中判大画面を指向した方なら一度はお世話になったのではないかと思うマミヤプレス。
手頃な価格で6x9cmが得られるので大変有り難かったカメラです。
そのかわり操作は極めて原始的。
ダークスライド、シャッターチャージ、全て手動で安全機構はまるでありません。
初心者が今まで経験した一眼レフやレンズシャッターコンパクトでは想像も出来ないワイルドさで、一カ所でも操作を誤ると撮影出来ないか1コマ無駄になるというシビアなカメラです。
しかしマミヤプレスに慣れれば、テクニカル/ビューカメラの敷居が低くなるという訓練効果があります。
初期型マミヤプレス、通称グレータイプ。
後にポラロイドフォーマットに対応した75mmと127mm、そして250mmf5を除き、マミヤプレス用レンズすべて装着できます。
50mmf6.3をつけてみました。大変コンパクトな組み合わせです。
距離計連動するのがすばらしい。
バック部分はグラフレックスの特許が列記されています。
バックは米国から送ってもらったような記載を見た覚えがあるのですが、ユニバーサルプレス用Gバックと同じ部品のようですし、メイドインジャパンと書いてあるのでマミヤ製のように想像しています。
フォーカシングスクリーン/フードは全くグラフレックス23系と同じで、この部分を米国から供給されたのでしょうね。私が読み違えたのかな。
Mホルダーと較べてグラフレックスホルダは小型軽量なのですが、Mホルダーはグリップにもなるのに対し、Gは左手グリップを付けないと操作性がよくありませんから、単体での軽量化には今ひとつ寄与しません。
むしろグラフロックのアクセサリーが共有できるため、多機種と併用するときにシステム全体の軽量化には効いてくるでしょう。


バック部分に互換性はありません。
後部を引き出せばアオリが可能になります。
プレスGや、ユニバーサルプレスのGアダプタは、オリジナルのグラフレックスホルダやRB67ロールホルダ(初期型)を装着するには当然問題ありませんが、ホースマンホルダ(プラスチック製後期型)には固定爪の指掛け部分が衝突して充分な固定ができません。
爪を切削すると可能になるものの、非常に硬い素材なので素人には敷居が高い工作でしょう。
ホースマンとの互換性が制限されるのは残念ですね。
左G,右Mバック


6×9の50mmに憧れていました。
現時点ではあまりこだわる必要が無いのかも知れませんが、対称形の50mmは良いですね。
れんずまにあ様のお持ちの645分割露光アダプターに装着は可能なのでしょうか?


この50mmは当時からフジGL50と双璧の高評価でしたね。
スーパーアンギュロン47/5.6に勝るとも劣らない結果が得られます。
さて、Rhinocamにはほぼ1からアダプタを自作しない限りマミヤプレスレンズは付きませんし、
別に所持している4x5国際規格バックにα7左右スライド分割アダプタを付けた場合,対称型レンズでは
私の最も厚みが薄くなるテクニカルダン袋蛇腹でテヒニカボード90mmがフランジバックの限界です。
多分フェーズワンなどでしたらもっとフランジバックを短く取れるのでしょうけど、手が届かない存在です。
今後もっとよい組み合わせが出てくることを期待して。


その後、バックを23グラフロック規格にしたマミヤプレスG(1962),
105mmレンズ固定+バックアオリ省略したマミヤプレスS(1963)に続き、
1964年にバックアオリを省略しつつ初代やGと同規格のレンズ交換機能を残した「マミヤプレス スタンダード」が発売された。
軍艦部〜ファインダーカバー色はプレスSと似たシャイニーシルバー。初代はベージュっぽいグレー、Gは青みがかったグレーと、
モデルによってカラーリングを変えている。(No.742図参照)
アオリ機能は使わないがレンズ交換は欲しい、価格的に入手しやすい(ボディ,90mmf3.5,グリップつき39,500円)モデルの需要を期待されたが、
あまり売れなかったのか初代に比べて見かける数が少ない。
前述の通り標準レンズはセコール90mmf3.5で、初代と共通なので沈胴できる。アオリ用の沈胴なので携帯用の意味はあまりない。
別売ロールホルダーはレバー式がマニュアルに載っているので、この頃からノブ巻きからレバーに切り替わったのか。
アオリ機能はあっても困らないが、個人的にはマミヤプレスでアオることはフィールドではほぼなかったし、バックを引き出して固定する強度が
不足しているので、なくても軽量でよいと思う。
ファインダーはブライトフレームなし、縮小倍率が掛かった視野全体で90mmに相当するもの。100mmや127mmをつけたら相応の画角を想像する
必要がある。ただの枠なので、マスクを貼っても良いかもしれない。
実際、初代同様150mm用マスクが引出し式に内蔵されている。
RF基線長はのちのスーパー23やユニバーサルより短いが、250mmf5以外の焦点距離であれば問題ないだろう。(250/5はそのままでは装着できない)
画像はボディ単体にセコール100mmf2.8を装着。
標準装備のグリップがあるほうが保持性に優れるが、外すとコンパクトになり三脚主体ならこれでいい。
*画像には MAMIYA 23 STANDARDとハッキリ刻印してありますが、使用説明書には マミヤプレス スタンダードとしっかり書いてあります。少なくとも日本での正式名称は「マミヤプレス スタンダード」です。


それまでの簡素なファインダー(全視野で90mm:大雑把なので105mmも同じ+150mm引き出し式マスク)をやめて、大型の採光式ブライトフレーム、一眼式レンジファインダーに改装された。
フレームは標準100mmが常時表示、アイピース後部のレバーで150mm枠と250mm枠が順次追加される。
RFの基線長は延長され100mmf2.8に十分対応している。
一方75mm以下の広角レンズは、外付けの外部ファインダーを使う。
レンズマウントは従来モデルと共通のバヨネットだが、回転取り付け、ロックボタンあり からスピゴット締め付け、ロックなしになった。
フィルムホルダーの取り付け規格も旧型と共通の、下部2箇所のダイヤルロック。
ロールホルダーはノブ巻き上げから、レバー2作動のホルダー2型に変更された。このホルダーはグリップとしても機能する。この後、二重露光防止機構つきシャッターボタンを装備したロールホルダー3型が追加された。
また2x3インチカットフィルムホルダーも従来通り使用可能で、ピントグラスによる焦点合わせにも対応している。


沈胴は携帯にも有利だが、それほど薄くなるわけではない。本来の目的は、後部のアオリ機構を引き出した時に無限遠から合焦するために焦点面を後退させることである。
沈胴してもヘリコイドやシャッターは作動する。RFカムも動作するため、通常のRF撮影で沈胴したまま撮影しないようにファインダー内に警告表示が出る。
また同じ100mmでガウス型大口径のf2.8も併売された。f2.8は沈胴できない。
画像:沈胴させた状態の100mmf3.5。ピントグラスを見てヘリコイドで焦点調節する。


スーパー23のファインダー部分が破損したため取り除いて整形した軽量カメラ。といっても350g程度の軽量化に止まる。
アオリ撮影を主体に考えるなら、縦寸法がコンパクトなのでパッキングしやすい。
ロールホルダー2型クローム、ブラックもある。3型はブラックしかない。


プレスGの後部とスーパー23の後部はスクリューで簡単に交換できる。
マミヤのロールホルダーはフィルム室が左右に張り出してグリップの代わりになり、フィルムはS字型に給走され、フィルム平面製がよいことで評価が高いが、重く左右に嵩張るのが欠点だ。
逆にシグマ型にフィルムが送られるグラフレックスホルダーは小型軽量だが、グリップ機能はなく、後ろに張り出しが大きくファインダー覗く邪魔になり、若干フィルム面に不安がある(実用的にはほとんど問題ないが)
グラフロックの他機種と併用したり、パッキングで小型軽量を追及するならグラフロック化は考慮して良いと思う。


マミヤプレス スーパー23 1150g
マミヤプレス G 1030g
スーパー23ファインダー切断 800g
マミヤプレス スタンダード
初期型グリップ 200g
後期型グリップ 300g
初期型6x9ロールフィルムアダプター 500g
ロールフィルムホルダー2型 600g
ロールフィルムホルダー3型 710g
90mmf3.5 500g
100mmf3.5 510g
50mmf6.3 660g
65mmf6.3 300g
75mmf4.5 660g
ユニバーサルプレスと同時にポラロイド判をカバーする75mmf5.6、127mmf4.7が発売された。75mmはスーパーアンギュロン構成で、おそらく4x5もカバーすると思われる。これらはマウント面にピンが突き出ていて、グレーのプレスには装着できないようになっている。


100mmf3.5 最も数が多いレンズ。変形テッサー(第4面が凹面)で画質が向上しているらしい.開放では若干甘いが絞ればシャープなテッサーらしい画質.
100mmf2.8 ガウス型大口径。沈胴機能はない。開放から非常に高画質で、海外同スペック品に勝るとも劣らない。RFの精度は最短まで十分。
50mmf6.3 対称型超広角。暗いが開放から高画質で、プレスのレンズラインで最高評価かもしれない。鏡胴の重量が大きく頑丈。
65mmf6.3 トポゴン型超広角。開放画質は甘く、絞り込むと改善する標準的トポゴンの性質。
75mmf4.5P スーパーアンギュロン型、ポラロイド判や6x12判をカバーし(おそらく4x5もカバー)6x9範囲の画質は高い。ユニバーサルとスーパー23だけに装着できるピンがあり、取り外せるが、RFカムを避けるため後玉の上端が切り欠かれており、回転マウントの旧型プレスには装着しないほうがよい。
127mmf4.5P テッサー型、ポラロイド判用の標準。開放は柔らかく絞れば締まる。6x9にはファインダーマスクを要する。
150mmf5.6 テッサー型中望遠。ポラロイド判をカバーするはずだがP文字はない。絞れば良好。この焦点距離にしては軽量。
250mmf5 エルノスター型望遠。大型で重量がある。これも旧型に取り付けられないようマウント面にピンがある。画質は良い。
250mmf8 距離計菲連動で150と変わらないサイズの小型軽量望遠、曇りやすい。画質はf5より甘い。
自作6x9カメラ、Press Sekor 50/6.3, f16, 1sec, KR120


スプリングカメラの元祖、イコンタ系をレポートします。
全体像を解説するのは、膨大な容量。取り合えず、画像のみ掲示。
最初期型、セミイコンタ520(32年)廉価版。
ノバー75mmF6,3デルバルシャッター(〜100)素透視ファインダー。


37年。セミネッター515
一本襷。ハンドストラップが無い。こちらは、後の年式なので、オプチカル透視ファインダー。
ネッターアナスチグマット75mmF4,5クリオシャッター(〜175s)この個体、シャッター粘り。こちらは自分で整備した。


比較のセミイコンタ。36年頃のセミイコンタ520。
テッサー75mmF4,5コンパーラビット(〜500)付。
セミ判。1台持つなら、これが最高と思う。
私の個体は、満州国販売品。状態は良くないが、よく写る。




年初より、<レチナ同盟>の方へ、そのダイジェスト版掲載しました。<レチナ同盟>は画像掲示ができません。
厚かましくも、こちらへ、画像の一部、掲示させて戴きました。
皆様、興味がおありでしたら、今後も、画像掲示させて戴きます。イコンタの詳細<レチナ同盟>の方も、参照下さい。


37年スーパーセミイコンタU531。
テッサー70mmF3,5コンパーラビット。
初期のテッサーは70mmです。
スーパーセミ。今も人気が有りますが、ドレイカイルのギアが小さい。
アルバダファインダーの劣化も。案外使いにくい。


私の個体。テッサー80mmF3,5付。
イコンタ系。1台持つなら、この後のスーパー6、1つ目。テッサーF2,8付。RF、二重露出防止、自動巻き止め付。36年、既に完成している(1つ目には、F3,5付は無い)


距離目盛がm。欧州輸出品と思われる。
一般的でない個体の写りはどう何だろう?
手要らずの美品ではなく、自分で弄りたい。
私、コレクターとしては、少しへそ曲がりです。
その意味で、推奨品も、一般的でないかも?


このタイプには、テッサー105mmF3,5コンパーラビット付の、高級品と、テッサーF4,5オートコンパー付の普及品があった。私のは普及品の方。
戦前のイコンタの中で、最高の仕上げです。但し、アルバダファインダーの経年劣化がある。
スーパー69。1台持つなら、戦後のX又は透視ファインダーの初期型。スーパー69の初期型は、波型襷です。


ネッターアナスチグマット110mmF7,7テルマシャッター(〜100s)付。
私の個体。初期型イコンタ69の本体使ってますが、ボデーシャッター、オプチカル透視ファインダー付。
イコンタ69系の襷。初期型は直線型。その後は弓型。
スーパーの方は初期型は波型。その後は弓形。
ネッター69には、直線型、波型、弓形が、混在する。


私のネッター69。軽く、ボデーシャッターなので、ぶれもなく、使いやすい。但し、シャッターの最高速が100sなので、400フイルムでは、使用が限定される。
セミネッターの方は、175s迄使えるので何とかなる。
スーパー69。流石にドイツ人サイズ。大きく重たい。
1台持つなら、38年頃の、ネッター69の高級品。
テッサーF4,5コンパー付。波型襷、ボデーシャッター、オプチカル透視ファインダー付。
イコンタ69の方も、同様なものがあるが、此方はアルバダファインダー付。




47年、モスクワ1。距離計無しの、イコンタ69のコピー。
モスクワ2。初期型スーパー69のフルコピー。
モスクワ3。69乾板専用。いずれも、襷は波型。インダスター23(110mmF4,5)モーメント23シャッター(〜250s)素透視ファインダー。
51年?モスクワ4。オプチカル透視ファインダー。アダプターを使い、69と66の併用(もちろん赤窓も)
56年、モスクワ5。軍艦部にカバー。レンズは105mmF3,5に。
モスクワ。蛇腹、張革、作動感共に本家イコンタに劣る。
但し、69、66が併用できる(イコンタは、69,645)
レンズ、シャッターはイコンタに劣らず、素晴らしい。
特にモスクワ4。オプチカルファインダーは、本家のアルバダファインダーより、見やすい。数は少ないが、見つければお勧め。
PS)モスクワ4の製造年。51?〜57年製造年は長いが、生産台数は少ない。初期型は、モスクワ2と同じで、素透視ファインダーで、69,66併用(モスクワ2改良改型?)で、後期型はモスクワ5と同じ軍艦部(モスクワ5に残っていた、4の110mmレンズを付けた?)スーパー69フルコピー、オプチカルファインダー付は、ほとんど見ない。


素晴らしい投稿ありがとうございます。
ここまでまとまっている情報は少ないので、大変有用な情報だと思います。
私はSuper Ikonta は66判2.8/80Tessarの532/16 と69判同じくTessar3.5/105が付いている531/2を使っております。
532/16はこれでもかというくらいに面白いメカ機構が入っており大好きですが...重いですねえ。
私の個体の話ですが、鷹の目Tessarだぞと、一人いろいろ撮影して楽しんでおりますが、ある日同じ被写体をRicoh Diacord / Rikenon 80mm f3.5で撮った所圧倒的にリコーが勝者に…。今のところ見なかったことにしております。笑。
儀式が沢山あるこのイコンタ系が大好きです。


リコーフレックスW。私が初めて使った写真機です。
幼稚園の頃、父が、スーパーフジカ6買ったので、もらった。
確か富岡製レンズ。中心部は良いが、隅は流れる。
ダイヤの物は、これを改良、コートを付けた物?
スーパー6。F2,8は、テッサーとして少し無理がある。
開くと隅が流れる。ロライ等の75mmF3,5の方が、素晴らしい。スーパー6初期型のみ、80mmF3,5がある(私の個体)此方は無理が無い。105mmF4,5も良い。
テッサーレンズ。最高ではない。世の中にはもっと素晴らしいレンズが山ほどある(此方は、れんずまにあ様の方がよほど詳しい)
機械式腕時計。ロレックスが最高?セイコーGSの方が好きな人も。
私のように、ミニタリー寄りは、チュチマ、フォルチィス、オリス。
機械式写真機も、趣味の世界。どれが優れているかではなく、何が好きかでは?その意味で、私はイコンタ系です。


CLPO様に押されて、小さい方追加します。
イコンタの小さい方。戦前は127半切のベビーイコンタ。戦後135として、コンテッサ3姉妹が発売された。
49年、イコンタ35,522/24。これが長女。距離計は無く、目測機。テッサー、ノバーF2.8コンパーラビット。又はプロンター。
50年、次女コンテッサ533/24。テッサーf2,8コンパーラビット。
ドレイカイル距離計、セレン露出計付。
52年、3女コンチィナ35,523/24。テッサーF2.8シンクロコンパー又はノバーF3,5プロンターSV。一般形単独距離計付。


コンテッサ3姉妹。当時のレチナ等と異なり、縦開き。イコンタ66の小型版。コンテッサはスーパー6ユニバーサルの小型版と言える。
とは言え、レンズはテッサーF2,8。当時、レチナも、ビトーもF2クラスのレンズ付きを出している。
イコンタ35は50年よりアクセサリーシューが付いた、後期型となる。後期型には、クセナーF2,8付が有り、これは珍品。
私のコンテッサ。セレンは瀕死状態。前の持ち主がレンズを弄り、中玉の位置がずれていた。OHして生き返ったが、露出計は当てにしない。


こいつのコマ送りは特殊。パーフォレーション部をギアで5コマ動かす。
フイルムを左右逆に装填。巻き上げは底面である。
その為、空シャッターは裏蓋を開け、ギアを動かす必要がある。
ペット35ご存知ですか?フジペットの135判。
59年中学生用に開発。こいつはイコンタ35を手本としている。
コマ送り、ファインダー、レンズ共よく研究している。
フイルムは普通に装填。巻き上げは上部。固定鏡胴カメラ。
シャッターこそ200sであるが、写りはノバー付きに劣らない。


120の方にも、コンチィナに当たる物がある。イコンタV、メスイコンタとも呼ばれる。
51年69メスイコンタ524/2ノバーF4,5又はf3,5プロンターSV付。上級機にテッサーF3,5シンクロコンパー付。
単独距離計、巻き止め装置付き、襷は弓型。
私の個体。ノバー4,5付。当時のカラーフイルムに対応した、コート付のノバー、現代のフイルムでは赤に寄る(コート付のテッサーはどうなんでしょうね?)
距離計が本体作動。保持はスーパー69より良い。
当時スーパー69Xが併売されていたので、普及品と言った位置付け。
同じく51年66メスイコンタ524/16ノバーF4,5プロンター又はテッサーF3,5シンクロコンパー付。
此方は、巻き止め装置が無く、赤窓。
その後66の方は54年スーパーイコンタV531/16、56年スーパーイコンタW(セレン露出計付)534/16と続く。
これらは、イコンタ66より少し小型のRF機。スタートマーク方式。
スーパーイコンタの名が付くが、普通のスプリングRF機。本家のイコンタではなく、従弟?往年のスーパー6が持つ、重厚感が無い。
60年頃販売終了。もはやテッサー付きと言えども、スプリングカメラでは、他社製品に対抗できない。
コンテッサも固定鏡胴となり、伯爵令嬢から、おばさんに成り下がる。ツアイスイコンタの終焉である。


フジが写真機製造を始めたのは遅く、戦後である。
48年。TA、B。AフジF4,5、B3,5ロータス(〜200s)
自社製光学ガラスを使った、イコンタ6のフルコピー。蛇腹、巻き革はイコンタに劣るが、本体、レンズは、ほぼ差が無い。
52年。UCレクターF3,5セイコーラビット(〜500s)
全群移動、フルコートレンズ。軍艦部が流線形。目測イコンタ6を追い越す。レクターはテッサーに劣らない。イコンタより少し小さく、丸みがある。日本人の手に馴染む。
55年。スーパーフジカ6。フジナーF3,5セイコーラビット。
距離計連動、スタートマーク方式。54年のスーパーイコンタと、何ら差が無い。手に馴染み、作動感も、スーパーイコンタを超えている。
56年。セイコーMXと成り、ストロボ対応となる。
父がこれを買ったとき<国産最高のプロ仕様、ツアイスイコンにも劣らない>と自慢していた。父がニコンSを買ったので、私の物に。スプリングカメラ初体験。
66スプリング。これがフジ最後の製品。先のペット35を含め、フジは、イコンタを追従、これを追い越した。然し、既に、スプリングの時代は終わっていた。
大学生の頃、スーパーフジカぶら下げ、東京の下町を撮っていた。
横で、げた履き、長髪の青年。同じような写真機で撮影していた。
後に、彼は写真集を出す。私は腕の差を感じた。
彼の写真機は、父親のスーパー6だった。
アラーキーは写真家と成り、私はイコンタコレクターと成った。


テッサーは薄く小さく反射面が少なく、ブローニーフィルムではこれ以上明るくしても平面性がネックですし、フォールディングカメラにはよい落としどころかと思います。多分ツァイスイコンもそう判断して最高級機に採用し、それより多数枚は敢えて外していると想像しています。
考えてみるとツァイスイコンの沈胴カメラにはコリブリのビオターとコンタックスのゾナーというf2以下のレンズがありますが、蛇腹ではf2に相応しい精度が保てないとの判断もあるのかもしれません。
テッサーの画質についてもツァイスイコンの絶対的な自信を感じます、が現代の目で見れば、色々と瑕疵が目に付くのもやむを得ませんね。隅々まで精細な画質を求めるなら絞り込みは必要になります。
スーパーシックス(左)とスーパーイコンタ69III型(右)


66が結構スーパーサイズなんですが。
これらに較べてセミ判は非常に小さく感じられます。
66はドレーカイルを立てなくて良いので開くとすぐさま撮影態勢に入れて速写性が高いですね。


ただし私がよく撮影する夜景:多分当時は暗いところで撮れる利点があったのでは:ではなかなか捨てがたい性能だと思いますが...
スーパーシックス、テッサー8cmf2,8開放、1/50、手持ち400ネガ
但しこれと同じ構図でプリモフレックスのトプコール7.5cmf3.5で撮影した画像はこれよりかなりシャープ。
でも、2/3絞り違いますし、ISO400を使う限り街の夜景ではf3.5とf2.8に手持ち出来る境目があるように思います。やはりf2.8は魅力的です。
ISO800が常用できれば、f3.5やf4.5でもいけるんですが、一般的なフィルムではありませんし、滑らかな画質かどうかは人によって気になるかも。


二眼式連動距離計の高倍率/高精度
単独距離計機の操作性の高さ(大半は目測で撮影し、微妙なときだけ距離計を読むといいかと思っています。常時距離計を使うという強迫観念に囚われると煩雑なカメラと誤解されてしまうでしょう)
1眼式連動距離計の速写性
いずれも捨てがたいし、利点を自在に使い分けるのが理想です。
スーパーシックス 8cmf2.8開放


<鷹の眼テッサー>と呼ばれ、硬く精密画像と思われている。
然し、本家ツアイスの物。柔らかいが、芯はある、と言った所。
確かに中心部は精密ですが、隅は流れている。但し、隅までなだらかに流れ、全体としては、柔らかさがある。
スーパー6。
1つ目は、私の知る限り、最高のスプリングカメラだと思います。
でかく、重さもある。それが幸い、作動性が良いので、手持ち25sまで行ける。400フイルムで開放なら夜景も十分。
私の個体。2つ目F3,5ですが、何とか夜景も。
ドレイカイル距離計。レンズが前球回転だから成せるもの。
(私の個体。購入時本体側のプリズムにカビ。ほとんど当てピンで使っていた。OHしてから、素晴らしさを知った)
テッサーを前球回転にすると、遠景は良いが、近距離は、隅の流れが目立つ。その意味で、F2,8が限度だと思う。
1つ目か2つ目か。
私、1つ目スーパー6は持ってない。但し、使い慣れたスーパーフジカ6がある(ほぼスーパーイコンタ)
比較したことがあるが、フジカの勝ち。日本人サイズ、フルコート全群移動、スタートマーク。加えてフジナーは、富士フイルムとの相性が良い。
但し、年代の差がある。創造と模倣。日本人は、模倣から改良するのがうまい。としか言えない。
夜景。
フジの距離計では、開放が必要なほどの光では、近景についていけない。この点ドレイカイルの勝ち。但し、2つ目はファインダーが小さいので、全体像が?加えて、ノンコートテッサーでは、明かりに結構ハレーションが出る。
参考画像。スーパー6F3,5解放25sASA400
L版で上部を焼いたものをスキャン


戦前35mm用の5cmf2.8クラスも、f3.5に較べてそういう印象で、戦前型に限っては私はf3.5のほうを選びました。
しかし戦後コンテッサの45mmf2.8は設計とガラスが違うのか、開放から見事にシャープで驚かされました。
この路線で中判も製作してくれれば良かったのにと思いますが、コンテッサ世代の中判用大口径テッサーはスプリングカメラに装備されませんでした。
(ハッセルブラッド1000F用のホットグラス80mmは新世代?ロライ2.8Aは旧世代?)
モスクワ5(右)です。
最近は綺麗な個体が安価なので手を出しましたが、無限が少し来ていないので調整しようと思いつつ放置状態です。
インダスター105/3.5は定評がありますが、実力は未だ味わっていません。
満足できる性能が出れば、使い倒そうと思っているのですが....


前玉回転の両端は球面収差が増えてしまい、それは近距離側のほうが著しいことになります。
その結果柔らかいフレア;逆に言えばコントラストの低下と,像面湾曲による周辺画質の低下をもたらします。
さて、それをどうするかは何とかと鋏は使いようでして、絞れる条件なら絞れば球面収差は減少し深度は深まり解決しますし、フレアを知っていてしかも許せるならそういう写真にしてしまう(開き直ってしまう)手もありますね。
スーパーシックス8cmf2.8開放、最短


小耳にはさんだ噂ですが。
モスクワ4までのインダスター23は110mmF4,5。5の24は105mmF3,5。元々モスクワは、初期型イコンタ69テッサー105mmF4,5のフルコピー。
ドイツの敗戦に伴い、ツアイスの人材、光学ガラス、レンズ、工作機材を没収。これらを活用して、組み上げたもの。これはキエフも同じ。
初期のキエフは、ドイツ人技術者組み上げ、その後、徐々にソビエト技術者が組み上げていった(ドイツの技術者が組み上げたのがノーネームコンタックス?)
レンズ交換が前提のキエフは、組み上げ精度が必要。
然し、レンズ交換を考えないスプリングの場合、そこまでの精度を必要としない。加えて、蛇腹があるので、個別調整すれば、何とかなる。
レンズの組上げは、105mmより110mmの方が簡単(105mm基準で組み上げ、106mmに成っても無限は出る)単なる噂ですが。
5の軍艦部に4の表示が有り、110mmの物を見たことがある。
5の襷、蛇腹は4迄の物と同じ。耳を傾ける根拠はある。
個別合わせしていたのなら、一度弄ると、再調整が必要。
但し、上記のような状態なら、無限を出すのは簡単と思います。
思うに、一番難しかったのは、ドレイカイル?私、ドレイカイルがスムーズに動くモスクワを見たことが無い。ここに誤差かあり無限が出ないのなら、難儀なことになる。


なんといっても軽く、距離計連動と自動巻き止めが付いている66判スプリングでは最軽量クラスかと思います。
戦前型の反動が出た感じ・・でしょうか? その辺も妙にツアイスらしい感じがします。


私個人のイメージですが、貴族のイコンタ、庶民のネッターです。
貴族のイコンタは、戦後も残ります。
52年のスーパー6BX533/16。57年まで販売されているので、スーパーイコンタと併売されていた。56年に露出計付のスーパーイコンタ534/16が販売された後、消え去った。
スーパーイコンタ。折りたたむとコンパクトになる、スプリングカメラの基本に返り、本体型から、設計、露出計を含め、すべて装備。
重厚なものがお好みなら、BXを。軽快なものをお好みならスーパーイコンタを。いかにもツアイス。
時代は既に、コンタフレックス、ライカM3。ツアイスもスプリングカメラに将来はないと思っていたのでは?その意味で、イコンタ愛好家への、最終バーゲンだったのかも?
私的には、正当庶民派、潔い、シグナルネッター518/2,518/16が好みです。


ツアイスのカメラ。全てにコードNoが付く。
型式/フイルムサイズ、と成っている。
フイルムサイズ。69判2、66判16、645判数字無し、43(ベスト半切)18、ライカ版24。
型式。イコンタ520、イコンタスーパー530、ネッター515、ネッターボブ510、シンプレックス511、イコンタ35,522等。
その後の改良、二重露出防止、露出計などにより、型式は変化。
イコンタ。29年520、38年521、51年523、52年524
スーパー系。34年530、38年531、同38年532、39年533、55年534。
ネッター。34年515、51年517、53年518。
メスイコンタ524、スーパーイコンタ531、534、ネタックス513、これらは、欠番を当てている。更にコンチナ532、コンテッサ533。
戦前の、ツアイス本社(イエナ)で製造されたレンズには、個別Noがあり、ほぼ記録が残っている。テッサーはほぼ本社製造であるが、3枚玉は委託品もあり、委託品はレンズNoがない。型式優先。
30年922488−1239697
31年1239699−1365582
32年1364483−1389279
33年1436671−1456003
34年1500474−1590000
35年1615764−1752303
36年1674882−1942806
37年1930150−2219775
38年2267991−2527984
39年2527999−2651211
40年2652000−2678000
41年2678326−2790346
42年2800000−以後の記録は、戦火で残ってない。
戦後の物は、ツアイス分割の為、一部概要が残っているのみ。
イエナ
45〜49年3000000−3200000
49〜52年3200000−3470000
52〜55年3700000−4000000
オーバーコーヘン
46〜51年10000−500000
51〜53年500000−1100000
53〜59年1100000−2600000
型式NoとレンズNoを組み合わせると、イコンタ系の型式、年代がほぼ確定できる。
例えば私のスーパーセミ。531、2065〜は37年式、二重露出防止装置の付いた初期型。
セミイコンタ。520、1907〜は36年製造。二重露出防止装置なし、とわかる。
尚、私の記載した名称は、日本式。アメリカでは、43判ベビーイコンタ、645判A、66判B、69判Cとしている。
注1、3枚玉でもツアイス製造の物はNoが付く。と言うことは、レンズNo総数は、テッサーだけでなく、ツアイス製造の3枚玉を含む。
注2、逆にロライ等の汎用テッサーを使った物は、販売年が合わない物もある。
注3、戦後の製品。イエナ製とオーバーコーヘン製が混在しているので、レンズNoのみでは、年式確定できない。型式を優先。
注4、戦後直ぐ(〜49年頃まで)の製品。戦前のレンズ、残った部品を組み合わせたもの(イコンタにネッターの襷が付いた物等)がある。
これは、型式を含め、後の改造品か否か、確定できない。
注5、オキュパイト。戦後すぐの物、他社製品には<連合国占領地域><ソビエト占領地域>と記載がある物がある。ツアイス製品にも、可能性はあるが、私は見たことない。


http://nikomat.org/priv/camera/ikontasix/index.html
先に、スーパーセミに関する、詳細なレポートを挙げておられた。
重複しない範囲でと、イコンタ系のレポートを始めた。
れんずまにあ様が、私の持っていない、1つ目スーパー6、モスクワを追加してくださった。
更に、今回の最終機、スーパーイコンタの詳細なレポート。
後は、最初期型のイコンタ69、66イコンタ(スーパーでない方)、シグナルネッター。この辺りが加われば、ほぼイコンタ系の百科事典。
皆様のご協力のお陰です。


作例写真が見事な画質で、流石は戦後のさんはんテッサーです。
最短撮影距離の件は、f2.8つきの531/16が長すぎるので専用コンタメータを探しているのですが、特に捜索している戦後型クロームには全く遭遇しません。オートアップが存在するならそれでもいいけど、前玉回転だから手軽にはならないでしょうね.
ご紹介のIII型531,IV型534は1.2mならば,まず実用的な距離なのがいいですね。
ナースマン様、最初期のイコンタ69はテッサー105/4.5つきを一時所持していましたが、残念ながらだいぶ前に手元から離れてしまいました。
非常にコンパクトで軽量、精度が高く、評価できる機種です。
さてf3.5の高画質は捨てがたいのですが、やはり私はf2.8級に目がいってしまいます。
近所にオリンパスクロームシックスがあるので何時も飛び降りそうになっては脂汗をながしています。


やはり同じテッサー型のレンズと言っても,本家本元ツアイスの本物は違うなと思わされることが多いです.戦前の7cmのやつも相当いいですし,105mm F4.5 はイコンタでなくエンサインの古いカメラでの経験ですが非常に良いです.ご覧の通り戦後のf3.5はシャープネスや像の均質性が高く,さらにコーティングもよいのでカラーでも性能を発揮するだろうと思います.スプリングカメラは戦前のものにも面白いものがたくさんありますが,このコーティングのことのほか,フィルム面の安定性の点でも新しいものは進歩が大きい気がしています.
最短撮影距離はやはりオートアップが手軽でいいですが,前玉回転では厳しい部分がありますね.スーパーバルダックス用があればよいのですが,これはさすがに存在しなさそうです.
F2.8級は上記バルダックスのほか,やはり最終的にはマキナ67にとどめを刺す感じですが,これは結構重いのが玉に瑕です.F2.8級が少ないのは,やはりシャッターが一回り大きくなるのを嫌ったものが多いのかなと思います.
個人的には,撮影枚数のこともあって6x4.5判のカメラを最もよく使うのですが,一眼式距離計と自動巻き止め,多重露出防止を備えていて軽いもの,というのがあまりないのが残念です.とはいえ急いで撮影するわけではないので,いろいろ買い漁ったけど,セミイコンタのバランスの良さを再認識しているところです.初期のものは7cmで,ほかよりちょっと画角が広いですし.
ドレイカイル連動距離計のコンテッサ
単独距離計のコンティナ
目測のイコンタ35(正式名称はIkonta 522/24)がある。
ボディはほぼ共通で、レチナIより重厚。
自動巻止め、二重露出防止。
私の個体はノンコートのクセナー4.5cmf2.8が付いていて、レチナIよりレンズの突出量が抑えられています。
おそらく戦後直ぐにノバーの供給が途絶えた際にストックのクセナーを入れたものかと。
単なるXenarならレチナで十分ですが、レチナは50mm。イコンタの広角で明るい45mmf2.8は貴重です。またシャッターは1/500-1、Bのコンパーラピードが奢られています。
コンテッサと共通パーツが多いようですが、コンテッサより前蓋が平らで、ベッドを開くだけで正立します。背面のつっかえ板は要らないので裏蓋はシンプル。
コンテッサは指をシャッターの下に入れて多重露光することができますが、イコンタ35はフィルムを入れるか裏蓋を開けて送り歯車を手で進め二重露光防止解除しないとシャッターが切れません。
撮影操作はコンテッサと同じで、構えて左下ノブで巻き上げ、シャッターをチャージし、レバーでレリーズ。操作感は最高速1/500アシスト以外のポジションでは軽快です。
試写しようと三脚を出したら、このカメラ三脚穴がどこにもないので吃驚しました。コンテッサは前蓋の下にあります。巻き上げカウンター機構が収納されている下面には設置できなかったのでしょう。
しかし堂々と三脚穴を省いたカメラは初めて見ました。


れんずまにあ様、イコンタ35にも、三脚穴あるんですよ。
上部の右。フイルムインジケーター表示と逆の方。
真ん中に、切り込みがあると思います。
コインを使って開くと、三脚穴があると思います。
本体を上下逆にして、三脚使用になります。
れんずまにあ様の個体。アクセサリーシューが付いた、後期型ですね。
前期型は、戦前の48年製造。テッサー付きとノバー付きが有った。


流石はナースマン様です。ご教授頂き有り難うございます。
コンテッサなどと較べて軍艦部、特にカウンターがない側はマイナスネジだけで寂しいなあと思っていましたが...
折角スローが充実したコンパーラピードが付いているのですから、三脚穴なしでは矛盾しますものね。
ps.コンテッサ用のコンタメータが装着出来る事を確認しました。コンタメータは単独距離計ファインダーなので、イコンタ35が距離計無くても全くコンテッサと同じように近接撮影できます。アクセサリーシューの位置が1cmほど下がるので、どの程度視野が影響されるかテスト中です。


105mm、F4,5ノバー付き。弓型襷。ボデーシャッター。オプチカル透視ファインダー。250sコンパーシャッター付。
仕様から、38年制と思う。実は私、先に挙げた、同年制のネッター69を持っている。これは、如何にもネッターと言う普及品。
しかし今回の物は、ネッターとは思えない高級品。
37年までは、F4,5テッサーの付いた物も有った(襷は波型。透視ファインダー)が、38年には無くなった。
38年当時、最高級のネッターである。又、私にとって、初めてのノンコートノバー。
ASA400フイルムなら、100sでF11。目測でも5m以上問題ない。最高速250s。現在のフイルムにも対応している。
これが何と2160円。レンズ。拭き傷はあるが、カビ、曇りは無い。
コンパーシャッター。ほぼ問題が無い。前の持ち主が手を入れていた?
蛇腹。劣化は有るが、光漏れはない。イコンタ系の蛇腹は、ネッターと言えども、ボロボロの物を見たことが無い。
張革。痘痕も有り劣化。塗装。剥がれ劣化している。
可動部分に注油。張革、蛇腹にレザーコートを塗り、1日養生。磨く。
塗装。幸い黒枠。プラモ用のエナメルで、ハケ塗。
状態は、問題無くなった。最近フジGS645Sを持ち出したが、大きい。その点、ネッターは畳めばはるかに小さい。
重さも、GSは770g程であるが、ネッターは690g程。スーパーイコンタ69、スーパー6より軽い。私にとっては、理想的かも?
後は試写のみ。でも69の撮影は中々大変。
やっと、試写が上がった。今の世の中、69焼くと1月かかる。
100s、F8。コートが無いレンズ。古典的な画像である。私の好きな画像である。
何故か縦に取り込まれた?PCには横画面で取り込んでいるのですが?
よくわからない。このままですみません。


このタイプの機種は良く判らないので知らなかった事が多く大変興味深く拝読しています。(…手を出すには難しそうです。)
ノバーレンズに興味が有って色々と調べているのですが、No661と663の画像はどうやって撮影されたのでしょうか。
2枚の画像はサイズが異なっているだけで、同じ画像データの様です。(パナのFZ-30で撮影したとデータが出てします。?)


画像も、別投稿したものです。今回、PCに取り込んでいた画像を、組み合わせて投稿した。
どうやら、比較の為、デジカメで記録したものを、混入させたようです。削除しました。
当時、セミイコンタはフイルム軸より光漏れ。セミネッターはシャッター粘りを、調整中。当時は、ブローニーも豊富だった。
一応、本来の画像も掲示しておきます。


先日、2160円で手に入れたネッター69。赤窓のシャッター。見たことのない、初めての形。
長方形のでっぱりの中に、丸形のシャッター。他の仕様から、ほぼ38年と限定できる。
同年式と思う、先に持っていたネッター69は、六角形のシャッター。
同じく同年のスーパーイコンタ69。金属の丸枠の付いた丸形2個(先の比較写真参照)
どちらとも違うので、初め他の部品を流用した改造品?と思った。
然し、ネット検索していると、同年式(レンズ、シャッターも同じ)ネッターの動画が有った。同じタイプの赤窓シャッターであった。
更に検索していると、それ以外にも、同型の物が有った。
初期型のイコンタは赤窓のみでシャッターが無い(34年頃)
長方形の中に、丸形のシャッター。これが、赤窓シャッターの最初の型(36年頃)
イコンタ69は、セミ判兼用。戦前のフイルムには、セミ判の枚数表示が無い。
69の物を2度出しするので、赤窓が2つ。金属の丸枠が付いた丸形。
セミイコンタ、セミネッター共に同じ理由で、69と同じ、金属枠付き丸形2個。最後が、六角形(戦後の物も同じ)
六角形に成ったのは、37〜38年頃と思われる。
ネッターは、イコンタの型落ち部品を使っている。ロットによる個体差が在る。
戦後。フイルムに、セミ判の枚数表示が付いた。セミイコンタ、ネッター共に、六角形1個に成る。
因みに、37年のテッサー、コンパー付、波型襷のネッター69(これが最上級のネッター)これも、長方形の中に丸形。
私の物は、38年F4,5のノバー、コンパー付、弓形襷(38年には、テッサー付きは無くなっている)
私の、もう1台のネッター69。F7,7ネッターレンズ、テルマシャッター付、普及品。
此方は、先に述べたように、六角形。同じ38年でもこちらの方が後期の製品?と思われる(先に述べたように、ロットによる差が有るので、断定できない)


ツァイスイコン製、戦前型の近接撮影用単独距離計。
1341はスーパーイコンタ6用で、シリーズには1339テナックスII,1342スーパーネッテル&ネタックス,1343コンタックスI,II、1340コンタックスIII用(電気露出計分パララックスが大きい)があった。
1341は、70cm、50p、20pの3距離に対応した円筒状の偏角プリズムをコンタメーター距離計本体前面のソケットに交換挿入し、それぞれの焦点距離のプロクサーレンズをカメラレンズ前面にかぶせて使用する。カメラ本体側の距離は無限遠固定。
ファインダーは6x6用に正方形マスクが入っている。距離計はファインダーを兼ねたいわゆるメスズーハーとなっているが、ブライトフレームはなく視野は曖昧だ。
戦前型コンタメーターには上下に俯角がつけられたアクセサリーフットが上下に固定されており、フットをイコンタのアクセサリーシューに差し込む。浅角度側を差し込めば70,50p、180度倒立させ急角度のフットを使うと距離20pに対応したパララックス補正が得られる。


戦前型は、見えは確かに戦後型には及ばないが、20pと異例に寄れるユニットを含むのが特徴である。確かにコンタックス用にも20pはあるが、スーパーイコンタボディは大きく、コンタックスと比べてレンズからアクセサリーシューまでのパララックスが大きいため、俯角も大変大きくせざるを得ず、視野を厳密に決めることは困難だろう。
余談だがフジGS645用近接ファインダーはちょうどはがき大の接写が行えるが、そのブライトフレームは斜めに見込む分台形になっている。50pまではともかく、最近接で斜めに見込むと視野は台形で当然なのである。戦前型はガリレオ型でフレームはないので、余計に撮影範囲は山勘になる。


ところが20pはほぼ1/2倍から1/1.5倍に相当する拡大率であり、当時どのような必要があったか興味がある。
想像だが、葉書や小判の文書の複写を目指したかもしれない。これならコピースタンドがなくても、または壁面掲示状態でも、カメラと被写体との平行を保つよう注意しておけば、あとは中心出しと距離設定はコンタメーターがやってくれるため、機動性が高いだろう。
蛇足ながら(1937年)戦前型1338スーパーイコンタ用は、交換プリズム3種類70,33,20cm、フット1個で角度調整可能。
1339,1340,1342,1343も70,33,20cmクローズアップレンズ共通で、1341のみが70,50,20であった。
戦後型コンタメーターについて、いずれ項を改めて解説するが、少し触れて終わりたい。
戦後は上にも記したように、距離ダイヤル3種切替、採光式ブライトフレームのクロームメッキ製品になった。"439"コンタックスIIa,IIIa用,"441"コンテッサ35用,(形式不明)スーパーイコンタ6(f2.8機)用がある。また距離20cm固定の簡便小型のコンティナ、コンテッサ用もある。
フォクトレンダー連名になって、プラスチック外装、アルバダブライトフレームの製品が出た。これは距離固定ではなく、近接距離計で測距したクローズアップレンズに応じたダイヤルの数値を読み取り、カメラ本体側の距離数値に移し換える機構で、ほとんど無段階変倍になる。


スーパーイコンタ532/16 トライX,絞り開放、
20cmは、合焦精度はひじょうに優秀。深度はほとんどない。実用的にはもっと絞り込むほうがよいが、画面のほとんどがアウトフォーカスの作品も面白い。
50cmと70cmはすこし後ピンだった。これも開放でなければ実用的に問題にならないと考える.


やはり皆様が高く評価している通りの高画質です。
80年代以後の近代的中判と比べると若干コントラストが低く感じられますが、トーンは豊かです。
モノクロであれば現像処理でカバーできる範囲でしょう。
スーパーイコンタ69V(532/2)テッサー105mmf3.5、f8、1/125、T-Max100


戦前モデル。616フィルム、6.5x11cm判。
テッサー120mmf4.5、コンパーラピッドB, T, 1-1/400
20年前に入手、120改造をもくろんでいましたが、手をつけぬままお蔵入り(時々作動はさせていた)
今回120スプール上下に装着して616フィルム室に入れられるアダプターを購入(3Dプリンター製)したので実用可能になりました。
巻き取り側にも入れられるよう4個セットでしたが、616スプールを巻き取り側に使っても良いかも。


616機は魅力的なものが多いのですが、残念ながらフィルムが随分昔に生産中止でそのままでは使用できません。
120フィルムを616機に使用できるアダプタは時々見かけますので試しに購入してみたところ、3Dプリンタで制作したと思しきものが届きました。
5.6x11cmというパノラマに近いフォーマットになります。
どうも530/15には少し径が太いようで、フィルム室に出し入れがきつく、回転も円滑ではありません。撮り進むにつれ抵抗が増えて最後の1枚はダークバッグで入れ直さないと給走できませんでした。少し径を削るべきかも。
それに120フィルムスプールのツバ部分も530/15には径が太すぎることがわかりました。おそらく620ならちょうどいいのでしょう。装填前にツバを落とす、620同様の作法が必要かも。
120フィルムにも問題があります。530/15の赤窓から見える裏紙のナンバーは6x4.5用で、そのままでは11cmまたは12cm送ることはできません。
アクロスの裏紙を使ってナンバーと中間の○で6枚送れるように書き留めたところ、T-MaxやIlfordの裏紙には中間の○がなく、相当目分量と勘が必要でしたが無事6枚重複なく撮影できました。フジ製品であれば、注意深く送れば7枚撮れそうです。
巻き取り側もアダプタと120スプールでもよいのですが、616スプールでもタケノコにはなりませんでした。ただ上下にスペースができるので、取り出しはダークバッグになり616スプールではフィールドで交換不能になりますね。
一番手前のスプールが120用


1台見つけたのですが、当時の私の技術では120に改造不可。
諦めた物です。ぜひ画像が見たいものです。


これは改造ではなく、フィルムスプールの上下に噛ませるアダプターなので、カメラ自体にはなにも触っておりません。
テスト結果があがりましたので、ちょっとつまらない画像ですがご参考に。
素晴らしい解像力、シャープネスです。さすがはテッサー120mmf4.5
右上端の建築が樽状に歪曲して見えますが、フィルムカールの影響かもしれません。
アパーチャーに簡易的にパーマセルで6cm幅の120フィルム用のガイドを貼り付けてみましたが、素材が柔らかいのでカールが防げません。
127フィルムでは時にみられる現象で、次回はしっかりしたレールを考えてみます。


Horseman 45FA
1983年、6x9cmテクニカルカメラ:ホースマンVHをそのまま4x5に拡大したホースマン 45HF発売。
その改良型として、1985年、ホースマン45FAが登場した。重量はVH1.8kg、45HF2.0kgに対して、FAは2.2kgと若干重くなったが、性能は向上している。
大きな改良点は、軍艦部にER-1と共用のズームファインダーを装着するシューが設置され、カメラ前面上部はリンホフテヒニカに見られるような跳ね上げフラップとなり、ライズの自由度が増したことである。
他はVH、45HFと変わらない。
ムーブメントは、前板ライズ28mm、シフト30mm、ティルトダウン15°、アップ10°、スイング15°に加え、ベッドダウン15°
後部ロッド引き出し式ティルトアップダウン10°、スイング10°
後部は国際規格で縦横は上部のロックレバー1本で着脱差し替え式。
4x5のカメラとは思えないほど小型だが、剛性が高い金属製でたわみは全く感じられない。
ところが、10年前に銀塩大判が下落していた時でも、なかなか良い値段をしてますので気軽には手が出ない。
HFと、1995年に出たHDは多少安いけれど、FAは下がりません。
偶々蛇腹がないジャンクを見つけて交渉し入手したはよいが、蛇腹自作は手に負えず10年寝かせていました。
少し前に蛇腹単体が売りに出ていて10年越しに稼働状態になりました。
実際は前板に蛇腹を固定する金属板が必要だけど欠損していて、やむなく760ジャンク(2千円)から部品取りしています。
760は板を自作して復活を期しています。
4x5カメラとしては大変小型で、2.2kgというのは軽い方ですが、小さい分ずっしり密度があり、手がかりがないので取り落としそうになります。
ダイキャストボディは頑丈で、打撃にはトヨCFよりだいぶ強そうです。
それと剛性はリンホフなみで、しなるトヨCFより頼もしい(結果が違うかどうかはわかりませんが)
画像は一番45FAで使いたかったLFトプコール90mmf5.6


スーパーアンギュロンタイプの超広角レンズ。通常90mmf5.6クラスは後玉が大きいため、フロントスタンダード開口部が小さなホースマンには装着できないが、唯一このモデルだけは、後部のスリーブを外すことにより、ホースマンに使用できる。大きな開口部の他社製品あるいはホースマンLシリーズで使う際には、後玉保護のためスリーブをねじ込んでおく。
包括角度105度で5x7をカバーするイメージサークルを持っているため、テクニカルカメラでは余裕でディスプレースメントを行うことができる。
45FAは前面上部フラップをあげることができ、ライズの自由度が高い。


ホースマン45HF発売に合わせて、従来から供給されていた大判用トプコールの設計外観を一新したLFトプコールシリーズが登場した。
いずれも現代的な高性能レンズ。
90mmf5.6:(前述)画角105度の超広角。4x5では35mmカメラ換算で28mm程度の画角であり、一杯にボディのアオリを効かせても、イメージサークルに十分な余裕がある。
150mmf5.6:ホースマン45シリーズの標準レンズとして紹介されたオルソメター型。35mmカメラに換算して45mm程度の画角になる。
180mmf5.6:同じく35mmカメラ換算50mm程度の標準画角。一般に他社のオルソメター型180/5.6は#1シャッターだが、トプコールだけは#0に入っており非常に小型。
210mmf5.6:上2機種と相似形のレンズ。#1シャッター入り。35mmカメラでは60mm相当の準標準で自然なパースがつく。
300mmf5.6:#3シャッター入りの大型オルソメター。8x8レンズボードには装着できず、一旦テヒニカボードに取り付けて、アダプターで装着する必要がある。本来は45HF系ではなくL810の標準と考える方が自然。
旧型大判用トプコールラインにあったテレタイプ270mmはLFラインに供給されなかった。
ホースマン45シリーズはVHとレールやスタンダードを共有する極めて小型のシステムなので、150mmといえども装着したままベッドを他たたむことができない。6x9用のスーパートプコールやスーパーERの中で4x5をカバーできる一部のレンズは装着したままたたむことができるため、即応用に常備しておいてよいかもしれない。


LFトプコールは45FA(45HF, 45HDも)に装着したまま前蓋をたたむことができない。一方、6x9cm用トプコールで180mm以外は装着状態で前蓋を閉めることができる。このカメラは前オーナーが75,105,150の距離指標を設置していて,ER105/5.6は105の指標で無限遠が来た。また65mmf7は、ほとんど75∞と同じ位置で無限が来る。アオリを考えなければこれらの6x9用レンズは4x5をカバーし、即応態勢で活用可能。
装着状態はSuper ER 65/7, 右は同105/5.6


6x9用ホースマン には、65mmから180mmまでのトプコールに対応した位置に色分けされたストッパー が予め設置してあるが、45FAのオリジナル状態ではどうなっていたかわからない。
この個体は3箇所にストッパー が設置されていた。
購入後、先端からLFトプコール180,150,90の無限遠に対応する位置に調整し直した。


45FAはテレタイプ360mmまでは本体だけで無限が来るが、それ以上の望遠または接写では、
シングルレールのため対応できない欠点があった。
これは4x5差し替えバックを外して後部を延長するアダプターで、二段階継ぎレール最大伸ばしでテレタイプ720mmが使用可能になる。
(カタログではニッコールT-ED720/16が使えると明記されている)
もちろん固定には十分留意する必要があるが、従来モノレールビューでないと使えない超望遠がフィールドでの選択肢に入るメリットは大きい。
ホースマンテクニカルカメラは小型化のためレンズボードが小さく、長い延長ボードは蹴られてしまうため、後部を延長する必要がある。
縦位置はアダプターごと差し替える。


TOHO FC45A
1992年、レコードの高級ターンテーブルなどを制作していた東邦機械株式会社が突如大判カメラに参入した。
独創的な、超軽量素材を使用した、わずか1.1kgしかない4x5モノレールビューカメラ。
穴あき軽量レール2種類(30cmと40cm)を直接三脚に固定、最小限度の強度を保ったクランプで、メインスタンダードを挟み込み固定する。
アオリは前後スタンダードでフルアオリが可能。
ライズ フォール シフト スイング(度) ティルト(前後)
フロント (mm) 24(縦13) 21(縦32) 18 25 30
リア (mm) 24 6 20 25 30
ボードは直径10cm円形の東邦専用だが、テヒニカ45用ボードも45度傾けて装着可能で汎用性が高い。
最短フランジは46mm(ピントグラスーフロントスタンダード間は55mm)
ただし蛇腹は袋蛇腹に交換できないので、短焦点でアオリはできない。アクセサリに円形偏心パネルがあり15mmまでの平行移動が可能。
その1.5年後に、二重伸縮性モノレールで長短レール交換せずに短焦点から長焦点まで対応でき、支柱形状が改良されたFC-45Xに交代したが、重量は1.36kgに増加してしまった。


スプリングバックは固定なのでグラフロックのホルダーはとりつけられない。
各部重量軽減のため必要最低限の構造。
リアスタンダードの横位置用と縦位置用のクランプ取り付け溝とスライド目盛が見える。






蛇腹が1種類なので40cmが限界だが、対称型300mmである程度の有限距離が撮影でき、テレタイプ500mmでも焦点が合う。
また近接では対称型180mmでワーキングディスタンス約45cm程度まで寄れる。
短レールと入れ替えるのが手間なので、フィールドで使うにはかなり時間と精神の余裕がないと。その点FC45Xは優れているのだろう。




軽量を優先して、しばらくローデンシュトックのトリプレット、Geronar150/6.3を付けていましたが、非常に抜けが良い3枚玉の良さをもったレンズながら、イメージサークルが狭いので、モノレールの良さを生かしきれない気がしました。Geronarは元々使っていたToyoField45CFLに戻すことにします。
オルソメタータイプならイメージサークルの広さと画質は折り紙付きです。180mm程度までなら重量も許容できるでしょう。最近ニッコールW150/5.6にはまっています。
また小型軽量で大きなイメージサークルといえば、ダゴールタイプが思い浮かびます。
前玉外しの長焦点化も、長く伸ばせるビューカメラで活用できるでしょう。ただし前玉外しの画質は期待できないのでf45程度の絞り込みは必要です。
超広角タイプは、このカメラでは65-75mmクラスでアオリが十分でなく、90mmであれば小型のf8が似合うかと思います。
長焦点はFujinon-C 300/8.5を付けていました。有り余るイメージサークルと、開放からシャープな性能は気に入っています。ただし短レールでは無限しか合わないので遠景専門。テレタイプのTele-Congo300/8も非常に高性能ですが、Toyoで使っていますし、縦方向にかさばります。ダゴール前玉外しでしばらく様子を見てみます。
マクロは...まあこのカメラでは持ち出す余裕はなさそうです。
しばらく使いながら適否を再考察していく予定です。
画像:Rodenstock Geronar 150/6.3


動くものを悪天候で撮る場合はせいぜいISO200に増感しても f8が限度ですのでピントに問題が出ました。それは前後のボードを咥え込む箇所の剛性が低いようで、そのためにフィルムとレンズボードの平行が保てないことです。手で動かすとグラグラします。そのためピントを合わせてからカットフィルムを入れただけでピントが狂うのです。どうやって解決した?かですが、レンズボートとフィルムを取り付けるボードの間の上側に、幅15mmくらいのステンレスの板を渡して、ピントを合わせたあと、その長さの位置でネジで締められる自作の金具で支えて固定することで、ボードの上側がたわむのを防いでいました。
そうすることでピントはちゃんと合わせたのに出来上がった写真がピンボケという事故はかなり減りました。あと、Nikkor M 300mm f9 まではつけられたんですが、ちょっとピント精度が保てないなと思いました。もう一つの注意点はフィルムホルダーを押さえ込むばねの力が弱いので、古くなってちょっと膨らんだりしているフィルムホルダーではピントが甘くなることでしょうか。
でもまあ軽いしバラバラにできるので、気軽に登山にレンズ1本、ホルダー2個くらい持っていって、頂上で組み立てて撮影という使い方が楽にできました。良い機種だと思います。
使い込まれたのですね。
剛性不足は私も感じていましたが、あまり重いレンズやホルダを使わなかったこと、絞り込んでしまうこと、ほぼ水平でティルトかけずに使った(ライズはよくやる)ことで、剛性不足が顕在化しなかったと思われます。
フジノンC300/8.5はよく使いましたので。
前後のスタンダード上端に橋を渡すアイディア、素晴らしいです。私も早速真似してみます。
余談ですが15年ほど前に三脚ごと倒したことがあり、前部のクランプが変形して組み立てられなくなってしまいました。
東邦に修理に出したら、無料で部品を頂戴しまして、感謝しています。


コニカ プレスカメラ
1950年サイモンブラザーズ社がプランジャーによるフィルム給走を行う、個性的な外観のプレスカメラ「オメガ120」を発売。
その後サイモンブラザーズとBerkey photoが合併しコニカに後継機の生産とレンズ供給を委託、コニカはオメガ120の基本構造を踏襲しながらブラッシュアップしたカメラを開発。距離計連動ファインダーは一眼式で90mmと180mmレンズに対応したブライトフレームが常時表示されている。また日中交換フィルムバックではないが、ホルダー部分を120と220に交換可能。
1964年コニオメガラピッド(海外専売)
1965年コニカプレス(1型) (国内用)
1967年コニオメガラピッドM(海外用)フィルムバックが日中交換式となった。135mmf3.5追加に伴いブライトフレームに135mmが追加された。
1968年コニカプレス2 (国内用)
1968年コニオメガフレックスM(6月、海外用)コニカプレスと同じレンズを上下に並べた2眼カメラ。
1975年ラピッドオメガ100、ラピッドオメガ200(海外用) 1981年ごろまで販売されていた。
1979年カメラレンズ白書にはコニカプレス2が載っているが、80年白書にはコニカプレスは載っていない。コーワシックス、ブロニカS2/ECも消えている。
1965年販売。小西六製造。
重量1.9kg(90mmf3.5つき)
広角60mmf5.6、標準90mmf3.5、望遠180mmf4.5をスピゴットマウントで交換。それぞれに距離計連動する。シャッターはレンズ毎に1/500-1,Bのセイコーが組み込まれ、プランジャーによりフィルム給走、セルフコッキングが行われる。オメガ120と異なり距離計は1眼式で撮影速度が速い。
私の機材は海外通販パーツも混在しフルーツポンチなので標準状態とは言い難いがちゃんと撮影できています。
これはプレス2以降の広角レンズ58mmf5.6で、本来は60mmを装備すべきですが距離計の互換性はあります。(実焦点距離は同じなのかもしれません)また外部ファインダーはオメガのマークが入っています。
後継機プレス2は交換バックになり機能向上の代償で100gほど重くなり、所持していない135mm用のフレームが煩雑なので、この1型のほうを手にすることが多くなってしまいます。


販売1968年
製造:マミヤ 光機
重量2.0kg(90mmf3.5、120マガジンつき)2.1kg(+グリップ)
海外で先行販売されたコニオメガラピッドMの国内販売ネーム違い。日中交換マガジンとなり,重量が100g増加した。グリップは1型と取り付け部が異なり共用できない。小西六からマミヤ に生産が移っている。
新交換レンズ135mmf3.5が追加されブライトフレームは90,135,180枠が同時に表示される。側面のフォーカシングダイヤルには、円筒側面に90と135、円盤面に58、180の距離指標がある。


90mm標準用なのですが、フィルター径が46mmで、コニオメガの52mm径に取り付けられません。その径のステップダウンも探すことができませんでした。
ラピッドオメガ本体を買わないと(大馬鹿者)


赤点のところにスタートマークを合わせます。
その時フィルムを進めるのにプランジャーを使ってはいけません。
手動で回します。
その後、バックを装着してキーをLに廻してロックし、窓を見ながらプランジャーを出し入れして1を出します。
ここで注意!自動巻止にはなっていないので、窓を見ないでプランジャー操作していると、終わりまで巻き切ってしまいます。
1が出たらプランジャーを押し込んで、シャッターを切ります
あとは窓を見なくても1回ずつプランジャー往復で1コマ送られます。
フィルムが進んでくると、プランジャーの往復長が短くなってきますが正常です。
最後に、10コマ目にオートストップしますので、最後の1コマを撮影したあと、開閉キー上方のロックボタンでストップ解除して最後までプランジャー操作で巻き切って裏蓋を開けます。








製造:マミヤ 光機
重量1.8kg(レンズなし,マガジン,レフファインダーつき)2.3kg(+90mmレンズつき)
海外のみで販売された2眼カメラ。基本セットはビューレンズ後方のフォーカシングスクリーンに折り畳みフードをもつ。戦前の二眼レフの前段階のような形式で、直視ビューファインダーとレフレックスファインダーに交換できる。つまり二眼レフではない。
ボディ内部にミラーを入れなかったのは、対称型広角58mmを使うためと推察される。
標準セット(90mmf3.5、マガジン120、レフレックスファインダーつき)


ローライなど普通のTLRの直視プリズムを使っていると、正立像と錯覚されるかもしれないが、コニオメガフレックスの直視ビューファインダーは、大判カメラと同じく上下左右逆像のピントグラスに拡大鏡をつけているに等しい。
レフファインダーは、上下正像左右逆像のTLRと同じ見え方である。


すべてのレンズには引き出し式のアルミフードが内蔵されている。
90mmf3.5 重量540g
58mmf5.6 重量690g
135mmf3.5 重量1050g
180mmf4.5 重量1050g
マガジン(6x7、120または220) 重量700g
以前海外で上記のほぼアウトフィットが2-3セット売りに出たことがあり、私は最後の1セットを確保することができた。おそらく米国にコニオメガフレックスで仕事をしていたスタジオがあり、廃業したかデジタルに更新したのだろう。




一般的TLRのようにビューレンズでフォーカシング後にパラメンダーで上に移動するアクセサリーはない。
90mmf3.5の場合最短70cm、プレート1枚で45cm、2枚で25cm程度まで寄れる。
私は焦点板ユニットを持っていないため上下動を考える必要がある。


フレックスと比べて軽量なプレスで使うのもよろしいですが、2眼ファインダーでパースペクティブを確認しながら撮影できるのは格別です。




スタジオの頑丈なスタンドに据え付けられていれば、まだましなのでしょうが。
そこでこういうアクセサリを思い出しました。
マミヤ のM645、マミヤ プレスに使用するレボルビング雲台です。
コニオメガはマミヤ製なんだから、いけるんじゃないか?

