではコンタックス645用がもっとも大きく、マミヤとペンタックスは同等ですがマミヤの方が軽く感じられます。

M645proTL, Sekor Macro 120/4, RDPIII, 三脚
この辺りのレンズは逆光をものともしませんね。信頼性が高いです。
同じ被写体をリンホフ70+FujinonA180/9で撮影したらはれはれになってしまいました。蛇腹のほうがヘリコイドより逆光に強いなんて言えません。

れんずまにあ 2015/11/23(Mon) 15:39 No.75
マミヤ M645 ベローズ
マニュアルフォーカスのマミヤM645用のベローズは、アオリができる構造です。

形状はモノレールビューカメラに似ています。その中でもオーソドックスな両持式。トヨビューやリンホフカルダンの形です。

可動部は前板だけで、ライズ、フォール、シフト、ティルト、スイングのフルムーブメント。
絞りはダブルケーブルレリーズによる絞り込みで、絞り込みAEに対応します。
レンズシャッターブロニカのベローズが自動絞りである程度速写性を期待できるがアオリはないのと比較し、マミヤはその逆でじっくりとアオリを行う形式なのは興味深いです。
ただし、それを助けるイメージサークルが広くフランジバックが長いベローズ専用レンズは供給されませんでした。
φ58mmと67mm用リバースアダプターは存在しますので、高倍率はM645レンズで完結できますが、ステップアップリングで35mm用レンズを用いてもよいでしょう。

そういう目的なら、135-150mmの引き延ばしレンズは有望でしょう。ただし対応するマウントアダプターは自作しか選択肢がありません。

れんずまにあ 2016/03/30(Wed) 00:11 No.201
Re: マミヤ M645 シリーズ
皆様、こんばんわ。
M645Superに150mmF2.8をセットして、根津権現に持ち出しました。RVP100ですとF4程度の絞りでも、シャッタースピードが60を切ることが多く、今更ながらにデジタルとの違いに迷いながら,1本撮り切りました。脳の活性化を図るには、銀塩が良い方法と思います。ご披露できるものが撮れておりませんが、1枚載せてみました。

hide 2016/08/11(Thu) 00:17 No.326
Re: マミヤ M645 シリーズ
hideさん暑い中ご精進です。
きらびやかな被写体そのままの鮮やかな描写です。
クラシックレンズで撮影すると重い、くすんだ描写になりがちですが、
流石はA150/2.8、抜けが良く見事です。
Superはカクカクしたデザインが当時のトレンドだったのかな。車もカクカクしていた時代だったような。
次のProではぬめっとした造形になりましたね。初代とはまた違った曲面で、デザイン変遷を見るだけで面白いものです。
Superは電池の減りが早いという噂があり、常に4SR44を抜いて保管していますが、咄嗟に持ち出して電池無しという失敗もありました。
れんずまにあ 2016/08/11(Thu) 12:18 No.327
Re: マミヤ M645 シリーズ
こんばんは。
れんずまにあ様、ご無沙汰をしております。
撮影するときの一連の動作を忘れてしまい、四苦八苦。安易に流れてはいけません。環境は厳しくなっていますが、自戒を込めて645を連れ出す機会を増やそうと思います。
645Superが発売された頃の車を大事に乗っています。カクカクしています。私はこのようなメカメカした形が好きなのかもしれません。
hide 2016/08/11(Thu) 18:33 No.328
Re: マミヤ M645 シリーズ
 6451000SとProを使いましたが、1000Sはあまり電池の残量を気遣わなくても良かったですね。

 その分、Proは硬質な近代的なカメラです。平均/スポットの自動切り替えファインダーには助けられています。

Sekor C210mm F4(ちょっと朧気です。)

efunon 2016/08/11(Thu) 20:05 No.329
マミヤ M645 シリーズ
efunon様
こんばんは。私は初代と二代目しか扱ったことがありませんが、やはり一番愛着があるのは、操作性が良いと思われる初代です。二カ所あるシャッターボタンを同時に押していくときの、指に伝わる感触(抵抗、反力)は絶妙と思います。
このような些細なところも、初代はこだわりがあったのではないかと推測しています。
hide 2016/08/11(Thu) 23:48 No.330
セコールの分割撮影は良い
ここ何年かFotodioxのRhinocamというAPS-CサイズソニーEマウントカメラで中判レンズを分割撮影し645にステッチするデバイスを試しています。
これにはハッセルブラッドV、マミヤM645、ペンタックス645マウントが交換出来、横位置で繋げばパノラマ18x70、縦位置で上下4枚計8枚ステッチすれば645サイズになります。
勿論シフト機能を持つビューカメラ/ベローズでも同じ事が出来ますが、専用品なので非常にシステマティックに撮影出来、時間が掛かる撮影がやや効率化されます。
さて、私は出て直ぐ買ったNEX-5のまあ最後の奉公のような感じで装着していますが、1400万画素x8枚で合成画像9000万画素程度になり、これ以上の高画素は実用上意味がないかなと、機種更新はしていません。

マウントはVとM645を使っています(SL66レンズも使える改造をしました)が、いずれも素晴らしい画質です。カラーでは4x5ポジに匹敵する密度の画像だと思います。
正直フィルムでは想像も出来ない高画質で、特にM645レンズの良さに感銘を受けています。
ハッセルVーCレンズは非常にベーリンググレアを拾い、半逆光でもクリアな画像を得たいなら深いフードに加え慎重にハレ切りを要しますが、M645セコールは非常に逆光に強く、はるかに気楽に撮影出来ます。
また66対応レンズよりはサイズがかなりコンパクトで、取り回しが楽なのも見逃せません。

私のM645レンズは安いモノを拾っているので旧型も多く、多少バル切れしてるのも使っていますが、今のところ予想外に良く写ります。
例えば45mmf2.8は初期ラッパですが、開放の周辺はそれなりに甘いものの、35mm判28mmf2.8より周辺までよく解像しており、この三脚据え付けシステムでは当たり前である絞り込み後はほぼ完璧な像を得られます。
多分新型はコンパクト化され、色が良く、開放画質が向上し、コントラストも上がっているのでしょうけど、Rhinocamシステムで使う限りは安い初期型を絞って使えば問題ないと思いました。

舶来レンズほど高い評価を受けていないM645セコールは、これまでダメとは思っていなかったものの極上評価をしてこなかったのですが、マミヤ様に謝らねばなりません。
調子に乗って友人からもかき集め(幸い今現役バリバリで使っている友人はいない)35/3.5,45/2.8,80/2.8,80/1.9,80/4マクロ,120/4,150/2.8,300/5.6を試すことができました。
全部文句なしに良いです。このシステムで使うなら80/1.9よりは2.8かマクロが合っているように感じました。

れんずまにあ 2016/10/10(Mon) 19:22 No.522
Re: Rhinocam
80mm F2.8は良いですね。多分M645のレンズの中ではトップクラスだと思っています。隠れた銘レンズです。

 また、80mm F1.9は近接でポートレートを撮影すると艶かしい描写をします。ちょっと難しいレンズで、迷光が入るととたんにフワフワになってしまいます。

 ところで、れんずまにあ様のRhinocamですが、45mmの周辺減光はどの様に補正されているのでしょう。
efunon 2016/10/11(Tue) 21:49 No.524
Re: 45mmの周辺減光
efunon様コメントありがとうございます。

80/2.8は仰る通り見事な性能で、小型軽量、絞って使える状況ではなおさら優先したいです。
1.9も少し絞ればハロが急速に消えてシャープになる高級レンズですが、価格がこなれていて意図的に柔らかな描写を生かす贅沢な使い方が最近はできますね。
ただ私の分割撮影ではちょっと用途を思いつかなくて、むしろ35mmアダプタで大口径中望遠として使うほうが増えてたりします。

さて45mmf2.8初期型の周辺光量低下ですが、確かに開放ではRhonocamでも認識できます。
f8に絞ればごらんのように、完全に解消はされませんが問題がない程度に改善すると思うのですが、如何でしょうか。(リサイズしています)
SekorN35mmf3.5も同じ事がおこります。

広角はそれとは別の問題があり、マニュアル露光8枚撮影のうちに、画角内に天空が入る場合わずかな輝度の変化が明確な段差になります。後で修正を要することが。可能な限り迅速に撮影を終える必要を感じました。

れんずまにあ 2016/10/11(Tue) 23:47 No.525
Re: マミヤ M645 シリーズ
これ凄いですね。素晴らしい。

よくこの細かなテクスチャーで違和感が無いものですね。

 周辺はセンサーに対して斜めに光が入ってくるので、どんな感じなんだろうと興味津々でした。
レトロフォーカスなので、こういう使い方では特性が生きるのですね。
efunon 2016/10/13(Thu) 20:55 No.528
Re: マミヤ M645 シリーズ
ありがとうございます。
リサイズしていますので拡大出来ませんが、f8に絞れば原判を100%表示にしても、ごく四隅を除きNEX-5の画素数一杯まで解像しています。
改めて中判レンズのポテンシャルに脱帽です。
開放だとピクセル等倍で流石に四隅にぼやけた部分が目に付きますが、f8ではご覧のように右端でこの程度まで改善します。
シャープネスはまだ不十分ですが、等倍で端がこれならA1程度は余裕でしょう。
くどくなるのでお見せしませんが中心付近は開放からシャープネスが恐ろしく高く、この画像とは段違いで驚かされます。

れんずまにあ 2016/10/13(Thu) 22:03 No.529
Re: マミヤ M645 シリーズ
れんずまにあ様

 尋常ではないレベルですね。いわゆるオールドレンズで片付けられてしまうレンズですが、ずいぶん贅沢なレンズだったんだと思いました。でも本当に凄いですね。

 れんずまにあ様が試されたレンズを殆ど持っていますが、なんか嬉しくなりますね。
efunon 2016/10/14(Fri) 20:28 No.532
Re: マミヤ M645 シリーズ
ご参考になりましたら本当に嬉しいです。
M645用のオールドレンズを見直し、信頼度が格段に上がったところで、次はやはりフィルムで撮影したい欲が出て来ました。
Rhinocamでは叶えられないワンショット撮影です。
そして、今まで素通りしてきた150mmf4とか、55/2.8を確保したくなりました。

PS. 1970年代の新製品紹介記事に、M645用300/5.6と80/4マクロが載っていました。
80/4がフローティングなのは存じておりましたが、300/5.6はULDマークが付いていない初期モデルも超低分散ガラスで色収差補正している旨紹介されています。恐らく後に宣伝効果でULD表示を付けただけで、元からULDなのではないでしょうか。

45mm NEX-5中心部クロップ ピクセル等倍

れんずまにあ 2016/10/14(Fri) 23:09 No.533
周辺光量低下情報
efunon様にご指摘を受け、撮影画像を再点検しました。
35/3.5と45/2/8は開放ではかなり目立ち、f8、f16と絞るほどビネッティングは改善しますが最後まで残存します。
回折の影響はf16でも特に問題にならないようですが、NEX-5の1400万画素より高画素の後継機なら影響すると思います。

80/4マクロは遠景,開放ではやや目立ち、f8で解消します。
80/1.9は開放では目立ちますが,f4でほぼ解消し、f8では均一です。
150/2.8、300/5.6は開放から均一です。

テレセントリックなレンズでは問題ないようですが、広角系はレトロフォーカスでも、元からビネッティングがある上に斜め入射傾向があるのでしょう。
標準系でもマクロ80/4が周辺落ちすること、80/1.9が大口径なのに比較的大きな絞りで均一化するのは意外でした。

新型の裏面照射型CMOSモデルでは斜め入射問題が改善している可能性があります。α7IIを使う友人の話では、ライカ用対称型広角では明らかだそうで、分割撮影でも有効かもしれません。

セコールマクロ80/4開放,分割撮影

れんずまにあ 2016/10/15(Sat) 23:00 No.541
N35, C55, C150/4
N35は他のレンズと同一条件でようやくテスト。
C55/2.8とC150/4は最近誰も見向きもしませんので値切り交渉し確保。

あくまでRhinocamの分割撮影後ステッチ画像での評価ですが

35/3.5は周辺光量低下と周辺画質不良で開放は勧められず、f8で周辺光量改善しますが周辺解像力がやや不十分、f16は均一化しまあ良好。

55/2.8は開放から均一でコントラストが高く、ピクセル等倍では少し滲みが感じられますが低倍率なら十分。f8で細部が締まり、f16では文句ない像。

150/4も開放から高コントラストですが、やや滲みがあり、f8でほぼ改善しますが画面全体に完璧を期するならf16に絞る方が良さそうです。

いずれもf16にしておけば無難で、150は後日f2.8モデルと比較してみますがどうせ絞るのなら小型軽量のf4でよいのではないかと考えています。むしろもっと小型の大判用150mmと画質比較したほうがよいかもしれません。

追記:A150/2.8とC150/4を比較しました。A150は流石に開放からシャープで華やかな像です。C150/4は開放付近では滲みがあり,f8でもA150と比較するとやや物足りないというか、古くさい像です。f16でも軽微な差はありますがほぼ満足すべき像で、Rhinocamでは被写界深度が浅すぎるのは撮影目的に合わない気がして,小型軽量のC150も十分用途があると考えました。もちろん単体で見ればA150は素晴らしいです。

80/2.8は、開放では軽度の滲みがありますが周辺まで均一で像の崩れもなく優秀です。周辺光量はやや低下します。f8では周辺光量が改善し非常にシャープになり文句が無く、Rhonocamによく合っています。
80/4マクロはフローティングで遠景も重視しているとはいえ基本は近接で、開放からコントラストは高いものの周辺が弱いです。f8から良くなりますが遠景は80/2.8には敵わず,f16で満足すべき像になります。真骨頂はマクロ域かも。
110/2.8は、開放で80/2.8同程度の滲みがありますが繊細で均一。周辺光量低下はありますが軽微。被写界深度が薄く焦点を合わせる位置を慎重に決定すべきです。f8からは文句がない像です。開けた方が面白い高性能レンズで、ハッセルブラッド110/2より1絞りだけ暗いかわり2廻り以上小型なのはよいですね。
120/4マクロは、80マクロと違って遠景は開放から周辺まで良好で、f8に絞るとシャープさが向上し、f16は若干エッジが甘くなるかどうか、被写界深度とのバランスでよいでしょう。本数を減らしたければ80マクロ、110、150を統合して120マクロ一本でもいいかも。
300/5.6は性能良いけど後ボケが煩雑という噂を聞き、陽が当たる木の葉を背景にしてみましたが、正直そんなに煩いかなあ、周辺ボケがラグビーボールで軽い渦巻き傾向ですが、好き好きの範疇かと。非常に細身で携帯性が良い反面口径食があるのでしょう。
れんずまにあ 2016/10/29(Sat) 00:44 No.551
Re: マミヤ M645 シリーズ
こんにちは。
皆さんのこの機種の熱のこもったやり取りをみて、80mmF4マクロで購入してみました。

ネットで調べたのですがよく分からないことがあり、ご教授頂ければと思い質問させてください。

このレンズですが、英語のマニュアルをみると接写リングを使用しないときにはレンズ先端に配設されているリングにて”N”ポジションで使用し、この場合には1/2マクロまで寄れるとあります。ところが、私の個体ですがNポジションにするとピントリングが無限に合わせることが出来ません。内部で何か干渉しているような感じで徐々に重くなり途中で止まってしまうのです。Sポジションにしておけば全域でピントリングは回り、ちゃんと最終端ではメカストッパーの感触で止まります。

これ正常なのでしょうか?
Sポジションのときにもフォーカススクリーンで見る限りは無限でピントは出ているように見えます。。。。
壊れているのかなあ。

CLPO
CLPO 2017/12/04(Mon) 05:20 No.1064
Re: マミヤ M645 シリーズ
ネットに転がっている80mm F/4 Macro C のマニュアルのリンクです。

http://ianbfoto.com/downloads/Mamiya%20645/Mamiya%20645%2080mm%20f4%20Macro%20C.pdf
CLPO 2017/12/04(Mon) 05:22 No.1065
Sekor 80mm F4 macro
CLPO様

 倍率選択リングを回す場合、距離環をインフに合わせてから回していますか?
 これをしないと、ちゃんと切り替わらないと思います。
(今、80mmF4を持っていないので…。)
efunon 2017/12/04(Mon) 20:56 No.1066
Re: マミヤ M645 シリーズ
efunon様
ありがとうございます。

色々調べて壊れていることが分かりました。

インフの位置にすると、倍率選択リングはNポジションには動かせない状態です。途中で内部のどこかが引っかかり動かせなくなります。
それで倍率選択リングを回すためにはピントリングで鏡筒を繰り出すとそれができるようになる状態です。ですが、一度Nポジションに入ると、今後はインフにできないわけです。

質問を変えたいと思います。これSポジションの状態で使えるのでしょうかね?ファインダーで見る限りはインフでもピンは来ているようです。実際に写真を取って確認しようと思います。

また、ボディはなんと時々シャッターが開きっぱなしになるという故障もありました。Ozn
セラーはMint Condition となっていたので苦情申し入れ中です。笑。
CLPO 2017/12/05(Tue) 02:53 No.1068
Re: 80/4フローティングリング故障
CLPO様、しばらく手元になかったので確認するまでお返事できずすみません。

80/4マクロの先端リングはNでロックピンがかかるようになっており、無限遠から1/2倍、すなわちレンズ単体の最短まではN位置で使うようになっています。
80/4専用中間リングを併用した時に、レンズ∞でNロックを外し、指標を1/2に合わせると、ヘリコイド回転に伴い先端リングも回転するようになります。(これは別に中間リングを使わずレンズ単体でも確認は可能ですが)
この状態でレンズ最大繰り出しでは指標はリングの1/1に来ます。

このリングはフローティングをコントロールしていて、繰り出しに伴う収差補正、主に像面湾曲だと思いますが、周辺画質の低下を防いでいます。
1/2まではフローティングなしで画質低下はないという判断なのでしょう。

さてNのまま中間リングで等倍にしたとき、周辺は像面湾曲のため平面に焦点が合わなくなります。中心画質はほとんど問題ない範囲かと思います。

逆に、普段からNポジションに入らない個体があったとして、単体で∞から1/2の範囲で使う場合でも、1/2指標はほとんどNと変わらないと思われます。そのためヘリコイドで先端リングが動いても、1/2辺りに手動で戻せばよいかもしれません。確証はありませんが。

平面の被写体をお撮りにならず、周辺の尖鋭さは求めない場合、フローティングしようがしまいが大した問題ではありません。
れんずまにあ 2017/12/05(Tue) 18:04 No.1070
Re: 80/4フローティングリング故障
CLPO様 れんずまにあ様

 故障は悲しいですね。故障というよりも組み方が間違っている様な感じがします。

 問題のフローティングですが、実際なかなかその効果を感じられるシチュエーションは少ない感じです。
 ピント誤差も有りますが、中心部はノーマルの状態の方が高かった印象が有ります。

 最初、フローティングと絞りがリンクして自動的に露出倍数を補正してくれているどっかの初期のマクロレンズみたいな構造だとばかり思っていました。
efunon 2017/12/05(Tue) 20:51 No.1072
Re: マミヤ M645 シリーズ
れんずまにあ様、efunon様
いつもありがとうございます。

このまままずは撮影を楽しんでみようと思います。
像面湾曲なら私の使い道では全く問題にならない。。。というか逆にワクワクです。
おっしゃる通り、無限近辺ではSでしか使えませんがある程度繰り出せばNに入るのでこれで使えますね。さすがです!

efunon様がつぶやかれている「組み方が間違っている様な」の場合には。。。

因みに、ボディなのですがこの機種には多いトラブルのようですね。思い切って中明けてしまいました。1/2以外は復活しました。驚くことに1000もしっかり精度が出ています。びっくりです。
私がやったことは、トルクが掛かりそうな軸にウォッチオイルを超微量塗布したことと、あとは(おそらくここ)幕速設定ダイヤルの直下にあるポテンショメータの接点復活です。1/2の場所はちょっと届かなかったので使わないことにして割りきります。

それにしても絶妙なサイズ。気に入りました。
CLPO 2017/12/07(Thu) 03:39 No.1074
Re: マミヤ M645 シリーズ
1000Sでしたか!

 一時、私も使用していました。

肩の部分に有るシャッターが便利で、軽く操作出来る事から持ちにくいボディーでもブレずに撮影できる処が、
良い結果につながっていると思いました。こんな処はカタログには出ないところです。

 マミヤに聞いたのですが、645Eの頃の巻き上げグリップ GN401 ワインダーが1000Sにも使えると聞いて探し
ていたのですが、ボディーをProに変えてしまってので、うやむやになってしまいました。
efunon 2017/12/10(Sun) 08:11 No.1079
Sekor 45/2.8Nと45/2.8C
しつこくRhinocamでステッチ画像を撮影しています。
初撮りは,昨年暮れに入手した45/2/8Nのテスト。
初期型ラッパφ77のセコール45/2.8Cを従来から使用しており,Rhinocamではf16前後を使うのでほとんど不満はありませんでしたが,新型N(といっても20年以上前に出たわけですが)は小型化φ67され逆光なども改良されていると期待し,出物に食い付きました。

きわめて僅かですが画角は旧型Cのほうが広いです。
開放f2.8では中心の画質はほとんど同等でどちらも良好。周辺の乱れは、Cが中間画角から次第に劣化し四隅は少し流れが見られるのに対しNは甘くても流れはなく、中間画角は比較的しっかりしています。
f4に絞るとどちらも周辺光量が明らかに豊富になり、中心コントラスト上がり周辺画質も底上げされますが、Nのほうが良像にかわりありません。
f8ではどちらもかなり良い画質になりシャープ感があります。
f16はどちらも端まで満足すべき画質でしょう。

まとめ
NはCより中心で半絞り、周辺で一絞り分良像になるのが早く、改善効果は明らかですが、絞って使うならそれほど差はない。
逆光耐性は、今日の条件ではどちらも天空光の影響は少なく、モニタではハレ切りでわずかに暗部のフレアが減るが、合成画像ではさほど見違え効果は認識できない。どちらも実用上逆光に強いほうと思う。
(これがハッセルCだと相当慎重にハレ切りしないと強く天空光の影響を受ける)

という感じです。M645で使うならNのほうがちょっと有利、でも作品に影響するかどうかは微妙な所でしょう。ステッチ9000万画素で等倍の評価は木を見て森を見ないのですから。
れんずまにあ 2018/01/02(Tue) 00:52 No.1122
Re: Sekor 45/2.8Nと45/2.8C
れんずまにあ様

この2本の歪曲はいかがですか?
Rhinocamだと接合部の処理は何かプラグインソフトお使いですか?
レンズデータを持っているのでしょうか。機械的な移動機構だけの感じもしますが、ソフト込みなのでしょうか。
efunon 2018/01/04(Thu) 23:46 No.1123
Re: Rhinocamについて
efunon様
テスト被写体が歪曲が目立つものではないため今回はわかりません。実写テストは次回の宿題にさせてください。

M645 1000Sのウエストレベルファインダー、ルーペ使わず肉眼で、正対した距離1mの窓枠がスクリーンに結んだ像とフォーカシングスクリーンの外枠の直線を見較べると、φ77、φ67いずれも単純な樽型歪曲が認められます。
その度合いは、どちらも不自然とまでは言えない許容範囲と思いますが、どちらかと言えばφ77のほうが大きいように見えます。
これ以上の補正は、妙な陣笠状になるか、もしくは非球面を使わないと完全直線にはならないのでしょう。
裏技として、単純な歪曲はデジタル補正しやすいので、どうしても直線が必要な場合はやむを得ずスキャンして補正するかもしれません。

Rhinocamは機械的移動のみで電子的な接続はありません。
ステッチには多くのソフトがあると思いますが、私はLightroomを使っています。
ステッチ操作は簡単ですが、たまに読めずにむちゃくちゃな合成をします。
深度合成機能はなく、そのあたり少し不満があります。
れんずまにあ 2018/01/05(Fri) 00:16 No.1124
Re: マミヤ M645 シリーズ
失礼いたします
昔のfjフォーラムの高尚?なやり取りを見ているようで感銘をうけております。あと自分が中判にはいるきっかけとなったのは1000S+PD finderでした。撮影がその操作感で楽しかったのですが、ミラーショックが大きく、よほど良い三脚と雲台を使わないと望遠でとにかくぶれてしまい、これは 645super もだめで スプリングベルト駆動になった645proで解消されました(自分の環境の場合)

さて、2本ある 80/4 でためしましたが infでSポジションにすると遠景についてまったく先鋭度はでないとわかりました。機材は AFD + ZDバック + マグニファイアです。

悲しいのは 24mm から 300/2.8 までいくつかのN,Aレンズを持っているのですが最近 後群の張り合わせレンズのクモリが進んでいることです。以下が曇りました。。。。
C24fisheye, N35, N80/2.8未使用品, N80/1.9, A150/2.8, N80/4
バルサム樹脂ではないようでいろいろやっていますが張り合わせは分離できていませんです。
studio9600 2018/10/03(Wed) 12:14 No.1404
Re: レンズくもり
studio9600様いらっしゃいませ、ハードユーザーのお話を伺えてこちらこそ有り難い限りです。
300/5.6以上の望遠を持っておらず、また望遠の大伸ばしを未経験なのでブレに対してそれほど問題があるとは全く存じませんでした。
非常に参考になります。
幸いProTLを持っておりますので、望遠や超接写にはそちらを使おうと思いました。

さてクモリの件、深刻なお話です。
私も24mmがくもっており,メーカー送りで行けるかと単純に考えていたらもう交換エレメントがなく修理不能とのこと、落胆しています。
他のレンズも曇りやすいとすれば非常に困った事です。
しばらく150/2.8などは使っていないので早速確認しておきます。

AFDをお使いとは凄いですね。最近は外国資本の名前になってしまい寂しいし、交換レンズの価格が尋常ではないので指をくわえるのみですが、長く続いてほしいです。
れんずまにあ 2018/10/03(Wed) 21:44 No.1406
Re: マミヤ M645 シリーズ
studio9600様

 初めまして、よろしくお願いいたします。

>infでSポジションにすると遠景についてまったく先鋭度はでないとわかりました。

 Sポジションは有限系のセットアップになりますので、INFでは厳しいと思いますね。
 プリズムファインダーではあまり細部が判らないのですが、ウエストレヴェルにして大判用のピントルーペで覗くと、アレッと思われるかもしれません。
 最近、2本目の80/4を入手しました。少しづつ使って行こうと思っています。
efunon 2018/10/03(Wed) 22:56 No.1407
Re: マミヤ M645 シリーズ
久しぶりの投稿です。 この度、M645のジャンク品を手に入れました。電池を入れると作動しましたが、プリズムファインダーは腐食で視野が塞がれてます。持病みたいなものでしょうか?
 仕方が無いのでウエストレベルファインダーを入手しようかと思ったら、意外に高のでやめました。しばし考えてブロニカ用ファインダーを無理に付けてみました。まあ、両面テープなのでいつでも取れますが、横位置だけならこれで十分です。
 レンズは55mm,80mm,110mmと3本揃えました。すべてコンパクトなレンズなので、助かります。

連豆 2018/10/05(Fri) 19:52 Home No.1409
Re: マミヤ M645 シリーズ
studio9600様
Sポジションでの無限遠。なるほど大変参考になりました。
私はその後近景ばかりを撮ってましたが、私の個体本体がシャッターを押しても動作しないことが重なりここの所使用しておりませんでした。

バルサム剥離の方法ですが、ジクロロメタンにドブ付けしておくと、数日から数週間、時には数ヶ月で取外すことが可能でした。
普通の方が入手可能か定かではない有機溶剤ですが、スケルトンなどペイントの剥離剤などの主剤に使われていたと思います。揮発性と毒性もあるはずです。ビームスプリッターで光硬化型接着剤で接着したものなどで随分使いましたが、何ヶ月経っても剥がれない場合もありましたので、よく調べて見て下さい。コーティングも剥離しちゃうと思います。

連豆様
1.9ですか?良さそうですね。
CLPO 2018/10/06(Sat) 10:21 No.1410
Re: マミヤ M645 シリーズ
れんずまにあ様、efunon様
勝手に失礼致しました。1000Sのミラーぶれは当時の自分の環境にも問題があったようです。
ISO50で被写体が主に動くものなので 1/250以上でしたがジッゾオの片持ち式の雲台だったのが悪かったようなのと、土の上で撮影してましたのでぶれやすかったのでした。。

レンズのクモリについては本当にこの先を考えると落胆していますが標準レンズについてはマミヤ以外を以前から使っておりましたのでさほど困らないです。
写真は自分が出会った中で最高の80mmと思うEXAKTA66 XENOTAR MFとそれがもったいないときのために用意した rollei Rolleigon(日本製)です。平面性で EXAKTA66のXENOTARに負けると感じております。あと電磁シャッターなので無理矢理電池で絞ってます。緑のスイッチで絞ります。外観だめですよね。
では、いろいろとお願い致します。

CLPO様
ジクロロメタンですか。やはりけっこう強いのがひつようなのですね。自分は他のレンズで成功の記事を見て、アセトンに MAMIYA 80/4 のを3ヶ月ドブ漬けして、結晶のようなものが接合面に広がったのですが結局びくともしませんでしたので接着剤が他とは違う?などと思ったのでした。できれば試してみたいと思います。ありがとうございます。

studio9600 2018/10/06(Sat) 10:34 No.1411
Re: マミヤ M645 シリーズ
CLPO様

110mm f2.8なんです。 80mm f1.9もいずれ欲しいです。
連豆 2018/10/06(Sat) 13:14 Home No.1412
Re: 電磁シャッターアダプター
Studio9600様、Rolleigon80の電磁絞り操作アダプターすごいですね。存在すら知りませんでした。
これがあれば取り敢えずRollei6000のボディが全てアウトになってもレンズ資産が生かせます。

Ex66のMCXenotarは一時所持して、描写はRollei6000のPQXenotarと全く同じ描写なのを確認しました。
Ex66ボディを友人に返したのでレンズも別の友人宅へドナドナされました。

Rolleigonは普通のガウスですがこれも一時所持したときは素晴らしい写りだなと思いました。
Xenotarは特別に平面性がよく四隅まで来るので、その点はPlanar以上なので多分Rolleigonとの関係もにたようなものかなと。

今AlpaがアダプタでRollei6000のレンズを使えるようで、最後の砦かなと漠然と考えていますが、今そちらに行く余裕は皆無で、せめてAlpa末永く続いて欲しいです...

マミヤの話題から脱線し恐縮です。
れんずまにあ 2018/10/07(Sun) 14:01 No.1415
Re: マミヤ M645 シリーズ
れんずまにあ様
M645へrollei6000シリーズレンズをつけるアダプターは恥ずかしながら自作品です。ちょっと忘れましたが外側から見て左から#3#5だったかの接点に5vをかけて絞りを動かしています。極性を逆にすると開きます。別な接点でシャッターの開閉もできますのでタイマー回路で何分の1秒とかのコントロールも試しましたが結局それは実装しませんでした。なんせ回路を力不足で大きくしか作れなかったので。

M645はいろんな中判レンズをつけることができるので良いですよね。
studio9600 2018/10/07(Sun) 22:02 No.1416
Re: マミヤ M645 シリーズ
はじめまして、中判カメラを始めようと、色々な645のカメラを探していて、マミヤの645Eを見たとき、一目ぼれをしましたので、2ヶ月前に買ってしまいました。一万六千円で、買いました。巻き上げグリップGN401付きで、シャッターが切れないとのことで、故障したカメラでした。カメラが来て、裏蓋を開けると、殻のスプールが無かったので、大阪の40年ぐらいやっている、中古のカメラ屋に、スプールを買いに行きました。スプールがあるか聞いて見ると、店の奥から持ってきてくれました。すると「あげる」と言われ、タダでもらいました。儲かった。家に帰ってから、空のスプールを入れて作動してみると、見事にシャッターが、切れました。故障していなかったのです。フイルムを入れてのテストをしましたが、写りに特に問題は無いようでした。安くカメラが買えました。
そこで、皆さんに質問です。
今、レンズは45mm・80mmを持っていますが。次にどのようなレンズを買ったらいいか教えて下さい。
誰か教えて下さい。よろしくお願いします。
矢野 隆一 2019/07/28(Sun) 00:30 No.1544
Re: マミヤ M645 シリーズ
矢野様
 よろしくお願いいたします。

 とても難しい質問ですね。何を主に撮影されているかで回答が変わります。

 まだズームレンズが発達する以前、広角側は0.7×刻み、望遠側は2×くらいのピッチで揃えると感覚的には柔軟性が高いとされていました。現在ではもう少しピッチを広めにとって、望遠側なら150mmか210mmとなります。ズームレンズでも良いかもしれません。
もし、接写をされるのであれば120mmではいかがでしょうか。

 逆に、広角側では魚眼を除けば35mmしか選択肢が有りません。

 この辺りは中版以外に普段使用されている機種で、ご自分の撮影スタイルで多用されている焦点距離から考えられてはと思います。
efunon 2019/07/28(Sun) 11:00 No.1545
Re: マミヤ M645 シリーズ
矢野様、ようこそいらっしゃいませ。
新しい機材が手元に来て、拡充をはかろうとするときのわくわく感よくわかります。
故障かと覚悟した機材が実は生きていた時もなんと嬉しいことか!

さて、efunon様のおっしゃるように、交換レンズの必要度も十人十色ですね。

漠然と何でも対応するとなると、645の軽快さを生かすならあまり長すぎない望遠がお勧めかと。
すこし贅沢するなら、A150mmf2.8は素晴らしいレンズです。スペックの割に小型軽量で、3万円前後と安価。
さらに安価なものをご希望なら小型の150/3.5もお勧めです。1絞りすればA150に負けない画質でしょう。

これでライカの28mm、50mm、90mmの黄金セットと画角的に同等になります。

もっと長いレンズでは、A200/2.8もよいですが、大きく重く、高価です。
210/4は経験ありませんが、テストレポートでは褒めてあります。
300/5.6ULDはスリムでシャープ。

後は何をお撮りになるかです。

極端な例ですが、釧路の丹頂鶴をM645で撮影する知人は、色収差が出ないアポ500mmを褒めていました。

私は近接好きなので、マクロレンズがあるなら必ず探し出して加えたくなります。焦点距離がダブっても80/4マクロは近接画質が高く、安価です。
efunon様がお採り上げになった120/4は大変優れたマクロで、中望遠の代わりにも活用出来るでしょう。

明るいポートレートレンズなら、150mmもよろしいですが、同じく焦点距離がダブっても80/1.9という手もあります。スナップに55/2.8も良いかもしれませんね。

しかしとりあえず、お手持ちの45と80を活用されることをお勧めします。中判は画角が同じでも焦点距離が長いため浅い被写界深度と繊細な画質で、35mmとは全く違う印象になります。80mmは特に望遠で撮ったかのような立体感になるかもしれません。その時点で、ご再考されても遅くはありません。

最後に、エキセントリックな使い方ですがM645はフランジバックが短いので他社製レンズ用アダプタが豊富です。
東独ペンタコンシックス用アダプタはとてもポピュラーです。他にハッセルブラッド用やブロニカSQ用など、裾野は広くおもしろい世界です。
価格的には最近純正のほうがリーズナブルですけども。
れんずまにあ 2019/07/29(Mon) 23:46 No.1549
Re: マミヤ M645 シリーズ
efunonさん・れんずまにあさんありがとうございました。
望遠レンズの150mm・210mmのレンズのどちらかを買いたいと思います。カメラ屋を何軒も行って、値段を調べたいと思います。
調べてきたら、また報告いたします。
矢野 隆一 2019/07/30(Tue) 22:57 No.1550
Re: マミヤ M645 シリーズ
皆様、210mmのレンズが、安かったので、買ってしまいました。なななんと3024円でした。後期型と前期型があり、当然、後期型を買いました。150mmは4800円したので、安い210mmにしました。来週ごろテスト撮影をする予定です。写真を撮ったらまた書きます。
矢野 隆一 2019/08/03(Sat) 23:44 No.1552
Re: マミヤ M645 シリーズ
矢野様
210mmをご購入されたとの事ですな。後期タイプ(N?)が3000円ならとても良かったですね。

 私も前/後期の210mmを持っていますが、明らかにコーティングの差でしょうが、色抜けに差が有ります。
 ただ、あまりに彩度が高いフィルムだと前期型の方が好みの場合もありました。
 れんずまにあ様の150mmF2.8も評価が高いですね。このレンズが発表されたころのM645シリーズは最も充実していた時代です。
画像を楽しみにお待ちしています。
efunon 2019/08/10(Sat) 10:11 No.1553
Re: マミヤ M645 シリーズ
efunonさん返信ありがとうございました。
この夏、暑くて撮影にいけませんでした。涼しくなって着ましたので、9月中に動物園に行って撮影をしたいと思います。
矢野 隆一 2019/09/08(Sun) 01:48 No.1571
セコール SF C 145/4
マミヤM645用のソフトフォーカスレンズ

RBまたはRZ用ソフトフォーカスは3枚構成の、ソフト量を絞りとグリッドで調整する、イマゴンの発展型のようなシステムだが、M645用は全く異なり、先端リングでソフト量を調整する、可変球面収差レンズである。
フィールド速写性に優れたM645にふさわしい機構だと思う。

ソフトリングには色分けされた◎が刻印され、◎の直径が小さな青から大きい黄色側に回すにつれてソフト量が大きくなる
また無限遠位置も変化することがラインで示されている。
ソフト量は絞りにも依存する。ソフトリングと絞りの関係は、概ね◎1段階で1絞りと考えられる。

最大ソフト量でもフレア量は控えめ。

れんずまにあ 2020/03/28(Sat) 21:50 No.1676
セコール45mmf2.8N
45mmの後期型。
前玉径が小型化され、コーティングが改善された。
旧型45/2.8Cとは、開放から1絞りくらいまではNのほうが周辺画質とコントラストが若干高い。

れんずまにあ 2020/03/28(Sat) 21:54 No.1677
M645 Super
スレッド最初のefunon様の解説に明記されているように1985年モデルチェンジされたカメラ。
最も大きい差はフィルムマガジン交換式になったことです。
既に述べられているように、電池消費が大きいとされ、市場評価は手ごろになっています。
初代の古典的なデザインから一転してシャープなデザインに変更されました。
シャッターダイヤルが、上部からの視認性がよくなりました。
AEモード前提の、35mmカメラに劣らない操作性になりました。
機能は向上していますが、プラスチックが大幅に導入されそれほど重量過多ではありません。

それと、初代のウエストレベルファインダーは手が込んだ設計で、あまり数が出ていないのか入手がやや難しいのに対し、スーパーのウエストレベルは安価で潤沢です。

れんずまにあ 2020/05/28(Thu) 20:44 No.1689
Re: セコール SF C 145/4
レンズマニア様

 SFC145ですが、ピントリングを引き寄せると絞られるギミックが有りますね。
ピントの確認用とはいえ、絞ってピントを合わせるのは何度行っても慣れません。
α7の様なミラーレス機で使う場合は、ファインダーが暗くなるのはカメラ側が補正してくれるので
少しは改善されるのですが、操作性は今一つです。
efunon 2020/05/29(Fri) 06:40 No.1690
Re: SF145mm
efunon様、コメントありがとうございます。

そういえばそのギミックを書き忘れていました。ご指摘ありがとうございます。
手持ち撮影でこそ役立ちそうな、さすがM645だなという機能ですね。
f8くらいに絞られるのでしたっけ、ハロが消えて山が立つようになる。
でもおっしゃる通り、違和感ありありです。
考えたら、ピントを構成しているのはf5.6〜8くらいの光束でしょうから、理にかなってはいるのですよね。
SF145は確かN化はされませんで、人気なかったのかなあ。
代わりと言ってはなんですが、A150/2.8という正反対のアプローチ。
大口径で焦点面カリカリ、後ろボケボケのほうがウケが良かったのかなあ。
れんずまにあ 2020/05/30(Sat) 21:53 No.1691
Re: SF145mm
れんずまにあ様

>SF145は確かN化はされませんで、人気なかったのかなあ。

 Nタイプ出ませんでしたね。
世の中、比較的高価なのにSFレンズを購入する層がどのくらいおられるかですね。
 このレンズは結構お気に入りで、Fマウントアダプターでニコンに付けて使っていました。
ただし、私の個体は少し色再現にクセが有ります。このあたりがプロにはネックになっていたのかなと思います。
efunon 2020/06/03(Wed) 10:09 No.1692
M645 1000sのコンパクトさ
ロープロの小型35mm一眼レフ用のバッグに入れてみました。
80mmf2.8つきだとぴったりです。
これはウエストレベルですが、AEプリズムでもいけます。

れんずまにあ 2020/10/04(Sun) 11:04 No.1753
Re: M645 1000sのコンパクトさ
気になって他機種とサイズを比べてみました。

ProTLと比較。どうしてもマガジン交換にすると前後長が増えますが、ミリ単位の差です。
ただプラ外装のためかProTLのほうが全体に肥大しました。

れんずまにあ 2020/10/04(Sun) 11:08 No.1754
ブロニカETRSと比較
ETRSはレンズシャッターのため、標準同士ではレンズが大きくなってしまいます。
かわりにボディはフォーカルプレーン機構をもつM645のほうが幅広で重くなります。
マガジン交換できるETRSのほうが前後長が長く、先のバッグには入りません。

れんずまにあ 2020/10/04(Sun) 11:11 No.1755
A 80mm F2.8 N/L
645Proとリーフシャッター内蔵レンズ A 80mm F2.8 N/Lです。

書いていて気付いたのですが、レンズ銘にSekor が無いのですね。

 リーフシャッターなので、シャッターチャージが必要です。
マミヤの場合、ボディーにパワードライブグリップWG401が装着されていれば、グリップとレンズ
(画像の空色の囲み部分のコネクター)をグリップコネクターPL401で接続すると、レリーズ後に
自動でチャージする事が出来ます。また良く出来ているのは、レンズ先端部のスイッチを切り替
えると、マニュアルでもコッキング出来る様になります。

但し、前にも触れましたが作動音はかなり大きく、植木職人が二度目の落下をする位の音です。

efunon 2020/11/06(Fri) 20:04 No.1764
M645 スーパー用グリップ
efunon様、大変貴重なM645pro用リーフシャッターレンズのご紹介ありがとうございます。

私はブロニカ ETRに注力していたので、M645用やPentax645用のリーフシャッターレンズを入手する発想がなく、いまになって入手困難なことに気付いて反省しています。特にアクセサリーは、セットで確保しないと単体ではまず見かけることがありません。

リーフシャッターはクイックリターンと相性がよくありませんが、のちのハッセルブラッドHや、ローライ6000など、電動を導入することで解決されるようですね。
マミヤはアクセサリーで克服した稀有例かと思います。

さて、久しぶりに645スーパーを持ち出して、フラッシュ撮影にグリップがあれば便利かなと、大昔確保していた左手グリップを装着すると、あれ?これコネクターでボディと接続しないと、グリップ側のレリーズが反応しないし、ホットシューも使えない。
20年以上前にジャンクボックスで買った時は、全くその辺り意識していなかった。なにしろ買ってからいっぺんも装着したことがなかったので..
で、コネクターをネットで探しても全く出てきません。
失敗した。

645スーパーからはホットシューがサイドに付いたので、ブロニカ ほどはグリップを必要としないのですが、ちょっと落胆しました。
ワインだーグリップは割に球数があるので、そっちから確保しようかしら。レリーズは右のほうが私は良いし。

画像:M645スーパー、プロマスター マクロフラッシュ

れんずまにあ 2020/11/07(Sat) 22:44 No.1768
Re: A 80mm F2.8 N/L
れんずまにあ様
 コメントありがとうございます。

 645用のレンズは3種集めたのですが、コネクター付きは1本だけで、それも作りが貧弱で恐ろしくて屋外に持ち出せません。

 無くても手動でチャージできますので、今となっては220で連射も無いのであれば問題有りません。
 動作音も”けっこう。無理しているな!”と云う感じです。
efunon 2020/11/15(Sun) 19:29 No.1770
M645用マウントアダプター
ウクライナのハルトブレイがペンタコンシックス/キエフ6レンズ用アダプタを出しています。
キエフ88ーキエフ60(V-B)アダプタで、さらにキエフ88用レンズも装着できます。

それとは違ってワンオフのハッセルブラッド1000F中間リングを改造したマミヤM645アダプターがフジヤカメラジャンク館で千円だったので思わず買ってきました。
キエフ88とハッセルは微妙にフランジバックが違うのですが、キエフレンズでも無限は出ます。

Mir26 45mmf3.5+M645アダプタ

れんずまにあ 2020/11/19(Thu) 01:48 No.1771
ターミナルアダプター
M645スーパーとプロ、プロTLにレフトハンドルグリップを使用する際に、シンクロ接点とレリーズ信号をグリップに伝達するアダプター。
スーパー用はターミナルアダプターN
プロ用はターミナルアダプターRA401
プロTL専用のRA402もある。

スーパーと、プロ,プロTLは側面の形状が異なり、アダプターは適合した専用となり互換性はない。
RA401と402の違いは、目下検討中。アダプター本体には形式名は記載されていないので単体では判別困難。

左プロTLとRA402, 右スーパーとターミナルアダプターN

れんずまにあ 2022/01/25(Tue) 01:18 No.1944
ブロニカ フォーカルプレーン系

 ブロニカのS系は機械制御のフォーカルプレーンシャッター機で、以下の4機種が発表されています。

ゼンザブロニカS(Supreme):
 ブロニカDが備えた機能の取捨選択をし、基本的性能の安定化を図ったモデルです。
 ピント調整機構はラックピニオンタイプのノブ回転による直進操出し方式。レンズ操出量は後期のS2よりも僅かに大きく約16.5mm。
多くのSは経年変化も有り、最大操出時にはレンズの挙動がおかしくなるので、
レンズは最大操出状態での可搬はしない方が良いかも知れません。

 レンズマウントは小型バヨネットと大型バヨネット(S2とは異なります。)、φ57 P=1.0のスクリューマウントを備えています。
この機種まで初期のニッコール250mm等が使えます。

 シャッターはB・1〜1/1000。 中間速度も使えます。シンクロスピードは1/50で機械式ブロニカ最速の幕速を誇ります。 
ボディ下面にレリーズソケットが有ります。ミラーの先落としも可能です。
 シャッターダイアルには同軸のD型から継承されたアクセサリーシューが有ります。
アクセサリーシューは一般的な形状では有りません。この部分に一般的なストロボを付けるには専用のアクセサリーが必要です。
管理人様のHP本文の方にその貴重なアクセサリーが掲載されています。

 S2で良く話題に上るグルグルガキッという巻き上げに対して、Sは後半部が徐々に重くなりグルグルグシャという感じになります。
操作感はSの方が良いかもしれません。

 Sのフイルムバックは後期のS2まで共有可能ですが、Sオリジナルのフイルムバックには布幕ゴムコーティングのマガジンシャッターが内蔵されていて、
ダークスライドを押し込むと連動するギミックが装備されています。また、ブロニカパテントのフイルム緊張機構が装備されています。

 良くも悪くもブロニカの評価を後世にとどめた機種ですが、多分にまだ過渡的要素も持ち、機構的な安定性はS2にはおよびません。
ちゃんと動く機種が減ってきました。というよりも機体が少なくなりました。

ゼンザブロニカC &C2:
 Sの普及機の位置付けで、マガジン固定、シャッター最高速度1/500、シンクロ1/40にデグレードしました。
(ですが、約55mmのシャッター開口距離を14〜16msecで走行しますので、感覚的には遅い感じは受けないと思います。
これは若干Sよりも遅くなっています。)

 簡略化と書かれる事も多いのですが、後述するS2と機構的な大きな違いが無い事も知られています。

 レンズは後期フォーカルプレーンブロニカの基礎となるヘリコイドリング回転式の直進ヘリコイドでストローク約14mmです。
このため75mm使用時の最短撮影距離がSの500mmに対してCは600mm(以下S2まで同様)になりました。
ヘリコイドユニットには距離ラベルが装着されていますが時代によって数種あります。
ヘリコイドユニットを外すと大型のバヨネットマウントが現れ、主に望遠用の重いレンズが装着可能です。

 後継機として220フイルム対応のC2も発表されました。シンプルな圧力式プレッシャープレートなので、120と220の切り替えはカウンターのみで容易です。

ゼンザブロニカS2:
 機械式ブロニカの最高峰(ちょっと控え目な標高ですが。…)で、ブロニカの屋台骨を支えた機種です。
シャッターはB・1〜1/1000。 1/4〜1/8 1/30〜1/60の間を除き中間速度も使えます。シンクロスピードは1/40。
 ボディーの信頼性はこの機種でやっとほぼ安定し、現在でもオーバーホールが可能で人気の有る機種です。
その分、操作感、ミラー先落とし、多重露光機能は省略され、実用本位の機種になりました。

 ブロニカで有名な”グルグルガキッ”はこの機種の代名詞になりました。
シャッター音はローライSL66の様な抑制のかかった様なものではなく、豪快な作動音をたてます。
 ミラーは従来からインスタントリターンですが、反射面を薄い板金で押さえ、ミラー下部を発泡ウレタンで押圧する構造です。
ウレタンの劣化により、現存する多くの機体のピント位置不良を招いていますのでファインダースクリーンをいじる前におかしいなと思ったらチェックしてみて下さい。

 S2の後期には一部のギアを真鍮から鋼に変更したマイナーチェンジが有りました。
フイルムノブの形状が異なりますのですぐに判ります。但しアマチュアが使用する上で実質的なアドバンテージは少ないと思います。

 この機種までは個々の部品にかかる負荷バランスはあまり良いとは言えず、
ネジが緩み始めると不具合の発生につながる事が多く、永く使うにはオーバーホールを一度行っておく事をオススメします。

 S2は使えるレンズが多く、その意味でもブロニカの中心的な機種です。レンズシャッターのニッコール105LS F3.5も問題なく使用可能です。
 あと良く忘れられるのですが、面倒でもレンズ交換はヘリコイドを最大操出の状態で行って下さい、
75mm等では後端がミラーまで達してしまう場合が有ります。(これはEC系に多い事故です。)



 レンズ:

 ブロニカのレンズは国産の中判一眼レフでは群を抜いて種類が多く、一般的なレンジからレアアイテム、日本光学製から東独ツアイス製まで揃っていました。
ましてや近年まで殆ど顧みられなかったコムラーレンズにまでが微妙なコレクターズアイテムになっています。

 性能的には一部のレンズを除いて現在の評価尺度や同時期のハッセル用に匹敵するとは正直云えないと思います。
ニッコールと聞いて過大な期待はいけません。それどころか描写が暴れるレンズも多く、意外に技量を要求されるレンズ群です
(あッ!あくまでも私感です。)そんなところも魅力の一つです。
また、カメラの構造的な問題で、200mm以上のレンズは少し最短撮影距離が遠くなりますので使い辛いかもしれません。

 比較的入手し易いレンズは次の5種だと思います。

・ニッコール O 50mmF2.8 :
 使い易いスペックの広角レンズです。入射瞳がかなり前に有るレンズですね。フィルター径はφ77mm

・ニッコール H 50mmF3.5:
 往年の銘レンズ Nikkor 28mm F3.5 のブローアップ版です。評価の高いレンズなのですが、フィルター径がφ82mmも有ります。
 巨大なフードが有名です。

・ニッコール P 75mmF2.8 :
 ブロニカの評価を定めた標準レンズ。最後期に前面の飾り環形状が変わりました。最初期のレンズと最後期のレンズでは構成が同じなのに描写がかなり違います。フィルター径はφ67mm

・ ニッコールQ 135mmF3.5 :
 中望遠の定番レンズです。極初期から用意されていました。絞りの連動機構が他のレンズと少し違っています。フィルター径はφ67mm

・ゼンザノン 150mmF3.5 :
 中望遠の定番レンズです。ロング(前期)/ショートバレル(後期) が有ります。フィルター径はφ67mm

・ニッコール P 200mmF4:
 最短撮影距離をカバーする専用のアタッチメントレンズが有ります。フィルター径はφ67mm

 ちょうど、コーティングがモノコーティングからマルチコートになった時期に重なりますので、マルチコートを謳ったレンズもあります。但し初期のマルチコートレンズはまだ膜強度が弱く、
メンテナンスによってコーティングのムラが発生したレンズも多いのでご注意下さい。それとまだレンズエレメントの極一部しかマルチコートになっていませんので、
余程条件が揃っていないと描写に大きな差が現れる事は少ないと思います。それよりもフードが重要だと思います。

アクセサリー:
 ブロニカはアクセサリーが比較的豊富です。

S系はファインダースクリーンの交換出来ませんが、
・チムニーファインダー
・アイレベルプリズムファインダー
・30°プリズムファインダー
・TTLファインダー
・フレームファインダー

 が用意されていました。プリズムファインダーの像倍率はさほど高くは無いので使用感は良好とは言えませんが、ルーペ付きのチムニーファインダーは利便性が高いファインダーです。

 ご注意頂きたいのは形状が似ているEC系とはインターフェースが異なっている点です。
 特にS2A後期の頃のファインダーはEC系と同じ仕上げになっており、お店でも間違える事が有ります。


 時代感じさせるのはTTLファインダーで、後年のマミヤM645等のファインダーを思い浮かべるとかなり違ったイメージを受けられると思います。
 フレームファインダーは折り畳みファインダー部ではなく、シャッターダイアルに同軸のアクセサリーシューに装着します。

 グリップには
・L字グリップ
・ピストルグリップ

 が用意されていました。ピストルグリップはプレビューボタンが操作可能でした。

 S系のブロニカにはマクロレンズが用意されていませんが、クローズフォーカス関係では後年のEC系に続くベローズユニットやエクステンションチューブが用意されていました。
 それと、φ57のスクリューマウントにはミノルタSRマウントのエクステンションチューブU型が装着可能です。
(初期のSRマウントエクステンションチューブは径が異なりますのでご注意下さい。)


 S2は色々と伝説の有るカメラですが、ちゃんとメンテナンスを行っていれば云われている様な故障も少ないと思います。他の中判一眼レフと比べても小型です。
 S2にはクロームフィニッシュの他にブラックボディーも有ります。ご存知の方も多いのですが、S2のボディーカバーは18-8ステンレスです。ステンレスは塗装が難しい素材です。
このボディの黒化技術は当時ライツ社に技術供与されたなんてのも有りました。
 良く云われる作動音ですが、屋外ではあまり気になった事が有りません。私が鈍感だからかも知れません(鈍感だからこちらのHPでスレッドをたてられるのかもです。)。 
シャッター音で本当に鳩が飛びったったかは試した事が有りません。

 画像はブロニカS+初期コムラ-200mm それとブロニカS、RB67、GX680の1cm刻みのボディサイズ比較です。
 ブロニカS系ってちっちゃいでしょ。!

efunon 2015/11/14(Sat) 10:30 No.49 [返信]
Re: ブロニカ S系
 本文中に記載しましたミノルタSRマウントのエクステンションチューブUはコレです。

 勿論無限遠にはピントが来ません。

efunon 2015/11/14(Sat) 11:12 No.50
Re: ブロニカ S系
詳細なご紹介ありがとうございます.かなり網羅的に書いていらっしゃいますし,また私自身もホームページの方でいろいろ紹介していますので,ここで屋上屋を架すよりは,HP本体のほうで書きにくかった細かい点,個人的な好みなどを書いてみます.

ブロニカS2でブロニカが完成の域に達したというのはおっしゃるとおりかと思います.確かに機能やメカは次第にシンプル化されていますが,それでもハッセルブラッド等に比べると遥かに複雑ですし,ユーザーのミスを防いでくれる安全機能は削られていません.最後にバキッと来る巻き上げ感覚もメカ的な安定性を高めるものだと聞きましたし,操作にお約束がほとんどなく,なにかと安心して使える質実剛健なカメラであるのは間違いないと思います.ハッセルブラッド(500系)は大変シンプルなカメラで壊れにくそうに思えますが,機械的精度で合わせこんである部分が部分が多く,くたびれてくるとレンズとボディの組み合わせによってシャッターチャージが完了しなかったり,バックドアが締まり切らなかったりする個体も結構あります.それに比べるとブロニカS2はピンで動きをチェックしたり動きに余裕をもたせた部分が多いためか,(ご指摘の,モルト劣化によるピントの狂いを除けば)今でもおかしなものはあまりないのはすごいと思います.

ではSやDが不安定かというと,そうでもないと感じています.S2(特に後期型)はユーザーからのフィードバックを真摯に反映して非常に信頼性が高くなっており,それに比べると劣るかもしれませんが,当時の様々なカメラの中ではとても良く出来た部類に属すると思います.修理できる人が少なく修理コストが高いために良好な個体が減っているのは残念なことですが,好調な機材は手荒く使わないかぎり不安はありません.

さて,ブロニカの中での比較となると結構悩んでしまいます.ニコンFのような(というと言いすぎかもしれませんが)信頼感を求めるとすればS2ですし,S2は超望遠を使うにも良いですが,私自身はDとSのボディサイドのノブ繰り出しがとても気に入っています.C・S2以降のヘリコイドは回転角が大きく,精度の高いピント合わせには向いていますが,再近接まで持って行くのには少し時間を要します.その点,ローライコードのように右手でピントが合わせられるDとSは,左手によるボディのホールドも安定しますし,なによりピント合わせが気持ちいいと思います.ただ重いレンズを付けて酷使するにはちょっと不安のある構造なので,どうしても,いたわりながら使わないとならないところはありますね.この「いたわる」という点では,Dは美しく,軽く小型で素晴らしいカメラではあるものの,やはりいちばん気を使うカメラですから,私の場合,持ち出す機会が比較的多いボディはSです.繰り出し量についても,S2の 600mm に対してD・Sの 500mm は 35mm カメラの標準レンズ並でたいへん使いやすいです(広角レンズだと,どのボディでも問題ないぐらい近接に強くなりますが.)

Dはサイドのノブが巻き上げとピント合わせで共用されており,引き出したり戻したりする一手間があります.その点,Sはクランクで素早く巻き上げられる上,すぐそこにピント合わせのノブがあって大変操作性が良いです.カロフレックスも同様の操作系で使いやすく,それに比べてローライフレックス2眼レフやSL66系はフォーカシングが左手側側面ですからホールドとピント合わせの両立が難しい感じがします.efunon さまはよくご存知かと思いますが,ユーザー以外には意外と知られていないかもしれないブロニカSの絶妙な位置にあるミラー先落としボタン(シャッターボタンのすぐ下,ボディ底面)も大変操作しやすく,シリーズ中ではSの最大の長所かもしれません.Sではノブの根本の距離指標を回転させて,135/50mm用と75mm用の距離指標を切り替えられるのも意外と知られていないかも...

細かいことですが,SのほうがS2よりも視野率も高くなっています.ファインダスクリーンの上にある枠の幅を測ると,S2は 50mm ですがSは 51.5mm あります(ちなみにDは,構造が違うためスクリーンの上に枠がありませんが,スクリーンの有効部分の幅は53mmもあります).こういうあたりを見るとどうしても少しずつ理想から後退している感じも受けるのですが,現役当時に使われていたプロやハイアマチュアの視点はそういうところにはなかったということかもしれないなと思います.なお,うちの個体(DとSで合わせて3台)では近接時もレンズとの連動に異常のあるボディはありません.

CとC2はどちらも側面に MODEL C と書かれており,おっしゃるとおり識別点は 120/220 切り替えの有無ですが,C2を誤ってCとして販売しているようなケースをよく見かけます.しかしCは極めて生産台数が少なく,注意が必要です.

コーティングについてはレンズによって違うかもしれません.当時はマルチコーティングの出始めで,各社がかなり力を入れ,また売りにしていた時代のようですが,おっしゃるとおりマルチコーティングを謳っているものの施されているのは1面か2面だけというレンズもあります.その点ではニコンは結構投資をしたのか,ブロニカ用ニッコールではかなりふんだんにマルチコーティングされていると思います.これはニコンFマウントのオートニッコールのC付き,ニューニッコールなども同様で,むしろ後の時代に比べると闇雲にマルチコートを採用していると思えるようなものもあります.反面,ゼンザノンはMCと大きく書かれていますがマルチコーティング面が少なく,見た目にも明るいアンバー色の反射が目立ちますし,実写でも逆光に弱いものが多いようです.これはETR登場後もしばらく続いたようで,後の PE/PS/PG に比べるとコントラストが落ちる感じがします.もっとも最近,私はモノクロばかりなのでゼンザノンも好んで使っていますが,昔はカラーリバーサルばかり使っており,ECと組み合わせて深いフードも使い,発色の良さは大いに気に入っておりました.

レンズの描写は好みもあり,またそれぞれ個性もありますが,標準については(ブロニカ用の各レンズも優れたレンズだと思いますが)ハッセルの標準がいずれも極めて良いレンズですので若干分が悪いところがあるかもしれません.しかし標準レンズはもとより,広角レンズもそれぞれちゃんとよく写りますし,ハッセル用に比べると小型軽量なものが多いのが何より助かります.そういうわけでSL66用のレンズは増やさずに,画角的な展開が必要な場合はブロニカの出番となっています.

日浦 2015/11/15(Sun) 00:30 Home No.52
Re: ブロニカ S系
私の場合ですが、S2よりもSを持ち出す方が多いです。
 Sは操作感が優しいですし、チムニーファインダーをのぞきながらのピント合わせは非常に楽です。

もっとも沢山撮る場合はEC-TLになってしまいます。

 ブロニカのフォーカルプレーンシャッターを備えた機種では後期のECをお勧めしたいですね。EPRとECの組み合わせはとても好きでした。

 ニッコールとゼンザノンですが、しばらく前にニッコールの40mmとゼンザノンの40mmを比べて見たことが有ります。
 色々な書籍から撮影結果は明らかだろうと思っていたのですが、最近の彩度の高いポジとの組み合わせではゼンザノンの方が良好な結果でした。

 ニッコールは私にはコントラストが高すぎ、光線状況に気を付けて使わないといけないと思いました。CもDCも使いましたが似た様なものでした。最近はなるべく軟調のネガを使う方が多いです。

 ついでにSL66の40mmは後期のフローティング付きを使っていますが、なんとも言えない穏やかな描写でこれも気に入って使っています。
efunon 2015/11/15(Sun) 01:31 No.54
Re: ブロニカ S系
やはりSですね.S2の影に隠れて意外と話題になることが少ないSですが,名機だと思います.

EC系列についてはまた別項で,ということになると思いますが,EC系列ではECがお勧めという点も同意です.手元に残しているのは高機能な EC-TL だけになっているのですが,思えばECはいい機種でした.ミラーがハーフミラーでないのでファインダが明るく,シャッター速度表示で隠れる部分もなく,タイムラグも小さいですので,シンプルで使いやすいカメラかと思います.一番内面反射が少なくコントラストが高いボディかなとも思います.

しかしおっしゃるとおり,ECとニッコール(特にマルチコート)の組み合わせでは非常に硬調となるのも確かです.私はフジでいうとベルビアではなくプロビアやアスティアを使っていましたし,最終期ではコダックのE100Sなども気に入っていましたが,被写体が木々などの自然の風景ということもあって高彩度,硬めの描写を追求していたところがあります.思えばあの描写では人物を始めとして合わない被写体も多かっただろうと思います.ゼンザノン40mm, 50mm は驚きの小ささで,これでちゃんと映るのかという不安を吹き飛ばす素晴らしいレンズですね.DやSの繰り出し機構には,後から出たニッコール40mmよりもゼンザノンのほうが負担が軽いので,これらのボディにはゼンザノン(40mmまたは50mm)を組み合わせることが多いです.
日浦 2015/11/15(Sun) 02:14 Home No.55
Re: ブロニカ S シリーズ
この機種には一家言ある方が大勢居られると思いますが、その中でも日浦さんとefunon様の会話は驚くほど知的好奇心を満たしてくれます。

私は寄るのが好きなので、最短10cmの差が大きく、Sを好む所以です。
標準75mmでは、ヘリコイドユニットで着座のままでは料理が撮れないのに対し、Sは無理なく机の上が写せます。
望遠150mmでは、バストアップが首から上に。
200mmは、6畳の端から端で焦点が合わないのが、部屋の中でも撮影可能という大きな差になります。

S2と較べて作動が非常にジェントルなのもよいですね。そしてミラーアップボタンが大変使いやすい位置にあり、ECよりも便利なほどです。

私の2台のSのうち片方は、ミラー遮光板の動きが悪く、夜桜撮影でスタックしてしまいました。いちいちレンズを外して遮光板を手で戻し撮影続行したのもよい思い出です。その後回転軸に注油で復活したのですが、またも露光中に遮光板が戻りきれずに画面を蹴るトラブルが起こり、休ませています。
もう一台は大変元気。この名機をオーバーホールが出来るうちに直してやったほうが良いのでしょうね。

ブロニカは完全自動絞り連動の接写アクセサリーが無く、自動絞りのままで寄れるのは重要なのです。三脚固定なら普通絞りで充分なのですが。
使い勝手では次点:コンパクトベローズのセミ自動、その次がリバースアダプタで絞りレバーを指で操作するのが早いです。ベローズ2型は速写性の点で劣ります。

efunon様のご紹介のようにミノルタMC用中間リングのスレッドがブロニカと同一で、オートベローズロッコールが無改造で装着出来るのは大きいですね。またMC/MDマウントはL39やM42アダプタが豊富で、様々な機材の橋渡し役になってくれます。ただ、100mmでも無限は出ません。
残念ですがコニカAR中間リングは径が異なり、ARを起点にしたアダプタは使えません。(ホットグルーで張って使っていますが)

ニッコール75はそのまま接写リングで延長すると、大きな絞りでの画質は期待できません。
リバースだと、f8くらいから締まる印象です。
ベローズロッコール100は、開放から接写画質は信頼でき重宝します。
他にも12.5mmf1.9から選択肢があるので裾野は広大です。
そこでミラーアップが威力を発揮します。

ネットではブロニカはぶれると思っていらっしゃる発言が多く、実際撮影結果を詳細検討して発言されているか疑問なのですが、バルブを切ってみると、手に伝わるショックのほとんどはミラーが戻る際のもので、シャッター走行までのショックはよく緩衝されているのが実感できるはずです。
これはペンタックス67にも言えることです。
ただし、超接写では僅かな振動も大敵ですから、ミラーアップは有用です。
もしS2で超接写しなければならないなら、レンズシャッターを使うか、暗黒中バルブ開放しオープンフラッシュします。

最後に、DX,Sの外爪マウント専用レンズの魅力も大きいですね。
180/2.5はレアすぎて見たこともありませんが(有るところには大量にあるようですが...)、250/4は結構潤沢ですし、360は少なくても欲しい人がいないので入手可能でしょう。
外爪レンズ用接写機材が存在しないのは残念ですけど、250と350の性能にはほれぼれします。
購入した店舗のお兄さんは、350は凄いガラスが使われているに違いない、もしかするとショットのストックを使ったのか、などと仰います。
本当かなあ...

Nikkor-T350/5 開放、ベルビアF

れんずまにあ 2015/11/15(Sun) 21:51 No.58
Re: マガジンスライド
S2マガジンにGS-1用ダークスライドが入っているの目撃.
押し込むとちゃんとロックが外れるのも確認.だいぶプレートがあまりますが.
れんずまにあ 2015/11/21(Sat) 23:43 No.67
Re: ブロニカ S シリーズ
>S2マガジンにGS-1用ダークスライドが入っているの目撃.

 おッ! こういう情報はいざと云う時に役に立ちます。


 ゼンザノンMC 50oF2.8 ですが、逆光でフード無しだとこの様な大胆なゴーストが発生します。

 それでも水面の描写など十分な性能だと思います。

efunon 2015/11/22(Sun) 13:58 No.68
Re: ゼンザノン50/2.8
ううむ。セミクラシックでここまで大胆に逆光撮影というのも流石です。
このゴーストは、画面奥の水面反射からでしょうか、それとも画角外の太陽光によるのでしょうか。
方向からは画面のハイライトからかなあ。するとフードでカットできない。

最近Rhinocamという中判SLRレンズをデジカメをスライドさせて645を分割撮影するアダプタを試しています。
www.fotodioxpro.com/vizelex-rhinocam-for-sony-nex-e-mount-cameras.html
14MのNEX-5でさえ9000万画素(笑
SL66のHFTレンズでさえ逆光の影響を深く受けてしまうのがよくわかります。効果的なハレ切りが必要ですが、固定フッドだけではなく、大判用のハレ切り板が有効かもしれません。
取り敢えず手でハレ切りしたのですが、分割した画像の濃度に差が出て不自然な合成像になってしまったり。

Rhinocamは全く速写性がない機材なので、手持ちは考慮する必要がありませんが、一般撮影でも厳密なハレ切りが望ましいのでしょうね。
れんずまにあ 2015/11/22(Sun) 19:39 No.69
Rhinocam
 このレンズのゴーストは色々な処で書かれていたので、どんな感じなのかなとフード無しで撮ってみました。 

>大判用のハレ切り板が有効かもしれません。

 おっしゃる通りで、太陽光を掌で遮るだけで良化します。これはフードよりもハレ切りが必要だと思いました。

 Rhinocam はfotodioxpro が扱っているシステムですね。

https://www.flickr.com/photos/fotodiox/22091593984/in/dateposted/

 この会社のアクセサリー類は何かヒネリが利いていて、フリッカーでも濃いアクセサリーが紹介されます。
 可変ND入りマウントアダプターなんて云うものも有りますね。
efunon 2015/11/23(Mon) 06:58 No.70
ブロニカ S2
最近、銀座和光のショーウィンドーにマミヤプレスやブロニカS2がディスプレーのアイテムとして登場しました。

 今度はスーパーコムラー45mmを付けたS2がCMに登場です。
スーパーコムラーなんて、当時より今の方がユルフワグルグル画像用として評価されている様です。
efunon 2016/10/08(Sat) 21:42 No.520
Nikkor LS105mm F3.5
ブロニカには リーフシャッターの Nikkor 105mm F3.5 が用意されて(マーシャルプレスからの流用?)いました。

 このレンズ、今手元に無いのですが、EC専用(EC-TLは不可)と聞いていたのですが、CやS2でも使えるのでしょうか。
 S2で使用してみようと思われた方が使えなかったとというツイートを拝見しました。

 このレンズは、絞りレバーが作動のトリガーとなっって動作するのですが、その後のボディー側との機械的な信号のやり取りは有りません。制約の多いレンズです。
efunon 2017/02/05(Sun) 01:30 No.690
105/3.5LS
Cは手元にありませんがS2でも正常に使えます。
少なくとも当家の2台ではOKですが、絞込みレバーを蹴った後先幕が走りきる
タイミングが遅いとフォーカルプレーンが全開する前にリーフシャッターが
開いてしまう危険性はあります。
テスト撮影は必要ですね。

セルフタイマーがあるので、ブロニカシステムで自撮りできる貴重な存在では。
れんずまにあ 2017/02/05(Sun) 11:35 No.692
Re: Nikkor LS105mm F3.5
れんずまにあ様

 ありがとうございます。
S2をお持ちの方が、LS105mmがうまく作動しなかった。というお話を聞いていました。
 持っていた頃は、ECしか有りませんでしたので不具合は無かったのですが、よく々考えると機械的なトリガーで、ボディーのミラーダウンとかを潜り抜けながら作動させるのは大変だと思いました。
 取説がどこかに有れば良いです。
efunon 2017/02/05(Sun) 12:57 No.694
Re: ブロニカ S シリーズ
105mm F3.5ですが,時期的に結構後なので,S2ののころの資料にはそもそもこのレンズが載っていないものが多いです.

例えばS2とC2が載っているカタログには,このレンズは載っていません(おそらく,まだ出ていなかった).
もう少し後のものと思われる,海外のS2Aの取説や,S2・EC共用のアクセサリカタログにはこのレンズが載っていて,
そこには特に注記はありません.

一方,EC-TLとEC-TLIIのカタログには対応レンズのところに「ただしニッコール105mmは除きます」などと注記があります.

これらのことから,やはりS2に正式対応していないということはないと思います.

このレンズには絞り駆動レバーを動かされてからシャッターが走るまでの時間稼ぎをするウエイト(光軸中心に回る
重いリング)があって,これでタイミングを取っていますが,ボディ側の動きが遅いとタイミングがずれると思います.
レンズ側の遅延機構はガバナーではないので,時間的に正確ではないかもしれませんが,それよりはボディ側の動きの
速さが問題になっているように思われます.潤滑等でミラーの動きなどが遅いボディがあり,それだとタイミングは
合わないだろうと思います.

もちろん EC-TL や EC-TLIIは瞬間絞り込み測光のためタイミングが異なり,使用できないとのことです.
日浦 2017/02/05(Sun) 18:11 No.695
Re: ブロニカ S シリーズ
なおこのレンズの由来ですが,マーシャルプレスに付いているものと外観が似ていることを私のウェブページに書いていますが,
大判用ニッコールのものにもよく似たものがあるようです.どれが最初のものか分かりませんが,いずれにしても
テッサー型の設計で,リーフシャッターに使え,69判をカバーする,プレスカメラ用として典型的な 105mm F3.5 レンズ,
ということにはかわりないと思いますので,やはり66判よりは(レンズ本来の)イメージサークルは大きいのだろうと思います.
日浦 2017/02/05(Sun) 18:18 No.696
Re: 105/3.5LS
皆様ご存じのとおりEC-TLでは瞬間絞込み測光でミラーアップ前に絞込みが行われるため、105LS のリーフシャッターが、まだボディ側の先幕が開く前に作動開始し、まったく映らないことになります。
ただEC-TLでも露光できると書いてあるサイトもあり、私は懐疑的ですがそういう個体組み合わせの存在は否定できません。

無理やりEC-TLで露光することは可能です。
105LS側1秒、フォーカル側1/8より高速で、LSが開いている間にフォーカルで露光するわけです。
LSの意味ありませんけどね。
それと、瞬間絞り込み測光中LSは閉じてしまっているのでET-CL自慢のAEは使えませんし、さりとてTTL測光のため絞り込みボタンを押せば105LSのシャッターが作動開始してしまいます。
EC-TLとの相性は最悪ですね(笑

ECでは105LSを装着しただけでボディ側シャッターが1/60より高速にセットできなくなり、誤操作を防いでいます。
(ちょっと今手元になくて記憶で書いています。間違っていたらすみません)
1/60はシンクロ速度つまりフォーカルのスリットが全開になる速度で、私の個体ではLS1/500〜1/125で使用可能です。(ECは幕速がS2やSより速くシンクロ速度が35mmカメラ並みです)
フォーカル1/8にしていればLS1/30より高速で同調するので簡単です。(個体差があるのでテスト必須です)
やはりECで使うのがもっとも理に適ったレンズでありましょう。

作例:ECTL, 105/3.5開放(ボディ1/60,レンズ1sec)Reala Ace, Pentax closeup S82

れんずまにあ 2017/02/05(Sun) 20:57 No.697
Re: Nikkor LS105mm F3.5
皆様

 ブロニカと云うとこちらのサイトを参照される方が多いのですが、LS105mmは盲点でした。

 テッサータイプの3G4Eの構成で、売れなかったのか、あまり一生懸命売っていた感じがしません。

 持っていても積極的に使った記憶が有りません。せっかくのインスタントリターンミラーをスポイルしてしまうし、うっかりプレビューボタンを押すと作動してしまったりで、使い辛かった事を覚えています。
 
efunon 2017/02/05(Sun) 22:00 No.698
Re: 105/3.5LS
はい、リーフシャッターでストロボ全速同調という以外には、あまり推す点がないレンズです。

この当時でも殆ど見られない標準画角のテッサーで、開放付近はそれほど性能は高くない。
ポートレート用なのでしょうが、ボケ味はいうほど良く感じられない。(好きずきでしょうが)
シャッターチャージしないとファインダー像が見えない。(これは欠点ばかりではなくLSチャージ忘れを防いでくれますが)

私はフラッシュ接写目的で購入しましたが、単体での最短は遠く、独特の構造だから中間リングやベローズが使えませんので、クローズアップレンズしか選択肢がない。
実際所持していても、強い意志でフラッシュ同調目的に追い込まないと持ち出す機会がないレンズですね。

LSなので大口径化は難しかったかもしれませんが、もう一味効かせていればなあと思います。使い込んでみれば案外スルメのように味が出てくるかもしれませんが...

余談ですがこの後のETRやSQ、GSシリーズのレンズも全然華がないんです。意匠は完全統一されていて数字見ないと焦点距離判別できないくらい無個性。良く写るし、暗くてもそこそこぼけるから問題ないんですが、中望遠の華が...GX680は明るいラインを用意していて、一歩抜きんでていますね。

れんずまにあ 2017/02/06(Mon) 21:48 No.700
ブロニカ コムラー 長焦点
ブロニカ用長焦点コムラーレンズのご紹介です。

 ブロニカコムラーはニッコールやゼンザノンに比較して、安価な設定になっていました。
このため、性能的に低く見られていたきらいが有りますが、それがどの程度なのかずっと
気になっていました。

 コムラーの300mm以上のレンズラインナップは
・300mm F5.0 4枚構成 フィルターサイズ67mm (No30425)
・400mm F6.3 4枚構成 フィルターサイズ67mm (No30426)
・500mm F7.0 4枚構成 フィルターサイズ77mm (No30427)

 これらのレンズはヘリカルフォーカッシングマウントNo2(No30430)というマウントユニット
に装着(ネジマウント)して使用します。ちなみにヘリカルフォーカッシングマウントNo1
(No30435)というものも有って、135mm F2.3、200mm F3.5用になっていました。

 当時のカタログを調べてみると、どのレンズもプリセット絞りと書かれています。しかし、一
般的なプリセットなのは300mmだけで、400mmと500mmは普通絞りです。

 ボディーにはボディー側のヘリコイドユニットとマウントユニットを交換して使用します。
自動絞りでは有りませんので、連動機構は有りません。アッサリとしたものです。

 私は300mmと500mmを持っているのですが、2本とも他社と比べるととても軽量です。
こんなところにコムラーのメリットが有るのではと思います。 但し、ヘリカルフォーカッシング
マウントNo2に付いている三脚座はバランスが悪く褒められたモノでは有りません。
(EC-TLに装着した300mmと500mmの画像を添付致します。)

efunon 2017/02/11(Sat) 21:41 No.711
ブロニカ コムラー500mm
ブロニカコムラー 500mmです。

 周辺部の点像が判る様な画像です。フィルムはRDPV 絞りはF22

意外に逆光に強くて、見直しました。神奈川県の江の島展望台から撮影しました。
 フィルムはRDPVです。 ボディーはEC-TL アレッ?

efunon 2017/02/11(Sat) 21:47 No.712
ブロニカ コムラー300mm
ブロニカコムラー 300mmではちょっと書いておかないといけない事が有ります。

 このレンズの場合ハレ切りをしっかりしないと、強いベイリンググレアーが発生する事が有ります。
この時代のレンズでは平均的な性能かもしれませんが、使用にはご注意下さい。

 この点に配慮すれば性能的には十分だと思います。特に近年の彩度の高いフィルムでは、現役の頃とは違う結果になると思います。

 常にニッコールやゼンザノンと比較されてしまうブロニカコムラーですが、是非一度使ってみて欲しいと思います。

efunon 2017/02/11(Sat) 22:08 No.714
ブロニカ コムラー50mm
アップした画像の撮影時は、全てブロニカコムラーで揃えて行きました。
 50,150,300,500mm をバックに詰めて、江の島の裏道を登っていきました。それでも軽量なコムラーレンズには助けられました。

 これは一緒に持っていった最後期の50mm F3.5 です。
ご紹介した長焦点とは異なり、自動絞りです。

 デジタル機は夜景に強いと云われていますが、フィルムカメラでもかなりの暗さでも対応可能です。
 ただし、露光はたっぷり目が良いと思います。

efunon 2017/02/11(Sat) 22:19 No.715
Re: ブロニカ S シリーズ
なかなかブロニカコムラーの全容が判らないのですが、200mmについては三種は有ります。
・ヘリカルフォーカッシングマウントNo1を使うタイプ。
 プリセット絞りです。
・絞りリングが白色アルマイトのタイプ。
 レンズリヤーキャップがねじ込みタイプで、鏡胴が革張りです。
・全身ブラックタイプ。
 レンズリヤーキャップのネジが省略されて、ニッコール等と同じタイプのキャップしか装着できません。

 以前、プリセットの200mmが流れると書いたのですが、案の定組立が違っていました。
 後群2枚が逆に組立られていました。ヤレヤレ。
efunon 2017/02/17(Fri) 20:56 No.732
Re: ブロニカ コムラー
コムラーは非常に興味深いメーカーです。
他社サン、ソリゴール、シグマ、タムロンなどが35mm一眼レフ用に絞ってラインアップを構築していたのに対し、
(タムロンは大判用が一部あった)
コムラーだけは35mmレンジファインダー用から、中判一眼レフ用、大判用まで広大なシステムを維持していました。

当時の中判カメラに対しては、ペンタックス67、ゼンザブロニカS、S2、ローライSL66に対応した交換マウントが用意されていました。
ただし全てに共通するわけではなく個々に対応出来るレンズやマウントがあり、対応図は複雑です。

ブロニカ用には、初期の自動絞り非連動交換マウント(今では珍品)と、後期の自動絞り対応専用マウントがありました。
それに300,400,500の交換マウント超望遠が併売されました。
純正品に対して安価ですが、efunon様ご指摘の通りかなり小型軽量であるのがユーザー視点ではポイント高いです。
カメラ毎日レンズ白書では、なかなか高得点を得たレンズもあります。

拙宅にはブロニカS2用の100/2.8自動絞りと、SL66用400mmf6.3普通絞りがあります。
100は純正に較べるとちょっとヌケが悪くコントラストが低い気がしますが、解像力はそこそこあり個性的かつコンパクトです。
400は大変小型で(焦点調節はボディに任せて鏡胴だけだから)持ち運びが楽です。
同級のテレテッサー500/5.6を持ち出すのに躊躇しても、コムラー400なら鞄に入れやすいでしょう。
レンズ白書では高評価ですがちょっとコントラストが低めかなと。

ブロニカ用300と500は遭遇率が高く何時も手を伸ばす寸前です。
500の作例は素晴らしいですね。ヨットのシルエットのエッジが見事。点光源はかなり均一に見えますが。
300や50もなかなかです。満足すべき性能ではないでしょうか。
れんずまにあ 2017/02/23(Thu) 22:24 No.745
Re: ブロニカ S シリーズ
れんずまにあ様

 コメントありがとうございます。

コムラーレンズは再認識されても良いなぁと思います。闇雲に持ちあげることはできませんが。500mmは良い意味で裏切られました。もっとガンガン流れるのかと思いましたが、完全逆光でもフレア分が少なくて使い易いと思います。
 頂いたコメントの中に記載されている様に、非常に軽量です。
これがこのレンズの良い点でした。

 500mmに比較すると300mmは使い方が難しいレンズでした。
絞り羽根の表面処理がチープで、絞るとゴーストが発生する古いタイプのレンズの様です。
 一眼レフのファインダーで十分に注意する必要が有ります。

 どちらのレンズも少しコントラストが低いと思います。が、最新のポジには相性が良い感じで、暗部が意外にネバリます。

400mmはとても評判が良い様ですね。SL用だとマウントは固定なのでしょうか。SL用だと軽量は必須な要素だと思います。

 
efunon 2017/02/24(Fri) 22:23 No.746
Re: ブロニカ S シリーズ
元、コムラーマンから聞いた話です。
銘板から SANKYO KOHKIの表記が無くなる頃から
コストダウン等の影響などで急激に品質が低下しているとの事でした。
ブロニカ用は大丈夫ですね。
ゆうれい 2017/03/06(Mon) 19:34 No.747
Re: ブロニカ S シリーズ
ゆうれい様

>コストダウン等の影響などで急激に品質が低下…

 ブロニカコムラーの300mmや500mmはやはりニッコールやゼンザノンと比較すると作りはチープですね。

 それでも少し手を入れたり使い方を工夫するとかなり良くなります。
メーカーがコスト的に出来なかったバッフルの追加や反射防止塗装を行うと効果的です。
efunon 2017/03/06(Mon) 21:21 No.748
ベローズマクロロッコール
ブロニカフォーカル機には近接設計と明示されている純正レンズはありません。
リバースマウントや、絞り込むことである程度は近接時の性能は確保出来ますが、近接専用設計のレンズのほうが絞りを開いた状態での性能はより優秀なことは間違いありません。

先にefunon様がご紹介されていたように、ブロニカの3つのマウントのうち一番内側のスクリューは、ミノルタMC用中間リングとぴったり一致していて、無加工でミノルタSRマウントレンズが装着出来ます。

そしてミノルタには優秀なベローズ用短鏡胴マクロレンズが揃っていて、無限遠はでないものの、ブロニカに流用すると大変実用的です。

問題は、レンズ位相が180度回転し、表示が真下に来てしまうため視認性が劣ること。これは手間暇を考えると容認してもよいかと。

最もよく用いるのはMD時代の100mmf4で、ガウスタイプ。MC時代の100/4はトリプレットです。倍率を上げたい時にはベローズマクロ50/3.5、さらにRMSマウントの25mmf2.5、12.5mmf1.9も使えますが、丈夫なスタンドに固定するレベルの拡大になるでしょう。余談ながら25mmf2.5は素晴らしい性能です。初期にはライツからフォタールの提供を受けていましたが、なかなか市場に出て来ません。

作例はオオデマリをブロニカECTL, コンパクトベローズにベローズオートロッコール100mmf4を装着、開放手持ち撮影です。

れんずまにあ 2017/05/22(Mon) 00:13 No.814
S-Planar100/4
他社のベローズマクロレンズも、マウントさえなんとかなればブロニカに装着出来ます。
フォーカルプレーン機のありがたさですね。

やっぱりブロニカフォーカルにはニッコールだよね、という方は是非Fマウントアダプタをお作りください。
私は20歳頃作ったレンズキャップと中間リングをエポキシでくっつけたのを使ってます。

他には、偶々ハッセル1000F用サードパーティ中間リングのスレッドがブロニカに一致していたり。接写だけですが1000F用レンズも付けられます。

大阪写真会館のジャンクボックスから正体不明の手作りアダプタを掘り出しました。野生の勘で、これはブロニカ適合だろうと。持ち帰るとヤシコンマウントアダプタでした。じゃあベローズ用プラナーが付けられる!

ECTL, コンパクトベローズ、S-Planar 4/100, f5.6

なんとか自動絞りをレリーズ操作でよいからできないか。ヤシコン用自動絞りアダプタは存在しないんですよね。なんとか...

れんずまにあ 2017/05/22(Mon) 00:29 No.815
御在所岳冬期
Bronica S2,三脚,RVP,1986年12月御在所岳

左:Nikkor-P 200/4, f8,1/30,
中:Nikkor-O 50/2.8, f11, 1/8
右:Ais Micronikkor 55/2.8,f11,1/40,ナショナルPE3056,マクロフラッシュセンサ

れんずまにあ 2017/05/27(Sat) 00:02 No.817
Re: 御在所岳冬期
れんずまにあ様

 素晴らしいです!
 冬季の山では撮影自体が億劫になるのに、まして重たいブロニカを雪の中でとは。

 ボディーもレンズも人も大変です。
 
efunon 2017/05/31(Wed) 21:29 No.819
ブロニカオフ会
5/28に名古屋でブロニカ オフライン ミーティング が有りました。

 画像にも色々と写っていますが、この機材の周りは細かなアクセサリーがゴロゴロしていました。
 写真でしか見たことの無いアクセサリーの現物に触れられたのは貴重な経験でしたが、
それよりも実際の操作感が素晴らしく、当時のメカリッチ機種の贅沢さを堪能してきました。
 ブロニカ黎明期のエピソード等、休憩無しの濃密な4時間があっと云う間に流れていきました。

efunon 2017/05/31(Wed) 21:58 No.820
Re: ブロニカ フォーカルプレーン機
ブロニカの魅力としては,その本体の魅力,レンズの種類やアクセサリの豊富さもさることながら,(フォーカルプレーンシャッター機は)いろいろと独自の使いかたができる点にもあるように思います.どんなレンズでも取り付けられれば撮影ができるのはもちろんですが,ボディ側にヘリコイドがついていることと,スクリューマウントが内側に備わっているのがよいですね.

今回のオフラインミーティングでは,私は3Dプリンタで制作したアダプタ(0版シャッターの穴が空いたもの,引き伸ばしレンズを取り付けるL39のネジがついたもの,52mmの雄ネジに変換することでFマウントのレンズをリバースで直接つけられるようなものなど)を持っていきました.こういう最新の技術と古いカメラが出会って新しいことができるというのも面白いと思います.

日浦 2017/05/31(Wed) 22:39 Home No.821
Re: ブロニカ オフ会
efunon様、日浦様、オフ会お疲れ様でした。
参加したかったなあ。

さて中央のSQスポーツファインダーがキャッチーです。SQ用ってあったんだ。ETRSのは見たこと有るけど。
左端には幻のプリセットコムラー大口径が。
100か135か、羨ましい。ニッコール180/2.5はありましたか?
そして噂のニッコール85/1.8って実在するのかな?

さりげなく右後ろ1000FとSonnar135,250が参列していますね。私は好きな機種ですが、登場と同時にこれ以上はないほど完成されていたDと較べると数世代は原始的な機械だと思います。

日浦様のDに付属しているのはマクロシロナー120でしょうか。当代望みうる最高の組み合わせでしょう。
アクセサリーも見たかったところです。
れんずまにあ 2017/05/31(Wed) 23:55 No.822
Re: 御在所岳
efunon様、種明かしをすると左2枚は室内から撮影しています。

御在所の頂上付近には立派な旅館があって、冬期はほとんどお客がいないので、朝に2Fの大広間の窓を開け放って三脚立てて撮影しました。
暖気が窓から陽炎を作り、それが安定するまでしばらく待ちましたが、基本的には楽ちん撮影なんです(汗
もちろん冬装備は持参していて、夕暮れに屋外で右の1枚を撮影したのですが、吹雪いてきて外には1時間程度しか居らず、あとはビニールにカメラを密閉し結露を防止して、写真仲間とどんちゃんしておりました...
お勧めのお宿ですよ。夢を壊してしまって申し訳ありません...
れんずまにあ 2017/06/01(Thu) 00:14 No.824
Re: ブロニカ フォーカルプレーン機
スポーツファインダー(SQ用でした)を覗かせてもらいましたが,見やすくクリアで,なかなか良いものでした.プリセットコムラーは私が持ち込んだこの 135mm F2.3 のほかにもう1本あり,2本が集まりました.旧大バヨネットのレンズは 25cm, 35cm があり,私が持っているものの使ったことがない「新・大バヨネット to 旧・大バヨネット」アダプターを介して,S2につけてみたりしました.18cm は探しておられましたが,なかなか出物がないですねということで,また85mm も見かけませんねという話題がありました.

Dにつけているのはアポマクロシロナー 120mm で,無限遠が出ます(ただし少々繰り出す必要があるので,そこからは余り寄れませんが).ブロニカのベローズにつけてもいいですし,私は同様の0番シャッターアダプターのSL66用(これは金属製で,購入したもの)を持っているので,SL66E につけて使うことが多いです.この場合も蛇腹が少し出た状態で無限遠が出ますので,SL66 の標準レンズとは異なり無限遠に対してティルトができ,ミニチュア効果的な写真が簡単に撮影できます.
日浦 2017/06/01(Thu) 00:59 Home No.825
大バヨネット用 300mm
ブロニカC、S、EC 系 の大バヨネットマウントに装着可能な300mmには(画像左より)、

・ゼンザノン 300mm F4.5
・ニッコール 300mm F5.6
・ブロニカ コムラー 300mm F5


が有ります。(一部300mmでは有りませんがアストロ-ベルリンや、アストラゴン、旧ロシアにも有ったと聞いた事が有りますが…)

 それぞれ特徴が有って、
・ゼンザノン 300mm F4.5:最短撮影距離 4m 1800g
繊細な描写をします。夕陽の撮影でも優秀でした。

・ニッコールP 300mm F5.6:5群 5枚 最短撮影距離 4m 810g
 軽量なレンズで、とてもヌケの良いレンズです。

・コムラー 300mm F5.0(No 30425):3群 4枚 最短撮影距離 4.9m 1130g
(レンズ本体 480g + No30430 フォーカッシングユニットU 650g)
画像中央に絞り板の反射と思われるフレアーが出やすいのですが、上手くカット出来れば意外に優秀です。

efunon 2017/06/03(Sat) 22:29 No.833
Re: 大バヨネット用 300mm
各レンズをS2に装着するとこんな感じです。

・ニッコール300には三脚座が有りません。その分軽量で取り回しのし易いレンズです。

・ブロニカコムラーには三脚座は”有る”のですが、実際には300mm使用時には実用になりません。

・ゼンザノン300mmはそのレンズタイプからガラスの詰まったレンズです。重量が有りますので手持ち撮影は少し難しいレンズです。
 レンズ側面にベルトを通せるのですが、私は外してしまいました。

 ブロニカS,EC系の望遠レンズの中で300mmは使い易いレンズです。
今となってはなかなか見つけるのが難しくなってしまいましたが、ニッコールを除けば安価に入手できます。

efunon 2017/06/03(Sat) 22:43 No.834
Re: 300mm
すごい!この3本を並べて拝見したのは初めてです。
特にNikkorは見た記憶がない。
ありがとうございます。

Astro Telastan300mmf3.5は1000Fマウントを持っていますが、フランジバックが違いすぎますのでヘリコイド部分から新作しないとブロニカには付けられないでしょうから、あったとすれば凄いことです。
時期的にアストロ純正のブロニカ大マウントがあったか疑問ですが、改造品なら何でもありの世界です。

旧ロシアのレンズは蛇の道なので何が出てくるかわかりません。
一時天体望遠鏡ショップ?がフランジバック調整したレフレックス500mm、1000mmを販売していたはずですが、マミヤ、ペンタックス用だったか。
れんずまにあ 2017/06/03(Sat) 22:56 No.836
ヘリカルフォーカッシングマウントU
ブロニカコムラーの300mm以上のレンズは、ヘリカルフォーカッシングマウントを共用使用します。

 3種の焦点距離に対応するために、画像の様に焦点距離毎に色分けされた距離指標環を回転/選択して撮影距離と被写界深度を表示できる様になっています。

 使用方法はファインダーでインフに合わせた状態で、使用するレンズの色の距離指標をヘリコイドリングのインフ位置に合わせます。

 色の種類は、300mm:白色 400mm:黄色 500mm:橙色 です。

撮影のために指標をズラしてありますが、ちゃんと赤外指標まで備えています。

efunon 2017/06/03(Sat) 23:45 No.837
Re: ブロニカ フォーカルプレーン機
れんずまにあ様

 アストロのブロニカレンズは
Tachar、Telastan、Fern の3種が焦点距離の応じて用意されていた様です。

 ニッコールの300mmは当時から見かけませんでした。
 当時の情報源が限られていた事も有りますが、後になって初めて実物に触れた時は価格が高価な割には軽いレンズだと思いました。
efunon 2017/06/04(Sun) 00:12 No.838
Re: ブロニカ フォーカルプレーン機
ブロニカオフ会は盛況だった様ですね。
残念ながら参加は叶いませんでしたが、今後も定期的に行われるといいですね。

吊るしの機材は、出来るだけ使いたくない性分な者ですが
最近新規の機材を全く作っておりません。
単なるネタ切れなのが主だった理由です。
何か面白い課題は無いでしょうか?

66カメラだと他に改造レンズなどの母機として相応しい物がないので
実質的にブロニカ辺りが候補となりますが、実際には制約も多く必ずしも向いていないのも事実。
世の中には数多のマウントアダプターなどが販売されていますがブロニカ用はほぼ皆無。
やはりやりにくい機種なのでしょう。
その分独自性を見出す事も出来ますので遣り甲斐が有ります。

何か面白いネタないでしょうか?

ゆうれい 2017/06/04(Sun) 09:26 No.840
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
>今後も定期的に行われるといいですね。

 幹事さんは年1回を目標に考えておられるのですが、今回は内容が予想以上に濃かったので(チャートを使用したレンズの交換試写まで行っていました。)、
終了後の連絡の中で次回は何か運営を考えないといけないなぁと話していました。やはり次回は東京で!というリクエストも多かった様です。

 ブロニカのマウントアダプターはSQを除くとハンドメイドしか無いのでしょうか。フランジバックが102mmくらい有るので難しいのかも知れません。
efunon 2017/06/04(Sun) 11:16 No.841
30mm
ゆうれい様おでまし頂きありがとうございます。
鳥頭で、ゆうれい様のブロニカ改造30mmを拝見したはずなのに失念していました。
惚れ惚れと致します。ご作例期待しております。

efunon様ご訂正ありがとうございます。

Astro紹介サイトhttp://www.exaklaus.de/astro.htm
にもBronicaと書いてあって読み落としておりました。柔軟な会社のようですね。

Telastan 300/3.5は6x6超望遠としては異例に明るく、キヤノンFD改造品に迫るほど。
流石に柔らかく色収差も残っていますが、大拡大しなければ雰囲気ある画像です。Kilfittの300/4やSonnar300/4はシャープなので使い分けられそうです。

BronicaのWikiにもAstro,Astragon共にありました。WikiにはKilfittの一連の製品も書かれていて、正直大改造しないとフランジバック合わないのではないかと心配してしまいます。もしかしたら大バヨネットの大口径を利用して中に沈み込むようなアダプタなのかもしれません。
是非巡り会いたいものです。
れんずまにあ 2017/06/04(Sun) 22:20 No.843
Sigma Imageextender N to Z
ネタとしては使い古されていますが、この辺で自爆ネタでも出しましょうか。
あまりにも性能が低すぎて...

以前ゆうれい様にも止められたと思いますが、樋口様程度だったのでつい手を出してしまいました。
結果、樋口様でも高いと思いました(自爆

シグマ製3倍テレコン。メスはニコンF、オスはブロニカ大バヨネット。
35mmSLRニコンFレンズを66フルフォーマットで使える。
絞りは完全手動。
レンズ中心部分しか使っていないので、APS-Cデジタル用レンズでも6x6をカバーする。ただし絞り制御はマウントから外して自動絞りレバーにチップを挟むしかないと愚考します。

APS-cの10mm、60mmマクロ、
F用14mm、20mm、35,50,55,100,180,300、など装着してみましたが、暗い収差多いピント合わない三重苦。
まず開放では収差多すぎてどこにピント来てるか見えない。
絞ると中心から少しずつ像を結び始め、絞るほど尖鋭度が改善しますが、充分なレベルになる前に回折でぼけはじめ、どこにピント来てるか見えない。
そしてx3テレコンですから3絞り暗くなり、ぎりぎり焦点を合わせられるレベルまで球面収差を改善させた時には暗すぎて(f11→32だよ)ファインダーが見えない。

画質の事を全く考えないようにすれば、10mmで超広角30mmが得られ(タムロン10-24mmの固定フードで蹴られないためには12mmからになりますが)200mmだと超小型軽量の600mm、300mmだと900mm!またマクロレンズもすごい倍率に。中判では有り得ないズーム倍率が実現。面白いんですよ。画質さえ無視したら....

今の技術で再設計して、精々x2くらいに出来たら最高なんですけどねえ...

れんずまにあ 2017/06/04(Sun) 22:42 No.844
Re: 30mm
れんずまにあ様
Zodiac-8 30mm/f3.5の作例を載せます。
昔、渋谷の王様2で購入しました。
kiev88スクリューマウントの頃の物なのでモノコートのレンズです。
その後のMCのレンズとも比較しましたが、余り差は感じません。
画面中に太陽が写り込むと盛大にフレアーが入り込んだりと少々厄介な代物です。

このレンズの改造は10数年前に行ったのですが
友人と撮影に出かける約束をしていて、その前日に突貫作業の半日で作りましたので仕上げが雑です。

いつかちゃんと仕上げようとも思いましたが、一度出来上がると面倒で現在に至ります。
いつか、手元にあるMCのモデルでもう一回作ろうかな?

ゆうれい 2017/06/05(Mon) 01:04 No.845
ブロニカオフ会
efunon様 コメント有難う御座います。

>幹事さんは年1回を目標に考えておられるのですが
なるほど次回も有りそうですね。
初回で力を使い尽くすてしまうのも何ですが、最悪スライドオフみたいのでも楽しそうです。
次回は是非東京で。
ゆうれい 2017/06/06(Tue) 21:04 No.850
Re: ブロニカオフ会
オフラインミーティングは楽しかったのですが、色々と課題は残りました。

参加者は正直多くは無かったのですが、機材やアクセサリーが多くて、その説明や実際にファインダーを覗いてもらったり、
実際にダミーフィルムで操作感等を感じてもらったのですが、4時間休憩無しでやっと一巡した感じでした。
 東京で開催する場合は何か運営方法を考えないと収拾がつかなくなると思いました。

他に、こんな事をしてみたいとか見てみたいなんて皆さんの案が有りましたら教えて頂ければ幸いです。
efunon 2017/06/10(Sat) 08:29 No.851
EC-TL系のスクリーン交換
カメラ情報交換掲示板の方でコメントしましたがEC-TL/EC-TLIIのスクリーン交換に関して書き込みます。

ご存知の通り、ボディ内測光で絞り優先AEまで備える優れものです。
其れ以前のモデルではフォーカシングスクリーンはすりガラス+プラスチックフレネルレンズの構成でした。
EC以降はフレネル一体のプラスチックフォーカシングスクリーンとなります。
そのおかげでスクリーン像は明るくなりましたが、新たな問題も起きます。

フレネルレンズのピッチが荒いことから何だかグルグルなフレネルの影が見えるのです。
これは、その後のSQ等と比べる見劣りするのは否めません。

S2はスクリーン交換のレシピがネット上で公開されておりますので実施されている方も多いと思いますが
EC-TL/EC-TLIIでもぜひ採用したいのですが、やっぱりここでも障害が立ちはだかります。

露出計のメーター表示です。
スクリーンの上部(レンズ側)に食い込む形で露出計の表示がありますが
スクリーンに直接シャッター速度の数値表示が設けられているため
他のスクリーンを移植するとなると、この数値表示がなくなってしまいます。

暫く悩んだ結果、簡単な方法で解決することにしました。
『手書きです』

ケガキ針でスクリーンに直接文字を引っ掻いて書き込みます。
文字サイズはとても小さいのでルーペなどで見ながら作業が必要です。
ちなみに私は職場の実体顕微鏡で見ながら作業しました。

明るくて、見やすいスクリーンだとファインダーを覗いているだけでも楽しくなります。

ゆうれい 2017/06/17(Sat) 12:49 No.859
レンズテスト
こんばんは。uccyanと申します、よろしくお願いします。
かなり遅くなってしまいましたが、研究会に参加された皆様お世話になりました。

今更ですが、ようやくフィルムをスキャンしましたのでご報告致します。

40mm(NIKKOR-DとZENZANON)…言われた通りZENZANONの方が若干画角が広い。解像力は僅かにZENZANONの方が良いように見える。
135mm(NIKKOR-Q F3.5とKOMURA F2.3)…周辺の解像力はNIKKORの方が、コントラストはKOMURAの方が良いように見える。
NIKKOR-Q 25cm F4…解像力、コントラスト共に大変良い。
NIKKOR-T 35cm F4.5…周辺光量落ちが顕著、F8でも残る。フードのケラレではないと思う。3枚玉の割に、意外と周辺部まで解像している。
uccyan 2017/07/03(Mon) 03:21 No.885
ブロニカS/ECレンズ用分割撮影装置
雑談で上げていた分割撮影装置の詳細です。

Photodiox Rhinocamという既製品6x4.5cmフォーマット分割撮影装置があり、オリジナルはハッセルブラッドV, マミヤM645, ペンタックス645のマウント交換式です。
APS-Cフォーマットのソニーミラーレス縦位置で上下4枚計8枚を合成します。1400万画素のNEX-5を使うと約9000万画素になり極めて精細な画像が得られます。
最近α7を使い6x6撮影出来る上位機種が出たようですが所持していません。
Rhinocam本体は国際規格4x5バックにフィルムホルダのように装着できる規格になっており、今回はそれを利用しています。

ブロニカはマウントが何種類も重層しており全てに対応するにはS2/ECの大バヨネットが適当です。出発材料はコムラーテレモアのジャンクで、厚みを調整するためスライスしてもらい、汎用性を考えテヒニカ4x5ボードに固定しています。
私の計算ミスで当初どの大判ボディでも無限遠を出すのが困難でしたが、ジナー枠にテヒニカアダプタを直付けし(ジナーハンディと同じやりかた)本来なら無限が来ない近接専用のコンパクトベローズと組むと丁度よいことが判明し実用にゴーサインを出せました。
ただ大バヨネットレンズは今後調整が必要で、望遠系はヘリコイドストロークが長いので大丈夫ですが、一番使いたかったLS105/3.5がなかなか∞が出ず困っています。
それとNikkor-H 50/3.5はコンパクトベローズに付けられないことが判明。ヘリコイドに中間リングを挟むことでなんとか解決。
というか、ベローズじゃなくても、中間リングでいけるんじゃん!

ざっと手持ちの小バヨネットレンズをテストしましたが、皆なかなか素晴らしい画質です。特にNikkor-P 75/2.8はモノコートcm表記93xxx、mm表記132xxx、180xxx、マルチP・C259xxxを通じて少し絞ると素晴らしく尖鋭で、NEX-5画素数一杯まで解像しており、長い間標準を勤め上げただけのことはある名レンズでした。Nikkor-H・Cは周辺画質が素晴らしく、新世代の主役になれたはずの名レンズです。

DDRゼンザノンは3本テストし、一本はNikkorを上回る高画質を見せ、カメラ白書79年を裏付ける成績でしたが、後の2本はそれほどでもなく、個体差が大きいことを再認識。またMCゼンザノン80/2.4も良好円満です。
それとKomura100/2.8の高性能には驚かされました。
ゼンザノン150はノリタもトプコンも素晴らしい。

ここまでやっておいてなんですが、ブロニカレンズを付けたRhinocamは作品製作用途を考えていません。主にレンズ性能の確認テストを想定しています。
やはり作品には1枚で露光する6x6判、オリジナルボディを使わなくちゃねと。テストで得られたレンズ特性を考慮すれば作品製作がさらに楽しくなります。

画像:左コンパクトベローズ、中央ヘリコイド、右:後部から位置決め用グラウンドグラス(スプリットつき)を見たところ

れんずまにあ 2017/07/03(Mon) 19:01 No.886
Re: 350mmの周辺光量低下
uccyan様はじめましていらっしゃいませ。今後ともよろしくお願いします。
先の研究会はとても盛況だったようで、参加できた方々が羨ましいです。
レンズの画質比較のお話大変興味深く拝読しました。
私が所持していないコムラー大口径の比較はありがたい。
250と350は大変優れた性能ですね。350の周辺光量低下は言われてみれば確かに。以前の画像を引っ張り出すと明らかに四隅が翳っています。
気にならない構図でしたので、今回再認識致しました。
他のコマでは目立たないものもあり、記録忘れで確証はありませんが絞れば解消されるのかも。

BronicaS, Nikkor-T 350mm開放, 160NS, 三脚

れんずまにあ 2017/07/04(Tue) 14:07 No.887
Re: レンズテスト
uccyan 様

 お久しぶりです。オフラインミーティングの際はお世話になりました。

 テストされていた条件は最短撮影近辺でしたので、色々とレンズにとってはキビシイ条件でしたね。
 それでもレアなレンズの一端が垣間見られて興味津々です。
次は是非INFですね。屋外でテストできれば良いですね。
efunon 2017/07/04(Tue) 20:37 No.889
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
試写してきました。

モノポッド使用です。
中々どうして流石ニッコール。50mmです。
この値段でこのシステムが手に入るのは驚愕です。
フィルムやるなら今ですね。往年の名機が安月給でも手が出せます。

しかも、炎天下1日使ってシャッタースピードを測定したところ1/1000設定で1/400近くまでスピードが上がっておりました。
長年使われておらずグリスが固くなっているんですね。

ピントを合わせる時にどうしてもレンズバレルに手が行ってしまい、笑ってしまいました。良いカメラですね。

CLPO 2017/07/08(Sat) 10:05 No.890
ブロニカニッコールの実力
4.5x6cmデジタル分割撮影装置RhinocamでブロニカS用レンズがテストできるようになったことは情報交換掲示板で報告致しましたが、
ステッチ後約9000万画素で観察すると、潤沢で低価格のともすれば軽視してしまいがちな標準レンズNikkor-P 75mmf2.8の性能は驚くべきレベルであることがわかりました。

開放f2.8は、全体にハロがあり細部は滲んでいますが解像はしているという、当時のニッコールに共通する過剰補正の傾向がうかがえます。
また周辺光量は若干低下しています。

その画質の均一性は驚くばかりで、Nikkor-Pの中心部の良さはフィルムでもよく話題にあがっていますが、デジタルでは四隅まで中心とほとんどかわらない高解像力を示します。
f4に絞るとビネッティングは解消し、中心のハロがかなり消えて色彩コントラストが上がりますが、ピクセル等倍では周辺の滲みは開放とかわりません。
f8では全体にハロが消え、四隅まで驚くばかりの画質となり、f16でも概ね維持されます。

1枚につき8回露光する必要があり、また多数本をテストしたため横着してf2.8-4-8-16の4絞りしか試しませんでしたがf4と8との間がどうなっているのかは後日の課題です。

Nikkor-Pはシリアル8万、13万、18万のモノコートとNikkor-P・Cを試し、マルチが僅かに逆光小絞りの天空光フレアが抑えられ、開放の色彩も濃いかなという程度で、Pは同一と言って良い画質です。
Pのクセノタールからガウス変形となったNikkor-H・Cは前玉が大きいだけにPの開放周辺光量低下が改善された以外はほとんどPと変わりません。
f4に絞ったときH・Cのほうが周辺ハロは少し早く消える傾向。
絞ってしまえばPとHは変わらない。フィルムでは夜景後ボケがHの方が端正なのでHは無価値とはいいませんが、Pが併売されたのもわかります。

東独ビオメターOEMゼンザノン80mmf2.8は、開放ハロは似たような感じか余計に出るかと思いますが、四隅は少し崩れます。またf8に絞ったときの切れ込むようなシャープネスは特筆すべきです。

ノリタの80mmf2.4は開放ハロは他のf2.8機より多いですが解像力はよく、絞ると非常に優秀。

Nikkor-H50/3.5も開放ハロ傾向はありますが、75/2.8よりは少なめ。周辺画質は75mmよりは甘くなりますが、広角として非常に均一で大伸ばしでなければ許容範囲、f8では良好になります。
Nikkor-O50/2.8も同様ですが、3.5より僅かにシャープで色彩コントラストが高いように感じました。実用上差はないでしょう。

取り敢えず、ボディのオマケ程度にしか評価されていないNikkor-P75/2.8ですが、最高級の性能であることは間違いないでしょう。
開放ハロはポジなら抑え気味に露光すると目立ちませんし、モノクロなら印画紙のコントラストを上げれば押さえられるかも。そこで解像力が保たれていることが重要です。
絞れば目がさめるような高画質が得られます。

α7で35mmSLR用レンズを同じ被写体でテストしていますが、Nikko-Pほど周辺まで高画質が均一なレンズはまれです。

画像:Rhinocam Nikko-P75mmf2.8(13万台)開放,NEX-5(1400万画素)8回露光ステッチ、縮小を掛けています。

れんずまにあ 2017/08/10(Thu) 18:11 No.933
Re: ブロニカニッコールの実力
 私のNikkor-P 75mmf2.8 を開放で撮影してみると、中心部に比較して中間画角から外側が何かモヤモヤした感じになります。
何本か持っているのですが同じ様な感じでしたのでレンズの性質かと思っていましたが、そうとも言えないのですね。
 イメージ的には少し流れが出る感じでしたが改めなければと思いました。

 ビネッティングはフィルムで撮影した方が良い感じがします。

キットレンズの様な扱いの 75mmf2.8 ですが、何か勇気を頂いた感じがします。
efunon 2017/08/13(Sun) 08:01 No.934
Re: Nikkor-P75/2.8の実力
efunon様、コメントありがとうございます。
実は私もフィルムでは、中心は非常に尖鋭なものの、開放では周辺が不十分な印象を受けていました。
その点ではNikkor-Hのほうが印象は良く、またMakinaの80/2.8も少し絞る方が風景には良いと考えていました。
なので今回デジタルの結果に驚いています。
120フィルムの平面性と関係があるのでしょうか。
取り敢えず、素性は良いレンズということを知りました。
最初に思ったのは、MicroNikkor55/3.5の眷属だなあと。

画面右下辺り無加工ピクセル等倍クロップを示します。凄いとお感じになるかどうか自信がありませんが...

れんずまにあ 2017/08/13(Sun) 20:09 No.936
初めまして
ブロニカで検索してこちらへ来ました。元々6*6は好きで二眼レフを20数年前に使っていました。ブロニカS2も当時入手しましたが、あまり使わず売ってしまいました。

 その後、25年程カメラ趣味から遠のいてしまいましたが、2年前デジタルを始めました。元々マウントアダプター遊びをやっていましたので、ブロニカ-NIKKORを使いたくて自作アダプターで現在は、楽しんでいます。

連豆 2017/08/24(Thu) 22:04 Home No.938
Re: ブロニカアダプタ
連豆様はじめまして、ようこそいらっしゃいませ。

中判SLR初体験がブロニカS2でしたので、ブロニカボディに他社レンズを付けるアダプタは色々と自作致しました。
ホースマン8x8ボードをS2に付けるなど接写用ばかりです。

逆にブロニカレンズを他機に付けるのは、バックフォーカスが短いこと、レンズ単体で絞り制御が難しいことから試しておりませんでした。
純正接写リングを素材にすれば自動絞りは外から動かせますね。
また接写リングスレッドはミノルタSR接写リングと共通なのでSRマウントには無加工で変換できそうな気がしますが、焦点調節機構をどうするか難問で、まだ試しておりません。

A7に付けてなかなか格好いいですね。画像から純正ヘリコイドもお使いのようです。
上記のあたりご解決されているかと感心しています。是非ご作例をご披露ください。
れんずまにあ 2017/08/26(Sat) 01:39 No.939
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
レンズまにあ様 返信ありがとうございます。余談ですがfacebookの方で同じ名前の方がいますが、同じ方なのでしょうか?

それではマウントアダプターの詳細です。

ブロニカ(S,EC)用レンズアダプター
1.マウント側をライカMマウントにしました。(理由は後述)
部品の順番
レンズ--ブロニカ用接写リング(C-A)--ブロニカ用ヘリコイド--ミノルタ MC135用フード--k&F Concept® nikon-L/Mアダプター

接写リングを入れたのは絞りを調節するためで、ブロニカ使いの方は一般的に知られていると思います。ミノルタ用フードはヘリコイドにジャストサイズなので、4点ネジ止めにしてあります。なおフードはカットしてありますが、無限遠が出る様に長さを調節しました。ネジ止めなので元に戻せます。nikon-L/Mアダプターとフードの接着は、アダプターの金属部を外してからエポキシ接着してあります。
ブロニカヘリコイドに絞り連動ピンが付いていますが、これがあると無限遠が出ないようなので取り外してあります。
NIKKORレンズの絞り調節は出来る様になりましたが、zenzanon 100mmを付けた場合のみ中間リングのレバーを操作しないとうまくいきませんでした。

なぜライカMマウントにしたのかと言いますと、焦点工房さんより出ています、TECHART(テックアート)LM-EA7 ライカMマウントレンズ - ソニーα.Eマウント電子アダプターへ繋いでオートフォーカス化しようと思ったからです。

これによりブロニカレンズがオートフォーカスで撮影出来ます。

使用した感じでは特に問題なく作動しています。しかし、レンズの重さがあるので、やや規格外の使用方法です。焦点工房さんでは500gまでのレンズ重量にしてくださいと注意書きがありますが、割と気にせずに何でも付けています。

手持ちのNIKKOR 75mmf2.8,50mmf2.8,50mm f3.5, zenzanon 100mmf2.8でオートフォーカス駆動出来るのを確認しています。

撮影はこの暑さで進んでいませんが、何枚かアップしたいと思います。

連豆 2017/08/26(Sat) 06:38 Home No.940
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
マウントアダプター流用

ライカMマウントにしたので、こんな使い方も出来ます。最新のライカM10などへも付くと思いますが、まだ買っていません。(笑

連豆 2017/08/26(Sat) 06:49 Home No.941
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
それではNIKKOR-P 75mm f2.8のテスト撮影です。

近くのフクロウカフェでの撮影です。

加工してスクエアサイズにカットしました。

使ってみた感じでは中望遠で撮っている感じです。

連豆 2017/08/26(Sat) 06:53 Home No.942
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
続いてNIKKOR-O 50mm f2.8での撮影です。

まだまだ撮影の方は出来ていませんが、ブロニカ用レンズで楽しく撮影したいと思っています。

なおブロニカボディは、最近ECを入手しました。

追記
最近ペトリ-ライカMとミランダ-ライカMアダプターを作りました。こちらもオートフォーカス撮影で楽しんでいます。

連豆 2017/08/26(Sat) 07:00 Home No.943
Re: ブロニカレンズアダプター
連豆様、詳細ご教授くださりありがとうございました。
なんとオートフォーカス!
それは想像を超えていました。
確かに最近の焦点は人間の能力を超えた精度が要求される面があり、高精度を求めるならそれもアリですね。
フクロウの毛並は、シャープな中に滲みを持つニッコールならではの画を感じました。
50mmの光源ボケが完全に円なのもちょっと感動。

アダプターが存在しないマウントを自作されておられ、すばらしいですね。
ペトリもミランダも、ありそうでないですものね。

EC確保,おめでとうございます。
ECはとても機敏で優秀なボディですから、またご投稿頂ければ幸いです。
れんずまにあ 2017/08/26(Sat) 17:02 No.946
Re: ブロニカアダプタ
ブロニカレンズアダプタの記事が有りましたので、私のモノをUpします。

構成はコムラ―テレモアを切削加工 → EFマウント です。

絞り連動機構は有りません(ジャンク品でしたので…)
EFマウントですので、EOSや様々な機種に対応できます。
 使用の際は発泡ゴムを絞りに挟んだり色々と細工します。

ヘリコイド部はブロニカ本体のものを使うのが便利です。
リヤコンなので、ちゃんとマウントの脱着機構を持っています。このため、大バヨネットのレンズにも対応可能です。

efunon 2017/08/26(Sat) 21:05 No.947
Re: ブロニカレンズアダプター
efunon様、やはりコムラーテレモア/ケンコーMC6などの大バヨネット用テレコンをベースにするのが最も汎用性が高まりますね。
ただしそれはプリセット望遠を主眼としていれば最大限に活用出来るでしょうが、
連豆様のように自動絞りの小バヨネットをメインに据えるなら、外部から絞り操作できるほうがよいことになります。
絞った状態で固定でき、焦点合わせの時だけ開放に出来るのがベターですし、恐らく最も便利なのはコンパクトベローズでありましょう。
結構ジレンマがあり、頭の体操でもあります。
れんずまにあ 2017/08/26(Sat) 22:20 No.948
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
>発泡ゴムを絞りに挟んだり色々と細工します。

 これで外から絞りの操作が出来るんです。レンズの絞りレバーにチップを付けます。
小バヨネットブロニカニッコールの絞りレバーは機構が一種ではないのが難しいところです。
日浦先生のコメントにも有りますが、単純に絞りレバーを押さえただけだと絞り値によって負荷が変わってしまうんです。
アダプターをプレビューレバー式にしようと考えています。
 ただ、正直135用に使ってみての感想ですが、何を求めるかで異なると思いますが、やはり6×6で使用するに越した事は無い感じがします。
それとコムラーのプリセットタイプのレンズが増えてきて、そのクセの有る描写が面白いので専用アダプタとなりつつあります。
efunon 2017/08/27(Sun) 15:37 No.949
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
こんにちは
私はペンタックス645にNikkor-D 40mm f4を付けてます。

ken 2017/08/28(Mon) 14:34 Home No.951
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
ペンタックス645N2にNikkor-D 40mm f4で撮影。
プロビア100です。

ken 2017/08/28(Mon) 14:35 Home No.952
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
Ken様

こちらも渋い組み合わせですね。アダプターは自作でしょうか?

25年ほど前にペンタ645を使っておりました。その時は純正レンズのみでしたが、45mm,75mm,120mmどれも優秀なレンズでした。300mmは高すぎて買えませんでした。
連豆 2017/08/28(Mon) 17:43 Home No.953
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
連豆様こんばんは。
実はこのレンズM65の一番薄いヘリコイドにぴったりはまるんです。
ですので絞りのレバーを切り取って突っ込んでるだけです。
これで無限遠まで問題なく使えます。
645ZにNikkor-D 40mm f4で撮影した茨城県無形民俗文化財の「日立のささら」です。

ken 2017/08/28(Mon) 22:46 No.954
マウントアダプター撮影-1
Nikkor-H 50mm F3.5

α7Uにて

連豆 2017/09/08(Fri) 08:51 Home No.959
マウントアダプター撮影-2
Nikkor-H 50mm F3.5

α7Uにて

連豆 2017/09/08(Fri) 08:54 Home No.960
マウントアダプター撮影-3
Nikkor-H 50mm F3.5

α7Uにて

連豆 2017/09/08(Fri) 08:56 Home No.961
マウントアダプター撮影-4
Nikkor-H 50mm F3.5

α7Uにて

連豆 2017/09/08(Fri) 08:58 Home No.962
zenzanon MC 75mm f2.8
ボディ付きでzenzanon MC 75mm f2.8を手に入れました。

また撮影してきます。

連豆 2017/09/08(Fri) 09:02 Home No.963
Re: 東京光学ゼンザノン
祝ご入手!!
貴兄のシリアル740xxx、私のシリアルが750xxxなんですが生産数を想像すると上2桁は生産年度の捨て番かもしれませんね。
れんずまにあ 2017/09/08(Fri) 18:15 No.964
Re: 東京光学ゼンザノン
私に勝手な想像ですがzenzanon MC 75mm f2.8は300本程度かなと思っています。
連豆 2017/09/08(Fri) 19:34 Home No.965
Re: 東京光学ゼンザノン
下3桁が229と776。これが素の生産数とすれば800本はありそう、でもそんなに多いはずないだろ、と私も思います。どうでしょうね。
れんずまにあ 2017/09/08(Fri) 23:19 No.966
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
現在オークションに出ている個体は740517となっています。

うーん500本前後はあるような感じです。

連豆 2017/09/11(Mon) 04:31 Home No.967
komura for Bronica
komura 100mm f2.8

中間絞りの設定が出来ますね。作例はα7U+100mm f2.8

連豆 2017/09/15(Fri) 18:20 Home No.971
SUPER KOMURA
SUPER KOMURA 45mmです。今回入手した個体は製造番号が若いと思われ、前期型です。製造番号 11001
レンズ先端部がシルバーリングの後期型を確認しています。予想では(12000〜)が後期型か?

焦点距離がNIKKORと被ってないのが、わざとなのかは分かりませんが、広角系だけに付けられたSUPERの文字が誇らしげです。

連豆 2017/09/27(Wed) 20:40 Home No.974
ゼンザノン100
トプコンゼンザノン100開放
後ボケを見ようと、睡蓮を撮影してみました。
どうご覧になられるでしょうか。
このときはコムラー100をまだ持っておりませんで、比較できていません。

れんずまにあ 2017/09/27(Wed) 22:30 No.978
ゼンザノン50mmf2.8
同スペックのニッコールと較べて驚くほど小型。
キャップを付けると他のゼンザノンと見分けがつかなくなります。

ブロニカS、ゼンザノンMC50/2.8, 開放、エクター100

れんずまにあ 2017/09/27(Wed) 22:33 No.979
ブロニカ・ストラップ
ブロニカ・ストラップのちょいカスタム
ブロニカ用のストラップは特殊な止め具になっていて汎用ストラップが使えません。
OP/TECH スーパープロストラップ(タイプB)が使えるとの事ですが、ブロニカに似合わないので、カスタムすることにしました。
部屋を見渡すとミノルタのストラップが余ってます。(笑
1.まずは専用止め具の先端を力技で外します。
2.スライド式のロック機構ですが、経年劣化でプラ割れが発生する様なので、真鍮棒で置き換えます。
3.紫外線硬化パテを使い保持しました。
4.最後にミノルタストラップを通して完成です。
意外にブルーが似合ってます。(笑

連豆 2017/10/09(Mon) 05:52 Home No.981
Re: ブロニカストラップ
ブロニカストラップのリペア法はありがたい情報です。

初期のホック状から、S2Aの頃、EC以降と形状は変遷していますがボディ側のラグ形状は共通かと思います。
仰る通りOp/TecのBが使えます。私も使っており、RBやRolleiとも共用しています。Hassel用Aも使っていて混乱しているかもしれませんが。
れんずまにあ 2017/10/13(Fri) 03:41 No.983
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
Zenzanon MC 50mm

この度50mm入手出来ました。本の評価ではコントラストはそれほど高くなく、色合いは渋い。 四隅の描写は破綻の無い再現。

若干のタル型の歪みはあるものの気になる程では無い。

柔らかく湿度感のある描写で現在にレンズでは作ろうと思っても作れないある意味名玉との事です。

連豆 2017/10/13(Fri) 18:17 Home No.984
Re: ゼンザノン50/2.8
以前、投稿したセンザノンの50/2.8 の別カットです。

逆光時ハレ切リを注意して行えば、ビシッっと写ります。

多分、暗部の粘りはニッコールよりも有る感じです。
このためベルビアの様なハイコントラストフィルムと組み合わせるとバランスがとれるのかも知れません。

 こんな画像でもDSLRで撮った様には写らずに”フィルムで撮りました。”感が出るのは何故でしょう。

efunon 2017/10/15(Sun) 11:23 No.986
Re: ブロニカ コムラー50/3.5
Bronica Komura 50/3.5 での撮影です。少し深めに絞っています。

過去の雑誌等では低コントラストで彩度も低いと酷評されたレンズです。

 撮影はEC-TLの自動露出です。

efunon 2017/10/15(Sun) 11:35 No.987
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
>>Bronica Komura 50/3.5 での撮影です。少し深めに絞っています。

>>過去の雑誌等では低コントラストで彩度も低いと酷評されたレンズです。

私は低コントラストが好きなので、悪いとは思いません。komura for bronicaはもっと評価されて良いと思います。

写真 super komura 45mm (フジ160ネガカラー)

連豆 2017/10/17(Tue) 04:12 Home No.988
ニッコール200/4用クローズアップレンズ
ブロニカフォーカルプレーンカメラ用ニッコール200mmf4望遠レンズの長い最短撮影距離を短縮するためのクローズアップレンズです。
(日浦様のご紹介と重複しますので、そちらをまずご参照お願いします。)

フィルター径67mm、非常に度が弱いメニスカス単玉凸レンズで、焦点距離は3700mm。

ブロニカC以降のヘリコイド分離型に200mmを装着すると、最短撮影距離は3.3mになります。
150mmでは2mで、それでも長いですが200mmはポートレートとしてもバストアップしか撮影出来ません。

200mm専用クローズアップレンズをフィルタースレッドにネジ込むと、3.7mから1.85mの範囲で焦点が合うようになります。
最短だとほぼ40cmが一杯に入ります。
度が弱いため球面収差の増加は最小限と考えられますが、エクステンションチューブで近接した画像と比較したことがないので今度やってみます。

ここまで最短が長いスレッド径が67mmの中判望遠レンズはあまり例がないので他に流用し辛く、(35mmカメラならあるかも)結構安価で潤沢な印象です。
150mmf3.5の最短は2mなのでそれほど役立ちそうにありませんが、300mmf5.6の最短は4mなので、流用できるかもしれませんね。

かねてから疑問がありまして、このクローズアップレンズはS時代にあったのでしょうか。時系列を理解できていません。

ニッコール200mm前期型付属とWikiには記載されてます。
不勉強なので、200mm前期型はブロニカSとどう前後していたか存じません。
DやSは繰り出し量がヘリコイドより長いため最短が少し短く、2.8mなのでこのクローズアップの焦点距離3700mmは如何にも非効率な気がします。
C以降のヘリコイドなら最短3.3mに対しクローズアップ3.7mと、少しクロスした使いやすい設定かと思います。

そして後期型はセット販売じゃなかったのでしょうか。私が遭遇した後期型(拙宅の200はフードにローレットありの後期)はこのクローズアップとセットされた中古を見た覚えがありません。前期も大概別売りされていることが多いようですが。
れんずまにあ 2017/12/05(Tue) 00:33 No.1067
Re: ニッコール200/4用クローズアップレンズ
れんずまにあ様

 S型の初期はニッコール25cmや35cmの時代なので、まだ200mmはカタログに有りませんね。ちなみにカタログデータは

 18cmは最短撮影距離が1.5mで撮影倍率が2.40倍
 25cmは最短撮影距離が2.3mで撮影倍率が3.33倍
 35cmは最短撮影距離が4.0mで撮影倍率は4.67倍

なので、一般的な使用ではクローズアップレンズは不要です。

 200mmでポートレートを撮る場合、この3.3mがクセモノです。
efunon 2017/12/05(Tue) 20:35 No.1071
NIKKOR 30mm試作
ニコンコレクターUli Koch(ウリ コッホ)氏の「Nikon 100 Anniversary」を購入しまして、初見のモノがありましたのでご報告します。
ご存知でしたらすみません。

Fisheye-NIKKOR 30mm F4で、新大バヨネットに接続。この本によると3本のみ試作されたとのこと。
ゆうれい様自作のゾディアックと撮り比べたい…ですがレアモノ過ぎますね。

本の内容はカンノンやアニターからDfまで、双眼鏡や顕微鏡もあり幅広いですが、ブロニカもDフルセット、新/旧大バヨネットの望遠NIKKOR、ガンストックなどがあります。
D用の捲上クランクは説明書でしか見たことがありませんでしたが、実物の存在が確認できました。

uccyan 2018/01/31(Wed) 13:40 No.1158
Re: NIKKOR 30mm試作
イエイエ、どんな情報でも有りがたいです。

以前、カメラ雑誌に載っていた画像の様ですね。かなりゴロッとした外観が特徴的でした。
 
 キャプションには画角が180°となっていますが、このフードとレンズ前面のRから考えると、180°は難しそうな感じもしますがどうなんでしょうね。
 ヘリコイドの操出し量から考えると、トンデモナイ接写が可能でしょう。
efunon 2018/05/13(Sun) 09:21 No.1231
Re: nikkor 50/3.5
Cマークなしの50/3.5にはまっています。
逆光に強く、力強いかっちりとした写りです。
同条件でニコンやゼンザノンの50/2.8を持ち出していないのでわかりませんが、少し後ボケがざわつく以外は言うこと無しです。
フィルターがないとフードが締め付け部分が狭く、頻繁にフードが落ちてしまうので怖いけど、大径フィルターのよいものはなかなかありません。
フードも巨大なので、ついついこの写真もフードなし。でも逆光にかなり強くアングルを選ばずに撮影できます。

アクロスはトーンがよく出て現像しやすく、カーリングがすくない良いフィルム。
特徴がないと評する方が居られますが、偉大な中庸です。最も安価なフィルムでもあり、ディスコンは残念の一言です。

Bronica S, Nikkor 50/3.5, f11, 1/60, Acros

れんずまにあ 2018/05/27(Sun) 12:29 No.1252
Re: nikkor 50/3.5
 50mmF3.5は往年の銘レンズの系譜だそうですが、意外に使い方の難しいレンズの様に思っています。

 良く云われる”ゴーストに強い”も、現在のレンズと比較すれば敵いません。その辺り媒体の記事だけが独り歩きしている感じがします。

 一度オーバーホールをしたら、見事に写りが変わったレンズでした。
ちゃんと遮光すれば十分な性能だと思いますが、やはりクラシカルな描写になり易い感じがします。私の個体は高濃度部分が若干浮き気味です。製造時期を考えれば立派なものですが。

 

 
efunon 2018/05/29(Tue) 21:51 No.1253
Re: Cなし50mmf3.5
efunonさま、そうですね現代のレンズと較べては顔色ありません。
日頃は最悪最低の逆光弱しレンズを使っていますので、それと較べたら遙かに優秀(笑
他に50/2.8を持っていると出番が回ってこないので、ブロニカSの修理受領後テストにはこのレンズ一本付けて行き、試写では積極的に逆光/透過光を試しました。
お陰でサギが近くに来てもこんなに小さくしか写らない...

れんずまにあ 2018/05/31(Thu) 21:22 No.1255
Re: Cなし50mmf3.5
れんずまにあ様

 ブロニカSでの撮影とは見落としました。失礼しました。

ブロニカSの修理を受けてくれるところが有るのですね。素晴らしい。

 巻き上げノブと同軸の操出し機構は、ウエストレヴェルファインダーとの親和性が高く、操作感も秀逸です。
動体保存が難しい機種ですが、是非使い続けて下さい

 50mmF3.5の構成は、いまだレトロフォーカスレンズの様式について選択の幅が少なかった頃の傑作レンズだと思います。

 画面の隅々までしっかりとしていて破綻が無いし、影の部分にもちゃんと像が見えますね。加えてちゃんと空にも諧調が残っています。フィルム撮影らしい感じです。

ところで、これは白鷺ですか?
efunon 2018/05/31(Thu) 22:23 No.1256
Re: ブロニカSと50/3.5
efunon様返答が遅れて恐縮です。
別のカメラで同じ鷺を写した画像を提示しようと思っていたら、現像しても該当する画像がありません。もしかしてキャップしたまま露光した?

この湿地帯には大きな青鷺と中型の白い中鷺、他に鴨類が飛来します。早朝運が良ければカワセミも来ます。
多分これ中鷺ですね。
余談ながら、途中の道で、道路の脇に三脚状のもので立った高さ5-60cmくらいの構造物が見え、うわっねずみ取りレーダーか!!と冷や汗をかきましたが、通り過ぎる時にゴイサギだとわかりました。田舎道だなあ...

> ブロニカSの修理を受けてくれるところが有るのですね。素晴らしい。
> 巻き上げノブと同軸の操出し機構は、ウエストレヴェルファインダーとの親和性が高く、操作感も秀逸です。
> 動体保存が難しい機種ですが、是非使い続けて下さい

ありがとうございます。
セットされたレンズが欲しくて2台目を手にしましたが、しばらくしたらスタックしてしまいました。最初の1台は好調維持しています。
ダメもとで近所に打診したら1ヶ月ほど掛かって再稼働させてくれました。かなり苦心されたとのこと。

復元というより使えればよいという修理で、文句は言えませんがシャッターダイヤルのクリックがなくなったり、巻き上げのかちっとした感触がダルになったり、変わった点はあります。
ただ今回撮影した範囲で露光には問題無く、私個人で使い続ける分には気にしないでおこうと思っています。

> 50mmF3.5の構成は、いまだレトロフォーカスレンズの様式について選択の幅が少なかった頃の傑作レンズだと思います。

ラッパというよりお皿で、50/2.8より直径が大きいので、efunon様はじめ皆様のご評価を聞くまでは購入対象ではありませんでした。
最近ようやく精神的余裕ができて初めて手にしてみると、カメラに付けると意外に嵩張らない印象です。
50/2.8より露出部の前後長が短いのが効いているようです。

> 画面の隅々までしっかりとしていて破綻が無いし、影の部分にもちゃん
> と像が見えますね。加えてちゃんと空にも諧調が残っています。

f11ですので、端まで解像してくれることを期待しました。よかったです。
Acrosは扱いやすいですね。
れんずまにあ 2018/06/16(Sat) 22:41 No.1262
アダプター
明けましておめでとうございます。

たまたまAmazonでニコンマウントにするアダプターを見つけまして、人柱的に買ってみました。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B01GP27RBG/ref=ppx_od_dt_b_detailpages00?ie=UTF8&psc=1


説明書や保証書の類は無く、箱の中にはビニールに包まれた本品があるだけです。下記は私自身が確認しただけで公式ではありませんからご注意下さい。

ブロニカ側は大バヨネットマウントなので、別途ヘリコイドリングが必要です。
前後共にほぼガタ無く取り付けられました。精度は良いようです。ほんの少しオーバーインフ?まぁアダプターですからオーバーに振るのは仕方ないですね。
絞りは連動しません。アダプター内のピン(バネで偏倚を許容するようになっている)により常時絞り込まれています。
絞り値の違いをレンズ内部で吸収するタイプは違和感無く操作できますが、絞り値により絞りピンの位置が変わるタイプは開放側に回す際にバネの抵抗で重くなります。
ヘリコイドリングは問題ありませんでしたが、新大バヨネットのZENZANON 300mm F4.5は途中で止まって取り付けられませんでした。絞りピンの稼働域の違いによるものかもしれません。
ラージバヨネットアダプターを持っていないので、旧大バヨネットレンズの使用の可否は不明です。
ヘリコイドは距離表示が上に来る代わりに絞り値は斜めにズレてしまいます。製作者にとっては絞り値より距離表示の方が重要なのでしょう。
下部には三脚座があります。切り込みがあるので、持っていないので断定できませんがアルカスイス互換のようです。

キヤノンEOSマウントもあるようです。
https://www.amazon.co.jp/Fotodiox-Pro-Lens-Mount-Adapter/dp/B01JJHED8O/ref=sr_1_38?s=photo&ie=UTF8&qid=1546607716&sr=1-38&keywords=bronica

uccyan 2019/01/04(Fri) 22:07 No.1488
Re: アダプター
あけましておめでとうございます、そんなのが出たんですね。新年早々びっくりです。忘れ去られたマウントかと思っていました。
おもしろい。精度もそこそこ出ているようでいいことです。

フォーマットが縮小されてしまうので個人的には残念ですが、まあRB67-マイクロフォーサーズさえ存在しますから、ニーズはあるんでしょう。
フジGFX用アダプタも出たりして。あ、ニコンF-GFXは既に出ていますから、今でも付けられますね...

逆にマウントアダプターが出た途端に値上がりして市場から消滅する銘柄があとをたちませんが、多分ブロニカはそんなことにはならないと楽観しています。
れんずまにあ 2019/01/06(Sun) 10:12 No.1489
小型ベローズとバレルレンズ
まだ撮影していないのですが、フジフイルムのレクター18cm F4.5 を入手しましたのでブロニカの小型ベローズに付けてみました。

 小型ベローズを一杯に伸長させると2.7m位までピントが来ますので、ちょうど良い感じです。
 但し、真鍮鏡胴のバレルレンズを装着すると、かなりのトップヘビーになります。このレンズ位が重量的には限界だと思います。

efunon 2019/01/19(Sat) 22:00 No.1493
フォーカスプレーンブロニカ用ベローズ
フォーカルブロニカのベローズには以下のバージョンがある。
1,D, S用,前板のアオリ機能あり。内バヨネットレンズ専用。純正レンズでは無限は出ない。
2,S2用「ベローズ2型」:前板のアオリ機能あり。内バヨネットレンズ専用。純正レンズで無限から等倍まで。
3,EC用「ベローズ2型」:2とほぼ同じだが幾つか変更点がある。無限は出ない。75mm標準レンズでは4.2mから等倍まで。
4,ECTL用「ベローズ2型」:3と同じだが、右手側シャッターレバーに加えて左手側に絞り込み測光用レバーが増設された。
5,コンパクトベローズ:アオリ機能はなく、75mm標準で60cmから等倍までをカバーする。2−4までは絞り込みレバーは常時スプリングで絞る方向にテンションが掛かっており、指でレバーを回して一時的に絞り開放にするようになっているが、5はレバーで開放にするとロックされ、ダブルレリーズまたはロック解除ボタンを押すとチャージされたスプリングで瞬時に絞られる実用的機構を持っている。

2と3または4の変化はよく認識されていないかたが多いと思われ、今回紹介する。

写真上の左はS2用”2”、右はECTL用”4”
正面から見ると前板下部中央のスイング軸が、”4”で5mmほど高くなっているのがわかる。EC,ECTLはS2よりボディ下面から光軸までの距離が長くなっているためだが、この分だけEC,ECTL用”3,4”にS2を装着した場合、S2用”2”よりライズされた状態になる。機構上フォールはできない。そのためラックピニオンを縮めていくと、ベローズが最後に歪んでしまい、前板とボディが接触するほど縮めることはできない。

逆の場合はどうだろうか。
”2”にECTLを装着すると、前板がフォールされた状態になる。この場合は前板を適量ライズすればEC・ECTLの光軸に合わせられるため、ベローズは歪まずに最後まで縮めることができる。上記のように、”3,4”はもっとも縮めても4.2mからしか焦点が合わないが、”2”ではEC,ECTLでも無限遠が出る。ただし、ベローズのオスマウント後部に内面反射防止のシェードがあり、EC系を作動させた時ミラーに干渉するか確認していない。敢えて人柱になるのに躊躇している。

写真下にベローズがボディと接する接触面を示す。
左”2”には、S2底部の円形突出に対応し、円形の窪みがある。その分固定ネジの突出が少なく、EC,ECTLにネジ込むとネジ一山くらいしか噛まない。
右”4”はボディ接触面はフラットで、EC/ECTLボディ位置決め穴のためのピンが前後に立っている。S2はこのピンに接触しない形状なので、普通に装着できる。上記のようにライズ状態になるのだが。”4”には”2”のようなマウント後のシェードはないので、S2ミラー干渉はしないと考えられる。

れんずまにあ 2019/07/27(Sat) 02:04 No.1540
フォーカルブロニカのベローズ その2
上ブロニカS2+”2”
下ブロニカEC+”4”
S2はマウントフランジはボディ前面より内側にあり、ベローズとボディ間はほとんど隙間が見えないが、ECと”4”の組み合わせではベローズとボディの間にクロームのリングが観察される。
ただし、ECは元々メスマウント面が前方に1mmほど露出していて、それがフランジ面なので4.2mからしか合わないこととは関係がない。
”4”のオスマウント部分が、”2”より1mmほど後側に長いのが無限に合わない理由だろうと思われる。

れんずまにあ 2019/07/27(Sat) 02:20 No.1541
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
れんずまにあさま

大変有用な情報をありがとうございます。その昔、ブロニカのあれこれを紹介するホームページを作った頃(20年ほど前かも?)、安易にブロニカのアオリ付きベローズは無限遠が出ると書いていて、物によっては出ませんと指摘があって修正したことを思い出しました。微妙な違いといいますか、EC用であってもかなり薄くなってちゃんとチェックしないと(屋内でちょっと試す程度では)無限遠が出ないのはわかりませんので、こうやってきちんと写真付きでまとめていただけるととても有用かと思います。

それでは、なぜEC用では無限遠が出なくなったのか、ですが、ミラーの干渉だけであれば干渉する部品の形状を変えればいいだけのはずです。私の考えでは、EC用ではシャッターボタンの部分に少しクリアランスを設ける必要があったためではないかと思っています。といいますのは、因果関係はいまもってわからないのですが、昔、S2用のベローズをECにつけていて壊したのではないかと思っているためです。

私が持っていたS2用のベローズはECにつけて使うことが出来ましたが(台座部分の形状の違いについては少し工夫が必要ですが)、シャッターボタンが僅かに押されたようになっていて、そのためにEC内部のシャッター駆動ソレノイドが加熱・断線したのではないかと思っています。ECではシャッターボタンをわずかに押すとシャッター駆動ソレノイドにまず通電され(後幕が固定され)、さらにシャッターを押すと先幕が走ります。一定時間後に通電が解除されてシャッター後幕が走ります。初期型のECでは電池が消耗した場合にはシャッターが切れないという特徴(安全機構)がありますが、これは,この先駆的な通電によりシャッターロックを解除しているようです。ともあれ、シャッターを半押ししたままで保持すると想定以上の長時間、ソレノイドに通電があり、加熱・断線したのだと思います。この因果関係は私の推測ですが、実際にソレノイドが断線したのは事実です。

ともかくそのようなわけで、ECにS2用ベローズが装着できて動くからといって、付けないほうがいいというのが私の考えです。EC-TLにS2用のベローズが付いて使えれば露出計だけでなく自動露出も使え、つまりSL66E/SL66SEよりも便利で大変痛快なのですが・・装着される場合はミラーの干渉の他にシャッターが押された状態にならないか是非チェックしてみてください。
日浦 2019/07/27(Sat) 12:19 No.1542
Re: ベローズ
日浦様 重要なご指摘をありがとうございます。
ずっと以前、シャッターボタンが半押しになる問題に関してお伺いしたことがありましたね。あった気がします。でも忘れていましたm(_ _)m

私も何故なのか今回鳥頭のため改めて考えて、ETCL用に露出計プレビューボタン用のレバーを増設したからか?それにしてはEC用のレリーズレバーだけの機種も無限が来ないことの説明が出来ない、と悩んでいました。
今回は電池を抜いて保管しているECを使いましたので(幸いだったかも)半押し通電についてスルーしていましたが、後日確認させて頂きます。

4.2mからの問題、日浦様ご指摘の通り、室内では全く認識できません。屋外の無限遠距離を見て初めて気付くものです。
しかもラックピニオンはヘリコイドにくらべて動きが大きいため、ほんの僅かの移動量の差です。
マット面ではほ「合っているんじゃないか?」と思える程度。スプリットイメージがなければ外れているという確証も得られません。
この程度なら少し絞り込むだけで深度に入ってしまうはずで、開放でもなければ”3,4”を無限遠から使っても実用上問題無いでしょう。

でもベローズ2型は1kgもあり、SL66のように常時付けっぱなしで持ち歩くのはちょっと...(笑
ECTLでAEが使えるのはアドバンテージですね。ただディスプレースメントで光軸が中心から外れたときに正しく測光されるのかは検証したことがありませんが。

次回はD,S用の「1型?」とダブルレリーズでセミ自動になるコンパクトベローズをレポートする予定です。
れんずまにあ 2019/07/27(Sat) 18:57 No.1543
D・S型用ベローズ
D・S型用ベローズ 仮称”1”
ブロニカはシステム初期から接写装置として小マウント内部のスクリューに装着する中間リングセットとともに、本格的なベローズを用意していた。
D・S型用ベローズ”1”は、クラシックな暗箱を思い出させるような前後2段伸ばし構造で、最短7cmから最長21cmまで延長ができる。
”1”はベローズとしてはオーソドックスな、レンズマウントだけでボディと接続する。その後のモデルと互換性がない形状のD・Sの外マウントで、180mm、250mm、350mm望遠とも共通であり、S2以降の機種に接続するマウントアダプターが供給されたが探すのは難しいかもしれない。(250/4にくっついているものを偶に見掛ける)
標準75mm装着時、ベローズをもっとも縮めて撮影距離はフィルム面から31.5cm、レンズ先端から13cmで倍率1:1(横幅6cmが画面一杯に)から、最大に伸ばしてフィルム面から焦点面まで40.5cm、レンズ先端から7cmにおいて倍率3:1(同2cmが一杯に写る)であり、その後のモデルが最大倍率1:1までに留めてあるのと比較し、本格的すぎる機能である。
S2以後の機種のようにヘリコイドユニットを分離する構造ではないため、どうしてもフランジバックが大きくなってしまう結果、最小倍率が既に1:1もあるが、D・S型ではそれ以下の倍率は中間リングセットが分担することになる。
しかし、それでも最小1:1〜最大3:1というのはあまりにもマニアックであり、販売数は少なかったと想像される。

写真:ブロニカS、ベローズ”1”、ニッコール75mm

れんずまにあ 2019/07/29(Mon) 22:33 No.1546
Re: D・S型用ベローズ
D・S型用ベローズは、フロントスタンダードでライズ、スイング、ティルトができる。蛇腹を縮めた状態ではアオリはできず、近接時の被写界深度コントロール目的と考えられる。(パースペクティブコントロールにはあまりに倍率が高い)
正面から見て、レンズマウント上部に絞り開放レバーがあり、常に絞る方向にテンションが掛かっていて、それに逆らって開放にし、手を離すと絞られる。
中心下部にスイング軸のスクリューノブがある。ライズ、テイルトを固定する左右の大径ネジは、左手側が逆ネジになっていて、左右の前後回転方向が一致させてある。正直操作感に物凄く気を遣っているのがわかるが、正ネジに慣れた手には余計なお世話といえなくもない。
D・Sの右手ノブによる焦点調節は、一応動くが意味はなく、焦点はベローズ側で合わせる。
二段伸ばしレールの、後部2本はロックレバーを緩めるとフリーになり、大まかな倍率を決める。前部1本はラックピニオンで繰り出される。

写真:ブロニカS、ベローズ”1”ライズ+スイング、ニッコール75mm、

れんずまにあ 2019/07/29(Mon) 22:34 No.1547
コンパクトベローズ
EC時代に、セミオート絞りが可能な小型の「コンパクトベローズ」(仮称”5”)が登場し、「ベローズ2型」(EC専用”3”、ETCL用”4”)と併売された。
”1”同様にボディにはレンズマウントのみで接続され、細身の2本レールを用い、アオリと無限遠を諦め75mmレンズで60cmから等倍までと機能を絞って重量450gと劇的に軽量化され、”5”はアウトドアでもっとも使用頻度が高い。
しかし機能を削るだけではなく、ダブルレリーズを併用するとセミ自動絞りになり、開放絞りで焦点合わせをし、そのままレリーズすればスプリングで即座に絞り込まれ、昆虫などの動体にも対応出来るほどで使い勝手は完全自動絞りのヘリコイドに迫るものになる。
残念なことにダブルレリーズは特殊な形状で、シャッターボタン用(写真左)は一般的なテーパーネジだが、自動絞りファイア用は写真右のように細長くピッチが細かいストレートネジであり、純正以外では代替えできない。
レリーズを使わなくても、ネジ穴の隣に手動リリースボタンがついているので、それを押した後速やかにシャッターレリーズすれば、手持ちで2型よりも安定して速く絞り込むことができる。私は屋外で手持ちするときは、ダブルレリーズを使わずにそのようにして撮影することが多い。
”5”はS2にも使えるが、ETCLの瞬間絞り込みAEとの相性が良く、非常に便利だと思う。

写真:ブロニカEC、ベローズ”5”、ブロニカダブルレリーズ、ニッコール75mm、右にレリーズ先端を示す

れんずまにあ 2019/07/29(Mon) 22:36 No.1548
ブロニカ S 2号機入手
 最近ブロニカS型の2台目を入手しました。
 初代のSがかなりくたびれてきましたので、良いモノが有ればと思っていたところに手頃な”不調S"が有りました。

 S型なので現状販売です。
テストフィルムと替えマガジンを持って行き、チェックさせてもらいました。
案の定、不調の原因はマガジンに有る様で、フィルムストップが効きません。この程度なら何とかなるだろうと思い、持ち帰りました。
 (ちなみに、S型のマガジン用ダークスライドは、マガジンの小さなポッチを押せば簡単にロックが外れて抜く事が可能です。このスライドの入手が難しくて失くしたら大変です。私の持っているモノもれんずまにあ様のおかげで入手できました。多謝々)
 初期のマガジンには有名なフィルム緊張機構が入っていますので、その魅力に降参で持ち帰りました。
件のマガジンはそのままイストさんへ入院です。
efunon 2019/08/10(Sat) 10:33 No.1554
SとS2のダークスライド
大変恐縮です。
へっぽこ親父様の所に投稿した画像ですが、もう時効でしょうから再提示します。
皆様のご参考になれば何よりです。

下S用
上S2用,A4プリントされれば原寸になるはずです。

れんずまにあ 2019/08/11(Sun) 11:56 No.1555
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
こちらには初めての投稿になります。

S2 を半年ほど使用していたのですが、先日レンズを取り付ける際に違和感があったので押し込まずに外してみると、一部部品が脱落しているのを発見しました。
自動絞りに関する部品だろうということは分かるのですが、元々がどう取り付けてあったのかが分かりません。

ご存じの方がいらっしゃいましたら教えていただけませんか?
正常時はこういうふうになっているという情報でもありがたいです。

部品の写真:https://twitter.com/kakkun61/status/1180332816522809345
自動絞りが機能していない様子:https://twitter.com/kakkun61/status/1180337234114830338
かっくん 2019/10/22(Tue) 17:20 No.1622
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
かっくんさま こんばんは。
いくつかヘリコイドを見てみましたら、同じ構造のものがありました(もうちょっと凝った部品がついたタイプもありました)。取り急ぎ twitter のほうに返信で写真とムービーを載せています。この板状のパーツを引っかかる場所に差し込み直して見られてはどうでしょうか。
日浦 2019/10/22(Tue) 18:19 No.1623
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
問題の絞りの部分はこんな構造です。

2種類の絞り連動機構のムービーを以下に載せました。
https://shiura.com/camera/mednikkor/bronica/link.mov

日浦 2019/10/22(Tue) 18:28 Home No.1624
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
日浦さま

さっそくのお返事ありがとうございます。

しかし、リプライのカウントが増えていますが、ツイートを見ることができません。もしかして鍵アカウントだったりしますか?
かっくん 2019/10/22(Tue) 18:32 No.1625
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
日浦さま

動画が分かりやすかったです。
それを再現するように部品を入れ込んだところ無事回復しました。

本当に助かりました。感謝します。
かっくん 2019/10/22(Tue) 18:39 No.1626
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
あっ、そうです。すみません。もしよければ @shiura をフォローください。
日浦 2019/10/22(Tue) 18:40 Home No.1627
コムラー ユニ ヘリカルフォーカシングユニットIII
コムラー ユニシステムの望遠レンズ用ヘリコイド

初期のモデルで、ブロニカSの外マウントに対応する。S2以後とは異なるマウント。
レンズヘッド300mmf5,400mmf6.3,500mmf7をスクリューマウントで交換する。
ボディとの自動絞り連動はなく、普通絞りレンズ。
繰り出し量は3.7cm。
最短は300mmでは5m弱、400mmは5.5m、500mmは9m弱(目盛より少し回る)
純正望遠より小型軽量。そのかわり最短が遠くなってしまった。
コムラーは他に規格があり、上記焦点距離でもこのユニットに合わないものがある。

れんずまにあ 2019/12/26(Thu) 19:10 No.1638
Re: コムラー ユニ ヘリカルフォーカシングユニットIII
3種類の焦点距離に対応した絞り値と被写界深度が、ヘリコイド内筒の表示部を回転させることで切り替わる。
300は白、400はオレンジ、500は緑で色分けされておりわかりやすい。

回転可能な三脚座が標準装備されている。
取付位置が幅広なヘリコイドより先寄りなので、繰り出しに応じて重心がボディ側に寄る。
レンズユニットが巨大なら、ボディを動かす方が安定するはずだが、レンズが軽量なので、この位置で固定するのは使いやすいとは言い難い。
またこの個体だけかもしれないがボディとバヨネットマウントの接続にガタがあり問題と思う。

れんずまにあ 2019/12/26(Thu) 19:16 No.1639
Re: コムラー ユニ ヘリカルフォーカシングユニットIII
れんずまにあ様

この様なヘリコイドがユニットが有るのですね。初めて拝見しました。

 ブロニカSのボディー側マウントは何か心もとない構造だなと思っていました。
 往年の35pなども何となくピシッ!とは付かない感じで、個体差なのかなとも思っていました。
efunon 2019/12/27(Fri) 23:01 No.1641
Re: ヘリカルフォーカシングユニットIII
No837でefunon様がご紹介のIIとの差が興味深いです。

400mmf6.3用なのに、絞り値表示が8から始まるのは? と思っていましたが、IIも同じなのですね。
普通に考えると、DX, S用がIII型なのに、S2, EC用がIIなのは不思議なことです。
マウントのガタは、純正の250mmや350mmではそれほど大きくないため、コムラーの製作精度の問題なのか、経年変化なのかよくわかりません。
でも、S2, ECの大バヨネットのほうが、接触面が大きくガタが少なくなるだろうと思います。
DX, Sの外マウントは、ニコンS,コンタックスRFの外バヨネットを拡大したような構造です。
DX, S用外マウントレンズはS2, ECにアダプターで接続できますが、DX, Sに装着出来る望遠は、珍しい純正の他にはこのコムラーユニマウントしか選択肢がありません。
れんずまにあ 2019/12/28(Sat) 00:22 No.1642
フラッシュガン アダプター
 日浦先生の本文内 ブロニカDのご紹介ページにも触れられているフラッシュガン アダプターが入手できました。

 ブロニカDは持っておりませんのでブロニカSに装着してみました。

 本文の記事にも記載されていますが、S型はボディー側にダイレクト接点が無いのでアダプターの
ターミナルは使えません。この点、用途が限られそうです。

 それと意外に持ち重りのするアクセサリーでした。

efunon 2020/02/27(Thu) 21:04 No.1665
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
フラッシュガンアダプター、おっしゃるとおり非常にずっしりしていますね。まさにステンレスの塊といった感じです。とある方がこれを見て「これは民生品、量産品じゃなく、一品物みたいだ、それもただの部品じゃなく、例えば原子力発電所の部品とか」と言っていて、言い得て妙と思いました。こういう過剰品質?が初期ブロニカの良さかなと思います。Dがあれだけ軽いのにこれはずっしり来るのはちょっと変ですけどね。これにピッタリ来るフラッシュガンが欲しいところです。
日浦 2020/03/01(Sun) 20:43 Home No.1671
DDR ビオメター
EC時代に導入された東独ツァイスのビオメター80mmf2.8OEM、ゼンザノンですが、
Carl Zeiss Jena ZENZANON MCの表記が主流で、少なくとも私はBiometarの表記は見たことがありません。あるという話は聞きますが、グーグルの画像検索にも今は出ていないようです。

おそらくこれは珍しいと思います。「クラシックカメラニュース」主幹の粟野様が亡くなって一部が市場に出たコレクションECに付属していました。
東独イエナツァイスは、西側にビオメターを輸出する際 Jena Bmの表記をした時代があり、その規則にならっているのでしょう。
外観は初期型なので、もしかすると試作か先行生産型?

れんずまにあ 2020/03/29(Sun) 09:54 No.1678
Re: DDR ビオメター
れんずまにあ様

 珍しいレンズの入手おめでとうございます。

東独ZEISSのゼンザノンレンズは人気のため入手が難しいと聞いています。
 ホントにビオメタそのままなのか、モディファイしているのか、
また、ハッセルやローライのプラナーとはどう違うのか興味が有ります。
efunon 2020/04/19(Sun) 17:51 No.1681
Re: DDRゼンザノン
efunonさまコメントありがとうございます.
#886で既に投稿したレンズでした.今更に失礼しました.
さてDDRビオメターですが,ペンタコンシックス用と直接比較したことがありませんのでわかりませんが、モディファイがあるのかないのか興味深いところです.

ブロニカ用ですが,外観が違う前期後期と,上でお見せした刻印違いをテストして概ね同じ描写傾向でありながら,前期型MCが最もシャープでした.
これが個体差なのか,修理含め経年変化なのかはわかりません.開けた痕跡は,良好な前期モデルのほうにあるのです.

P6用もバージョンによって収差補正に差があると指摘したサイトがありまして,奥が深いなと思います.

左前期型 右後期型

れんずまにあ 2020/04/21(Tue) 01:56 No.1682
Re: ゼンザノン100
最近やっとZENZANON 100mm を入手できました。

 といっても前群は並み品なのですが後群がカビカビでした。おかげ様で清掃ができましたので安堵しています。

さて後群の清掃ですが、レンズを後ろ側から見ると二重の押え環が見えると思います。この押え環の内側を緩めるとレンズが外せます。
とても薄い押え環なので、もし外す場合には十分ご注意ください。
 

efunon 2020/11/06(Fri) 18:24 No.1763
Re: Zenzanon 100mmf2.8
ご確保おめでとうございます。
おそらくフォーカルブロニカ でもっとも高性能高画質なレンズではないでしょうか。
れんずまにあ 2020/11/06(Fri) 21:25 No.1765
Re: Zenzanon 100mmf2.8
れんずまにあ様

 コメントありがとうございます。

スタイルの良いレンズですね。最近マミヤCの105mmF3.5 DS も入手できましたので、撮り比べでもしてみようと思っています。
 最近は価格が上がってしまい、おいそれとは買えなくなってしまいました。
efunon 2020/11/07(Sat) 10:18 No.1766
Nikkor-H.C 75mm F2.8
永年探しておりましたNikkor-H.C 75mm F2.8を入手しました。

 なかなか気に入ったモノと出会えませんでしたがやっと見つけました。レンズ単体では見つかりませんね。

ブロニカの標準域では群を抜いて高価だったからでしょうか。珍しいレンズ構成なので気になっていました。
efunon 2021/03/20(Sat) 00:24 No.1813
Re: Nikkor H C 75mm
これも、ご確保おめでとうございます。
ローライTLRのプラナーみたいな1枚目張り合わせの,普通じゃない構成です。
HCはPCと比べて明らかに周辺画質が改善されていると思いました。
中心も、PCのほうがシャープという話も聞きますが、個体差かもしれませんが
拙宅のHCは中心部もPCに勝とも劣らないと思いました。
常用して信頼できる高性能レンズです。

れんずまにあ 2021/03/20(Sat) 10:57 No.1814
Re: Nikkor H C 75mm
れんずまにあ様

 コメントありがとうございます。

何故か、画像を修正しても反映されていない様なので、再掲載いたします。

見た目はやはり変わりますね。画像はブロニカSなのですが、バランス的にはEC系の方が良い感じがします。

efunon 2021/03/21(Sun) 13:39 No.1815
Super KOMURA 50mmF3.5
三協光機のブロニカコムラー 50mm F3.5 です。

 古いカメラ・レンズ白書くらいにしかデータらしいモノが見つかりません。

ブロニカ用の50mmは需要が多かった様で、比較的入手のし易いレンズなので、ご覧になった方も多いと思います。
比較的良心的な価格で購入可能です。

他の50mmと比較すると、開放では柔らかく又背景も回りやすいのですが、それも味の一つです。

efunon 2021/03/21(Sun) 16:02 No.1816
フォーカシングユニット望遠ニッコール
ブロニカ 用フォーカシングユニット

Nikkor-Q400mmf4.5
Nikkor-P600mmf5.6
Niikkor-P800mmf8
Nikkor-P1200mmf11
のレンズヘッドをねじ込んで使用するヘリコイド。
回転可能な三脚座つき。
その後、マルチコートされCマークがついたヘッドが供給された。
600,800,1200はEDレンズが導入されたモデルがあるが、ブロニカ のカタログにはラインナップされていない。ただしブロニカ 用ユニットにEDモデルは装着は可能。

写真はECTL+Nikkor-P800/8

れんずまにあ 2021/04/01(Thu) 01:07 No.1837
ニッコールP・C300mmf5.6
初めて手にして軽さに驚きました。
ニッコール200mmf4+ヘリコイドと同等以下の重量です。
最短4m,新聞見開きがちょうど左右いっぱいに写ります。

もう少し寄りたい時は、大バヨネットのため中間リングやベローズは使えませんので、
クローズアップレンズしかないわけですが、ちょうどニッコール200mm用の焦点距離が4mで、
測ったように300mmf5.6の最短と、10cmも違いません。

度が非常に弱いので、球面収差や歪曲など悪影響は最小限度でたいへんシャープな像を結びます。
一般に普及している焦点距離は最遠で1mからで、それでは4mとのギャップが大きすぎ、拡大率をよほど高く希望しない限り使いづらいでしょう。
入手しにくいですが望遠用のクローズアップ、2mのものも存在します。

れんずまにあ 2022/01/13(Thu) 19:35 No.1935
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
300mm F5.6 いいですね。よく写るとは聞くものの、めぐり合わせがなかったのか持っておりません。評判がいいので結構高値安定でもありますね。

クローズアップレンズは、ミラーレスカメラのカバーガラスの影響を補正するためにいろいろ試したことがあって、
http://monoblogue.nikomat.org/article/167401705.html
http://monoblogue.nikomat.org/article/167888343.html

その時に度が弱いのを探していくつか買いました。その時のリサーチでは、最も弱いものはケンコーの No.05 でした(f = 2000mm)。

で、6年ほど前は普通に変えたのですが、今見ると amazon
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B001CNC1QA
では取扱なしになっており、他でも見つからないようで、どうもディスコンになっているっぽいですね。残念・・

枠無しなので使いにくいですけど、単なる平凸レンズであれば光学部品メーカに取り扱いがあるようです。シグマ光機ならカタログ上では直径50mmで焦点距離4000, 5000mm などあります。
日浦 2022/01/13(Thu) 20:27 No.1936
Re: クローズアップレンズ
日浦様コメントありがとうございます。
ミラーレスにビオゴン21/4.5+ニコンクローズアップの記事、ハイブロウすぎて瞠目でした。
確かにビオゴン21/4.5や、GR21/3.5の周辺は、a7Rで大変劣化するので大変有用なレポートでした。
ただZM21/2.8は対称型といいながら、ミラーレスで周辺が劇的によくなっており、最近のレンズは多少考えて設計されているなあと感心しています。

さてケンコーの72mmクローズアップ0.5、私も真っ先に思い浮かびましたが、ご指摘の通りアマゾンやヨドバシでは購入できなくなっていて、やはりディスコンでしょうか。
最近のレンズは最短が短くなっており、もはや役目を終えたのかも。
タムロン28-200用の焦点距離2mクローズアップが手元にあり、1つは専用バヨネットですがもう一個は72mmです。もしかしてケンコーのOEMなのかなと思いました。

バヨネットやマウントされていない凸レンズは、光軸を合わせることが難しそうで、躊躇しています。

ニッコール300mmは、偶々海外通販で出てきたので手を出しましたが、国内では手が出なかったでしょう。

面白いことにブロニカ200用クローズアップをつけると、300/5.6無限遠位置で、レンズ単体の最短4mとほぼ同じ立ち位置で焦点が来るのですが、像倍率がちょっと小さくなります。
凸レンズを付加すれば焦点距離が短縮するため、考えたら当たり前のことですが、画角的に同等ではないのです。
れんずまにあ 2022/01/13(Thu) 23:18 No.1937
Re: クローズアップレンズ
ペンタックスは望遠レンズの最短を稼ぐために焦点距離が長めのクローズアップレンズをいくつか用意していました。
35mm用は、85-210mmズーム用に焦点距離不明(たぶん3.5-4m)φ58mmクローズアップレンズがありました。汎用としてφ49mmにはS40,T80, T160があります。よく見かけるのはNo1というもので、上記の焦点距離体系ではなく、標準レンズに中間リングNo1をつけたときと同じ程度の拡大率から名付けられたといいます。

脱線しました。
ブロニカに使うにはφ67mmが望ましいところ、丁度ペンタックス6x7時代のSMCクローズアップレンズS82, T132, T226という2枚構成の重厚な製品があります。
画質的にも期待できそうですね。

ブロニカ ニッコールPC300mmf5.6に装着した時の撮影範囲

ブロニカニッコール200mm用 焦点距離4m,無限撮影範囲60cm,最短範囲24cm
SMCペンタックスT226 焦点距離226cm、無限撮影範囲38cm、最短範囲21cm
SMCペンタックスT132 焦点距離132cm、無限撮影範囲22cm、最短範囲13cm

S80は標準用なので敢えてテストしませんでした。
以上の3枚があればベストですが、最低4mと132で、ほぼ倍率の切れ目なしに撮影可能になります。
また、ケンコークローズアップ0.5は焦点距離2mなので、ニッコール200用と組めばこれも切れ目なしに20cmの被写体まで撮影可能になるでしょう。

れんずまにあ 2022/01/14(Fri) 22:25 No.1938
ブロニカDX, S用望遠レンズ
ブロニカニッコール18cm,25cm,35cm

ブロニカDX、またはS時代に供給された外マウントに装着する望遠レンズ。
S2以後の大マウントとは異なり、直接の互換性はないが、S2以後に接続する「ラージバヨネットアダプター」が存在する。

Nikkor-H 18cmf2.5 2080g 最短1.5m フィルター82mm
Nikkor-Q 25cmf4.0 1200g 最短2.3m フィルター67mm(フードに82mmステップアップ)
Nikkor-T 35cmf4.5 2050g 最短4m  フィルター82mm
さらにNikkor-T 50cmf5があるが私は持っていない。

これらのレンズはすでに1951年(25cm)1953年(18cm)1959年(35cm)にニコンレンジファインダーカメラ用ミラーボックスに使用する望遠レンズとして発売されており、ブロニカに接続するアダプターも存在した。1959年に18cmと25cmがブロニカ用ダイレクトマウントに手直しされて供給された。1960年頃のブロニカ(DX)の広告ではこの2本のみ紹介され35cmの記載はない(ニコンカメラの小ネタ様「ブロニカ用大口径望遠レンズ」の項参照)。1961年に発売されたブロニカSのカタログには35cmと50cmが掲載されていて、これらはRF用とそれほど時間差なく登場したようだ。

画像:ブロニカS,Nikkor-H 18cm

れんずまにあ 2023/02/27(Mon) 23:33 No.2187
Re: ブロニカDX, S用望遠レンズ
マウントはニコンRF用外マウント(コンタックス外マウントと相同)を大型化した構造で、ブロニカボディにきっちり装着されガタはないところがコムラーと異なる。
すべてプリセット絞りだが、35cmだけは鏡胴にレリーズソケットがありスプリングで絞りリングが瞬時に絞り込まれるセミオートに近い機構で意外に速射性が高い。

18cmはガウス型構成4群6枚でガラスが重く、長大な35cmとほぼ同じ重量、もちろんボディより重い。ツァイスのオリンピアゾナー18cmf2.8を上回る明るいレンズ。ガウス型のシャープさと柔らかさを併せ持つ美しい描写が期待できる。RF用にはみられないバヨネットマウントつきの三脚座を備えている。また金属フードの長さはRF用より短いものが供給された。

25cmは18cmよりずいぶん小ぶりで軽く、三脚座はないがボディとのバランスがよく手持ち撮影も十分こなせる。エルノスター型3群4枚で大変シャープ。金属フードは深くnikon RF用と同じに見える。

画像:左25cmf4、右18cmf2.5 25cmはずいぶん小さい。ヘリコイドリングにある銀色の棒は起立させてフォーカシングレバーになる

れんずまにあ 2023/02/27(Mon) 23:40 No.2188
Re: ブロニカ DX, S用望遠35cmf4.5
35cmはトリプレット型で鏡胴が長く、サイズの割に軽量だが流石に三脚を使う方がよさそう。これも非常にシャープで色収差が少ないが、四隅の周辺光量が落ち気味になる。金属フードは短めでレンズ保護用であろう。

ラージバヨネットアダプターでEC-TLに装着。瞬間絞り込み測光とスプリング絞りのコンビネーションで自動露光が快適。

れんずまにあ 2023/02/27(Mon) 23:43 No.2189
ラージバヨネットアダプター
ゼンザブロニカ DXとSの外爪マウントレンズを、C, S2以降のヘリコイドを外した大マウントにとりつけるアダプター。

外爪マウントレンズはプリセットなのでボディとの連動機構はなく、単純にとりつけるだけ。
大変高精度で、ガタなく装着できる。
後部にフレアカッターが装備されている。

れんずまにあ 2023/03/09(Thu) 23:18 No.2201
チックマーク付きニッコール
ニコンFマウントニッコール初期は、絞り値にいわゆるチックマークという縦線が引かれていて特徴になっています。

ブロニカニッコールの初期もチックマーク付きがあり、たまたま持っているレンズの中で揃ったので提示します。
DX時代は多分そうだったでしょうが、S発売後もチックマーク付きが組まれたかは分かりませんが、結構見かけるのでだいぶ後になってもあったのではないでしょうか。

75,50,135チックマーク付き。前に紹介した180,250,350もチックマークとは言い難いほど長いラインが引かれていますね。

れんずまにあ 2024/11/10(Sun) 00:56 No.2635
Re: ブロニカ フォーカルプレーン系
No49でefunon様がご紹介のように、ゼンザノン150mmf3.5には前期ロングバレルと、後期ショートバレルがありました。

前期はS2発売後付近から、後期はECTLの頃には入れ替わっていたと思われます。

ゼンザブロニカ用中望遠は、DX時代からのニッコール135mmf3.5と交代する形になりました。
前期(4群6枚)の製造はノリタ光学らしいといわれていますが、ノリタ66の交換レンズとは違うスペックです。
後期(5群6枚)は製造元がはっきりとしていません。東京光学も候補に上がっていますがどうでしょうか。また後期はETR用ゼンザノンMCに受け継がれた可能性があります。

性能はどちらも優秀です。解像力は甲乙つけがたい。前期の方が開放でやや柔らかく、後期の方がコントラストが高い印象です。後期は若干小型化で無理をしたか若干周辺色収差が多い気もしますが、実用的には大きな差はないと思います。

135mmから交代した件ですが、確かに望遠効果としては150のほうが高く、またライバルのハッセルブラッドが1000F時代の135mmから500Cは150mmになったことも交代の一因かもしれません。
ただし、ヘリコイド共用レンズですから、望遠系は最短撮影距離が遠くなるのは仕方がなく、150よりも135のほうが寄れて倍率も高くなります。

近接はポートレートのバストアップまでで十分ならば、2m前後の150でいい(3.3mの200mmよりずっと実用的)わけですが、もう少し寄りたい場合は135のほうが有利な場合もあります。

ハッセルブラッドのゾナーC150/4の最短撮影距離は1.4mで、寄りの点では少し不利ですが,開放f値は若干ゼンザノンのほうが明るいので、同じ倍率のボケは同等か若干有利でしょう。

左前期型、中央後期型、右参考までニッコールQ135mmf3.5(3群4枚)単純なテッサー型長焦点のニッコールのほうがエルノスターゼンザノンより長い。

れんずまにあ 2024/11/10(Sun) 14:19 No.2638
ゼンザノン80mm f2.0
試作品だというこの画像、2015年に拾ってきましたがどのサイトだったか全く記録しておらず、現在画像検索しても出てきませんので、参考までに。
発売された80mmf2.4と意匠は似ています。
何らかの理由で、このf2.0をスペックダウンしてf2.4にしたのではないかと想像を逞しくしています。
まだAi画像加工でフェイクが気軽に作れる時代ではないと思いますので、実在する可能性は高いのでは。

口径は、ニコンのメタルキャップが写っているので、50/3.5と同じφ82か、50/2.8と同じ77のように見えます。
以前の想像では、ノリタが80/2.0をブロニカにも適合させようとしたが、マウント径の問題で不可能だったから、2.4に縮小したのではないかと思っていましたが、この画像を見るとそう単純ではなく、一旦ブロニカ小バヨネットに合わせたf2.0モデルが試作され、そうするとこの前玉径になってしまったということかと。
これで発売しても受け入れられたと思いますが...

あるいはレンズシャッター105mmのように、大バヨネット専用として、もっと制約がない大口径設計をしてもよかったのでは。
実用という点では、現行ラインで大きな不満はなく、あまりに焦点深度が浅いとフィルム面の問題もありますので、よい評価が受けられたかは疑問ではありますが、残念です。

れんずまにあ 2024/11/10(Sun) 15:30 No.2639
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