ナガオカウッディ45W
設計発売 長岡製作所 発売年不詳(書物などで検索中)。
標準価格 88,000円
木製超軽量の超広角専用機。(フォトックス6789ワイド のスレッドで紹介しましたが、改めて単独で提示します。)
サイズ21 x 21 x 15cm、重量850g
他の長岡製木製大判(暗箱)カメラと同じく朱利桜材を使った蛇腹機。アオリを前板のスライドに限定している。
4x5インチのスプリングバック専用でグラフロックは使えない。一般的暗箱のスプリングバックと同じなので、
差込型のロールホルダーであってもトヨやジナーなど、シートホルダーより著しく分厚いと挿入が難しい。
(例外:カンボロールホルダーは他社より薄く、挿入可能。おそらくリンホフラピッドロレックスもいけるだろう)
ピントグラスは露出しており、バックのフードはないため冠布が必要。縦横はバックを差し替え。
バックアオリはなく、フロントスタンダードは平行移動のみ、ライズ20mm、フォール20mm、シフト15mm)
フランジバック6.5cm〜15cm
標準はテヒニカ45ボード仕様。トヨフィールドボード仕様もある。
焦点は右手側ラックピニオン、左手側ロックネジ。
平ボードで65mm、凹みボードで多分55mmから無限が来る。
望遠側は平ボードで150mmまで使えるが、ほとんど近距離が合わないので実用的には125mmあたりが適当と思う。
前板が上下左右にスライドし、ティルトスイングはなくストレート蛇腹のみ。
冠布が必要なのはクラシックだが、超広角で周辺の焦点をルーペで見るためには斜めから光軸方向を観察する必要があるため、ピントフードがあっても端が見えないことになり、却って焦点板周辺がフラットな当機種は合理的。
ただカメラの厚みが薄いので冠布を引っ掛けにくい。どこかにクリップで固定したほうが楽だが、今度は三脚ごとひっかけ倒さないよう注意が必要か。
4x5の超広角は焦点距離が長いため、ティルトがないのは被写界深度コントロールに不利で、絞り込みによる被写界深度確保を取らざるを得ないが、動体を止めることは難しくなる。具体的には被写体ブレを防ぐため風読みが必要になる。


かなり無理をして使うことになる。例えばベッドダウンが必要であったり、フォーカシングに専用デバイスを要したり、前板アオリが制限されたり。
そのためか、4x5において65から75mmでは一般には重量級ビューカメラの領域だが、ウッディ45はフィールドでフットワーク良く超広角を活用できる有力な選択肢である。
150mmより長焦点には延長ボードで使用可能ではあるが、この機種だけで全ての被写体に対応するよりも、一般テクニカルカメラのサブカメラとして考えたほうがよいと思う。多分テクニカルで75mm以下を使うよりはるかに快適。
広角範囲を想定した撮影の場合、実際に使用してみると、圧倒的に便利で短時間に撮影が完了する。
画像:作品としては大失敗ですが、65mmで目一杯20mmライズしても全くけられていないことを示します。
ナガオカ45W, ニッコールSW65/4, f22, 1/4, ネオパンSS


1990年代 ワイド専用中判木製暗箱
フォトックス6789というオーソドックスな組立暗箱を小型化した木製フィールドカメラが人気を博しましたが、
超広角撮影時にアオリが不便で不十分という要望に対して、ディスプレースメントをフロントスタンダード平行移動
に限定した広角専用機が供給されました。
この形状は長岡ウッディの4x5ワイド機と同様で、フォトックスは長岡のOEMです。
15x13x9cm、重量540gはシフトできる中判のなかで最軽量でしょう。
フォーカシングは蛇腹、伸長46-87mm。
ライズ/フォール・シフトはそれぞれ1.5cm。レンズ後玉サイズで制限されます。
標準はフォトックス6x7cm角ボード。
テヒニカ4x5ボード用モデル「ワイドL6789」はフロント移動が1cmに限定されます。
天体撮影用に焦点調節機構が強固に固定される「ワイド天体」というモデルがあるそうですが見たことがありません。
縦横変更は出来ず、カメラごと縦に倒します。
後期モデルでは水準器が装備されていると記載がありますが私のにはありません。
手持ち撮影を企図しているわけではなさそうです。
シュー取付の水準器か、またはおおまかな視野確認用に外付けファインダーをという用途ではないかと思います。
金属部分は真鍮無地ではなく梨地金メッキされているので変色しません。
焦点版はグラフロックで脱着する仕様で、ヒンジで付いているわけではないので置き場所に困るわけですが
小型なのでなんとかなります。
遮光フッドはなく、冠布を必要とする、まま大判カメラの操作を要します。
ところが遮光フッドがないため焦点版が面一になり、ルーペが使いやすいのが美点です。


重量級レンズはこのカメラの目的から大きくずれているので問題はないでしょう。
広角側は当時の最広角35/4.5でも対応可能です。
当然、長焦点側には制限があります。
105mmでもボディ単体では蛇腹を伸ばしきらないと無限が出ず、ほとんど近距離は無理です。
でも、長焦点も付けたいなという贅沢な欲求に応えて延長ボードが存在します。
この製品は#1シャッター用スクリューが切ってありました。
しかし困った仕様ですね。何念頭に開発されたかわからないんです。
これだけ延長しても、180は無限でません。
150はぎりぎり出ます。でも#1の150ってほとんどないんですよ。
ウチでは旧ジンマー150/5.6だけでした。結構重いし、使いたくありませんね。
細すぎて、テレタイプの大部分は軒並み装着困難。
せめて#0にすれば、多分テレクセナー180/5.5と、PTトプコール180/5.6は使えるかも。
中間リングをも一個足したら軽いフジノンA180/9が使えるんですけど....


流石に45は1.4kgほどあります。大きいと強度も必要なのでやむを得ない。そのかわりバック差し替えで縦横変換できるのが強み。
6789同様にティルトは出来ない割り切りで、シンプルで使いやすいです。
6789ワイドの立ち位置は、微妙です。
確かに超絶軽量なのは確かですが、それでは使うかと言われると状況を考えてしまいます。
速写性は全くないので、少なくとも私の山行きではコレ一台では恐ろしくストレスが掛かるはず。
軽量スプリングカメラと組む手もありますが、
グラフロックバックを共用すると便利ですから、センチュリーグラフィックか、グラフレックスXLは良い組み合わせかも。
旅行では、もう少し重くても速写性が高いほうが使い勝手が良いはずです。
このようなカメラを使っていると、結果を重視する以外に操作を楽しむ側面もあります。
フォトックスを入手出来て数年、ゆったりと撮影する機会がほとんど失われているのに気付かされます。


ボードは注文次第のようですが、テヒニカ45用が汎用性が高そうです。
イメージサークルを考えるとSW65mmではほとんどシフト余地がないので、SW型75-90mmが適当、最近の包括角度110度を超えるタイプなら72mmでも面白いかも。
小型軽量で用途が限定されますからコレ一台よりも、サブカメラによいのではないかと思えます。




拙文が些かなりともお役に立ちましたら、情報提供者としてこんなに嬉しいことはありません。
高価で重量がある(反面精度は高い)超広角カメラはいくつかありますが、これほど軽量な機種は仰るとおり希有です。
レンズ交換が容易なのも美点です。焦点距離とサイズは選びますが。
>ブロニカ用のレリーズ付L型グリップをつけましたら、これがまたピッタリでした。
これはよいアイディアですね。私はあまり手持ちを考慮して居ませんでしたが、確かに機動性が高まります。というか仰る方法でないと手持ちは無理に近いでしょう。
>入手したカメラにはピントグラスが付いておらず対応策を考えることに四苦八苦しましたが、ホースマンのロータリーバック専用ピントグラスが流用できることがわかりました。
成る程、言われてみるとグラフロックですのでその通りです。アングルビューファインダーを使うことも可能になり、冠布を使用しなくても焦点合わせが出来ますね。
>次は6x9フォーマットで広角60mm(35mm版で26mm)に対応できるファインダーを探したいと思います。
ということは、かなり手持ちを重視しておられると察します。
ヘリコイド機は位相にマーキングすることで目測距離合わせを高精度で再現することができますが、ラックピニオン機では、焦点距離が長い場合は距離指標マーキング可能ながら、短焦点は目盛りが大雑把で精度が出ません。
以前「中判への誘い」サイトで伺った方法を紹介します。ホースマンで超広角レンズを使う際に編み出された方法です。
距離に応じたスペーサーを前後スタンダード間に挟むのです。これだと精度上はヘリコイドに匹敵します。
フォトックスワイドなら前後スタンダードが面一なので、左右に挟めばいけそうですね。
ところで60mmで69カバーのレンズは、コニオメガのヘキサノン(67用ですが多分いける?)か、最近のデジタル用レンズくらいしか存じません。なんでしょうね。
撮影結果があがりましたら、是非ご投稿ください。楽しみです。


はい。手持ちでの撮影を意識していますので、アングルビューファインダーも計画しています。フィルムバックは利便性よりも軽量であることを重視し、マミヤやホースマンではなくGraphic 23を検討しています。距離に応じたスぺーサーを挟む件、参考になりそうです。 感謝感謝。


投稿に全く気づきませんでした。
銘版のカタカナがおしゃれですね。
La-rips様
この写真機で手持ちは格好良いですね。
手持ちは難しいですが、グラフロックバックのようなので、Adapt-A-Roll620に120フィルム詰めて使うと、Pグラスからのテンポが良いかもしれないですね。
このAdapt-A-Roll620はれんずまにあ様に紹介頂き、私は最近入手しました。スピグラで使ってます。


アドバイスいただきありがとうございます。Adapt-A-Roll620ははじめて知りました。これがあればピントグラスを外す手間が省けるのですね。とても面白いアイテムです。フォトックス6789では使えませんが、私もスピグラを持ってますので、考えてみようと思います。
ホースマンのアングルファインダーが手に入り、いよいよ手持ちでの撮影が現実味を帯びてきました。
私が手にいれたカメラはレンズボードが欠損でしたが、ヤフオクで2mm厚のアクリルボードを指定の寸法でレーザーでカットし、好きな直径の穴を空け送ってくれる大変便利なセラーがいました。1枚200円から300円で売ってくださるので、早速、00番と0番シャッターの穴でボードを作ってもらいました。塗装しガタのないよう植毛で厚みを調整すれば、そのまま使えそうです。


着々実用化に向けて動いていらっしゃるようで、拝読していて楽しんでいます。
フォトックスは残念ながらスプリングバックではなく、ピントグラスホルダーがグラフロックで留まっている原始的な機構なので、撮影にはどうあってもピントグラスを取り外してしまう必要があります。
ですから、カットホルダーであっても上下からグラフロック固定になり、それではグラフレックスホルダーかその同等品と同じ手間というわけです。
ですから、もうホルダーを予め付けっぱなしで目測撮影するという動きが出てくるわけであります。
レンズボードを作って頂けるのは素晴らしい。そんなサービスがあるとは全く存じませんでした。用途があれば注文したいです。
例えば今漠然と構想しているのはローライ初期型やスプートニク暗箱内にバッフルを付けたいので、厚紙を切ろうかと思っております。型紙が出来ればアクリル加工量産できますね。
さて純正ボードは金属ですが、黒のアクリルもシャープですね。凸ボードも作れるかもしれません。
私は6789を買う数年前、何用か不明のジャンクボードをごっそり確保し、その中に偶然合致するものがあったため、付属ボード以外に数枚確保することができました。後何種類か、完全不明の小型ボードが残っています...


言われてよくよく見たら、確かに。
スライド式のピントグラス←→ロールホルダーのバックを自作するとか、楽しそう…。
La-rips様
穴あけ付300円くらいはリーズナブルですね。
実は細い縦型のジグソーを購入するかと今計画中です。
本当は、旋盤があればと思っています。ねじ切りができれば、レンズナットも自作できますしね。さらに、あまり知られてないかもしれませんが、実はボードへの穴あけも旋盤でも可能なのです。4つ爪チャックがあれば一番ですが、無くても大きめのアルミの丸棒をチャックして、一面を引きます。その後、ボードを抑えるための捨てタップを端面に開けて、適当なアルミ木っ端でボードを端面に固定してしまうんです。固定するときに、芯を出すのがちょっとだけコツがいりますが、子どもでもできる作業です。
その後、必要な外径の穴をバイトでゆっくりと開けていきます。
中ぐりバイトとか、チップバイトとか高価なものは全く不要です。
バイトの形は、テキストとかには出ていないかも。これが一番大変かもしれません。
グラインダーで自分で研ぎます。
若いころ旋盤、フライスの職工でしたのでウズウズしております。
家内に見つからないようにこのプロジェクトをどう遂行するかが目下の課題。


ヤフオクでのアクリル加工はクリア素材のみを供給してくれるサービスでしたが、頼めばマットブラックにも対応してくれるかもしれません。ただし、その場合は自前で加工用の素材を用意しなければならないとおもいますが。
値段はアクリル素材に加工費込みで1枚300円、2枚で400円、工期は1日でした。定形外郵便で安く送ってくれます。アクリル加工専門の業者もいますが値段はもっと高いと思います。
私はクリア素材で作っていただき、遮光処理を施しました。大判シートフィルムを包装している遮光袋をはさみで切ってアクリルボードの裏面に接着。遮光性は十分です。


・HORSEMANのVH/VH-R用8exp/120 10exp/120 12exp/120
・MAMIYA RB67用
・GRAFLEX ベビースピグラ用GRAPHIC 23とGraphic 22(又はSINGER社の後継品)
の3種類ですが、せっかく軽量でコンパクトなフォトックスワイドなので、私はフィルムホルダーも軽量でコンパクトであることを重視しています。各ホルダーのスペックを比較列記している情報がありませんので、書き添えておきます。
HORSEMAN VH/VH-R用(中判カメラ用)
重量 420g(公称値)
サイズ 143mmx101mmx47mm(公称値)
MAMIYA RB67用(中判用)
重量 474g(実測値)
サイズ 120mmx100mmx47mm(実測値)
GRAPHIC 23 ベビースピグラ用
340g(実測値)
120mmx88mmx45mm(実測値)
てなわけで、一番軽くコンパクトなのはGRAFLEX製でした。使い勝手で言えばHORSEMANとMAMIYAでカウンターがオートで初期化されるのは便利ですが、これは私には大きな問題ではありません。あ!マミヤのホルダーは装着してみたところガタつくことがわかり相性がイマイチです・・・。植毛貼ってきつくするなどの対策が必要のようです。
CLOP様
ボードの穴あけを旋盤でできるのですね。初めて知りました。旋盤屋さんはワクワクしながら作業する方が多いですね。
あとは、ファインダーがあれば手持ち撮影用のフォトックスワイドが完成します。あと一歩です。


ですから、大変面白く拝読しました。
確かに重量ではGraflex RHシリーズの一択ですね。
また汎用性が最も高いのもオリジナルならではです。
さて、以前「中判への誘い」サイトで、ブローニー機の実画面について皆で情報を持ち寄ったことがありました。
もうそのサイトが失われてしまいましたので、今すぐにその情報を提示できませんが、うろ覚えではおそらく国産でもっとも横長な69はマミヤプレス56x84mm。
マミヤプレスのホルダーは平面性に定評があり、グリップも兼ねるのは良いのですがサイズが大きく重量があり、無視できません。(グラフロックではないのでフォトックスには関係ありませんが)
ホースマンは実画面56x82mmで、ほとんど6x8と言っても良いでしょう。
さらにグラフレックスRH8は6x9といいながら最も横幅が小さく、8cmそこそこ(もしかしたら以下)だったのでは。
6x8では、マミヤRB電動68が56x74mmだそうで、6x9との差は確かにありますが、スーパーローレックス67が56x72mmなので肉薄されています。
ホルダーではないので余談ながら、幅9cm近い本当の6x9は、Veriwide100です。赤窓巻き上げだから出来る危ういぎりぎりさですね。
些細な差であるのも確かで、画質に影響しないほんのわずかのトリミングで変わってしまうでしょうし、透視ファインダーだと厳密なフレーミングは出来ませんからやむなく構図を整えるトリミングが必須になる場合もあります。
でも出来上がってきたときの拡がり感は、やっぱり横長6x9ならではの醍醐味ですね。
さて私はよく装填巻き上げ失敗をします。自分を信用できません。
日本アルプス程度の山でも息が上がって頭が朦朧とした時、旅行で置いて行かれそうになって慌ててる時、夜間真っ暗な中でフィルム交換するときなど、無意識で装填してもちゃんと撮影出来る機材をと(他力本願ですね)
なので取り敢えずはホースマン、時間に余裕があればグラフレックスというイメージで捉えています。
マミヤRB用は、RB67をメイン機にしている時に、バック共用目的で選択する以外にはあまり持ち出しません。
ぐらつきますか。もし植毛紙など挟めば、焦点面がずれないでしょうか。超広角では僅かな厚みがズレに繋がることを懸念します。
本当は、グラフレックス操作に熟達するのが一番かなあと自省します。


驚きました。同じ6x9ホルダーでも製品ごとに撮影フォーマットの幅が異なるのですね。規格というものは遵守されていて当然と頭偽なしに思ってしまうのは、私が日本人だからでしょう。
グラフレックス製ホルダーの横幅がうる覚えとのことでしたので測ってみましたら横幅は82mm強ありました。ホースマンとほぼ同じようですね。
参考になる情報ありがとうございます。




単に避けるだけなら用品にシューの下駄(大概はフラッシュ関係アクセサリ)がありますし、
コシナがシュー増設アダプタを出していて、横方向にずらすことも可能です。
あるいはシュー部分だけも売っていて(アマゾンなどで見られます)、ネジ止め、または両面テープ止めが可能です。
ところでロールホルダーの厚みがあるので、オリジナルのシュー位置ではファインダーアイピースに目を付けることは困難でしょう。
以前見かけたグラフレックスXLSWは、ヤシノン21mm用ファインダーを長いシューアダプタで後方へ移動させ、楽に目にあてられるよう加工してありました。そうするとつまみはあまり気にならなくなるかもしれませんね。
そういえばグリップの上にシューありますしね。窮すれば通じますよ...


私もおなじ事を思い付いていましたのでコールドシューを手配しました。パララックスが増大しますので、首振りタイプのシューアダプターをつけてみようと思います。ファインダーは35mm判の焦点距離25mm相当のものを探していますが、ホルダーの厚みに気づきコシナレンダーのアングルファインダー25mmを探し始めました。これだと、ホースマンのアングルファインダーからの移行もショルダーポジションのままスムーズに行えます。それから、もうひとつの候補として、重量100g程度のコンデジをファインダーの代わりにホットシューにマウントすることを考え始めています。1/2.3型センサーのコンデジの場合、24mm相当(35mm換算)でも左右の視野率は90パーセント程度になってしまいますが、十分に対応できます。うれしいおまけは、コンデジの露出計が利用できるということでしょうか。
グリップ上のシューは最後の手段にとっておきます。


プレビュー画像を撮影することも出来ますし、データカードを写し込むこともできるかも。
アングルビューファインダーとコシナレンダーのアングルファインダーとの併用は、もしフレーミングをコシナに任せきるなら大丈夫ですが、ホースマン他のアングルビューと交互に使うと混乱を招きます。
ハッセルブラッド用コシナアングルファインダーで私は大混乱しました。
左右逆像のウエストレベルに慣れていると、正立正像のコシナは逆に動かして、いらいらしてしまいどうにも慣れませんでした。
これは日頃使っているデバイスが何かに依りますので、コシナだけ使っている分には全く問題ないと思います。
でも、真っ直ぐ見るファインダーだと腰高と併用してもそれほど違和感ないのですよ。不思議ですね。


なるほど、混乱するのですね。これは使ってみないとわからない感覚なのでしょうけれど、参考にしてみます。
ひとまずコンデジ案でいってみようと思います。
前後に首を振るタイプのコールドシューを手にいれましたので、倒せばコンデジが畳め、コンパクトになります。
手持ちでガンガン使ってみようとおもいます。


横木製作所 製
近江写真用品販売のハンザフィールドは名称違い、Yokeの名称は木製中判カメラ製作名人、故 横木正夫氏のお孫さんの名前から取られたという。
1990年代と思いますが正確な所は探せず。
組立暗箱の中判専用モデル。グラフレックス規格のロールホルダーはたいてい使用可能。
専用レンズボード(61x70mm)オリジナルは0番穴。1番は無理と思える。
標準セットではコンゴー105/4.5が装着されている。
フランジバック47-195mmで対称型47-180,テレタイプ300mmまで
収納時のサイズはWxHxD: 135x114x67mm
重量760g(公称)
ピントグラスは本体にヒンジで接続され、上部のスライドバーを解除し下に垂らすとフィルムホルダーが装着できる。
ヨークと初期のハンザは、バック部とレールとの接続が1/4円形の金具で、支点に近い所で一点保持するようになっていて、大判暗箱でよく見られるアームによる補強がない。大判よりモーメントが小さい利点で実利的な判断と思うが、次のハンザフィールドIIでは4x5アダプターを取り付けられるためか固定アームが復活した。
同系の小型暗箱は前述の横木氏製作のヨークとハンザ、ヨコギ銘の他に同時期に複数存在し、代表的なものではフォトックス6789、アオリはできないがパンタグラフ繰り出しのワイズ69ハンディ(これも横木製)、箱形構造のよしみカメラJitto69などがあげられる。
このうち、レンズボードサイズは、ワイズ以外の横木製は61x70と共通だが、フォトックスは61x64(オールムーブのみテヒニカ)と互換性がない。ワイズとJittoはホースマン8x8規格。
基本的にピントグラスで構図と焦点を決める構造で、目測に使える距離指標はもちろん繰り出し量の指標もない。
_____________________________________________
中判にあわせて小型化されていても基本構造は大判暗箱と同じなので、まず撮影状態に組み立てるまでが時間が掛かる。日頃から十分に慣熟していなければ、本番ではまごつくどころか組立不能になりかねません。
さらに、1,レンズのシャッターと絞りを開放し構図確認、焦点を合わせ、三脚固定
2,設定絞りまで絞り込み確認、
3,シャッターを閉じて
4,ピントグラスを外して
5,フィルムホルダーを固定し、巻き上げ確認
6,ホルダー引き蓋を抜く
7,シャッターチャージし、レリーズ
その後が問題です。
ロールホルダーなので次の巻き上げは迅速ですが、全く同じ構図で複数枚撮影するとき以外は、引き蓋を差し込んでホルダーを外し、ピントグラスをセットして、1から再びやり直しです。
ほんのわずかに構図を変えても、やり直し。
正直うんざりしないほうがおかしい、というか、大判ではこんなにフラストレーションがたまらないのはカットホルダーを抜き差ししているからで、なまじロールホルダーだけ迅速なのがアンバランスなのでしょうね。
ここまで手間暇掛けるなら大判でいいやとなってしまうのが、入門機の良い所。
写真はコンゴー105/4.5無限位置


サイズのイメージがおわかりでしょうか。105つき、ホルダーなし重量は、OM標準付きより軽いくらい。
さて私がヨーク69を使うかと聞かれると微妙なところ。
同じ手間なら、暗箱は8x10インチを持ち出すだろう。
ワイドカメラとして活用しているフォトックスワイド6789とレンズの互換性がなく、バックを共用するならグラフレックスXLか、センチュリーグラフィックを持ち出すだろう。
一家に暗箱1台ならYokeも考慮できる。フィルムが120の利点が大きいので。
暗箱の練習用としても、ランニングコストが低い。
色々考えさせられる選択です。




フランジバックが短く、包括角度が大きな短焦点の中で、小型軽量かつ後玉径が小さいものが適当です。
しかし、6x9をカバーしつつも十分な短焦点はなかなかありません。
以前に35mmカメラM42マウントに改造されたダゴール7.5cmf6.8を確保しており、大阪の専門店に#0シャッターマウントをお願いしました。大変小型で包括角度が大きいため活用できそうです。
このカメラで標準以上の画角を使うのは勧められません。例えば100mmクラスでも蛇腹を一杯に伸ばさないと無限が来ず、実用的ではありません。アンギュロン90mmf6.8はよい選択かもしれません。
一方#1延長チューブに適合するレンズは珍しく、対称型150mmはチューブ併用でも蛇腹が伸び切り実用困難です。偶々ラパックスにマウントされたノンコートのテレクセナー150mmf5.5が入手できました。テレタイプなら180でもいけそうですが,焦点合わせ範囲は150のほうが広く、ワイド専用機の隠し玉としてはよい塩梅でしょう。#0ですが裏側からホットグルーで貼り付けました。
ホースマン用トプコールは比較的小型なのでボードから外されたジャンクがあれば確保したいですが、ボードアダプターを自作すれば今の手持ちが使えるでしょう。
画像:手前からDagor7.5cmf6.8、Fujinon W105mmf5.6、Tele-Xenar 15cmf5.5


フォトックスワイドにピッタリのレンズが見つかると良いですね。
既に検討されているかもしれませんが,スーパーアンギュロン47mm, f8は如何でしょう? SAシリーズの中では一番軽量コンパクト,写りも良いと思います。テヒニカではフランジバックが短かすぎて標準ポジションで使えませんが,広角用のフォトックスなら余裕と思います。f8で暗く,00番シャッターは開放できず少し不便ですが,ビューカメラでじっくり撮るのは楽しそうです。


SA47/8はきわめて小型でまったく仰る通り一番似合いそうですね。
SA47は単体やボディ込み含めて買ったり売ったり買ったり売ったりを繰り返しておりまして、今は一本もありませんが、経験があります。
リーズナブルなものがあれば、再入手を考えます。
問題は他の#00シャッター同様、オリジナルのフォトックスボードに00がないことです。自作は簡単ですから大きな支障にはなりませんが。
他に、現在センチュリーグラフィックに適合させているアンギュロン65/6.8も超小型で候補ですが、イメージサークルが大きくないのでフォトックスにつける意味がありません。SA65/8はいいですね。リンホフ70ではセッティングに苦労しますから、フォトックスで気楽にシフトを使うのは良いかも。
また、今センチュリーに付けているSA47/5.6は、センチュリーではアオれないため、フォトックスに移植すべきかもしれません。
画像:ゲルツダゴール7.5cmf6.8。買った時はM42ヘリコイド付きで35mm一眼レフ用になっていました。


> 問題は他の#00シャッター同様、オリジナルのフォトックスボードに00がないことです。
そうか,ボードに#00用がないのですね。とすると自作かシムを挟むかですね。
SA47/5.6(XLでないタイプ)やSA65/8もフォトックスに似合いそうです。
大きさは同じ位で画質は5.6の方が良さそう。47/5.6は私も一つ欲しいのですが,今値段が高騰中で...
ダゴール7.5cm, f6.8も魅力的です。小さくコンパクトで画角が広く自然な描写。私のダゴールは12.5cmですが,中判では広角側のメリットが大きいので,10cm以下のダゴールは貴重と思います。


マミヤ光機が開発した二眼レフは昭和23年(1948)のジュニアから始まります。
最初は初期リコーフレックスに代表される様な前玉回転式の機種でしたが、昭和31年のオートマットA3型に至っては
ローライSL66の様なオートマットタイプまで発展しました。
翌年(1957年1月)そのマミヤフレックスが、レンズ交換式のCタイプとして生まれ変わりました。
その後、このシリーズは世界で最も成功したレンズ交換式二眼レフとして昭和58年(1983年)のC330Sまで多くの愛好家
に愛される機種となりました。
Cシリーズ全ての機種に受け継がれているのは、
・ピアノ線を巧みに曲げただけのレンズロック機構
・レンズ交換時に不用意な露光を防ぐ遮光板と連動したファインダーへのインジケーター
・プロ機ならではの2重蛇腹
・後にRB67にも引き継がれるラックピニオンによるレンズ操出し機構。
・装填後でもフィルム平面性の高い純巻きストレートのフィルム走行
・各種アクセサリーに対応する柔軟性
が挙げられると思います。
・Mamiyaflex C Professional
昭和32年1月(1957年)セット価格¥34,000 (105mmF3.5付¥32,910 ケース¥1,090)
マミヤC型の始祖で、頑丈なボディーとシンプルな巻き止め式の巻き上げ機構を持っています。
フィルムセットはスタートマーク式、背面にはまだまだ赤窓も備えていました。
ピントノブは白アルマイトのアルミ製で右手側に一つです。三脚座が小さいのも識別上の特徴です。
・Mamiya PF
昭和32年 (1957年) ¥46,000(80mmF2.8付) ケース付 *という資料が有りますが、一般向けの価格ではなさそうです。
ネームプレートが”MAMIYA-PF”となり、マミヤCの学術/鑑識モデルで、PFはポリス・フレックスの略だそうです。
ピントノブが左右両側に設けられ、三脚座も大型になり、後のC2型のベースになりました。
80mmレンズの操出量に応じた指針がフィルム面上に有る倍率スケール(1:1.4〜1:14)上を動き、被写体とその時
の撮影倍率を同時に写し込むギミックを持っています。ただし、このスケールは80mm専用と聞いています。
・Mamiyaflex C2 Professional
昭和33年6月(1958年) セット価格¥36,500(105mmF3.5付¥35,410ケース¥1,090)
マミヤPFをベースに一般向けに手直し、スタンダード側面に各種レンズに対応した距離指標と露出倍数のグラフィック
を設けました。
マミヤCシリーズの2系の基本モデルで、シンプルさと堅牢性のトップに君臨するモデルです。
ファインダーフードには各種レンズに対応するマスク取り付け用のボスが設けられ、リンクが無い分、レリーズがとても軽く動作する機種です。
・Mamiya C3 Professional
昭和37年9月(1962年) セット価格¥39,800 (105mmF3.5付 ¥38,300 ケース ¥1,500)
(ボディのみでは ¥23,600)
マミヤCシリーズのフラッグシップを担う3系の初期型です。
C2の巻き止めダイヤル式をクランク式自動巻き止めにし、解除可能な多重露光防止機構を持っていますが、まだセルフ
コッキングではありません。ピントノブもそれまでの白アルマイトから黒い樹脂に変更されました。
アクセサリーシューが加わり、ボディーの幅も増加しました。
レンズの固定ピアノ線の向きが従来機種に対して左右逆になり、ボディーテクスチャーも黒革からM字が浮き出た
グレーのビニールクロスに変更になり、経年変化による革の収縮に対して強くなりました。
裏蓋の開閉、レンズロック解除、にフェイルセーフ機構が入り、交換レンズに対する指標類もカラープリントになりました。
・Mamiya C33 Professional
昭和40年4月(1965年) セット価格¥49,800 (105mmF3.5付 ¥48,000 ケース ¥1,800)
(ボディのみ ¥33、300)
ついにラックとリンクを用いたセルフコッキング機能を設け、ファインダーにパララックスと露出倍数補正のインジ
ケーターが入ったC3系の基本を固めた機種になりました。
クランクを止まるところまで時計周りに回し、止まったところで逆方向のクランク定位置まで回すとコッキングされます。
距離指標はスタンダード左右の側面に振り分けられ、中期からは裏蓋を交換する事により120/220の切り替えが可能です。
レンズ交換時の安全ロックも改良されてダブルアクションからシングルアクションに変わりました。
細かなところでは標準的な大きさでは有りましたが、見づらかったフレームNoが少し大きくなりました。
ただし、ついに重量が2Kgを超える堂々とした体躯を持つカメラとなりました。
・Mamiya C22 Professional
昭和41年3月(1966年) セット価格¥40,000 (105mmF3.5付 ¥39,000 ケース ¥1,000)
(ボディのみ ¥24,300)
5万円にもなるC33の廉価版で。ちょうどM3に対するM2の様な位置付けのカメラです。
クランクは廃止され、ラチェット付きの巻き上げノブによる自動巻き止め式です。ボディーシェルはC33と同じですが、
セルフコッキングやパララックスのインジケーターは省略され、C33に対して約300gの重量減となりました。
この時期になると交換レンズに65mmの広角レンズが用意され、独自の立ち位置が確立してきました。
・Mamiya C220Professional
昭和43年4月(1968年) セット価格¥35,000 ( 80mmF3.7付 ¥34,900 ケース ¥1,000)
(ボディのみ ¥22,900)
C2系のベストセラーとなったC220は、肥大したC3系の反省にたって、約700gの軽量化を計った機種です。
機能的にはC22を踏襲していますが、大型化した巻き上げノブに折り畳み式クランクが設けられ、C2系の欠点だった
速写性能の向上を図った機種です。
フードの折り畳みもワンタッチ式になりました。
C3系ではトップヘビーになり易かった中型三脚でも安定性が向上しました。長年作られた事もあって、細かな
バリエーションが有ります(アクセサリーシューが白/黒有ったりします。)
この時期のCシリーズは各種のアクセサリーも充実し、二眼レフのシステムカメラの地位を固めました。
・Mamiya C330Professional
昭和44年10月(1969年) セット価格100mmF3.5付 ¥58,000 (ボディのみ ¥36,000)
80mmF2.8付 ¥53,900 ケース別売 ¥3,400
C33の近代化を計り、C22と同程度の重量ながらクランク1回転でのセルフコッキング(ハッセルブラッドと同じです。)
が可能となりました。 シャッターボタン?が側面と底部2か所に設けられたことも特徴の一つです。
またプレッシャープレート回転で120/220の切り替えが可能となりました。それまではスタンダード両側面に有った
距離表示も6角柱のインジケーターに変更になり、全体の雰囲気もブラッシュアップされて、プロ機の貫禄を備えた
機種になりました。(このインジケーターは交換が可能です。)
セットされた105mmF3.5はDSタイプとなり、二眼レフでは数少ない絞り付きのビューレンズを持ち、被写界深度の確認
が可能になりました。
・Mamiya C330f Professional
昭和50年3月(1975年) セット価格105mmF3.5付 ¥82,000 (ボディのみ ¥53,500 )
80mmF2.8付 ¥79,000 ケース別売 ¥ 3,800
ほぼ完成されたC330の後継機として発表された”f”タイプは、ワンタッチタイプで密閉度の高いファインダー
フードとマグニファイヤーレンズの交換機能を備え、RB67Sと同様なピントノブのロック機構を備えています。
また、C330ではレンズロックダイヤルに設けていた専用のフィルム感度インジケーターを省略し、裏蓋にフィルム
ケースのタブをちぎって差し込むホルダーが設けられました。
名実ともにC3系のフラッグシップといえば、このC330fを指す場合が多い様です。
・Mamiya C220f Professional
昭和57年3月 (1982年) セット価格80mmF2.8付 ¥66,500(ボディ のみ ¥38,500)
ケース別売 ¥ 2,500
ロングセラーだったC220の後継機として、ボディ外装に樹脂を使用し、C330系と極力部品の共通化を計った機種です。
巻き上げノブはボディー側面中央に変更され、クランクも廃止されました。セットされたピントフードには透視
ファインダーが省略されています。
C330Sと同じ幅のボディーシェルを持っていますので、C220よりも大柄に見えます。よくC220Sと間違われます。
・Mamiya C330s Professional
昭和58年3月(1983年) セット価格80mmF2.8付 ¥99,500(ボディ のみ ¥66,000)
C330系の最後を飾る機種です。C330fに対して、ボディー外装の樹脂化を計った機種で、新たにシャッターロック
ボタンが装着されました。
また、それまでのストラップブラケットが、中判カメラでは一般的なストラップラグに変更されました。
C330系はC220よりもフイルムルームの内面反射防止策が高度になっています。このあたりにプロ機としての
誇りが有る様に思います。
レンズ
マミヤCのレンズは、上下ビューレンズも撮影レンズも同じ構成のレンズが使われています。また年代によって細かに細分化できるのですが、大凡のラインナップは以下の様になっています。
初期のクロームタイプのレンズはB〜1/400 のシャッターレンジでしたが、途中でB〜1/500 になりました。
55mm F4.5 Φ46
65mm F3.5 Φ49
8cm F2.8 Φ40.5
80mm F3.7 Φ40.5 (謎の多いレンズで、日東光学のブランド名付きが有ったり、セルフタイマー付だったり。)
80mm F2.8 Φ40.5
105mm F3.5 Φ40.5
105mm F3.5 D Φ46(ヘリアータイプのデラックスレンズ)
105mm F3.5 DS Φ46(ビューレンズに絞りが付いています。)
13.5cm F4.5 Φ46
135mm F4.5 Φ46
18cm F4.5 Φ49
180mm F4.5 Φ49
180mm F4.5 Super Φ49
250mm F4.5 Φ49
アクセサリー
マミヤCシリーズは、進化を経る過程で実に様々なアクセサリー類が発表されました。
ファインダー
マミヤC型は最初からシステムカメラとして考えられましたので、交換ファインダー類には特に力が入れられていて、
ユーザーの用途に合わせて様々なタイプが用意されていました。
・ミラーファインダー
C型の最初期に発表されたファインダーです。1枚の反射鏡とアイピースレンズで構成されています。
ローライフレックスをお使いの方はご存知かも知れませんが、ファインダーフードの透視ファインダーを倒すと、
フード後部のアイピースレンズを通してピント調整と視野の一部が倒立左右逆像で見られます。
このファインダーはまさにこのタイプです。
・ポロフレックス (ポロファインダー)
ダハ(屋根)面を一つもったポロミラーで構成された正立正像のファインダーです。
硝子が詰まっていないので光路長が稼げません。それで倍率は2倍です。全反射面が有りませんので若干暗
い感じがします。
有名な日本光学のパテント表示とマミヤのダブルネームファインダーもこのタイプです。
・プリズムファインダー
35o一眼レフのプリズムファインダーをそのまま大きくした様な構造のファインダーで、ファインダー倍率は
2.5倍です。
経年変化で、プリズム固定部が劣化しているものが有りますが、大きく視認性が劣るわけでは有りません。
・Cds ポロファインダー
ポロフレックスにCdsメーターを組み込んだファインダーです。
先端にCdsセルが付いたアームをファインダースクリーンの視野中心に持ってくるとスイッチが入ります。
ボディーやレンズとは何も信号のやり取りが有りません。単純にファインダースクリーンの明るさを測ります。
DSタイプのレンズを付けた場合、ヴューファインダーの絞りを戻し忘れると露出が変わってしまいます。
ダイヤルメーターの針を〇―と合わせ、その時のダイヤル上の値を読み取ります。
・マグニファイヤ−フード
所謂屋外ファインダーです。ブロニカやハッセルの屋外フードに相当するリジッドなファインダーフードです。
フード側面のダイヤルを回転させると視野倍率が3.5倍と6倍を選択できます。とても軽量なファインダーです。
・Cdsマグニファイヤーフード
屋外ファインダーにCdsポロファインダーの測光系が入ったものです。
アイピースレンズが大きく、露出計を使用しない場合でもとても見易いファインダーです。
・マグニファイヤー
ファインダーの中に入れて良いのか判りませんが、文字通りのファインダーの拡大レンズです。
折たたみファインダーに取り付けて使用します。
5.5倍の視野倍率になりますが、あまりにプリミティブな外観から、用途が不明でお店に転がっている時が有り
ます。
レンズフード
マミヤC用のレンズフードは年代を前後しますが、以下のものが有ります。
・55mm用 上部可倒式
・65mm用 上部可倒式
・80-105mm用 フィルター径 φ40.5
・80-135mm用 フィルター径 φ46
・135mm用 上下レンズ一体型
・180mm用 上下レンズ一体型
・180-250mm用 上部可倒式
(上部可倒式フードというのは、太陽の位置によってフード上面で反射した光がビューレンズに入り、
フォーカッシングの妨げになった場合に、フード上部のプレートを倒す事によって迷光を防ぐ構造
になっているフードの事です。)
フードだけでも色々な工夫がされていてマミヤらしさが伺えます。
パラメンダー
二眼レフなので、撮影レンズとファインダーレンズが離れています。これが近接撮影の際に視差(パララックス)として表れます。
接写の場合等ピントを合わせてから、ファインダーレンズ位置と同じ位置まで撮影レンズを移動させれば、原理上視差は出ませんので、
三脚のエレベーターを利用したりして補正しますが、これをアクセサリーで補正するのがパラメンダー(パラアジャスターなんて呼びます。)
マミヤCシリーズは一般的な二眼レフよりも二つのレンズ間が5mmほど開いていますので、専用でないと補正できません。
パラメンダー”C型”初期型
エレベーターラックの昇降をクランクの回転で行うタイプです。
止まるまで持ちあげて、スクリューレバーで固定するプリミティブな構造です。
コノ字型になっていますが、三脚側とカメラ側のアーム長が異なっています。全体的にはC3系には華奢な印象です。
・パラメンダー後期型
エレベーターラックをダイアルで止まるまで持ちあげて、セットダイアルで締め付け固定します。
1軸式のエレベーターでコノ字型になっているのは”C型”用と同じですが、上下のアーム長は同じ長さになりました。
華奢な印象は僅かに残りますが、頑丈になりました。
・パラメンダー2
ダイアルでリフトアップする方式からレバーでワンタッチでリフトする様になりました。
ラッチが入り固定されますが、スクリューダイアルで締め付け固定できます。レバーの表面処理は初期は白、後期は黒になりました。
何度か、ラッチを外した瞬間にカメラが下がってきて何度か驚いた事が有ります。スクリューダイアルはちゃんと締めた方が良いと思います。
比較的入手性が良いのではと思います。
・パラメンダー3
構造が変わってパラメンダーというよりも、パンヘッド雲台にパラメンダー機能がついている様なシステムです。
カメラ側は板アームが左右から雲台側を挟む構造になっています。
昇降はレバーでラックピニオンを動かし、ラッチとレバー反対側にあるスクリューダイアルで固定します。
マミヤではデラックスタイプと呼んでいます。
でも、Cシリーズ系の中で一機種選べと云われたらC220を選ぶと思います。
大きさに対するストレスも若干薄いです。


はからずもリクエストした形になり、恐縮です。
当家にはC330sの他、C3, C220fがあります。
気楽という点ではC220系が確かによろしいですね。持ち較べると明らかです。
ノブ巻きセルフコック、パラ自動補正は自分でやると割切れば、軽快さを享受できます。機能を絞った普及期ですが、220が使えるのは個人的にポイント高いです。
反面330のほうが繰り出し量が大きいのが個人的に評価対象ですが、最大伸ばしでは三脚にパラメンダーを併用しないと正確な撮影は出来ません。
実写では手持ちで「人間パラメンダー!」と叫びつつ体をライズさせていますが。


こちらこそ恐縮です。
以前マミヤが開いていた博物館の内容と、カタログや取説といったドキュメント類、持っていたり
借りた経験の有る記憶を今の内にと記載しました。
間違っていたらご指摘頂ければ訂正いたします。
それと是非レンズの方にもお力添え下さい。
私の資料だとブルードットの最後期 80mmF2.8(3G4E)がいつまでも出てこなかったり、レンズセクション図が
取説とちょっと違っていたりして今回調べたらアテにならない事に自分で驚きました。
さてCシリーズですが、単純なものほどコワレナイを地で行く様なカメラで、かなりの機種が野ざらし現役で動いています。
レンズにしても、フランジバックがかなり長いので単焦点は不利かも知れませんが、
何か改造で新しい展開が有っても良い感じがします。
C330は何度も購入を考えたのですが、やはりその大きさで躊躇しています。
”999”ゲット!


気に成り、自分でも資料調べていたところでした。
私、マミヤは使ったことが無い。此方の掲示、大いに参考に成ります。
廉価品2眼レフばかり使いきれないし。c33重いし、手に余る。ロライアウトマートもあるし。
物欲が、、、悩ましい所です。
PS)Efunon様に背を押され、雨の中橿原まで走った。
本気で購入を考え、細かく点検。然し、2つ問題が。
1、ファインダー。1作動で開くが、閉じるのが問題。
左、右、後ろ、と遮光版を畳まなければ、閉じない。此れでは初代のロライフレックスと同じ(この個体の問題?)
2、105mmが付いていたが、蛇腹を最大引き出すと、劣化が。バリバリ音まで。
素材が、スプリングのイコンタにはるかに劣る。更に、スプリングより、蛇腹が大きい(69並みのサイズ)
加えて、山谷の折り込みが細かい。此れでは、近いうちに亀裂が?(此方はC系蛇腹の欠点か?)
16800円。惹かれる価格ではあったが、今回はあきらめた。


ご入手おめでとうございます。と思ったら…
Cシリーズは、以前は文字通りゴロゴロしていたのですが、一時よりも数が減りました。
それになぜかメンテナンスをされていなくて、グリス切れでゴトゴトしながら動くモノが多く少し悲しくなります。


こればかりは出会いです。良いものに当たればまた。
おそらく、安価で程度がよいC220f辺りに遭遇されたら、軽いので印象がお変りになるでしょう。
私はレンズの各バージョンを較べたことがなく、一面的な評価ですが、マミヤCシリーズの標準レンズは国産TLRの中でもトップクラス、頭一つ抜けているほどの印象です。
社外品と聞く廉価版セルフコッキング未対応のテッサー変形セコール80/3.7も、私見ながら極めて高性能で、ダメもとでジャンク箱から買ってきた自らの色眼鏡を恥じました。
高級ラインの80/2.8もかなり素晴らしい写りです。
簡易型のC220系でも、原始的なリコーフレックス辺りとは対極のかさばりですが、写りの点からもお勧めのシステムです。


昨年暮れに105mmの絞りの無いレンズを入手しました。
細身の黒鏡胴で、フィルター径40.5mmのレンズです。
調べてみたのですが、クローム鏡胴から黒鏡胴になったばかりのテッサータイプの中期のレンズの様です。
レンズ銘にデラックスタイプの "D" がつくとCシリーズ最高峰のヘリアータイプになる様です。
このレンズは先端が少し大きくなっています。
アンバーのシングルコートで、ちょっと彩度の低いレンズですが、私の茶色のC2に似合うので気に入って使っています。
(元の皮革が縮んでしまって張り替えました。)
さて80mmF2.8ですが、テッサータイプの所謂 ”ブルードット”は素晴らしい写りだと思います。
私もテッサータイプの80mmF2.8はちょっと無理が有るのではと食わず嫌いだったのですが、
近年の硝材の性能が良いのでしょう。これはオススメです。


ネット検索しても情報は多くないけど、55と80の最終期にコーティングを改良したような記載ですね。
私の80/2.8はC330S付属ですが青点ではないようです。まあ中古ですのでオリジナルの組ではないのかも。
セコール80/2.8は従来の3群5枚ヘクトールのような独特の構成を継続していると思っていましたが、良いガラスを入れて接合エレメントを減らしたとすると納得出来ます。
マミヤは標準をガウスに拘らず、New6や7ではオルソメター、RBではヘリアを採用するなど他社に追随しない姿勢で面白いです。
一旦ガウスを使うとRZ110/2.8やプレス100/2.8のように凄い性能を出してきますが。


ブルードットの件は、日本よりもアメリカのユーザー間で云われていた事で、私も存じませんでした。
そこでと思って使ってみたのですが、驚きました。
国産二眼レフではオートコードのロッコールが優秀と云われていますが、二眼レフの写りに現代的なヌケを求める場合があれば
このレンズを一度お試し頂ければと思います。


220はセルフコッキングではありませんがボディシャッターです。
巻き上げは自動巻止め折り畳みクランクつきノブ。
C330系の簡略化ではなく、繰り出し量は220のほうが少ないなど、異なるボディです。
C系の交換レンズは全て使え、比較的軽量軽快に使えるのが特徴でしょう。
セコール80mmf3.7はNo993でefunonさまが触れておられるように、日東光学製と考えられるテッサー型レンズ。
C220専用とも考えられ、セルフコッキング用ラグを持たず、C330でボディからチャージができません。
廉価版レンズですが、描写力は侮れないどころか、大変高性能だと思います。


efunon様のレビューで概ね解説は済んでいますが実機の画像を。
前モデルのC330fに対してプラスチック部分を増やして軽量化したモデル。
機能的にはマミヤCシリーズの中でフル装備のカメラです。
パララックス自動補正バーつき、
レンズロック解除状態ではファインダーに警告バーが出ます。
セルフコッキング、ボディシャッター2箇所。
250mmレンズで2m、180mmで1.4mまで近接できる蛇腹ラックピニオン繰り出し。
1作動クランク巻き上げ、120/220切り替え。
画像のレンズはファインダーレンズにもプレビューのため絞りを装備したセコールDX105mmf3.5、3群5枚ヘリア構成。
少し長めの標準レンズで、ポートレートにも向きます。
繰り出さないと無限が来ないため、驚かれるかも。
C330の標準は80mmより105が推奨されていましたが、C330S末期はディスコンになり標準は80mmf2.8Sのみになりました。


ようやく入手しました。撮影はこれから。
マミヤC系80mm最終型。それ以前の80/2.8はヘクトールに似た特殊な構成でしたが、ここからテッサー型になったそうです。
他の焦点距離にもブルードットは存在するようで、それらは80mmのように特別とは言えず、構成はかわっていないようです。
またこれより後のC330Sに付属する80mmf2.8は、前方から見て銘板が全部艶消しブラック無銘になっていて、それが本当のブルードットなのかしら。


超高価なワイドロライと同等の画角を有する、二眼レフとして貴重な広角。
以前からある65mmと異なり進歩した設計でコンパクトにまとめられている。
やや開放f値が暗いが、2つのレンズ間隔に制約があるためと思われる。
一眼レフよりバックフォーカスに余裕があるが、それでもミラーがあるためレトロフォーカス構成をとっている。
性能は良好で歪曲も少ない。
パララックスには注意が必要だがパースを確認しながら撮影できる。
モデル末期には広角は55mm一本だけになった。
65mmf3.5
C初期からラインアップされた広角。
大きい凹レンズをテッサーの前方に置いた古典的レトロフォーカスレンズ。
古い設計だが画角がおとなしく、性能は良い。スナップにも向くと考えられる。
近接できるが、近距離では象面湾曲や球面収差など性能が崩れるのでマクロとしては使いにくい。
角形の金属製フッドが用意されている。55と65はフッド本体は同じだが、レンズ外径が65のほうが大きいため、クランプ径が異なりそれぞれ専用となっている。
フッドの上部は可動式で、ビューレンズの視野を蹴らないよう斜めに角度を調整できる。


望遠系は135がまず用意され、次に180,250が出た。
180、250は二眼レフでは初めての画角で、貴重。
開放f値が暗いのは、やはり2本のレンズを並べる必要から外径の制約があるためだろう。
いずれも良好な性能で、暗い他は有名一眼レフの同焦点距離に勝るとも劣らない。
ミラーがない利点で、非常にブレにくく画質に寄与している。
専用フッドは180,250共用で、旧型のテイキングレンズだけをカバーする角形金属製と、上下をまとめてカバーする樹脂製がある。金属製は広角用同様に上部は角度調整可能。樹脂製は隔壁は少し斜めに固定されている。
左上下:180mm+樹脂製フッド、右上250mm+樹脂フッド、右下180mm+金属フッド


二眼レフのパララックスを補正する装置。マミヤCシリーズの上下レンズ間隔は、一般的な二眼レフより若干広いので専用パラメンダーが望ましい。
左は新型。クランクで上に上げた時終点でロックがかかる。頑丈でC330に似合う。右は旧型。ジャンクで入手したので部品の欠落がある。調整幅が大きくクランプで固定できるので他機種にも使える。華奢で重量機材では使いにくい。


標準装備のウエストレベルファインダーが基本だが、後部のネジを緩めて簡単にアイレベルやマグニファイアファインダーに交換可能。
右手前はC時代初期の単なるミラーで、アイレベルにはなるが上下左右逆像というもの。正直手持ちでは非常に使いにくいが、三脚で高い位置に設置した時はアイレベルが有利。
右奥は有名な日本光学せいポロフレックス。上下左右正像で、上記より数段進歩している。ミラーなので軽量、これなら手持ちでも使える。ただし像は遠く小さく、ウエストレベルに比べると見劣りする。
左手前はマミヤ製メーター ポロCdSファインダー。基本的にはポロフレックスと同じだが時代が新しい分程度がよく若干明るい。像倍率は同じ。
左奥は高倍率ファインダー。視度調整できるのが有利。
一般的にはウエストレベルが最も使い心地がよいと思うのだが。




No.1 Panoram-Kodak model D
首振りパノラマカメラ、画角112度
レンズ:無銘、単玉メニスカス、焦点距離不明、絞り固定(f11付近)固定焦点(20ft以遠)
シャッター:スリット。テンションにより2段階、fast(1/50)、slow(1/25)付近。
本来のフィルムは105で2,1/4 x 7”フォーマット(6x17cm)6コマだが,現在は105は入手できない.幅が同じ120フィルムで同フォーマット4コマ撮影できる
赤窓巻き上げ。120では、645指標を使い、2、6、10、14を出す。
位置決めには、一応ブリリアントファインダーはあるが中心しか表示されない。
カメラ上面にV字型の線が表示されていて、その延長線の範囲が写る。
素材が木製なので、サイズの割に非常に軽い。
初期モデルはフィルム装填時にカメラ後部を中央から分離して取り外すが、ここに示すモデルDは裏蓋がヒンジで3方向に開くようになった。
120フィルムスプールはやや105スプールより上下に厚いため、装填は少しきつくやりにくい。ちなみに620は巻き上げキーに入らないらしい。
当初の用途は横に並んだ集合写真で、カメラを中心に扇型に整列する。
現在のフィルム感度では、低速すぎるので、レンズ前面に固定絞りを入れるか、後部スリットの幅を狭くするよう設置する必要がある。
とりあえずネガカラーならラチチュードで収まるかもしれない。
エプソンGT700でスキャン可能な6x17サイズが得られる貴重なパノラマカメラ。


シフト中判カメラ
中判および大判カメラの中には、フィルム平面とレンズ焦点面との平行性を崩す(ティルト/スイング)、または光軸と画面中心との関係をずらせる(スライド)を総称しディスプレースメント、広義のアオリ機能をもつカメラがある。
ディスプレースメントは被写体の形状を整える効果があり、古典的なプレートカメラでは、レンズボードを平行移動できる機能は常識的なものであった。その後、大判カメラは構造上ごく薄い被写界深度を絞り込みでカバー困難のためティルト機能は有効で、また主要な使用者である職業写真家が必要としたため、ディスプレースメント機能を発展させていった。
近代的な35mmカメラでは、交換レンズの形で供給されカメラ自身にこの機能をもたせたものはほとんど見受けられないが、中判は大判並みのアオリ機能を持ちながらより携帯可能な発展を遂げ、ひじょうに個性的なカメラが登場した。その中の幾つかを紹介する。
プラウベル69W プロシフト
日本のドイが企画した、ドイツプラウベルブランドの中判カメラ、マキナシリーズに続いて販売された超広角シフトカメラ。
ジャックテイト ハンドメイドシフトカメラ
現在機械によるドローイングを手がけておられる元フォトグラファーのJack Tait氏がかつて手がけた半量産半ハンドメイドの超広角シフトカメラ。
ホースマン SW69
駒村商会が生産した超広角システムカメラ。上下左右のスライドが可能。6x12cmの兄弟機もある。現在はデジタル対応し現役ながらラインは縮小。
アルパS120
スイスのCapaul & Weber社製中判システムカメラ。光軸固定機12TCと、スライド1方向12FTC、2方向12XYのモデルを用意している。
シルベストリ
イタリア製。1980年代にプリミティブなシフト可能広角カメラを発売、改良を重ね現在も数機種のラインアップがある。
比較表を作ってみた。
Plaubel SW69 Jack Tait HorsemanSW69 Alpa12XY Sivestli T30
重量(Finder+47+69付) 1550g 2000g 1850g 不明 不明
フィルムバック 6x9固定 Graflock Graflock Graflock Graflock
120-220切替 Revolving Revolving
ファインダー形式 外付光学+ワイヤー 内蔵光学 外付光学+焦点板 外付光学 焦点板
シフト連動 シフト連動 シフト用マスク +焦点板 純正光学ファインダーはない?)
焦点板つかない 焦点板+縦横手動切替
レンズ MCSA47/5.6固定 MCSA47/5.6 専用ボード交換 専用ボード交換 専用バヨネット
SA65/8交換 (24)35-135mm 35-180mm 35-180mm
スライド量 X13mm, Y±17mm X±20mm, X±25mm, Y+30mm
Y15mm Y±17mm Y+45-25mm (S4は+40mm)
特徴 手持ち最強 三脚最強 高精度 豊富な付属品 優美なデザイン
マミヤプレス派生 アイディアの塊 高価
画像はジャックテイトのスーパーワイド69広角シフトカメラ
・マミヤ 645+Sekor C 50mm F4.0 Shift
・ブロニカ ETR+ゼンザノンEスーパーアンギュロンPCS 55mmF4.5
・ローライ ローライフレックスSL66 シリーズ
・ハッセルブラッド フレックスボディー
・ペンタコンSix+PCS-Arsat 55mm F4.5
・KIEV KIEV88CM+HARTBLEI Super-Rotator 45mm F3.5
・マミヤ RZ67+シフト・ティルトアダプター
・トプコン HORSEMAN 970
・マミヤ プレス初代とスーパー23
等々、カタログ上は可能なものが意外に多いです。
その実、中版カメラのアオリは実際は無限遠が出しにくかったり、ケラレ等の問題があったりして、制約の大きなカメラも多いのが実情です。
個人的には専用レンズがあるタイプが一番楽だと思っています。


追加すると,ペンタックス67用シフト75mmf4.5があります。
ハッセルブラッドF用には、PCテレコンバーター1.4xがあります。
ブロニカETRに供給されたPCSスーパーアンギュロン55/4.5は、後にローライ6008用が追加されました。
ローライSL66用のシフトレンズは、PCSローライゴン75mmf4.5です。ティルトアダプターを併用、ボディとアダプターを互いに反対方向にティルトすることでシフト代用になります。
ウクライナのPCSシリーズの中で専用設計は55mmf4.5のみで、45mm、65mm、80mmは従来66用レンズそのままですから、イメージサークルをファインダーでよく確認しながら、よく絞り込んで使うべきでしょう。
Arsat55/4.5は画質良好です。ティルトはできず水平1方向シフトを、レンズ基部を回転させて全ての方向にスライドする方式です。これは35mm用PCニッコールやクルタゴンと同じです。但しシフトすると漏光する個体があるので注意してください。
また、フジGX680も素晴らしいアオリカメラですね。
これら中判一眼レフ用アオリレンズは、35mmカメラ換算で35mm前後の画角であることが共通で、引きがない建築物を撮影するよりも、大判カメラで行っていた商品撮影でパースを修正する目的で中判を使う用途が主体ではなかったかと想像しています。
35mmフィルムカメラでは、35mmが主流でしたが、ペンタックス、ニッコールとシュナイダーが28mm、ズイコーとEOSが24mmを供給しましたが、さらに広角はデジタル時代まで存在しませんでした。
シフト中判カメラは6x9、6x12で35mm換算20〜15mmに及ぶ広画角でもシフトができるのが特徴で、一眼レフには真似が出来ません。
目的は大判カメラとかぶってきます。
恐らく中判シフトカメラは大変限られた条件を重視する人にしか受け入れられないでしょう。
仕事なら大判で十分です。
本来大判なので意図的に入れませんでしたがカンボワイドもシフト可能で、ロールホルダーと組めば中判ではありますね。
私は随分愛用しました。建築物を含む旅行風景、個人の撮影旅行ではないので三脚を立てる間はなく速写性と多数枚撮影が必要、でも高画質をある程度要求すると、シフト中判広角カメラに行き着くのです。
ホースマンSW69, 35mmf4.5


デジタルを見据えた超小型蛇腹カメラでしたね。大変憧れました。
その延長に、専用マウントにしたアークボディもありました。
ただし、このクラスの中判広角をピントグラスで焦点合わせするのは至難の業ということを、グラフレックスSLや、69ビューカメラで実感していましたので,ヘリコイド目測のほうが却って実用的だと判断し、ハッセルのアオリシステムは積極的購入対象にはしませんでした。
これも書き忘れましたが、一眼レフでも25mm相当までシフト可能なGX680は最高です。ただあれを抱えて旅行するのは私には無理です。


ブロニカS2用のベローズアタッチメントもアオリが効いて、かつインフが出ると聞いていましたが、タイプと機種によってはインフが出ないこともあるそうです。


D, S用ベローズは、他社と同じくかなり近接からしか使えません。
またS2用でもコンパクトベローズも、あと少しで無限は合いません。
EC以後のベローズ2型は,残念ながら少しフランジバックが長くなって無限遠がでなくなってしまいました(ですよね?)が,かなり遠くにも合います(後で確認します)
さてS2ベローズ2型は、蛇腹を一番縮めた状態で無限遠が出ますから、アオリはできません。
75mmで1mに合うくらいに蛇腹を伸ばすと、ティルト、シフトが少し出来るようになります。
接写でパースを整えるためのアオリ機構です。
前板限定ながら、フォール以外の全ムーブメントができます。
無限でもアオリがしたくて、フランジバックが長い短焦点を探し、RB67用50mmはどうかと思いましたが太すぎてマウント困難でした。
それよりもブロニカ用レンズを利用して、ベローズ前板を外し、レンズをくわえ込むような前板をベニヤで作って、袋蛇腹であおれるように加工したことがあります。
結局イメージサークルがそれほど広くないので、あまり実用できずにシフト中判カメラになだれこんでいったのですが。
のちほどベローズの記事を作りますね。


しかし残念ながらこれらの時代にはまだ超広角レンズ技術が十分発達しておらず,いずれも標準画角ですのであまり強いシフト効果は期待できません(使ってみると意外と構図を整えるのに役に立つのは確かですが).しかし様々な高性能超広角レンズが現れた頃には,この種のカメラはスプリングカメラに変わってしまい,シフトが出来ない構造になってしまったのは惜しいところです.また,もう少し後の時代になると,ほとんどのカメラは畳めなくなってしまいました(ビオゴンタイプの登場によりレンズ全長が長くなり,畳むメリットがなくなってしまったということはありますが).
もしトポゴンとかアンギュロンが固定された小型・軽量の広角専用中判カメラが登場していたら,(特に距離計に連動したりシフト機構がついていたりしたら)きっと今でも珍重されているだろうになあ,と思います.もっとも,自作することはできるだろうと思います.一時期,オートグラフィック・スペシャルのレンズをアンギュロンあたりに変えた中版ワイド広角カメラを作ろうとした時がありましたが,入手したカメラがいずれもそれなりに動いてしまうので壊してしまうのが憚られ,そのままになっていますが・・.画角そのものは広がっていませんが,こちら http://shiura.com/camera/avus/ に挙げているように後代の包括角度の大きいレンズにするのも有効かとは思います.
コダック オートグラフィック スペシャルのページにも少し書きましたが,距離計や一眼レフの技術はロールフィルムの登場・普及やフィルム感度の向上と密接に関連しています.昔はカメラは三脚に載せ,すりガラスでじっくりと構図とピントを決めればよかったのですが,ロールフィルムにより速写性が上がり,また感度向上で手持ち撮影が可能になることでそれに対応したフレーミングとピント合わせが求められるようになり,その代わりにシフト撮影機能が省かれるようになってしまいました.結果的に,後のカメラでもシフトをするなら目測か,ロールフィルムホルダを外してすりガラスをどうぞ.距離計使うならシフトは諦めてください,みたいなことになってしまったのは残念な気がしています.理想のカメラの1つは,ファインダ内に水準器がついてシフトの構図も確認できる距離計連動式の小型・超広角中判カメラなのですが,存在しないのではないでしょうか.
まあ広角なのでほとんどのケースでは目測で足り,特にニーズが高い建築写真では距離計などいらないのも確かですが,なにかミッシングピースがあるような気がしてなりません.


日本のドイが企画した、ドイツプラウベルブランドの中判カメラ、マキナシリーズに続いて販売された超広角シフトカメラ。
重量1550g
マミヤプレス6x9ロールホルダー3型にシフトフレームと47mmレンズ,ヘリコイドを固定してある。
120/220切替は圧版を表裏差し替え、カウンターをダイヤルで切り替える。
レンズはシュナイダー スーパーアンギュロンMC47mmf5.6 固定。
センターフィルターはプロシフト専用で、アタッチメントサイズ52mm。(市販の単体47/5.6は49mmなので、シュナイダーの汎用品は取り付けられない)
スライドは構えて左方向13mm、上方向15mmのそれぞれ1方向で、逆方向には軍艦部上面の三脚穴を使ってカメラを上下逆に取り付けることで対応する。
ファインダーはプラスチック製ライツ21mm用に似た光学ファインダーと、メインフレームに格納された前ワイヤーアングル、シューに畳まれた覗き穴を立ち上げて使うフレームファインダーの2通りが用意され、どちらもシフトに応じて方向を変え、多少の誤差はあるが覗いたままが写る。特にフレームは便利。光学ファインダーはシフトしたときの誤差をアルバダフレーム表示してあり、フレームより正確だが、曇りやすい。
バック固定なので、焦点版で確認することはできない。焦点は距離目測しヘリコイドに表示された距離指標を合わせる。
おそらく最も手持ち撮影で機能的な超広角シフトカメラ。バック交換、焦点板をばっさり捨てた分軽量であり、またマミヤプレスホルダー3型を流用したためグリップを別に付ける必要がありません。マミヤ3型はレリーズに二重露出防止機構が組み込まれていますが、私見では困ることが多々あり結局シャッターを直接操作を余儀なくされます。その点プロシフトは二重露出防止機構を外してあり自由にレリーズできるため却って使いやすく思います。
カメラ毎日のテストレポートでは、スライド後の固定には正面から見て右上のレバー一本のみ使われており、フレームのひずみが避けられず、開放絞り近くでは片ボケすると書かれています。実写では片ボケはあまり意識に登りませんでしたが、実用上絞り込んで被写界深度表を使って撮影していました。絞ればひずみは問題無いと考えられます。また絞り込みで超広角につきものの周辺光量低下が目立たなくなります。
開放でもセンターフィルターを使えば周辺光量低下が押さえられるのですが、中心部の露出倍数が3倍、1.5絞り低下しますから、開放f5.6がf9になり、しかも開放ではまだ完全ではなく、光量を均一化するためf11に絞るなら、実質f18でしかも被写界深度は十分ではありません。私はセンターフィルターは使わずf16-22に絞って使いました。目測の危うさがカバーされ、失敗がなくなります。
撮影結果はおそろしいほど高画質、繊細で全紙伸ばしでも粒子が見えないぬるっとした質感、重量を忘れさせる性能です。f22で回折による画質低下があるはずですが、6x9からの拡大率の低さがそれを目立たなくさせてくれました。


エンサインカーバイン オートレンジの所でご解説になっておられたので、きっと追加して頂けると期待していました。
古典的ロールフィルムカメラでの問題点は、ご指摘の通りレンズの広角化が未だされていない所でしょう。
既にDagorなどの優秀な広角レンズはあったものの、主流のTessarと較べて明るさに劣り、当時でもDagorつきは少数派だったと思います。
69はどうしてもサイズが大きくなるので、気楽な携帯は、頭がおかしい私でも躊躇する所です。
645から66で、小型軽量なシフトカメラは夢ですね。
戦後に目をうつしても、645,66の標準レンズつき蛇腹カメラは星の数ほどありますが、シフトを考えなくても広角がついたカメラは十指に満たないでしょう。
エンボイワイド、SWC系、GS645W、645S、GA645W、GA645Z,BronicaRF645, NewMamiya6..GF670Wも入るかな。
ただし645と考えると、変にシフト機能で重量化するより、軽量66-69をトリミングしてしまう手もあります。
しかしそれには、周辺まで余程高解像力のレンズでないと耐えられない。
昔ベリワイドII、47/8を縦位置撮影し、上半分をトリミングしてシフトのかわりにした時、f16〜22に絞ったにも関わらず周辺画質が不満足だった経験をしました。
ハッセルブラッドSW系トリミングでは、あまり大きな効果は得られませんがスーパーアンギュロン47/8よりはだいぶ画質が改善しました。
ただし一回り大きなサイズからのトリミングは、広画角は期待できない。
ブロニカのRF645や、マミヤ6が出た時、超広角の交換レンズが出ないかと待ちわびました。結局でなかったのが残念無念です。
RF645で30-33mmが出ていれば、気軽にトリミングによる疑似シフトが出来たのになあと。
それとフォトキナのアンダーテーブルに、フジTX-1のレンズを共用するフォーカル645があったそうです。何故出さなかったのか返す返すも残念です。
その末裔がGFXなのかな、と横目で見ています。
余談ですが、35mm用シフトレンズ、α7Rでステッチすると、36x54mm、約7千万画素の画像になります。古い設計のレンズでは絞っても周辺画質は不十分ですが、なんちゃってGFXとして楽しんでいます。


このカメラは手作りに近い量産品で、1995年から97年にかけてロンドンに存在したJack Tait Cameras LTDで製作された。http://somakray.blogspot.com/2011/02/superwide-6x9-by-jack-tait.html
特徴が多いシフト広角カメラで、ホルダーなしで2kgと重く、手持ちを考えていない構造なので三脚固定が前提だが、シフト撮影の便利さは最高クラスであろう。


1,内蔵光学ファインダーはシフト移動に対応したフレームが得られる。
2,ファインダーは縦横切り替え。
3,ボディのスライドは縦方向±17mm、固定ノブ、クリックあり。
4,レボルビング可能。
5,グラフロックバック交換式。ホースマンロールホルダーも使える。
6,ピントグラス装着可(シルベストリが付属していた)ベローズルーペ装着可。
7,スライドは上下が基本だが左右移動はカメラを横倒しで対応可能。
8,標準47mmf5.6の他に専用レンズボードでレンズ交換可能。65mmf8が付属していた。
画像は最大ライズした状態


非常にしっかりした造作で、プロシフトがレバー1箇所でスライド固定するため開放では片ボケすると指摘されたのに反して、各部の剛性感は信頼できる。
レボルビングバック。ロックはなくグリーシーなフリクションで止まる。45度位置にしたのはわかりやすくするため。


残念ながらTait氏はカメラ製造から手を引き、特殊なアナログドローイング機械製作に移行しているらしく、新品で入手するのは難しそうだが、機会があれば触ってみて欲しい。(最近個人のページも閉じられてしまった)
交換レンズ,スーパーアンギュロン65mmf8.ヘリコイド距離指標は点だけなので自分で目盛るかピントグラス確認を要する。


その後も広角で手持ちができる中判カメラへの思いは続いており、コダック オートグラフィックスペシャルにダゴール100mmを載せました。残念ながら(焦点距離が違うので)距離計は使えませんが、広角で暗いレンズのため目測で使える感じで、画角も広く良いです。しかし1ロール5コマしか撮れないのが持ち出しにくいです。
上記カメラは6x14cmぐらいの非常に細長い写真が撮れるので、ビルのような建築物用なら、いっそ片側をマスクしてコマ数を増やしつつ、シフト効果も得ることはできるのですが、そこまで用途が固まっているわけではないのでやっていません。シフトができる初期の蛇腹カメラに乗せるほうが便利かもしれません。その点、もともとダゴールの付いているロールテナックスというものも(高いですが)ありますが、なんとせっかく画角の広いダゴールなのに、前板が簡略でシフトできないのが、「なんでやねん」という感じです。
ヴェストポケットテナックスの75mmを6x9カメラにつけるのもいいかもしれません。僕はたためるカメラが好きなんですが、広角レンズはダゴール等の一部を除いてテッサー型等より寸法が大きいので、こういう「畳める」「広角」「中判」「シフト」となると素材が限られそうです。


既製品のシフト/広角カメラはいずれも重量級で、日浦様が構築されたクラシックフォールディングカメラへの広角装着は、憧れを持って拝見しています。
交換レンズが使えて、比較的軽量な機種はベルクハイルがあげられますが、フィルムホルダーが必要です。
主流の6.5x9より大きなフォーマットは不人気ですが、パノラマサイズにするならいい選択かもしれません。
またアオリはできませんが616フィルム機のジャンクをフィルムホルダーとできないかなど。
手元に豆粒のようなダゴール75mm単体があり、どうしようか楽しく迷っています。

