35mmハーフフレームカメラ
24mm×18mmフォーマットのハーフフレームカメラを挙げてみる、というのを始めたいと思います!
国内では1960年頃から70年代前半まで大きな市場を持ち、一時はフルフレームのカメラよりも出荷台数が多かったというハーフカメラ達。
現在使っていなくても何処かに仕舞い込んでいた機体、まだ稼働できる昭和のハーフカメラを集めたい、見てみたいと思いスレッドを立てます。
その中でも、Belomo AGAT18Kについては日浦様が詳細なレポートをされています。またオリンパスペンについてもナースマン様が史料価値の高い解説を載せていらっしゃいますので、それら以外を挙げて行こうと思います。35mmハーフフレームカメラ
24mm×18mmフォーマットのハーフフレームカメラを挙げてみる、というのを始めたいと思います!
国内では1960年頃から70年代前半まで大きな市場を持ち、一時はフルフレームのカメラよりも出荷台数が多かったというハーフカメラ達。
現在使っていなくても何処かに仕舞い込んでいた機体、まだ稼働できる昭和のハーフカメラを集めたい、見てみたいと思いスレッドを立てます。
その中でも、Belomo AGAT18Kについては日浦様が詳細なレポートをされています。またオリンパスペンについてもナースマン様が史料価値の高い解説を載せていらっしゃいますので、それら以外を挙げて行こうと思います。
キヤノン
1965年発売の35mmハーフフレームカメラ 28mmと50mmのレンズが付属されていた。
レンズはキヤノンSD 28mmF2.8(3群5枚)同50mmF2.8(6群7枚)
シャッターはセイコーシャL B及びプログラム式(1/30 F2.8〜1/250 F22)フラッシュ時1/30
重量はいずれも実測で、ボディ330g 28mmレンズ53g 50mmレンズ92g
ハーフフレームのコンパクトカメラでは恐らく唯一のレンズ交換式かと。望遠が欲しいならペンFを手に入れればと思うものの、本体+レンズ2本でも結構なお値段。そこでこのデミCという選択肢が出て来ました。
汚れやすく清掃が困難なファインダー以外は特に欠点も無いカメラです。マウント外側リングでフィルム感度を合わせ、セレン電池式の露出計の針に合わせて露出ノブを回すだけで撮れます。
レンズ交換はレンズ本体もリアキャップも小さいので扱いは慎重に。金属製レンズキャップも落としやすいです。
同じセイコーシャLシャッターを積むフジカハーフはマニュアル操作が出来るのに対しデミCはプログラム式のみとなるのが残念な点か。
栗林写真工業
1960年発売の35mmハーフカメラ
レンズはACオリコール28mmF2.8(3群4枚)撮影距離0.7m〜∞
シャッターは自社製カーペルS B・1/15〜1/250
露出計無・セルフタイマー無 重量は385g
栗林写真工業は国内ではコニカに次いで古くからカメラ製造するメーカーでした。戦後は主に他メーカーよりも安価なカメラを製造販売し、輸出にも積極的でした。
ペトリハーフはオリンパス・ペン発売の翌年にに発売。露出・SSはマニュアルのみで個性的なグリーンに着色されたファインダー、レンズ下部にトリガー巻上げを持っています(巻上パーツの一部に金属製チェーンが用いられていることでも有名)。
私の個体はアメリカの商社DeJUREが米国内で販売したDeJRE COMPACT名で里帰り品の様です。
1990-95年ごろハーフフレームカメラのマイブームでして、主に月刊カメラマン誌の求譲コーナーで集めました。
その頃の個人売買は、昨今のようなゴミをつかまされることがほとんどなく、珍しい機種でも非常に安価に、完全動作状態で入手できたのは今思えば僥倖でした。
いくつかご紹介できそうなのでまた嬉しいです。
デミCもペトリも所持しておりませんので重ならなくてよかった。
demiシリーズはキヤノンらしくソツがない仕様が多いですが、望遠レンズが使えるCは異色です。これ以前にはレンズ交換ビューファインダー機は散見されますが、同時代には新規で登場したものはCだけではないでしょうか。(AF機にアタッチメントはありますが)
望遠の性能など興味津々です。フォーマットは違いますが、前玉が大きくなっているところペンタックス110の50/2.8を思い出します。
ペトリは別項でご紹介でしたが、こちらの方が皆さんにわかりやすいですね。トリガーが立った状態で落下させて畳に刺さったという話を聞いたことが(笑
各社各様に作られていて画一的な35ミリコンパクトより冒険ができたのかもしれませんね。
元々父のペンFがカメラ初体験だったこともあり、ハーフは馴染み深いものでした。ただ同様に一眼レフでないとカメラではないという刷り込みもあり、色々一段落するまでビューファインダー形式のコンパクトカメラには手を出しませんでした。
旅行のサブカメラにと、たまたま店舗の片隅でまだ高騰していなかったオリンパスペンWを入手、その猛烈な解像力に参ってしまい、試しに明るいレンズの機種を入手するとそのどれもが優秀な画質を示し、病みつきに。10台を数える頃、もうそろそろ使いきれないと我に返って現在に至ります。
このスレッドも長く続きますよう、皆様どうぞよろしくお願いします。


1961年7月 理研光学製
レンズ:リコー25mmf2.8(4-3テッサー型,オートハーフと同じ)
シャッター:セイコーシャ#000 1/250-1/4,B
サイズ:112x69x33.5mm
重量:390g
価格:10,800円
61年から62年まで1年間のみ販売され,オートハーフと交代した.
全自動のオートハーフとは対照的な,セレン単独露出計(ライトバリュー表示あり),絞りとシャッターをしっかり設定できるカメラ.
フルサイズ35mm相当の当時としては広角レンズを装備する珍しいハーフサイズカメラで,オリンパスではペンWに相当する.
オートハーフにも引き継がれたレンズは大変高画質で,開放でもごく四隅を除いて超高性能で名高いペンWのE-Zuiko25/2.8にも勝るとも劣らない解像力.オートハーフは近距離固定焦点なので,焦点調節ができるキャディは目測撮影できるユーザーには嬉しい.
巻き上げギアは背面下部,シャッターを押しっぱなしにして巻くと連続撮影になるが故障が心配なのであまりやらない方が良さそう.


焦点距離が短いレンズは絞りすぎない方が解像力が良く、性能を発揮できます。
ガンマが高くなる傾向があり、ハイライトが飛びやすくフレーミングに注意する必要がありますが、隅々まで解像し大野ぼしに耐えるネガが得られます。
他にもイルフォードパンF50は使いやすく、反対に汎用性を狙ってT-MAX400も良い結果が得られました。もちろんフジカラー400で夜景もよかった。
Richo Caddy, Richo 25/2.8, f4, 1/60, Minicopy HRII(EI12), Rodinal x416, 24dig, 40min


1966年発売
株式会社ヤシカ製,価格16,800円
レンズ:ヤシノン32mmf1.4
サイズ:116x68x59mm
重量:530g
シャッター:CdSプログラムEE, f1.4-1/15---f13-1/500, 絞りをマニュアル設定すると1/15固定, B
電源:MR9(LR44で動作している)
ハーフフレームコンパクトカメラでは最も明るいf1.4を装備した.
それなりに鏡胴が太く(フィルター55mm!),重量もあるが使うと気にならない.
背面下部ギア巻き上げの操作性は悪くない.
レンズ製作は富岡というネット情報もあるが,リンクス後期のf1.4レンズはズノー光学という情報もあり,私にはよくわからない.当時から目測でf1.4の焦点合わせは難しいのではないかと言われていたようだが,焦点距離が短いので案外外さない印象がある.
問題はフラッシュ用マニュアルシャッター速度が1/15なので保持に気を遣う.ブレることも多々あるものの,開放描写は素晴らしく,積極的に夜の撮影に持ち出している.また昼間に絞られた条件でも非常に繊細な画質で,素晴らしいレンズだ.
惜しむらくは,2枚構成プログラムシャッターのため絞ると開口部が菱形になり,アウトフォーカスの点光源に影響する.これは開放で撮影すればコマ収差を除いて解決する.
前モデルヤシカハーフ17はセレンメーターで,ズノーSLRを手がけたGKデザインが担当しているだけに流麗なフォルムだが,残念ながら不動になってしまい手放した.他社に見られない反射率が高いクロームメッキと曲面の軍艦部はハーフ14にも受け継がれている.14はその太い鏡胴が全体の印象を決めていて,如何にも大口径を主張しているが,実際のレンズ径は小さいので,シャッター機構がスペースを占めているのかもしれない.


大口径だが、フルサイズ換算で45mm相当の準広角で、コンパクト機としては使いやすい画角と思う。
ネットでは完動品がないという評価だが、完動状態で譲渡してもらった幸運に感謝したい。


1964年7月発売
コニカ初のハーフフレームコンパクトカメラ.
レンズ:ヘキサノン30mmf1.9
サークルアイ方式のセレン光電池によるプログラムEE(f1.9-1/30---f16-1/800)
サイズ:111x68x45mm
重量:420g
ファインダー情報は充実していて,近距離補正マークつきブライトフレームの左側にヘリコイド連動の距離指標,右にEEシャッター速度指針が表示され,十分高級機である.EEシャッター速度が限界以下になるとシャッターロックされ撮影できないため,フラッシュ使用を促す仕様になっている.このセーフティ機構はETE3になって省略されたらしい.
Konica EYE 2
1967年3月発売
レンズがヘキサノン32mmf1.8と,若干長く明るくなった.
CdS受光素子によるプログラムEE
電源:H-C(LR44でも動作,少し電圧が高い分アンダー露光になるかもしれないが,もはや誤差範囲と思う)
その後1968年11月にEYE 3(セルフタイマー付き)にモデルチェンジしたが,同年12月C35が発売され,大変生産数が少ない.
C35の劇的な人気と,当時ハーフではカラー画質が不十分の上,おそらくフィルム消費量が少なく営業上不利のため短命に終わった.
どちらのモデルも大変高性能の大口径レンズで,目測ではあるが焦点距離が短いためほぼピントを外すことはなく,
夜景で開放でも高いコントラストを誇る.
フラッシュ用に1/30固定で絞りを選択でき,私は夜のスナップでは開放絞りで楽しんでいる..
巻き上げは,オリンパスペンが一貫してギアに対し,キヤノンデミやこのアイはレバー式で高級感はあるが,ストロークが少なく,これならギアで十分じゃないかとも思う...




年発売
レンズ:キヤノン30mmf1.7(4群6枚)最短1m
絞り:f1.7-16 AUTO/マニュアル絞りあり.
シャッター:1/500-1/8,B メカニカル
シャッター優先EE(EV4.5-17)ASA25-400
サイズ:117x71x48mm
重量:445g
電源:H-D(MR9)
焦点調節が直進ヘリコイドによる目測ゾーンフォーカス(山10m,家族3m,バストアップ1m)ヘリコイドに距離目盛あり)である以外は35mmビューファインダーカメラに遜色がないフルスペックの高級機。
レンズは新種ガラスを4枚用いたハイスペック。
ファインダーに距離ゾーン指標、EEでの絞り値が表示される。またマニュアル絞りでも露出計として適正絞りが表示される。
セルフタイマーが内臓されている。
サイズはコニカC35(112x69x50,370g)よりも大きく重いくらいで、ハーフフレームの存在意義が問われるだろう。
キヤノンらしくソツがないカメラ。
レンズは期待したが、そこそこ優秀だが私の個体はペンDやコニカアイより優れていない気がする。
絞りが4角形なので、背部に4角のボケが現れてややうるさいことがある。


完全目測またはメジャーによる測距で、フレーミングはできないが、おおまかに撮影することはできる。デミEE17のマニュアルにはフィルターについて紹介はあるがクローズアップレンズの紹介はない。34mmは変わった規格なので、これ以外に用途があったのだろうか。
このような近距離が測定できるフランス製の距離計がある。


1983年FT-1 motor発売同時期に,同ボディのアパーチャを規制し72枚カウンターを装備した特殊モデル.
学校や企業など,大量に個人肖像写真を撮影する目的で,業務用ルートで販売された.一部,(ディノスだったか?冊子形式の)通販で一般販売もされたことを覚えている.この手の機種としては多数販売されたか,比較的入手が容易な印象.
コニカは以前コニカ35IIIM,オートレックスおよびオートレックスPというフルサイズ/ハーフ切り替え式モデルを一般販売していた.そしてFT-1の後にも一般機種のバリエーションとして,ヘキサーおよびヘキサーRFの業務用ハーフモデルが用意されていたが,個人的には一眼レフの機能が必要だったのでその2機種には手を出さなかった.
販売:1983年(?)FT-1motorは1987年終了.おそらくハーフは初期に限られたロットが作られ,売れ残りが通販に流れたと考えられる.
スペックはFT-1motorと同じ
重量:570g
サイズ:143x91x46mm
シャッター:縦走メタルフォーカル,1/1000-2秒,B,シンクロ1/100,シャッター優先AE
感度:ISO25-3200
電源:単4x4(オプション単3x4)
世界初電動モーター内蔵SLRのFS-1の後継機FT-1は,連写機能とAEロックが追加され,外観が洗練された.秒間2コマのモーター巻き上げはFS-1と同じ.
露出計制御がAFマウント純正レンズに連動しており,アダプターで他社レンズを装着すると正確に測光されるか懸念されるページも見るが,元々自動絞り開放測光での話だと思うので,絞り込み実絞り測光マニュアル露出では問題にならないと思われる.






しかし使って楽しいカメラでもある
Vivitar 55mm f2.8 macro(Konica AR), 1/60 AE Kodak Gold 200


私もキャディ愛用しています。ペンより出番が多いかもです。
ヤシカハーフ14凄い!私も幾つか手にしましたが、結局動く機体には出会えていません。
デミEE17もいいなぁ・・デミシリーズでマニュアル可なのはこれだけ?
特殊用途の一眼まで登場とは・・。これは見たことないです。そういうニーズが有ったのも知らなかった。以前にニコンFM10のハーフ改造も投稿されてましたよね。どちらにせよ超希少種ですね。眼福です。
資料を調べてまた投稿します。
1963年キヤノン発売,24x18mm(デミサイズ)
価格10800円 ケース1000円,ストラップ300円
サイズ:115x68x37mm
重量:320g
レンズ:キヤノンレンズSH 28mmf2.8(3群5枚ヘリア型)画角55度
フィルター径:27mm(被せ32も使える)
目測ゾーンフォーカス.ヘリコイド全群繰り出し.15m〜0.8m
シャッター:ビハインド,プログラムf2.8-1/30--f22-1/250,B, フラッシュ1/30時に手動絞り.
セレン追針式露出計.
ケプラー型実像式プリズムファインダー.0.41倍
オリンパスペン大成功を受けて、やや高機能、簡単操作を特徴として、流麗なデザインで登場した。
プログラムシャッターはメカニカルに連動しており、マニュアルに近い感覚で操作できる。
操作法は、大きなリングを回して三角マークを、電光マークまたはBから外し、30-250表示に合わせると、シャッター速度が無段階に動き、軍艦部の露出計指針と、下側の絞り表示に連動するようになり、追針を合致させると適正露光になる。
この際は絞りレバーは任意に設置できないが、電光(1/30)またはBにすると1段ずつクリックが効きマニュアル設定できる。
シャッターリングをどん詰まりからさらに力をいれると感度設定ができる。
焦点合わせは目測で、レンズ鏡胴リングのゾーンマークに合わせる。ゾーンの具体的な距離はカメラ背面のプレートに表示されている。最遠距離は山マーク15m、それよりわずかに遠距離側に回るが、無限にあっているかどうかわからない。大伸ばしでなければ被写界深度に入ってしまうだろう。
アクセサリーシューは作り付けでなく、側面の金具にスライドで取り付ける。キヤノンRFカメラや初期SLRと同じような機能。


1967年4月発売、
初代デミやデミCに使われているSH28/2.8を採用し、サークルアイ型セレン光電池によるプログラムEEになった。
説明書では「デミサイズ」ではなく「ハーフサイズ」と書かれている。
価格:11300円、ケース1200円、リストストラップ300円
サイズ:116x69x39mm
重量:290g
レンズ:デミと同様。フィルター径27mm
目測ゾーン:デミと同様。中距離3m(親子3人マーク)が緑色;常焦点マークになった。
シャッター:ビハインド、プログラムEE f2.8-1/30---f25-1/300、手動絞りにすると1/30固定。Bは省略された。
EE範囲:EV8-17.5、感度設定ASA25-400
ファインダー:採光式ブライトフレームファインダー、シャッター速度指針表示。
アクセサリーシューが軍艦部に設定された。
フィルム枚数計が、デミでは2コマに一回すすんでいたが、EE28では1コマ一回進むようになった。
デミは習作のようなところがあったが、EE28はかなり使い勝手が良くなっている。正直初代デミのような指針プログラムシャッターなら、EE28のように自動化しても結果は同じだし、EEのほうが圧倒的に確実。少し軽く、私は初代より信頼して使っている。


kentmere 400(800増感)
ファインダー内露出計表示はEEのシャッター速度を示すため、30はf2.8-1/30(ASA100でEV8)、60はf5.6-1/50(EV11)、125はf11-1/125(EV14)、・はf22-1/250(EV17)、300はf25-1/300(EV17.5)です。
フラッシュモード1/30固定の場合、指針が30に来ればf2.8で適正、60ならf8で適正、125ならf22で適正になり、マニュアル撮影の参考になります。
実際には明るいところはEEに任せれば良いので、暗いところの判断に役に立つと思います。


いいカメラですよね。ペンWとどっちを持ち出そうと迷います。
最近はペンDと併用ならW、ペンは赤外線撮影目的が結構ありますので、単独ならキャディかな。
しかし当初元気だった露出計が最近不動になりまして、まあ全部ヤマカンなんですが動かないのも悲しいものです。
デミシリーズは全然詳しくありませんけど、なんとなくEE17だけフルマニュアルできるような気がします。
初代デミも、なんとなくマニュアルで合わせたうような気になるカメラですが、結局プログラムAEを手動でやってる変な操作性です。裏から見ると絞りがシャッターとは別にある、絞り兼用シャッターではない。これがEE28では絞り兼用シャッターへと単純化されてます。
初代はシャッターが粘っていて修理が必要になりました。EE17とEE28は元気元気。


カメラと2本のレンズが収納できて、内張はビロードのような布が貼られています。しかも革製です。
ハーフカメラにしては随分と贅沢な造りです(古びてますが・・)
れんずまにあ様に言われて気付いたんですが、50mmで撮った写真は?
ハーレーはともかく鳩の写真がそうかも、と。ピント外れていて背景がボケていることから開放に近いと思いますが、どうでしょう。
50mmはレンズがかなり前に出ているので晴天下ではかなりフレアっぽくなります。フードを付ければいいのですが、キヤノン独自の48mmフードです。
キヤノン
1964年発売の35mmハーフフレームカメラ
レンズはキヤノンSH 30mmF1.87(4群6枚)
シャッターはセイコー/プログラム式 B・1/8〜1/500 フィルム感度はASA25〜400
重量は実測410g
れんずまにあ様がご紹介くださったデミEE17のひと世代前の高性能機種。
キヤノンのHPによると「露出計の指針位置に追針を合わせる追針合致式、適正のシャッタースピード値と絞り値の組み合わせが決まるプログラム式」とのことですが、SSと絞りダイヤルが別々にあります。この二つのダイヤルが例えばLVリングのように連動しているような、してないような・・あ、絞りとシャッターの羽は別々のタイプです。
私は故障している個体なのかと思いましたが、この連携した動きがプログラムなのでしょうか。
取り敢えず撮ってみた感じ(リングの連動は意識せず)では良く写っていました。
>キャディ記事を横取りしてしまいすみません
そんなことお気になさらず、他にお手持ちがありましたらドンドン出してくださいね。れんずまにあ様の守備範囲が広いのは皆さんもご存じでしょうから、なかなか目にすることの出来ない機種が出て来るんじゃないかと期待してしまいます。
キャディ、やっぱりいいですね。私も旅行に出る時は必ずハーフを1台持って行きますが、ペンS、キャディ、AGAT18K、AGFA PARAT-1(コンテンツ作成中)の4台から選びます。どれもシャープに写りますし72枚撮れると思うと気楽だから。
AGFA
1963年発売のマニュアル操作35mmハーフフレームカメラ
レンズはAGFA COLOR-APOTAR30mmF2.8(3群3枚)
シャッターはB・1/30〜1/125 セルフタイマー無
重量は実測297g カウンターは手動セット・減算式(2枚撮って一度に2枚分進む)
私にとって初めてのドイツ製カメラ(笑)。有名カメラ店のジャンク箱から救出したのですが、使ってビックリ!とても良く写るのです。
ペンよりほんの少し大きく軽い本体は、軍艦部以外ほぼプラスチック製で裏蓋は取外し式。露出計を持たず、SSはバルブ以外3速しかない最もベーシックな仕様ですので、割り切れば使い勝手は良いです。
シリーズは他にセレン電池連動オート機能のみのPARAMAT、セレン電池連動オートとマニュアル機能を持ち、1/500までのシャッターとSolinarレンズを備えたOPTIMA-PARAT(テレコンバーターも用意された)が有りました。
富士写真フイルム
1964年発売の露出計連動35mmハーフフレームカメラ
レンズは3mの固定焦点でフジナーK 25mmF2.8(3群3枚)
シャッターは1/125単速 セルフタイマー無
重量は実測280g カウンターは手動セット・減算式
女性向けに設計・デザインされたコンパクトなハーフカメラ。
サイズはBelomo Agat18Kと同じかやや小さいくらい。ただ全金属製なので見た目よりは重く感じます。レンズ前面のフィルターは本来もう少し濃い紫色ですが本機はやや退色しています。アイレットにはネックレスのようなお洒落なチェーンが付いていました。
ただメーカーの予想に反して余り売れなかったようで、1年ほどで販売終了。翌年にはニューフジカミニとして黒色一色のモデルが輸出されました。
本機は固定焦点ですので、レンズ周りは絞りリングです。リングを回して露出計のガラスビーズ(それぞれの色がフィルム感度を表す・ASA25〜200)に針を合わせることで適正露出になる仕組み。巻き上げは軍艦上の銀色の円盤と底部をつまんで「カメラをひと振り」するのだそうです。危ないなぁ・・
日中であれば、やや広角ということもあって大概は上手く写ります。
富士写真フイルム
1964年発売のセレン電池連動35mmハーフフレームカメラ
レンズはフジノン2.8cmF2.8(3群3枚)撮影距離0.6m〜∞ フィルム感度ASA12〜200
シャッターはセイコーシャLでB・1/30〜1/300有 セルフタイマー有
重量は実測515g
ゼンマイによるシャッターチャージ・巻上げが特徴のハーフカメラ。
シャッターはSS・絞りを個別に操作できる。絞りダイヤルをA位置にするとSSダイヤルも自動的にA位置となりプログラムオートに切り替わる。
セルフタイマーは個性的で、巻き戻しクランク外周がゼンマイになっていて、背面のL・SスライドSWをL側がゼンマイロック、S側にするとタイマーがスタート。この時レリーズボタンは押す必要はない。
巻き上げのゼンマイは18枚分巻けるそうですが、60年を経たメカの耐久力を考え、ほどほどに巻いて使うのが吉かと。
レンズの描写も良く、オート/マニュアル撮影にも対応していて良いカメラだと思うのですがペンシリーズに人気には太刀打ち出来なかったようです。
富士写真フイルム
1965年発売の35mmハーフフレームカメラ
レンズはフジノン33mmF1.9(4群5枚)撮影距離0.9m〜∞ フィルム感度ASA25〜400
シャッターはセイコーシャB・1/8〜1/500セルフタイマー有
重量は実測490g
フジカハーフシリーズの高性能モデル。セレン電池による合致式メーターはファインダー内にある。レリーズボタン前方のダイヤル回転で絞りを操作出来るので、カメラを構えたままメーター合わせが出来るスグレモノ。
ファインダー内にはメーターの他にフォーカス距離のピクトグラム、SS、絞り値が確認できて非常に便利。
恐らくペンDやヤシカハーフ17に対抗したモデルと思います。非常に良く造り込まれているのですが、あまり見かけないので販売数は少なかったのかも知れません。ハーフカメラとしてはやや重量があるからでしょうか。
ヤシカ 1961年発売
非連動露出計搭載35mmハーフフレームカメラ
レンズはヤシノン28mmF2.8(3群4枚)撮影距離0.8m〜∞
シャッターはコパルSV B・1〜1/500 セルフタイマー有 フィルム感度ASA10〜800
重量は実測530g カウンターは自動リセット・順算式
ヤシカとしては初のハーフカメラです。本体は鉄製で重く、ストラップ穴は無し、三脚穴は有。セレン電池は天板に有り、前側のメーターでLV値を読み取って露出を決めて操作する。側面右手側下方に巻上げ金具が有り革製ストラップが付いていて、それを引くと巻き上げ・チャージが行われる仕組みです。フィルムはスプロケットが直接巻き取るのでコマ間隔が徐々に開いていきます。
縦位置で横長写真を撮ろうとすると、レリーズが右手下方になるのでホールドし難いですね。
ユニークな構造が祟ったのか約1年で製造は終わったようです。
ヤシカ 1962年発売
非連動露出計搭載モーター巻上式35mmハーフフレームカメラ
レンズはヤシノン28mmF2.8(3群4枚)撮影距離0.8m〜∞ フィルム感度ASA10〜800
シャッターはセイコーシャL B・1/25〜1/250 セルフタイマー無
重量は実測680g(本体のみ、専用グリップは100g) カウンターは手動セット・減算式 使用電池は単3型×3本 脱着可能の大袈裟なグリップが付属
ヤシカとしては2作目のハーフカメラです。独ILOCA ELECTRICと並んで最初期の電動モーター巻上カメラとの事です。本体は鉄製で重く、ストラップ穴は無し、三脚穴は有。露出計のLV値を読んで鏡胴リングで合わせる方式になります。フラッシュ使用時のマニュアル絞りは可。
側面の扉を外すとフィルム室、後部の扉は電池ケース収納室です。フィルムは巻取りパトローネに引掛けてセットしますが、ラピードと同じく巻き太りでコマ間隔が広がって行くタイプ。
天板に露出計メータとワンタッチで開く透視ファインダーが有ります。レンズ下のレバーはL型がレリーズ、凸型がシャッターロックです。1秒間に2枚の連射が可能。側面下方の丸いボタンは巻き戻し用のロック解除、カウンターにSTOP表示が出るまで撮影するとモーターの電源がカットされます。巻き戻しは手動です。
モーターの劣化か駆動ギアの問題か、最初の十数枚で動作不能になってしまいました。ネットでの情報も少なく、修理は暗礁に乗り上げています・・
フジカドライブは一時期所有しましたが、故障してしまい店舗に返品してしまいました。
その上位機種の1.9は完全に初見です。すごいカメラがあったものですね。
ヤシカラピードは、アグファのラピッドシステムのカメラだと思っていましたが、普通の135パトローネ使用なんですね。
ヤシカは当時のメーカーの多分に漏れず、8ミリシネカメラに重点を置いていたでしょうし,当時のユーザーもそれに慣れ親しんでいたでしょうから、35mmの本来のシネカメラフォーマットである縦送り横長、モーター送りの発想に至るのは理解できます。
それをコンパクトカメラのサイズでやるのは大変でしょうけど。
大きく重くなるけど、操作は簡便というより触るところがないのも、当時の初級8mmカメラと同じですね。
もはやフィルムが入手困難なダブル8と違って、まだ135はあることはあるので、動けばさぞ楽しいでしょう。私はスキルなしなので応援しかできませんが、良い結果になりますように...


変なカメラばかりですみません、名機は先輩の皆様方にお任せして、私は迷機担当という事でお許し下さい(笑)…
セクエルは純粋に写真機として興味深いです。二眼レフに近いかと思ってましたが、確かに8ミリシネカメラの方が近いてすね。でもこの時代の小型モーターとマンガン電池にはフィルム巻上げと機械式シャッターのチャージまでさせるのはやや無理があるような…
ILOCA Electricも故障が多かったようですから。
ヤシカ 1962年発売
非連動露出計つき35mmハーフフレームカメラ
レンズはヤシノン28mmF2.8(3群4枚)最短撮影距離0.8m
シャッターはコパルX B・1/8〜1/250 フィルム感度はASA10〜400
重量は実測375g カウンターは手動セット・減算式 セルフタイマー無
あまりに意欲的な造りだったラピード・セクエルからの反省か、オーソドックスなデザインとなったヤシカ3代目のハーフカメラです。
露出計は針の指すLV値を盤面から読みとって鏡胴の値と合わせる方式で、先代の機種と変わらずオート機能は有りません。
レリーズボタンは誤動作が少ない形状。巻き上げは背面下方に、巻き戻しはカウンターと一緒に底面にあります。三脚座はカウンターの中心にあり。
オリンパスペンと比べるとやや安っぽく、機種名がプリントというのもこの時代らしくない。
マニュアルのペンよりはシャッターダイヤル・絞りリングも厚みがあって操作しやすいです。
ヤシカ 1964年発売
露出計連動の35mmハーフフレームカメラ
レンズはヤシノン32mmF1.7(4群6枚)撮影距離0.8m〜∞
シャッターはコパル製プログラム式でB・1/30(F1.7)〜1/800(F16) フィルム感度はASA12〜400
重量は実測445g セルフタイマー有 カウンターは自動セット・順算式
ヤシカのハーフフレームカメラは4代目で自動露出になりました。絞り羽はシャッターと兼用の2枚羽です。
フラッシュ撮影用に手動で絞りが設定でき、この時にはSSは1/30固定。ファインダー内に露出計の指針と撮影距離のマークが出ます。丸みを帯びた本体は手に良くなじみます。難を言えばカウンターの文字が小さ過ぎて老眼には辛いところ。
良く写りますが、持ち歩く時にハーフとしてはやや重いです。
京セラ1987年発売
レンズは25〜75mmF3.5〜4.3(10群12枚)最短撮影距離1m
シャッターは電子式プログラムで2sec〜1/500
重量は実測で600g(電池別)電池は2CR5×1ケ セルフタイマー有 デート機能は2017年まで フィルム感度設定はDX式
1980年代中頃にコニカから「レコーダー」が発売され再びブームとなったハーフフレームカメラたち。本機はオリンパスPEN-F以来のハーフフレーム一眼レフカメラです。とは言え、所謂ブリッジカメラと見るのが正しいかも知れません。1988年カメラグランプリ受賞(とグリップにプリントされてます)。フィルムが縦送りなのはヤシカ時代のセクエル以来となります。
位相差検出式TTLオートフォーカス、2分割SPD素子による測光など当時のAF一眼レフとしてベーシックなメカニズム。ファインダーは視度補正があります。残念なことに全てオートで撮影者の意思で露出等を変更できるモードはありません。
片手で保持して人差し指でレリーズするスタイルですが、ズームボタンが遠いので結局両手で構える事になります。ズームはモーター式ですがのんびりとした速度。AFはやや迷うことが多いです。
シャッター音とレスポンスが良いのでいつのまにか沢山撮っていることが多いです。写りも当時のズームレンズとしては大口径で明るいので良好かと思います、
本機の後に4倍ズームモデルのX4.0、小型化されたサムライZ、更にはAPSフィルム用モデル(形状が似ているが一眼レフではない)も発売されました。
キヤノン1988年発売
レンズは35mmF3.5(3群3枚)内部テレコンによる60mmF5.6(6群6枚)最短撮影距離0.63m
シャッターは電子式プログラムで1/60(F3.5)〜1/350(F19)4秒までのバルブモード・インターバル撮影モードあり
重量は実測で290g(電池別)電池は2CR5×1ケ セルフタイマー有 デート機能は2029年まで フィルム感度設定はDX式
ごく普通のAFプラカメに見えますがフルフレーム・ハーフフレーム切替の出来る唯一の2焦点オートフォーカスコンパクトカメラです。
テレ6の「6」は別売りのテレコンレンズを取付けることで3×2=6通りの撮影ができるという意味。フルフレームでは35mm・60mm・75mm、ハーフで50mm・85mm・110mmとなります。フォーマットの切替はフィルム室内の黄色いレバーで変わり、ハーフ時にはマスクが出ます。ハーフ時には背面液晶に「×2」の表示も出ます。
レンズカバーは常時閉じていて、レリーズボタン押下すると開き、すぐに閉じます。
AF性能も写りもコンパクトカメラとしては上々の出来。途中切替は出来ませんが偶にハーフで撮りたい、という時には重宝する一台かと思います。
10年ほど前に税込み108円で購入しましたが、現在はそのマニアックさが再評価されて高価になっているようです。別売りのAF対応テレコンレンズはなかなか見つかりませんが。
マルマン 1990年代前半か
レンズは固定焦点の24mmF4(構成不明)※エクスプレスのみ3段階の絞りあり
シャッターは単速で恐らく1/125程度
重量はどちらも205g前後 使用電池はCR-P2×1ケ又は単4型×4本
時計バンドやライター、ゴルフ用品などを販売していたマルマンから発売されたハーフフレームカメラです。8コマ/秒という高速連射が可能(言い換えればそれだけ)なのが特徴です。
エクスプレスはASA100/200と400にお天気マークが割り振られていて絞りの変更が可能、Uではこの機能は省略されていますのでASA400専用ということかと。
写りは決して悪いということもなく、晴天下では良い結果が得られました。
いい加減な造りではないようです。
マルマンというメーカーは短い期間しかカメラを販売していませんでした。明らかに他メーカー製OEMと思われる機種も有ったようなのですが、エクスプレスに関しては他社から同様な機種が発売されていないと思われます。
フォールディングまたは沈鏡胴カメラは大変好きですが、時代が降ると主流は固定鏡胴カメラに移行します。
ある意味携帯性や内面反射、さらに操作の楽しみの点で退化ではあるのですが、同時に撮影機能や信頼性では進化した面もあり、純粋に撮影酷使するなら見逃せない機種群だと思います。
一応オートフォーカス(電子的な.戦前の意味ではなく)あるいは自動巻き上げ以前の機種を想定しています。
機械式に限定する手もありますが、露出に関して適度な電子化が入ってくる時代でもあり、手動巻き上げ機種はまだ多様性を保っているため、自動露出も含めてはどうかと思いますがいかがでしょうか。
時代的にはおおまかに以下のように進んできたように思います。
1,沈胴フォールディングカメラをコスト削減のため固定鏡胴にしたモデル。
2,距離計連動や大口径レンズを装備するため固定鏡胴を採用したモデル。
3,1,2に単独または連動露出計を装備したもの。
4,絞り優先またはシャッター優先自動露出を装備したが、マニュアル露光機能も残したもの。
5,絞り優先またはシャッター優先自動露出専用で、マニュアル露出はできないもの。
6,プログラムシャッター機
7,フラッシュ内蔵機
わたしは沈胴フォールディング機も含めて、どの機種もそれぞれに特色と得手不得手があって、性能が十分なら嫌いな機種はありませんが、使って楽しいのは2,3,4かしら。
これに少数のレンズ交換できる機種も加わりますが、特に全群交換タイプはフォーカスプレーン機と重なりますから、別項にしたいと思います。
画像はVitomatic IIICS
レンズ:Color-Skopar 50mmf3.5(f2.8モデルあり)フィルターかぶせ32mm。
最短撮影距離1m,目測
シャッター:Prontor SVS, 1/300-1秒、B
レバー巻き上げ、ノブ巻き戻し。
セレン露出計は感度を合わせて背面ボタンを押して離すと適正露光表示で固定される、
特異な形式で見やすく、かなり暗い所でも正確に表示しているようです。
カメラ革ケース裏面にセレン受光部にかぶせる入射光アダプターが付属していて、ローライ並のサービス。
正直この機種のユーザーで入射高露出計を使いこなしていたのか、使われた形跡がないのがそれを物語っています。
カラースコパーは目測だが焦点が合えば非常にシャープ。このレンズを使いたいために入手しました。
以前所持していたフォールディング型のVito IIは気に入っていましたが、レンズの平行性に懸念があって手放したところで、この固定鏡胴は信頼がおけます。
ファインダーは素通しガラスです。
フォールディングと比べて鏡胴が突出していて嵩張るのは当然ですが、撮影体勢に迅速に入れて、フィルターをつけたままケースに入るのが利点です。
このモデルはストラップアイレットがあるけど特殊で、ケース併用が基本でしょう。少なくとも底ケースがないと困ります。


この機種に興味があったのはもうひとつ、このアクセサリーの存在があります。
普通近接には距離計連動部分もカバーするデバイスが主流ですが,フォクトレンダーはパララックス補正だけを行うクサビプリズムを出しています。
これはスーパーイコンタなどに使われたカイルプリズムと同じ。
二つのくさびプリズムをそれぞれ単独に距離指標に合わせると、本体ビューファインダーの光路が曲げられて、適正な視野が得られるものです。
(なんでわざわざ2枚別々に合わせる?ツァイスは互いに逆回転するよう連動しているのに?特許でブロックされたのか?)
近接で画角が狭まるところはフォローされません。
距離はというと、実測するのです。カメラ固定が望ましいでしょうが、上手にやれば手持ちもいけそうです。
レンズにFocar(クローズアップレンズ)を装着した時のチャートが説明書に載っています(Proxirectの説明書だけでなく、VitoBLの説明書にも載っている)
装着してみると、このBLには少しプリズムの中心がずれるようで、本来は大窓機に適合しているような。でもVitomaticIIIには装着できない。Vito専用なのか。


小型軽量ボディ、距離計連動、ヘキサノン38mmf1.8つき。最短0.9m、フィルター径49mm
機械式シャッター、1/500-1/8秒。
シャッター優先EE。EE時絞り値はファインダー内に表示される。
レリーズボタン半押しで針押さえされるので露出ロックができる。
電池がなければすべて絞り開放になる。
元々はMR44(1.35V)、形状は現行LR44, SR44(1.5V)と共通だが電圧が異なり露出不足になる可能性があるが、ネガで使う分には全く問題ない。
ホットシューにフラッシュをクリップオンすると、ファインダーに緑指針が出る。レンズ周囲にフラッシュのGNをセットし、距離とシャッター速度に応じて移動する緑指針と絞り指針を合わせると、日中シンクロフラッシュマチックになる。
大口径レンズつき距離計連動コンパクトカメラは一時期肥大して、ライカMなみのサイズにまで巨大になったが、反省されたか、Rollei35ショックの影響か、その後小型に立ち返ったが、C35FDは開放f値2以下のカメラで最も小型軽量な一台。
大口径開放にしてはハロが少なく、距離計を駆使して暗所で雰囲気がある写真が撮れる。
旅行のサブカメラとして持参したところ大変結果がよかった。かさばらず信頼性が高い。


コニカオートアップ2
φ49mmにクランプできる汎用品で、C35FDには少しファインダーがずれる。
距離計はカバーしているので実用的には問題ない。
この状態で1mから50cmまで距離計連動する。


距離計連動35mmコンパクトカメラ
プラスチック外装で軽量
電子制御プログラムシャッター 1/1000-15秒
レンズ:アグファ ゾリター40mmf2.8、最短1m
いろいろと特徴が多いドイツ製コンパクト。
巻き戻しはギアを切り替え巻き上げレバーで行う。
アグファのラピッドカセットを彷彿させるイージーローディング。
0.8倍もあるアルバダブライトフレームつきファインダー。
この時期のアグファの特徴、「センサースイッチ」という赤い大きなシャッターボタン。非常に軽く切れるが機械式。
日本には1976年から、同シリーズの目測機である535(シャッター1/500まで)と,
1035(同1/1000,セルフつき)が導入されていましたが、距離計連動の1535は国内広告で見た覚えがありません。
スペックは良いが、感触はきわめてプラスチッキーでスカスカです。
でも十分しっかり写ります。近距離は距離計があると安心です。


世代的にはキヤノネットやハイマチック等の時代よりはちょっと下って,オリンパスXAの時代のカメラと思いますが,そのころの距離計連動カメラは大好物ですし..


・ボディー :小型金属製重量級。アイレット付き。 専用マガジン使用可能(*未確認) 132×80×64 760g
・ファインダー :アルバダ光像式 補色型距離計連動ファインダー。 パララックス補正マーク付き 倍率 0.7倍
・レンズ :Hexanon 48mm F2.0 5群6枚構成 最短0.9m フィルター径 35.5mm
・シャッター :SEIKO MXL B.1.1/2.1/5.1/10.1/25.1/50.1/100.1/250.1/500 LVタイプ。(セルフタイマー付き)
・フィルムカウンター:順算式自動復元
・フイルム巻き上げ :ボディー前面のレバーによる2回巻き上げ セルフコッキング
・フィルム巻き戻し :クランク式
KONICAT型から丁寧に改良を加えていったとても使い易いカメラです。なぜか市場での評価があまり高くなく、安価に
購入できるのも利点です。
一番の特徴はボディ前面のレバーアクションで、好き嫌いがハッキリわかれるスタイルですね。でも使ってみるととて
も使い易い機構です。
発表当時の流行だったLVタイプのシャッターは、これも賛否わかれますが、今となっては楽しいギミックです。
レンズは大口径のF2.0が奢られています。さすがに絞り開放ではフレアーぽく、紫外線の影響も受けやすい印象です。
UVフィルターの使用が良いかも知れません。良いレンズフードが欲しいと思いました。
良く整備された個体であれば、うっすらと部分的にパープルの視野の中にほんのりイエローな距離計像が映ります。
残念ながらU型まで受け継がれてきたレンズの沈胴機構は省略されていて、かえってモダンになるほんのちょっと手前
のスタイルがノスタルジックです。ただし夏みかんよりも重いボディーは落下させない注意が必要です。


オプチマシリーズはマキナとデザイナーが同じだったと聞いています。
そうすると、特異な巻き戻し機構もデザイン上の一貫性が見える気がします。
ミニマキナと思うと、使うのが楽しくなりますね。
efunon様、ご参入ありがとうございます。
コニカI〜IIIのクラシックなデザインと、優秀なレンズはこの機種を選ぶ大きな理由です。
軍艦部上面のサムレバーに収斂してしまう以前の巻き上げ機構は百花繚乱で、それを使うのも楽しみの一つです。


1970年発売
エレクトロ35シリーズの中で,若干小型化され,35mmf1.8ともっとも広角。
距離計連動、最短0.8m
絞り優先EE、感度ASA25-500
シャッター速度1/250〜8秒だが、ファインダー内はオーバーとスロー警告ランプのみで速度は表示されない。
電源:4SR44
重量550g
そこそこコンパクトで、4群6枚ガウスの大口径広角という魅力的なスペック。
若干重量が大きく、シャッターストロークが長い。
二枚羽シャッターのボケ味を指摘されることがある。
操作する感触の気持ちよさは、C35FDのほうが若干勝るかな?
この状況ならこの程度のシャッター速度が切れてるな、という勘所が身についている人に勧めます。


1972年発売(ブラックは遅れて73年)
エレクトロ35系で最も軽量コンパクト。4群4枚 40mmf2.8レンズ。
距離目測、最短0.9m
絞り優先EE, 感度ASA25-1000
シャッター速度1/500-4秒
電源:4SR44
重量365g
これこそヤシカからのローライ35に対する回答だと思う。
固定鏡胴だが前面への突出が少なく、なによりセットアップする必要がなく速写製が高い。
巻き上げ、巻き戻し、ヒンジで開く裏蓋など操作配置は標準的でとまどうことは何もない。
操作感触は、高い高級感こそないが金属なりの確かなもので、気に入っています。
レンズの描写は、そこまで使い込んでいませんが十分にシャープだと思います。
CDS測光範囲がEV1-17なので4秒のスローをどこまで信頼できるかわかりませんが、たいしたものですね。


Mライカとあまりかわらない重量で、気軽に持ち出せるとはいえませんが、当時の日本メーカーの高い志が伝わってくるようです。
当時L39機の開放f値競争があったのですが、レンズ固定機にも波及したか、この次の機種IIIAの後期からf1.8に拡張されましたね。
ヘキサノン48mmf2は、同時代の例えばKalo35のProminar50mmf2と比較して、開放ハロは僅差で多いけれども、まろやかな印象で特に後ボケがざわつかない、解像だけを追い求めない高次の設計思想で作られている気がします。
以前どこかでヘキサノン48/2はレチナIIのエクター47/2に範を取っていると読んだ気がしますが、写比べると全く異なる傾向で、開放ハロはヘキサノンのほうが随分少なくシャープな気がしました。焦点距離の印象だけで語っているのではないでしょうか。


1954年発売,東独カールツァイスイエナ製、リーフシャッター・ビューファインダーカメラ
この機種は目測、近距離補正マークつき黒線フレームが視野に張り付くような実像ファインダー。
鏡胴周りのリングを回転させて巻き上げ・シャッターチャージを行う。
レンズは1Qマークつきテッサー50mmf2.8、カールツァイスイエナ、最短0.9m
シャッターは東独製PRESTORで、スプリングアシストなしで1/750〜1,Bという野心的なリーフシャッター.巻き上げ時に全開になるため遮光用シャッターと二重になっているが、ここが壊れているものが多く修理に難儀するらしい。シンクロつき。
レンズのカバーはシャッター、ヘリコイドも覆う釣鐘状で逆付するとレンズフードになる。
フィルム交換は底蓋と繋がった裏蓋を下に引きぬくタイプ。
巻き戻しノブは底面に目立たなくあり、軍艦部はシャッターボタンのみ。巻き上げ機構が目立たないのを極力生かして外側にほとんど突起がないデザイン。
私の個体も例に漏れずセルフキャッピングができず、修理店に断られたため巻き上げごとにレンズ前面を覆うか服に密着させて光線漏れを防いでいる。
写りは非常に良好。
この後距離計連動モデルや露出計内蔵、レンズ交換式に発展、シャッターは安定したコンパーが人気。
私はシンプルな初期型が好み。


1956年発売,西独アグファ 距離計連動ビューファインダーカメラ。
35mm判普及機ジレッテシリーズの上位機、距離計連動/トリプレット型カラーアポターまたはテッサー型ゾリナーつきスーパージレッテが1955年発売、後を追って1956年にガウス型Solagon 50mmf2つきが追加された。
レンズ:アグファ ゾラゴン50mmf2、最短0.9m
シャッターは最上位機シンクロコンパー、ライトバリューつき1/500-1,B
シンプルな操作系、同時代日本製のf2クラス固定鏡胴機に比べコンパクトにまとまっている。
反面ファインダーはフレームなし素通しで旧世代の印象。
巻き上げは予備角なしのレバー1作動、巻き戻しはノブ。
裏蓋はヒンジで開閉するオーソドックスな方法。
シャッターの切れはフォーカルプレーン高級機に及ばないが、機能的にはそれに匹敵する。
Solagonは評判が高いが、同時代のXenonやHeligonとは同傾向の画質で、明らかな優劣は感じられない。朴念仁なので。


1963年発売、小西六写真工業製(Konica社名変更は1987)レンジファインダーレンズ固定機。
従来の高級機コニカIIIシリーズから、大幅に設計変更コストダウンしたコニカSを1959に発売、セレンメーター指針がファインダー内で確認できるSII(1961)を経て、レンズを伝統の48mmf2から47mmf1.9に変更したSIII(1963)となった。自動露出のオートSと同年発売。
コニカIIIA同様パララックス,画角自動矯正、採光窓ブライトフレームファインダーを受け継いている。
操作系はSから招き猫レバーから、ライカMに準じるオーソドックスなものに変更され、個性は失った。
アクセサリーシューはホットシューではない。
当時の標準的レンジファインダー機、例えばキャノネットよりやや小型で、セレンはサークルアイ方式ではないのでフィルター補正は手動だが、デザイン的には高級感がある。


1959年富士写真光機製 距離計連動 セレン露出計連動 ビューファインダーカメラ
レンズ:フジノン4.5cmf1.9(4群6枚ガウス型)背面ダイヤルによる焦点合わせ 最短0.8m
シャッター:シチズンMLT 1/1000-1,B、ライトバリュー、カップリング解除可能。
セルフコッキング,底面レバー巻き上げ,クランク巻き戻し
採光式ブライトフレームファインダー、パララックス自動補正、
重量:770g
当時の高級機。フジノン45/1.9の性能は開放から大変良く、距離計基線長も長く、若干の画角の差はあるが、ライカMに50mmf2しか付けないなら、ほぼ同じ結果が得られると思う。
今となってはセレンメーターは当てにならない場合もあるが、あって困るほどのスペースも重量も食っていない。焦点合わせは右手背面のダイヤル、距離は軍艦部上面の回転指標、隣に露出計指針窓。
巻き上げは底面右手、巻き戻しはギアで90度傾けて左肩にクランクがあり、上面は大変すっきりしている。


カプセルカメラXAシリーズの3番目(XA:1979, XA2:1980)
レンズ:D.Zuiko 35mm f4, 4群4枚(?),固定焦点(∞〜1.5m)実際の焦点位置は記載がない。多分XA2が常焦点とした3m程度と思う。
レンズ周りのセレン光電池によるプログラムAE。
感度ASA100と400の二段階、連動範囲EV9-17(ASA100)
シャッター速度は1/250と1/30の2速
レリーズはストロークが長めで、押し込みで絞られる。
上位機種にあったセルフタイマーは省略された。
1/30、f4でカバーできない光量ではファインダー内に赤ベロ表示が出てレリーズロック
専用ストロボA9M装着,電源オンで暗所レリーズロック解除.上位機種A11/A16はオートストロボだがA9MはマニュアルGN9のみ。
フルサイズ化したペンEE3,または固定焦点化したトリップ35という機能のカメラ。
XA2:27800円,XA1: 23800円(A9Mつき)*これでXA1を選ぶ人はよほどの解脱者でありましょう。
レンズはXA2のテッサー型f3.5を固定絞りでf4に規制したものだと思っていましたが、ネット情報はあまりはっきりせず4-4との記載があります。とすると独自設計?宿題にさせてください。
XA, XA2, XA1と使ってきて、どれも素晴らしいカメラなのですが、へそ曲がりな私はXA1が好きです。日中屋外スナップなら無敵といってよいほど。2-10m程度の完全に深度に入った被写体のシャープネスは見事なもので、35mmをはめたライカと同じ仕事を、この頼り無さげなプラスチックカメラが立派に、いやそれ以上にやってのけます。
そして電池切れを心配しなくて良いのが最高です。いついかなる時でも即応してくれます。もしレンズが接合面がない4-4ならなおのこと、炎天下の車中ダッシュボードに常備していてもバルサム切れを起こす心配がありません。
XA2-XAと高級化するにつれ、テクニックを活用できるようになりますが、割り切った用途ならXA1はお勧めの一台です。


現役時代からXAのレンズはXA2に比べて無限遠の周辺画質が低いので風景では絞り込む必要がある、あるいは直裁的にXAはXA2より低画質である、という評価をよく聞いており、長い間敬遠していた理由でした。
1980年代にXAを使っていた友人たちも同様な感想を抱いていたようで、しばらく使った後XAを「卒業」してローライ35SEなどに移行、ローライのハイコントラストで先鋭なカラー画像を褒めそやしていました。
ところがジャンク千円で救出したXAをコピーフィルムで試写すると、多少周辺は先鋭さが落ちるものの、画面の大部分は開放からかなり繊細な描写をしておりコピーの解像力に負けていません。80年代皆が使っていたカラーポジの解像力はコピーフィルムの半分以下のはずで、なぜ背反した結果が出たのか悩むところですが、考えられる理由は、コピーフィルムはガンマが高いため、コントラストが低いレンズでも解像力さえあればよい結果が得られるのに対し、カラーポジではよい印象がなかったのではないかと思います。
左からXA1, XA2, XA。バリアのレンズカバー部分の形状が、XA1では球の一部、XA2は卵、XAはオーバルサーキット状。またXAは上面がフラットで、XA1,2はやや台形に盛り上がっている。


ただ周辺光量低下が大きめかもしれません.全長を短くするために望遠タイプになっており,レトロフォーカス型のような周辺光量増大効果がないためかと思います.しかし,この周辺の明るさの落ち方も相まって玄人好みのする,雰囲気のある描写ができるカメラだと思います.
XA のレンズの評価が実力よりも低めになった原因としてもう1つ考えられるのは,絞り優先オートだからだというのもあると思います.XA2などですと,プログラムオートなのでどうしても割と絞られてしまうのですが,XAは開放絞りを頑張って使えてしまうので,そうすると,あらが目立ちやすいのだと思います.
XA では絞り羽根が2枚で,ちょっと絞ったときのボケが余りきれいでないのと,絞り込んだときの輝点があまりきれいに写らないのは,上記の諸問題よりも気になります.しかしまあ,これは,廉価なカメラなので仕方がないのではありますが.この点についてはやはりCONTAX Tは優れていますし,もうちょっと古い固定鏡筒カメラや,その前の蛇腹型(レチナとか)の出番になります.焦点距離が長く口径も大きくてよくボケますしね.結局,いつものことながら,使い分けでしょうか??


1957年マミヤ光機製 ビューファインダーレンズ固定機
レンズ:トプコールM35mmf2.8(4群6枚ガウス型)
シャッター:セイコーシャMXL(ライトバリュー)1/500-1,B
セルフコッキング,レバー巻き上げクランク巻き戻し,カウンター自動復元
距離目測、最短0.6m
オリンパス35が先鞭をつけ、流行した35mmレンズ固定装着のオーソドックスなビューファインダーカメラのひとつ。国産では最も早くライトバリューを採用。ただしシャッターは倍数系列ではなく、絞りとの連動もしていない。単独露出計の目盛りを移し替えるだけ。今となっては絞りシャッターカップリングはないほうが便利なのでこれでいい。
同時発売のマミヤワイド(距離計連動)とともに、通常は新種ガラス使用と銘打たれたセコール35mmf2.8(4群6枚)が付いているが、ワイドEにはトプコールが装着されたものがある。
ワイドにもトプコール付きがあるとするサイトがあるが、現物も画像も見たことがない。
マミヤは多くの他メーカーにボディを供給していたが、逆にマミヤボディにセコール以外のレンズ銘柄は、マミヤシックスのズイコー、シムラーがある。
さて、ホースマンプレス104に装備されたマミヤセコール105mmも東京光学製といわれていて、マミヤワイドのセコールはマミヤ自社製なのか、東京光学製の刻印違いなのか、別とするとなぜ東京光学から供給を受けたのか、自社製供給が不足するほど当時人気だったのか?大変疑問がある。
写りは大変良好だが逆光に弱くゴースト、グレアが出やすい。当時の広告では内部の迷光対策を宣伝しているが、しっかりしたフードは必需品。
このスペックにしては過剰な重量で、ライカM+35mmよりだいぶ軽いのだが、レバー巻き上げに予備角がなく操作感は滑らかさに欠け、Mライカより持ち重りがしてしまうのは不思議。


RFの最初期型が55年のAです。本体に厚みがあり、ビハインドシャッター。
テッサー型45oF3,5は、レンズ交換型ミノルタ35の梅鉢レンズにほぼ同じ物。
レバー巻き上げ、セルフコッキング。57年にはブライトフレーム付きのA2になる。レンズも45mmF2,8になる。
58年、100mmのレンズと、45mmの交換できるようになったのが最終型。(この間細かな改良がある)
私の個体は、シャッターがコーナンフリッガーから、5枚羽のシチズンに成った、後期型F3,5のAです。レンズほぼ梅鉢なので、写りは良い。コートの問題で、カラーには強くない。
本体に厚みが有る。加えてレバーの巻き上げ角が大きい。保持性は悪い。


スプリングのパール。48年135に成り、沈胴のコニカT。ヘキサーF4,5、3,5,2,8付。
51年コニカU。此れはダブルヘリコイドと言われる半沈胴。
ヘキサノンF2,8付。補色RF。シャッターチャージは手動。
曲線型のレンズボードのエプロンが特徴。55年レンズをヘキサーF3,5、2,8にした普及品UB。
56年UA。レンズをヘキサノンF2へ、Uの半沈胴にストッパーを付け、やっと固定鏡胴へ。普及品としてヘキサーF3,5付UBm(此れは、UBと違い、固定鏡胴)
57年V。前面レバー巻き上げ。セルフコッキング。ブライトフレーム付。58年VA。パララックス修正の生きているファインダーへ。
私の個体はVA。ノブ巻き上げ、シャッターチャージだが、Vより小型。私Vも持っているが、前面巻き上げよりUAの方が使いやすい。(U、UAは、アイトレットが無い、ケースが必要)
UAもVも48oF2ヘキサノン。此れはズミクロン並みに使えるレンズ。UAは私にとって現役カメラ。
画像はUです。


現物写真よりも、当時の広告の方が貴重かもしれません。
ミノルタAは、学校の先生がお持ちでしたので印象に残っています。持たせていただくとごろっとして驚きました。
45mm梅鉢は、24x32用設計のために、ライカにつけると四隅の解像力が不足するという話を聞いたことがありますが、レンズシャッター機は一足先に24x36だったのでしょうか。描写はいかがでしょう。
コニカIIAは、程度が良い個体はなかなか見かけません。
ヘキサー50mmは、4枚玉かと思っていましたが、ヘリアー型5枚玉だったんですね。認識を改めました。


カメラ発売当時の広告。細かいデータと共に、企業の当該機の特徴が、端的に表現されています。確実な一級資料だと思います。
梅鉢レンズ。(ミノルタ35の梅鉢は24×32なので、周辺が流れる)此れは、使ったことのない方の偏見?
ニコンS(24×34)とS2。同じレンズで、問題ありません。
ミノルタAのレンズ。レンズシャッター機ですが、ビハインドシャッターなので、ミノルタ35の梅鉢とほぼ同じ時期の設計と思います。梅鉢にはF2,8の後期型が有ります(A2にもF2,8がある)
本家のテッサーもF2,8は周辺が流れます。均一に流れさすか、中心部を鮮明にするか。この設計思想の差だと思います。
F3,5モノクロは良いのですが、カラーは?です。F2,8はカラーも良いので、コートが変わった?のだと思います。
ヘキサノンF2,8。PHOTOGRAPHYの広告はUAの物ではなく、Uの物です。従ってレンズはヘキサノンF2.8です。コニカは周辺部の流れを均一にするため、テッサー型のヘキサーではなく、ヘキサノンにしたと思います。


1970年 富士フィルム製 セレン光電池によるプログラムEEレンズシャッター機
レバー巻き上げ,クランク巻き戻し
1967年発売の初代フジカコンパクト35を、プラスチックと軽合金により軽量化(440g→360g)
レンズ:フジノン 38mmf2.8、4群5枚、前玉回転、目測。
シャッター:セイコーLA (プログラム1/250-1/30、B、マニュアル絞りはX接点:1/30固定)
フィルム感度ASA25-200
当時としては軽量の初級機.キヤノンデミのようなモナカ構造。
レンズ周辺や感度表示はプリント。操作感触は極めて安っぽい。
ただ当時のカメラ毎日カメラ白書の成績が、驚異的な高画質だったので興味を持ちました。
レンズ突出量はそれなりにありながら、5枚構成というのは小型化のための多数枚構成ではなさそうで期待できます。


とは逡巡したのですが先述のV型をお話するにはこの機種にも触れませんと片手落ちと思いましたので、ご紹介いたします。
コニカUBは四年ほど前に発表されたコニカUの普及機として1955年にU型のラインナップに加わった機種です。
詳しい説明はWeb上にいくつか見る事が出来ますのでご参考にされると良いと思います。
T型の武骨な印象を和らげるために、エプロン部に曲線が取り入れたデザインがこのカメラのモダンさが表れています。
レンズはヘキサ―50mm F2.8と画像のF3.5 です。
このレンズをWヘリコイドの沈胴式鏡胴に入れています。
シャッターは定評の有るコニラッピッドS B、1〜1/500です。
先行したU型にはTが用意されていましたが、UBは普及機の位置づけで省略されています。
昭和30年にF3.5付きで27,000円。今日ならざっと五十数万位ですかね。フルサイズ機に標準域のズームレンズ付きの値段くらいです。
工作精度が素晴らしく、少しの整備で実用になる個体も多いと聞きます。美しくて小さくて少し持ち重りのするカメラです。


れんずまにあ様が投降した、ライトコンパクト以前に、コンパクトが有ります。コンパクト35と、ライとコンパクト。レンズ、シャッター共同じですが、重さ以外に差が有ります。
ライトコンパクトは、プログラムシャッター。Aを外すのは、フラシュ用。30sでの絞りだけです。
これに対して、コンパクト。Aを外し、絞り、シャッター速度共にマニュアル設定ができます。
当時のセレンが不安定な現在、コンパクトは、マニュアル撮影ができる。今と成っては、此方の方が生き延びている。
ライトコンパクトS,コンパクトSはRSを装備、F2,5にアップグレイドしている。(加えてセルフシャッター装備)コンパクト35、ライトコンパクト(コンパクト35S,ライトコンパクト35S)共に写りは抜群。コンパクトカメラを発売したフジの意気込みが感じられる。
私、コンパクト35とライとコンパクト35S持っている。がコンパクト35Sが手に入らなかった(数が少ない)コンパクト35S,めぐり合うと速買いだと思う。
当時のフイルムの性能。これ等のカメラ、ASA設定が200迄しか無い。現代の400フイルムは使うのが厄介。現代では、記録用の100フイルムがベストと思う。


此れは、昭和29年発売のニコンS2のコピー版(一般にRFコンタックスのコピーと言われれが、時代背景を考えると、私はニコンS2のコピーだと思う)
フォーカルシャッターを、コパル500sのレンズシャッターに、レンズを固定式にした物。
外観は、ほぼニコンS2に類似。但しファインダーは、等倍ではなく0,7倍。仕上げもニコンには劣る。
レンズが2種類。ヤシノン45mm、F2,8付(4群5枚、12500円)とF1,9付(6枚玉、18000円)共に富岡製。
F2,8でも5枚玉のクセノター。当時から写りには、評判が。
私の個体は、F2,8の方。確かに写りは良い。然し、価格の差、ニコンとは差が。
私、別に父の形見、ニコンS持っているが、仕上げが遥かに劣る(特にメッキ、作動感)
とは言え、後のセレン露光のヤシカリンクス(F2.8)CDS自動のエレクトロ35(F1,8)の基礎を作ったレンズである。


コンパクト35はマニュアル露光ができるとは、認識していませんでした。
当時のEE、任せ切るには不安があり、またマニュアル露光の腕に覚えがある方がまだまだ多かったと思います。
当時距離目測も当たり前のように使いこなしていたのでしょうね。


1955年、フイルム会社の団体が<芽生えカメラ>を構想。
57年これにフジが呼応したのが、57年のフジペット。
此れは120フイルムを使った66ボックスカメラ。
小学生対象と言うことで、黒、赤、黄、緑、グレー、橙、金のカラーも有った。61年にはセレンEEのフジペットEEも出来た。
57年、此れを135にしたのがペット35。こちらはフジペットの兄貴分。
中学生用?45oF3,5フジナーK、200sコパルシャッター。目測前玉回転3枚、此れは光学ガラス3枚玉。
プラスチックとアルミ製で300g。本体もフジペットより小型。
このカメラ、フジが本気で作った、コンパクトフジカの元祖。
レンズがしっかりしている 。隅は流れるが、なだらか。
ノバー付きのイコンタ35と差が無い。いかにも銀塩と言う画像。
現代の高級フイルムより、記録用フイルム辺りが、よく合う。
全て手動であるが、銀塩写真機の基礎が学べる。
構造が簡単で、故障が無い。私のように目が悪い老人にも使える。
此方も黒、赤、緑の3色ある。私の個体は緑。


大学時代、年上の後輩がFuji Petで写真入門したと話しておりました。
当時は裏紙つきロールフィルムがとりわけ安かったこともあり、今では想像できない子供用ブローニーカメラが成立したのでしょう。
単玉70mmf11でシャッター速度1/50とB、多分晴天屋外ではネオパンSSでf16からf22の条件でしょう。
そうすると固定焦点でも被写界深度が深く、6x6の大画面で拡大率が低く、露光不足や過度による諧調の低下を救ってくれる。
大伸ばしはしないので多少のボケは気にならない。
ペット35はブローニーの有利さを捨てた代わりに、短焦点のメリットを最大限使って明るいf3.5でも実用距離を十分深度に入れられます。
しかもお子様用ではもったいなさすぎるほどの3枚玉。
だってツァイスイコンやレチナのベーシックも3枚玉なんです。似た対象ユーザーのフェラニアは単玉です。
最近トリオターやカッサーなどの3枚玉を高く評価していますので、フジのこだわりは素晴らしい。
絞りの選択肢が大幅に広く、開放なら屋内や夕方でも撮影可能でしょう。
コニレットと競合するでしょうが、汎用フィルムが使えるペット35が圧倒的有利かと思います。
総じて、子供用とは思えないほどの高いスペック。
こういうのを投入してくるのは、やはり日本人の凝り性、子供を軽視しない真摯さでしょうか。
将来のヘビーユーザーを養成する意図は、ナースマン様を拝見すると、完全に果たされたと確信します。


ここではすでに1型が紹介されていますが、僕としては距離計搭載機の精度にしびれました。もちろんファインダの明るさや繊細なフレーム、ボディの小ささ、美しさ、巻き上げ操作の軽さなども。
特に、入手したIII型がシンプル形状を保ったまま距離計を内蔵しており、かつ、コンパーシャッターという最高の仕様でした。窓枠もなし、革も緑で、僕の理想のモデルです。ただし要整備(シャッター粘り、距離系ズレだけですが)なので、どうするか考えているところです。
定点露出計内蔵の最終期、Werramatic や、オートアップと同等のアクセサリも順次届く手はずになっています。
拙宅にもいくつかありますが,十分使いこなせておりません。
交換レンズがまた魅力的ですね。
近接デバイスがあったとは全く知りませんでした。本編でも深く掘り下げられるのでしょうから、楽しみにお待ちしております。
計画経済ならではの仕上げの荒さが少し目につきますが、愛すべきシステムと思います。
初期型のテンポールシャッターを修理してくれるところがないかなあ...
Werra5, Tessar 50mmf2.8, 開放,1/30, 富士フィルム業務用400


すでにかなり、情報過多ですが・・
https://shiura.com/camera/werra/index.html
シャッターですが、検索すると、修理ノウハウのありそうな修理屋さんが、数件、見つかります。
「ヨコタカメラ」さんはウェブでPrestorの修理をされた記録を記載されています。
https://yokota-camera.com/wp/werra%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%81%AE%E4%BF%AE%E7%90%86/
「まつむらかめら」さんは X でバックシャッター付きのシャッターをいじるのが好きだと
書いておられるので、Prestor は対応できるのではないかなと思います。
https://x.com/search?q=%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%A9%20from%3Aclassicalcamera&src=typed_query&f=live
うちは、ジャンク4台セットを買ったのですが
I : Vebur シャッター粘り --> 修理した
III : Compur シャッター粘り --> プロに依頼するか検討中
V : Prestor 1/500秒仕様 完動
mat : Prestor 1/750秒仕様 シャッター不動、メータ不動
という具合でした。mat は部品取りにお譲りしてもいいかもです。吊り輪も欠品ですので。
I や mat は少し整備のため分解しましたが、ボディ、裏蓋、距離系フレームなどがダイキャストで、
プレス部品の箇所を裏打ちするように入っており、思った以上に硬派な作りだと思いました。
レンズもまちがいないものですし、なかなか合理的な設計になっている感じがします。
ただ、シャッターが確かに難点かもですね。
接写アクセサリは添付画像のようなもので、2種類あり、これは寄れる方です。


といってもX入ってないので見られなかったのですが(笑)アメーバブログやってはおられるようです.ぼちぼち検索していきます。
オートアップは今まで見たことがない形状で、とてもそそられますね。
続々色々と到着予定ですね。記事を楽しみにしています。
私も久しぶり引っ張り出して動かそう...
拙宅には1型とWerramaticが,稼働しています。
シンプルな1型は、PRESTORシャッターの遮光機能が故障しており、巻き上げで全開してしまうため、レンズを覆ってやる必要があります。
まあそれは、セルフキャップが故障しているフォーカル機でも同じなので、ちょっと面倒だな程度ですけど。
WerramaticのPRESTORシャッターは大変快調で、露出計も動いているので操作して楽しいです。ただし交換レンズが薄い曇りがあり、標準だけで使うのなら,非常に快適な上下像距離計に後ろ髪を引かれますが、とりあえず1型でいいのかなとも。
しかしこれで大衆機なんですよね。すごいなあ。
Werramaticと交換レンズ35mm,100mm


この種のEEコンパクトカメラは初代キヤノネットからしてF1.9で、その後もスペック競争のため F1.7 近辺のレンズを搭載した大きく重いカメラが主流でした。写真のフジカコンパクトデラックスもフルマニュアル撮影が可能ですが、約650g とかなり重いです。
しかし、コニカC35(じゃ〜に〜コニカ)の出現により小型化へかじを切ります。コニカC35やフジカGER(330~350g)のように軽量化が進みますが、多くはEE専用機でマニュアル露出ができないとか、電池がないと動作しないものがやはり多数派です。
そのような中で、メカニカルシャッターを搭載し、電池がなくても動作する限られた機種が、オリンパス35RC(410g)と、このリコー500G/GS/GX(420~440g)になります。初代キヤノネットや前述のフジカコンパクトデラックスからすると F2.8 へと暗くなりましたが重さが 2/3 以下に軽量化され、ボディの幅やレンズの突出量も相当短くなりました。
35RCに対するリコー500系の利点は、マニュアル露出時も露出計が動作すること(ファインダ内で適正絞り値が指針表示される)、シャッター速度の低速側が 1/8 まであること(オリンパス35RCは1/15まで)の2点が大きいと思います。
リコー500系共通の特徴
・メカニカルシャッター 1/8〜1/500秒, B(ビハインドシャッター・ビハインド絞り)
・針押さえ式シャッター速度優先EE
・4枚羽根絞り(猫の目でなく辺の丸い正方形) F2.8〜F16 手動設定可能
・露出計がマニュアル露出時も動作
写真のモデルは500GSで、500Gとはデザインが違うだけです。500GXになり、シャッターロック、バッテリーチェック、シャッターチャージインジケーター、多重露出機能が追加されます。
さらに興味深い点として、ほとんど国内では見かけられない(よってあまり知られていない)ようですが、台湾リコー製の類似機種があります。スペックはほとんど変わらないようなのですが、よく調べるといろいろ違いがあります。
・台湾製はフレームが樹脂化されている(フィルムレールが樹脂の黒色になっている)
・台湾製はボディの構造が違う(国内製はキヤノンデミに似たモナカ構造で、裏蓋もアイピースごと全体が開くが、台湾製は深堀りのトップカバーと、普通の裏蓋構造になっている)
・台湾製にはワインダーが取り付けられる!(スプリングモーター)
前述のように国内製で比較するとオリンパス35RCが最軽量なのですが、調べると、RICOH 500RF が公式380gで最も軽いようです。
国内生産 RICOH 500G, 500GS, 500GX 420〜440g
台湾生産 RICOH 500RF, 500ME, GX-1 380〜400g
リコー自身のリスト https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/ricoh-filmcamera/cameralist/1961-80.html
こちらには 500ME しか書かれておらず、500RF, GX-1 が出ていません。
外観参考 https://www.flickr.com/photos/zombiebirdhouse/9629430674
500ME に関する記事、貴重なスプリングワインダー装着時の画像 https://camera-kaukau.lekumo.biz/arrow/2018/06/500me-b1bb.html
500RF に関する日本語記事 https://blog.goo.ne.jp/tomys800/e/9a3ef176080b4f3ad87863800885cc6b
500RF の取扱説明書、末尾に重量 380g と書かれている https://www.cameramanuals.org/ricoh_pdf/ricoh_500_rf.pdf
距離計連動の35mmフルサイズメカニカルカメラで最軽量は、この500RFではないかという気がします。
手元の500GSは、リコーエルニカFと2台セットで送料込み1,000円のジャンクで購入しました。向こうが見えないぐらいファインダが曇っており、露出計不動とありましたが、ファインダは清掃でとてもクリアに。露出計も動作しております。裏蓋のモルトなど整備してから試写してみる予定です。全体に操作系が素直で操作感も軽く、シャッターも針押さえ式らしくストロークは長いが落ち方もよく、(試写結果はまだですが)なかなか良いカメラです。同じカメラが SEARS や HANIMEX ブランドでも売られていたようです。


1955年頃発売の距離計連動カメラです。レンズは富岡光学TRI-LAUSAR 4.5cmF3.5
シャッターはコパルで B・1〜1/300 セルフタイマーあり。
枚数カウンターは手動セット・順算式。ノブ巻上げ、巻き戻しでセルフコッキングではありません。
1950年代半ばに現れ、4〜5機種の35mm距離計連動式カメラを発売した後に姿を消してしまったメーカーの最初の製品のようです。35IIAという機種が存在する為、35ISを35(大文字のアイではなくローマ数字のI)Sとする説もあります。
しかし情報が少ないですね。海外のオークションサイトにもチラホラ現れますので、さほど小さなメーカーだったとは思えないのですが。
レンズ・シャッターとも当時としては、割と上級品で組んであると思います。ただ、内部の歯車やアーム類は薄めの真鍮製で、耐久性には問題があるかも知れません。
私は、このカメラの造形が気になって手に入れました。軍艦部の直線と曲線が混じりあった段付きの柔らかいな姿、カメラ本体を薄く見せようとフィルム圧板の取り付け部をわざわざ裏蓋をプレスで押し出している努力。どちらも他より綺麗に見せようとする熱意を感じ、どこか海外からの品のような個性を感じます。
どなたかこのカメラメーカーについてご存じでしたら、何かご教示頂けると嬉しいです。
かつてのカメラコレクターズニュースに執筆された方々のような、真のコレクターでいらっしゃいますね。
私は戦後黎明期の産業について全くわかりませんが、カメラレビューも無くなり、粟野様も身罷られた現在、このような高度な情報の行き場がなくなっています。
受け皿があればよろしいのですが...


申し訳ありません。私はカメラコレクターと言われるほどの者ではございません・・。その証拠に最も高価なカメラでも1万円台、殆どはワンコインから数千円で手に入れた物ばかりです。「何だかボロっちぃけど、動くかな?」というブツをリサイクルショップで手に入れ、撮ってはバラしの繰り返しをするのが好きなだけです。ですから自慢できるようなカメラは持っていません。私が変わったカメラばかり投稿するのがいけなかったのかもしれませんね。今度はもっと一般的なカメラも混ぜてご投稿しますね。
ただ、フィルムカメラに関するコンテンツが確実に減りつつある現在、こちらのような素晴らしい情報交換の場が存在するのに便乗し、「こんなカメラもあったよー、こんな風に動くよー」とご紹介する事でフィルムカメラの楽しみを一人でも多くの方に共有していただきたかっただけです。
1958年発売の距離計連動35mmカメラ
レンズはヘキサノン48mmF2.0(5群6枚)
シャッターはセイコーシャMXL(B・1〜1/500)
重量は800g(実測)定価34,700円
巻き上げは鏡胴脇のレバー2回押下
発売数か月後により明るい50mmF1.8レンズ搭載機が追加されました。
一度は覗いてみたくなる「生きているファインダー」のコニカIIIAです。
III型の軍幹部を大幅に改めてプリズムブロック3ケとレンズで等倍ファインダーを実現しています。ブライトフレームはパララクス補正に加えてフレームの大きさまで変化させるという複雑な動きをします。ブライトフレーム採光窓を追加し、重なり合った2枚のマスクフレームが移動することで画角の変化を表現しています。
プリズムを使用していることでファインダー内への埃侵入や曇りの発生が抑えられており、製造から60年以上を経ても視界はとてもクリアです。接眼部・対物側ともプリズムが露出していますね。
IIIA・IIIMで使われたプリズム式のファインダーは後継のSシリーズではコストと重量削減の為かガラスとミラーの組合せ式に戻りました。
またIIIAになってセルフタイマーレバーと「猫の手」巻上レバーのデザイン、巻き戻しノブが変更されています。
1959年発売の距離計連動・露出計連動35mmカメラ
レンズはヘキサノン50mmF1.8(5群6枚)
シャッターはセイコーシャSLV(B・1〜1/500)
重量は825g(実測)定価36,500円
巻き上げは鏡胴脇のレバー2回押下(ハーフ時は1回)
IIIA発売の翌年、セレン電池式連動露出計とハーフフレーム撮影機能を追加したIIIMが発売されました。IIIMには48mmF2.0レンズを搭載したモデルは存在しなかったようです。
セレン電池パネルは大型の跳ね上げ式で、折り畳むとファインダーや採光窓を塞ぐ形になります。ただ、このヒンジがセレン電池パネルの枠と一体の薄いプラスチック製で、開閉には気を使います。事実、出回っているIIIMのほとんどの機体ではヒンジ部分に破損やヒビが見られます。ストラップで首から下げる時も引掛けないように注意しています。
ハーフフレーム撮影には付属のハーフマスクを使用しますが、これも失われていました。このマスクの造りは、アパーチャーのマスク部分とアームを押すためのツバが一体化されていて結構剛性の高いもの。巻取りスプールの上部にあるアームがツバで右側に押されると、猫の手1ストロークでハーフ分巻上げとシャッターチャージが同時に行われます。ハーフ使用時には背面の窓に赤マーク出ます。ただ、ハーフで撮ると中望遠になってしまうので、どれくらい需要があったのか・・。
またこのIIIMでホットシューが装備されました。
コニカIIIAの後に発売されたIIIMではシャッターもセイコーシャMXLからSLV
へと変更されました。
これは新設された露出計のメーター部分がIIIA迄のセルフタイマーのスペースに設置された事が理由です。MXLはシャッター内部にセルフタイマーが内蔵出来ないこと、SLVは当時新しい製品だったことで採用されたと言われています。
シャッターの変更に伴い、外観はもとよりシャッタースピード系列も変更されました。
MXLはB・1・1/2・1/5・1/10・1/25・1/50・1/100・1/250・1/500
SLVはB・1・1/2・1/4・1/8・1/15・1/30・1/60・1/125・1/250・1/500
大陸系列から倍数系列になり、1速増えています。
更にLV値でのリングの連動が無くなり、絞り・スピードも単独で操作できるようになりました。LV値は鏡胴下に表示されます。
IIIMは最終型しかもハーフ切り替えなので以前から気になっていましたが、ハーフマスク紛失個体が多く、近所にレンズ程度が良い個体があるものの、セレンカバーが破損欠損していたりで結局手にしたことがありません。
マスクは自作すればなどと気楽に考えていたら、そんな複雑なシステムなんですね。紛失個体に気軽に手を出さないでよかったかも。
その点ではオーソドックスな最終発展型のIIIAの方が現実的かもしれません。
レンズはf2とf1.8の描写の差など興味深いです。
実用上1/3絞りが大きな違いにはならないと思いますが、セールスでは大差になった時代なのでしょう。
それよりも、シャッター速度が倍数になった方が大きいですね。まあ今使うにあたって大陸系で困ることは少ないのは確かですが...


私もマスク部分は自作するとして、アームを押すのにどうすればよいのか思いつきません。軍幹部を開けて対処するにも、戻すのが面倒ですし。
わずか5mm程度水平に押すだけなのですが、結構左方向へ押し返す力が掛かっています・・。純正のマスクが付いている機体を探すのが一番かと思いますね。
1959年発売
フジの35mm固定鏡胴マニュアル露出コンパクトカメラ。
シャッターはコパルで B・1/25〜1/200
レンズは3群3枚フジナーK 4.5cmF3.5 最短撮影距離は0.5m弱
定価はケース付きで¥41,000 重量は実測295gです。
枚数カウンターは手動セット・順算式。シャッターはレンズ鏡胴脇のレバー左手側を下げてコッキング、右手側を下げてレリーズ。その後、背面の小さなレバーを右にスライドさせてフィルム巻止め解除となります。このレバーはフィルム巻き戻しの時にも使用します。
貼革は他に赤・緑色も確認、機種名はレンズ右上ボディに刻印されていますが、少数ながら機種名をプリントしたシールを貼付した機体も存在を確認しましています。
言わずと知れた35mm子供用カメラの決定版、ペット35です。定価41,000円は当時の物価を考えれば現在の5万円くらいになるでしょうか。
スペックだけで見ればコンパクトなサイズで必要最低限の機能、35mmフィルム入門用としても十分の出来だと思います。3枚玉の写りが良いのは現在も多くのファンがいることで証明されています。私もファンの一人です。ストラップが使えるようアイレットが両側に付いているのもポイント高いです。
フジペットシリーズは、ブローニー版は固定焦点の単玉レンズ、シャッターがBと1/60だけで絞り動作のみフジペット(1957年発売)は手動、フジペットEE(1961年発売)はセレン電池により変化するものでした。
フィルム室に貼ってあるシールには「ネオパンS〜SSS」のイラスト。「SAFETY FILM」の文字も確認出来ます。その意味はネットで調べるまで分かりませんでした。
1958年発売 レンズ固定式35mmカメラ、BALDESSA-1に連動式距離計を追加装備したモデル。1bでは更にセレン電池による非連動式露出計を備えます。
レンズはColor-Baldanar 45mmF2.8(3群3枚)
シャッターはプロンターSVSでB・1〜1/500、LVによるSSと絞り環のカップリング有り、セルタイマー有り。ハーフミラー処理をされたファインダーにはブライトフレーム。枚数カウンターは底面の巻上レバーの影に有り、手動セット・減算式。
全体的に丸々とした可愛らしいデザインを持っています。やや独特な操作系を持っています。軍艦部にはアクセサリーシュー以外何も無し。レリーズは鏡胴脇、フォーカス操作はその上のダイヤル回転で行います。
底部にコニカパールに使われてたような形状の巻上げノブ(折り畳み式)が配置され、これを起こすと枚数カウンターが見えます。巻上げノブ半回転で1枚巻上げ。カメラのスタンドを兼ねるT-RレバーをR側にスライドさせると固定されていた巻き戻しレバーがパっと立ち上がります。突き出た三脚穴の金具にはフィルムリマインダーの小さな窓が有ります。
本機は使って見ると見易いファインダー、フォーカス操作も慣れれば右手人差し指で出来るなど、変わってはいますが良く練られたカメラかと思います。少々傷のあるレンズですが、実写はヌケも良く華やかに写りました。
機能的にはレチナIIISと同じですが、皆様ご存知の通りマウントが微妙に違っていてレチナとは互換性がありません。
標準クセナー50mmf2.8の写りは満足行くものでしたが、数年後海外通販でテレクセナー135/4を入手できた以外全く交換レンズが入手できず、諦めて行きつけ店舗で下取りに出したところ、135でも珍しいのか即座に買い手がついたようです。
おそらくご紹介のバルデッサと同じボディで、独特の操作性ですね。
ごろごろしたハンドリングで、ケースがあったので取り落とすことはありませんが、底部のキーでフィルム送りするので裸で使うとちょっと怖い。
最近トリプレットがすごくよく写ることを再認識し、各社のベーシックな小型カメラに興味が向いています。
画像バルダマチックIII バルダクセナー50/2.8開放,1/30,フジカラー業務用400


レンズ交換式があったのですね!写真を見ると確かに同じボディのようです。ちょっと興味がでちゃいますね。
ブライトフレームを綺麗にするのにトップカバーを外したら、空きスペースが・・1bに露出計を入れるための空間がポッカリ空いてました。
1972発売。距離計連動式プログラム自動露出カメラ。
レンズはミランダ/ソリゴール 38mmF2.8 撮影距離は0.9m〜∞
電子シャッターはセイコーESF(SS4〜1/800)でシャッターをロックするリングを備え、ソフトレリーズも標準。フィルム感度はASA25〜800
セルフタイマー無し、ホットシュー以外に外部フラッシュ用ソケット有り。±1段の露出補正有り。
当時一眼レフ専業だったミランダカメラ唯一の距離計連動コンパクトカメラです。
コニカC35の大ヒットの後を追うように多くのメーカーから同じようなサイズのコンパクトカメラが発売されました。ミランダカメラもカメラの小型カメラブームの流れに乗ったようです。
センソレットのボディはC35より50グラムほど重く420gあり、持った感じもしっかりしています。
電池は現在は生産を終了しているHM-N(NR52)型水銀電池 1.35Vを2個使用しますが、LR44の高さをかさ上げした物を2個入れることで代用できます。
この大きさのカメラには珍しい露出補正ノブを持ち、専用フラッシュを使用することでフラッシュマチックも実現。またテレ/ワイドコンバーターレンズが用意されていました。クロームボディには6色の貼革バリエーション、ブラックボディも存在しました。
ファインダー内表示はC35のような指針は持たず、フラッシュマチックの時にだけ絞り値が表示されます。以上の内容でC35とほぼ同価格はミランダカメラの企業規模ではかなり頑張った方でしょう。
写りは線が細くやや寒色系で、コニカがC35で狙った写りとは路線が違うように感じます(私の個体だけだったらすみません)。
1972年発売の35mm距離計連動・SS優先自動露出カメラ
レンズはキヤノン40mmF1.7(4群6枚)撮影距離0.8m〜∞
シャッターはコパル(B・1/4〜1/500sec) フィルム感度はASA25〜800 セルフタイマーあり
ファインダーはパララクス自動補正あり 絞り値表示あり カウンターは自動リセット・順算式で、表示が1になるまでシャッターは切れません。使用電池はH-D水銀電池1ケ(LR44で代用できます)
1961年に高機能・低価格で発売されて業界を震撼させたキヤノネットの3世代目にして最終機。2世代目のニューキヤノネットとの違いはバッテリーチェックボタンの有無や巻き戻しノブの形状などごく僅かです。
絞りリングをA位置から外せばマニュアル撮影が可能、その場合露出計は切れます。重量は615g。同時代の競合機種コニカC35FDに比べ大きさはさほど変わりないが1.5倍近く重い。
小型レンジファインダーカメラとしては優等生で、安定して良く写ります。欠点らしい欠点も無く、逆にそれがつまらない、と思う事さえあります。
その為か、せっかく綺麗にレストアしたのに何故か持ち出さない1台です。
10年間以上販売され続け、販売台数は100万台以上と言われていて、比較的良く見かけますが状態の良い物は少なくなりました。
私,今は「狸おやじ」の名で中判カメラやシートフィルムの紹介をしておりますが,若い(少年の)頃にこのキャノネットQL17とコニカC35FDを使っておりました。どちらもコンパクトで使いやすいカメラですが,仰るようにQL17はC35FDと比べると少し重い。F16に絞り込んだ時の解像度を四つ切プリントに拡大して比較したことがありますが,C35FDの方がQL17より(特に中心付近で)良い結果でした。当時,F値の小さいレンズ程性能が良いと考えていた私には意外な結果でしたが,これがきっかけとなり,その後欧州でライカMとコンタックスGを購入し,やがて中判テヒニカを入手することになりました。レンジファインダー機の利点は,SLRより小型軽量になるだけでなく,フランジバックの短い広角系の優れたレンズを搭載できる点だと知ったのも,この2つのカメラが最初でした。自分の「レンジファインダー遍歴」の原点を見るようで,とても懐かしく拝見いたしました。


何とキヤノネットやC35FDをお若い頃にお使いになっていてのですね。羨ましいです。
これらのフィルムカメラを手にしたのが還暦近い5〜6年前、新品の頃にお使いになっていた方からのリアクション、とても嬉しいです。
私には大きなフォーマットは(今からでは)難しそうですが、写真機ならどんな物でも大好きな私は大きくてメカニカルなカメラに関する情報も楽しく拝見させて頂いております。
これからも暫くの間コンパクトカメラを中心に投稿をする積りです。偶にクスっと笑っていただけたら幸いです。
小型メカニカルカメラの詳細な解説を興味深く拝読しております。今後とも宜しくお願いいたします。私も機械式のカメラが好きですが,資金と時間が無いので収集は諦め,気に入った機材を少数選び,徹底的に使うスタイルを楽しんでいます。
コニカC35FDは,私が高校生の時に新品で買った「スタートカメラ」でした。
3万5k円程でしたが,自分の小遣いを貯めて買った最初のカメラで,長く愛用しました。ヘキサノン38mmは性能の良いレンズで,F16で撮影したポジ画像を拡大して比較すると,友人のSLR(Pentax)の35mmの画像より高解像でした。広角のレンジファインダー機は当時の(高価で重い)SLRsより高画質だったのです。れんずまにあ様の解説(No. 1721)にあるように,C35FDはフラッシュマチック機構付で,ストロボをシューに取り付けると距離計に連動して絞り値が調節されオート撮影ができる。また,露出計の針を絞り値に(SSを調整して)合わせると背景光量とストロボ光量を一致させる日中シンクロ撮影ができる。全速シンクロ同調(~1/500秒)のレンズシャッターを駆使して,日中シンクロの基礎(リンホフテヒニカ,No. 2555-56)を学びました。
これに味を占め,次はマニュアルでも撮れるレンジファインダー機として,キャノネットQL17GIIIを購入しました。
このカメラも使い易く,10年近く現役で活躍しました。小型ながらファインダーのパララックス補正があり,総金属製のボディーは多少重いですが,見た目の洗練度はC35FDより上でした。でも若かった当時の私は,より高画質のカメラとレンズに憧れていました。丁度登山や冬山に熱中していた頃で,アルパインカレンダーや山岳写真集を見ながら,いつかリンホフとスーパーアンギュロンを手に入れたいと考えていました。それ以降の話は,このスレッドから外れますので,別の機会に「リンホフテヒニカ」等でご紹介する予定です。


1959年製非連動露出計つき距離計連動35mmカメラ
レンズはCOLOR-HAPONAR45mmF2.8 撮影距離は1m〜∞
シャッターはPRONTOR-SVS(B・1〜1/300)セルフタイマー有り LV値による絞りSSリングの連動有り
重量は実測530g カウンターは底面で手動セット・減算式
巻上げは背面でレリーズは鏡胴脇にあります。背面はヒンジ式ドア。
PORSTはドイツの写真用品商社で数多くのメーカーからOEMで自社ブランドのカメラを調達していました。このHAPONETTE EBも例にもれずRegula-Werk King KG製のカメラと思われますが、このメーカーに関しての情報が少なく確証はありません。BALDAのデザインにも通じる丸みを帯びたデザインはこの時代ドイツでは流行したのでしょうか。レンズの構成や供給元も分かりませんでした。このメーカーは機種によりIsco-Gottingen・Steinheil・Rodenstockから供給を受けていたようです。
GOSSEN製露出計にPRONTORシャッター、鍍金の質も良い方だと思うのですが・・あまり見かけません。
コンパクトで適度な重さ。握り易いですが、アイレットが無いのは残念。写りはとてもシャープで赤みがやや強いです。
1938年発売のレンズ固定式35mmカメラ
レンズはKODAK Anastigmat51mmF4.5(3群3枚)距離は4ft弱〜∞
シャッターは自社製No1 DiomaticでT・B・1/25〜1/150sec セルフコッキング・セルフタイマー付 カウンターは手動セット・順算式 重量は550g(実測)
バルナック型のように丸みを帯びたボディの黒色部分はベークライト製で貼革風の表面仕上げ。折り畳み式ファインダーや突出した鏡胴、左右対称のノブのデザインが微妙にバランスが取れていて可愛らしいです。コダックの35mmフィルムカメラとしては初期のモデルなので、フィルム押さえのローラーユニットは大袈裟です。フィルム装填時には右写真のようにローラーが2つ付いた金具を起こし、下を通します(THREAD UNDER BOTH ROLLERSと彫ってあります)。
裏蓋の圧板は底部のロックレバーと連動し、レバーを閉側に回すとフィルムをガイドレールに押し付けるようにせり出します。
圧板やローラー類はピカピカにメッキされているので、使用時は圧板だけ薄い艶消し黒色のシートを貼っています。こうすることで多少コントラストは改善します。
鏡胴カバーにはスリット状の穴があり、シャッターチャージ時には赤いサインが出ます。レリーズは同じカバー脇、小さなノブを押下します。シャッター音は小さいですが、チャージにはガッチャ!と大きな音がします。カウンター前のボタンで巻止めを解除します。フィルム巻き戻しは巻上ノブを一段引上げて行います。
世界大戦への機運が高まる中、独コダックからのレチナ入手難を恐れて開発された、との資料もありますが、どうなんでしょうか。コダックは米国内のライバル、アーガスに価格で対抗できる物を作りたかったのではないでしょうか。
レチナ同様にアイレットが付いているところもポイント高く、お散歩カメラに最適です。
上位機種のKODAK Anastigmat-Special(3群4枚)付きや、オリーブの軍用モデルも欲しいところです。
1949年発売の35mm距離計連動式カメラ
レンズはANASTIGMAT-WOLLENSAK 44mmF3.2(3群3枚)撮影距離は2ft〜∞
シャッターはWOLLENSAK SYNCHRO-MATIC T・B・1/10〜1/200 絞りは22まで有り
セルフコッキング有り、セルフタイマー無し。重量は430g 枚数カウンターは手動セット・順算式
BOLEX・ALPAの初期設計に関わったジャック・ボルスキー氏がアメリカに渡って創業したのがBOLSEY CAMERAだそうです。
1947年発売のモデルBに二重露光防止機能が付いたのがB2です。モデルBと同じようなアルミ鋳造のボディはかなりガッチリしています。軍用モデル(黒ボディにオリーブ貼革)も存在しましたが、戦場では操作部分が小さ過ぎて使いにくいような・・
距離計は上下合致式でファインダーはレンズの真上、レリーズは鏡胴右手側。巻上解除は巻上ノブを一段(手応えがあるまで)引いてから巻上げます。巻き戻しにはロックは無く、巻き戻しノブを回すだけ。ノブは伸長しないので36枚撮りを巻き戻すと指先が痛くなります。
裏蓋開放には底部のロックレバー操作で、底部ごと外れます。
レリーズは鏡胴右手側のギザギザのついたレバーを倒すのですが、1段目で二重露光防止ピンが出て、2段目でシャッターが切れるという動作をします。これでタイミングがズレるのか、手振れ発生が多いです。カメラをホールドし難いというのもありますが。写りはレンズの状態が悪いのか今ひとつ・・
使いにくいけれど可愛らしい、私の持っている唯一のWOLLENSAKレンズ搭載カメラということでご紹介しました。
1955年発売の距離計連動35mmカメラ
レンズはGRAFLAR50mmF3.5(RODENSTOCK製)撮影距離3ft〜∞ コーティング有り
シャッターはPRONTOR-SVS(B・1〜1/300sec)セルフタイマー有り
重量は695g(実測)フィルムカウンターは手動セット・減算式
セルフコッキングではなく、レリーズはエプロン部の一見セルフタイマーのようなレバーにて行う。
背面の距離計窓は左、ファインダーは右でブライトフレーム無し。巻き止めは無し。巻き戻しは巻上ノブを一段上げて行う。上級機はF2.8レンズ(構成は不明)を搭載しています。
GRAPHLEXは50〜60年代にかけて35mmフィルムカメラも積極的に販売していました。本機はGRAPHLEXが製造販売していた物としては最終機で、これより後は日本のKOWAやドイツのILOCAからOEM供給を受け販売するようになります。
上下合致式距離計はアメリカ製カメラに良くあるもので気になりませんが、フォーカス操作はレンズ左右の黒いシーソー式押しボタン、レリーズ位置はエプロン下部と、まぁ少々変わったカメラです。ケースに入れて首から下げて使う方が良いでしょう。
鏡胴上のカラフルな色分けはストロボ使用時に役に立つよう距離計窓の色分けと合わせて使用するようです。ホットシューも備わります。
裏蓋は底面ごとごっそり外れるタイプで、圧板はピカピカにメッキされているので、使用時には薄い黒色シート(梱包用の薄いテープ)を貼ります。
千代田光学精工1958年発売
距離計連動35mmレンズ固定式カメラ。世界初のSS最速1/2000秒を実現したレンズシャッター機と言われています。
レンズはロッコールPF 45mmF2.0(5群6枚)撮影距離0.8m〜∞
シャッターはシチズン・オプチバーHS(B・1〜1/2000sec)セルフタイマー有り
カウンターは何故か巻戻し側に有り自動セット・順算式。
重量は実測780g・ファインダーはパララクス自動補正有り。露出計は無し。
1/2000秒を実現したOPTIPER-HSシャッターですが、ややカラクリが有り、1/1000では絞りがF4以上(EV値14以上)、1/2000ではF8以上(EV値17以上)の設定時に限られること。
これはシャッター羽のスタート位置をずらして羽が全開になる前に閉じる動作をする為で、余程明るい環境でないと使用出来ないことになります。
このシャッターは更に2年後に発売したミノルタV3で1/3000秒にまで達し、1/1000では制限が無くなり1/2000と1/3000で制限有りとなりました。
ポルストのカメラは、CR-7(Fujica AX-5)を持っており、気になるブランドでした。
ほぼ同時代の一眼レフだけでも多種多様なOEM元で誠に節操がないメーカー(笑)で、特にHaponetteはじめ初級ビューファインダーカメラは謎だらけ。
ボディは簡単にRegulaKingが検索されますが、レンズのHaponarの方はおっしゃる通りほぼ出てきませんね。66のBaldaOEMはEnnaレンズをつけているようで、50mmf2.8のハポナーもエナというページもありましたが確証はありません。
謎ながらしっかりしたカメラのようで、写して楽しいでしょうね。
コダックの初級機はレンズに人気があり一定のファンが居るようです。レチナ1よりさらにプリミティブな操作性で楽しそうです。
ボルシー同様、米国大衆カメラの中で上級の下から中級層を狙うと思いますが、3枚玉で済ませているところが米国らしい。単玉じゃないから上級なのか。でもトリプレットはよく写りますから、日本人の高級志向が変なんですね。
ミノルタV2、しかも動作品をお持ちなのですね。1/2000はそんな制約があったとは。f8ならば、日中ピーカンでASA800なら使える速度。当時のネオパンSSSの限界に思える増感でしょうか。
A2当時の本を読むと、アメリカンデザインと評されています。50年代、目標にするカメラデザインは、ドイツだけでなくアメリカも一角だったのだなと思いました。V2も上に上げられたボルシーにも似ている気がします。


こちらへ投稿させていただくようになってからカメラの出自や特色をネットで調べるようになり、マニアになった気分です。しかしPORSTに関して、特にHaponette(=King)は情報が少なかったです・・。SearsやSoligorと比べ大衆機が多かったからでしょうか。
ミノルタV2は当時の「Minolta」ロゴをデザインした外部の事務所が担当したということです。ミノルタがカメラのデザインを外部に任せるのが既に50年代から始まっていたことが驚きです。
埋もれている名器、とは言えないけれど当時の熱気が伝わるような機体を求めて彷徨い続けております。
千代田光学精工 1958年発売
距離計無しの35mmレンズ固定式カメラ。世界初(或いは2番目)の露出計連動カメラと言われています。
レンズはロッコール35mmF2.8(4群6枚)撮影距離0.8m〜∞
シャッターはCITIZEN MVL B・1〜1/500 フィルム感度設定ASA10〜400
カウンターは自動セット・順算式、セルフタイマーあり、重量は実測710g、巻上げ・巻き戻しとも底面レバー式。
35mmカメラに広角レンズブームが起きた1950年代後半に発売されました。
ミノルタAシリーズに通じる丸みを帯びたボディとレンズ鏡胴の突出が小さいのが特徴でしょうか。個性的なデザインは外部のデザイン事務所が担当したそうです。
「露出計連動」を謳っていますが、絞り・SSの設定は背面の二重になったダイヤルを操作して露出計の指針と合わせる物です。内側ダイヤルが絞り、外側ダイヤルでSSを設定します。レリーズはセレン電池の上、カメラを構えて真上から鏡胴を見ると、距離指標ではなくP(1m)・G(2.5m)・S(5m)という目測用英文字のみが彫刻されています。距離指標は90度右下に被写界深度と共に彫られています。メーカーとしては「広角は被写界深度が深いから目測で充分」と思ったんでしょうかね。距離計は無いですが、ファインダーはプリズムを使用していて、クリアで見易いです。
それほど人気が無かったのか、販売期間が短かったのか個体数は少ないようです。ただ、写りは確かでモノクロ・カラーネガともに絞ると非常にシャープで驚かされました。逆に距離計が無いのが勿体ないと思ってしまいます。
岡谷光学機械 1954年発売
距離計連動35mmカメラ 露出計無し
レンズはハイコール4cmF3.5(3群4枚)撮影距離2.5ft〜∞
シャッターはセイコーシャMX(B・1〜1/500sec)2回巻上、セルフコッキング
重量は実測610g セルフタイマー有り カウンターは手動セット・減算式
コンパクトで個性的なロード数字シリーズです。ファインダーにはプリズムブロックが使用されていて見易く、丁寧に造られていることが分かります。
珍しいフィルムカッターが内蔵されています。底面のツマミを引いて使いますが、鋭い刃物ではありません。巻き戻しレバーは折り畳んで収納されていますが、やや使いにくい。鏡胴にある小さなレバーはスナップ撮影位置(3m付近?)のクリックストップ有無の切替。
巻き戻しボタンは普通に底面に有りますが、巻き戻し後は背面のボタンを押してリセットする必要あり。
レリーズボタンは2回巻上に連動して2段階にせり上がり、チャージ状態ではボタン根元に赤い帯が出ます。変わった形状のアイレットが付いてます。
ロードのレンズは55年のIVBでF2.8、57年の5DではF2.0へと進化して行きます。
岡谷光学機械は東京光学の疎開工場として40年代初めに設立され、陸軍向け光学製品などを製造していました。戦後も双眼鏡などの製造を続け50年代前半からカメラ製造を開始。カメラ製品名には一貫して「Lord」が頭に付きますが「Lord」は東京光学が戦前に製造していたカメラのブランド名でした。岡谷光学機械は60年頃にはカメラ製造から撤退しました。
オリンパス光学1959年発売
レンズ固定式距離計連動35mmカメラ、露出計非搭載
レンズはGズイコー4.2cmF1.8(5群7枚)
シャッターはセイコーシャSLV(B・1〜1/500sec)セルフタイマー有り、LVリング連動有り
重量は実測670gカウンターは自動リセット・順算式、ブライトフレーム・パララクス自動補正有り
1955年にレンズ固定式距離計連動カメラとしては日本で初めてF2.0を切るF値1.9レンズを搭載して発売された35Sの後継機です。
SU型は1957年に発売され、金色のSマークが付くのは1959年から販売された後期型。初期型ではエプロン部にあったセルフタイマーもシャッター内蔵に変更されています。他にF2.0付き、F2.8付の物もあるようです。
F2.0以下のレンズを持つ他社のカメラはボディも大柄ですが、この機種は割合小型で取り回しは良いです。オリンパスは小型ボディに拘りがあったのかも。
本機は見てくれは汚いですが、レンズは状態が良くとてもシャープに写ります。メッキの錆びた部分を上手く塗装出来ればやりたいところです。
富士写真フイルム 1962年発売
セレン電池式SS優先オート・マニュアル可の連動距離計搭載35mmカメラ。
レンズはフジノンR4.7cmF2.8(3群4枚) 撮影距離0.8m〜∞
シャッターはコパルマジックで B・1/30〜1/500 セルフタイマー無し フィルム感度ASA5〜200
重量は実測720g 露出補正有り パララクス自動補正有り カウンターは底面で自動リセット・順算式 巻き上げも底面。
大きくデザインは少し野暮ったいですが「夢のシャッター」コパルマジックを日本国内で唯一搭載したカメラです。
このシャッターは基本はシャッター速度優先のプログラムですが、5つの速度それぞれにプログラムラインを持ち、指定した速度での露出値がオーバーまたはアンダーになる場合、速度をシフトしてその速度のプログラムラインに自動で設定するという機能を持っています(マニュアル操作も可能)。
しかもその機能は内部に取付られた露出計の針押さえだけでメカニカルに実現しています。写真撮影の失敗を機械的に防いでくれるところが”夢”という訳です。
デメリットとしては速度・絞りの変更が行われても撮影者には変更内容が明示されない、部品点数が多くコストが高い、故障が多い(絞り・SS変更はチャージ後に行うのが必須)、シャッター部品の容積が大きい為レンズの直径を大きく出来ないなど。
結局「夢のシャッター」を積んだカメラはこの機種1台だけで終了となり、その技術は旧ソ連に渡りました。
※ソビエトカメラのスレッドに関連機種を投稿します。
富士写真フィルム1964年発売
距離計・露出計連動35mmレンズ固定式カメラ。SS優先オート・マニュアル露出可
レンズはフジノン45mmF1.8(4群6枚)撮影距離0.9m〜∞
シャッターはシチズンMLT(B・1〜1/1000sec)セルフタイマー有り 感度設定ASA25〜400
カウンターは自動セット・順算式 使用電池はH-D1ケ
重量は実測780g ファインダーはパララクス自動補正有り
比較的仕上げの良い高級感のあるカメラです。ファインダーにはプリズムブロックが使われていて見易く、視野下部にSS、右側に絞り値が表示されます。本体左上のダイヤルはCDSを配したフィルム感度設定用のもの。
フォーカス操作はこの時代のフジ機には幾つか例のある背面のダイヤルで行うもので、カメラを両手で構えたまま右手親指で操作できる。
写りもこのクラスではかなり上位に入るかと。ただし1964年と言えば、カメラはそろそろ小型化・軽量化の波が押し寄せる頃ですね。
理研光学工業 1954年発売
距離計連動35mmレンズ固定式カメラ 露出計は非搭載 巻上は底面トリガーと軍艦部ノブ両用
レンズはリケン・リコマット45mmF3.5(3群3枚)富岡光学製 撮影距離は3ft〜∞
シャッターはリケン(B・1/25〜1/100sec)セルフコッキング有・セルフタイマー無し
重量は実測615g カウンターは手動セット・順算式
リコーの35mmカメラとしては戦前のスーパーオリンピック・戦後のリコレットに次いで3機種目。1953年発売のリコレットにトリガーと距離計を搭載したようなものです。ほぼ同じデザインのリコー35という機種も有り、さらにセイコーシャッター付の機体も存在する為、天板の刻印で見分ける必要があります。
シャッター周りの独特なカバーはシャッターチャージとレリーズのレバーを隠すためのものでした。
トリガー巻上部分のついた裏蓋兼底蓋は後のリコー519デラックスと共用出来ます。ファインダーは分解できませんでしたが、明るくハーフミラーもクリア。SSの設定範囲が少ないのが玉に傷ですが、写りもは良いです。
理研光学工業 1958年発売
距離計連動35mmレンズ固定式カメラ 露出計は非搭載 巻上は底面トリガー式
レンズはリケノン45mmF1.9(4群5枚)富岡光学製 撮影距離は3ft〜∞
シャッターはセイコーシャMXL(B・1〜1/500sec)セルフタイマー無し・LV値によるリング連動有り
重量は実測675g カウンターは自動リセット・順算式
デラックスの名に恥じない各部の仕上げとメッキが煌びやかなカメラです。ただ鏡胴のリングまでピカピカにメッキされていて晴天時はダイヤルの数字が見にくいです。
トリガー巻上げのカメラには巻上げノブと両方付いている機種も有りますが、こちらはトリガーのみです。しっかりとした造りで感触も悪くないです。ファインダーはパララクス補正は無いものの、プリズムを使用していて明るくクリア。シーソー式のフォーカシングも2眼レフでは見かけますが35mmカメラでは希少ですね。無骨なデザインですが写りも良く気に入っています。
※正面左肩の「RICOH」文字の下に円が二つと真ん中に縦棒のマークが有るのですが、これの意味って何でしょうね。当時の複写機リコピーの広告にもこのマークが入ってました。この時代の幾つかのカメラにだけ見られるマークです。
Beier 1959年頃・1970年頃
東ドイツBeier社製35mm目測コンパクトカメラ
レンズはE.Ludwig Meritar45mmF2.9(3群3枚)
シャッターはB・1/30〜1・125 セルフコッキング有 セルフタイマー無
カウンターは手動セット減算式 重量は実測365g・350g(vs)外装は金属で内部はベークライト製
1920年代からカメラ製造を始めたBeier社は大戦前初期には120フィルムやボックスカメラ、1931年には早くも35mmカメラの製造を始めました。
6×9と35mmフォールディングカメラの両方にライツのエルマーを搭載したモデルが存在していたことで知られています。
大戦後は東ドイツ側で数少ないKGとしてカメラを製造していましたが1970年代にはVEBに併合され、1990年近くまでベーシックな小型カメラを製造しました。
写真のBeiretteはBeierの息の長いモデルで、十数年間大きなデザイン変更無く販売されました。Beiretteの名称はその後プラスチック製カメラとなっても1990年頃まで使われたようです。
裏蓋の脱着はユニークで、側面の金具を回転させて外します。フィルムカウンターのリセットは巻き戻しノブを少し引いて回します。
小さく可愛らしいデザインにやられて手に入れてしまいましたが、レリーズの位置か、またはホールドしにくい大きさのせいかブレやすいです。
レンズの描写は悪くないので、ケーブルレリーズか外付けセルフタイマーを接続して愛用しています。
Eastman Kodak
1940年発売の距離計連動レンズ固定式35mmカメラ
レンズはKODAk Anastar50mmF3.5(構成不詳※)撮影距離4ft弱〜∞
シャッターは自社製FLASH KODAMATIC T・B・1/10〜1/200セルフコッキング・セルフタイマー有り
カウンターは手動セット・順算式 重量は実測705g
1938年発売のKODAK35(2805に投稿済み)は距離計非搭載でした。ライバルArgusとの差を埋めるため、ボディを大幅に変更することなく距離計を載せた物、それがこのKODA35RFです。漸く使用できるまでにレストアしました。
腰下部分はほぼKODAK35のまま、ファインダーと距離計窓を軍艦部に内蔵し、レンズ鏡胴からボディ内へ距離計用アームを付け足してカバーで覆い、フォーカシングには歯車状の突起を取付けました。後付け感が何とも凄いです。この目立つ距離計アームのカバーはプレス物ではなく、ワンピースの鋳造製です。レンズの清掃には距離計アームを外す必要があるので、当然トップカバーもバラすことに。ファインダー等のガラス部品は全てリベット止めです(下の写真は、レンズを清掃するために外す必要がある部品を示しました)。
背面の距離計窓は非常に小さい(2o×3mm位)ですが、上下像合致式なので使いにくいというほどではありません。
レリーズ位置も変更なしで、前面歯車の少し上のカバーに覆われた小さなレバーのまま。母体が同じカメラなのに奇妙な外観の重いカメラになってしましました。この機体はレンズの記号から末期の1950年製でした。
※Brian Wallen氏のページによるとAnastarレンズは改良型(Modified)テッサータイプで元のAnastigmat-Specialと同じということです。
そこで思いついたのがこの方式です。
格安のニコンFM2に取り付けられていたNPCプロバックの中のレンズ?(←名称が分かりません)
アパーチュアの寸法より少しだけ大きく(27×39mm)、素通しに裏面が映るので、ジャンクのPEAK製ルーペ(少々レンズが劣化しています)を接着剤で取付けてみました。
結果これ明るくて、蛍光灯の室内でも良く見えます。わざわざ屋外で三脚に乗せてピント調整することが無くなりました。
主にスプリングカメラで、6x9のものが多い。
カットしたすりガラスにピークルーペを張るのですが、落ちそうですし果たしてこれでいいのか自信がありません。
NPC用となると、焦点面を後ろに並行移動させるのですね。
もしかすると、インテンスクリーンを分厚くしたような、光ファイバーを束ねて板にした代物でしょうか。
貴重な機材です。
NPCはジャンクボックスからペンタックス645用を回収していますが、もはやポラロイド100の実用価値はありません。
どうしようか捨てるには忍びないしと思っていたら、面白い用途があるものです。


EASTMAN-KODAK 1951年発売
可愛らしい距離計連動35mmカメラ
レンズは KODAK EKTAR44mmF3.5(3群4枚)最短撮影距離は2ft コーティング有
シャッターはKODAK SYNCHRO300 B・1/25〜1/300 セルフタイマー無
カウンターは手動セット・減算式 重量は実測500g
コンパクトな外観ですが、アルミ合金ボディはがっしりしています。取外し式の裏蓋も同じ材質。KODAK35に比べレリーズレバーが外付けされて扱い易くなりました。ただセルフコッキングでは無くなりました。
距離計は上下像合わせではなく、ハーフミラーを使った透過式二重像合わせに変わりました。形状は何故か三角形です。
ストラップ取付金具兼用の裏蓋ロックは片側のみが可動します。前面最下部のツマミは多重露出用、背面最下部のツマミは巻き戻し用です。フィルム圧板は相変わらずピカピカの鏡面仕上げ。背面には簡易露出計算板が付属。
写真のボディ色以外に空軍用黒色仕上げと陸軍用の緑色仕上げがありました。
ミノルタカメラ1968年発売
距離計・露出計連動の35mmカメラ
レンズはロッコールQF 40mmF1.8(4群6枚)最短撮影距離0.8m
シャッターはシチズンVEB 1/8〜1/500フィルム感度はASA25〜500 セルフタイマー有
重量は実測540g 使用電池はH-D型(LR44で代用可)1ケ
大ヒットしたハイマチックシリーズよりややスリムかつ小型のミノルチナシリーズでCDS使用による露出計を内蔵したモデル。シャッターは機械式で、露出計連動のSS優先AEとマニュアル露出の両用。軍幹部に設置の小さな露出計メーターはマニュアル使用時にも動作します。ファインダー内には表示は出ません。
前面の丸いダイヤルはシャッターロック(L)・通常使用時・セルフタイマー(V)の切替です。ロックにしても露出計の電源は切れません。使用しない時に電池の消耗を抑えるにはレンズキャップが必要です。
135フィルムパトローネを使うフォールディングカメラのカテゴリを提案します。
このジャンルは広大で、こちらには第一人者のナースマン様がおられますので僭越ですが...
そして従来から、レチナ同盟様や、Jewels of Nostalgia様のような素晴らしいウェブサイトがありますので、詳細はそちらを参照すれば足りるのでしょう。
ただ皆様の目から見てのご感想やアドバイスを伺えれば、情報が豊かになることでしょう
その意味で、同じ機種を重複して投稿頂くのがよいかなと思いました。
折りたたみ方法は、スプリング形式以外にも、ハンドカメラのようなレールを引き出すもの(例を知りませんが)、ストラット(ベベやリリプトなど,35mmは知らない)、Xトラス(カラートなど)、沈胴(コンドールIIやコニカ初期)など様々です。
距離計連動の高級機もあれば、単独距離計内蔵、目測機があります。
「追記:日浦様のご指摘とご提言を考慮し、曖昧だったカテゴリを整理します。
1,135フィルムを使うカメラ。(フォーマットサイズは問わない。)
2,レンズ交換はできない。(例外的に前玉交換のレチナIIc,IIIcは認める。)
3,電動ではなく手動(スプリングは含める)で撮影状態と収納状態を切り替える。(Contax TVSシリーズは手動だが4.に抵触する。どうします?)
4,オートフォーカスカメラ(電動焦点合わせ。戦前に言われたオートフォーカス(距離計連動)はOK)は含めない。
今後ご指摘によってはカテゴリは変更するかもしれません。」
さて、スプリングカメラ形式をとるものは、1934年のドイツコダック レチナ117を元祖とします。(例えばPeggyは1930年ですがパトローネ規格ではない)
精密35mmフィルムカメラはライカが先鞭を付けましたが、普及のためにはレチナのような比較的求めやすい撮影機材と、コダックの簡便なパトローネが必要でした。
Kodak Retina I (model#118) 1935年
レチナ二番目のモデル。きわめてシンプルな構造と操作性、高性能レンズ故に、最初期モデルでも十分以上に現在でも実用的です。
初期ライカは小型軽量ですが、このレチナと並べると、なんとも大きく感じてしまいます。
ましてコンタックスとは全く比較にならない小型軽量さに驚きます。
作りは精密で、畳むと手のひらサイズになり、携帯性抜群です。
最もありふれたクセナーですが、素晴らしい描写力だと思います。
レンズ:シュナイダー Xenar 5cmf3,5
シャッター:コンパー 1/300-1秒,B, T
1937年モデル#141からボディシャッターになりますが、117,118,119,126までは直接コンパーのレリーズを押します。
焦点合わせ:ヘリコイド,最短1m、距離目測
巻き上げはノブ,自動巻止め。巻き止め解除はファインダー背面小レバー。丁度グラフレックスロールホルダーのような要領で解除する.二重露出防止機構は入っていない、大半の古典的中判スプリングカメラと同様の操作性。
イコンタ35と同様の横型スプリングカメラ。
レンズのスペックは良く、シャッターは落ちる、東独によくあるパターン。
このモデルはアクセサリーシューを持たないが、後に折りたたみファインダーから固定ファインダーに変更され、その頂上にアクセサリーシューがついた。
1stクオリティマークつき明るいテッサー5cmf2,8が最大の売り。
シャッターは1/200までの普及型。
焦点合わせはレチナ同様ヘリコイドで、前玉回転ではない。
ツェルトシックスを比例縮小したようなモデル。
目測レチナやイコンタ35と比較して少しゆったりしたサイズのボディ。
裏蓋は取り外し式でうっかりすると取り落としそうになる。
スプロケットを持たず、細かいギザつきのロッドでフィルム走行を感知し自動巻止めされる。
操作性は特に困ったところはないが、ボディシャッターのリンクが曲がりやすく、作動不良の温床。
そこかしこに東独製の節約ムードが感じられる造り。


135スプリング。34年レチナ117が元祖ですが、ツアイスにもある。
スプリングの元祖ツアイス。おなじ34年スーパーネッテル536/24。
RFコンタックスの普及品。と言っても、レンズ交換できないだけの高級品。テッサーレンズ、フォーカルシャッター、ドレイカイル距離計付。36年クロームメッキの後期型537/24、38年迄。
戦後は49年単独ファインダーのイコンタ35、522/24。52年単独距離計のコンチナ523/24。50年コンテッサ533/24ドレイカイル距離計、セレン露出計付。55年迄。以降、固定鏡胴へ。
スプリングカメラの老舗。他にホクトレンダー、ウエルタ、バルダ等がある。
ウエルタはウエルチニの項に記載。35年単独ファインダーのウエルチ。37年1眼RFのウエルチニ。38年流線形の後期型。41年迄。
エルマー付きウエルチニ後期型。現在OH中。
同時代レチナ119〜148にエクター付きが有るが(これはシュナイダー製造品と言われている)これに対抗した物?
戦後、ウエルタは東独へ。ウエルチの再生産品が中心。ウエルチニは再生産されていない。スーパーネッテルと共に、戦前の最高級品。
バルダ。35年バルデナ。単独ファインダー縦開き。36年バルデネッテ。単独ファインダー横開き、アクセサリーシュー付き。
37年スーパーバルデナ、RF付。バルダ社は本体がメイン。レンズ、シャッターの組み合わせは、様々。F2,8テッサー付きは、此れも戦前の高級品。
戦後バルダ社は東西に分割。西独バルダ。50年バルデネッテ。ファインダーが軍艦部一体に。スーパーバルデナ。此方も軍艦部一体に。
東独ペルカ社。ペルデカ、バルデナの再生産品。れんずまにあ様の個体は、これの後期品。
フォクトレンダー。案外少ない。39年ビトーT。F3,5スコパー、コンパーラビット付。戦前は此れのみ。
戦後は、50年ビトーU。51年ビトーUa。コート付カラースコパーへ。
51年ビトーV。レンズ交換品のプロミネント普及品。F2ウルトロン付き、縦開き。
50年ビテッサ此方もF2ウルトロン付。お馴染み、ビテッサの煙突。プランジャーによる巻き上げ、シャッターチャージ。54年固定鏡胴に。
レバー巻き上げのレチナUaの対抗品?
私のコレクション。レチナ148、、エクターアナスチグマット付。
レチナUa。F2クセノン付。コンテッサ533/24、F2,8、Tコートオプトンテッサー付。ウエルチウエルチニ後期型F3,5エルマー付き。
これ等、長野様の所で、OHしているので、最後まで使うスプリングカメラだと思っています。


そうか、スーパーネッテルもこの仲間なんだ。
普及スペックなのはレンズだけで、ボディはコンタックスIIだから全く節約になっていない。ツァイスイコン商売下手。でも使ってみたい憧れの機種。ContaxIIを持っていたら要らないといえばそうなんだけど。
当時ツァイスイコンは35mmフィルムを一般ユーザーが使うには懐疑的だったと思えます。35mmは撮影枚数が多すぎるし、パトローネ出現前は自分で長巻からマガジンに切り出す必要がある。(1ロール分銀紙に巻いて小売りはしていたらしいが)一般には127フィルムベスト半裁16枚も撮れれば事足りるし、ベビーイコンタ赤窓ならカウンター不要で安く上がる。
その後もテナックスなどに回り道してイコンタ35を1948年ようやく出す。
二眼レフに対する対応と似たものを感じます。
ようやく出したと申し上げましたが、イコンタ35は素晴らしいカメラです。
イコンタのスレッドでも出しましたが、再掲します。
私の個体は1950年から供給されたイコンタ35IIとよばれているもので、基本ボディはコンテッサと共通で、操作性も一貫性があります。
底部の大径ノブ巻き上げは軽く、保持した手をほとんど持ち替えずに巻き上げできるのは底面レバーよりもよい操作性です。
シャッターチャージは手動で行う必要がありますが、二重露出防止機構が的確で、レバーによるレリーズは軽く、リズム良く撮影ができます。
造りは高級機コンテッサに通じ、この手のカメラとしては最高級で安っぽいところが全くありません。
レンズは3枚玉Novar2,8/45が主体ながら、人気でNovarの供給が追いつかなかったため同スペックのXenarも併売され、Tessarつきもあります。
Xenarつきはそれほど珍しいわけではないようです。
スプリング形式の35mmカメラには珍しく、45mmと準広角が付いていて差別化されています。
この焦点距離は好き好きですが明るく貴重なスペックです。
私は望遠的にも使える5cmが好きです。(Retinaは5cm表記でも実焦点距離47mm程度とも聞きましたが)


あまり集めるつもりはなかったのですが、良く写るのに滅法安いのでつい手元に。
最初に手にしたレチナは、エクターつきの戦後直後モデル010でした。
まだシャッターチャージは手動ですが、二重露光防止のボディレリーズは便利で、巻き止め解除操作がいらない分、大変スムーズに撮影をすすめることができます。
ストラップアイレットがないため持ち運びにはストラップつきケースが必需品ですが、畳んだサイズは117から戦後010まで変わらず、ケースを使い回しできます。
エクターにはkodak anastigmat ektar表記の、実際にはXenarといわれるものと、本国Kodakが製造したいわゆるUSエクターがあります。
USにはコダック特有のCAMEROSITY製造番号が入っていて、私の010にはEOすなわち1946年製造が、015にはES:47年製造がついています。
私の節穴ではエクター特有の良さがわかりませんが、素晴らしく良く写ることは保証します。


同機能の010が重複してもしかたないのですが、ローデンシュトック・イザール5cmf3.5付きを友人が手放すので引き取りました。
イザールもUSエクターも、同じテッサー型です。イザールは戦前在庫だったのかは知りませんがノンコート。
ベルビア100でテスト撮影した結果では、イザールとUSエクターの写りの差は私には認識できませんでした。どちらもf3.5の開放から大変シャープで端正な優秀レンズです。
010の中でも主流のシュナイダークセナーと、名称違いのコダックアナスチグマートエクターは50mmf2.8でした。
日中屋外や明るい室内で使用する分には、ISO400ネガを入れておけばf3.5で十分撮影はできます。
それでもf2.8が必要なかたもおられるでしょうから、選択肢が多いのはよいことです。
レチナ含めヘリコイド焦点調節のスプリングカメラは、ベッドを折りたたむ時ヘリコイドを無限に戻しておく必要があります。
ベッドを開いて即座に撮影すると無限遠なので、スナップにはもう一手間近距離への焦点調整が必要です。
それがイコンタ35のような前玉回転機なら、焦点位置を常焦点にしておけば開いて直ぐにスナップ可能なので、一概にヘリコイドが優れているとは言えません。
私は普段シャッターチャージは撮影直前に行うので、そんなに即応性に拘ってはいないのですが。


ボディサイズは117-010と同じで、極めて小型ですが機能追加に応じ、少しだけ重く、010よりもベッドの厚みが増していて、大きなレンズにも対応できるようになっています。
この個体はUSエクター50mmf3.5なので、薄くてもよかったのにと思いますが。
Iaは前述した操作性の改良で、速写性はすばらしく増しました。
その後、Ibから巻き上げレバーが軍艦部上面から下部に移動し、少し操作性が低下したかと個人的に思います。


私も自分のHPにもいくつかお気に入りを載せてますが,やはり中ではレチナIIa #016 が好きです.ありふれていて通好みではないですが,やっぱり使いやすいし,なにかと過不足ありません.また他の同等のものより比較的小さくて頑丈.蛇腹も丈夫で指などで触れにくく,なんというか文句がありません.強いて言うなら視度でしょうか.レチナは他にもIIIc #021/1のなぜか黒い奴と,IIIC#028大窓,IIC#029大窓も持っています.このCのついたシリーズでは(個人的にこの手の内蔵露出計はほとんど使わないので)IICが好きかも.タスキ構造じゃなくなりましたが頑丈ですので,人に勧めるならIIIC系列もいいなあと思います。他にUS Ektar のついた #010 も持ってます.他にもあったかも・・レチナIIaは前玉回転式ではないので,オートアップと相性が良いのもいいところです.
ヴィテッサやアルコ35オートマットDもHPで紹介していますが,これらもよく写りました.レンズがいいカメラという印象です.アルコは特に近接ができるのが印象的.フォクトレンダーでは VITO II も持っていますが,作りの良さに感心します.
これらの1950年代のカメラとはちょっと違いますが,実は35mmフォールディングカメラの仲間に入れてもいいのかなと思うものが,初代CONTAX Tです.ちょっと小さすぎて操作性はよくないですが,小さいだけでなく,圧倒的に軽い(レチナの半分ぐらい)なのがよい.海外出張時にできるだけ荷物を減らしたいが,海外の風景をフィルムにおさめたい・・というときには,レチナIIaかCONTAX Tに食指が伸びるときが多かったです.そういいながらも,もうちょっと頑張って中判を持っていっていますが・・他に MINOX 35シリーズやRICOH FF-1もありますね.沈胴を入れるとローライ35も入ってきますが、一応「蓋がある」という縛りで考えてみました.
距離計連動にほぼ限定されていますが,以下に個人的な好みも交えていろいろ書いております.
http://nikomat.org/priv/camera/35mm/index.html


イコンタ系はどれも最高ですね。特に戦前、36〜38年(戦前のドイツがの栄えていた頃)良質なモロッコ革、ミンクオイルで磨けば、今でも艶が出ます。メッキも厚い。ネッター系は、革質が、少し劣る。戦後の物は、戦前イコンタとネッターの中間ですね。
ホクトレンダー。此れも革、メッキ共素晴らしい。錆びたもの見たことない。ウエルタ。此方も素晴らしい。御三家である。
バルダ。此方は劣る。明らかに普及品。但し、スプリングの老舗。作り慣れている。革の劣化、錆が有るが、光漏れ、作動不良はない。
レチナ。バルダよりまし。但し、イコンタには劣る。本体から痘痕。
148、戦前最後の物。痘痕は有るが、張革、メッキの擦れはない。
010、戦後直ぐの物(ほぼ148の再生産品)此方はやはり質が?
国産品だと、小西六。結構質が良い。ネッター並み。ミノルタは小西六に劣る。戦前のオートセミミノルタ。ほぼウエルタウエルトアのコピー。内部のギアを含め、張革、蛇腹、メッキ共に、本家に劣る。
使い勝手。ドイツの製品、右利き用、左利き用がある。イコンタだと、スーパー69は左利き用。スーパー6だと右利き用。コンテッサ系は右利き用です。
ウエルチニは、完全に左利き用。ファインダー、フォーカス、シャッター、全てコンテッサとは逆。右利きの私。コンテッサの方が使いやすい(先日の試写。コンテッサと併用、ウエルチニに手振れが)
レチナは右利き用。レチナUa。RF、レバー巻き上げ、セルフコッキング、サイズを考えても、最も使いやすいスプリングカメラだと思う。
F2のクセノンも素晴らし。底面巻き上げのUcは使い勝手が劣る。
セレン露出計付のV(コンテッサを含め)今と成っては、セレンが生きているものが少ない。
ツアイススーパーネッテル。以前F3,5トリオター付。手を伸ばしかけたことが。塗りの黒。艶のあるすばらしさ。張革と共に、ライカ以上。ファインダーはライカ型の2眼RF。但し、ドレイカイル、プリズムなので、見え、使いやすさ、共にライカ以上。
シャッター。コンタックスと同じ鎧型ホーカル。音も同じ。
当時、テッサー付きで12万、トリオター付でも8万程。
私、基本的に、コンタックスのシャッター、信頼が?加えて価格。手を出さなかった。


戦前#150を戦後小変更し継続。
軍艦部巻き上げノブ、マニュアルシャッターセット、ボディレリーズ、巻き止めはレリーズで自動解除。1眼式連動距離計。
レンズは距離計連動に相応しいf2クラスのXenon5cm、Heligon5cm, USエクター47mmがあります。
エクターはカードンに供給されたものと同じエレメントと言われています。
エクターは他の2種とずいぶん異なる描写で、開放ハロが大きく非常に柔らかいが解像力は高く、2段絞るとハロが晴れて繊細な画質になります。
現代レンズと比較するとXenonであっても開放ハロ、コマは残っていますが、エクターほど絞りによる描写の差はありません。
大変優れた操作性のカメラですが、距離計ファインダーの倍率が小さく0.6倍くらいなので、有効基線長が短くなってしまいます。
その分開放では慎重に距離計を合わせるように心がけています。
このモデルもボディにストラップアイレットが装備されていないので、ストラップつきの専用革製速写ケースがあったほうがよいですが、畳むと蓋されるレチナに速写ケースは屋上屋を重ねる感があり、底三脚穴にハンドストラップをネジ込むほうが使い勝手がよいこともあります。


意識しておりませんでしたが、Contax TやMinox 35の仲間達もそういえばフォールディングカメラですね。すると末裔TVS3までありますね。
凄くチープ(パカパカのプラ製、固定焦点38mmf4、プログラム)なので紹介を躊躇しますが、京セラのヤシカパートナーというのもあります。(
画像)
自動的に蓋がされる縛りにすると、アグファカラート36が抜けてしまうので少し悩みます。
ナースマン様、今後各論でコレクションをご紹介頂ければこんなに有り難いことはございません。ナースマン様のご評価は、まさに生きた情報ですから。
レチナIIaは露出計なしのレチナとして完成型、究極の操作性でしょう。個人的には底部レバーより軍艦部レバーのほうが持ち手に無理が掛からず望ましいと思っています。勿論底部もそれなりに便利で、使えないと非難するわけではありませんが。
装備の戦後クセノン5cmf2は、恐らく同クラスの5cmの中では最高にシャープな一本かと思います。開放近くではL39のズミクロンやニッコールより上かもしれません。


個人的には、AFは除きたい気がします。歴史的には、中判のフォールディングカメラを引き継ぐ形で35mmでも折り畳みや沈胴があたりまえだったところ、キヤノネットやハイマチックの時代にはレンズの大口径化・AE化とコストダウンの要請によって、いったん変形しないカメラが当たり前になりました。その後AFコンパクトカメラの時代になってまた、沈胴が復活してコンパクトデジカメへ繋がっている気がします。
もう1つは、レンズを沈めたり畳んだりする操作が手動か、電動か、という分け方もあるかもしれません。それですとTVS3は仲間に入ることになりますね。
そう考えると蓋の有無はあんまり本質でない気がします。さきほどは蓋の有無の縛りと書きましたが、内心は、手動か自動かで考えていたような気がします。


私は、016、Ua最高のスプリングカメラだと思います。
F2クラスのレンズ、コンパクトなサイズ、使い勝手、全て良い。
然し、セルフコッキングを可能にするため、1つ構造上の欠点がある。レチナ同盟でも、この点の質問が多かった。
1つ前の011、U。ノブ巻き上げで、背面に巻き替え装置が付く。
これをレバーにするに当たり、連動部分に、のこぎり型のギアを使っている。この部分に負担が掛かる。経年劣化で、摩耗。連動不調に。
巻き上げは、力を加えず焦らない。フイルム表示、構造上、残数表示。忘れて、0に合わせると、いきなり停止。その場合、シャッターボタンの手前にあるフイルムレリーズボタンを使う。
この欠点を、分割作動にすることで、負担を減らすため、底面巻き上げに?これが020、Uc。但し、上部レバーが有った所、初めから露出計内蔵を考え、1回り大きくなっている。
Ucはレンズ交換可能。レンズはクセノンとヘリゴンがある。其々、前玉のみ交換、これで、35mm、80mmとなる。なので、交換レンズも専用。ヘリゴンとクセノン混用はできない。
TB,VCこの辺りも、人気のレチナ。但し、経年変化でセレンが死んでいるものが多い。
011、U。れんずまにあ様が記載している、カードン用47mmエクター付きが有る。見つけるとお勧め。
47mmエクター付。Uで使用するときは、RFで。鏡胴側の距離目織は、他の50mm用と共用している。目測だとずれる?
エクター人気で、010も人気が有る。然し、先にも述べて様に、戦後直ぐの製品。戦前の残り部品で組み立てている。
レ千ネッテと部品共用している物も有る(ツアイスでも戦後直ぐのイコンタ。ネッターの襷使っている物も有る)
アクセサリーシューも付いている物、付いてない物、どちらも有る。
レンズも手に入る物を使っている。その意味でも、レチナでローデンシュトック、イザール付は、010のみ。
本家エクター付と言い、イザール付と言い、れんずまにあ様も中々の珍品コレクター?
レンズに拘らなけれは、戦前最後の148の方が遥かに質は良い。
アクセサリーシュー。私の148には付いていない。
ps)分類に関して。私的には、電池仕様か否かで、分類を2つに分けてはと思います。手動時代はスプリングがメイン、精々ロライ35等の沈胴迄。光学ガラスレンズ、機械式シャッター使用。露光、ピントが人間側の物。
電池時代の物は、露光、ピント共カメラサイドの設定がメインとなる。レンズ其の物も、コンピューター設計、光学プラスチック使用等、手動時代とは全く別の物だと思います。


スレッドタイトルも、「35mmスプリングカメラ」「35mmビューファインダーカメラ」など、どの機種を含むかで随分変わってきます。
ローライ35を加えるかどうかも思考しましたが、単独スレッドに相応しい独自性と人気を備えたシリーズですので、心配せずとも自動的に除外されるかなと。
意識の外でしたが、確かにAFコンパクトには多くの自動沈胴機が含まれていますね。私もAFコンパクトはこのスレッドの対象には考えていませんでした。
日浦様がご考察の通り、沈胴折りたたみ操作を手動で行うか、電動で自動的に行うかは、一つの解かと思いました。foldingには、自らの意志で折りたたみ操作を行う能動的な意味合いも包含されているということで。
ナースマン様
IIaは友人のをしばらく借用したのみの経験で、そのような弱点があるとは存じませんでした。よい調子の個体を確認する注意が必要ですね。
私のIaも、注意して使おうと思いました。
011のエクター47mmの距離目盛りが他の5cm機と同じ件、まったく存じませんでした。
ただし、他のXenonやHeligon5cmをライカマウントに転用した友人の話では、実焦点距離は少なくともライカの51.6よりも短く、47mmなのではないかと聞いたことがあります。


Retina IIIc(スモールC)
底面レバー巻き上げになった。
それまでの8角形から、角を落としたデザインに変更。
前玉交換で、標準5cmf2から、35mmf5.6,またはf4、80mmf4に交換できる。ただし距離計は交換レンズには連動していないため、測距した距離指標を交換レンズのヘリコイドに移し換える必要がある。
ファインダーは50mm標準専用で、交換レンズには外付け専用ファインダー(35,50,80切替)が必要。
セレン単独露出計つき、カバーを跳ね上げると低照度用。
この次のモデル、IIIC(ラージC)がフォールディングレチナの最終機となり、その後は固定鏡胴機に移行する。
IIICは交換レンズに合わせて大きなファインダーに広角・標準・望遠のフレームが全表示される。
友人のIIICアウトフィットを借用した時、メカとしての魅力は大きいのですが、
交換レンズがさすがに使いにくい、一々距離を移し換えていたら間違う。
ファインダー倍率は高く見やすいが、フレームが全部出ていると煩く感じられる。
と思いました。
標準しか使わないと割切れば、随分価格差がありますし、IIIcでよいのです。
ところで私のIIIcはボディ完動でしたが前玉クモリジャンクで随分安価でした。気楽に考えていたものの、結局前玉はどうしようもなく、お蔵入り。
年月が経ち、偶然クリアな前玉だけを見付け、取り付けて見ると、隅々まで全く画質が乱れていません。
普通は前後のレンズは個々に調整されていて本来の組でないと性能が出ないものだと思っていましたが、前玉交換レチナは恐るべき品質管理で、どこからレンズを引っ張ってきても合う精度が確保されているのだなあと驚愕しました。


私、戦前バージョンの148を記載します。
先に述べたように、010は、戦前の148の残り部品を使って組み上げた物です。その為、一部レ千ネッテの部品、張革など使っています。
148は39〜40年の製品。メッキ、張革共に戦後のUa以上です。
シャッターはコンパー、コンパーラビット(私の個体は300sのコンパー)レンズはF3,5アナスチグマットエクター付き。
このエクターは、クセナーだと言われている。然し、148には、クセナー表示の物も有る。販売地域によって使い分けた?
又は、シュナイダーが自社で組んだエクター?
同時期発売のレチナ、149が存在。こちらはボデーのトリムが、メッキでなく、黒塗り、コンパーシャッター、クセナーレンズのみ。
149が普及品とするなら、シュナイダー製のエクターが存在する?
因みに、39年のレ千ネッテ160には、F3,5コダックアナスチグマット、コンパーの組み合わせである。
使い勝手は、初期のレチナと同じ。但し、シャッターはボデーレリース。目測ですが、距離目盛がFeet。戸惑う。
ファインダーは、枠無し0,5倍(初代117〜010まで同じ)
Uaは0,7倍。比べると、やはり小さい。
私の個体、アクセサリーシューは付いてない。その部分、ねじ止めに成っている。ついている個体も有る。基本的にオプションかも?
画像は、コンテッサとの比較。JR加茂駅展示のC57。
一応、二重露出防止装置が付いているが、簡単な構造。レンズ側使えば、こんな画像も簡単。


先ず、49年の522/24イコンタ35。れんずまにあ様が、記載。
52年、523/24コンチナ。ドレイカイルでない単独距離計付。
45mm、F3,5ノバー、300sプロンター付と、F2,8テッサー、500sシンクロコンパー付。
イコンタ35と同様、後期型524/24コンチナUがある。
50年、533/24コンテッサ。ドレイカイル距離計付RF、F2,8テッサー、500sコンパーラビット付。53年から後期型に当たる、シンクロコンパー付、55年に固定鏡胴となる。尚、55年時点でイコンタ35、コンチナは生産終了している。
コンテッサ3姉妹と言うが、イコンタ35が長女、コンテッサが次女、コンチナが3女。コンチナはメスイコンタの小型版。
私の個体。Tコート付オプトンテッサー、シンクロコンパー付(53年私の生まれ年製)
3姉妹共、巻き上げ、巻き戻しが、底面ノブ。巻き上げは、2つのギアで、パーフォレーション部を動かす(このギアを動かさないと、空シャッターは切れない)ノブが底面にあるため、開いた状態で展示するには、裏蓋にある、ベロを出す。
向かって右がファインダー、ドレイカイルがレンズの上、左にセレン受光部の、左右対称形。左手ピント、右手シャッター。右利き用。
ファインダーは0,7倍。ドレイカイルは流石に分離も良い。
イコンタシリーズの集大成であるが、同年代のレチナUaに比べれば劣る。ブローニー版のイコンタ(スーパー6)を小型にして、巻き取り可能にした感じ。
単独セレン露出計はレチナUaを超えているが、現代と成っては、私の個体を含め、セレンが死んでいる。
私の個体。手に入れた時、ピントが出なかった。長野様の所でOH。
前の人が弄った様子で、中玉が固定されていなかった。
先日手に入れたウエルチニもほぼワシャー1枚分ピントがずれていた。
最近のジャンク(自身の技術を過信、変に弄って、手に負えなくなった物)がある、困ったことである。


手元010のイザールはノンコートなので,あるいは戦前モデルなのかとも考えましたが、148にはローデンシュトック付きはないようで、やはり010なのでしょう。戦前在庫のレンズなのか、まだローデンシュトックはコーティングができなかったのか、興味深い所です。
勿論写りではコーティングの差はわかりません。多分テッサー型の反射面数程度では私には認識できないと思います。
その後015は便利になったものの前蓋の突出が大きく、微妙な差ではありますがオリジナルから010以前の畳んだとき平坦に近くなる外観は大変好ましく思います。
コンテッサ3姉妹は、イコンタが長女でコンティナが末娘なのですね。単にグレード順にコンテッサが長女かと思っていました。
恥を承知で知った風なことを書きますがツァイスイコンは大口径フォールディング、コンパクトに消極的で、最上位機種のコンテッサでも2,8のテッサーです。(ビオター付のコリブリも存在しますが)
畳み込み時の平坦さには寄与しますが、コンテッサは前蓋結構突出してるんで意味あるのかな(笑
なので商品の押しの強さは、特に高感度フィルムの性能が期待できなかった当時ではf2のレチナに負けてしまうのだろうなと思います。
でも確かにコンテッサの写りは、「ガウス大口径なんて要るの?」と言うほどの尖鋭さで納得させられてしまいます。そのへんは購入してみないとわからない所が気の毒。
イコンタ35もコンテッサも、固定鏡胴になるまでセルフコッキングは実現しませんでしたが、そのかわりシャッターレリーズの感触がダイレクトで軽く切れが良い。ちょっとストロークは長目ながら、落ちるタイミングはとりやすく私は好みです。


148の頃。ドイツが豊かな時代。ドイツコダックも部品供給に問題が無い。自社製の本体に、基本シュナイダーのレンズ使っていた。
149は、黒塗り。レ千ネッテは、黒塗り、トリプレットの普及品。
レチナの黒塗り、イコンタほど艶が無い。張革もネッターに劣る。
戦後、ドイツコダックは困窮。010。戦前の残り部品を組み立て。
本体側。149、レ千ネッテの黒塗りを使った物も。メッキも148に劣る。
自社でレンズ作ってない。取り合えず、手に入る物を組み込む。
本家ロチェスターのエクターを輸入。クセナー、イザールも戦前の物を使ったと思う。
スプリングカメラ。ツアイスが生み出したイコンタが最初。
普及品がネッター。トリプレットのネッター、ノバーレンズ。
高級品。テッサーレンズ、ドレイカイル距離計付。
ツアイスはテッサーレンズに絶対の自信を持っていた。
スプリングカメラをRFにするため考えたのがドレイカイル距離計。
テッサーレンズ、前玉回転でも、問題ないと考えていた。
例えばF2ゾナー。此方は全群移動が前提。基本レンズ交換用。
これをスプリングに組み込むと、一般の距離計が必要。レンズボードもでかくなる。69イコンタ並みに成ると思う。
コンテッサ3姉妹。戦後の製品。イコンタを凝縮した集大成。
普及品ネッターに当たるのがイコンタ35。高級品がコンテッサ。
単独距離計のコンチナ。此方は戦後のメスイコンタ。別系統。
イコンタ35を含め、本体、メッキ、張革は3姉妹とも同じ。
戦後でも、テッサーレンズ、ドレイカイル距離計、絶対の自信が。
ツアイス、F2クラスは、レンズ交換のコンタックス用と考えていた。
F2クラスを組み込んだ、レチナUa。連動ピンを使い、良く出来ている。よくこのサイズに出来たものだと感心。
戦前にF2クラスを使ったウエルチナ。戦後のビトーV。どちらも大きく重い。
追伸)ウエルチニOH上がりました。此方でも良いのですが、別項目挙げているので、其方へ掲載します。


Vitessa Lは元祖Vitessaのシンプルで滑らかな外観に、時代の欲求なのか固定アクセサリーシュー、正面セレン受光窓、軍艦部上面にメーター部を増設しちょっぴり醜くなってしまった後継機です。
といっても当時の他社製品と較べると随分洗練された外観ではありますが。
ところでボディのどこにもLって書いてないので、ちょっと迷いました。ネットで画像を確認し納得。
これはVersion 4または5の50mmf2.8付きです。Lは1954-57の生産ですがバーション毎の生産年はよくわかりません。いずれにせよ結構生産期間は短いのですね。57年からレンズ交換固定鏡胴モデルのVitessa T、1958年からはVitoを距離計連動化したコンサーバティブな機構をもつVitomaticシリーズに交代してしまいます。
レンズはテッサー型のカラースコパー50mmf2.8で、伝説的なウルトロン50mmf2.0にくらべて一段廉価版になっています。この後のレンズ交換機ではウルトロンを選択出来ないのでこのカラスコが表看板になり、それに相応しい開放からシャープなレンズです。
持ってみると密度が高いカメラです。
日浦様も触れておられますが、カメラの材質としては非常に珍しい鉄が外郭に使われており、特にフィルム装填交換時に外郭を外した際、その硬質な感触と造りの薄さが普段触るカメラたちとあまりにも異質なので驚いてしまいます。
5cm固定装着のリーフシャッターカメラとしてはかなり横長で、持つときに引っかかるところがないので革ケースに入れています。
ファインダー窓が右手側(プロミネントもそう)、右手親指フォーカシング、左手巻き上げプランジャーと独特の操作系で最初は戸惑います。数枚撮ると慣れてきてテンポ良く撮影できますけれど、しばらく使わないとまた戸惑います(笑
さてCLPO様のモデルは無限遠だとプランジャーが飛び出してこないそうですが、このLは無限遠でもお構いなしにレンズカバーが開くと同時に飛び出してきます。元来勢いよく飛び出しても大丈夫な強度は確保されているはずですが、まあ長持ちさせたいなら軟着陸する方がいいという意見が多いですね。
ポジをメインにしていた昔はセレン平均測光など全く当てにならないので付いているだけ無駄のように思っていましたが、最近ネガが主体なので、セレンメーターが結構好きになってます。勿論暗い所では役に立たないんですが。


あがりをみたとたんに目を見張りました。
開放遠景では隅々まで均一に解像しており、今のSkoparを名乗る製品とは雲泥の差です。
なによりコントラストが高く尖鋭度が凄い。目に刺さるよう。
諸事情あるでしょうが、ウルトロンやめちゃってもこれなら十分と思わせるだけのものはあります。(勿論明るさでは代わるものではありませんが)
試写画像は私的なものが多くて上げにくいのが残念。Vitessa L, Skopar 50/2.8, 開放、1/30、TMY


大きい方、ヘリア、アポランサーと同系列。尖鋭なのに柔らかい。
私の好きな画像。こんなの見たら、ビトー当たり欲しくなりますね。
私の知っているのは、90年代の、Lマウント国産ホクトレンダー。
模倣のうまい日本人が、新種ガラスでコンピューター設計。ホクトレンダー風に作った?
本家の物は、50年代に完成していた?これ以上必要ない。素晴らしい。


テッサー型は暗い方が良く写る、f2.8は欲張りすぎで開放は今ひとつ、と、ずっと思っていました。
VitessaLのColor-Skoparは完全にそれが誤解だと思い知らせてくれました。
ナースマン様ご指摘のように、Vitoのほうが軽く小さく使いやすいのは間違いありません。
Vitessaボディは、5cmf2.8にはあまりに重厚すぎるのです。Vitomaticを思わず探し始めたくらいですので...
ただ、蛇腹折りたたみVitoは、確かf3.5だけだったかしら?
現代のカラースコパー含めV....製品は、今の設計、今の材料を使っていますので、昔とは比べものにならないほど凄い性能を期待してしまいます。
また、写りは素晴らしい、現代の性能、写りすぎて面白くない、などという評価もよく伺います。
しかし、私は当たり所が悪いのか、全然そうは思えないのです。
周辺画質が落ちすぎます。1機種だけならまだしも、私が試させて頂いたほとんどの機種がそうなのです。
そういう設計方針なのかもしれませんが、1950年代より周辺が悪いレンズを私は期待しておりません。
今回のColor-Skoparの高性能を見て、つい愚痴ってしまいました。


1950年 バルダカメラヴェルク製フォールディングカメラ
この個体はプロンターSシャッター:1/300-1,スタインハイル カッサー50mmf2.8(トリプレット)つき.他にラジオナー50/2.9や同スペックのバルダナー、ハポナー、または50/3.5ラジオナー、バルダナーつきがあるが大概3枚玉で廉価版に徹している。
3枚玉f2.9は如何にも欲張りすぎに感じられ、全く期待していなかったが流石はスタインハイル、後ボケを除けばなかなかすばらしい写りで、特に色彩の鮮明さに驚かされました。
操作性は大きな巻き上げノブが特長で、特に変わったことはありません。


戦前のヴィトーを戦後に再生産したモデル。
戦前のノンコート スコパー(テッサー型),コンパーラピードから、コートつきカラースコパー5cmf3.5,シンクロコンパーに進化した。
角形のレチナと対比し、曲面で構成され優美な外観。
巻き上げ、巻き戻しノブは左右対象に配置され操作性はよい。
機能的にはセルフコッキングがつかないレチナIと同様だが、前玉回転。
レンズの高性能には定評がある。
ベッド部分にシャッターが配置されているのはベッサIIと似ている。
バルディネッテと同じく、今は転売してしまい手元にない機種で恐縮です。
画像も、ベスト判のVirtusと並んだものしかありませんでした。
(ちなみにこのVirtus, レンズの焦点が全く来ない、何か組み間違いが想像される品物)


チャートや定点テストで成功したと思っても実写では惨憺たるもので、試行錯誤中ですが、粒状性と解像度だけはすばらしいものです。
その高解像力についてこれるカメラは限られます。
USエクター50mmf3.5はf8付近で申し分ない高解像力を発揮します。
ただ、近距離での目測ミス、手ぶれがたいへん多く、落ち込んでいます。
Retina 1a, Kodak Ektar 50mmf3.5, f8, 1/60, Fuji minicopy HRII, Rodinal R9 x500, 25度30分


スプリングカメラのように前蓋を起こすと沈胴レンズが立ち上がる。内部の遮光には布を使っていて蛇腹カメラといえなくもない。
サイズ100x61x34mm,190g(前蓋が丸く盛り上がって2mmだけ前モデルより厚みが増した)
電源:CR1/3x2個(SR44またはLR44x4でも作動します)
露出:絞り優先AE, CdS(f2.8〜f16、Iso100/EV0-17、無段階電子シャッター1/500-8秒、フラッシュをホットシューにマウントすると1/125固定)、x2露出補正つき、電子セルフタイマー
感度設定:ISO25〜1600 (x2補正併用するとISO12可能)
レンズ:Color-Minotar35/2.8(3群4枚テッサー型+スカイライトフィルター固定、マルチコート)
最短撮影距離:前玉回転式 0.7m、目測
フィルム巻き上げ:レバー2作動、分割可能。
ファインダー表示:倍率0.5倍程度、アルバダ式ブライトフレーム、シャッター速度指針表示1/500、1/125、1/30。指針が表示外を指す時は高速範囲外、手ぶれ警告になる。
当時の販売価格:93,000円(エルモ扱い)レモン社の並行輸入では半額くらいという話も。
ローライ35が先鞭を付けた超小型35mmカメラ、ミノックスの回答が、プラスチック外装で非常に軽量で薄型のMinox35EL。そのシリーズの発展型。最初のモデルから外観や基本スペックはほとんど変わらないが、地道な改良が行われている。
最短撮影距離0.7m 前モデルの最短距離0.9mと較べ20cm短縮された。
使用電池が5.6VのPX27から一般的なCR1/3N 2個に変更
スカイライトフィルター別売だったものが、固定になった(そのためか前蓋が2mm突出した)
感度設定高感度側が800から1600へ拡張。
フィルム装填時に先端に食い付くクイックローディングのようなプラスチック構造がスプールに増設された。
他に、デートバック、小型化された専用オートストロボ
使い勝手:薄型で非常に軽量なので携帯がもっとも苦にならないカメラのひとつ。
巻き上げは重い。2回巻かないといけないが,固いので巻き不足になりやすい。しっかり巻く必要がある。
シャッターレリーズは軽すぎるくらいに軽い。誤って指を乗せただけで切れる。手ぶれ防止に有効。
距離リングはレンズ先端にあり軽く回る。誤操作するほどではない。
絞り変更は少しやりにくく指が太いと回しにくい。
近接は35mm広角といえど目測で測定するのはかなり厳しい。しかし私は左手を伸ばした先端が70cmなので、0.9mよりもむしろ精度良く近接出来ると思った。目測カメラは体や歩幅など補助スケールを沢山持っていると有利である。ただ前玉回転で近接すると画質は低下するはずだが楽しさ優先と割切るべき。
ストラップアイレットはないので両吊りストラップつき専用ケースに入れるか、底部三脚穴にハンドストラップをネジ込むしかない。後者が一般的だったと思う。昔旧型のGTをストラップ無し(ベルトクリップをアルミで自作して)で使っていたら何度も落として傷ヒビだらけになったので、ストラップはお勧め。ところで裏蓋は下に引き抜くのですが三脚穴にネジ込まれてると外れない。
レンズ性能はかなり良いのだが、アサヒカメラの解像力テストでローライ35より少し低い値で、リコーFF-1より高値。
最近低感度フィルムをよく使うため、ISO25設定はありがたい。さらにx2補正でISO12まで落とせるのはコンパクトカメラとして希有な利点。高級SLRでも最低感度と最高感度では露出補正が効かない機種もあるため、このx2補正は本物だ。


ご参照:ttp://www.submin.com/35mm/collection/minox/35mm_variations.htm
MLはファインダー上部にシャッター速度表示がありLED点灯します.
その他の機種は視野右端1/500,1/125,1/30表示の間を指針が動き,その外を指すとオーバーと低速警告を意味します。大雑把ですがこの規模のカメラとしては非常に明快で安心出来ます。
シャッターボタン 軍艦部ボタン 電池 巻き上げ 備考
Minox 35EL (1974) 赤,中央にレリーズネジ バッテリーチェック(BC) ValtaPX27 レバー2回* Color-Minotar35/2.8,
絞り優先,感度25-800,最短0.9m
Minox 35GL (1979) オレンジ,中央ネジ BC, x2補正 同上 レバー2回 同上
Minox 35GT (1981) 黄,ボタン横ボディにネジ BC, x2補正,セルフ 同上 同上 同上
Minox 35ML (1985) 黄,同上 同上 同上 同上 絞り優先+プログラム,
軍艦部平坦,速度表示LED,感度25-1600
Minox 35AL (1987) オレンジ,同上 BC, セルフ 同上 同上 Color-Minor 35/4固定焦点
プログラム露出のみ,感度設定なし
Minox 35GT-E(1988) 赤,同上 BC, x2補正,セルフ CR1/3x2個 同上 Color-Minoxar35/2.8
マルチコート+SLフィルター固定,
感度25-1600,イージーロード,最短0.7m
*ELがギア巻き上げという引用元の記載ですが、現物を確認(1台のみ)したところ、GL以降より指掛かりが非常に小さいながらレバーといってよい突起が備わっています。使い勝手はGL以降と同じ二回巻き上げ(小刻み可能)で、決してオリンパスXAのようなギアではありません。これをギアと言うなら最終機種GT-Eまでずべてギアでしょう。或いは極初期ギアのみだった可能性はあります。


持ってはいないのですが、観音開きのレンズカバーが印象的でした。全体がプラスチッキーなのですが、今となっては個性的なカメラでした。


ミノックス35は厳密には前カバーと連動した沈胴ですが、同系のコンタックスT、ヤシカパートナーと共に、
レンズを起立させるのが電動ではないということでフォールディングとしてお許し頂けるかと。
所でagfa compactとRolleimaticはいつか使ってみたいです。


手元にミニコピーHRIIが豊富にあるので目下もっとも使っています。コダックテクニカルパンもあります(他の用途に使いたいので高解像力には控えています)
最近はATP1.1, Adox CMSなどが登場、軟調現像液の種類も1980-2000年代に較べてむしろ選択肢は豊富になっています。
撮影側は、おそらく一眼レフのレンズを絞って使えばかなりのところかと思いますが、常時携帯できるコンパクトカメラで凄い画質が得られたら痛快です。
Contax Tは日浦様のご解説がありますので重複は避けますが、T2以後自動焦点の後継機と比較し大変小型です。
同一サイズまたはそれ以下のカメラは既に存在していました。しかし、レンズに掛けた比重が空前のものでした。
コピーフィルムでは、何処まで拡大しても果てしなく解像しています。
低倍率で全体像


ゾナー38mmf2.8は、一眼レフ用ディスタゴン35/2.8と較べて開放では四隅の画質がすこし甘いのですが、圧倒的に小型で、f8に絞ると四隅の画質も均一で文句ありません。


フィルムはトライXで、試しにロジナール100倍希釈で現像してみたので全く粒状性が違い比較はできませんが、高速シャッターの分手持ちでのシャープネスはいい線いっているように見えます。
ContaxTは何か支持具を使って再検してみたいです。


他機種ではあまりみられない、少し広角で明るいレンズ。
今までトライXやカラーネガなどISO400フィルムで撮っていたところ、開放から十分に尖鋭で、絞り込むとさらに良くなる、出来がよいモダンクラシックのテッサー型に共通する性能と思っていました。
ミニコピーのような超高解像度フィルムでは、開放からf4くらいまでハロが目立ち、周辺画質がトロンと溶けたような少し甘い印象でした。
f8から締まりが改善し、f11でかなりよく見えますが、コンタックスTのゾナーやローライ35Bのトリオターよりも少し尖鋭度が劣るようです。
絞りを開けると画面上1/3の解像力が特に甘くなるので、フロントスタンダードの平行が少しずれているのかと思いました。
このカメラは厳密に言えばミニコピーには合わない、敢えて言えばもっと高感度で絞り込み気楽にスナップするのに適しているかなと思いました。
作品:「立ち呑み所」イコンタ35,クセナー45mmf2.8、Y2フィルター、f5.6、1/30、ミニコピーHRII(EI50)Photographer's formulary modified POTA, 20dig、15min


先に紹介した35GT-Eの基礎となったモデル。
レンズはカラーミノター35mmf2.8、3群4枚テッサー型。フィルターネジはないが別売かぶせフードはスカイライトフィルターと一体になっている。
その他スペックは変わらないが、この個体はISO感度が25-1600となっており、先に記載した一覧表800までと違う。製作年代によって1600になったものがあったのか?
1984年頃使っていた個体が2年で故障友人にあげてしまったが、最近タダみたいなので買い直しました。
その当時から開放画質は芳しくなく思っていました。今度の個体も開放はぼってりした描写で鋭さがなく、開放からかなり尖鋭なGT-Eとは歴然と違う画質です。個体差なのか、無限が合っていないのか、また私が焦点合わせをミスしたのか、もう少しテストしてみます。
絞るとこのミニカメラで撮影したとは思えない尖鋭な画質になります。
追記:電源は、手元のPX27が全滅していて頭抱えましたが、LR44x4個をパーマセルで直列連結したら立派に作動しています。電圧が標準より高めなので心持ちアンダー露光のような気もしますが、ネガならほぼ誤差です。


レチナは主にヨーロッパ向けにローデンシュトックのレンズがついたモデルを当てていたと聞きますが、距離表示はメトリックとフィートが両方混在し、綺麗に分かれるわけではないようです。
標準ヘリゴン50mmf2.0(IIcには50mmf2.8もあります),同じく広角35mmf5.6、望遠80mmf4を、後群を残してバヨネットで前群交換します。
ラージCは大きなファインダー窓に、3種のブライトフレームが浮かぶため、そのまま使えます(そのかわり3種フレーム出っ放し)が、スモールcはボディのフレームは50mmしかありませんので、専用外付けファインダーをクリップオンします。
前玉交換レンズをテストしてみると意外に結構解像力が高く、なかなか悪くありません。
ただし、皆様よくご存知の通り、蛇腹レチナの交換レンズは、ファインダー距離計を単独距離計として使い、標準レンズ用の距離指標を読んで、望遠広角用の距離指標に移し替える大変煩雑な距離合わせになり、じっくり合わせれば精度はちゃんと出ていますが、実際出先でそんなことやってられるかと。
80は無限遠に限定し、35はf値が暗いので、距離計を使わず指標で目測すると実用的に感じます。
ただし、標準以外ではベッドを畳めないので、なんとも微妙な出で立ちになりますね。
この前玉交換レンズは、レチナレフレックスCに装着すると、直接ファインダー内で焦点合わせできるので、大変使いやすくなります。
(もちろん、クセノン交換レンズはクセノン付きボディ、ヘリゴンも対応ボディでないと、バヨネットが違うので相互に装着できません。)
50mmレンズの先鋭度は、シュナイダークセノンのほうが若干鋭く感じますが、ヘリゴンも大変ハイレベルで、実用的には差はないと思います。


これも仲間に入れてもらってよろしいのかな・・既に平成の年号となってからのカメラなので、「趣旨に合わない」とご指摘がございましたら引っ込めます。
無塗装と思われるチープなカメラですが、跳ね上げ式の前扉を開くとフラッシュが現れ、レンズ鏡胴がせり出します。
隣のOLYMPUSμは本体の大きさが分かりやすい様にと置きました。
1990年代前半?に発売されたKODAKのコンパクトカメラです。重量は140g。
フォーカスフリーのレンズは34mmF5.6で機械式シャッターは1/125単速です。背面のノブで巻上げ、巻き戻しレバーは小さく2段階に折り畳まれています。
レンズ脇のフィルム感度切替レバーによって絞りがF8・F11位に変化します。フラッシュ使用時に絞り開放となります。
単4型電池2ケを使用しますが、これはフラッシュ使用に必要なだけで電池無しでの撮影が可能です。重さはたったの140g。
このCAMEOにはフォーカスフリーでモーター巻上の機種とAF機能が追加された機種も存在しました。
フラッシュを跳ね上げて(レンズから距離を取って)作動させるデザインは1980年代からKODAK製カメラに幾つか見られます。フラッシュの調光機能が一般化する以前には有効な手段だったのでしょうか。
オリンパスXA1でフォーカスフリーカメラの(時と場合により)素晴らしいのを知ってからは、ちょくちょく本機のようなお手軽カメラにも目を向け手に入れるようになりました。明るい日中であればパッと見には良い結果が得られることが多いです。
レンズが手動で沈胴位置から撮影状態に組み上がる、手動巻き上げカメラというのがこちらのカテゴリですので、立派に合致していると私は思います。
確かに固定焦点を彼方はフォーカスフリーと言いますね。なんとなくカッコよくなった気がいたします。
400や800のフィルムが微粒子化して常用されるようになった時期のカメラでしょうから、34mmf5.6なら、拡大しなければ1mから無限まで問題ないでしょうね。
でもライカだって広角は絞り込んで3mくらいにセットしパンフォーカスで使うことが多いし、暗ければフラッシュ常備で準備万端ですね。
34mmというのがいかにも彼方様らしい。1mmでも売れるスペック差をつけようと。
XA1は私も愛用しています。電池がいらないのでいつでも即応。スナップではライカ以上の写りだと思います。
他の私の固定焦点カメラはヤシカパートナーを楽しんでいますが、XA1の写りは頭ひとつ以上抜けています。


元々ケースレスカメラなのでわざわざ一緒に持って行くのも面倒ですが、畳めるのでポケットの隙間に入れても邪魔になりません。
フィルターが固定されているのが特徴で、UV, スカイライト、ND(4?)があります。
GT-EからはUVフィルターが内蔵されたためか、フィルター無しフードのみになりました。


私もれんずまにあ様と同仕様のレチナIa #015を持っていて疑問に思っていることがあります。
レチナIaのコンパーラピッド搭載機は1951年の発売初期のみと何処かで読んだ気がします。それなのにレンズがESで始まる1947年のレンズが付いていて、本体と年式が合いません。私はてっきりニコイチなどの改造品と思い、使うのを躊躇っておりました。
こうしたレンズとカメラ本体の年式が合わないことって良くあることなのでしょうか。
私はレチナに関してはファンであっても門外漢なので、直接のご返答は到底できかねますが、想像をお許しください。
おそらく貴兄もそう考えておられると思いますが、レンズや部品の在庫を使用して処分することはよくあったのではないかと。
戦後すぐの010は戦前のストックを使っていますし、どう見てもローデンのYsarはノンコートでチグハグです。
Iaはだいぶ後の製品なので同一視はできませんが、前蓋がもっと大きなレンズ用にしか見えず、Ektarf3.5にはもっと薄くできたんじゃないか、ひいてはEktarって在庫処分じゃないかと思ってしまいます。
そのあたりは立派な資料があるのかもしれませんが、素人の邪推でお許しください。


ご返答ありがとうございます。なるほど、コダックにも色々と事情があったのでしょう。
販売当時はドイツ製レンズの方が人気が高かったのかも知れませんね。他の個体は良く見ていませんでしたが、ESのレンズを載せた個体が沢山出てきたりして・・
ピントを調べても1m、無限遠とも問題無いようなので、このまま撮ってみます。疑問が解けてスッキリしました。
前蓋の件はずっと気にしていませんでしたが、確かに大きいですね。日浦様もコンテンツ内で書かれていたように、畳む時にシャッターチャージ部分辺りから金属棒が現れて来ますので、これを避ける必要があったのかと思います。わたしの1b(小文字)の方はこの金属棒は出て来ませんでした。よって前蓋をスムーズな形状に変更出来たと想像します。
1980年発売の35mmフォールディングカメラ
レンズはカラーチノネクス35mmF2.8(3群4枚)距離は目測で 1m〜∞
シャッターは電子式プログラムシャッター 1/8〜1/1000sec
定価は外付けストロボ付きで¥32,800
重量は225g(本体のみ・実測) 電源はLR(SR)44ボタン電池を2ケ使用
非常に軽量かつコンパクトにまとめられたカメラですが、要所には金属が使われていて安っぽさや弱さは感じられません。
観音開きの前蓋開閉は巻上レバーを一段起こす・戻すの動作にて行われ、これも弱さはありません。ただし、前蓋左右の装飾パネルが接着剤の劣化で失われている個体が多いです。沈胴する鏡胴後ろには小さな蛇腹があります。
絞りとシャッターについてはプログラム任せですが、1/250までは絞り開放のプログラムだと言われています。
写りはビビッドな色合いで高コントラスト、そこそこシャープに見えます。
小さいながらも蛇腹が写りに貢献しているのかも知れません。機体の写真にも写っていますがこれ、電池蓋が失わわれたジャンク品です。無様にもプラバンと金属板で電池を留め、メンディングテープで隠しています(笑)
1978年発売の35mmフォールディングカメラ。
レンズはカラーリケノン35mmF2.8(3群4枚)距離は目測
シャッターはCDSによる自動露出電子式のコパルで2〜1/500sec セルフタイマーは無し フィルム感度はASA25〜400
電池はLR44またはSR44を2ヶ使用 アイレットは片耳
MINOX35シリーズに触発された?かどうかは定かではありませんがサイズも近いものがあります。MINOX35ELの幅100mm×高さ61mm×奥行31mm重量182gに対しFF-1は107mm×64.6mm×30.4mmで218gと外装には金属部分が多いにも関わらずかなり頑張って小型化しているのが分かります。並べて見ると・・やっぱりよく似ていますね。
前蓋裏蓋ともMINOXと比べガッチリしているので、さほど扱いに気を遣う必要がありません。裏蓋はヒンジ式、巻き上げも通常通りの1回巻上げ。前蓋の開閉にて電源が入るのは同じで、低輝度時にはファインダー内に赤LEDが点灯します。距離環にはリコーのカメラでお馴染みのグリーンの二重丸(スナップショット位置)がプリントされています。
フォーカス以外は全自動なのでMINOX35のように絵作りする用途には向きませんが、割合小気味よく使えて写りも価格差を考えればまあまあシャープと言えます。
この機種の多くは経年でファインダーが曇っています。清掃するには細かい場所での半田付けにスキルが要求されます。
この機体色とは別にトップカバーをシルバー塗装にしたモデルが存在しますが私は見たことがありません。1980年には改良型のFF-1sが発売されました。
ベラミは使う友人がいませんでしたが、FFー1は学生時代、恩師がクラブの旅行引率にご持参で、重量級機材を持ち込む学生を横目に飄々とご撮影されていました。
プログラム露出専用ですが、のちに拝見した画像では、暗めの条件でもかなりシャープな画質でしたので、開放近くでも優秀なレンズなのでしょう。
当時はミノックスGTユーザーでしたのでFF-1に手を出さず、最近気になってもオークションでは結構な価格でまた気楽には手が出せません。
ベラミもプログラム専用ですが、FFー1同様にレンズの性能は定評がありますね。
FF-1Sは確かレンズがマルチコートになったのでしたっけ。


私の中ではなぜかリコーのレンズでは失敗が少ない気がします。相性が良いというのでしょう。写真のリコーオートハーフも真面目に掃除したらとても良く写るようになりました。
リコーのフィルム末期に販売されていた3枚玉の廉価なAF/MFコンパクトカメラ、MF-1、RX-60など(どちらも30mmF3.9の3枚玉)も良く持ち出しています。
さて、FF-1sなんですがレンズもマルチコートに変更されたというのは初耳でした!欲しくなっちゃいますねぇ・・なにしろ販売されていた頃は私はあまりカメラに興味が無かった頃でして、メーカーサイト内の情報(電池消耗時にシャッターが開かずに切れてしまう現象を電子レリーズにすることで改善、セルフタイマーを追加、ファインダー周辺のデザインを変更)くらいしか知りませんでした。れんずまにあ様の情報に感謝いたします。
RetinaのKodak-Anastigmatについて以前から疑問があり投稿します。
Ektarが付かないKodak-Anastigmatは廉価版でトリプレットだという情報があるのですが、手元にあるKodak‐Anastigmat (Type 119)、U.S.A Kodak Ektar (Type 010)、Xenar (Type 118)の後群は同じ2枚張り合わせで3群4枚のテッサータイプに見えます。
Kodak Catalog Projectの1935−38年のUSA Printed カタログを見るとXenarがanastigmat lens と表記され、Kodak-Anastigmat Ektarはそのまま表記されています。
1935−38年の複数のカタログでType 119 (黒塗り)は掲載されず、117 anastigmat lens (写真はXenar) と126 Kodak-Anastigmat Ektar以外のレンズの記載はありません。
いずれも$57.50 1種です。
私はKodak-Anastigmat Ektarを持っていないのですが、Xenar、Kodak‐Anastigmat、Kodak-Anastigmat Ektar、U.S.A Kodak Ektarは3群4枚のテッサータイプなのでしょうか?
U.S.A Kodak Ektar付きの Type 016 IIaがあるのですが、Compur-Rapidが付いているのにシャッターチャージギアカバーにSynchro Compur用のM、X表記があるので、さすがにこれはType 015 Iaのレンズを移植したものだと思うのですが、あってもおかしくはないような気もしています。


US Ektar 50/3.5つきのIIaは貴重ですね。私は初めて拝見しました。
私もKodak Anastigmat Ektarを持っておりませんので反射光など調べることはできません。
今直ちに証拠資料を提示できませんが、今までの知識では、Kodak Anastigmat Ektarは、Schneider XenarのOEMと聞いています。
Xenar、Kodak-Anastigmat Ektarは同一として、3群4枚構成のテッサーです。
U.S.A Kodak Ektar は確かな構成図が出てきませんが、Ektraの50/3.5や、Signetの44/3.5の構成図は3-4の3群目張り合わせ局面の向きがTessarと逆の画像が検索されます。
Retina 010のUSEktarはテッサーかもしれませんが、いずれにせよテッサー系統とみてよさそうです。
Kodak‐Anastigmatはちょっとわかりません。Reomarなどトリプレットもありますね、でも3枚構成はRetinaでなくRetinetteというジュニアブランドに装着されてますから、Retinaに3枚玉が装備されたとは考えにくいのではないでしょうか。


実は少し前にRetinaのKodak-AnastigmatについてChatGPTが、
「Type119 RetinaのKodak-Anastigmatはトリプレットで廉価版として作られた」と回答しました。
前提となる条件や情報を何度か追加して質問しての回答でした。
ChatGPTはネット上の情報を元にしているのでそういう情報がどこかにあるのか?と思いました。
戦前のKodak-Anastigmat付きはRetinette Type160改のRetina I Type167がありますが、この前玉回転トリプレットの情報から、メッキなし黒塗りのType119 RetinaにKodak-Anastigmatが付いたものが同様の廉価版だという情報があるのかもしれません。
Kodak-Anastigmat付きと記載のあるRetina Type010は戦後すぐに戦前のレンズ在庫を使って作られたようですから、もしかするとType119(1936−38)の後の黒塗りのType 143(1938−39)、Type149(1939−1941)にもKodak-Anastigmat付きがあるのかもしれないと思って色々検索しているのですが、見つかりません。
後群の反射からテッサータイプであるのは間違いないと思うのですが、もやもやしています。


今後とも何卒よろしくお願いします。
こちらも気をつけておきますが、新たな情報を発見されましたら、ぜひご提示ください。


https://shiura.com/camera/autographic/index.html
に載せているレンズは Ektar と書かれていない(このころはまだ Ektar というブランドがなかったのかも)のですが、レンズ記載の特許情報からわかるように正真正銘の Tessar です。
Retina の Kodak のレンズは、Ektar に関する情報は多いですが、Ektar の記載がないものについては情報が乏しいかもですね。私も、よくわかりません。。
なお一般論として、ChatGPT 等の回答は誤りを含むことが非常に多いです。確かに、ネット上の情報をもとに学習していますが、ある特定の情報を勝手に一般化したりします。質問してから調べるわけではないので、人間で言えば「昔、・・・という話を聞いた気がする」みたいなぼんやりした記憶から答えるような感じです。
今回の場合では、例えば、他の米国製の廉価なカメラに搭載されている Kodak Anastigmat が3枚玉だ、というような情報があれば、それを勝手に一般化した可能性もあります。言語運用能力は非常に高いので、こちらからすべての情報を与えて要約させたりすると高性能ですが、事実の記憶という点ではまったく容量が足りず、事実関係の確認(ChatGPTそのものから知識を引き出す)は避けたほうがいい、ということが言われております(当方、情報科学系の研究者です)。
ChatGPT にも Deep Research という機能があり、これは質問に対して ChatGPT が自ら Web検索しながら答えを探していく仕組みになっていて、回答の信頼度が向上しています(もちろん完全ではありません)。その過程で参照したURLも表示されるので、合っているかどうか自分で確認することも出来ます。


https://chatgpt.com/share/67e8bd25-ec28-8008-b756-2780e420c1e7
deep research が出した結論としては、F4.5がトリプレット、F3.5がテッサー型、というものです。情報が少ない分野のため、正しいかどうかはわかりませんが、いろいろな情報源を収集できるだけでも有用なように思えます。当方の画面では思考?(集まる情報に対し、次はこのキーワードで検索して、・・という経緯)が表示され、それもなかなかに面白いものでした。
ps. これだけのことが、質問を投げて10数分待てばできるので、まさに、驚異、脅威・・です。
Type119も含めて戦前RetinaにはEktarなしのKodak Anastigmatがあったのですね。
戦前Retinaの情報はアメリカコダックの情報だけで、ドイツ製造の情報は殆ど見つけることができませんでした。
ChatGPTの検索能力の方が優れていると認めるのはちょっと悔しい気がします。
The Retina I’s lens/shutter options list explicitly includes a “Kodak Anastigmat 1:3.5 f=5cm (French-made lens
フランスレンズが大好きなので、これは魅力的ですね。


ちょっと気になったのですが。
私の所にあるKODAK35はanastigmat4.5ですが、上位機種には4枚構成で3.5のanastigmt-specialが付いている、となっていますがこコレって関係ありますかね?
Retinetteも1939年から製造されているはずですが、アメリカKodakのカタログには載っていません。
Kodak35は米国製造だと思います。
不思議なことに1939年3月のカタログに乗っているKodak35 Kodak Anastigmat Special の写真ではレンズ銘がf:3.5 51mmで、10月号ではf:3.5 50mmとなっています。
同年にはKodak Bantam Specialも発売されいています。
1939年3月号にはType141 Retinaも載っていますが、10月号以降Retinaは載っていません。
ドイツRetinaの製造情報が戦禍で失われて詳細が分からないようなのですが、ドイツ語で検索すると情報があるのかもしれませんね。


もう既にKODAK35に関してもお調べになっていたのですね。大変失礼いたしました。
自分のKODAK35をトピックに投稿しようと以前からあちこち調べておりました。その際に、「戦禍が近づいてRetinaの輸入に頼ることが出来なくなる」ことからKODAK35が開発された、とする記事を読んでいたのでひょっとしてRetinaとKODAK35の部品にある程度共通する部分があったのではないかと考えた次第です。フランジバックも近いように見えます。
※ウチのKODAK35(初期型)のANASTIGMAT4.5レンズも51mmでした。
51mmのKODAK35が実際にあるのですね。
調べている途中でKODAK35のKodak Anastigmatが51mmという記述はあったのですが、写真は50mmばかりでした。
添付画像は1938年10月のUSコダックのカタログで11月に発売予定となっています。
このf3.5 51mmレンズのシリアルNO.は87AT、左側のf.5.6 50mmは136M2と読めます。
1939年3月の発売後のカタログでも同じ画像が使われています。
しかし添付画像右側の1939年10月のカタログでは、f3.5 50mm NO.978、f5.6 50mmはNOなしになっています。
51mmレンズは販売前の量産試作機かなにかでカタログには載っているけれども実際に市販はされなったんじゃないかと思っていました。
取り敢えず撮ってから様のレンズのシリアルNOはいかがですか?
市販されていたとすると、実際に焦点距離が51mmと50mmで異なっている可能性もありますね。
f3.5 Kodak Anastigmat Special 51mm、f4.5 Kodak Anastigmat 51mm、f5.6 Kodak Anastigmat 50mmって、どうしてそうなったんでしょう?


Agfa Super Solinette
デザインは好きなのですが、きれいな円形絞りなのにレンズがSolinar f3.5だったりノブ巻き上げシャッターチャージ非連動とか中途半端な感じです。
フォールディングカメラとしてはとても薄くフラットなのですが、なかなか撮影に持ち出す機会がないです。
Rollei Rolleimatic
これもデザインはとても好きなのですがEEが凡庸でf2.8のレンズを活かせない感じです。
EEもデザイン並みに攻めてPetri Computer 35とかのように絞り開ける設定にしてほしかった。


ペトリカメラ1968年発売
これも35mmフォールディングカメラという認識で宜しいでしょうか。
レンズが沈胴する連動露出計つき35mmコンパクトカメラ。距離計は無し。
レンズはCCペトリ40mmF2.8(3群4枚)撮影距離は1m〜∞沈胴量は約11mm
シャッターはペトリMS機械式(B・1/15〜1/250)セルフタイマー無しフィルム感度ASA25〜800
重量は実測395g 電池は1.35V水銀電池1ケ(LR/SR44電池で代用可)カウンターは自動リセット・順算式
シャッター速度と絞りを軍艦部のダイヤルで、フォーカシングを背面のダイヤルで行う独創的な操作体系。カメラを左手で保持したまま、巻上レバーを含め全て右手人差し指と親指だけで操作できます。ファインダー内に露出計の針合わせとフォーカス距m表示・アイコン有り。レンズを繰り出すと露出計の電源ON、沈胴するとOFF、またシャッターチャージでON、レリーズ後にOFFとなります。沈胴状態から撮影可能な所(∞位置)まで繰り出すのに3回転半くらい回す必要があります。これは少々面倒かと。最短距離までは更に3/4回転くらい。鏡胴まわりのダイヤルはフィルム感度設定用です。
レリーズボタンはシャッターダイヤルの中心にあり、ストロークも短くキレる感覚も軽いので重量の割にはブレ難いです。電池が無くとも運用できるところも好ましいです。
レンズは四隅はシャープではないものの、コントラストが良く見栄えのする写真が撮れます。
EASTMAN KODAK
1950年発売の沈胴するレンズ固定式35mmカメラ
レンズはKODAK Anaston51mmF4.5(3群3枚)距離は2.5ft〜∞
シャッターは自社製FLASH200でB・1/25〜1/200sec セルフコッキング無 セルフタイマー無
カウンターは手動セット・減算式 重量は450g(実測)
828フィルムを使用するPONY828の翌年に発売されました。販売期間は828モデルの方が長かったようです。軍艦部も含めベークライト製ボディに貼革風の表面仕上げですが、シャーシ内部は金属製です。鏡胴はローライ35のような動きで、約12mm沈胴した状態はグラグラですが、展張した時の手応えはしっかりしています。
レリーズボタンは軍艦部上にあり、巻止め解除は背面。巻き戻しスイッチも背面です。裏蓋は取外し式で、フィルム圧板はピカピカのメッキ仕様です。
子供や初心者向けのカメラと思われますが、そこそこ鮮明に撮れます。このレンズはKODAK35の物と同じなのかなぁ・・名称は違えど51mmF4.5は同スペック。
コダックのレンズに詳しいBrianWallen氏のサイトを見ても良く分かりませんでした。
小西六写真工業1957年発売
専用パトローネ(12枚撮り)を使用する35mmフォールディングカメラ
距離計・露出計無し(59年発売のコニレットIIMは露出計つき)
レンズはコニター50mmF4.5(3群3枚)撮影距離は1m弱〜∞
シャッターはコパル(B・1/25〜1/200)セルフタイマー無し
重量は実測300g 大きさはパールの2/3くらい。 カウンターは手動リセット・順算式 アパーチュアサイズは30×36mm。
フジペットのように子供向けに売られたそうですが、どっこい造りは良いです。前蓋やタスキにもしっかりとした剛性があり、蛇腹も粗末なものではありません。ですが、本体はベークライト製なのでストラップ用の穴や裏蓋留め具付近が破損している個体も見受けられます。
巻止め解除は右手背面のノッチをスライド、これは巻き戻し時も使います。カウンターは巻上パトローネの回転角で進むので巻き太りで間隔が開いていきます
本来は幅は35mmながら12枚撮り無孔フィルムを使用するカメラですが、パトローネに詰め替えしてマスクを入れることで通常の35mmフィルムも使えるように考慮されていたようです。現在はパトローネもマスクもまず見つかりません。
撮りっきりコニカの一部に入っている小型パトローネの大きさがオリジナルの物に近く、カメラ内部を少し削ることで使用が可能になります。が、巻き戻しは出来ません。
1985年にウクライナのアーセナルが発売したMINOX35ELのコピーカメラ。
ボディ色は写真の緑(と言われてます)以外に黒も有り。絞り優先オート、フィルム感度設定はISO25〜800。レンズはKIEV-KORSAR 35mmF2.8でコーティングされている様です。
MINOX35ELとの外観の相違は
・外寸の幅、高さ、奥行とも1〜2.5mmずつ大きい。重量は同じ(実測182g・電池別)
・巻上げレバーが大きい(MINOX GTと同じ位の大きさ)
・バッテリーチェックボタンが無い
・ホットシューの造形がシンプル
位のもので、使用する電池、2回巻上げ、鏡胴内部の構造、ビスの種類や位置などもコピー度は非常に高いです。
前オーナーから「まともには動きませんし、まともに写りません」とのコメントがあり、初撮りも散々な結果でした。ネットの情報を見ても作動/結果に関して厳しい指摘の多い機種のようです。
何とか状況を克服するために分解。シャッター羽接触部分のグリス汚れ?と錆を清掃・研磨。露出感度の大幅なズレ(4〜5段分アンダー)をちょっと人には言えない方法で修正。さらにこの色のボディは裏蓋厚みの薄さから来る光漏れ発生が多いようなので、ジャンクで購入したMINOX35EL用の速写ケースを装着(キツイです)して使用することで一応解決。逆光では試していませんが、絞り・シャッターもまともに動き、MINOXと同程度のシャープな写りを楽しめるようになりました。ケース付きジャンクだったMINOX EL
(こちらは液漏れによる腐食)も同時に修理して、そっくりさんが揃いました。
PROUD CHROME SIX
隅田光機製作所 1951年頃
レンズはK・YAMASAKI BIO-CONGO75mmF3.5
シャッターはSYNCHRONT(自社製?)B・1〜1/200 セルフタイマー有
6x6・6x4.5切替マスク内蔵 裏窓式
2,000円とは言え、普段はスルーしている当たり前の50年代の国産フォールディングカメラだと思ったのですが、レンズ銘板を見るとCONGOの文字が。スマホで検索すると、戦前から21世紀まで大判用レンズを製作していた山崎光学研究所製のレンズと分かりました(2013年廃業)。
俄然興味が湧き、持ち帰ってカビと錆びにまみれた機体をレストア中です。
外装とレンズ、シャッターは何とかなりそうですが、問題は蛇腹。これは時間が掛かりそう。
ほぼ大判用レンズ専業だった山崎光学が何故50年代の一時期にだけ中判カメラのレンズを製造していたのかは分かりませんが、何とか写る様に直したいものです。
山崎光学から分かれた山崎光学写真レンズ研究所は現在も小規模ながらライカレンズの修理と研磨・再コーティングでかなり有名です。一族で100年間にわたって写真レンズに関わっているのも日本の企業として興味深いです。
掘り下げると色々と面白い状況が見えてくるかもしれません。
2次資料以下の噂話ですが「山ア光学はこのレンズの販売代金の債権を回収できなかった。」
http://blog.livedoor.jp/toshioimawaka/archives/5097299.html
拙宅には廃業後駆け込みで在庫をお譲りいただいたテレ構成300mmf8と400mmf8、製版または写真館用のバレルレンズ、伸ばし用レンズ、借用中の中判木製暗箱に付属した105mmf4.5があります。
いずれも大変高画質で、廉価版と侮って食わず嫌いだったのを反省しています。
東南アジアの写真館でトップシェアは伊達ではないですね。


カメラメーカーが生まれては消えたという時代に振り回されたのでしょうね。
私はこれが唯一のコンゴーレンズ。本体をもう少し調整して撮影しようと思います。
ついでに私が見つけた山崎光学研究所の記事はちょっと古いですが
https://chiiden.net/?p=3751
山崎光学写真レンズ研究所については
https://camerafan.jp/cc.php?i=152
を読んで興味を持ちました。どちらも職人技の世界、なんと素晴らしいものでしょうか!
初めまして,「狸おやじ」の名で投稿いたします。
誰か投稿していただけないかと待っていましたが,なかなか出ませんので自分の体験を基にご報告したいと思います。25年程使ってきた古い中判カメラの備忘録です。大分昔へっぽこ親爺様のサイトに掲載されたぺんこたん様の名解説を思い出しつつ,私自身の経験も含めて書いてみます。私は写真の専門家ではなく,他社の製品にも詳しくないので,間違いや勘違いもあると思います。その点,ご遠慮なくご指摘ください。
Technika 23は,ドイツのリンホフ社(Linhof Praezisions-Systemtechnik GmbH)が1934年から2003年まで製造販売した中判のテクニカルカメラ(テクニカルフィールドカメラ,プレスカメラ)。大判の(マスター)テヒニカ45より一回り小さい縮小版で,「ベビーテヒニカ」とも呼ばれる。特徴として,レール内蔵の前蓋とレンズ部を箱型の本体に収納して持ち運べる利便性と,レンズボードとカメラバックのフィルム面を独立に動かすムーブメント(アオリ)の機能を併せ持つ。収納式でアオリができる高機能金属製カメラとして,"Technische Kamera = Technika"と名付けられ,テクニカルカメラの嚆矢(原型)となった。総金属製で頑丈に作られ信頼性が高いが,その分他の中判テクニカルカメラ(センチュリーグラフィック,ホースマンVH等)と比べて重量が重い。
画面の基本フォーマットは6x9 cm(2x3インチ)。カメラバックの120フィルムホルダー(Super Rollex 23)を交換することで,6x6と6x7 cmのフォーマットにも対応する。大名刺判(6.5x9 cm)と小名刺判(2.25x3.25インチ)のシートフィルムも利用できるが,現在はフィルムが入手困難(No.2063参照)。
・ テヒニカ I 23 (1934-37) :最初のテクニカルカメラ,Ur-Technika(*)。
・ テヒニカ II 23 (1937-45?) :フロントとバックのアオリ機能を強化。
・ スーパー・テヒニカ III 23 (1946-56) :スーパーは2重像合致式連動距離計内蔵型ビューファインダー搭載。黒色合成皮革張。
・ スーパー・テヒニカ IV 23 (1956-64) :バック交換がワンタッチ。ベージュ色合成皮革張。
・ スーパー・テヒニカ V 23 (1963-2003) :前期型はベージュ色,後期型(1972-)は黒色でライズ用のフラップ付。
この内,I-IIは現存する製品が少なく情報も少ない。現在中古で入手できるのは戦後に販売されたIII-Vとそのレンズ周辺が中心になる。IIIとIVはほぼ同じモデル。主な違いは後述するリボルビングバックの脱着で,IIIでは4箇所のラッチの開閉で行なうのに対し,IVはワンタッチのレバー操作が可能。外見上は前者は外側の合成皮革が黒色で,後者はベージュ色,ファインダーカバーにリンホフのマークがある。スーパーテヒニカIIIとIVは二重像合致式連動距離計内蔵型のビューファインダーを搭載するが,Vから距離計が横付になり,上部の別付ファインダーと分離し,大判のテヒニカ45と同じ構造になった。
レンズボードと距離計連動カムはIII-IVとVでは互換性が無い。レンズボード(82x74.5 mm)はテヒニカ23専用で,他の中判テクニカルカメラやテヒニカ45の「標準ボード」とも互換性がない。IIIとIVも完全な互換性はない。(IV型ボードはテヒニカIIIに付くが,III型ボードは下辺中央の凹みが無いのでIVに付かない。)テヒニカ23のボードをテヒニカ45に取り付ける場合,専用アダブターが必要。リボルビングバックも23専用だが,IIIからVまで互換性があり,テヒニカプレス23やテヒニカ70,テクニカルダン23等にも取り付け可能。(れんずまにあ様によると水谷製のアダブター(?)を介してグラフロックバックが装着可能とのこと。各自ご確認下さい。)
リボルビングバックには純正品や他社製品でハッセルブラッドVシステム他用のアダプターも販売されているので,将来的な中判用デジタルバックの普及を見越し,デジタル化を視野に入れたシステムの構築も面白いかもしれない。
以下では,私自身が使っているテヒニカIV23を中心に説明いたします。
*) テヒニカIは,2x3”(6.5x9 cm)判が最初に作られ,後に3x4”(9x12 cm)と4x6”(10x15 cm),5x7”(13x18 cm)判が追加された。4x5”(9x12 cm)判は,戦後のテヒニカIIIからの規格で,Vの後期(1972年-)から名称が「マスターテヒニカ」に変わり,テヒニカV45から派生したモデルとして現在も販売が続いている。
写真:テヒニカ IV 23,レンズ: Super-Angulon 65 mm, ベッドダウンし距離計連動状態.


IIIとIVは,アオリ(ムーブメント)の機能がIIより少し簡略化された。フロントのライズ(0〜50 mm),アップティルト(0〜15°),ベッドダウン(-15°)が可能。アップティルトとベッドダウンを併用することで,-15〜15°の範囲でティルトが可能。また,後部のロータリーバックの固定枠のロックを外し,上下左右に0〜10°まで引き出して四隅のノブで固定すると,バックスウィングとバックティルトができる(*)。このバックのアオリを併用することで,かなり自由なムーブメントが可能になる。シフトは構造上できないが,カメラを三脚上で90度傾けるとライズで代用できる。フィールドカメラとしては十分なアオリが可能と思われる。各固定ノブは強固に作られていて,一度きちんと設定すれば緩むことはほとんど無い。
Vではフロントのティルト(-15〜15°),シフト(-24〜24 mm),バックスウィングとバックティルト(0〜15°)が可能になり,Vの後期型からライズ用のフロントフラップが付けられた。
*) このバックアオリの「可動枠」(Schwenkrahmen)は,リンホフのニコラウス・カルプ(Nikolaus Karpf)が1934年に考案して特許を取り,その後のテヒニカの全モデル(テヒニカI-V,テヒニカプレス23,テヒニカ70,マスターテヒニカ45等)に搭載された。野外でも使い易いコンパクトなバックアオリの搭載が,テヒニカの人気の一因と思われる。
写真:アオリの設定例。テヒニカ IV 23,Symmar 105 mm。


広角
・ Biogon 53 mm, f4.5, Compur 0
・ Angulon 65 mm, f6.8, Compur 00
・ Angulon 90 mm, f6.8, Compur 0
・ Super-Angulon 47 mm, f8, Compur 00
・ Super-Angulon 65 mm, f8, Compur 00
・ Super-Angulon 90 mm, f8, Compur 00
標準
・ Planar 100 mm, f2.8, Compur 1
・ Tessar 105 mm, f3.5, Compur 0
・ Xenar 105 mm, f3.5, Compur 0
・ Xenotar 105 mm, f2.8, Compur 1
・ Apo-Lanthar 105 mm, f4.5, Compur 0
・ Symmar 105 mm, f5.6, Compur 00
望遠
・ Sonnar 180 mm, f4.8, Compur 1
・ Tele-Arton 180 mm, f5.5, Compur 0
・ Tele-Xenar 180 mm, f5.5, Compur 0
・ Telomar 180 mm, f5.5, Compur 0
・ Rotelar 180 mm, f4.5, Compur 0
上記以外の専用レンズ(IIIの取説に記載)
・ Heligon 90 mm, f2.8, Compur 1
・ Heligon 90 mm, f3.2, Compur 0
・ Color-Heliar 105 mm, f3.5, Compur 0
・ Color-Scopar 105 mm, f3.5, Compur 0
・ Tele-Xenar 240 mm, f5.5, Compur 1
・ Telomar 240 mm, f5.5, Compur 1
これら往年の名レンズの内,ビオゴン,スーパーアングロン,プラナー,ジンマー,ゾナー,テレアートン,ロテラーはIVの発売に合わせて開発された新レンズと思われる。アヴスの所で日浦様が指摘されているように,リンホフの依頼で製造された専用レンズと思われる。特にカールツァイスが製造したビオゴン,プラナー,ゾナーの3本セットは当時の最高品質とされ人気があったが,重く高価なレンズでもあった(1956年当時で3本とテヒニカIVのセット価格:$1245)。
これらの専用レンズはリンホフの工場で検査を受け,一定の基準を満たした物だけにリンホフ・テヒニカの刻印が入れられ市場に出荷された。リンホフの刻印の入ったレンズは「リンホフセレクト」と呼ばれ,光学的性能が一般のレンズよりも高いという評判があり,中古市場でも一定の評価を受けている。
********
補足(2023年1月11日追記)
テヒニカ V(1963年~)以降に追加された専用レンズ(Vの取説に記載):
・ Weitwinkel-Technikon 58 mm, f5.6, Compur 00
・ Super-Angulon 53 mm, f4, Compur 0
・ Super-Angulon 65 mm, f5.6, Compur 0
・ Super-Angulon 75 mm, f5.6, Compur 0
・ Super-Angulon 75 mm, f8, Compur 0
・ Technikon 100 mm, f2.8, Compur 1
・ Xenar 100 mm, f3.5, Compur 0
・ Xenotar 100 mm, f2.8, Compur 1
・ Xenotar 100 mm, f4, Compur 0
・ Symmar 100 mm, f5.6, Compur 00/0
・ Symmar-S 100 mm, f5.6, Compur/Copal 0
・ Sironar 100 mm, f5.6, Compur 0
・ Sironar-N 100 mm, f5.6, Compur/Copal 0
・ Apo-Lanthar 100 mm, f4.5, Compur 0
・ Tele-Technikon 180 mm, f4.5, Compur 0
・ Tele-Arton 180 mm, f4, Compur 1
・ Tele-Arton 240 mm, f5.5, Compur 1
・ Tele-Arton 270 mm, f5.5, Compur 1
この内,テヒニコンはローデンシュトックのOEMで,広角(Weitwinkel-)はグランダゴン,望遠(Tele-)はロテラーに対応する。標準のテヒニコン100 mmは,ヘリゴン90 mmの改良型と考えられる(リンホフ テヒニカ70, No.1927参照)。Vの標準の焦点距離変更に伴い,クセナー,クセノター,ジンマー,アポランターの焦点距離が105から100 mmに変更された。尚このリストでは,6x9 cmの画角をカバーしないレンズと,テヒニカ45用のレンズの一部を省略している。


距離計に連動させるには,フロントベッド内のトリカムディスクという三角形のディスクを回転させ,使用するレンズの焦点距離の位置に固定する。トリカムディスクは使用するレンズに合わせて予め加工され,それぞれの位置にレンズの焦点距離とシリアル番号が異なる色(広角:黒,標準:赤,望遠:緑)で印字されている。フロントスタンダードをレール上の使用するレンズの「色」で着色された凹みの位置(無限遠)まで移動させ,クリックストップさせる。これで距離計がレンズの位置と連動した状態になり,手持ち撮影が可能になる。
特筆すべきは,大型のビオゴン53 mmとスーパーアングロン90 mmを除くほぼ全ての広角と標準レンズがカメラ本体に収納可能(*)なこと。予め使うレンズを取り付け,ディスクをそのレンズに合わせておけば,カメラを取り出して組み立てるだけで撮影体勢に入れる。これは中判テクニカルカメラとしては,著しい特徴だと思う。撮影が終わりレンズを収納すれば強固なボディーに守られ踏みつけた位では壊れない安心感がある。「融通のきかない過剰なまでの頑強さ」というドイツ製品の気概を感じる。
その分、コノヤロウ的に重いが...。
しかし,残念ながら現在は,レンズとディスク,カメラがバラバラになってしまい,3つが合致したセットを中古で見つけることが難しい。後からトリカムディスクを加工する有料サービスも,1990年代まではシュリロトレーディングやリンホフ本社で受け付けていたが,テヒニカ23のIII~IV型は2000年頃,V型も2021年頃に終了になった(2022年追記)。
中判デジタルバックが普及して距離計がいらなくなる日を気長に待つしかないというのが現状でしょうか。
*) 現在確認中(前口径x全長:52x60〜62x54 mmが収納可能範囲)。


広角のSuper-Angulon(65mm/f8)と標準のSymmar(105mm/f5.6)の2本付でトリカムディスク調整済,ピントグラスバック,スーパーローレックスフィルムバック,グリップ,レンズフード,バッグ付きのフルセットでした。カメラ店の店主の話では,スイス人の所有者が購入後ほとんど使わずに保存していた品が売却されて出てきたとのこと。
スーパーアングロン65は,諧調が広くドラマチックな写りをするが解像度も高く線の細い描写もする魅力的なレンズです。プロの写真家にも愛用者がいるようで一時人気が出たレンズのようです。一方のジンマー105は,とても優秀な標準レンズだがやや面白みにかける。日浦様のアヴスの解説にあるように,00番シャッターで軽量コンパクトの割にイメージサークルが広い。持ち歩くには嬉しいレンズです。
私は,普段スナップを撮る時は広角のSA65をカメラにセットし,SM105はバッグに入れて交換用。余裕がある時は,後で買い足したテレタイプの望遠(180mmか240mm)1本をバッグに追加。ここぞという時だけレンズを交換して撮影するスタイルです。
写真:Matterhorn, Super-Angulon 65/8, f=16.


この機種は憧れながら、なんとなく眺めていただけなので、系統立てて解説して頂くと誠に有り難いです。
戦前タイプは魅せて頂くと大変薄い作りで、戦後型のような投げても踏んでもへっちゃらそうなものではありませんが、これはこれで良さそうに見えます。
ただしアクセサリー入手性や交換レンズの自由度はやはり戦後型が有利です。
拙宅には蛇腹のLinhof70が2台あります。
最初の個体は距離計ファインダー部分が取り外された、ホースマンVHと同じようなジャンク、でも小型軽量でそれなりに面白いです。
2台目は、米国ショップが格安3本セット解説不十分で出していたもので、懸念がありましたが、勘で注文したら、当たりだったラッキーな品です。
レンズボードやグリップなどアクセサリーはVに準じるものです。
スーパーローレックス69で撮影するまで全く意識して居ませんでしたが、蛇腹でアパーチャーが規制され、6x7までしか写らない。これはぺんこたん様が以前ご指摘だった所、熟読していなかった愚か者です。
さて、貴兄の投稿で驚いたのがIVのSuperAngulon65取付方法です。
70も、65にはベッドダウンし内側レールをどん詰まりまで後退させるのですが、さらにバックとの平行をとるためフロントスタンダード内側をアップティルトせねばなりません。
IVでは、フロントスタンダードのフレームごとティルト出来るのですか。すごいことです。
画像:リンホフ70,スーパーアンギュロン65mm,ベッドダウン,アップティルト


れんずまにあ様のご投稿はいつも色々なサイトで拝読し,大変勉強になり参考にさせていただいております。
Linhof Technika70は最高のカメラですね。構造はテヒニカV23とほぼ同じだが小型軽量,それに加えてファインダーのフレーム切り替えやパララックス補正もできて露出計も内蔵(!)された最高級機と記憶しております。くそ重い「金属塊」のIVを何度か山で放り出そうかと考えた腰痛持ちの狸おやじは,とても羨ましく思います。お時間がありましたら,是非専用のスレッドの解説をお願いいたします。
>IVでは、フロントスタンダードのフレームごとティルト出来るのですか。
広角のベッドダウン時に,フィルム面との平行を取るためフロントをアップティルトさせるのはIVも同じです。ただ,III-IVの場合,ティルトの軸がフロントスタンダードの基部にあるので,スタンダード全体が傾いてしまうのです。この場合,ティルトさせた時のピント位置の移動が大きいので少し厄介なのですが,何か構造上(強度?)の理由でこうしているのだと思います。そう言われてみると,ティルトしたIVは何か歪んだような不思議な形に見えますね。
V23からはテヒニカ70やテヒニカ45と同様に,ティルト軸がレンズの中心に移りました。
広角時のカメラの設定方法の説明を忘れていました。数日中にこの件についても投稿できればと思います。
あと,
>スーパーローレックス69で撮影するまで全く意識して居ませんでしたが、蛇腹でアパーチャーが規制され、6x7までしか写らない。
これはもしかしたら,蛇腹の問題(?)の様な気もします。
私の手許にあるTechnika70の使用説明書の表紙には,”Technika70, 6.5x9cm, 2-1/4x3-3-1/4in"と書かれています(*)。中の説明にも6.5x9cmのサイズのカットフィルムで撮影できると記されています。最後の対応レンズ表には,Planar100/2.8やXenotar100/2.8等の6x9cm対応レンズが記載され,例外的にPlanar80とXenotar80には6x7cmの制限がかかると注釈されています。
Linhofが説明書に嘘を書くとは思えません。もしかしたらですが,前所有者によって非純正品,あるいは他の6x7用の蛇腹に付け替えられている可能性があるように(??)思われます。
もし6x9cmで撮影できるようになったら素晴しいですね。
*) 参考資料:
http://www.cameramanuals.org/prof_pdf/linhof_technika_70.pdf


Linhof70の件、貴兄に触発され作成を企んでおりますが、23のスレッドの出来が素晴らしすぎて、気を引き締めねばならないと自戒しております。
さて、やはりIVは、フロントスタンダード基部に軸をもつ、いわゆるベースティルトを行っているのですね。
Vや70はご指摘通り、光軸位置をティルト軸にしていますが、この状態でライズしようとするとフロントスタンダード枠が斜め前に出ますので、ピントの修正が必要です。
IVはそのまま平行ライズすれば焦点位置は変化しないと思いますので、利点が十分にあるのではないでしょうか。
テクニカルカメラは、ビュータイプと較べてアオリ操作はカメラの癖を承知の上で撮影者の体を合わせていくものなのでしょう。
ホースマンでは、65mmはベッドダウンしないかわりに、縦位置にするとベッド先端が画角に入ってくるため、5mmほどライズをかける仕様になっています。
三者三様、面白いですね。
> 広角時のカメラの設定方法の説明を忘れていました。数日中にこの件についても投稿できればと思います。
これこそ、皆様が一番知りたい、または想像もしていない所で資料価値が高いかと思います。大いに期待致します。
実は70を入手したときベッドダウンすることを知りませんで、まずディスク65ドットが黒なので黒ストッパーにして無限遠が出ない。内側レールに気付き引っ込めても出ない。こいつ調整おかしい、とストッパー位置を動かそうとドライバー出す前にふと画像検索掛けてみたら,ベッドダウン+内レールということが判明し,(ぺんこたん様から直接ご指導もしていただき)事なきを得た経緯が.
そういう愚か者を出さないためにも、ご説明をよろしくお願いしますm(_ _)m
>> 蛇腹でアパーチャーが規制され、6x7までしか写らない。
> これはもしかしたら,蛇腹の問題(?)の様な気もします。
私の個体は実測で蛇腹後部の開口部が6x7(限りなく6x8に近い)しかないのを確かめています。
弄った形跡は、私の節穴ではわかりませんでしたが、勿論改造という線は否定できません。
でも、ぺんこたん様も70についてはそのようにご解説です。
http://contarex.jugem.jp/?month=201011
1970年フォトアートでは、プレス70は6x7専用と書いてありますが、テヒニカ70はフォーマットが書いていません。
海外のサイトでは、56x72バックがセットであること、ブライトフレームは6x7プロポーションであることは記載されていますが、6x7までしか使えないとの記載は見付けられませんでした。
> 私の手許にあるTechnika70の使用説明書の表紙には,”Technika70, 6.5x9cm, 2-1/4x3-3-1/4in"と書かれています(*)。
> 中の説明にも6.5x9cmのサイズのカットフィルムで撮影できると記されています。
> 最後の対応レンズ表には,Planar100/2.8やXenotar100/2.8等の6x9cm対応レンズが記載され,例外的にPlanar80とXenotar80には6x7cmの制限がかかると注釈されています。
オリジナルの説明書は貴重です。
これについては実家にジャンクの70が仕舞ってありますので、幸いながら別個体を比較することが出来ます。
宿題にさせてください。
>もし6x9cmで撮影できるようになったら素晴しいですね。
はい,私実は6x9大好き、6x7嫌いなんです(笑)


テヒニカIV23では,短焦点の広角レンズ(47〜65mm)を使う場合,ベッドによる画面のケラレを防ぐ為に,ベッドを一段下げた「ベッドダウン」の状態で使用します。同時に短焦点レンズの固定範囲を拡げる為,ベッド上部のレールを本体寄りに一段「スライドバック」させます。この2つの設定を確実に行うには,以下の方法がお勧めです:
1. フロントベッド開放ボタンを押し,ベッドを標準の水平位置まで下ろす。
2. ベッド上のレール左前方にあるボタン(レールロック解除)を押してロックを外し,上部レールを本体方向にスライドさせ,本体のレールの位置まで一段(クリック点まで)押し戻す。
3. レンズスタンダードをレールに沿って引き出し,使用する広角レンズのクリック点(黒色)に固定する。
4. ベッドと本体をつないでいる2箇所の「タスキ」を押してロックをはずし,一段下げた「ベッドダウン」の位置に変更する。
5. レンズスタンダードのティルト調整ネジを全開まで回し,フィルム面とレンズボードを平行にする。
トリカムディスクが加工済みの場合,広角レンズはこの「ベッドダウン」+「スライドバック」の状態でのみ,距離計と連動します。(これを知らない為に,折角調整されたカムを使えないと思って捨ててしまったり,連動を崩してしまう人が結構多い。私は販売店の店員が知らなかったので,リンホフ本社に問い合わせ取扱説明書の写しを送ってもらい理解しました。)
ベッドダウンしてからレンズスタンダードを引き出そうとすると,角度の差があるので上手く移動できず,レールを削ってしまうことがある。上部レールを本体のレールの位置までスライドバックさせからスタンダードを引き出す方法は,広角以外のレンズにも有効で,この方法を知ってから,スタンダードの引き出しが簡単にできるようになりました。
この方法は,へっぽこ親爺様のサイトでぺんこたん様から教わりました。
ぺんこたん様ありがとうございました。


> IVはそのまま平行ライズすれば焦点位置は変化しない
そうか。これは確かに大きな利点ですね。今度早速試してみます。
れんずまにあ様の情報はいつもとても役立ちます。有難うございます。
> 私実は6x9大好き、6x7嫌いなんです
私も全く同感です。IV23の初期セットはフィルムバックが6x7で,好きになれませんでした。6x9のスーパーローレックスを別の店で見つけて購入し「世界が広がった」気がしました。
その時も,その店の店員には「このカメラでは6x9は撮れません」と言われました。でも私(狸)は人の話をあまり信じない質なので... 試したら撮れた(!)。


a. IV23本体(グリップ,バック無し): 1660 g
b. アナトミカルグリップ: 297 g
c. ロールフィルムバック(SR, 6x9): 800 g
d. ピントグラスバック: 392 g
f. スーパーアングロン(65mm/f8): 286 g
g. ジンマー(105mm/f5.6): 143 g
h. ロテラー(180mm/f4.5): 463 g
i. テロマー(240mm/f5.5): 444 g
(レンズはボード込重量)
_______
A. 手持標準セット(a,b,c,g): 2900 g
B. 手持広角セット(a,b,c,f): 3043 g
C. 手持2本セット(a,b,c,f,g): 3186 g
D. 2本フルセット(a,b,c,d,f,g): 3578 g
E. 3本フルセット(a,b,c,d,f,g,h): 4041 g
F. 4本フルセット(a,b,c,d,f,g,h,i): 4485 g
結論から言うと,手持セット(A,B)で2.9〜3kg,4本のフルセット(F)で4.5kg程とかなりの重量です。手持セットで比較すると,同種のホースマン980やセンチュリーグラフィック23より0.4〜1.2kg程重い。軽さで選ぶなら,間違いなくセンチュリーグラフィックでしょう。ではテヒニカ23の利点は何か? 正直な所よくわかりません。私の場合,たまたま住んでいた異国の地で見つけて気に入り,衝動買いしてしまったというのが実状です。
でも,使い込む程愛着がわくカメラです。100年は余裕で使える堅牢性と確実な操作性,そして専用に作られた個性的なレンズ群は,テヒニカ23の魅力だと思います。
写真:交換レンズの例。前列左からSuper-Angulon 65/8, Symmar 105/5.6,
Tele-Technikon (Rotelar) 180/4.5,装着レンズ:Telomar 240/5.5.


すばらしいスレッドをありがとうございます。ただただ感銘して読みふけっておりました。
私自身はというと、やはり何度かテヒニカ23に興味を持ち、あちこち探したり、時には買いかけたりしたのですが、値段または状態などに問題があり、結果、いい縁がないままになっています。やはり使い勝手からするとIVが欲しいのですが、その分やはり高価です。
確かにセンチュリーやホースマンは相対的に軽いですが、リンホフの魅力は(頑強さ、仕上げ、デザイン、レンズの良さ、ブランド力、などいろいろありますが、機能的には)距離計とビューファインダーが一体化されている点が大きいのではないでしょうか。重さを度外視すればレンジファインダーカメラとして違和感なく使え、また、アナトミカルグリップなども含めそういう使い方が相対的に重視されて設計されているのだろうと思います。だからこそリンホフ70のような、よりファインダが強化されたモデルもできたのでしょう。その点ホースマンやセンチュリーは2眼式で、これはホースマンのVH-Rのようなファインダが強化されたモデルでも一切変わりませんでした。
テクニカルビューカメラはどうしても「ピントグラスで丁寧に撮る」のが王道のような言われ方をしているような気がしますが、中判ロールフィルムのカメラはどうしてもピントグラスとロールフィルムバックの交換が面倒ですし、広角だと被写界深度も深いですから、レンジファインダー的に使うのも乙なものだと思います。そのとき、れんずまにあ様がおっしゃるように広角でもピントを保ったままライズができるのは大きなメリットになるのでしょう。


長いスレッドを立てさせていただき恐縮しております。将来この古いテヒニカ23に興味をもっていただけそうな方々に,何か少しでもお役に立てる情報があればと,浅学を顧みず投稿させていたただきました。
本来なら自分のサイトを作って情報発信すべき所ですが,知識も経験も不足しておりますので,取りあえず備忘録としての情報を,日浦様のサイトをお借りして投稿させていただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
> リンホフの魅力は(...などいろいろありますが、機能的には)距離計とビューファインダーが一体化されている点が大きいのではないでしょうか。
私もそう思います。IV23(とIII23)はファインダーと距離計が一体の為,速写性という点でとても優れていると感じます。V23では距離計とファインダーが分離してしまい,撮影動作が一つ余計に必要になった。またファインダーも外付けなので,着脱の手間も増えた。私は以前,V23に買い替えようと考えたことが一度ありますが,外付けファインダーが好きになれずに止めました。
V23は内蔵型のファインダーを捨て,テクニカルカメラの機能を強化する方向(ミニV45化)に進み,これはある程度成功したと思いますが,中判のメリットの一つを失ってしまったように感じます。手持でレンジファインダー的に使えるテヒニカはIV23が最後で,その後継はテヒニカ70のように思われます。
> レンジファインダー的に使うのも乙なものだと思います。そのとき、れんずまにあ様がおっしゃるように広角でもピントを保ったままライズができるのは大きなメリットになるのでしょう。
その通りと思います。れんずまにあ様のご指摘で,IIIとIVがベースティルトにしている理由がようやく分かりました。これも日浦様のサイトで情報交換させていただけたお陰で,大変感謝しております。


・III:http://www.cameramanuals.org/prof_pdf/linhof_technika_6x9.pdf
・IV:http://www.cameramanuals.org/prof_pdf/linhof_super_technika_23.pdf
・V:http://www.cameramanuals.org/prof_pdf/super_technika_v.pdf
・CameraQuest:https://cameraquest.com/lint369.htm


お詫びして訂正致します。
何故そう思ったのかな。以前のネガを掘らないといけませんが、その時は長辺がけられていたように記憶しています。
6x9のスーパーローレックスを友人に返却してしまったので、拙宅には6x7の120と220しかなく、検証困難です。
少なくともXenotar100/2.8, 開放〜f4,無限遠と1mの条件では縦横とも6x9はけられません。
ご指摘まことにありがとうございました。
6x7は、10枚撮れるので、6x9と併用していると結構多数枚に思えて経済的な気がします。
ブローニーフィルムを使っていてケチケチするのは本末転倒と思いますが、ほとんど画質が変わらず、2枚コマに余裕があるのは外で頼もしく思うことも....
その場合でも、スーパーローレックスの56x72という、日本で主流の56x68より横長なプロポーションが良いので,ホースマン67ホルダーで使おうとは思いません。4mmしか違わないのに。
6x8も良いかな?(^_^;)


> テヒニカ70で6x9が写らない件ですが、ホースマン8exで縦横確認したところ、ちゃんと56x84mmのフルフォーマットが写っていました。
これは良かったですね。おめでとうございます。
> 6x7は、10枚撮れるので、6x9と併用していると結構多数枚に思えて経済的な気がします。ブローニーフィルムを使っていてケチケチするのは本末転倒と思いますが、ほとんど画質が変わらず、2枚コマに余裕があるのは外で頼もしく思うことも....
確かにそうですね。6x9だと8枚しか撮れないので「エッもう終わりか...」と思う事も多いです。でもポジの原画を見た時の感動も大きい。
6x6〜6x8なら軽量の中判カメラが沢山あります。あえて重量級のテヒニカを使うなら,やはり「フルサイズ」の6x9が良いかな(?)と私自身は考えています。被写体とその時の気分にもよりますが...。


> やはり「フルサイズ」の6x9が良いかな(?)と私自身は考えています。
まったくもって仰る通りです。
この度マミヤプレスとホースマン69ホルダ、それにスーパーローレックス67で試写した時、他を撮り終わっても、あれ?まだ2枚撮れるな、と当たり前ながらちょっと感慨深かったもので。
一時の気の迷いです(笑)
ポジをメインに撮影していた時はフォーマット差は圧倒的でした。最近ネガばかりなのでちょっとありがたみが実感できてません。でも伸ばすとやはり数パーセントの差が効いてきますし、トリミングの余裕はやはり69の威力です。
ホースマンのホルダは一時フジヤカメラで1000-1900円で売ってましたね。少ない撮影枚数はマガジン交換でカバーします。
バック交換出来ない機種は、結構手間取るんです。私の旅行の連れは撮影目的ではないので、フィルム交換待ってくれなくて。


確かにそうですね。私は今でも6x9のポジの仕上りを見る時,少しワクワクします。この感動が120フィルムを使い続ける理由の一つですが,デジタルに移行したら過去の遺物ですね。
> ホースマンのホルダは一時フジヤカメラで1000-1900円で売ってましたね。少ない撮影枚数はマガジン交換でカバーします。
そうですか,ホースマンのホルダーは安くて軽くていいですね。リンホフのスーパーローレックスは高くて重い(800g)。フィルムの平坦性は良いのだが...。
狸爺には,予備のローレックスを持ち歩く気力(体力)がありません。撮り切ったら,裏蓋を開けてセコセコ詰め替えてます。


PhaseOneやLeafから販売された中判デジタルバックは,イメージセンサーのサイズが33x44mmから42x56mm程で,6x9サイズをカバーできず,テヒニカ23専用の製品もない。しかし,ハッセルブラッド等に供給されたデジタルバックをアダプターを介して取り付ければ,画角は制限されるが,デジタル撮影が可能になる。
テヒニカ23のリボルビングバックには,ハッセルブラッドVとブロニカGS用の純正アダプターが提供されていた。現在でも,ハッセルブラッドVやH,マミヤMマウント用の純正アダプター(Universal Digi Adapter 6x9)や,他社製品が販売されている。私の手許には,中国Jieying製のハッセルブラッドV用のアダプターがある。固定式なので画像のステッチングはできないが,リボルビングは可能。ロールフィルムバックと比べると軽量コンパクト(189g)。値段は数年前で$135程。
中判デジタルバックがまだ高くて買えないのが残念。中古の値段が下がるのを待ってます。
写真:左からハッセルブラッドV用アダプター,ピントグラスバック,
ロールフィルムバック(スーパーローレックス,6x9)。


ハッセルVとM645規格のデジタルバックは目下デファクトスタンダードのようで,ここにハッセルHが残るかどうかですが、少なくとも前2者は相当将来まで残るでしょう。
他方リンホフ23用アダプターはいつまで供給されるか甚だ不安があり、今確保されるのは理に適っていますね。
アダプタにスライド機構がないのは少々残念ながら、いざとなればフロントスライドで対処することになります。
私もハッセルとマミヤのアダプタは持っていませんし、当分買える兆しもありませんが、なくならないうちにアダプタの方は押さえておくべきかもしれません。
知る限り6x9以下のスライドできるバックアダプターは知りません。
23グラフロック用はメーカーが造ろうと思えばできるんじゃないかと期待しています。.
しかし電子接点がないアダプタでもデジタルバックは動作するものでしょうか。シンクロコードを繋ぐものなのか、私は使ったことがないのでまったくわかりません。


> 知る限り6x9以下のスライドできるバックアダプターは知りません。
コメントありがとうございます。スライドできるテヒニカ23バック用のアダプターは,確か "Widepan"の商品名で販売されていると思います。デジタルバックを左右に動かすタイプと,ピントガラスにスライドできるタイプがあると思います。固定式より高目($160~400)ですが,画像のステッチングができるので有利です。私は固定式で物足りなく感じたら,可動式も購入しようかと考えています。どちらもいつまで供給されるか分からないので,今の内に確保しておかれると良いかもしれません。
> しかし電子接点がないアダプタでもデジタルバックは動作するものでしょうか。シンクロコードを繋ぐものなのか、私は使ったことがないのでまったくわかりません。
これは私もよく分かりません。デジタルバックの種類にもよると思いますが,基本的にはシンクロコード接続で良いのではないか(?)と考えています。関連する情報が,次に出ています:
https://blog.goo.ne.jp/camero_sity/e/e17be0d958b5eb88dcc97c183feb0eb0
ただ,ライブビューの時どうするのかよく分かりません。ハッセルブラッドHマウント用のデジタルバックだと電子接続が必要かどうか? この辺は,何か分かったらまた投稿します。


ハッセルの新しいVマウント用デジタルバック(CFV II 50C)は,電子接点による接続がなくても使えるそうです。Vマウントのバックが物理的に付けば,アダプター等でも問題ないそうです。シャッターとの同期はシンクロコードを本体とレンズのシンクロ接点(X)に繋いで行ない,ライブビュー時はシャッターを開放すれば良いとのことです。ちなみにセンサーはソニーの裏面照射型CMOSセンサーで,大きさは33x44mm。価格はまだ未定とのこと。ここはソニーに頑張ってもらい安く出して欲しいですね。


これまで徒歩で移動する時は三脚を使用せず,テヒニカの連動距離計を使って広角や標準レンズで写真を撮ってきた。しかし,ピントグラスで構図を決め,アオリを使って写真を撮りたい時もある。長焦点の望遠レンズ(Telomar 240mm)を使う時も三脚が必要。車での移動なら問題ないが,徒歩の場合,フルセットのカメラバッグ(5〜6kg)に加えてGitzoの古い大型アルミ三脚(4.1kg)を担ぐのは,老頭児には一寸辛い。
昨年10月に「カメラ情報交換掲示板」でカーボン三脚と自由雲台の情報を皆様にお聞きした所,日浦様とれんずまにあ様から有益かつ貴重なアドバイスをいただきました(有り難うございました ^^)。いただいたアドバイスを参考にして選んだ三脚セットは:
カーボン三脚:Manfrotto MT190CXPRO3
ボールヘッド:Leofoto LH-40
カメラ用プレート:SmallRig 2146
マンフロットの三脚はバックル式の「クイックロック」が特徴で,ナット式より設置と撤収の時間が早い。3段は4段より縮長が長いが,その分強度があり展開時間も短い。Leofotoのボールヘッドは重心が低く,3kgのテヒニカをしっかり固定する。底面サイズもマンフロットの上部プレート(径60mm)に丁度合う。ボールヘッドの操作には馴れが必要だが,フリクション調節ネジがあるので微調整は比較的簡単。昨年のモデルから固定ネジがレバー型に変更されて操作性も向上した。テクニカルカメラはリボルビングができるので,雲台を90°傾ける必要が無い分,ボールヘッド向きかもしれない。SmallRigのプレートは大ネジ(3/8in)対応のアルカスイス互換プレートの中では軽量コンパクトで,Leofotoのヘッドの固定具(クランプ)との相性も良い。クランプの固定ネジを全開にすれば上から直接着脱できる。合計重量は2.1kgで,Gitzoの大型三脚の約半分。野外で中判カメラを使う時,現時点でお勧めできるベストの軽量三脚セットの一つと思う。
********
2022年10月追記:
上のセットを2年程使ってきたが,ボールヘッド(Leofoto LH-40)は微調整が難しい為,先月からギア雲台(Swfoto GH-PRO)に乗り替えた。ギア雲台は,水平や仰角に僅かな修正を加えたい時にノブの回転で微調整ができるので,テクニカルカメラでの撮影に向く。Swfotoはあまり聞かない名前だが,使ってみると中々使い易い。重量は680 g,大きさはLeofotoのボールヘッドより一回り大きいが,その分強度がある。操作感もまずまずで,これに慣れると自由雲台や3wayには戻れないと感じる。今後の野外撮影では,カーボン三脚(MT190CXPRO3)とギア雲台(GH-PRO)を主に使う予定。
写真:カーボン三脚とギア雲台。Technika IV 23, Heliar 105 mm.


こんな格好悪いものが使えるかと,昔はピントフードやヤッケ(上着)で代用していた。でも暗いレンズ(f8)でピント合わせをする時はやはり必要。自分が十分に格好悪いジジイ(狸親爺)であることを自覚した頃から周りの目が気にならなくなり,平気で冠布を被って撮影できるようになった。
で,冠布だけど,皆さんはどんなの使ってます?
私は欧州でテヒニカを購入した時,セットで付いてきた中古の古い冠布を使っている。何の変哲もない黒布の筒(37x55cm)だが,片側にゴムが入っていてカメラバックに付け易い。反対側と切り込みの縁に沢山の小さい錘が縫い込まれている(写真)。なので,風があってもほとんど煽られず,野外で使う時に便利。大きさもテヒニカ6x9にピッタリで,もしかすると専用の特注品(?)かもしれない。大分古くなり色褪せたので買い換えたいが,錘入りの冠布は日本ではあまり見ない。穴を繕い,ゴムを交換しながらもう20年以上使っている。
写真:冠布(ゴム,錘付)


銀の裏地の付いたリバーシブルタイプの同様の冠布があれば欲しい。
自作や特注する人の参考になればと,装着時の写真も掲示しました。
(4x5で使うならもう一回りか二回り大きい方が使い易いと思う。)
写真:装着状況
(実際は冠布に首を通し,カメラを覗く時だけバックに付けるのが一般的。)


6x9は、ビューカメラには一般の1枚もの(四隅が赤い)を使っていましたが、テクニカルにはピントグラスフードの外から見られるロングタイプのルーペを使って冠布をつかわないことも。
超広角の周辺は斜めに見ないといけないため、フードと併用は困難ですが、リンホフはパーンドアでフードを開けるので便利ですし、ショートタイプのルーペも使いやすいですね。
グラフレックスは金属製フードで、爪を外せばフードが取り外せ、リンホフほどではないけど即座にショートルーペが使えます。
8x10は流石にピントフードがつかないし、暗いレンズが多いし、明るいとピントが見えないので大きめの黒布を使いますが、狸おやじ様のような便利な布は持っていません。
布は分厚めで風に煽られにくく、重量でちゃんと止まってくれます。
私は日中あまり撮影しないので暑くて困ったことはないですねそういえば。
4x5-5x7はその中間です。ビューは被りますが、フードがあるテクニカルはめんど臭くて本当に見えない状況じゃないと布をかぶらないかも。
布を忘れることもしばしはで、フィルム装填用のダークバッグを被せたり...


> 6x9は、ビューカメラには一般の1枚もの(四隅が赤い)を使っていましたが、テクニカルにはピントグラスフードの外から見られるロングタイプのルーペを使って冠布をつかわないことも。
なるほど。ロングタイプは使い易そうですね。ホースマンのロングルーペでしょうか。
私のルーペはローデンストック製(x4)で太く短いのでフードと干渉して使いにくい。
その為,すぐにフードを開放して冠布が必要になり...と悪循環。
ロングルーペはx6でしょうか。使い心地などお教えいただけたら幸いです。
> 超広角の周辺は斜めに見ないといけないため、フードと併用は困難ですが、リンホフはパーンドアでフードを開けるので便利ですし、ショートタイプのルーペも使いやすいですね。
> グラフレックスは金属製フードで、爪を外せばフードが取り外せ、リンホフほどではないけど即座にショートルーペが使えます。
そうですね。私は時々ベンツィンのプリマー(6x9)を使うが,フードが外せないので使い難い。
テヒニカのフードはワンタッチでドア式開閉やフード開閉ができる。値段は高いが良くできていると思う。
> 4x5-5x7はその中間です。ビューは被りますが、フードがあるテクニカルはめんど臭くて本当に見えない状況じゃないと布をかぶらないかも。
> 布を忘れることもしばしはで、フィルム装填用のダークバッグを被せたり...
なるほど。いろいろ工夫や裏技がありますね。とても参考になります。
私はまだ暫く今の古い冠布を使うと思う。色褪せたので黒く染め直したい所です。


八千円くらいしたかしら。
初めての大判レンズは120mmだったので何ヶ月かは支障なかったのですが、2本めが、スーパーアンギュロン47だったので、しょっぱなから大問題に。端のピントが見えないんです。ライズしたら画面のほとんどが見えない。
ここでピントグラスは入射する光の方向を見ないと見えないという基本を知らなかったことが露見。
被り布を使って、ショートルーペで斜めから見て初めてピントが合わせられるように。
ショートルーペの先端を斜めにカットするアドバイスも受けました。
結局やりませんでしたが(笑
あ,ロングルーペでも斜めから見ることは可能です。でも、斜めはすごく持ちにくい。
そしてルーペ倍率も、ホースマンロングはx6、ショートはx7ですが、見た感じ倍率がずいぶん違う。ロングの方が非常に小さく見える。
これは好き好きです。
低倍率が大きく問題になるわけではありません。
ただ、私は超広角やマクロが好きなので、倍率は高い方が好みです。
ピークのx15てのも使います。
逆に、倍率が高いと何を見ているのかわからなくなる。ロングはほどよく部分を拡大するので絵柄をイメージしやすく、好む方もおられるかと。
結構たくさんルーペが集まりました。馬鹿なの? じゃなく、ジャンク箱に千円以下で見つけたら、ついお持ち帰りしませんか?
ウイスタ のロングは二千円もしましたが。
集合させたのは初めてで、普段はそれぞれカメラバッグに待機しています。セレンメーターと同様、入れ忘れがないように。
実はもうちょっとありますが、機種が同じなので割愛です。
ウイスタ のショートx7(中央)はプラ製で非常に軽く、プラスチックのフレネルを傷つけません。山行きなどに、コンパクトなセンチュリーグラフィックやグラフレックスXLと組みます。
ウイスタ のロング(左端)は、デザインがショートと共通ですがアルミ製でホースマンと同程度の重量。でも倍率は書いていないけどショートと同じです。ホースマンと思想が異なりますね。
ホースマンのショートx7(右から2番め)はピークx7(写真右端)と全く同一、スリーブが黒く、着脱式スケールがついていないだけです。ピーク製なのですね。また同じ形式でホースマン銘がないものを海外通販で買いました。
ロングもショートも、どちらもちゃんと使えて大きな差はないと思います。撮影スタイルと好みです。
標準から望遠であまりスライドせず、フードを立てたまま端はあまりチェックしないならロングが便利。ショートではできない技。
冠布をかぶってアオリ主体なら自在に見られるショート。
4x5なら倍率は低くても問題ないけど、6x9は好み。
重量軽減なら、ロングは3倍以上重くなるからショート、それもプラスチック製のWISTA有利。


素晴らしいルーペの解説と写真をありがとうございます。
これほど沢山お持ちとは存じませんでした。脱帽です。
拝読して考えると,ロングルーペも一長一短のようですね。
6x9ならホースマンのロングルーペ(x6)が使いやすそうだけど,あまり重いと躊躇しますね。
要は細身で四隅が見えれば良く,あまり長くなくても良い。
フード越しで端が見える「角形」のスリーブなら理想的。
自分の使い方を考えると,ショートルーペは光軸に向けて傾けたり,拡大したい時に「反対向き」にできるので便利。(無茶苦茶な使い方だが)
6-7倍の細身のショートルーペでスリーブを角形(?)に改造できそうなのを探してみようと思います。
写真は今使っているローデンストックのアスフェリカルルーペ(x4)。
遮光スリーブが邪魔なので取り外し,円筒の内側に帯状の黒いシートを入れて遮光してます。
軽くて(58g)使い易いが少し太い。


4x5のテヒニカ「標準」ボードより一回り小さく(81x74 mm),しかも型式間(III, IV, V型)の互換性に乏しい。(IV型ボードはIIIに付くが,III型ボードはIVに付かない等。)6x9ボードは出荷数が少なく,中古市場でも高価な状況(5千〜1万円以上)。
どこかで廉価版のボードを作ってないか探していて,中国Luland社のテヒニカ6x9V型ボードを見つけた:
https://www.ebay.com/itm/Luland-Linhof-6-9-compur-copal-00-or-0-or-1-lens-board-81-1-74-2mm/182882865061?hash=item2a94ab0fa5:g:ydUAAOSwHsBZoVHu
サイトの説明と写真を見ると割と良さそう。コンピュータ数値制御でアルミ合金を加工していて,値段も$25と安い。
今はV型ボードだけだが,IVやIII型も作れないかLuland社に打診している。
新しい情報が得られたらまた投稿する予定です。


4x5はどうかしたら千円切ることもありますから、需要の差としか言えません。
しかも形状が若干複雑なので簡単に自作も困難です。
まだVは見つかりますが、III, IVは限られた専門店以外では入手できないと言ってもいいかと。
なのでボードの面からも旧型機は敬遠してしまいます。
ボード付きレンズは、単体とあまり変わらないのでお得ですね。
まあカム単体でも入手可能な4x5と違って、69は円形カムが特殊なので、当初からセットになっていたレンズ以外は二の足を踏みますし....
ピントグラスでも使いたいレンズや、カムに合うレンズを入手したとしたら、ボードがあると便利ですよね。
躍進著しい中国で安価に生産してもらえるとありがたいですね。


プラスチック製で非常に軽量。ちょうど24x36を1コマ見られるサイズです。
HCLブランドで、遮光タイプもありましたが、よく中古で見かけるのは透明スリーブタイプです。
いざとなればブラックテープで巻いてしまえばいいでしょう。
オリジナルはやはりピークのようです。ピークは両釣ラグがついていますが、HCLは1箇所ランヤードリング付


おお,これは素晴らしい。有難うございます。
これなら四隅がバッチリ見えるし軽くて使い易そう。値段も安い。
調べるとHCL(堀内カラー)はルーペ全体がディスコンの様ですが,オリジナルのピーク8x(No.2018)はまだ販売してるみたい。
早速手配して試してみます。


狸爺も,遅ればせながらオールドレンズの「沼」に嵌りつつある。最近古いダゴールをeBayで入手したので,ヘリアーとテヒニカ標準のジンマーと比較して撮り比べてみた。
今回試写したレンズは,年代順に
ヘリアー 105mm, F4.5(Voigtländer, Braunschweig)
ダゴール 125mm, F6.8(C.P. Goerz, Berlin)
ジンマー 105mm, F5.6(Schneider, Kreuznach)
ヘリアーはハーティング設計の初期型の3群5枚,1921年頃の製造。ダゴールはフォンフーフの有名な対称型2群6枚,1924年頃の製造。どちらもノンコートタイプ。ジンマーは初期のコンバーティブルタイプ,1960年頃製造のシングルコーティング。テヒニカ23初期セットの標準レンズ。オルソメター型,4群6枚。
写真:左からHeliar 105,Symmar 105,Dagor 125(テヒニカ23ボード付).


そこで,今回は太陽の真正面,水面の反射光がダイレクトに入る強い逆光条件でテストしてみた。午後の海岸で天気は晴れ。風と波で水面は複雑に変化する為,正確な比較はできない。レンズの描写の雰囲気の違いを感じ取っていただけたらと思う。フィルムはベルビア100,スキャンは写真店の専用スキャナー。レンズフードはジンマーの専用フード(写真上)のみ,太陽の直接光はハレ切り板(引蓋)で遮光。
最初はヘリアー(F=16,1/250)。
まずまずの描写で水面の反射も綺麗。この例ではヘリアー独特の妖艶な描写はあまり感じられない。手前の反射面の斑点の一部に「星型」の光漏れが確認できる。遠景の解像度も十分で,この時代(100年前)のレンズとしては優秀だと思う。
写真:Heliar 105/4.5, F=16, 1/250.


ダゴールは,ヘリアーとかなり雰囲気が異なる。コントラストが低いので,手前の反射面の白飛びがかなり抑えられている。反射光の斑点に独特の「星型」が見られるが,これはこれで面白い。遠方の反射面の上方にハロ(フレア)が少し出ている。水面の波模様はヘリアーより優雅と感じる。ダゴールは遠景が冴えないと言われるが,遠景の解像度も十分。色味はヘリアーと比べて赤みが少なく彩度が低くクールに見える。個人的な感想だが,ダゴールの描写が人間の目でみた風景に一番近いような(?)気がする。
写真:Dagor 125/6.8, F=12.5, 1/250.


流石にジンマーと言うべきか。解像度と描写は,この条件下では一番良いと感じる。反射光の斑点も丸型でハミ出しがほとんどない。これなら強い逆光下でも安心して使えると思う。ただ,ヘリアーやダゴールの様な意外性(面白さ)はあまり感じない。感情のエモーショナルな部分への訴えかけの少ない,優等生的なレンズだと思う。コントラストが強目で白飛びし易く,色味は(ヘリアーと同様)赤が少し強く出るので,自然な描写にはプロビア100F等の方が向くと思う。
悪条件でも順当な結果を出したい時はジンマー,何か独特で特徴的な描写に挑戦する時はヘリアーかダゴールというのが現時点での私の考えです。
皆様のご参考になれば幸いです。
写真:Symmar 105/5.6, F=16, 1/250.


結果は,新しいジンマーが,戦前のヘリアーやダゴールよりも全体的に良く見えるというものでした。M42 Mount Spiralさんからも「ジンマーが一番フツーな感じ」とコメントをいただきました。で,「オールドレンズはやはり駄目だな」と思われた方もおられると思う。
でも意外にそうでないかもしれない。前回は太陽の反射光が正面から入る強い逆光条件(過酷条件)だったので,古いレンズは腰砕けになり,破綻とは言えないまでも細かい問題が生じた。しかし,ノンコートレンズを過酷条件で使うのはそもそも無理な話だし,ジンマーだけがフード付きというのも不公平だ。
オールドレンズが魅力(実力)を発揮するのは,順光かやや弱い逆光の条件だと思う。特にヘリアーは,弱い逆光で驚くほど「妖艶」で生き生きとした描写を示すことがある。逆にダゴールは,端正でシックな描写をする傾向がある。次回は,弱い逆光での試写結果を報告する予定です。


ダイヤルセットコンパーに入ったレンズ群ですので、おそらく大名刺から手札のハンドカメラ由来の古典レンズですね(どこから古典かは諸説あるでしょうけど;へリアやダゴールは近代レンズで,古典といえばペッツバール級かも..)
幅広いレンズをお楽しみで感心しました。
この辺りのレンズの描写をポジ画像で拝見できるとは滅多にないことです。
へリアの105mmは、69では最も使いやすい焦点距離で人気が高く良い程度のものは貴重かと思います。知人のベルクハイルやプロミネントのプリントを見せられたことがあり、今の目では低コントラストですが非常に繊細な画質と感じました。ご作例でも同様の印象ですが、思ったより逆光で破綻していないのはリンホフの蛇腹と懐の深さ、ハレ切りの賜物でしょう。
ダゴールは少し長めで、5x7でもカバーできるレンズの中心部を使っているイメージですね。球面収差が残っている設計で、超広角として使うなら絞り込む必要がありますが、ここまで中心を使うなら開放からかなりの画質が期待できるでしょう。拙宅のは180以上のゲルツアメリカ製ばかりで、ノンコートの画像を見るのは珍しいです。このレンズもここまで逆光なのに見事なコントラストで吃驚しました。
ジンマー二焦点はさすがの描写で横綱相撲です。一番信頼できて失敗できない撮影には欠かせないでしょうが、私は最近そういう撮影が減っていて、遊びの要素が多い個性派レンズの出番が増えていますし、狸おやじ様もご同様ではないかなと(笑


> へリアやダゴールは近代レンズで,古典といえばペッツバール級かも..
そうですね。古典の例はいろいろあると思いますが,ペッツバールはその一つと思います。
もう一つの例はガウスでしょうか。オリジナルが1817年,クラークのダブルガウスが1888年,ルドルフのプラナーでも1897年ですから非常に古い。これらと比べたらダゴールやヘリアー,テッサー等は,確かに近代レンズと思います。
> 幅広いレンズをお楽しみで感心しました。
いやお恥かしい次第です。大先輩のれんずまにあ様は十分ご承知かつ稚拙な内容と思います。浅学の身を顧みず投稿しておりますが,どうか笑ってお許しいただけたらと思います。
> ダゴールは少し長めで、5x7でもカバーできるレンズの中心部を使っているイメージですね。球面収差が残っている設計で、超広角として使うなら絞り込む必要がありますが、ここまで中心を使うなら開放からかなりの画質が期待できるでしょう。
このダゴール125mmは,eBayで台湾のShueido(集英堂)から100ドルで購入しました。木製のボード付だったので,多分ディアドルフ辺りの大判カメラ(4x5か5x7)用と思います。(同じボード付の広角ダゴールAM.92mmとアポランター150mmが出品中です。)大判用のレンズを6x9で使うのは本意ではないのですが,中心部分の画質の良好な部分が使える点と,6x9のレンズよりコンパクトな点で利点があります。125mmは6x9では長めの標準レンズですが,この辺の焦点距離のレンズが他に無いので重宝しそうです。
> ジンマー二焦点はさすがの描写で横綱相撲です。一番信頼できて失敗できない撮影には欠かせないでしょうが、私は最近そういう撮影が減っていて、遊びの要素が多い個性派レンズの出番が増えています
これは全く同感です。次回もダゴールとヘリアーの画像を投稿しようと思いますが,今気に入っているのは望遠のテロマー240mmです。良いサンプルができましたら,いつか投稿できればと思います。(あ,れんずまにあ様は既に180mmをお持ちですね。)


天気は曇り時々晴れ。太陽は右上方。この日も風で波が立ったり凪いだりで,水面は複雑に変化した。フィルムはベルビア100,撮影条件も前回とほぼ同じ。
まずはダゴール。
平凡な写真だが,ダゴールのシックな描写の特徴は出ていると思う。コントラストが低いので,水面がほぼ一様のトーンで描写される。地味だが目で見たような自然な風景。これを背景にして人物を手前に入れ日中シンクロで撮れば,印象的なポートレート写真になると思う。
写真:Dagor 125/6.8, f=12.5, 1/100.


ヘリアーは,ダゴールと異なり,水面が浮き立つような生き生きとした描写になる。反射面とハイライトが微かに滲んだ幻想的な風景。人物にライトを当てて撮影すると,ハイライトが立体的に浮き上がり「妖艶」な雰囲気にもなる。昔の写真家がヘリアーを絶賛し,写真館で重用された理由がわかる気がする。同じ場所でジンマーでも撮影したが,コントラストが強すぎて白トビと黒潰れが多く,とてもお見せしたいと思える写真にならなかった。
オールドレンズ「沼」は奥深くて魅惑的。
写真:Heliar 105/4.5, f=8, 1/100.


では,6x9判フィルムの画質と解像力は,現行のデジタルカメラ(フルフレーム36x24mm等)より本当に良いのだろうか?
これまでのデジタルとフィルムを比較したチャート撮影テストの結果を見ると,6x7以上のサイズのフィルム(カラーポジ,モノクロ)は,フルフレームのデジタルの解像度を超えているようだ。古い情報だが,例えば
https://www.onlandscape.co.uk/2011/12/large-format-vs-digital/
https://a-graph.jp/2016/08/23/18911
どちらも古いデジタル一眼レフ(Nikon D3X, D800E)との比較で,最新の情報ではなく,解像度はレンズやフィルム,スキャナーの性能にも依存する。しかし,現在のフルフレームセンサーの画素サイズが,感度や光の波動性の影響を受ける限界に達している(?)ことを考えると,上の状況からあまり大きな変化はないと思う。これまでの情報を客観的に纏めると,現時点での画像全体の解像度(可能抽出画素数)は,私の予想では,
大判(4x5in)フィルム > 中判(6x9)フィルム > フルフレーム(35mm)デジタル > 中判(6x4.5)フィルム(?)> APS-Cデジタル > 35mm判フィルム ...
と思われる(もし間違っていたらご指摘下さい)。
今気になっているのは,最近の中判デジタルセンサー(44x33mm)が中判フィルム(6x9)を凌駕するかどうか?
何か新しい情報を見つけたら適宜報告する予定です。


>今はV型ボードだけだが,IVやIII型も作れないかLuland社に打診している。
その時,Luland社(担当:Wendyさん)にIV型ボードの寸法と写真を送って相談した所,「ok,作れる。できたら連絡する」との返事でした。でもその後は音沙汰がなく,半ば諦めてました。
しかし,本当に作ってくれたようです:
https://www.ebay.com/itm/185247286519?hash=item2b219944f7:g:1swAAOSwxPBh2TVv
値段はV型より高め($42)だが,仕上げは綺麗(?)で裏側に円形の凹み加工もある。
孔径は00番〜1番(コパル)。下辺にノッチ(凹み)があるので,テヒニカ23IVで(IIIも?)使えると思う。
私は1~2枚注文して試してみる予定。何か新しい情報が得られたら,また投稿します。


しかし,現在でも,一部のパーツや補修部品,修理のアフターサポートが続いている。現在のサポートのほとんどはV型が対象で,III~IV型はあまり恩恵が得られない。しかし,テヒニカ23のカメラバックは,III~V型まで共通で,現行のテクニカルダンS23(6x9)と互換性があり,新品のロールフィルムバックやデジタルアダプターを購入することもできる(個人輸入や輸入代理店経由)。
そこで,現在提供されている純正パーツやアフターサポートの情報を紹介しようと思う。
リンホフ本社のウェブサイトには,2022年版の販売製品の価格表(*)が掲載されている:
https://linhof.com/wp-content/uploads/2022/05/2022_05_25_Linhof-Preise_Price.pdf
この中から,テヒニカ23(III~V型)と関係しそうな補修部品やパーツの情報を書き出してみる。
(このリストのパーツの多くは,テヒニカ70やテクニカルダンS23でも使えると思う。)
*) この2022年3月の製品価格表に合わせ,以前の記載内容と価格の一部を変更しました(2022年6月追記)。


製品番号, 価格(ユーロ), 製品名
001001, 113, Flat lensboard 23 with center hole
001058, 350, Flat lensboard 23 w. tube Compur/Copal/Prontor 3
001070, 351, Technika reducing lensboard adapter 45/23
2) オプティカルビューファインダー
001373, 1205, Multifocus optical viewfinder 23M with mask 6x9 cm
001389, 109, Optical finder mask 23/6x9 cm
001397, 109, Optical finder mask 23/6x7 cm
3) フィルムバック関係
001460, 1436, Super Rollex 6x9/6x7
001462, 967, Insert Super Rollex 220, 6x7
001467, 967, Insert Super Rollex 120, 6x7
001524, 1436, Super Rollex 6x9/6x9
001525, 967, Insert Super Rollex 120/6x9
001566, 890, Rapid Rollex 6x9/6x7
001647, 23, Groundglass mask 23/24x36
001648, 23, Groundglass mask 23/37x37
001649, 23, Groundglass mask 23/4x5 cm
001691, 289, Universal digi adapter 23 for camera adapter plates
001700, 492, Adapter plate for Hasselblad V
001701, 492, Adapter plate for Hasselblad H
001702, 492, Adapter plate for Mamiya 645 AF/AFD/PhaseOne
4) マウントアダプター関係(*)
001726, 486, Fuji GFX G-Mount Adapter for TK/ST 6x9
001727, 486, Hasselblad X1D Mount Adapter for TK/ST 6x9
001728, 486, Sony E-Mount Adapter for TK/ST 6x9
001729, 486, Canon EOS EF-Mount Adapter for TK/ST 6x9
001730, 486, Nikon F-Mount Adapter for TK/ST 6x9
5) その他の付属品
002504, 538, Focusing bellows 23
002512, 400, Anatomical grip 23, left
002629, 490, Right angle reflex attachment 23
021807, 111, Groundglass 23/cm-grid/scoring 6x7 cm
021813, 119, Groundglass 23/cm-grid/scoring 6x7/clear center spot
022610, 62, Camera neck strap 23 for ST V
031882, 25, Infinity stops for Technika, left, standard
031887, 25, Infinity stops for Technika, right, standard
031892, 25, Infinity stops for Technika, left, special
031894, 25, Infinity stops for Technika, right, special
032933, 534, Super Rollex housing 23/6x9
033200, 534, Super Rollex housing 23/6x7
045296, 31, Rapid cable release new
045298, 31, Rapid cable release for flat lensboards, shutter size 0 and 1


現在,23V型ボードは,フラットボードとチューブボード(3番),テヒニカ45用アダプターが販売中。
フィルムバック関係(3)は,III~V型で共通に使える。
現在,スーパーローレックスは,6x7(001460)と6x9(001524),差込み式のラピッドローレックスは6x7(001566)が提供されている。"Insert Super Rollex"は,スーパーローレックスの内部のパーツ(フィルムを巻く部分)だと思う。これを交換すると220フィルムも使えるようだ。ユニバーサルデジアダプター(001691)は,ハッセルブラッドVとH、マミヤのM規格のバックに対応し,それぞれ専用のアダプタープレートを介して取り付ける。
マウントアダプター関係(4)は,2022年に追加された製品(*)で,各種デジタルカメラのレンズマウント(GFX-G, XD1, E, EF, F)に対応する。GFXやハッセル等の中判デジタルカメラを,テヒニカ23に取り付けて使いたい人には朗報だろう(2022年追記)。
その他の付属品(5)は,ベローズ(蛇腹),ピントグラス,アナトミカルグリップ,無限遠ストッパー,反射式ビューアー等が提供されている。"Super Rollex housing"は,スーパーローレックスの本体("Insert"を入れる本体)と思われる。


もし漏れや間違いがあればご指摘下さい。(2022年の製品価格表(*)に合わせ,内容と価格の一部を変更しました。2022年6月追記。)
結論として,現在テヒニカ23に提供されている純正部品やサポートは,それ程多くない。
しかし,テヒニカIV23の販売が1956~1964年,V23が1963~2003年で,20~60年以上も前のカメラであることを考えると,現在でも部品の供給やサポートが続いている状況は驚異的と言える。ドイツの工業製品の頑丈さと気概を感じる。その分,大きく重く値段も高いが...。


正直まだリンホフが存続しているかどうかさえ危ぶんでいましたが、立派にパーツ類を持続供給しているのは驚きつつ、尊敬いたします。
世界中のファンたちに支えられているのだなあと感心します。
さてスーパーローレックスです。
スーパーテヒニカV23のカタログは実家のどこかに埋蔵されていると思いますが、各パーツの画像のなかに、インサートとハウジングがあったかどうか記憶にありません。
この画像の上左右がインサート、下がハウジングなのでしょうね。
ご指摘の通り、120(右)、220(左)は互換性があり、遠出をして220中心に撮影していた時は、軽量化のため120はインサートだけを持って行ってました。
旅先では220はまず入手できないので、万一フィルムを使い切った時の抑えに。


>この画像の上左右がインサート、下がハウジングなのでしょうね。
おお,これですね。220フィルム用「インサート」の写真を見るのは初めてです。6x7フォーマットなので,上のリストの"001462"が該当すると思います。220フィルムはスタートマークの位置が違うので,矢印の向きが違うのでしょうね。貴重な情報と写真を有り難うございます。
>120(右)、220(左)は互換性があり、遠出をして220中心に撮影していた時は、軽量化のため120はインサートだけを持って行ってました。
これはよい方法と思います。もし同じフォーマットのインサートを複数お持ちなら,事前にフィルムをセットしておき,撮り終えたらバックを外さずにインサートを交換すると,連続撮影にも便利かもしれません。
>正直まだリンホフが存続しているかどうかさえ危ぶんでいましたが、立派にパーツ類を持続供給しているのは驚きつつ、尊敬いたします。
そうですね。私も心配でしたが,まだ健在のようです。
テヒニカ23は20年前に販売終了し,テヒニカ45もほとんど出荷していない状況と思いますが,テクニカルダンやテクノ,M679等をデジタル仕様で販売して収益を得ているようです。古いテヒニカ23を使う者としては,今後も長く継続してほしい。
そろそろリンホフも,デジタルを前提とした新しいテクニカルフィールドカメラ"New Technika Digital"を出してほしい。中判デジタルのテクニカルカメラは,アルパ12やホースマンSW-Dがあるが,アオリがライズやシフトに限定されている割に値段が高い。野外で重宝する収納式(フィールドタイプ)のテクニカルカメラは,リンホフがパイオニア。デジタルバックで使い易い収納式のテクニカルカメラの新製品を出せば,ヒットする(?)と思うのだが...


私のテヒニカIV23の交換レンズ(SA65, SM105, RT180, TL240)は,前玉外径が51mmなので,外径51mm(又は内側ネジ径49mm)用のレンズフードが共通で使える。
(SM105の外径は32mmだが,専用フードの外径が51mmなので,51mm用フードが使用可能。)これまでは,Hamaの角型レンズフード(M49)を主に使ってきた。これは小型軽量で,レバー操作の「カブセ式」で脱着が容易。広角対応なのでSA65でも使えて便利。しかし,望遠系(RT180以上)では上下がケラれて使えず,小型で遮光効果が小さい点も気になっていた。
そこで,先日リンホフ純正の角型レンズフード(Universal Sonnenblende, A51)を購入した(eBayでドイツのteam-fotoから,30+送料17.5 = 47.5ユーロ)。
昔は中古で1~2万円だったので,今は半値以下でお買い得。純正の角型フードには2種類(大型:100x100mm,小型:75x75mm)あり,大型は外径42~70mmのレンズで使えるが,小型は42mm専用なので注意が必要。フードの取付部には,対応する外径が"51"や"60"と印字されている。取付部のアダプターは特注で,用途に合わせ様々なタイプがある。使用するレンズの外径が複数の場合,一番大きいレンズが付くフードを選び,減径用の「リデューシングリング」を付けて小さいレンズに合わせる。テヒニカの専用レンズの外径は,42, 51, 60, 70mmが主流で,各径に合わせたフードとアダプター,リングがネット中古市場で売られている。私の場合,全て51mmなので,51mm用の大型フードを選んだ。取付部にはフィルターホルダーがあり,専用フィルター(カラー,偏光,UV等)を差し込める。取付は「カブセ式」で,摘みボタンを押し,リング状のバネを広げて着脱する。
写真:レンズとレンズフード。左上から時計回り: SM105, SA65, RT180, TL240,
カラーフィルター, 純正レンズフード, Hamaレンズフード。外径は全て51mm.


標準105mmと望遠180~240mmでは,標準位置ならケラれない。大きくアオると,標準105mmでは周辺が若干ケラれるが望遠系は問題無い。但し,広角スーパーアングロン65mm/f8の場合,標準(ベッドダウン)時でティルトノブと接触して固定できず,標準位置でもケラれるので使えない。仕様説明書にもあるが,標準から望遠用のレンズフードだ。私は広角65mmではHamaのフード,標準から望遠では純正フードを使う予定。
まあ,少し大きく大袈裟なフードだが,カメラも十分に大袈裟だからバランスは悪くない。
逆光に弱い古いレンズをテヒニカで使う時は,あると安心だ。
写真:純正レンズフード。Technika IV 23, Rotelar 180/4.5.


テヒニカは,カメラバックの取付枠を引き出してバックティルトとスウィングができる(cf. No.1558)。このティルト/スウィングバックは,"Schwenkrahmen"(遊動枠)と呼ばれ,軽量で構造が簡単(4本のネジと支柱で構成)な事と,画像のケラレがほとんど起きない事からフィールドカメラに適している。有効に活用したい機能だが,バックのアオリはフロントと比べて使う人が少なく,解説書やインターネットにも情報が少ない。私自身,これまでバックアオリを試行錯誤で使ってきたが,理屈を正しく理解していなかった。最近,大判写真連盟の資料(*)を読み,ティルト/スウィングバックの合理的な設定法を知ったので,既にご存知の方も多いと思うが,備忘録のメモとして紹介する。
*) 設楽清,もうスイング(ティルト)アオリで迷わない〜リンホフテヒニカを中心に〜,全日本大判写真連盟勉強会資料,2009.3.17.
http://ajlp.llp.justhpbs.jp/Information.html


シャインプルーク(Scheimpflug)の原理によると,山頂と花を通る面を,カメラのピントグラス面とレンズボード面が交差する軸に一致させれば,山頂と花に同時にピントが合う。この原理は正しいのだが,一体どの様にしてカメラから遠く離れた場所に「仮想的な軸」を作り,その軸を山と花を通る「仮想ピント面」に一致させるのか良く分からない。解説書のイラスト等にある「空中に楼閣を描く作業」と,「現実のカメラ操作」の間にギャップを感じる。結局,風景を見ながら適当にティルト量を決め,ピントとティルトを微調整しながら試行錯誤で設定することになる。設定には手間と時間がかかり,理屈が分からないのでストレスも溜まる。
実は,必要なティルト量は,カメラのピントグラス上の画像情報と,2点(花と山)のピントの位置情報だけから求まる。
ここでは,カメラバックの上部を距離(Z_y)だけ引き出してティルトダウンでピントを合わせる状況を考える。標準位置で,遠景の山頂にピントを合わせた時のレンズの位置と,近景の花にピントを合わせた時の位置の差をz,ピントグラス上での花と山頂の間隔(ティルト軸に直角の高さ方向成分)をyとする。ピントが合う時のティルト角をθ,バックの一辺の長さをLとすると,必要なティルト角の正接は,
tan θ = z/y = Z_y/(L cos(θ/2)) ≒ Z_y/L (1)
ここで近似はcos(θ/2)≒1 (θ<<1)。(1)式から,バックの引き出し距離 Z_yは,
Z_y ≒ (z/y) L. (2)
テヒニカ23のバック長は L=123 mm(45はL=156 mm)なので,2点の画像の間隔(y)とピント位置の差(z)から,(2)式でバック上部の引き出し距離 Z_y(mm)が求まる。(2)式は,水平方向のスウィングの場合も成り立つ。その場合,yはスウィング軸に直角の水平方向成分(x)になり,Z_yは,近景側のバック側面の引き出し距離(Z_x)になる。
図:バックティルトの設定法.


(2)式の距離をカメラに設定すると,結果としてシャインプルークの原理を満たす。ここで求めた条件は,フロントのアオリの情報を含んでいない。つまり,フロントに弱いティルトをかけた場合でも(2)式は成り立ち,必要なティルトの追加量を与える。
バックティルトの場合,近景は拡大され,遠景の山は相対的に縮小されて遠近感が強くなる。これを防ぐには,フロントにライズを加えて遠景を拡大する(その場合,フロントティルトの状況に近づく)。
撮影時は,ピント位置の差(z)と画像上の間隔(y)を精度良く測り,計算値(Z_y)をカメラバックに設定する必要がある。私はピントレールの横に小さなスケールを貼り,百均店で買った透明スケールと小型の簡易ノギスを携行している。
写真:簡易ノギスとスケール.


ピントグラス上での2点(山頂と花)の間隔の水平方向成分がx,高さ方向成分がy,2点のピント位置の差がzの場合を考える。この場合,2点を合焦させる「仮想ピント面」は2点を通る軸の周りに無限に存在するが,その中でカメラバックのピントグラスと成す角度が最小の仮想ピント面が最も自然(アオリの調整量が最も少ない)と考える。その場合,遠景(山頂)が一番近いバックの角を支点(ピボット)にして,バックの横辺の引き出し量をZ_x,上辺の引き出し量をZ_yとすると,
Z_x ≒ (z x/d^2) L (3)
Z_y ≒ (z y/d^2) L (4)
ここで,dは2点間の直線距離で,d^2 = x^2+y^2。因みに,水平方向成分がゼロ(x=0)の場合,d=yになり,(4)式は Z_y = (z/y)L,つまり(2)式になる。
私の予想では,アオリ操作に精通したプロの写真家は,遠景と近景が斜めに配置した状況で,この最適な設定(3,4)を無意識(直感的)に行っていると思う。この式の計算は少し面倒だが,プログラムを組んでおけば,iPhone等の携帯でもできる。将来的にデジタルバックとオートフォーカスが普及すれば,合焦させたい2点をモニター上で入力するだけで,最適なアオリ量を計算し,ティルトとスウィングを自動的に設定できる時代が来るかもしれない。
同様に,3点に同時にピントを合わせる場合も,ティルトとスウィング量も求めることができる。
導出は割と簡単だが,出てくる式が少し複雑なので,(現時点では)あまり実用的でないと思う。将来的にデジタル化が進んだ頃(?)に,もしニーズがあれば紹介しようと思う。
図:バックティルトとスウィングの設定法.


こんなロジカルな方法があるのですね。
「遊動枠」を採用した(コピーした)カメラはマミヤプレス とホースマン ですが、マミヤプレス は固定が華奢でロールフィルムホルダー向きではなく2x3シートホルダ用と思われます。ホースマン も強力に固定される印象はなく、やはりスーパーローレックスをがっちり支えられるリンホフしか実用的には信頼できないように思っています。
テクニカルダンなどセンターティルトができるモノレールを使うとバックアオリの便利さが実感できますが、「遊動枠」でアオるのは狸おやじ様が最初に述べられた通り見当をつけて試行錯誤しかできていなかったのが実情で、このような厳密な理論があるとは全く意識しておりませんでした。
フロントティルトはシャインプリュークがイメージしやすい反面、少しパースにクセがつくように思えます。
今後テヒニカでバックアオリをもっと活用して行こうと思いました。


>こんなロジカルな方法があるのですね。
そうですね,私もつい最近知りました。
元々はジナーの創業者コッホ氏が,4x5のビューカメラで遠点と近点の差が70mmの時のティルト/スウィング角を求める方法として提案した様です。上の(2)式は,日本大判写真連盟の勉強会資料(*)の最後に出ています。多分昔から使われている方法と思います。私は2回程試しましたが,正確にティルトの設定が出来ました。皆様も是非活用していただけたらと思います。
(3,4)式は(今の所)私のオリジナルと思っていますが,既に良く知られているかもしれません。(ご存知の方はお教え下さい。)
>「遊動枠」を採用した(コピーした)カメラはマミヤプレス とホースマン ですが
「遊動枠」は私の拙訳で,あまり適切でないかも。Schwenkは英語のswingで,Rahmenはframe(枠)なので,"swing frame"ですが,ティルトもできる。で,swingが「ブランコ」の意味もあるので,「遊動」としてみましたが,「ユラユラ枠」のイメージです。
>今後テヒニカでバックアオリをもっと活用して行こうと思いました。
テヒニカはネジを緩めるとバックが「グラグラ」になるので,テクニカル系でもダイヤルで設定できるウィスタ等の方が使い易いという人もいます。でも私はテヒニカですね。このグラグラバックを使いこなすのも楽しみで,その時,上の設定法をご活用いただけたら嬉しく思います。


https://www.linhofstudio.com/products/Depth-of-Field-Calculator/Depth_of_Field_and_Tilt_Swing_Calculator
40年前に購入したKodak Professional Photoguidには8種の計算盤が付属して、ビューカメラパースペクティブと被写界深度のコントロール、撮影位置によるスタンダードの調整、小型カメラのパースペクティブのコントロールの図解がありましたが、ティルト・スイングの計算盤はありませんでした。


この計算盤は,以前リンホフのサイトで見ました。ティルトやスウィング時の被写界深度を手早く計算する道具ですね。使い易さ等がわかりましたら是非お教えください。考案者のWalter E. Schoenさんは,リンホフの大判セミナーの講師をされていたようですが,ローデンシュトック製というのも面白い。
アオリ撮影は自由度が大きいので,試行錯誤の設定は大変です。ローデンシュトックやコダックの計算盤の様に,設定の手助けになる小道具があると便利ですね。私は携帯(iPhone)で,(2-4)式のバックティルトとスウィング量を計算するプログラムを作る予定です。もし上手くできたら,どこかで公開できればと考えています。


以前(No.1793~1836)も書いたが,冠布を被って小さいルーペでピントグラスを覗くのは結構面倒で,暑い夏には汗だくになる。ルーペはれんずまにあ様から貴重なアドバイスをいただき,角形のルーペも使ってみたが,四隅は見易いが短いのでピントフードと併用できない。ロングルーペも探したが,気に入ったものはまだ見つからない。何かもっと手軽に遮光しながらピントグラスを見る方法が無いかと考えていた。テヒニカ23には,ピントグラスバックに取付ける「反射型ビューファインダー」の純正品(No.1960, #002629)が販売されているが,高価で使用情報も少ない。ホースマンのアングルファインダー(No.1587)もあるが,取り付けにはアダプターが必要。
最近,デジタルカメラの液晶画面(LCD)を野外で見るためのビューファインダールーペが国内外で販売されている。これは合成樹脂製(又はゴム製)のフード付ルーペで,3~3.2インチのLCDに合わせて作られている。フードの外寸は短辺60x長辺80mm程なので,6x9のピントグラス(56x85mm)で使えそうだ。種類はいろいろあるが,老眼が気になる狸親爺は,視度調整機構付のLCDビューファインダールーペ(Matin, M-6296)を選んだ。値段はアマゾンで7000円程。目に自信がある人には,視度調整無しで3000円位からフード折り畳み式もある。
写真:左:Matinファインダールーペ,右:ローデンシュトックアスフェリカルルーペ.


付属の紐はルーペの固定に使える。テヒニカIV(III)23の場合,側面にストラップ用のフックとバックアオリの固定ノブがあるので,ルーペの紐をこれらに沿わせて交差させてからルーペに掛けると固定できる(写真)。紐には適度の弾性があり,この状態でもルーペを上下左右に動かせる。紐はフロントの蛇腹やレンズボードに干渉しないので,アオリやピント調整,レンズ交換が可能。両手がフリーになり,ルーペで画像全体を確認しながら両手でアオリやピント調整ができるので便利だ。
写真:ファインダールーペの装着例 (テヒニカ IV 23).


倍率は3倍。視野は6x7が一望できますが、6x9は視点を傾けて端を覗き込むようにしないと見えません。
ご提示のLCD用ルーペはよいご選択です。左右は、少しルーペのフードの左右をカットして別の材料で延長すれば6x9をカバーできるのかも。


ホースマンのアングルビューファインダーは使い易そうですね。倍率も3倍で見やすいと思います。私はリンホフの「反射式ビューファインダー」を時々ネットで探していますが,高値だったり状態が悪かったりでまだ入手できていません。
テレセントリック性の低い広角系レンズでは画面の隅が見難いので,フードの中でルーペを動かせると理想的です。(なので,袋蛇腹風の布製フードを自作している方もいます。)LCDルーペをゴム紐で取り付けるのは時間がかかり面倒ですが,ルーペの位置をある程度動かせるので,四隅を確認する時は便利です。
写真:Matinルーぺの装着例 (背面).


Jack Taitの広角シフトカメラに付属していたもので、やはりこのような斜めから覗けるでデバイスでないと端は見えないんですね。
倍率はわかりませんが単玉レンズ。
4x5用のトヨ製は、蛇腹というよりも、やや硬めの可動域が狭いもので、このタイプは皆単玉ですね。
個人的印象ですが、被り布をして複玉のルーペを手で持つ方がよく見える気がします。
でもそれだけ手間が掛かるし、撮影スタイルによるでしょう。正解はないと思います。


皆様いろいろ工夫されていて脱帽です。
仰る様に,ピントグラスが一番見やすいのは,冠布+複玉のフォーカシングルーペと思います。
私も大事な場面では,古い冠布(No.1783)とローデンの非球面ルーペ(No.1802)を使っています。でも冠布は暑いし面倒なので... フード付LCDルーペも状況に応じて時々使っています。
テヒニカ23には,純正の蛇腹付ルーペが提供されていました。23Vの取説中の製品番号は#002504で,現行品リストの"Focusing bellows 23"と一致します(No.1960)。後者は蛇腹式フードと考えていましたが,ルーペ(拡大レンズ)付かもしれません。何か新しい情報が得られたら,またご報告します。


テヒニカ23で使えるシートフィルムは2種類あり,ヨーロッパで普及した「大名刺判」(6.5x9 cm: 実寸63x88 mm)と,アメリカで使われた「小名刺判」(2.25x3.25インチ: 実寸57x82 mm?)がある。リンホフは,2つの規格に合わせた専用ホルダーを提供していて,大名刺判には"6 1/2 x 9",小名刺判には"2 1/4 x 3 1/4"とホルダーに表示がある。この2種類のフィルムには互換性がなく,各ホルダーに合うフィルムを入手して使う必要がある。大名刺判は画面が一回り大きいのでお勧めだが,小名刺判は,チェキのインスタントフィルム(Instax mini)が使える(?)という噂がある(No.2065)。
純正のホルダーは,「リンホフダブルホルダー23」と「スーパーカットフィルムホルダー23」があり,前者はシートフィルムかガラス乾板が装着できるが,後者はシートフィルム専用で,その分薄く軽量に作られている。前者はテヒニカIIIの発売(1946年)から提供され,後者はV(1963年)から追加された。どちらも表と裏に2枚のフィルムが装填でき,4x5や5x7インチのホルダーと基本的に同じ構造になっている。(因みに,テヒニカ23は,グラフィック規格のフィルムホルダーが使用できるとIVの取説に説明がある。)
大名刺判のシートフィルムは,国内では10数年前までモノクローム(フジ ネオパン100 ACROS)が販売されていたが,現在は製造中止。一方,海外では種類は少ないがシートフィルムの販売が続いている。最近120フィルムが高騰している事もあり,代替策を考える目的でホルダーを購入してみた。中古のホルダー(大名刺判)は,eBay等で2000~6000円程で,以前と比べて半値位。
写真:リンホフダブルホルダー(左)とスーパーカットフィルムホルダー(右).


大名刺判の画面サイズは58x81 mmで,6x9判のスーパーローレックス23(57x85 mm)より長辺が少し短い。フィルム(乾板)をダブルホルダーに装填するには,引き蓋を引いてロックを外し末端のフラップを開き,圧板と側面のガイドの間に挿入する。ホルダー側面にはイジェクトレバーがあり,レバー操作でフィルム(乾板)を取り出せる。スーパーカットフィルムホルダーも同様だが,フラップの開閉が逆向き(内向き)で,背面とガイドの隙間(0.5 mm程)にフィルムを滑り込ませて装填する(圧板とイジェクトレバーは省かれている)。圧板はフィルム面の正確な位置決めと固定に役立つが,薄いシートフィルムを使う場合,圧板の力が強いので指で押しながら装填する必要がある。シートフィルムだけを使うなら,カットフィルムホルダーの方が装填が楽だと思う。
ホルダーは,ピントグラスバックのスプリングスロットに直接挿入するので,バック全体を交換するフィルムバックより操作が簡単。操作手順は,ピント合わせの後,ホルダーをスロットに挿入して引き蓋を(フィルムが露出するまで)引き撮影。引き蓋を(反転して)戻しホルダーを抜き反転挿入。裏面で同様に撮影してからホルダーを抜く。
ホルダーの着脱は片手でできるので,慣れるとワンアクションでホルダー挿入+引き蓋引き,引き蓋戻し+ホルダー抜きが可能。左手のアナトミカルグリップでカメラを保持しながら,右手でホルダーの着脱と反転を繰り返しながら撮影できる。この辺は流石に「プレスカメラ」で,良く出来ている。操作のコツは,撮影後に引き蓋を反転させて番号面を内側にして「撮影済」のサインにすることと,ホルダーを抜く時に斜め後方に引いてスロットのロックを外し(抵抗を減らし)てから抜くこと。
写真:ダブルホルダーとスーパーテヒニカ IV 23.


問題はシートフィルムが入手し難いこと。
現在海外で販売されている大名刺判(6.5x9 cm, 2.5x3.5インチ)のモノクロフィルムは,私が調べた範囲では,
Foma Fomapan 100, 2.5x3.5 inch, 50 sheets, 19.04ユーロ(*)
Adox CHS 100 II, 6.5x9 cm, 25 sheets, 32ユーロ
Ilford FP4 Plus ISO 125, 2.5x3.5 inch, 25 sheets, 64ユーロ
Agfa APX 100, glass plate, 65x90x1.5 mm, 10 pieces, 119ドル
Shanghai GP3 100, 6.2x8.9 cm, 100 sheets, 8196円(**)
...
値段が手頃なのはフォマパンで,一枚0.4ユーロ(60円程)。送料を入れても安そう(*)。
アドックスCHSやイルフォードFP4は画質に定評がある。アグファのガラス乾板(!)も魅力的だが,現像は難しそう。自分でカットする場合,5x7インチフィルムからだと6.5x9 cm(2.5x3.5インチ)が4枚取れるので効率的と思う。
フジのチェキ用のインスタントフィルム(Instax mini, 54x86 mm)が,グラフレックスの小名刺判ホルダー(2.25x3.25インチ)に装着できるという情報が海外のサイトに出ている。フィルムの装填や取出しは暗所で行い,現像(ローラー押出し)にはチェキか専用バックが必要なようだ。(リンホフの小名刺判フィルムホルダーで使えるかどうかは,現時点で未確認。)興味のある人は,例えば,
https://www.youtube.com/watch?v=nxh7jBVvuOg
以上ご参考になれば幸い。
*) フォマパン100は,日本でも販売が開始された。詳しくはNo.2072の追記を参照。
**) 2023年2月2日追加。


このブラケットを活用する方法が無いかと考えていた。理想的には丸いリフレクター付きの古典的なフラッシュガンを取り付けて「プレスカメラ」風(Weegee風?)に楽しみたいが,ブラケットにはいろいろ種類があり,例えば米国のグラフレックスのスピグラ系のブラケットとは形状が異なるようだ。テヒニカのブラケットに付きそうなフラッシュガンは,リンホフ純正か日本のミニカムが1950~60年頃に作っていたようだ。ミニカムのフラッシュガンはeBayにも出品があり,格好が良くて魅力的だが,燃焼型のZrフラッシュなので実用性に乏しい。ミニカムは電子フラッシュ(Twinklite)も出していて使えそうに見える。でも,50年以上前の電気製品(特に高圧電解コンデンサー)は心配だなあ... と手を出しかねていた。
最近,ヤフオクでミニカムの「フラッシュ台」を見つけた。これはTwinkliteの発光部を取り除き,代わりにコールドシューを取り付けたような形状で,文字通りフラッシュ台というか単なるグリップ。でも,側面にテヒニカのブラケットに付きそうな継手がある。謎の商品(改造品?)だし,テヒニカに付くかどうかも分からないが,駄目で元々,2500円なら勉強代と思って落札してみた。
取り付けてみるとピッタリ。やったー。(兵庫県の売主様,ありがとうございました。)
写真:ミニカムの「フラッシュ台」とテヒニカのブラケット。


この台に,昔から使っているパナソニックのストロボ(PE-36S)を,エツミのホットシューアダプター(E-519)を介して載せてみた。本来はグリップ型の強力なストロボを使いたい所だが,手持ちのスナップ撮影では軽い外光オートのPE-36Sも重宝する。完全マニュアルのテヒニカで,ストロボを使う時はオートで撮れるのは不思議な(得した?)気がする。ガイドナンバーは36(35mm画角)だが,実は最近のストロボ(例えば,ニッシンMG8やMG80Pro)より大光量。手持ちの直当てはNGなので,バウンスか,白色以外の天井や野外ではバウンス型のディフューザー(LumiQuest LQ-103S)を使う予定。フラッシュ台を外せば手持ち用になり,リモートセンサー(PW-12S)を使ってオフカメラでオート調光もできる。総重量3.6 kgと重いが,両手でグリップを握るなら許容範囲。昔の「プレス風カメラ」は見た目の迫力があり,人の集まる所で使うと楽しそうだ。
写真:ミニカムフラッシュ台(+PE-36S+LQ-103S)とテヒニカIV23。


2x3シートはピントグラス撮影での操作性と、フィルム平面性の良さで以前から気になっておりまして、しかしフィルム入手難のためいつも尻込みしていました。
20年ほど前はヨドバシカメラでアクロスがまだ置いていましたね。
さてその中で、大名刺判と小名刺判があり互換性がないことは今回初めて知りました。
6x5x9cmと、2,25x3.25"が違うものだとはまったく考えていませんでしたし、リンホフ がそれぞれに対応したシートホルダーを出していることすら知りませんでした。
まったく不勉強かつ不注意の極みですが、導入する前に情報をいただけたことは何よりです。
私の海外通販先は、米国はフィルムなどを購入することはあっても欧州はカメラ機材だけで、フィルムを注文できる店を知らない始末。
試しに米国B&Hを除くと案の定2.25x3.25しか在庫していませんでした。
日本では以前かわうそ商店さんに6.5x9を置いてたと思ってたら、もうないようで...
まずはホルダーを確保しないと始まりませんし、そのホルダを大小どっちにするかでフィルム注文に至りません。
国内ではマミヤプレス 用が結構ジャンク箱にあったのだけど,コロナ流行ってからジャンク箱覗きにいってないからなあ...もう捨てられてるんじゃ...


グラフレックスのはスターウォーズのライトセーバーに加工される目的で大人気(w
とてもまともな目的で買えません。
PE-36Sはとてもよいフラッシュ。
昨今の特定機種に高度に専用化したフラッシュと真反対に、高度に汎用化した最後の製品かと思います。
すなわちマニュアルカメラに最適。おっしゃる通りフルメカカメラがあっという間に自動露光カメラに変身。
下位機種PE-28Sとともに、マクロ機能が内蔵されているのも私的にはポイント高いです。
最近のフラッシュGNは望遠側に照射角を絞った時の表示が多く、ハイパワーに見えて実はしょぼいものが多いですね。
やっぱりフラッシュは周り全体を如何に明るくできるかで決まります。
GNは35mm角より狭い条件の表示は禁止すべきです(w)またはワット数で表示すべき。
私もルミクエストつけてます。


沢山コメントをいただきありがとうございます。
テヒニカ23/70の2種類のフィルム規格(大名刺判:6.5x9cm,小名刺判:2.25x3.25インチ)は,実は私も良く知らなかったのですが,書きながら取説や海外のサイトを調べる中で分かってきたというのが実情です。なので,途中で何度も書き直し,混乱させてしまったかもしれません。上に書いた情報が,少しでもれんずまにあ様や皆様のお役に立てば幸いです。
大名刺判のシートフィルムは私も入手したいと思い,いくつかの店舗に打診していますが,まだ返事がありません(*)。ドイツのMacodirectやスイスのTopfotoには在庫がありそうなので交渉してみて,何か進んだらご報告します。B&Hには1つ(Ilford Delta 100)出ていますが,25枚で173ドルは高すぎですね。
テヒニカ23/70のピントグラスバックは,一般的なグラフレックス23規格(小名刺判?)のフィルムホルダーが使えるかもしれません(IVとVの取説にその旨の記述あり)。マミヤプレスのフィルムホルダーも(グラフレックス23規格なら)使えるかも。
PE-36Sは私も愛用しています。少し古くなり心配なので,予備を1つ中古で購入しました。(PE-36Sの公称出力は60Wsですが,発光効率が高い為か,ニッシンの83Wsの機種より光量が27%程多い。実光量から"実効出力"を計算すると,105Wsになる。)現行の外光オートの汎用ストロボはMecablitz 64だけかと思っていましたが,Godoxが新しい外光オートフラッシュ(Lux Senior)を出したようです。これは復古調の小型フラッシュですが,センサーや制御用チップを用意したはずで,今後他のフラッシュにも外光オート機能が付くかな(?)と少し期待しています。
ルミクエストは使い易いですね。コンパクトに折り畳めるので便利です。拡散部を丸く大きくしてくれるともっと良いのですが,どこか日本のメーカーが作ってくれないかなあ。
*) 追記(2022年12月18日):
大名刺判のシートフィルムについて,「みらいフィルムズ」さんと「かわうそ商店」さんから連絡があり,フォマパン100(6.5x9cm, 2.5x3.5インチ)の販売を開始したそうです:
http://miraifilms.jp/?pid=171792675
http://kawauso.biz/products/list.php?transactionid=50414011ac6ee099aab878a36f671ccb09ff7522&mode=search&category_id=188&name=&search.x=88&search.y=19
50枚入で3300~4600円なのでリーズナブルと思います。
他のフィルム(Adox, Ilford... )についても,情報が入ったらご報告します。
中判シートフィルム市場が盛況になると嬉しいなあ。




テヒニカプレス用のロテラー270mmは迫力がありますね。プレス70用も出たかどうか...
ロテラーは私も好きなレンズで,180mm(F4.5)を愛用しています。テレフォトレンズは非対称構成の為か,対称型の広角や標準レンズより設計者の思想(収差特性)が画像に出易いと感じます。ロテラーと共に気に入っているのはテロマーで,コントラストは控え目ですが解像度の高いシャープな描写と背景のボケ味が魅力です。


大名刺の入荷があったとのこと。
慌ててホルダーの捜索に掛かりました。
ホースマン とマミヤは片面で大抵2枚セットで出ていますが、流石に2カットでダークバッグ交換は、肖像写真館でもなければ実用的ではありません。
それに国産は2 1/4なのか2 1/2なのかよくわからない。
海外にリンホフ2 1/2が出てますけど流石にリンホフは高価です。
オクに出品があるフィディリティは2 1/4小名刺のほうですね。裏表2個で4カットなら最低限持ち出せそうですが。
乾板カメラ用のホルダーに入るのなら面白いけれど、そちらも手持ちは数がなく、実用には時間がかかりそうです。
ホルダは探すとして、フィルムから先に抑えるべきかしら。
もうひとつ、現像をどうしようかと。皿現像は不可能じゃないけど、タンクが使える4x5のほうが気軽な現状は本末顛倒な気がします。これは私の環境の問題ですが。


フォマパン100(大名刺判)は,国内では上の2店舗で販売されています。どちらも在庫はなく注文(+入金確認)後の取り寄せになるそうです。私は,12月にかわうそ商店に一箱注文しました。1-2ヶ月かかるそうで,気長~に待っています。
ホースマンやマミヤの製品には疎いのですが,私の手元にホースマンのカタログ(1996年版)があります。これを見ると,VHの6x9マウント(G)用として,片面シートフィルムホルダー(6x9大名刺判及びキャビネx1/4,No.22481)とリスコリーガルII(2.25x3.25"小名刺判,No.28423)が出ています。なので,恐らく片面ホルダーの2枚セットは大名刺判で,Fedilityがリスコと同じ米国製なら小名刺判(?)と思います。
ガラス乾板用のホルダー(大名刺判,ベンツィンプリマー用)が,私の手元にもあるので試してみました。しかし,背面が板バネなので薄いフィルムは平坦に収まりません。板バネの高さを調整すると何とか収まるのですが,フィルムサイズが微妙に(乾板より?)小さい為か固定が安定しません。平坦性も含めてきちんと装填するには,背面に薄板を入れる等の工夫が必要の様です。もしかするとチェキ(Instax mini)は厚めなので(小名刺判なら?)上手く装填できるかも。
>もうひとつ、現像をどうしようかと。皿現像は不可能じゃないけど、タンクが使える4x5のほうが気軽な現状は本末顛倒な気がします。
そ,そうですね。現像をどうしよう...
ネットを探すと4x5”用の現像タンク用スペーサーがあるのでそれを流用できないか。あるいはステンレス板でホルダーを自作している方もいるようです(4x5”用ですが)。輪ゴムを使うという手もあるかも...
実は私は現像タンクから揃えないとならず,6.5x9シートフィルムの現像ができるタンクを購入しようかと考えています(パターソンPTP-115+QL69-Pかヨーボ2520辺りが候補です)。それまでは,恥ずかしながら外注の予定です。
私が調べた範囲で一番お手頃の価格を提示してくれた現像所は,プロラボサービスネットです。
4x5”の10%増の価格で現像でき,増減感にも対応してくれるそうです。価格表は,
https://www.tac-photo.co.jp/prolab/dev.html


みらいフィルムズさんはいつも通販しており,オーダーかけてみようと思います。
シートフィルム 現像は、いちいち暗室を作らねばならない皿現像は大変なので、8x10のようなタンク現像が不可能なサイズはやむなくやりますが、大名刺のような小型フォーマットには億劫です。気軽に撮影して、現像大仕事ではちょっと...
10年ほど前新宿ヨドバシでイルフォードMod54 Sheet film Mk27というパターソンタンク用の4x5が6枚セットできるホルダを購入しており、昨年から実用を始めました。
135x2、または120x1用のパターソンにちょうど入ります。
ただ今ヨドバシ通販サイトを確認したら、倍以上に値上がりしていて驚きました...
大名刺にもなにかホルダーがあればよいのですが...Mod54を参考に、自作も可能かもしれませんね。
あるいは、ダークバッグを改造して、明室で手だけ突っ込んで作業できるボックスが作れたらどうかなと妄想しています。
ミニラボで使っていたフィルム巻き込み対策の、両手を入れる小型トランクのようなボックス(フジフィルムの塗装がしてある)を頂いたので,何かできないかなと。
少し悩んでみます。
<追記>
マミヤプレス の説明書https://corect.net/lib/pdf/MAMIYA/MAMIYA_Mamiya_Press.pdf
に、乾板ホルダーの乾板サイズは21/2x31/2であること、
カットフィルムはカビネサイズ(4 3/4 x 6 1/2)を1/4に切って乾板撮り枠(乾板ホルダーのこと)に入れて使うこと(本当にカットするんだ...カッターもマミヤが用意していた模様)
大名刺のカットフィルムが手に入る時は、フィルムの後ろに不要の乾板などをあてがって使用、と書いてあります。
大名刺はやわらかいので平面性が単独では保てないのでしょうか。それならカビネは硬いのか?
私も乾板ホルダーに入れる際にはプラスチックの板などを後ろに設置するか、板に粘着力が弱い何かでフィルムを貼り付けてもいいかなと考えてましたので、ちょうどよかったです.
すると、最悪120を切断して板に貼ってもいいのか?? 悩ましいですね。


Mod54 Mk27 4x5 Film Processorをネットで見ました。フィルムがワンタッチで固定できて使い易そうですね。この2x3"判があればベストですが,残念ながら今は出てないのですね。
ご存知かも知れませんが,"20th Century Camera"が,Paterson用のフィルムホルダー(QL69 (6.5x9cm), QL23 (2.25x3.25"))を販売しています(https://20thcenturycamera.com/collections/film-reels)。6角スパイラル状のリールで,6枚のシートフィルムを装着できるようです。135x2以上の現像タンクで使えるようで,Patersonをお使いなら候補になると思います。JOBOは2509nという汎用型ホルダーを出していて,これは6x9cm~4x5"をカバーするようです。ただ,2520以上の大型タンク(回転式?)が必要で,値段も高いのが難点です。使い勝手も,動画を見る限り少し?です。
マミヤプレスの説明書は大変興味深いです。専用カッターまで売っていて驚きました。ホースマンのカタログにも「キャビネ1/4」とあり,どう1/4にするのか疑問でしたが,昔はカッターを所持して自分で切る人が多かったのでしょうね。(カッターを持ち込む)暗室をどうするとか,手探りで上手く切れるかとか,指を切ったりしないのとか... 考えると色々謎で興味深い。
拙宅にはダークバックもないので,れんずまにあ様のダークボックス(FujiのFDB12L?)が羨ましいです。Fomaのシートフィルムが届いたら,押入れで「ドラエモン」化するしかないか。。。


中判デジタルからハッセルブラッド,リンホフテヒニカ23Vは,珠玉のご選択とお見受けします。こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。
テヒニカ23Vは,最終モデルであることに加え,距離計連動機構が規格化された為,互換性と拡張性に優れる最高のカメラと思います。お使いのアポジンマーに加え,広角65mmや望遠180mmも,23V型ボード付きなら,お持ちのカムで距離計に連動するかもしれません。これはVと70の特典で羨ましく思います。(IVまでは個別の調整ですが,Vと70からは標準規格への調整になったようです。)
>ついでにGFXアダプターも注文しました。
これは楽しみですね。届きましたら是非ご使用の感想をお教えください。最近フィルム価格が高騰し,カラーポジ等はいつ廃番になるか分からない状況です。私もデジタル移行に備えてハッセルV用アダプターを用意しましたが,CFVデジタルバックは(予算的に)まだ目処が付きません(No.1633)。フジのGFXは評判が良いので,先ずはGFXを購入しテヒニカ23に付けてみたいとも考えていました。GFXアダプターが上手くフィットして使い易いと良いですね。


心強いお返事、ありがとうございます。何せ、アオリのテクニック知らずのズブの素人が禁断の扉開けてしまいまして、今までのピント合わせからやり直しです。恥を忍んでエキスパートの皆様に質問していくつもりです。大名刺判?やってみたいですねー。フジフイルムにフイルム専門子会社を作ってもらいたいくらいです。デジタルは綺麗ですが、何故か感動しません。よろしくお願いします。
スーパーテヒニカVは機能と強度と優雅なデザインを兼ね備えた憧れの機種でした.
すばらしいカメラを御入手ですね.
アポジンマーは120を使っていますが、目が覚めるほどシャープで、ソニーα7ステッチでも画素に負けない先鋭さです.
落ち着かれたら,ぜひスーパーV23のスレッドを立ててくださいね.
今後ともよろしくお願いします.


>アオリのテクニック知らずのズブの素人が禁断の扉開けてしまい
アオリは私も素人で,長くやっている割に確信が持てません。基本を押さえた後はあまり細部にこだわらず,フィーリングに合わせて撮影を楽しまれると良いと思います。倒立像でイメージが湧き難い時は,GFXのプレビューを利用すれば,正立像で確認できて便利と思います。
スーパーテヒニカ23は重量級で持ち運びは大変ですが,その分堅牢な精密機械を操作する楽しさがあります。晴れた週末の午後に郊外にテヒニカを持ち出し,じっくりと構図を決めて美しい風景を撮影する喜びは何物にも代え難いと感じます。テヒニカと充実した時間を楽しみましょう。


> ベッサかイコンタか、、
私もスプリングカメラから6x9に入ったのでお気持ちよく理解できます。
モノレールをフィールドに持ち込んでた時、セットアップ時間でチャンスを逃しそうになった際にベッサが助けてくれたことは1度や2度ではありません。
しかしスーパーテヒニカV23なら開いて距離計合わせるだけですから、サブカメラを持つ必要はないのですよね。
レンズも最高のものをお揃えですから、これからが楽しみですね。


ありがとうございます。実は、蛇腹カメラの写りの良さを色々な記事で知り、フォクトレンダーのヴィテッサ ウルトロン付きを手に入れて、散歩カメラで試してみました事があります。モノクロで期待もせず現像上がりを見て、オイオイ、ちょっと待ってよってと、驚いた経験から蛇腹に対して考え改めました。その後しばらく手元にあったローライフレックスも裏から見たら蛇腹構造なんですね。以後蛇腹は絶対感が植え付けられました。いずれも手元から離したのが悔やまれます。
垂涎物の名玉を、惜しげもなくお使いで羨ましいです。
皆様は、レンズフィルターを使わずに撮影していらっしゃるのですか?
とりあえず、アポジンマー用40.5のフィルター用意してしまいました初心者から、素朴な質問です。
> 皆様は、レンズフィルターを使わずに撮影していらっしゃるのですか?
そうですね。
私は,特に必要がない場合,フィルターは付けない主義です。それ程高価なレンズを使っていない事もありますが,レンズそのものの描写で撮りたい事と,できる限り反射面を減らしたいというのが理由です。ただ,これは人にはお勧めしていません。その代り,古いレンズの場合,レンズシェード(フード)は付ける様にしています。あまりご参考にならないかもしれませんが。


ありがとうございます。
以前、レンズに拭き傷付けてしまったトラウマから、恥を忍んで付けていこうと思います。レンズシェード❗️コレまた沼ですね〜。ゆっくり物色してみます。来月、アダプターが届くと思います。それまで、機材の操作に慣れて準備整いましたらご報告するつもりです。それまでフイルムで楽しんでみます。ありがとうございました。
砂塵粉塵環境や雨天,潮風ではプロテクターを考慮しますが、最近の透過率が高いものを選ぶようにしています。
超広角では、ステップアップリングでふたまわりほど大きいサイズを付けます。
また最近モノクロ撮影が多くなりましたので、黄色や緑を集めていますが、まだ本格導入はしていません。
80年以後の製品ならほぼ問題ないと思いますが、旧製品:プラナーやアポランターなどは、レンズ前玉がかなり突出していて、ケンコーなどのガラスに接触し、レンズ先端部分に傷が付いている個体をよく見かけます。
プロショップのアドバイスとして、ティッシュペーパーを挟んで取り付けてみて、接触するようならねじ込み中止するよう助言されました。
また昔のレンズにはアタッチメントスレッドのピッチが今と異なるものがあり、無理にねじ込むとねじ山が削れてしまいます。こちらも慎重にされますよう。
アポジンマーでしたら、何も心配はいりませんね。
シェードはお勧めします。有る無しでGFXで撮り比べてみられたら納得されるかと。


ありがとうございます。ティッシュ!ですか!あり得ますね!覚えておきます。フィルターホルダーでセットは経験は有りませんがカッコイイですね。
GFXは正直期待半分です。上がりが想像出来てしまいます。本来の目的の6×9ポジアルバム作成が願いです。今も6×6のポジの上がりを待っている所です。この気分もたまりませんですね。ライトボックスに置いて電源を入れた時のトキメキはモニター見るより
はるかに楽しいです。フード物色中です。苦しいですが楽しいです。
>ボードが凹んでいるのは何故なんでしょうか?
大判カメラ用広角によくある凹みボード(Recessed lens board)ですね。
広角レンズはフランジバックが短いため、特にテクニカルカメラではフロントスタンダード位置が奥に入って操作困難だったり、アオリができにくかったりします。そのため少しでもスタンダードの位置を前進させるために凹みボードに装着することがあります。2x3用凹みはとても貴重ですよ。
>解放ノブが無いので、ピント合わせはB固定しか方法はないのでしょうか?
旧型47,65mmは#00シャッターに入っていて、これはタイムやプレスフォーカスレバー(開放レバー)がありませんので、おっしゃる通りBにしてレリーズで固定するしか開放固定できません。操作性は悪いとしか言えません。
グラフレックスXLには外部からバルブ固定できるラッチを持つものもあるんですが...
さて、65mm超広角は、横位置はベッドで蹴られないと思いますが、縦位置では蹴られるでしょう。
そのために、リンホフ70では、ベッドダウンして内レールを一杯に下げ、フロントをアップティルトして取り付けます。(70のスレッドをご参照ください)
多分スーパーテヒニカでも同じ操作になると思うのですが、いかがでしょう。
もし距離計のディスクカムに65mmがあるならば、ベッドダウンで近距離まで連動するか確認されてください。
ベッド90度では距離計連動しない可能性があります。また90度で連動すれば、そういう仕様なのでしょう。
スーパーアンギュロン65mmは素晴らしい画質ですので、どうぞお楽しみください。


早速にご指導ありがとうございました。
疑問が氷解いたしました。
以前、大分前、ライカM用アングロンに憧れ遂に手に入れることが出来ずそのままライカからはフェードアウト。このレンズを見た時、脳裏のあの姿が蘇ってしまいました。時間をかけて付き合っていくつもりです。このサイトに感謝です。
素晴らしいレンズをご購入ですね。シュナイダーのスーパーアンギュロンは,ツァイスのビオゴンと共にテヒニカ用の最高の広角レンズと思います。撮影が楽しみですね。
れんずまにあ様のご解説で全て氷解されたと思いますので,若干の補足のみです。
この凹みボードは,テヒニカ23の場合,小径のコンパー#00番シャッターのレンズのみに付きます。れんずまにあ様の仰る通り,凹みボードはアオリの自由度が増えて使い易いですが,#00番シャッターには開放レバーがなく操作性が悪い。私は野外での撮影では,消しゴムの小片や小紙片をシャッターレバーとソケットの間に差し込み,B開放する(レリーズケーブルの代わりにする)こともあります。


ありがとうございます。思い切って買ってよかったと、デスク上でまずは眺めて、愛でています。(恥ずかしい)何せ、スーパーアングロンに対して30歳台では高値。溜まった資金を懐に銀座に出向くと売約済み。恨みに近い憧れがあったくらいです。あの頃は確か3.4だったかな?引退後の余生にはf8というのが妙に噛み合う気がしています。エキスパートの皆様の応援を受けながら一枚一枚丁寧に撮影したいと思っています。ありがとうございました。
実は、65mmのカムは付いていますが、ストッパーとゲージはまだビニール袋です。セット方法はプリントでいただきましたのでマイクロドライバーが届いたらチャレンジしてみようと思っています。何から何まで設定ボタンですっスすっスと進む今のカメラとは大違いで正に私が求めている世界です。フイルムの追いやられている現状に、フジの社長宛直訴状出そうかと、真剣に考えております。夜分に失礼致しました。
スーパーアンギュロン65mmF8は古いレンズで,コントラストや解像度は後のF5.6やMCと比べて劣ります。
でも,私はこのレンズのコントラスト控え目で繊細な描写が気に入ってます。高コントラストのカラーポジとの相性も良い。ご存知かもしれませんが,このレンズは割と愛用者が多く,写真家の横木安良夫さんや渡部さとるさんの愛用レンズとしても知られています。
例えば,
https://note.com/alao_yokogi/n/nce6ba6606a0a
階調の広い美しい描写をお楽しみください。


ありがとうございました。0.9のマイクロドライバーが届きましたので、65ミリのセッティングにチャレンジしました。カムをセット、ゲージを65用に換えて∞位置でストッパーセット。ベッドダウンはしないでイイと店主の指示に少し迷っています。精密作業に応えるようなクリック音に酔っています。アポジンマーのテストは済ませてポジの上がりを待っています。この様な高揚感は久しぶりです。時あたかも、これからは桜の季節。楽しみです。よろしくお願いします。
度々、失礼致します。
自身、使用の三脚は、古いジッツオのアルミ3型4.1キロ、カーボントラベラーの2型です。3型は、文句ありませんが重い。トラベラーは持ち歩きには文句なしですがリンホフセットするとアタマでっかちの気がして、それならばと、リンホフ三脚ライトウエイトを中古で手に入れました。コレはベストバランスの気がしています。少しメンテしてご機嫌の状態です。知らなかった世界!です。
直接比較していませんがカーボンなみに軽く、設営撤収は圧倒的に速い。
車に常備して、中型では一番頻用。リンホフ自由雲台にアルカスイス対応のシューを載せて、トヨフィールド45程度まで使います。
他には伸長140cmくらいの小型カーボン(ベルボンカルマーニュ)を一緒に乗せて、ローアングルや小型カメラに。
それとカーボンの小型一脚を載せていて、中判と望遠付き35mmで機動性を重視する時、さらに三脚では振動が取り切れないとき4脚目にします。
ジナーのモノレールや、超望遠、中判2台載せなどではジッツォの大型カーボンを持ち出しますがほとんどはお留守番です。
三脚は中古が大変安くなるので、若い頃憧れた舶来モノが簡単に買えてついつい増えてしまいます...


リンホフには、ライカ対極の沼が沢山ありますね。少し、怖くなってきました。ただ、入り口の緞帳が開くと未体験の世界が広がり、いつも、写真の世界はコレじゃなくちゃ!と飛び込んでしまいます。もう、新型デジタルカメラに対しては、全く興味が無くなりました。よろしくお願いします。
リンホフの三脚はなかなか使い易そうですね。
私はマンフロットのカーボン(MT190CXPRO3)を野外用に使っていて,これは軽くて丈夫で気に入っています。室内用はジッツォの古いアルミ三脚ですが,これはリンホフに替えたいなあ。
最近私は,ギア雲台(SanwayFoto GH-PRO)を気に入って使っています(No.1643)。
テクニカルカメラでは,あとコンマ数ミリ僅かに傾けたい/起こしたい時がありますが,ギア式はダイヤル回転で微調整ができる。もしパン棒やボールヘッドに不満がある場合はお勧めです。


20年くらい前マンフロットのジュニアギアーヘッドを入手して、超望遠に使っていましたが,知人に貸したら帰ってこなくて(笑
マンフロットはクイックシューが特殊な大きなサイズで、昨今デファクトスタンダードのアルカスイス型ではありません。
SWfotoなど中国製はその辺いいですね。ちょっと覗いたら、さすがに激安ではない...
ギアヘッドはおっしゃる通り微調整の特効薬。
私は自由雲台が大好きですが、最強に締まるErgでも、三脚側のしなりはどうしようもありません。
現在私の撮影は大雑把なので、適当に位置決めしてますけども...


狸おやじ様
ギア雲台、イイですねー。自身はアルカスイスP0をここ数年使っています。アルカスイスの中では不人気らしいですが、何せ軽い。395gで20kgの対荷重です。ベースプレートもリンホフ三脚とピッタリで、もう専用としました。ヨドバシの在庫整理で安く買えてラッキーでした。
素晴らしい作品をありがとうございます。
青い空を背景に薄明の光が幻想的に浮かび上がって見えます。
手前の暗闇にも家々の小さな灯がとても綺麗です。
ベルビア100は特に赤が映えて美しいですね。
今後も素晴らしい作品のご投稿をどうぞよろしくお願いします。


ありがとうございました。出入り禁止喰らうかと、ヒヤヒヤしていました。
6×9のシートフイルム、ご投稿の専門店見てみたら、全部sold outですね。チャレンジしようかとしていましたが、構想第一段階で頓挫。5×7から4枚?裁断機も無いし、そもそも暗室が、、。知り合いが写真教室で使用しているのを思い出して、当たってみようと思います。本当にフイルム世界は難民というか、サバイバルというか、、。レコード復活ニュースを羨ましく思っています。
大名刺判のシートフィルム(Fomapan 100)は売り切れですか。
先程「かわうそ商店」と「みらいフィルムズ」のオンラインサイト(No.2072)を見ましたが,「買い物カゴ」には入る様です。その先で注文できない場合はどうも済みません。どちらも注文後の取り寄せですが,Foma社で在庫切れなのかも知れません。
Shanghai GP3という選択肢(No.2065)もありそうです。
https://shop.shjcfilm.com/products/shanghai-gp3-100-black-and-white-negative-film-6x9-sheet-film
上手く購入できると良いですね。


ありがとうございます。ありますね。入荷未定で、そっかあーという感じでした。2065のご投稿を読み直しているうち、ガラス乾板;即納ですね確か五反田の写真館でワンショット5万とTV放映を思い出して食指が動いています。暗室どうする?現像は?
ダブルホルダーebayに出てるじゃ無いですか。周辺環境考えながら可能なら、コレもトライと思っています。ありがとうございました。
純正フードのご投稿no1993、拝読して検索致しました。高いですねー。自身、金属製ラッパ型が好きで、100mmジンマー用に合うんじゃ無いかと40.5mmリンホフ製と
65mm用にUN製メタルフードを手に入れました。気に入りました。
お返事ありがとうございます。
ガラス乾板写真がワンショット5万円は凄いですね。
メタルフードもレンズにベストフィットで使うのが楽しくなりそうです。
中判シートフィルム関係の情報は,他にも興味を持つ方がいるかもしれないので,独立のサイトを作って纏めてみました。そちらもご笑覧いただけたらと思います。


求めよ、さらば、なんとやら、、。GFXアダプターは未だに届かなく、ルーペて撮影できたはいいのですが、布を被らずでピント合わせに不便を感じていました。ご投稿から、このアクセサリーを知り検索して調べましたが新品は言うに及ばず、中古も高いですね。Googleに打ち込んでけんさくいたしましたらイギリスの店に100ポンドで発見!知らない店でしたが取り扱い商品を見て発注しました。送料;33ポンドDHLで1週間で届きました。ビスは、少し錆ありましたがあとは満足でした。ただ、リンホフ故に金属製と思いましたが、プラボディでした。
おお,テヒニカ6x9用のライトアングル(リフレックス)ファインダーですね。
貴重な情報をありがとうございます。私も探していましたが値段が高くてまだ入手できていません。100ポンドは破格値ですね。新品(No.1960, #002629)は490ユーロですので。
このファインダーはピントグラスバックのフードを外して付けるのでしょうか?
それともフードの扉を開けた状態でも付きますか? 使用感や見え方についてもお時間のある時にお教えいただけたら幸いです。


ありがとうございます。
プラボディを、コンパウンドで綺麗にして、やっと見栄えがするレベルにしました。ピントフードは外して取り付けます。倍率は、2倍ですが文句ありません。正直に言って、プライスに問題あり、と思いました。この価格あたりがいいと思いました。よろしくお願いします。
追加加筆致します。
ファインダー単体重量149グラム
レンズ部上から覗くと上下正像、左右取り付けで上下逆像となります。
よろしくお願いします。
スーパーテヒニカV6x9に黒のファインダーが良く似合ってますね。
旧タイプのライトアングルファインダーは縦位置固定でしたが,新タイプ(V)はミラーの向きを変更できるのですね。上下逆像は見難いですが,縦位置撮影に変更する時は便利と思います。蝶番の反対側のピンで固定されているので,固定解除してファインダーを横に開ければピントグラスを(ルーペで)直接見れるのも便利そうです。
ファインダーが見易いと撮影が楽しくなりますね。


れんずまにあ様
お陰様で大分操作に慣れて来ました。ので、tele-technikon 180mmを入手いたしました。ファインダー連動は望めませんがピントグラスで試してみるつもりです。先ずはシャッターチェックしてみてから報告したいと思います。よろしくお願いします。
Tele-Technikon 180mm ご購入おめでとうございます。
このローデンシュトックのロテラーは発色が良く,180mmでF4.5なので絞りを開ければ背景のボケも楽しめます。テレタイプなので,蛇腹をあまり繰り出さずに使えるのも便利です。
テヒニカVなら無限遠ストッパーを合わせれば,標準のカムである程度ピントが合うかも(?)しれません。撮影が楽しみですね。


ご指導、ありがとうございました。2211のご投稿を拝読、もう一度セットして、見もしなかったレンジファインダー覗いて驚きました。ピント合っているではありませんか。何故なんでしょうか。
手持ちで使う気はありませんでしたがなんだかうれしくなりました。ありがとうございました。
そうですか,ピントが合って良かったですね。
テヒニカの距離計連動カムは、III~IVまでは個々のレンズとカメラに合わせる「個別調整」でしたが,Vからはリンホフの標準規格にレンズとカメラを合わせる「絶対調整」になった様です。テヒニカの専用レンズ(23Vボート付,リンホフ刻印入)なら,無限遠にストッパーを合わせ,カムの位置をレンズの焦点距離(65, 100, 180...)に合わせれば,距離計の二重像の合致点にピントが基本的に合うと思います。(広角はベッドダウンの状態で調整されていることが多いので注意。)この規格はテヒニカ70とも共通のようなので,レンズの選択肢が広がると思います。
Tele-Technikonの黒鏡胴が格好良いですね。
こちらは古風な銀鏡胴のTele-Technikon.


シルバー、カッコいいですね。クロームのリンホフこそ、コストかかって高級感に溢れていますね。最近のエンプラ鏡胴のレンズには興醒めです。
ところで
いや、びっくりです。100mmも合っていました。リンホフ名の無いアポジンマーは少しずれていましたが、その後手に入れたシャッター粘っているリンホフ名のジンマーS100はピタリでした。65mmは乖離ありましたが、明るい時ベッドダウンして再調整してみます。購入時、距離計はレンズ番号一致していない旨言われていましたので当てにはしていませんでした。手間が要る機材は、楽しいですね。今後もよろしくお願いします。
そういえば、20th センチュリーカメラ、火事で在庫も全焼したみたいですね。復活祈っています。
驚きました。20th Century Cameraが火事で全焼ですか。
それで,シートフィルムリールが全部「売り切れ」だったのですね。残念ですが,早期の販売再開を期待しましょう。
距離計が連動できて良かったですね。
テヒニカは手間と時間がかかりますが,手間が掛かる子供程可愛いと言います。手間暇かけて使いこなし,数枚の素晴らしい写真が撮れたら,気分は最高です。


このファインダーは,視野中央に距離計の二重像があり,ピント合わせをしながら画像のフレーミングができるという利点がある。しかし,後のVやテヒニカ45のマルチフォーカスビューファインダーと異なり,レンズの焦点距離とファインダーの倍率に合わせたマスクを取り付けて画角を調整する必要がある。ファインダー倍率は,広角ビオゴン53mmに対応したカメラ(B型)と広角65mmまで対応のカメラ(標準型)で異なる。また,広角から標準の範囲でズーム機能があるカメラ(主にIIIとIVの一部)と無いカメラ(主にIVの後期)があり,それぞれに専用のマスクが提供されている。更に,使用するフィルムフォーマット(6x6~6x9cm)でもマスクが異なる為,現在様々な種類のマスクが中古市場に出回っている。
カメラとマスクの種類の見分け方は次の通り:
1) カメラのアクセサリーシュー内のシリアル番号の下に"B"の印字があるカメラはB型。B型はIVの後期に多く,ズーム機能を搭載しないものが多い。この場合,"B"の印字があるファインダーマスクを焦点距離に合わせて使用する。
2) "f=65-105mm"の印字があるマスクは,ファインダーにズーム機能のあるテヒニカ(IIIとIVの一部)で使用する。広角65mmの時は,ファインダーのアイピースを奥まで押し込み,90mmの時は赤線まで引き出し,105mmの時は最遠まで引き出して使う。望遠180mmでは,"f=180mm"(無B)のマスクに取り替える。
3) "2 1/4x2 3/4"や"56x72"の印字があるマスクは6x7cm用。無印のマスクは6x9cmか6x6cm用が多い(この2つは目で見分けがつくので印字が無いようだ)。
横位置と縦位置は,ファインダーマスクを90度回転して切り替える。その際,フィルムバックも同様に回転する事をお忘れなく。


ズームが無いと不便だが,アイピースを常時引き出して「フード」として使えるので,バックにロールフィルムホルダーを取り付けた時はファインダーが見易い。
購入時のセットには,65mmと105mmのマスク(6x9用)が付いていた。これは特に手持ち撮影で便利。しかし,180mmや240mmのレンズを買い足すと,それらのマスクも欲しくなる。こんな物は無駄とも思うが,通販サイトに安く出ているのを見つけたり,他のパーツに付いてきたりと,結局いろいろ集めてしまった。
主に使っているのは65~240mmのB型。ピントグラスで撮る時は不要だしアオればズレるのだが,ファインダーが使えると何だか嬉しい。105mm(無B)と100mm-B(6x6)のマスクは要らないので,希望があればお譲りします。
ファインダーマスク: 上左から, 65mm-B, 105mm-B, 180mm-B,
下左から, 105mm, 100mm-B(6x6), 240mm-B(6x7).


拙宅には180は70用のTele-Arton f5.5, XL用のRotelar f5.5, Century 用にTelomar f5.5がありますが、Rodenのf4.5バージョンは見たことないので興味深いです。
ローデンのラインは、あまりカリカリしないでしっとり細やかに写る印象で、加えて大口径だとさぞや美麗な画像が得られるのではと期待しています。
距離計カムが合致していて良かったですね!
ズームファインダーをお持ちなら、ガンガン距離計で撮影できますね!
ズームがなくても、探せば65,100,180のフレームが入った軽量の外部ファインダーがあったりします。
鉄板の3焦点距離が揃ったら、完璧です。
(2023,10,15追記:XL用のはRotelar180/4.5でした.コンパクトなのでf5.5と勘違いしてた...)


ユーザーではないこともありますが、テヒニカ23のファインダー形式に3種類、標準型、B型、ズームがあるとは全く知りませんでした。
同じくマスクにはそれに対応した種類があるとは!
大阪の舶来大判専門店のジャンクボックスによく23のファインダーマスクがざらっと入っていたのを覚えていますが、注意力が不足していました。
その店舗でプレス23を試写させてもらったこともあったのに...(ビオゴン53,プラナー100,ゾナー180の夢のセットでした)
コロナ禍で3年ほどその店舗に行く機会を失っていましたが、先日久しぶりに別の行きつけを尋ねた時、私を育ててくれた2店舗が相次いて閉店したことを知らされました。
馴染みの店員さん達も散り散りで行方知れずです。
大変悲しいことです。


れんずまにあ様
各位のご指導、大変感謝申し上げます。テヒニコンのシャッターは、万全を期してOHに出しまして、上がってきたらテスト報告申し上げます。パターソンはダークバックでリール装填失敗。それを犠牲にして練習を重ねました。現像済みネガを予め装填、それをガイドにしたら失敗しなくなりました。薬剤揃いましたのでまた撮影の機会を伺っております。ダブルカットホルダーとかわうそ商店にカットフイルムも注文しました。パターソンのリールに装填できそうです。ここまで、諸先輩のご指導でたどり着いてきましたが、れんずまにあ様のご指示のV23のスレッドを立てる自信がありません。このまま、お邪魔していてもよろしいでしょうか。
よろしくお願いします。
コメントいただき有難うございます。
テヒニカ23(III-IV)のファインダーは,仰る様に多種多様で,ファインダーマスクもそれに合わせて複雑な状況になっています。私がこれまでに調べ把握した内容を,備忘録のつもりで書きました。これからファインダーマスクを探そうとしている方や,中古マスクを扱っている販売店の担当者の参考になれば幸いです。
ロテラー180/4.5は,ご指摘の様に過度にカリカリにならず線の細い繊細な描写です。この時期のローデンの特徴か,発色と色乗りも良いと思います。難点は少し大きく重い点ですが,何とか許容範囲です。
中古カメラ店が閉店になると悲しいですね。テヒニカプレス23は,田中長徳さんが昔のアサヒカメラでヘリゴン付を紹介している記事を読んで欲しかったのですが,値段が高くて手が出ませんでした。中古カメラ店が閉店になると,人やカメラに加えてこれまでに蓄積したノウハウや情報も失われてしまうので悲しいです。
フイルム大好き様
カットフィルムホルダーとカットフィルムのご購入おめでとうございます。
23のホルダーは数が少ないので見つかって良かったですね。私の方も3ヶ月程かかってシートフィルム(フォマパン,大名刺判)が納品になりました。この続きは中判シートフィルムの方にご報告する予定です。
もちろんですが,V23の情報はここで大歓迎です。ここは日浦様のご好意で運営されているサイトで,自由で自主的に情報を交換する場です。ですので,独自のスレッドを立てていただくのも勿論自由ですし歓迎いたします。でも中判のテヒニカ23(6x9)を現役で使っている人は少なく,国内では100人に満たないと思います。小さいサイトを分割すると消えてしまうかもしれないので,もう少し情報を集め,ある程度の量になってから独立されるのも良いと思います。(このサイトを常時見ている人も2~3人程と思います。)


シャッターソケットは1番と上手くいかなく外しました。もう直ぐ咲きだす大賀ハスをアップで背景ボカせて撮ってみたいと思ってます。距離計は連動しませんが、ピントグラスで合わせるつもりです。大きく重いですが、既にロケハンを済ませて段取りを決めはじめています。GFXアダプターは、未だ入荷せずなので、ポジフィルムで撮るつもりです。よろしくお願いします。
素晴らしいレンズですね。
テレアートン270mmは,テヒニカ23用で一番焦点距離の長いテレフォトレンズと思います。この時期のテレアートンは,4群5枚のビオメター(クセノター)型で,解像度が非常に優れていると思います。撮影が楽しみですね。撮影画像もお待ちしております。
シャッターソケットと上手く合わないとのことですが,もしかするとレリーズの問題かも知れません。私のテロマー240mmのソケットには,日本製のレリーズは合わないのですが,リンホフ純正のレリーズは着きます。リンホフのレリーズは先端形状が特殊で,レリーズ用のアタッチメント(Linhof Screw-On Quick Scoket Nipple, 041066)も販売されているようです。ご参考までに。


お褒めいただき、恐縮です。ありがとうございました。
シャッターソケット、色々試しましたがダメで外してしまいました。それもまたスッキリした気がします。
然し、重いです。レンズだけ重さ測りましたら、605g。無限合わせに、近くまで三脚セットのまま持ち出しましたが、撮影時の移動は厄介になりそうです。月末から大賀ハスが咲きだすようですので、結果報告致します。よろしくお願いします。
狸おやじ様
いつも、興味深いご投稿ありがとうございます。さて、テヒニカ23Vの悩み、周辺アクセサリーが高く、尚且つ、入手困難な点です。距離ゲージも何とか、180ミリ用が揃い3種レンズ対応出来るようになりました。ただ、m用とfeetの2種あり悩み所。ファインダーは新旧2種の内、後期型の距離ダイアルゲージはアルコール清掃したら、文字が消えてしまいました。ここは、デカール作成可能距離表示も選択可能ですが、分解が必要でかなら高くつくようです。旧型はOH済、後期型は手がかかりそうでとりあえずそのままです。注文したあるgfxアダプター、アナトミカルグリップは未だ入荷せず。代理店も呆れていました。この手のカメラは、色々な覚悟がいると思いました。失礼いたしました。
23Vを手持ち使用するにはやはりこれでしょうか。
これでガンガン手持ち撮影が進めばいいですね。
新旧あるとは認識していませんでした。
しっかり53mmから表示があるんだ。
プリントが消えてしまったのは痛恨ですが、再生には旧型を原器にできますね。
私はマスター45Vにはホースマンのズームを付けていて、純正ズームや「タケノコ」は持っていません。


いつも有難うございます。万が一の為に、もう一台、東京新橋でまあまあの23Vを見つけ手に入れた時におまけでつけてくれた後期型ファインダーです。距離パララックスダイアルがスムーズに回りませんので、無限専用と割り切っています。もう、リンホフと持久戦というか、耐久戦の様相で、れんずまにあ様の様に様々な機種をアウトフィットで揃える余力はございませんが、デジタル新型が出るたびに騒めいた購買欲からは解放され平穏な日々です。距離デカールは、代理店に問い合わせて23V用m表示がメーカーに頼む事が出来ました。張り替えだけで、安いみたいですが、入荷はいつになるかはわからないそうです。
グリップが来たら、手持ちで、と思っていますが、既に半年待たされて、多分今年中にはて思う様にしています。よろしくお願いします。
テヒニカ23Vの距離ゲージとマルチフォーカスビューファインダーが使い易そうですね。
距離表示はmeterに統一してほしいですが,リンホフはアメリカ市場を意識しているのでしょう。
消えてしまった印字が復活できそうで何よりです。
テヒニカ23は全手動で融通の効かない所もありますが,慣れてくると楽しいカメラと思います。
天気の良い日に野外に持ち出し,美しい風景をじっくり撮るには最適の道具で,画質も最高です。
楽しい撮影ライフを。


ありがとうございます。仰せの通り全手動ですね。ルーティン一つ抜かすと失敗です。がゆっくり写真と向き合うにはかけがえの無い時間と思っています。かえってデジタルカメラの扱いで、設定をミスる方が多いくらいです。
ありがとうございました。
お世話になります。
ふと、ネット広告が入りサイトを開けて驚愕致しました。ベルビアブローニー5本パック、15000円前後。つい先日は、8千円位だったのに。
心して、シャッター切らねばならない時代ですね。残念です。
つまらぬ話題、失礼しました。
確かに酷い値上げですね。私は昨年4月に,ベルビア/プロビア120を旧価格(5200円)で可能な限り購入しました。このストックを使い切る前にデジタルバックに移行したいと考えていますが,1年で値段が3倍になり衝撃を受けてます。
富士フイルムは既にカラーポジにやる気が無いようです。ローライかロモ辺りが中国の企業と組んでCR200を復活してくれたらと期待してますが,現実は厳しそう。当面はストックを切り崩しながら,代替のモノクロ自家現像を楽しむ予定です。最近は暗い話題が多いですが,一つ朗報があり,QL69-Pが入手できそうです。この件は「中判シートフィルム」に報告する予定です。


ありがとうございます。
20thセンチュリー、出てますね。ご報告楽しみにしています。よろしくお願いします。
ソケットは2ピン式で,フロントベッドの右横か,23の一部ではネックストラップの取付部分に取り付けることができる。(アナトミカルグリップにもケーブルを取付ける穴があるが,手が大きくないとレリーズボタンに指が届かない。)私はケーブルレリーズをぶら下げた状態で使うのが嫌いなので,このソケットが欲しいと考えていた。しかし,これは希少品の様で中古市場でもほとんど見ない。半ば諦めていた頃,eBayにドイツのカメラ店から出品されたソケット(18ユーロ)を見つけたので買ってみた。
写真:レリーズソケットと取り付け穴.


しかし私の純正レリーズは50cmと長く,柔軟性に乏しく使い難い。そこで,手元にあるハマの小型レリーズ(長さ:25cm)にシリコンチューブを2重に被せ,その上にビニールテープを巻いて外径を10mmにしてソケットに取り付けてみた。
使い勝手はまずまず。ソケットを予めレリーズに取り付けておけば,レリーズの先端をシャッターに捩じ込んだ後,ワンタッチでフロントベッドに装着できる。手持ちで「プレスカメラ」風に使う時にも軽快に楽しめそうだ。
写真:ケーブルレリーズの装着例 (左は純正レリーズ).


ご投稿、拝読致しました。有難う御座います。以前、出品商品閲覧してどう使うかが、疑問でしたがやっと分かりました。凝っていますね。手持ちのバランスはこちらが優れている気がしますね。私は180セットしたままレンズスタンダード押し込んで、グランドグラスを割ってしまうと言う赤面ものの失敗をしてしまいました。中国製か純正か余計な悩みに直面しています。落ち着いたらシートフイルムホルダーを考える事にします。失礼致しました。
シャッターの位置は人によって好みが異なると思います。私はレンズやピントを操作する右手でシャッターを切りたいので,ピントノブの近くが好みです。でも,左手グリップの上を好む人もいます。リンホフは色々な選択肢とオプションパーツを用意しているので,自分の好きなシステムを作れて楽しい。
グラウンドグラスの破損は悲しいですね。私はテヒニカ23のピントグラスを交換したことはありませんが,数年前に格子入りのものをeBayで探したことがあります。その時は1-2万円の純正品だけでしたが,今見ると20ドル以下の中国製もある。選択には悩みますが,選択肢が増えるのは嬉しい。


狸おやじ様
いつも有難うございます。新橋で見つけた23Vにシャッターがダメでオマケに付いていたジンマーS100ミリが幸いレンズは綺麗で、シャッターオーバーホール後、生き返りましてToyoサービス社長のご好意でソケットもセット。となると気になるシャッター台座のシンクロコンパーの文字の塗装落ち。タミヤのエナメル塗料で墨入れしました。ついでにストッパー、距離ゲージも。30分後エナメルシンナーで清掃。綺麗になりました。1週間で硬化だそうです。雨が降りの暇つぶしネタで失礼致しました。
れんずまにあ様
いつも有難うございます。先日の谷中散策で気がついたフランジバックの件、手持ちのレンズ確認して撮り直ししまして、その内、テレアートン270ミリの一枚を投稿させていただきました。拙作ですが作例の一枚です。よろしくお願いします。
ご投稿と素晴らしい写真をありがとうございます。
テレアートン270mmの描写は見事ですね。合焦部の解像度は流石で,繊維や毛の一本一本が見分けられる程ですが,アウトフォーカスの後ボケも美しく,ご愛犬の穏やかな表情が印象的です。この時期のテレアートンは,クセノタールと似たレンズ構成と思うので,後ボケに少し癖(輪郭強調)があると考えていました。でも,どうやら杞憂のようです。私もテレアートン180-270mmが欲しくなりました。貴重な情報をありがとうございました。


おはよう御座います。
お褒めいただき、大変嬉しくまた、恐縮しています。ありがとうございます。同じ100ミリならと安直に考えジンマーをセットして手持ちテストしたのが、返って良い機会になりました。このサイトにお邪魔して早10か月、皆さまの助言、深い知識に助けられ、なんとか辿りつけました。このサイトを知らなかったら、恐らく大変なことになっていたと思います。改めて皆様に御礼申し上げます。これからもよろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
お世話になります。
早速帰宅後、23VにGFXをセット、いきなりパニックに陥りました。65,100,180をセットしてもモニターにはピントが合わず。そうだ、フランジバック、、ストッパーからレンズを後退させてなんとか。リンホフのhpの商品説明に、フランジバックを選ぶから注意が必要とありました。この辺りのノウハウが欲しいと思いました。
狸おやじ様
お騒がせ致します。
なんとか一枚、作例ご報告致します。
tele-technikon 180mm
ISO400 1/400秒
解放です。駄作で申し訳ございません。
よろしくお願いします。
狸おやじ様
お世話になります。GFXアダプターのファーストインプレッションをと思います。
説明書も無く、また、数学的知能に乏しい者からの感想を。
メリット
1照度に左右されない。
2撮影枚数は無限でコストゼロ
3アオリの効果が確認できる。ピントグラスより早い。
4たまたま、フジの機種なので、フイルムシミュレーションで様々な効果が得られる。
5シャッタースピードは思いのまま
6撮影後、iPadなどに直ぐ転送出来る。
7撮影サイズ自在
などなど
デメリット
1兎に角、機材が大きく重くなる。三脚は必須です。
2フランジバックの長さを選ぶ。アングロンはダメ、プラナー、ジンマー100は辛うじて。ゾナー180ミリが合います。
3アダプターのコストが高い
4デジタル機本体もコスト高
5作品はファイル保存で、pc開けない限り忘れそう。
6ぱっと見、iPhoneと見分けがつかない。
7写真一枚撮影に対する思い入れが無くなる。
と言った気がしました。
よろしくお願いします。
狸おやじ様
夜分失礼致します。家人寝静まりましたので、高感度試しました。
ゾナー180ミリ
ISO12800
f5.6
1/60
カラーモードはASTIAです。
何度も申し訳ございません。失礼致しました。
GFX-Gマウント用アダプターの情報と貴重な写真をありがとうございます。
このアダプターは,リンホフのカタログリスト(No.1960)にある純正アダプター(#001726)ですね。2022年時点で486ユーロと高価ですが,中国製のコピーより信頼性が高そうです。形が円形なのは驚きました。テヒニカ23はバックの取り付け部が円形なので,この方がカメラをリボルビングする時に使い易いかも知れません。
マウント部が後方に位置するので,カメラセンサーの位置がフィルム面より後方にズレるのは,カメラマウント用アダプターに共通する問題と思います。それでも標準レンズのプラナーやジンマーで撮影できるのは良いですね。オーバーコッヘンのツァイスレンズを,GFXの44x33センサーで堪能できるのは魅力です。ゾナー180mmの描写は特に素晴らしいと思います。写真フィルム(特にカラーポジ)はいつ販売停止になるか分からない状況ですので,代替手段があるのは心強い。私もデジタルバックをサーチしてますが,手頃な製品はまだ見つかっていません。


ご返信ありがとうございます。
また、お褒めに預かり恐縮しています。ありがとうございます。
このアダプターのレボルビングは、スムーズでした。
標準レンズはやはり厳しいです。レールから外れてしまう直前でなんとかという状況です。因みに、バックアオリ引き出してみましたがダメでした。広角レンズは全て不可の様です。フランジバックが150ミリ前後必要の様です。価格は、486ユーロですが代理店CLIQUEさんではもう少し安い価格でした。
引き続き、気がついた点があれば
報告申し上げます。よろしくお願いします。
追記
色々試しましたが、
tele arton270が100ミリのストッパーと同じ
sonnar 180は65ミリのストッパーの少し手前
でインフが来ました。tele-technikonはレールから外れる寸前です。近距離は行けます。
他のレンズが使えなく、かなりショックです。
レンズの位置情報をありがとうございます。
標準レンズだとレンズ台がレールに乗らないのは残念ですね。
既に試されてるかも知れませんが,アッパーレールを本体側に一段戻すと可動範囲が広がります。
あと,レンズ台を本体側のレールに固定したまま「バックアオリ」でピント調節をする方法もあります。
カメラが重いと調整が難しいかも知れませんが...


いつも御指南頂きありがとうございます。ご指摘の通り、ジンマー100、アッパーレール奥に。ピントは来ますがレンズスタンダードはギリギリ奥です。ノイローゼ気味な折、狸おやじ様のご投稿#1633を思い出しました。実は、ハッセルブラッドシステムでcfv50Ucを使っています。フラットアダプターを頼んでみました。来ましたら、インプレご報告申し上げます。よろしくお願いします。
お騒がせ致します。cfv用アダプターが届きました。まず機材取り付けで問題が。下部ラッチにセットすると、上部ロックラッチが入らない。思案の上一旦下部ラッチを外し機材セットの上取り付けしましたら、不思議、スムーズに脱着出来る様になりました。恐る恐る電源on、ライブビューにして見るとジンマーインフの位置で近くのTV画面クッキリです。コレはコレで悩みながらテスト結果報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
そうですか。ハッセルのデジタルバック(CFV II 50C)をお持ちでしたら,こちらの方が中判デジタルカメラを取り付けるより色々な点で有利と思います。アダプターに上手く付くようで良かったですね。
お見受けしたところ,スライド機能の付いたアダプターですので,画像のステッチングもできて素晴らしいと思います。使用感や操作感等についても是非またお知らせください。


説明不足お詫び致します。狸おやじ様のご投稿#1633を拝見して検索いたしました。国内プライス5万円前後も致します。メルカリに新品で38000円で出ていましたので、ままよ、と購入しました。恐らく中国製と思います。作りは、思っていた以上丁寧でケース迄付いてきました。左右一段ずつスライドが出来ます。取付に手間取りましたがとりあえず安心致しました。GFXより良さそうです。改めて結果をご報告申し上げます。よろしくお願いします。
お騒がせ致します。取り敢えず室内にてテスト撮影してみました。撮影距離約1.5m 23V ジンマーS100mmf5.6 ISO800 F5.6 15分の1秒 内臓電子シャッターです。インフの位置は今後テストしてみます。よろしくお願いします。
また左右でステッチすればGFXよりも大きなフォーマットサイズになり、メリットが大きいかと思いました。
上下移動もできれば、6x9画面も得られるのになと。ちょっとライズすれば近いことはできるかしら。
ともあれ楽しみ方がますます広がりますね。
私は4x5カメラにα7Rでステッチしていて、フランジバックの制限を受けていますので、CFVは羨ましいです。


早速にコメントを頂戴致しまして感謝申し上げます。このアダプターは、どうやらphotodioxというメーカーの様です。いずれにせよ安心できました。自身の乏しい数学脳を棚に上げて、リンホフを恨んだ事恥ずかしく思いました。ステッチングとか自身で調べてトライして見るつもりです。流石経験者でいらっしゃいますね。アナログ脳で出来るだけ努力して見る所存です。今後もよろしくお願い申し上げます。
れんずまにあ様
早速の画像のご投稿ありがとうございます。
標準レンズで撮影できるようになり良かったですね。
ジンマーS+CFV II 50Cの画像は素晴らしいと思います。
広角側は分かりませんが,凹みボードなら65mm位まで大丈夫かも知れません。
色々と選択肢が広がり,これからの発展が楽しみです。
中判テクニカルカメラもいよいよデジタルの時代と思うと感無量です。
狸おやじはすっかり出遅れてますが,何とかデジタルバックを手に入れたいなあ。


狸おやじ様
お世話になります
cfv プラナー100mmのテスト結果報告申し上げます。ISO100 f8 1/180です。撮って出しの色がイマイチでしたのでハッセルの現像ソフト phocus2で処理後のjpegです。モニター上では、ピントはかなりシャープです。よろしくお願いします。
追伸です
ホワイトバランスが間違えていましたので
修正の取り直しです。ライブビューにてピント追込み
レンズフード使用
ご投稿ありがとうございます。
プラナー100mmの描写は素晴らしいですね。背景の木々のボケも自然な感じです。
風景写真なら,れんずまにあ様が言われるように左右にスライドしてパノラマ写真も楽しめそう。
ステッチはソフトウェア(Capture One等?)で対応できるかも知れません。


いつも、初心者にお褒めをいただきありがとうございます。お陰様で、手持ちの各レンズデジタル機のインフを把握出来ました。広角は厳しいです。リセッシュボードのアングロンもジャスピンの少し手前、残念です。ステッチングの御指南ありがとうございました。adobeソフトにある様です。が、その前にやらなくてはならないお勉強、広角レンズでのアオリです。思案の上、手に入れておいたポラホルダーを思い出して早速、ヨドバシにポラロイドフイルムを注文しました。たった8枚で2800円くらい。嫌になります。手元に届いたら、やる事リストを作り確認していこうと思います。よろしくお願いします。
おお,ポラロイドホルダーですね。
テヒニカ23用の純正ホルダーは知りませんでした。それだけでなく,ポラロイドフィルムが復活(インポッシブル社?)している事も知りませんでした。貴重な情報をありがとうございます。
写真を見ると,ポラロイドの画面(77x79mm)が丁度収まるようですね。これならテヒニカ23の画角を有効に利用できそうです。私は,富士フイルムのInstaxが使えないかと考えていましたが(No.2065),ミニ(46x62mm)は小さ過ぎるし,ワイド(62x99mm)は大き過ぎる。スクエア(62x62mm)は大きさは良いが,真四角でバランスが悪い。その意味で,ポラロイドは丁度良いサイズと思います。フィルムの値段は高いですが,感度が2種類(ISO 160/640)あり,Instaxより使い易そうです。ともあれ,撮影画像をその場で確認できるのは魅力です。撮影が楽しみですね。


ありがとうございます。仰せの通り、ポラはISO640です。入荷はいつのことやらです。
cfvについてお褒めもいただいていますので少し、、
お世話になつている東京日暮里のリンホフ代理店QLIQUE責任者の方は元シユリロの幹部の方です。リンホフは今でも代理店。ハッセルは、断念したそうです。理由は、中国人経営陣。そもそもドローンの会社でカメラにはあまり熱心では無い様です。最近、原宿の旗艦店も閉鎖。購入、サービスともにメールの問い合わせ。オフィスの場所は分かりません。
経営方針も過去の顧客は切り捨てる様な発言があつたとか。500CMの時代を大切にしてくれません。ライカとは、大変な違いです。本国では、遺産を受け継ぎ大切にしているのに、、
先行きに関してはかなり不安です。製品の完成度の高さ、本国からの諸案内、デジタルソフトウェアの出来の良さを思うと残念です。
やはり、デジタルになっても日本が一番では無いかと
つくづく感じる昨今です。
全く脱線の与太話で失礼申し上げました。
よろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
お世話になります。
関係の無い話で失礼致しました。
ジンマーS100mmの遠景テストで一通り終了のご報告です。
ISO400 f22 1/60 23V cfvです。
改めて、ジンマーの優秀さに惚れ込みました。
よろしくお願いします。
ハッセルとリンホフの代理店の情報をありがとうございます。
私も原宿のハッセルブラッドストア東京にCFVの件で問い合わせたことがあります(No.1637)。その時は丁寧な対応で好印象でしたが,今年5月に閉店になってしまった。ハッセルは日本での事業展開に興味がないのかも知れません。リンホフの日本代理店のシュリロトレーディングは以前何度か利用しましたが,あまり良い印象が無い。シュリロを出られた方が新しい代理店(Clique)を立ち上げたのは朗報です。
ジンマーS100mm+CFVの画像は好調ですね。
f22なので解像度が高いですが,コントラストは程々で自然な感じに見えます。プラナー100mmと比較すると好みが分かれそうですが,私はプラナーの描写が好みかも。テヒニカには魅力的なビンテージレンズが揃っていて楽しいですね。


狸おやじ様
いつも、忌憚のない、且つ温かいコメント有り難く感謝申し上げます。
70の手持ち谷中放浪記でのジンマーの結果に愕然。フランジバックの差を
同じ100mmならと安直に考えた自身には、とても良い勉強の機会でした。誉高きジンマーの実力知るべく撮影を重ねる度に、その都度驚かされ愛着が深まりました。小さく軽いこんなレンズの何処にと思います。既に市場に出てからは、50年近いことを考えると、当時のドイツ人数学者設計者に頭が下がります。素晴らしいレンズですね。
上っ面ですが、ほぼデジタル機による手持ちレンズのテストを終えましたが、やはりフイルムに軸を移して、引退後の写真ライフを送ろうと思っています。理由は、簡単過ぎて写真が下手になる気がしてなりません。ソフトで現像思いのままではいけない様な気がして、、
幸い、前出のQLIQE日暮里様の修理、OHは安泰で価格も良心的な事が何よりです。
特にハッセルブラッドの出物もリンホフレンズの出物も全てOH済ですから油断なりません。
FOMAPAN100のホルダー撮影が楽しみです。自家現像未経験の超初心者ですが、皆様どうか今後とも宜しくお願い申し上げます。
狸おやじ様
お世話になります、かつお騒がせ致しており恐縮しています。
さて、しばらく大人しくしているつもりが、驚きのサイトを見つけ忙しくなりそうです。
そのサイト名はFuji X weekly.フジフイルムのサイトと思いましたが、アメリカ人?の作成したサイトの様で過去の100種類以上のフィルムの色調を再現できます。因みに機材はXシリーズと GFXシリーズならOKです。ダウンロードして英文ですが、希望のフイルムの指示通りの設定で完了。
思わず、懐かしいエクタクロームE100を選択してテレアートン270にて、いつものテスト風景を撮ってみました。コダクローム64等目白押しです。モノクロもかなりリストにあります。
まずは、ご報告申し上げます。
linhof23V tele-arton270mm GFX50SU ISO800 f22 1/170 エクタクロームE100設定
追伸
サイト名訂正いたしました。
失礼致しました。
ご報告が大変遅くなり申し訳ございません。機材・用品などがそろいましたので、撮影しました。被写体は撮影台上の3本のレンズです。機材はレンズ側からMamiya M75mmF4.5L SB, Novoflex PROMAM67, Rollei X-Act 2, Novoflex APRO, Novoflex NEXA-K, Kenko DG 接写リング10mm, Sony α7RWです。測定用品はデジタル傾斜計、物差し、巻き尺などです。
添付の取扱説明書に従って、
1. X-Act 2のフロント・リア両スタンダードを垂直にして、モノレールの傾斜角αを設定します。レンズのイメージサークルを考慮して、今回は10度です。
2. シャインプルーク点S1(レンズに近い方の被写体の高さの半分の焦点を合わせる点。以下近合焦点)、同S2(同遠い方の点。以下遠合焦点)にリアスタンダードで焦点を合わせます。対応するカメラのモニター上の点S'1とS'2を記録します。S'1とS'2間の垂直距離vを測定し値を紺色のダイヤルの目盛に設定します。今回は16.5mmです。
3. S1とS2に焦点を合わせたときのリアスタンダードの延長距離(位置の差)eを読み取り、値を白色のダイヤルの目盛に設定します。今回は2mmです。
4. シャインプルーク面の光軸に対する傾斜角βを求めます。光軸が水平であれば、この角度がシャインプルーク面の上向きの角度(0=<)になります。ティルト角の計算前にすでに光軸が傾いている場合は、βはシャインプルーク面の上向きの角度と光軸の傾きの角度の合計になります。今回近合焦点の高さは22.5mm、遠合焦点の高さは61mm、高さの差は38.5mm、近合焦点と遠合焦点間の距離は95mm、撮影台面とS1-S2を通るシャインプルーク面の交わる角βは22.1度(atan(38.5/95))です。
5. この傾斜角βを白色のダイヤルの下端(0度から50度の目盛)から見つけ、対応する紺色のダイヤルで最適なレンズのティルト角γを読み取ります。今回γは約6.5度です。
以上計算器上の番号1から5まで順に測定値をダイヤルに合わせてティルト角γを求めます。
Robert E. Wheelerさんによると、風景撮影の場合βの計算は不要でフロントスタンダードで焦点を合わせても良いそうです。
撮影データ シャッタースピード 1/60 絞り F45 ISO 800、ニッシンデジタル MG80 PRO 3灯 65~70cm多角ソフトボックス レンズ鏡胴前端から近合焦点までの距離 約470mm
Mamiya M75mmF4.5L SBはシフト・ティルトアダプターNI701(シフト左右各10mm、ティルト上下各12度)用レンズです。SBレンズ用スペーサー NA703と組み合わせると一般のレンズとして使えます。
Rollei X-Act 2(フロント・リアともティルト上下各16度、スウィング左右各15度、ライズ・フォール、シフトは、上下、左右各15mm)はNovoflexのOEM製品(1997)のため、同社のBALPROシリーズとCASTBAL-PROのアダプターリングを共用できます。
PROMAM67は一昨年の5月発売で、Hartblei社によると同社とNovoflexとの共同開発だそうです(HCam.de 8 Mai 2022)。Hartblei社の"Mamiya RB/RZ - GFX Adapter for Mamiya RB/RZ lenses #1, #2", "Hartblei RBZ-S Parallax Free Shift Adapter for Mamiya RB/RZ 67 Lenses"の絞りクランプと同型のようです。
カメラのグリップとX-Act 2が干渉するので接写リングを使いましたが、けられます。
BALPRO T/Sは構造上前後を逆にし、90度横に倒して使います。グリップの凹部の位置にアダプターリングの固定ネジをセットすると、固定ネジの頭との干渉がなくなり接写リングは不要です。
現在小物の商品撮影にはFocus Stackingも使われているようです。Focus Stacking機能がないカメラによるマクロ撮影には、Novoflex CASTEL-MICROが適しています。
Canonは近い将来RFマウントのTS AFレンズ(特開2023-140195、特開2023-153460)を発表するでしょう。複数の合焦点を選んでAutoTiltShiftできるでししょうし、リアスタンダード付きのレンズですと被写体の形状補正も自動化されるでしょう。
未購入ですが、lumariver.comのソフトウェアDepth of Field Calculator(tilt and sift, Focus Stackingを含む) Android $8.99 (Google Play)
Lumariver Depth of Field iOS $8.99 (App Store)が発売中です。
撮影にあたって以下のWEBページの記事などを参考にさせていただきました。
http://www.weschoen.de/ -> Scheimpflug-Rechner -> 取扱説明書(画面下方へスクロールして計算器の画像をクリック) PDF他 2013
Robert E. Wheeler; Photographer's Aids: A survay, Chapter 2 Rodenstock, p.5-9 PDF 2002
Anwendungsbeispiele mit dem Universalbalgengerät Novoflex Balpro TS PDF 2006
ローデンストックの「ティルトスイング計算器」の詳しいご解説を有難うございます。
これは,No.2011で教えていただいた携帯型のティルト計算器の実践編ですね。とても参考になります。まだ全部は理解できていませんが,これは恐らく,以前私がカメラバックのアップティルト角(θ)について導いた(1)式(No.2002)を,レンズボードのダウンティルト角(γ)に対して計算する装置の様に思います。細かい点(何故βが必要か等)はまだよく理解できていませんので,もう少し考えて見たいと思います。
私は最近,ライズ/フォールをよく使いますが,ティルト/バックスウィングをあまり使っていません。ティルトを使いたい構図にあまり出会わないのが主な理由ですが,設定が面倒というのも理由の1つです。バックアオリは遠近感を強調しすぎるという説明書の指摘も正しく,フロントを操作する方が得策かもしれません。この計算器をポケットに入れて置けば,気軽にフロントティルトが出来そうなので,購入を検討してみます。貴重な情報をありがとうございました。


狸おやじ様
いつもお世話になります。
linhof23Vで、不可解な点に気が付き、投稿いたします。
ライズフラップの幅に、差がある点です。所有の二台を並べ気が付きました。狭い方はシリアルが広い方より後期で前期後期の差かなくらいに思っていましたが、そうでも無いようで、代理店代表に質問致しましたら、初めて聞いたとの事、、、
まあ、どちらも使用上問題無く不具合も有りませんが、理由を知りたくて、、
ご存知の方がいらしたら、ご教授お願い申し上げます。
よろしくお願いします。
テヒニカ23V(後期型)のライズ用フラップのサイズは,2種類あるようですね。
貴重な情報をありがとうございます。
以前(No.1570)掲示した23Vの取扱説明書を見ると,1~4頁の写真では狭いタイプ,6頁の写真では広いタイプになっています。これらの写真が撮られたのはV後期型の発売時(1972年頃?)で,その頃は2つのタイプを製造していたようです。私の手許にある和文カタログ(シュリロトレーディングカンパニー製,1998年頃)を見ると,全て広いタイプです。なので,狭いタイプから広いタイプに設計変更されたと考えていました。でも,シリアル番号が逆なのは謎ですね。


早速にありがとうございます。
シリアルが後期のフラップが狭い方は、代理店オーバーホール済の品物ですので確かなモノとは思いますが、この手のカメラのよくある迷宮と思って酒の肴にしようと思っています。
説明に無いのは、困ったモノですね。
然し、それはそれで想像の世界で、メーカーに詰問するのは止めておこうと思います。問題は、撮影結果ですね。
諸先輩方々の力作に、追いつくべく精進していくつもりです。
よろしくお願いします。
狭いと単純にライズアップすることしかできませんが、広ければシフトしながらライズできますのでいいですね。でも広げると何か問題でもあるんでしょうか。
続報を待ちます(笑


狸おやじ様
いつも有難うございます。
先日、ebayにて、23Vの最終型と思しき本体を入手致しました。ボディ塗装が艶消しの黒です。商品説明ではミントとなっていましたが、手元に届いてチェックしてみると、蛇腹にヒビが。早速日暮里の代理店持ち込み、蛇腹交換他、オーバーホールを依頼して出来上がってきました。変わっている点で、グランドグラスフレーム両脇に、手前90度迄引き出すレバーがあり、ホルダーオープンで固定できてカットフィルムホルダーがスムーズに出し入れできる構造になっています。シリアルの頭にアルファベットの一文字が打刻されているのが最終型らしいです。まずは、ご報告申し上げます。
狸おやじ様
いつも有難うございます。
さて、残念な事がございましたので報告いたします。
ルーペで拡大されるフレネルレンズのキズが気になり、一番早く手に入りそうなので英国のリンホフスタジオにメールオーダーしましてほぼ10日で手元に届きました。入れ替えてみて愕然。抑えのスプリングが効かず少しの角度で落ちてしまいました。ノギスで計測してみると2mm足りない。販売元は当初は取り付け方が悪いのかもと。実際の写真添付の返送でやっと気がつき店内在庫調べたら全部そうだとの事。メーカーに報告して正しいフレネルレンズを次の入荷後送るとの事で決着しました。
日暮里の店主も、最近、マスターテヒニカの新品を納入時、フロントベッドを下ろしたら、エッジの塗装がポロリと落ちて困ったとの事。製品のクオリティ、検品の精度が落ちている様だとも。
最終型23Vと初期型70を並べてみると、明らかに初期型が丁寧な所も見て取れました。
まあ、3月末迄気長に待つとして、少しメーカーには、頑張ってもらいたいと思いました
フレネルレンズの比較写真添付いたします。左側が寸法違いの品です。
よろしくお願いします。
追記
linhof-studioに詳細報告後、正規寸法のフレネルレンズが届きました。
フレネルレンズの情報をありがとうございます。
私は,フレネルレンズは(見かけは明るくなりますが)ルーペを使ったピント合わせがやり難いと感じるので使っていません。でも注文したフレネルレンズの寸法が合わないのは困りますね。リンホフはきちんと対処して欲しいと思います。
リンホフ製品のクオリティにはいろいろな意見がありますが,私は1950~70年が全盛期と考えています。その頃の製品は,今でも驚くほどの精度と強度があり,見るだけで感動します。私のTechnika IV23 は1960年製ですが,少なくとも今後50年は完璧に機能すると思う。何か至高の工芸品を使ってる気分です。


ご返信ありがとうございます。全く、仰せの通りと思います。
リンホフ6×9の門をくぐり、ほぼ一年で色々経験を経るとモノとしての本質が見えてきた気がいたします。見渡せばドイツ工業製品全般に言えるのではないでしょうか。クロームメッキの質と厚さから骨格材質のクオリティ。自動車もそんな気がいたします。移民労働者の増加と再生部品の増加の影響もあるかもしれませんね。モンブラン万年筆のペン芯も昔の方がコストがかかっている気がいたします。
Technica W23もきちんとしたセットは物凄く高価ですね。
過去の品質にはとても及ばない現在、
今ある機材を大切にして、写真撮影を楽しんでいきたいと思いました。
ありがとうございました。
狸おやじ様
いつも有難うございます。
拙の投稿#2433にて、ライズフラップの幅の差について、暇を良いことにLinhof社に問い合わせ致しまして、以下の様に返答を得ました。
Here comes the answer from our technician:
We can read from our records when the flap was generally installed -> 1975.
However, there is no documentation as to when a narrow flap was replaced with a wider one.
The bellows is protected by the flap when the front standard is shifted upwards and can also be moved sideways with the wider flap without the bellows being pressed in too much.
との事で1975年に導入後、変更点については不明との事でした。
一応、疑問点については、此処でピリオドとなりました。
よろしくお願いします。
ライズフラップの件で続報をありがとうございます。
リンホフ本社からの回答で,フラップは狭いタイプから広いタイプに変更されたこと,変更の理由はライズ時に左右シフトの自由度を増やす為とわかりました。貴重な情報をありがとうございました。
テクニカルカメラでは,フロントライズ/フォールの可動範囲が(特に広角レンズ使用時に)制限されることが多い。ライズフラップは有効ですが,それ以外の対処法として,バックアオリ(ダウン/アップティルト)を併用する方法があります。この方法はシフトの範囲を広げる時にも使えます。後日この方法について解説できればと考えています。


いつもありがとうございます。
ライズフラップの件は、1975年からとの事ですが、旧型グレーモデルは、ワイド。ブラックモデル中期にナローが有り、最終期に又ワイドに戻った理由を知りたかっただけですが、こんな質問して来るのは、先方も初めてらしく、返答まで10日くらいの時間がかかっていました。
まあ、技術者にも迷いもあったのではと。
アオリは色々試しながらわかってきた気がします。
以前の写真で後悔する点がかなり有ります。
折角の装備、使わなければいけませんね。指導書も買い込みましたが、諸先輩諸兄のノウハウのご助言、こころよりお待ちしています。
よろしくお願い申し上げます。
れんずマニア様
いつもありがとうございます。
近隣も桜満開ですので、歩ける範囲に三脚担いでデジタル撮影を試みました。
23Vにテレアートン270mm、GFX50SUバックです。
ISO100、1/250、f8で100m程先の丘の上を狙ってみました。フイルムモードはベルビア
ホワイトバランスは、オートです。LVでモニター画面でピントの追い込みができるとか
コレはコレでやはり便利と思いました。
よろしくお願いします。
れんずまにあ様
連続投稿お許しくださいませ。
程度の良さそうな、Tele-Arton180mmf5.5を入手しました。シャッター
1secはかなり怪しいですがレンズも綺麗でした。小ぶりなのに180mmが気に入りまして早速ハッセルcfvU50を23Vにセットして試写しました。結果、1962年製と思しき老体に畏敬の念を禁じ得ませんでした。ISO1600 f5.5解放 1/90です。
よろしくお願い致します。
ご投稿と2枚の写真をありがとうございます。
テレアートン180/240 mmの描写は魅力的ですね。特に180mmの画像は,合焦位置のシャープな画像に加えて後部のなだらかなボケが印象的です。テレアートンはクセノタール型のレンズ構成なので,開放側で後ろボケが(球面収差の過剰補正で)荒れると予想していましたが,シュナイダーはその辺を上手く調整してなだらかなボケを出している様です。F値を5.5に抑えたのがポイントかも知れません。貴重な情報をありがとうございました。


これはハーティング博士(Hans Harting)設計の3群5枚,1921年頃製造のノンコートレンズで,合焦位置の高解像度と芯を残しながら蕩けるような後ろボケに特徴がある。ヘリアーは,描写力と表現力の高さから戦前は「猫の目」と呼ばれ,テッサーの「鷹の目」より写真家や芸術家の間で人気があったようだ。独特のレンズ構成と球面収差の補正をアンダーに抑えた所が秘訣の様で,ここに注目したトロニエ博士(Albrecht W. Tronnier)は,後のカラーヘリアーやアポランター(色収差補正型),そしてテロマー(テレタイプ)でも同様の構成のレンズを設計している。不思議と日本のマスメディア系のレンズ評論家達には注目されていないが,これらのレンズが中判から大判用で,ライカ判や35mmミラーレスで手軽に扱えないという(商業的な)理由があるようだ。
写真:ソメイヨシノ(Heliar 105 mm/F 4.5, SS=1/250, f=5.6).


有難いご講評ありがとうございます。
ヘリアーの写真に驚きました。103年前、大正10年製とは。亡父も生まれていません。
このレンズが付いているベッサを物色しまくりました。今でも高価なことが納得しました。また、開放近くでのシャープな描写と発色に改めて、ドイツ人レンズ設計者が優秀であったと思います。
ありがとうございました。
いつもお世話になります。
先日、手に入れた、Tele-Arton180mmの内部エレメントの埃が気になり
分解クリーニングをトライしました。レンズのリテーナーリングが固くて緊張しましたが、無事に完了できました。リアエレメントの仕上げには暫し見惚れてしまいました。
無事に組み上げができて安心しました。
これは各調節部位の可動範囲が狭いことに加え,カメラ外箱によるスペースの制限もある。野外でアオリを調節していて,あと数ミリが動かせずに悔しい思いをすることがある。そこで,フロントのライズ/フォールの可動範囲をバックティルトを使って拡張する方法を紹介したい(cf. No. 1558, 2512)。
私が使っているテヒニカ23IVのフロントライズの可動量(公称値)は0~50 mmだが,実際には外箱の制限により広角(Super-Angulon 65 mm)では15 mm,標準(Symmar 105 mm)でも25 mm程度で頭打ちになる(写真)。V型にはライズフラップがあるので可動範囲が広がるが,広角レンズだとあまり違わないかも知れない。その為,特に高い建物を見上げた時のパースペクティブ(先細り)の調整でライズ量が不足する状況が出てくる。私はこれまでに3回程その様な場面に遭遇した。
写真:フロントライズの設定例 (ライズ量:約25 mm, Symmar 105 mm).


まず,カメラバックのロックを外し,フィルム面をフルにアップティルトさせる。次にレンズ部をベッドダウンしてダウンティルトを掛けてフィルム面との平行を取る。この状態では,カメラ外枠がフィルム面に対して上向きの角度を持つのでフロントライズの可動域が広がる。私のカメラの場合,広角では25 mm,標準では50 mmと,2倍近くライズ可能量が増える。テヒニカ23III~IVのレンズ台はベースティルトなので,一度ピントを合わせればライズしてもピント位置は変化しない。下の写真では約50 mmライズしているが,ジンマーはイメージサークルが大きい(約150 mm)為,この状態で画像のケラレはない。
この方法を応用すると,フロントフォールの可動域を広げることもできる。その場合はフィルム面をダウンティルトさせ,フロントはアップティルトで平行を取る。テクニカルカメラではフロントフォールがほぼ不可能なので,高台から見下ろすような風景の撮影でこの方法の利用価値が高い。ご参考までに。
写真:バックティルトによるフロントライズの拡張例 (ライズ量:約50 mm, Symmar 105 mm).


早速の丁寧なご指導ありがとうございます。感謝申し上げます。わかりやすく、戸外にセットを持ち出し実践して確認致しました。また、買い込んだ専門書も熟読致しまして、過去の悔やまれる写真を思い出した次第です。手持ちでは無理ですので、三脚使用限定ですね。遠景にピントが合っていく、広角での建築物が先窄まりが修正出来る、とかGWはお陰様で忙しくなりそうです。
改めて、御礼申し上げます。ありがとうございました。
れんずまにあ様
いつも有り難うございます。
GFX 50SUに、ピクセルシフトマルチショットという機能があり、購入後使ったことがありませんでした。0.5画素毎に手ぶれ補正機能を利用して16枚の撮影、フジのソフトで合成後、lrで写真に、という機能です。解像度は4倍の2億画素700MBになります。PCのメモリを32GBに強化、 23Vにゾナー180mmでトライしてみました。
結果は驚きの精細度でした。カメラ、レンズともに最先端の世界を見させてあげることができて満足してます。
ただ、被写体は静物限定、動く雲、草花、人物はN/Gです。
撮影データは
三脚使用、f5.6、1/60、ISO800でレリーズ必須です。
あまりに大きなデータですので3MPに落とした写真を添付致します。
フランジバックの問題で広角レンズ、100mmレンズが使えない事が残念ですが
クラシックカーの撮影を時々致しますので、役に立ちそうです。
よろしくお願いします。
2億画素ですか、とほうもない世界ですね。
オリジナルでなくても精細なことが窺い知れます。
焦点が合っていれば、どこまで拡大しても現物を見るのと同じ臨場感なのでは。
確かに条件は限定されますが、大変夢がある機能だと思います。


貴重な情報をありがとうございます。
>GFX 50SUに、ピクセルシフトマルチショットという機能があり、
これは全く知りませんでした。デジタル画像素子には詳しくないのですが,RGBカラーフィルターを水平方向にベイヤー式に並べて色情報を取る場合,(深さ方向に色情報を取るFoveon式と比較して)カラー画像の解像度が落ちてしまう。カラーフィルターを水平方向に細かくズラして追加情報を得て,解像度を上げる方法が既に使われているとは知りませんでした。中判イメージセンサーの場合,画像素子のピクセルサイズは4-6μmなので,光の量子性が現れるサイズ(解像限界)より余裕がある。この様な状況では,ピクセルサイズの精細化に加え,色々な追加技術を使って実効解像度を上げることができるようで興味深く思います。
最近ハッセルブラッドからも新型デジタルバック(CFV 100C)が発売され,中判デジタルの世界が拡大しつつあると感じます。日本の他の企業(Sony他)も,この機を逃さず中判デジタルに参入して欲しいですね。


狸おやじ様
早速のご感想ありがとうございます。
この世界はとんでもない事になりそうですね。AI発展でカメラ設定は会話になるのでは無いかと危惧しています。
フジの上位機種100Uに至っては、4億画素が可能ですが触手は伸びません。
過去、オーディオに凝った時のプレーヤーのワウフラッター競争みたいで、、
Canonが2800位で動かないのか正解かもしれませんね。Adobeソフトで強化で4倍に出来るし。
クラシックカーの磨き上げられた、キャブレター、シリンダーヘッドが綺麗に撮れればいいなと。
ハッセルもライカもこの世界とは一線引いているのか、無理なのか分かりません。
やはり、この辺りのカメラの世界では、日本が1番ですね。
フイルム重視、時々デジタルで今後も人生を楽しもうと思っています。
狸おやじ様のアオリのレッスンが目下一番参考になっています。
これからも、よろしくお願い申し上げます。
いつも有難うございます。
先日、eBayにてlinhof Large Format Photography 1973年版という専門書を格安で(4000円未満)手に入れました。70,70press,23V,4×5の機種説明が網羅。
アオリの説明も細かく記載されていて楽しめます。
書籍の少ない中、貴重で楽しめました。
よろしくお願い申し上げます。
貴重な情報をありがとうございます。
私はこの本を知りませんでしたが、同じGossbild-Technik GmbHから出版された Linhof Practice(*) を以前読んだことがあります。豊富な写真と詳しい解説が載っていて興味を持ちましたが,値段が高かったので書いそびれてしまいました。今考えると惜しいことをしたと思い中古本を探し始めました。昔のリンホフはいろいろな本を出版したり講習会を開いたりと,テクニカル/ビューカメラの技術講習や普及活動にも取り組んでいたようです。
最近は35mmデジタルカメラの進歩が停滞気味になり,ユーザーが物足りなさを感じている為か,中判以上のテクニカルデジタル/アナログカメラやアオリ技術に対するニーズや期待感を感じます。それらのニーズに対応する情報サイトを,将来的に立ち上げて情報発信したいとも考えています。それまでは,この日浦様のサイトをお借りして「リンホフテヒニカ23」と「中判シートフィルム」を中心に,皆様と情報発信していけたらと考えています。どうぞよろしくお願いします。
*) Nikolaus Karpf, "Linhof Practice: An Introduction to Linhof Cameras, Their Accessories, and Photographic Technique", 2nd Ed., Verlag Grossbild-Technik GmbH, Munich, 1958.


最近撮影機会が少なくご無沙汰していますが、皆様のご投稿はいつも楽しみに拝読しています。
linhof Large Format Photography すばらしいですね.私も網を貼っておきますが,なかなか遭遇できないでしょうね.
狸おやじ様が大判情報発信をお考えとのこと、これもまた素晴らしい。
昨今フィルム事情が悪化の一途を辿っているのと反比例して、大中判の評価額が鰻登り。
新たに機材を購入するのに逆風ですが、フィルム生産の後押しになってくれないか期待しています。
狸おやじ様の貴重な情報が、オーナーたちが大中判を見直し撮影を楽しむ環境が整う大きな助けになりますよう祈っています。
さて貴重な晴れ間と余暇が一致して、大中判撮影を楽しめますように。


風景写真なら構図や露出を時間をかけて決められる。休日にテヒニカを郊外に持ち出し,綺麗な風景をじっくり撮影するのは楽しい時間になっている。
ところが自分の子供が成長し成人式や卒業式を迎える頃になり,娘達の晴着の写真を撮ってほしいと頼まれた。これまで親父の道楽に付き合わせ,迷惑をかけてきた家族の頼みを断るのは難しい。営業写真館に頼むとワンショット数千~1万円で,しかもデジカメで撮られた写真は薄っぺらで魅力を感じない。「よーしそれなら引き受けるか」という気になった。折角撮るならテヒニカのカラーポジ6x9サイズ,ストロボを使って野外の日中シンクロ撮影... と理想は膨らむが,狸おやじには人物撮影の経験がほとんど無い。まずはライティングとポートレート撮影の勉強からと解説本を購入し,少しずつ読みながら必要機材を集めて準備を進めてきた。その辺の顛末は「カメラ情報交換掲示板」の「フラッシュ多灯撮影」(No.2620~2707)に書いた。ここではその後の進展を含めた全体の概要を紹介したい。この情報が,テヒニカ23や類似の機械式カメラでポートレート撮影を計画されている方々にお役に立てば幸いです。


1. 野外での日中シンクロ撮影をオフカメラ+多灯で実施
2. 野外で使い易いコンパクトで軽量な機材の選定
3. 迅速な露出と光量を決める方法を採用(ストロボの外光オート機能を利用)
4. 撮影前に推定画像の確認(テスト撮影の手段を用意)
3はポートレートでは速射性が大事な為だが,テヒニカ等の機械式カメラは露出が完全マニュアルで,TTL測光もできない。そこで外光オート式のストロボを使い,擬似的な多灯のオート撮影を行う。オートストロボをリモートセンサーで遠隔的に制御すればオフカメラのライティングができる。4はフィルム撮影に多い失敗を減らす為で,デジタルカメラを画像確認用に使う。3と4に関して,れんずまにあ様から貴重な情報とアドバイスをいただきました(カメラ情報交換掲示板: No.2620-2707)。
1-4を考慮して準備した照明機材は次の通り:
・ ストロボ(Panasonic PE-36S x 2)1台をメイン,1台をサブのスレーブ用
・ リモートセンサー(Panasonic PW-12S)メインストロボをリモート制御
・ ディフューザー(ImageVision RoundFlash Dish, LumiQuest LQ-103S他)
・ ライトスタンド(Manfrotto MS0490C)軽量のカーボンスタンド
・ テスト撮影用のデジタルカメラ(Sony α7II等)


下の写真に機材のセッティングの例を示す。テヒニカのコールドシューにアダプター(エツミ E-519)を介してリモートセンサーを取り付け,ライトスタンドのメインストロボと接続しラウンドディッシュを取り付けている。カメラ横のフラッシュ台(No.2068)にサブストロボを載せ,スレーブ発光させる。このフラッシュ台はワンタッチで取り外し,ハンドライトとして自由に移動可能。写真の円形ディフューザー(中国製,直径30cm)は,円形のキャッチライトを入れるのに便利。ストロボは予備をもう一台携行し,影消しや追加の補助光源として使っている。照明機材の合計重量は1.5 kgで,小型バッグ(Hakuba PlusShell S)に収納し,ライトスタンドは三脚と一緒にショルダーバックに入れている。テヒニカ23+レンズ+三脚+スタンド+照明機器で10 kg程,1人で何とか持ち運べる量だ。
写真:日中シンクロ撮影の設定例.


この方法の問題点は,外光オート式ストロボが現在入手し難いことだが,中古のストロボ(PE-36S,PE-60SG等)は数は少ないがヤフオク等に出ていて,専用のリモートセンサーも時々見かける。MetzのMecablitz 64(AF-1)は現行の外光オートストロボだが,リモートセンサーが提供されていない(*)。
デジカメ(α7)で試し撮りして再確認して驚いたが,一般のミラーレス/SLRカメラ(フォーカルプレーンシャッター機)は,1/200秒以上のシャッター速度でストロボ同調できない(**)。一方,テヒニカのレンズシャッターは全速(~1/500秒)でストロボ同調するので,絞りを開け気味にして背景光を減らしたい時に役立つ。同じ画角の場合,6x9判のレンズの焦点距離は35mm判の約2倍になり,絞りを開けた時の背景のボケが相対的に大きく綺麗になる(参考:日浦様「被写界深度とぼけの大きさ」)。ボードレンズは鏡胴が不要で,長めの焦点距離でも軽量コンパクト。その為,背景のボケを生かしたポートレートを中長焦点レンズを使って日中シンクロ撮影する場合,テヒニカ23は有力な候補になると思う。
*) 2024年8月14日追記:Godoxが新型の外光オート式ストロボ(Lux Master)を発売した。これは以前紹介したLux Senior(No. 2072)の発展型で,GNは25だがオプションでリモートセンサー(AS-01)が提供されているようだ。外観もクラシカルなグリップ式で使い易そう。これから外光オート撮影を考える場合に候補になると思う。
**) このフォーカルプレーンシャッターの欠点は,特に日中シンクロ撮影で顕著になる。最近の「ハイスピードシンクロ」という名の遅延発光技術で解決できると考える人がいるが,それは正しく無い。「ハイスピードシンクロ」ストロボをフォーカルプレーンシャッターで使う場合,シャッター幕に当たる光の内,幕中の細いスリットに当たる光以外は無駄になる。つまり感光面(画像センサー)に当たるストロボ光は,高速シャッターになる(スリットが細くなる)程少なくなり,有効光量(GN)が減少する。この場合,シャッター速度を上げてもストロボ光/環境光の比は変化しない。一方,デッケル製のシンクロコンパーを始めとするレンズシャッターは,シャッター全開時にストロボ光を100%受光するので光量にロスがない(GNが一定)。この場合,シャッター速度を上げるとストロボ光/環境光比が大きく増加する。日中シンクロ時のレンズシャッターの優位性は明らかで,ハッセルブラッドが1/500秒のシンクロコンパーレンズシャッター搭載機(500C)の販売に成功した理由はここにある。この優位性は,電子式グローバルシャッター(全画素同期シャッター)がデジタルセンサーに搭載され,機械式(フォーカルプレーン)シャッターを代替するまで続くと思う。
写真:ストロボ撮影時のレンズ周辺 (Symmar-S 135 mm, Synchro-Compur No. 0, PW-12S).


以前もおやりになっておられましたが、ご家族のポートレート写真、よろしいですね。
私は中判大判で人を撮らなくなって久しく、とても刺激的なご投稿でした。
写真の歴史では、人像は最も重要な対象でしたので、原点回帰。
しかし難しいと思います。お察しします。
簡易スタジオを組まれて、すごいです。個人情報ですのであがりを拝見することはないでしょうが、続報に期待します。わくわくします。
少しフォールをかけると足が長くみえるかしら(笑


コメントいただきありがとうございます。
確かに個人情報でサンプルを出せないので... 何か別の方法を考えてみます。秋にも野外ポートレートを予定していて,その頃にまた情報を提供できればと思います。
人物のポートレートは当たり外れが大きいですが,その分嵌った時の感動も大きい。ピントグラスの情景がそのまま結果になる風景写真と対照的です。今後は風景に加えて人物撮影も楽しむ予定です。
フォールすると足が長く頭は小さくなりますね。今まではカメラを腰位置でニュートラル(水平)で撮っていましたが,目線まで上げて僅かにフォールするのも良さそう。パースペクティブの変更で写真の印象はかなり変わるので,状況に合わせて調整しようと思います。貴重なコメントをありがとうございました。


れんずまにあ様
ポートレート撮影に関しての深いご指導ありがとうございます。実は、孫の来宅時に少し頭をよぎりましたが、古いストロボしか無く、室内でのISO100フィルムでは諦めていました。明確な次のステージへの指針をいただきまして感謝致します。
フォールで足長、シフトでスリムにとかも聞きます。孫より、セルフポートレートしたくなるくらいです。
道具は使い込みたいものですね。
課題が数あり、楽しみが増えました。ありがとうございました。
お孫さんが来られるのは嬉しいですね。
テヒニカでの撮影は少し大掛かりになるので,もし計画されるなら,七五三が良い機会かと思います。子供(特に女子)は,お粧しした時にフォーマルな撮影を喜ぶようです。ポートレートは良い写真を撮るとその人に喜ばれます。ここが自己満足的な風景写真と異なる魅力と思います。
楽しい撮影を。


この貼り革の素材は不明だが,長期の使用でも劣化が少なく耐久性が高い。しかし接着剤は経年劣化がある様で,古いテヒニカには貼り革が剥がれたものや紛失したものがある。私のテヒニカ23は,本体は大丈夫だがストラップの留め具部の小片が無くなっていた。またIV型のスーパーローレックス(6x7)の貼り革が剥がれかけて気になっていた。
アメリカのHugoStudioは,中古カメラの貼り革リペア専門の会社で,ライカやローライの修理業界では広く知られている様だ。私はeBayでテヒニカ用の貼り革を見つけて知った。大判のテヒニカV45用の貼り革が多いが,スーパーローレックス45用のベージュ革もある。スーパーローレックス23と45は取り付け部分の構造が異なるが,本体は共通なので貼り革の寸法は同じ筈だ。eBayで$18(+送料$11)で売っていたので試しに購入してみた。
写真:補修作業中のSuper Rollex 23 (6x7).


説明書に従って古い革を剥がし,ホルダーに残った古い接着剤を有機溶剤とアルコールで拭き取り(これが結構大変な作業),粘着材の表面を筆に含ませた水で少し濡らしてから本体に貼り付けた。YouTubeの解説動画では"Purell"という溶液(?)を使っているが,水で代用できるようだ。粘着材の接着力は強力なので,水を含ませて一時的に接着力を弱めることで位置決めが容易になる。貼り革は細かい部分を先に合わせ,全体に張力を掛けながら伸ばすと綺麗に貼れた。ついでに剥がした革の接着剤を拭き取って小片を切り出し,ストラップの留め具部に合成ゴム系接着剤で貼り付けた。60年以上も昔のカメラの外装が補修できて甦るのは嬉しい。
写真:補修後の様子.


貴重な情報、ありがとうございます。
然し、美しいですね。
改めて、Linhof Super Technika23Wの容姿に見惚れてしまいました。
もう、残念ながら、この様な工業芸術品は未来永劫出ませんね。
狸おやじ様の嬉しさが手に取るように拝察されます。
ありがとうございました。
確かにテヒニカの外観は美しいですね。
このカメラの加工精度と完成度は,過剰(オーバークオリティー)とも感じます。ドイツの伝統的なマイスター気質なのでしょうが,この完成度に負けない写真を撮るのは難しい。使う側が,道具(カメラ)に試されていると感じます。


狸おやじ様
いつもありがとうございます。
先日、eBayにて、かねてより欲しかった
リンホフレンズシェード51-42変換リングが、フード付きでこれまた格安でありまして送料もエコノミーで時間がかかるだけで問題なく手元に届きました。
擦り傷は、万年筆用コンパウンドで磨いてみましたらかなり回復させられました。
Tele-Arton180,Symmar100にピッタリです。
嵩張りますが、エツミのレンズパウチにピッタリ入りますので秋の紅葉シーズンに引きずり回そうと思います。
よろしくお願い申し上げます。
リンホフのレンズシェードご購入おめでとうございます。
この2つのシェードとリングがあれば,全てのテヒニカの専用レンズ(外径:42, 51, 60, 70 mm)に対応できますね。私も51 mmのレンズシェード(No.1992)を使ってますが,大口径レンズを入手したらどうしようかと考えていたので参考になります。注意点として,広角レンズ(65mm以下)ではケラレることがあるので,ピントグラスで一度確認されると良いと思います。リデューシング(減径)リングの装着感や使い勝手についても,ご都合の良い時にお知らせください。
それではテヒニカで楽しい撮影ライフを。


早速に、広角使用時のご注意ありがとうございます。
擦り傷だらけのフードも補修後、みられてもおかしくない程度に修復出来ました。
変換リングは、どちらも脱着には力点工夫しながらとスムーズにスポッとはいかないです。
ショルダーバックて運搬時はエツミのレンズポーチMがピッタリですので重宝しています。
もう新品は望めない製作終了品には維持するのも気を使いますね。
注目度抜群のこのフード、大切にしていきます。
よろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
中秋の名月
Tele-Arton270にGFXバックで挑戦いたしました。
ご近所の方、カメラを見て仰天しておりましたが、なんとか撮影出来ました。
結果の報告を申し上げます。
よろしくお願い申し上げます。
中秋の名月のお写真をありがとうございます。
270 mm Tele-Artonだと月が大きく印象的ですね。テヒニカにデジタルバックと長玉を付ければ天体観測もできそうです。
私はテヒニカの活用法の一つとして,将来的に星空の天体写真を撮りたいと考えています。
バルブ開放で30分~数時間ほど露光すれば星が北極星を中心に旋回し,背景に山を配置すると幻想的な風景になると思う。最近はデジカメを使う人が多いが,CMOSセンサーは長期露光すると電気ノイズが入り易く,かと言ってノイズフィルターを使うと小さな星が消えてしまう。フィルムならノイズの心配がないし,中判は解像度が高いので無数の小さな星々(天の川 etc.)を写し込める(?)と思う。機械式シャッターならバッテリー切れの心配もない。問題は都会では町の光でカブってしまうので,人里離れた山の中で撮影する必要がある事で,これが現代人には大きなハードルです。いつか長い休みを取り,チベットかネパールの山中で試してみたいなあと夢想しています。


クレルさんの解説は,フォクトレンダーの大判レンズの解説(*)が知られているが,オーバーコッヘンのカール・ツァイス(オプトン)の大判レンズの解説(**)も公開され注目を集めている。ツァイス・オプトンの中判~大判レンズは,テヒニカIV(1956年)23/45用に提供された専用レンズ(Biogon, Planar, Sonnar)が有名で,これらのレンズの性能と描写力が世界中から注目され評価される中でテヒニカIVの人気が高まった経緯がある(No.1559)。クレルさんの解説には,それぞれのレンズの開発の背景やレンズ構成,MTF曲線や新旧バージョンによる性能の違い等の詳しい情報が出ていて,テヒニカ23を使っている方々にも興味深いと思う。ご参考までに。
*) A. Croell, "Voigtlaender Large Format Lenses from 1949-1972", August 10, 2020.
https://www.arnecroell.com/voigtlaender.pdf
**) A. Croell, "Large Format Lenses from Carl Zeiss Oberkochen 1950-1972", August 25, 2014.
https://www.arnecroell.com/zeissoberkochen.pdf
図:ツァイス・オプトンの大判レンズ構成図 (Copyright by Arne Croell, 2014**).


すごい資料、ありがとうございます。拙い英語力で拾い読みを始めています。秋の夜長が楽しめそうです。
ビオゴンいいですね。たまにあっても躊躇してしまいます。
困ったことにトポゴンの構成図を見て、眠っていた記憶が蘇り、W-Nikkor2.5cm f4を思い出してしまいました。父の形見のS3につけてみたく30年ほど前に探していました。
ケース入りの薄いフードが付属で魅力満点でしたが諦めてそのまま。
困った虫が動き始めてしまいました。
脱線申し訳ございません。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます。超広角のTopogonやHologonは魅力的ですね。形見のS3も羨ましく思います。
残念ながら,私はニコンのカメラやレンズを使った経験があまり無いので(昔は仕事でFとF3を使いましたが),有益な情報を知りません。レンジファインダー式ニコンSシリーズは興味を持つ人が多いと思うので,専用のスレッドを作られると良いと思います。


れんずまにあ様
いつもありがとうございます。
リンホフのアナトミカルグリップについて投稿いたします。
旧型は下から差し込み、ロックレバーを後方に。現行型は上から差し込み同じくロックレバーを後方に。後期型を代理店に注文後23Vに付けて使用しておりますが、上記の取付の差以外に気になる差を列挙致します。
まず、取付フィーリング。
前期型はぬるつと入って、ロックはねっちり、という感じ。
後期固いはシャリシャリ感の上、スパッと感。
感じは、前期が勝っています。
ケーブルレリーズをセットすると、前期型は、シリンダー内部にボールの突起が一つあり、レリーズ本体をカチッとロック。
後期型は、それがありませんので、ロックは効きません。
この様に、コストダウンがハッキリ判り、高い買物も少しがっかりしております。
狸おやじ様の仰せの通り、リンホフは以前のモデル程細部の仕上げに手抜きがない事痛感しております。
よろしくお願い申し上げます。
追記
狸おやじ様からご投稿いただきましたので追記致します。
X型にも前期型と後期型がございます。
前期型はW型と共通と思います。
後期型は、上から装着ますので、装着後何かの拍子にぬけおちるんではとの
不安があります。
前期と後期は台座も異なり、互換性がありません。よろしくお願い申し上げます。
貴重な情報をありがとうございます。
アナトミカルグリップの取り付け部分の形状が,IV-V前期型とV後期型で違う事は知りませんでした(*)。両者には互換性がないのですね。私のグリップはIV型ですが,テヒニカ70(V前期型と同時期)の白グリップとも少し違い,裏側のクランプで「ボール状」の芋螺子を押し付ける方式です(写真)。すっきり見えますが強度的には少し頼りないかもしれません。時代と共に改良しながら簡略化していったようです。
私のグリップの穴にも小さな突起がありますが,純正のケーブル単体では上手く固定できずグラグラします。付属のチューリップ型の台座を付けると安定しますが,そうするとシャッターボタンの位置が飛び出して,私の短い指だと十分にボタンに届かない。体躯の大きいドイツ人を基準に作られているのだろうけど,もう少し考えて欲しかった。仕方なく,専用のソケット(No.2336)でリリースケーブルをフロントのピントダイヤル脇に固定している。私は昔からピントやレンズ周辺を右手で操作した後でシャッターを切る癖がついているので,このスタイルは割と気に入ってます。
*) フイルム大好き様の追記を読んでから修正しました。貴重な情報をありがとうございました。
写真:アナトミカルグリップ(IV型)と純正リリースケーブル.


狸おやじ様
諸先輩の皆様
板から少し脱線致します。
お世話になります。
フイルム撮影時、レコードを如何様になさっているかノウハウをうかがいたく、、。
ブローニー10枚12枚くらいでしたら簡単なメモで、記憶を辿ればなんとかなりますが。
先日、135の36枚を久しぶりに復活して、このあたり疎かになっていました。
同一条件で撮り切れるのも難しく、一応iPhoneのメモに打ち込んでおりましたが、抜けも有り、確かこの辺で、の様な曖昧な状態です。
次回からの為、エクセルシートの様なものおこして保存していますが、
刑事さんが使う様なメモに速記の方が勝手がいい様な気が致します。
もう少しで自家現像のタイミングを前に、諸先輩の皆様の方法を伺いたく投稿いたしました。
よろしくお願い申し上げます。
私はフィルムや写真の整理が苦手で,あまりきちんと管理していません。
趣味の世界では完全にアナログ人間なので,パソコンやソフトウェアもほとんど使ってません。唯一使っているのがメモ帳(コクヨ野帳 セ-Y3)で,これに撮影データ(フィルム番号,コマ番号,日時,場所,構図,使用機材,レンズ,絞り,SS,EV等)を手書きで書き込んでいます。現像した120フィルムは透明シート(コクヨ ア-M923)に入れてA4フォトファイル(ア-M160)に収納し,透明シートに貼ったタックシールに必要な情報を書いています(中判シートフィルム,No.2452)。フィルムをスキャンしたデジタル画像は,他の画像と一緒にMacの「写真」に取り込み,撮影データの一部を「i」に記入。だだしシールや「i」に書く情報は一部で,詳しい情報を調べる時は元のメモ帳で確認してます。つまり基本的にアナログ管理です。
ソフトウェアを使って電子的に管理する場合,「こぼうしさん」の情報が参考になると思います:
https://koboshi.tokyo/2022/04/29/film_store/
写真が大量にあるか仕事で使うなら効果的ですが,入力は大変そう。私は... たぶん無理。趣味の中判フィルム(120,6.5x9等)はこれまで通りアナログ管理の予定です。
写真:メモ帳をカメラバッグ(Domke F-6BB)の背面に収納.


早速のアドバイスをいただき、ありがとうございます。
恥を忍んで伺って良かったと思っています。
おっしゃる通り、スマホに打ち込むのは、画面呼び出し、キーボード、カーソル合わせてとか手間がかかりまして。
ゴルフのスコアのメモの様にポケットから出してササっと、の方が早いなと感じていました。
30年程前のポジに色変わりが散見され、狸おやじ様のご投稿から知ったSilverSalt
よりベルガミン紙のファイルを取り寄せ、古いポジを入れ替えを始めています。
どうも、私もアナログ管理が性に合っている様です。
適当なメモ帳を見つけてみます。
ありがとうございました。
まずグリップの変遷について全く存じませんでしたので御礼申し上げます。
拙宅にはテヒニカV45用白、テヒニカ70用白がありますが、70は古いモデルの方と思います。45用は外したことがないので後で見ますが古いほうじゃないかしら。
フィルム整理についてですが、皆様の方法を拝読すると、アナログデジタル折衷、アナログ寄りかと思います。
カラーは目下業者依頼で、帰ってくるのに1週間以上かかります。(先日10月からポジ全てとブローニーネガ:多分4x5も、一回につき五百円の送料を請求されることを告げられ、ネガカラーはもう自家現像しようかなと傾いています)
何写したか、どの機材使ったか記憶が薄れます(笑
モノクロは自家現像ですので、コクヨの透明ネガポケット右上に、ラベルシールに現像条件、撮影/現像日時、機材名をボールペンで書いて貼っています。
詳細な現像条件はPCに記録して、次の現像前に参照できるようにしています。
詳細な機材や撮影場所などは、フィルムスキャン後、明室現像した画像のファイル名などとともに、テキストでまとめを書き留めています。
検索は、撮影/現像日時で順番にPCファイルに保存しており、ファイル名には撮影地と機材を手短に付けていますので、どちらからも検索可能で、ネガブックにファイルしている現実のフィルムに到達できるようになっています。
最近大伸ばしプリントの機会が少ないのですが、プリントには原盤か、高解像度で再度スキャンしたデータを渡しますので、原盤フィルムを見つける必要があるためです。
ありきたりの方法でご参考にならないと思いますが、とりあえず報告まで。


ご指導、ありがとうございます。
やはり、アナログへの愛情を感じて大変嬉しいです。
最近、愚息が、子供の撮影用にニコンのミラーレスを手にして、急速にカメラ趣味に入り込んで参りました。
いろいろな質問に対して、丁寧に返すうちにフイルムへの関心があることに気づき
思い切って、リンホフの実機を持ち出してみたところ、暫し沈黙注視。
コレは脈有りと思っています。
できれば、フイルム、リンホフのバトンを渡せていけばと思います。よろしくお願い申し上げます。
私が30年前に海外で購入したテヒニカ23のセットには,純正の革製カメラバッグが付属していた(No.1561)。しかしこのバッグは大きくて重く,野外では全く使えなかった。そこで帰国後にエツミの大型カメラバッグを買って入れ替えたが,これも非常に使い難かった。肩掛けベルトの取り付け部分が脆弱でベルトが捻れて外れそうになる。バッグの短辺が長いので真四角の箱に不安定なベルトが付いた様でバランスが悪い。車で移動するならまだしも,肩に担いで長距離を運ぶことはできなかった。もっとスマートに持ち運べて,必要な時に素早く取り出せるバッグがないかと探していた。
ドンケ(Domke)は米国のカメラバッグの会社で,プロからアマチュアまで愛用者が多い。有名すぎるので手を出し兼ねていたが,地元のカメラ店にF-2があるのを見つけ,試しに5kgのウェイトを入れて担いでみた。すると,これがバランスが良くて担ぎ易い。担ぎ易い理由は,まずコットン製の幅広のベルトの裏にゴム引きがあり,フリクションが心地良い。このベルトが厚いパッドが底に入ったバッグ全体を下から支えるので重心が低くバランスが良い。側面には邪魔なパッドが無いので軽くてコンパクトな上に,短辺が短く細長い形状なので腰に当たらず歩き易い。流石に上手く作られている。
写真:カメラバッグ(Domke F-6BB)と三脚バッグ.


野外の撮影では,このカメラバッグと三脚バッグ(マンフロットMBAG70N,MT190CXPro3: No.1643)を携行し,必要に応じて予備の防湿バッグやカットフィルムホルダー(No.2483)を加える。重量はカメラバッグが6kg,三脚が2.5kgで,この2つと小さいサブザック位ならほぼ一日中歩きながら撮影できる。肩が疲れたらベルトに首を通し,バッグを抱える体勢にすると楽になり多少の不整地でも歩ける。テヒニカにレンズとスーパーローレックスを装着しておけば,バッグから取り出して組み立てたら撮影可能。難点は留め金のフックがワンタッチ式でない事だが,直ぐに慣れる。肩掛け式のバッグが好きな人には候補になると思う。
写真:バッグ中の機材.


正に、悩み所の貴重な情報ありがとうございます。
テヒニカ70には、純正アルミケースが付属しておりましたが、とても持ち歩く代物では無く、ましてや電車等乗ろうものなら、重さに加え、人への危害迄心配しなければなりません。車移動に限られます。
三脚所持のことを考え、リュック式もいいかなと思っていた所です。
色々、検討するのも楽しみです。
ありがとうございました。
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
先日、Yahooオークションにジャンクと注意書きのある初期型symmar 100mmf5.6がありまして、この辺なら、とbidしておいたら格安で落札できました。
手元に届いてレンズを覗き込むと、成程盛大なクモリ。バラしてクリーニングした所、キズ無し極上レンズになりまして、、。
1秒は少し長いですがデジタルバックで開けっぱなしで問題無し。
今度、前玉外しで望遠にトライしてみます。
テストでテーブル向こうの愛犬の写真添付致します。f5.6解放ISO 1600 1/60です。
よろしくお願い申し上げます。
Symmar 100のご購入おめでとうございます。
初期型のコンバーティブルジンマーは1950年代後半~70年代前半の製造と思いますが、性能に定評がありますね。コンパクトでイメージサークルが広く,解像度が高くてボケも綺麗。シャッターは,シンクロコンパーMXV(全速ストロボ同調)ですね。私も愛用しています。シングルコーティングなので時代遅れと見做す人もいますが,コントラストが弱めでハイコントラストのリバーサルフィルムとの相性が良い。色調はやや青味がかかり(シュナイダーブルー?)端正です。写真を拝見すると階調の広いなだらかな描写で,デジタル素子との相性も良さそう。後継のSymmar-Sも高性能ですが,コバ落ちの個体が多く,その時期のシュナイダーの製造工程に何か問題があったようです。初期型のジンマーは古典的名レンズとして長く活躍すると思います。


いつもご指導、ありがとうございます。
成程、Symmar-Sはコバ落ちが酷く手放してしまい、少し後悔しています
さて、175mm f12での試写をしてみました。いつもテストする近所の養鶏場の風景です。Linhof23V CFVU50Cに前玉を外したSymmar100mmをセット。
f32、1/45、ISO400です。レンズ位置はかなり前に蛇腹を繰り出しました。
結果は満足どころか、50年以上前の製造と考えると、驚きしかありませんでした。
よろしくお願い申し上げます。
Symmar 100(前玉外し)の試写画像のご提供をありがとうございます。
非常に高解像度の画像で驚いています。以前のTele-Arton 270mmの画像(No.2389)と比べても遜色ないどころか,解像度ではむしろ優っていると感じます。コンバーティブルの本領発揮ですね。f32で撮られているのがポイントかもしれません。私は前玉外しをあまり試したことがありませんが,これなら十分実用になると思います。貴重な情報をありがとうございました。


前群を外して後群のみで撮影するいわゆるコンパーティブルレンズの末裔ですね。
他に後群の焦点距離と絞り値を併記している戦後レンズは、米国ゲルツのDagor、ウオーレンサックのプロター型(これは前だけのも表示されている),日本のカラータムロンがあります。これらは皆3枚または4枚接合の前後2群で、建前上は片方でも収差は概ね補正されているので、単独で使用できるのです。
ただし、デジタルステッチで試写してみると、いずれも非常に収差が多く、開放ではほぼソフトフォーカスと言って良いほどの球面収差と、歪曲、周辺の非点収差、色収差など、対称型で打ち消しあっていた収差がオンパレードになります。
これらは歪曲以外絞り込みで改善するものですが、多少絞ったくらいでは、A4程度の拡大でも先鋭になりません。
ジンマーは接合レンズよりも前後で打ち消す収差が多いという記述を読んだことがあり、ダゴールなどよりさらに片方での収差は大きいと予想され、実際私の150ジンマー前玉外しは少なくともダゴール同レベルのふわふわ画像でした。
ただし、絞り切ると画質は豹変というか、かなりいける印象で,開放、f16、f32で試写すると、f32は4x5範囲では使えると判断しました。試していませんがf45だともっといい感じになるのではないかと思います。ただし当然手持ちは無理で、バイテン範囲は周辺が甘すぎます。
狭い経験の話で恐縮です。


れんずまにあ様
いつもご指導ありがとうございます。一枚で満足してしまうと、他のテストをしない自分を恥じ、再テスト致しました。同システムでf45 1/20 ISO400です。f16 1/90も試しました。私見ではあまり劇的な変化は見られませんでしたので、f45のテスト結果を添付申し上げます。
今回、ホワイトバランスオートから晴天に変更してみました。
尚、全て三脚と電子レリーズを使用致しました。
いずれの写真に大差は認められず、この時代のレンズ設計者の優秀さに改めて感服致しました。
よろしくお願い申し上げます。
れんずまにあ様
連続投稿お許しください。
次に室内、解放f12のテストもいたしました。
データはISO1600 f12 1/20です。カメラ本体はGFX50SUにしてみました。
ピントのピークが鼻に行ってしまいました。
お騒がせいたしました。
よろしくお願い申し上げます。
ジンマー前玉外し(175mm)の試写画像2枚をありがとうございます。
f12と16の描写の違いに驚いています。レンズの焦点距離を2倍にすると画角は約半分になるので,撮影画像を同じサイズの画像に拡大して比較すると,相対的な「被写界深度」(相対ボケ量)は元の焦点距離のレンズの2倍になる(?)と考えていました。もしこの考えが正しいとすると(間違っているかもしれませんが),175mmで撮られたf12と16の画像の相対ボケ量は,100mmレンズの画像ではf5.6とf8に対応するのかも知れません。ご愛犬の柔らかな後ろボケは,中判標準100mmのf5.6に対応し,養鶏場のシャープな遠景はf8に対応しているのかな(?)と勝手に想像しています。


いつもご指導ありがとうございます。
今回、ジンマーコンバーチブル100mmの前玉外し175mをf16 f32 f45 解放f12といろいろ試してみまして正直、色味、写りは驚きのレンズという事を実感しました。f12のボケ具合も女性上半身ポートレイト等良いかもしれませんね。残念ながらモデルはおりませんが、、
軽く、コンパクト良い事ずくめ。長く愛用間違いなしです。残念ながら前後レンズキャップがありません。
linhof studioに新品が19ポンドであるにはあるのですが、送料が倍以上で躊躇しております。よろしくお願い申し上げます。
「リンホフセレクト」のコンバーティブルジンマーは格好良いですね。
私はレンズキャップに無頓着で,昔はそのままクッションポーチに入れたりしてました。最近は流石にキャップを付けるようにしてますが,純正品は中々手に入らないですね。サイズが合う互換品が見つからない時は,ドイツのHeliopan社の「被せ式」レンズキャップを使ってます。これは1 mm刻みで作られているので合う場合が多い。最近製造中止になってしまったようですが,まだ在庫は残っていると思います。日本では「かわうそ商店」で在庫分の販売(*)があるようです。ご参考までに。
*) https://kawauso.biz/products/list?category_id=36&name=lens+cap


いつも有難うございます。
実は、かわうそ商店様にもすでに試してみました。
symmar 100mmのリアレンズキャップ。31.5ミリなんですが、32mmを。
コンマ0.5ミリでガバガバ。難しいですね。探していると、楽天フリマからジャストの品の案内が有りましたが、コレ一つで1万5千円。足元見やがって、という感じです。
幸い、フロントキャップは日暮里の代理店で価千円で見つかりましたが、リアは相当困難の様です。
気長に待ってみようと思います。
こんな世界に、一喜一憂するのも、それも楽しいですね。
よろしくお願い申し上げます。
最近は通販では前後キャップなしで来ることが多く、困ります。
ダンボールでカバーしてるのはまだ良心的です。
どの口径が必要になるのか、予測不可能ですので、ジャンク箱でそれらしい口径を見つけたらとにかく買って帰り、レンズがきたら現物合わせします。
それも枯渇してきて、片方無いことも多々。
数年前まで、秋葉原のカメラ店で被せとスナップオン小径キャップが21から43.5まで0,5刻みで売っていたので全種類とにかく揃えて、使った分補充していました。
ところが2年前久しぶり行ったらもう生産中止で一個もないと言われガーン!
シュナイダーキャップのジャンクを豊富に出していた大判専門店も閉店し、もはやボール紙で自作せねばならないかと。
最近はミルクやヨーグルトドリンクのキャップも有効活用しています...
ガバガバは、短期的には縁にパーマセルなど貼って量を高くしてます。もちろんちょうどのが一番ですが...


いつもありがとうございます。
私、この世界に入り込むのが少し遅かったと思います。
シュナイダーレンズキャップだけ、箱売りしていたとは、、残念至極です。
ジャンクで手に入れ、手入れ後蘇ると、どうしてもキチンと服を着せたくなりまして。
噂では、6×9ボード付きのレンズ収納ボックスもあったとか。
まだまだ知らない世界が多い様です。
今後も、ご指導よろしくお願いし申し上げます。
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
先日の投稿で純正レンズケースの件に触れましたが、見たことの無い品がヤフオクのジンマー180ミリにセットで売りに出ていましたので、最低落札で買ってみました。
手元に届き、唖然。ケースの黒革の色は抜けて傷だらけ。レンズはカビ跡が見られ周りの塗装もハゲハゲでした。ケースは残念ながら4×5用。
先ずは、レンズ前後をバラしてクリーニングで復活でき、ボディの黒塗装はエナメルでなんとか。Toyoのボードが有りましたのでセット。
ケースは、保湿クリームを塗り込み靴のコバインキで色入れ。仕上げにワックスで磨き上げまして新品同様。革も生き返ります。革靴磨きのノウハウが生きました。
4×5は首つっこむつもりはありませんのでいずれ2×3ボードが手に入ればトライしてみるつもりです。
こんな丁寧なアクセサリーが生産されないとは
無念の一言です。
よろしくお願い申し上げます。
いつも、全方位のご指導ありがとうございます。
さて、先日入手したジャンクコンパーチブルsymmar180mmf5.6.ebayで6×9ボードが邦貨2000円くらいで手に入り、早速試してみました。結果は大満足。リンホフセレクトではありませんが以後カムの焦点距離にとらわれず、チャンスがあれば色々な焦点距離のレンズを試したくなりました。
撮影データはlinhof23V
f22 SS1/25 ISO3200 GFX50SUです。
よろしくお願い申し上げます。
ご投稿ありがとうございます。Symmar 180 mmの描写は素晴らしいですね。
オルソメター型の180 mmは,4x5~5x7”をカバーする広いイメージサークルを持ち,6x9用のテレタイプ180 mmより軽量で画質も良さそうです。私はローデンシュトックのRotelarの発色が好きなので,Sironarの中長焦点(150~180 mm)を探していますが,中古の値段が高く,まだ良い縁がありません。


お褒めいただきありがとうございます。ジャンク品でしたが前玉を外し、クリーニングしてみましたらかなり良くなりました。ハズレのガッカリレンズだと思いましたが、実用に耐えると思ってます。
問題は、このレンズに相応しい被写体と技術なんですが、、
よろしくお願い申し上げます。
今から30年程前,私は仕事の関係で欧州のスイスに滞在していた(No. 1561)。
当時使っていたカメラは,コンタックスG(Biogon 28mm, Sonnar 90mm)とCanonet QL17。コンタックスのBiogonは,当時の35mm判の中で最も高性能で高解像度のレンズの1つだと思う。しかし,小フォーマットの限界はあり,大伸ばしにすると中判や大判の画質に敵わなかった。その為,欧州滞在中に,高性能の中判以上のカメラを入手したいと考えていた。私の趣味は登山と山岳写真だったので,広角レンズが装着され手持ちで撮れる中判カメラとして,次の3つを候補に探していた。
1. Hasselblad SWC, Biogon 38mm, F4.5
2. Weitwinkel Rolleiflex, Distagon 55mm, F4
3. Linhof Technika, Super-Angulon 65-90mm
ハッセルブラッドのSLR(503C等)は当時でも人気があったが,ミラーショックが大きいので野外で手持ちでは撮れない。そこで,ミラーレスの広角ビオゴン搭載機(1)を候補にしたが,新品の値段は高く(70万円程),中古品はほとんど見なかった。ワイドローライ(2)は,当時住んでいたアパートの近くの中古カメラ店に1つ置かれていた。しかし,古くて状態が良くない割に値段が高かった。レンズが対称型のビオゴンでない点も不満だった。テヒニカ(3)は山岳写真で人気のあるテクニカルカメラだが,スイスではあまり見かけなかった。


ショーウィンドウに見慣れない箱型のテクニカルカメラが置かれていて,レンズの縁に“Linhof TECHNIKA Super-Angulon 1:8/65”の文字。これがテヒニカとの最初の出会いだった。店に入り,店主から説明を聞くと,これは中判のスーパーテヒニカ23のIV型で,レンズはSuper-Angulon 65mmとSymmar 105mmで,連動カム調整済。グリップ,スーパーローレックス,純正の革ケースが付属したフルセット。値段は,円が強かった当時で35万円程。重さはフィルムホルダー込みで約3kg。店主は「スーパーな万能カメラだ。ファインダーは距離計内蔵型で現行のV型より使い易い。蛇腹も新品に交換した。50年は余裕で使える。完璧だ」と呟く。内心かなり動揺したが,顔では冷静を装い「もう少し考えたい」と言って店を出た。
テヒニカ23をどうするか決める前に,利点と欠点を挙げてみた。
まず利点は
M1. レンズ交換式なので様々な状況で使える。レンズ固定式(1や2)より有利。
M2. テクニカルカメラなのでアオリができ,連動距離計を使って手持ち撮影もできる。
M3. フォーマットが6x7~6x9cmで,1や2(6x4.5~6x6cm)より大きい。
一方の欠点は
D1. 大きくて重い(ホルダー込みで約3kg)。1や2と比べて2~3倍。
D2. 4x5インチの大判ではなく,中判のテヒニカ23。
D3. 値段が高い。だが,V型の新品の1/2~1/3程で,1や2の中古と余り違わない。
...と悩ましい。


しかし大判になると更に大きく重くなり,欠点(D1)が増し,手持ち撮影が難しくなる(M2が減る)。一方で軽量の中判カメラ(1や2)は,手持ちで軽快に撮れるが,レンズ交換やアオリ撮影ができず,フォーマットも小さい(M1-M3で不利)。その折衷案として,中判テヒニカは適切に思える。広角のスーパーアンギュロンは,山岳写真で定評のあるレンズで,35mmライカ用の縮小版も評判が良かった(*)。この“珠玉”のレンズを使えるのは魅力で,多少の重さは気にならないかも知れない。値段は高いが(D3),外国製品を買うなら,円高で欧州にいる今がチャンスだろう...。 そんな事を考えつつ,仕事の行き帰りにショーウィンドウを覗いていた。
結局その半年後,日本に帰国が決まった日にテヒニカ23を購入した。
テヒニカ23は,その後も国内外に持ち出して様々な場面で撮影に使ってきた。年と共に私の嗜好は変わり,解像度よりアウトフォーカスを含めた描写が美しいレンズ,手持ちより三脚とアオリを使った撮影を好む様になった。でも,テヒニカは変わらない。もしあの時,ハッセルやローライを選んでいたら,30年も使い続けることは無かったと思う。私にとってテヒニカは,苦楽を共に過ごした“戦友”と感じる。
*) 帰国してから知ったが,写真家の横木安良夫さんや渡部さとるさんもこのSA65mm/F8を愛用されていた(No.2151)。


linhof 23Wを購入に至る道のり、頷きながら拝読させていただきました。1950年代、アメリカの価格表では、ツァイスレンズ3本セットアウトフィットで1400ドル。1ドル365円の時代日本での価格は倍以上だったでしょう。大卒初任給8000円の時代、米国内なら5年以上呑まず食わずの価格ですね。正にカメラの世界のロールスロイス。
私は、ハッセルの件で件の日暮里のお店に出入りしているうち、どうしても6×9フォーマットのカメラが欲しくなり、主人に漏らした途端、目の前に23Vがドンとおかれて
4×5の凝縮されたような小ぶりな姿体に一目惚れ、後の滑落ぶりは説明不要と思います。
思うに、23V以前は、
コレだけコストかかるから、価格はこうなる、といった時代だったのではないでしょうか。
23Wの緻密な仕上げは今は、不可能と思います。以後、少しずつ、コストダウンの意思が汲み取れるような気が致します。
いずれにしても、当時、新品では決して手の届かないモノがなんとか手に入る幸福に甘んじております。
今後とも、ご指導よろしくお願い申し上げます。
早速のコメントをありがとうございます。
テヒニカ23のV型は完成度の高いカメラと思います。特にレンズの焦点距離と連動カムの規格が共通化された事で互換性が高くなり,便利になったと思います。IV型までは個体毎の調整だったので,カメラとレンズの(初期の)カム調整をバラしてしまうと,距離計はほぼ使えない。専用レンズやボードの選択肢も多いので,今テヒニカ23を購入するならやはりV型が最適と思います。
30年前と比べると,現在は中古カメラの流通量と情報量,購入ルートが驚くほど増えました。これはインターネットの普及とそれに伴うオンラインマーケットの発達によるものですが,古い機材を使う者には“天国”の様な状況です。50年以上も昔に販売された古いカメラやレンズ,オプションパーツ類を,クリック1つで世界中から取り寄せることができる。しかも,それらの機材の詳しい情報を,インターネットで調べることもできる。時間が経つほど古い資産と情報が蘇るという不思議な状況です。今は,30年前と比べて(為政者と金融行政の愚策の結果)円が不当に安い状態ですが,個人購入の利便性は向上しました。この利便性を支えているのは,各個人が実体験に基づいて発信した情報と,それらがインターネット上で共有され作り出した「情報システム」と思います。その意味で,上の様な個人的な体験と感想ですが,皆様(そして最近のAI?)のお役に立つこともあるかも知れないと考え,恥ずかしながらご紹介しました。


いやぁ用語が(比較対象も)凄過ぎてとても付いていけません!シートフィルムなんかは私には絶対無理として、120フィルムなら・・と思うんですけどねぇ。やっぱり私には35mmカメラがお似合いです。
「そんなに沢山カメラを買うならライカ1台持てばいい」とはDPE屋さんの忠告ですが、あれは自分で手入れするものじゃないですし。
10年位前はリサイクルショップもあまりカメラの知識を持たない店が多く、意外な出物を手に入れることが出来ました。丁度フィルムカメラが底値の時期と重なって、その頃が一番楽しかったです。
ブロニカS2はその頃に手に入れた一番重いカメラ。隣に置いてあったマミヤプレスとどっちにしようか迷った末に購入。決め手は同じ1万円ポッキリでS2にはレンズが2本付いてたから(笑)。
あの時マミヤプレスを買っていたらどうなっていたんでしょう。
れんずまにあ様
拙へのリンホフカメラに対するお導きに深く感謝申し上げます。
思えば、30年以上前ライカに没頭していた時代、そのきっかけとなった田中長徳氏の出稿された数々の記事を見るうち、確かプラハのカメラ屋で手に入れたリンホフプレス70のハナシが強く残っております。
曰く、カレル橋の袂のマクドナルドでコーヒーカップを置き、戦利品を広げた。スピゴットマウントのレンズを付け替えた感に感動と、、。
そして今でも記憶に残る一文が
リンホフはそれ自体で工業芸術品として成り立っている、、、
当時、その意味がわからずじまいでしたが、その後なるほどと思っている次第です。
新型デジタルカメラの話題も多い昨今ですが、とうの昔に生産終了の製品群を大切にしていこうと思っています。これからも、よろしくお願いし申し上げます。
コメントいただきありがとうございます。
私は趣味の写真では,気に入った機材を厳選して使うスタイルです。でも多くの機材を集めて目的に応じて使い分けるのも理想で,羨ましく思います。光学機器は性能と価格に広い幅があり,どこかで妥協しないといけない。しかし私は妥協が嫌いなので,高性能を求めてしまい予算が足りなくなる。そこで最高の機材を1つだけ使うスタイルになりました。今は中判のテヒニカですが,最後はテヒニカ45かも知れません。天国が地獄になりそうですが...
フイルム大好き様
田中長徳さんには私も影響を受けました。私が読んだのはテヒニカプレス23の紹介記事で,こんな重厚なプレスカメラがあるのかと驚きました。確か田中さんはプラハにアパートを借り,そこを拠点にクラッシックカメラを収集されていたと思います。当時の東欧は西側と比べて物価(通貨価値)が安く,中古カメラの購入に最適だったようです。早田カメラの早田さんも度々ヨーロッパに来て,中古カメラを直接仕入れたそうです。当時の円は最強ですから,海外の日本人には良い時代でした。当時は沢山の良質のカメラやレンズ他の機材が日本に運ばれましたが,今は残念ながらその逆の流れです。


やはり歴史があって素敵です。
私はイベントがある時にそれを目標に購入しその前後数年集中して使用、長所と欠点を満喫した後、余裕があればその欠点を補う機材を次のイベントに合わせて用意する繰り返しでした。当初はシステムを売り払って更新していたのですが、売却価格は雀の涙(元値を低く抑えてるので当たり前)で、売却後にやっぱり再び必要になったなどの後悔先に立たず、最近は売らずに手元に置いていることが多くなりました。
幸い最近は、昔投げ売りだった大判中判機材に多少値がつくことが増えて、終活の時は家族に若干は貢献できるかな、などと思っています。
さて拙宅で最後に何を残すかですが目移りして決心が定まりません。万能性を求めるならリンホフテヒニカ23は究極の1台、残す意義が高いですね。
お違い様ですが、お元気で末長くお楽しみになれますように。


コメントいただきありがとうございます。
年を取ると昔を思い出す機会が多くなり,不甲斐なく思います。本来なら,自分の体験や知識を子供の世代に伝えれば良いのですが,私の場合,残せる機材やその機会が少ないので,若干でも役に立つ情報があれば,それを記録したいと考えています。古典的なテクニカルカメラの技術とその活用法は,既に忘れ去られつつある状況なので,我々が奇譚を記すのは無駄では無いと考えています。
今考えている問題は,アオリによるパースペクティブの補正で「なぜ我々は縦(垂直方向)のパースを補正するのに,横(水平方向)のパースを補正しないか」です。現時点では,これは人間が二本足で直立歩行をする進化の過程で,視覚情報の垂直成分を意図的に補正してきた結果だろうと考えています。とすると,これは人間に特有の視覚で,他の生物には我々とは「異なる世界」が見えているかもしれません。鏡の中の世界の左右反転の問題と同様,人間視覚心理学と画像表現を繋ぐ概念があるように思います。この問題はもう少し考えて,詳しい説明と資料が揃ったら,後日ご紹介する予定です。


写真:曲がりレリーズアダプター.


写真:曲がりレリーズアダプターの装着例.


いつもながら、実践のご指導ありがとうございます。
おかげさまで、上下のアオリの手法は身につきましたが左右のパースペクティブ調整に関しては、70も23Vもフロントスタンダードにスイングの機能がありません。結果、カメラを横倒しにしてティルト機能を使うしか有りませんが、この点だけで4×5を手に入れるつもりはありません。バックで調整より早いかなと思い。
問題は、雲台で、手に入れたarcaswissのギア雲台は横倒しに出来ず、かといって、C-1 Cubeはちょっと手が出ませんので、同じくPOの雲台の出番なんですが、自由雲台の水平出しは、ギア雲台を知ってしまうと、億劫ですね。
よろしくお願い申し上げます。
拙宅にも安いものを見つけたら確保していたら、いくつか集まりました。
右のは元から角度が大きな製品です。ソケット中心に回転するので向きは自在です。
下の一本は、ケーブルレリーズを短くしたような自由に曲がる製品で、やれば180度くらい曲がりますが、抵抗が大きくなるので実用的には120度くらいまででしょうか。
これらはもうディスコンばかりでしょうから、いざ欲しいとなると結構厳しいので、日頃から気を付けておく必要がありますね。
アダプタが必要なのは、ケーブルレリーズの取り付けネジ部分が大きく長いものが多いからで,元々ネジ部分が小さく短いプロンターの製品は、凹みボードやフロントスタンダードが奥まって一般レリーズがねじ込みにくい時でも使える場合があります。でもあまり長い製品はないようですね。


困ったご投稿ありがとうございます。ダゴールですか。
売り払ったローライ2.8f Xenotar 80mmをリンホフで取り返し、やはり良かったと。さて次はの候補がこのあたりか、へリアと思っていたところでございます。狸おやじ様のご投稿1918の印象が強くて、、。実物を見ないと心配故に、サイトの売物は自信がなくパスしてきましたが、VessaUの思い入れは燻ったままです。新しいデジタルカメラ用レンズより、こちら方面にどうしても興味がいってしまいます
よろしくお願い申し上げます。
貴重なコメントと情報をありがとうございます。
使い易そうなケーブルレリーズアダプターを幾つもお持ちで羨ましいです。不思議なのは,金属製アダプターは曲げ角が大きくてもケーブルより動きがスムーズなことです。ケーブルとは内部構造が異なるようで,これも一度途切れると失われてしまう技術かもしれません。手に入る内にいくつか確保しておきたいと思います。
フイルム大好き様,れんずまにあ様
このレンズはGold Dot Dagorですね。これは伝説の銘玉で私も憧れます。8 1/4”ですので210 mm, F6.8(made in Switzerland by Goerz USA)でしょうか。広大なイメージサークルと立体感のある描写で,風景写真を撮る者には垂涎の銘玉です。私は以前150 mm(6”)を探したことがありますが,とても手が出せる値段ではありませんでした。Gold Rim Dagorもあり... 考え始めると切りがないので,今は封印して初期型のDagor (Goerz Berlin)を使ってます。Heliarの描写も良いですが,Dagorは少し方向性が違うクールな描写のレンズと思います。


同時に十分使いこなせていないのでお恥ずかしい限りです。
こちらの210mmf6.8は、絞ると8x10をカバーしています。
当初は、暗くても小型軽量の大判広角を探していきつきました。以前はできるだけコーティングがあるものを求めていて、アメリカンゲルツに至りました。
ご存知の通り6枚2群で、コーティングは要らないくらい反射面が少ない光学系です。
ただし、のちに空気面を持ったオルソメター型と比べて開放近くの球面収差がまだだいぶ補正しきれておらず、開放は柔らかな画像です。
もちろん絞ればハロは消えて、前後長が短い利点で非常に広画角になり、f16より小絞り、長焦点ではf32以上が真骨頂かもしれません。
ゴールドドットf6.8は米国のシートフィルム使用者向けが多く、短焦点は非常に珍しいので、狸おやじ様のおっしゃる150は高騰するでしょうね。
180くらいまでが入手可能な下限かもしれません。
f8のワイドアングルだと、ゴールドリムの92mmは割に遭遇します。
そんな感じで、中判に相応しい画角のレンズはなかなか入手困難かなあと思っています。
ところで行きつけ店舗の主人は、戦前ダゴールの柔らかさを大層褒めていて、戦後特にケルン製のは髪の毛が針金に写るからやめとけと聞かさせました。
私にはわかりません。だって髪の毛がある被写体を写さないのですから(笑
Dagorを現代に再現した、カラータムロンf6.8のシリーズなら、105や135がちょくちょく出てきます。写した感じ全くダゴールだと思いました。
69での作例がなくて恐縮です。トヨフィールド45CFL, GDD 8 1/4in(210mm)f22,5分,コダックポートラ400
さすがは2群、ゴーストのゴの字も出ません。


Gold Dot Dagorの素晴らしい写真をありがとうございます。
ダイナミックで立体感のある端正な描写が四隅まで続いていて素晴らしいです。特に桜や鳥居の鮮やかな赤は,新しいダゴールでしか出ないと思います。私のベルリンのノンコートダゴールは,赤が弱まる為か,全体として彩度の低い地味な色調になります(No. 1919, 1924)。クールな描写は嫌いではありませんが,花や鮮やかな色彩を表現したい時は使えないと感じます。
>>行きつけ店舗の主人は、戦前ダゴールの柔らかさを大層褒めていて、戦後特にケルン製のは髪の毛が針金に写るからやめとけと聞かされました。
これはどうでしょう。ノンコートのダゴールはコントラストが低いので,高コントラストのポジフィルムでも滑らかな描写になるのは事実です。でも今は,フィルム原稿でもアナログ印刷することは稀で,銀塩プリントでもデジタルデータを読み込む時代です。コントラストや色味,質感も自由に調整できるので,低コントラストで低解像度の古いノンコートレンズを積極的に使う理由にはならないと思います。あとは好みの問題ですね。私自身は,カラーの鮮鋭度と高解像度で定評のあるKern社(スイス)のGold Dot Dagorに憧れます。シンクロ端子があるので,日中シンクロや(将来の?)デジタル撮影で使い易そうな所も魅力です。150 mmを探すのは大変そうですが...


狸おやじ様
ダゴールの素晴らしい作例ありがとうございました。いわば、ダゴールショックと言いますか、何日か不整脈が出て、やっと落ち着いてきました。本編、Camera Graphic中、日浦さまの超マニアックなダゴールの紹介ページを改めて見直した次第です。
物凄いレンズですね。よせば良いのに、いろいろ調べ始めて、価格ももの凄いですね。諦めるきっかけになります。
それにしても鳥居の赤の具合が頭から離れません。
超長期の課題をいただいて感謝申し上げます。ありがとうございました。
確かにクラシックなデザインで、暗いレンズですが、その辺り納得してお使いになれる方は代わりがきかないものでしょう。
描写については、まず絞り込んだ時の解像力は最高レベルです。広画角の隅々まで繊細な画質です。シャープなだけではなく、コントラストが高くクリア、諧調性が豊かだと言われています。
前に述べたように、戦後製品で、ワイドではないモデルでは180mmよりも短い焦点距離は非常に数が少なく、あっても高価になるため中判に利用するならば、戦前のストラットカメラやハンドカメラに装備された短焦点レンズを取り出されたものが選択肢でしょう。(フォトックスワイドスレッドの#1957,トヨフィールドスレッド#2258ご参照ください)
これは戦後ゴールドリムのワイドアングル92mmf8(今は売却して手元にありません)、大変小型で、絞り込むと4x5カバーします。戦後でこれよりも短いモデルは見たことがありません。


最初はデジタルに移行するまでの「つなぎ」程度に考えていたが,フィルム現像を再開すると面白くなり,これまでモノクロネガ(大名刺判,120)を10回程現像した。当初は,現像したフィルムをスキャナーでデジタル化してワークフローを終了し,後は画像データをオンラインに載せたりカメラ店でプリントする予定だった。先日,写真コンテスト応募用のモノクロプリントを地元のカメラ店に依頼したのだが,モノクロ専用のプリンターが無かったので,カラープリンターの「モノクロモード」でプリントした。しかし,プリントされた写真の黒は漆黒でなく,全体のコントラストが強すぎて中間階調が出ない。仕方無く,プロラボにアナログの手焼きプリントを依頼した。手焼きプリントは中間階調が豊富で素晴らしい写真だった。でも,次回はどうしよう。自家プリントまでワークフローを拡大すれば良いが,それには道具が必要になる。暗室は無いし大型の引き伸ばし機は買えないし... と半ば諦めていた。
実は,蛇腹のテヒニカは「引き伸ばし機」にもなる。
テヒニカをスタンドか三脚に下向きに固定し,カメラバックをライトボックスとフィルムホルダーに交換して,光路を反転すれば印画紙に像を出せる。テヒニカVや70の取扱説明書には,アクセサリー(オプション)として「集光式引き伸ばしヘッド」や「冷光引き伸ばしヘッド」が載っていた。以前は「こんなの使う人いるのか?」と思ったが,今は少し興味が出てきた。大判を視野に入れるなら,テヒニカ45用も良さそうだ。テヒニカを使った自家プリントは楽しいかも知れない。
写真:5) Condenser enlarging head, 13) cold light enlarging head.


大変興味深いご投稿、ありがとうございます。
web上でlinhofの古いカタログを見て、又linhof practiceの本でも興味はありましたが、自身では踏み込む可能性は無いと思っていました。
実家には、古いluckeyの引き伸ばし機、35mm、6×6のネガキャリア他一式をしまい込んでいます。残念ながら、現像はラボでしたが6×6のネガを四つ、六つに伸ばした作品は、今でも額装して我が家に飾っています。
ペーパーを吟味して、浮き上がる像を見ていると嬉しいですね。
調べたら6×9のネガキャリアもある様ですね。
自家現像、自家プリントまで工程が踏めれば最高ですね。
ありがとうございました
早速のコメントありがとうございます。
私もLuckyを高校生の頃に使ってました。大学院時代は暗室の隅にあったFocomatを(発掘して)使ってました。デジタル全盛の時代にアナログプリントは無駄かも知れませんが,高希釈現像で全体のコントラストを抑え局所的なシャープンネスを上げる技法(中判シートフィルム,No. 2288-90)は印画紙現像でも有効で,サイズが大きい分より効果的です。デジタル処理(アンシャープマスク)でシャープネスを上げる場合,画像全体の画質が低下する欠点があるので,アナログ(高希釈)現像の価値はあると思う(同,No. 2290)。昔の写真家達(Eugene Atget, Ansel Adams... )が経験的に生み出した現像表現法を,拡散過程の観点から再検討したいと考えています。
Luckyで6x9判の引き伸ばしができるようになると良いですね。
私はテヒニカ用のライトヘッドを探そうと思います。海外のサイトにはいくつか出てますが,状態が良いものは少ない。"Graflarger"という23用のライトヘッド(グラフロックバック?)があり流用できるかも。汎用性という点では,4x5”用のライトヘッドも候補です。


フォコマートの経験をお持ちとは、それ自体が憧れます。
ライカに触れる様になった頃、田中長徳さんの紹介で知るに至り、赤城耕一さんの2Cの導入に至る波乱を、これまたカメラ雑誌で知り興味から欲に変わり、天文学的な価格ですぐ諦めました。
確か、芝浦のあたりのプロラボの女流の著名なプリンターの取材をYouTubeでの紹介中、数有る引き伸ばし機のうちの一台が2Cで、ライカ撮影したネガはこれでと。
気になるのは、サポートしながらお客さんも使えますよ、とのコメントを思い出しました。
できれば経験したいと思います。
問題は、印画紙も高くなりましたね。
ハードルが多いですね。
よろしくお願い申し上げます。
コメントいただきありがとうございます。
私が昔使っていたFocomatは初代のIcです。黒い爆弾のような風体でしたが,とても使い易い自在アーム(拡大率を変えてもピントと画像中心がほとんどズレない)がついていました。ライツ社は小フォーマットの35mmライカ判を提案していたので,高性能の引き伸ばし機とセットで普及させる計画だったようです。その所為か,Icはライカ判までで,IIcから6x9 cm判まで対応したようです。中判で使えるのはIIcですが,まだ値段が高いですね。地元のカメラ店に聞いた所,国産の引き伸ばし機は既に需要が無く,中古で~5000円とのことです。置く場所を考えると敷居が高いですが,何れ無くなるので,状態の良い個体とイーゼルを確保して置くと良いかも知れません。いつまで印画紙があるか分かりませんが...
テヒニカ用のライトヘッドは数が少なく,程度の良いものはまだ見つかっていません。


ちょっとしたことで、火がつくこの趣味は困ったモノですね。以前観たYouTubeの履歴から見つけました。
渡部さとる氏の2Bチャンネル、プリンター 金子 典子の暗室作業の巻。
調べてみましたら
東京、八丁堀のアトリエ シヤンテーニユというスタジオです。http://atelier-chataigne.org/
引き伸ばし機はダースト、フォコマートTC、2C他一台チョイス、1時間1,100円でレンタルできる様です。現像も勿論。
俄然、現実味が帯びてきまして、もう30年前自身でプリントしたお気に入りの一枚を添付申し上げます。アルバム保存でヤケもありません。
シートフィルム、リンホフ23の板からは外れますが、ハッセルブラッド500、プラナー80mmで撮影したメルセデスベンツ300SLの色っぽいテールです。バンパーに、自身の姿が映り込んでいますのが欠点ですがオーナーのご好意いただき楽しい撮影でした。印画紙は、イルフォードのバライタ四つ切り、フイルムも120 イルフォードデルタ400、撮影データ、現像データは、もう30年も前の事で残念ながらメモしていませんでした。
よろしくお願い申し上げます。
素晴らしい写真のご投稿ありがとうございます。アトリエシャテーニュの情報もありがとうございます。
車の金属光沢と鮮やかで滑らかな描写が素晴らしいですね。シャープな解像と豊富なグラデーションはイルフォードのフィルムとバライタ印画紙の特徴かと思いますが,ハイライトの鮮やかな描写は,ハッセルブラッドのプラナーの特性(?)かも知れません。昔見た写真集で,ハッセルのプラナー(80 mm)の輝く様なハイライトの描写を思い出しました。私のヘリアーも開放気味で撮るとハイライトが滲んで綺麗ですが(例えばNo. 1925),それより上品と感じます。このプラナーが使えるなら,500Cを使って見たい気がします。テヒニカ用のプラナー(100 mm)の描写と比較すると興味深いかも知れません。


有り余るお褒めのコメント、恐縮しております。ありがとうございます。
リンホフでも無く、ましてやシートフィルムのトピックからも外れ、板荒らしの様な投稿、お許しください。
フイルム現象ツールは揃っていますのでココは一気にと思い、印画紙をヨドバシのサイトで検索、あまりの高さに走り出したフィールドでストップしています。本来なら、四つのサイズと思いますが大体2万円前後。六ツの8×10で妥協しようか思案して保存と額装の手軽さから8×10のイルフォードバライタ25枚入りを取り敢えず注文しました。
後は、先ずは、撮影と現像。linhofで気合い入れようと思います。
人は、当たり前の機能をしている目、鼻、耳、などがトラブルと、とたんに支障をきたしますが、普通にフイルム環境の安さを享受して来た年代として、全く似た様な心境です。
よかった時代の再現はとてもコストがかかってしまう時代ですね。
よろしくお願い申し上げます。
たぬきおやじ様
暑中お見舞い申し上げます。
先日、サイトから1957年当時のlinhofプライスリストを流し見して
改めて見直してみました。1ドル365円の貨幣価値が今とは全く違う当時、とんでもない価格ですね。
ツァイス3本セットの価格、当時、新卒初任給8千円くらいの時代。国内の価格はこの倍以上だったと思います。
現在では、コアなファンのみの需要で逆にいい時代ですね。
よろしくお願い申し上げます。
昔のリンホフの価格表をありがとうございます。
1957年にテヒニカIV23のツァイスレンズ3本セットが$1353.5なので,当時の円/ドル固定レートで変換すると49万円,現在の消費者物価指数は当時の約5倍なので,相当価格は250万円です。昔から新品のテヒニカ+ツァイス3本は,新車一台の価格と言われていたのでまあその位でしょう。(現行のマスターテヒニカは7260ユーロなので,170円/ユーロとすると120万円。レンズを加えると200万円程。)高価なテヒニカにはいろいろ逸話があり,写真家の篠山紀信さんが若い頃,広告制作会社(ライトパブリシティー)の面接に大判のテヒニカを持参した所,担当者が驚いて採用されたという噂があります(実際は,ハッセル500Cで撮った写真を持参したというのが真相のようです)。昔はプロでも中々手が届かない高価なカメラだった訳で,それと比べると今は中古なら庶民でも買えて気兼ねなく使えるし,周囲の違和感も少なくなり(好奇の目では見られますが)良い時代になりました。
私の手元の資料では,同じ3本セットの価格が,1956年に$1245(No. 1559),1962年には$1586に上昇しています。この時期に世界的なインフレは起きていないので原因を調べると,1961年にドイツでマルクの切り上げ(約10%)がありました。当時のドイツは戦後の経済復興期で,精密機械製品の輸出ドライブが起きていて,国内インフレと物価高対策の為の切り上げでした。ドイツは日本と異なり,昔から為替対策を積極的に行っていたようです。
図:Linhof Technika 23 price list (1962).


狸おやじ様
いつもありがとうございます。SA65mm f5.6の撮影準備していて酷暑で伸び伸びになってしまっています。カム番号一致しておりませんので近隣で作動とピント確認を済ませました。ほとんど合致はしていましたが念のためです。日差しはきついですが、少し秋を感じる風が吹き始めましたので三脚持参で撮影行を考えています。結果出ましたらご報告申し上げます。
よろしくお願い申し上げます。