なにやら長い名前になってしまいましたが、電池が無くても写真を撮る上で支障のない一眼レフと御理解下さい。
基本的に、
・全速機械制御シャッター搭載の一眼レフであること。もちろんコパルスクエアーも可です。
・クイック(インスタント)リターンミラーを持っていること。
・完全自動絞りであること。
・電池は露出計のみに使用されていること。
・レンズの入手が容易なもの。(マウントがM42,エキザクタ、F、FL/FD、SRとペトリぐらいですかね。)
最近ではほぼ価値の無い製品とされて、ジャンク棚に置かれているものも多いですね。なるべく入手に価格的な障害がない、
1万円くらいまでで標準レンズ付きが購入できるものが良いと思います。
具体的には国産で云えば(外国製品は良く知りませんので。)
・ペンタックス S3以降
・オリンパス FTL以降
・キャノン FX以降
・ニコン F以降
・ペトリ ペンタV以降
・ミノルタ SR-3以降(途中から?)
クラスが主になるでしょうか。もちろん他にも ヤシカ、リコー、フジカ、マミヤ等々が有りますが、どうぞ教えて下さい。
いまだTTLになっていない一眼レフで、肩の部分にCdsの受光部を配置したカメラです。
ミノルタの初期一眼レフは、かなり大胆な形状変更を行っても名前を変えないという戦略をとっていました。
従って、前期型と後期型で外観や操作性に変化が有ります。
ファインダーの中には何の情報も有りません。スクリーンにはマイクロプリズムが成形されていますが、
あまりマット面との違和感は有りません。
露出計の指針は軍幹部左側に見えます。感度の切り替えスイッチがエプロン部側面に有ります。
感度の切り替えはCds受光部全面に配置されている絞り板の切り替えで行われます。電気的な回路切り替えが有るかは判りません。
比較的、長目の巻き上げレバーは分割巻き上げも可能です。後のSRTシリーズに付いていたプレビューボタンは有りませんが、
ミラーアップ機構が装着されています。
画像の矢印部が感度切り替えスイッチです。


パール以来のコニカファン。ヘキサノンが使える、1眼レフです。
オートレックスは、65年にコニカが発売した、EE1眼レフ。
機械的に、露出連動しているので、シャッターが深く、重さが変わる。違和感がある。
66年P発売。此方は、オートレックスから、EE系を外した物。
完全マニュアルなので、シャッターの違和感もない。
このシリーズ、もう1つの特徴。フル、ハーフ切り替え。ペンタ横のレバーで切り替えができる。
フル>ハーフ、巻き上げ後。ハーフ>フル、巻き上げ前、何とフイルム途中でもできる。
と言っても、途中切り替えすると、自動焼き付けできない。
基本的に、ライカ版1眼レフ。気が向けばハーフ版1眼レフ。
何せ、ヘキサノンの中心部だけ使ったハーフ。画像は素晴らしい。
多分、最大にして最高のハーフ版カメラ?
ファインダー。オートレックスの方は、ファインダー内にメーター。
Pの方は、メーターが無いすっきりした物。真ん中がマイクロプリズム。左右にハーフ用のライン。
セミ判共用のスーパーイコンタ69のファインダーとほぼ同じ。
サイズはほぼフルサイズ1眼レフ。ニコンFより少し小さい。
ニコマートクラスの対抗品?コニカの仕上げ、作動感は素晴らしい。
シャッターは1000sコパル。ペンFを意識してか、シャッターダイアルは、正面左、レンズの横。
ペンFと同様に、ここに、オプションの露出計が付く。
構造は同じですが、サイズが違うので、オリンパスの物は付かない。
普段RF使っていると、シャッター音と振動にびっくりする。
この点は、ペンFに劣る(当時の普通の1眼レフと同じ)
基本、アクセサリーシューが無い。私の個体はオプション品が付いている。
52mmF1,8付で、ほぼジャンク価格。ハーフ兼用なので、」少し高い。但し、Pの方は、ほぼ珍品。数はない。
別に買った、28、35、85、135の方が、よほど高かった。
基本コニカARマウント。ペンタ、ニコンなどで使えるアダプターが有った様です(私、他の1眼レフ使わないので、持っていませんが)
御祭り、お渡り。250sF8。ヘキサノン35mmF2,8で撮影したものの中央部(ハーフ版撮影、こんな感じ)


1967年発売
ニューSR-1の最高シャッター速度を1/500から1/1000に改良したモデル。
ミノルタのメカニカルシャッターSLRのなかではシンプルで軽量。
シャッター速度に連動する別売露出計が前面にクリップオンされる。
ミラーアップ機構があり、対称型広角SWロッコール21mmf4.5とf4が装着出来る。
初期SRシリーズはこの矢印部分のビス頭がMDレンズの最小絞り検知カプラーに衝突して最小絞りが使えない。
これに対して平頭ビスに交換するサービスが、MDレンズ発売後受付された。
いまとなってはどうしようもないが、標準MD50/1.7ならf22が使えなくなるだけで実用上はさほど支障無いし、MC以前のレンズなら何も問題無い。


シャッター速度の最速は1/500 ボディーのアチコチに意匠的な段差が有ります。
まだ、真鍮叩き出しのボディーエッジは何となくぬるい感じで、それがそこはかとなくレトロ一眼レフ感を醸し出しています。
とはいえ、分割巻き上げ可能なボディーとまっさらなファインダーは距離計機と併用しても然程違和感はないと思います。
SR-1は同じ名称で何種類かのボディーが有ります。そんな処を研究されている方もいらっしゃいます。
露出計はセレンとCdsの2種。実はもう一種類Cdsの外付けファインダーが有りますが、インターフェースが違っていて
このSR-1には装着できません。
露出計が無くても全ての機能(極初期のSR-1は違う様です。)が働きますので、写真を撮る分には不自由しません。
(あッ プレビュー機構は有りませんね。)


ニコンFに遅れること1年、1960年、ヤシカがリリースした一眼レフ、初号機ペンタマチックはクイックリターンミラーとペンタプリズムを装備、レバー巻き上げクランク巻き戻し、裏蓋開閉式と近代一眼レフの条件を満たしている。
ただしシャッターで自動的に絞り込まれるが、ミラー復帰で開放絞りに戻らず巻き上げで開放に戻るセミ自動絞りであった。
1961年、このペンタマチックIIでミラーのクイックリターンに連動し開放絞りに復帰する完全自動絞りに改良された。
専用露出計はなく、見ていないが外部露出計はこの後のペンタマチックSから対応する。
専用バヨネットマウントは大口径でフランジバックが短く、当時のたいていのマウントを流用できるポテンシャルがあったが、M42とExakta用しかアダプタは出なかった。但し不人気機種なのでアクセサリーはほとんど入手できない。
動作は如何にも洗練されておらず、ペンタマチック時代からシャッターは二段落ち(ゆっくり押し込んでいくとまず自動絞りが作動し、間を置いてミラーアップ/シャッター走行する)。IIになって改良されたかと思ったら、同じだった。
また巻き戻しには面白いカラクリがあるが、私は慣れずにフィルムを切ってしまった。
自動絞りを装備したのはよいが、知る限り標準レンズしか自動絞りに対応していない。(初期55mmf1.8、後期58mmf1.7のみ)。
ペンタマチックマウントの35/2.8,100/2.8,250/4を入手し、重厚長大な250はしかたないとして、頻用されるはずの35と100さえも全部プリセットなのに驚愕しました。おそらく135/3.5もそうなのでしょう。
折角自動絞りマウントを採用したにも関わらず、レンズシステム構築まで手が回らなかったのか、不可思議なカメラです。
ペンタマチックSの後、ヤシカSLRはM42自動絞りのペンタJにマウント変更し、同時に電子化、AE化に進んでいきます。


今度こそ。フジカAXマウントです。(これも今は容易とは言えないか?)
M42メカニカルシャッターSLRのST605をAXマウント化した普及機。
特徴はシャッター最高速1/700!
主に海外向けだったそうですが、如何な普及機であっても価格的競合機であるプラクチカLTLの1/500を上回る必要があったのではないかなと。
縦が高いので小型という印象はありませんが、横幅はOM-1やペンタMXより小さいほどの立派な小型軽量機です。
なんと言っても電池機揃いの、しかも4SR44専用のAXシリーズにおいて、何の下準備もなくひっつかんで出撃できるメカニカル機なのが最高です。
M42のフジノンは結構高価になってしまいましたが、AXマウントは不人気なので同じ構成のフジノンを安価に使えます。
フジカAX系はM42自動絞り連動アダプターX-Sがあり、ほぼM42機(絞り込み測光機)と同じ使い勝手になります。
X-Sは単に自動絞りレバーが動作するのみ。測光は絞り込み(AE機で絞り込み実絞りAEになると思いますがやったことない)
参考にX-Dは、AX-5専用で、開放f値をアダプターにセットすることにより瞬間絞り込み測光でM42開放測光シャッター優先AEとプログラムAEが可能になります。ただし今どのシャッター速度で切れているか表示は出ません。
私のSTX-1は露出計故障してますので単独露出計か山勘ですが、X-Sで自動絞りになると快適ですねえ。
でもM42レンズはM42機で使えば良いんですけども....


フジがほとんどなかった事にしたいAXシリーズのマニュアル機ですね。
当時、メーカーがレンズマウントを決める時は、ユーザーの事を考えて長く続けて欲しいと思いました。
最後の頃には、タムロンのアダプトールの使用を推奨していたのには何だかなぁと感じていました。
ST-605シリーズは意外に長い歴史が有って、10年選手なんです。最高速の1/700にかなり拘る方
も多く、1/500にしちゃった方が良いなんていわれていました。
小型で決して悪くは無いのですが、同時期の他社製品と比べて競争力は足りなかったのかもです。…(個人的な感想です。)
>AXマウントは不人気なので同じ構成のフジノンを安価に使えます。
そうなのですが、見つけるのが少々大変かもしれません。標準以外があまり見つかりません。
やはりアダプトールか〜。
フジはかなり早くから標準ズームのセット(当時43-75)を提唱していて、AXシリーズにもXフジノンZDM 43-75mm F3.5-4.5 が用意されていましたね。


・完全自動絞り
・等比等間隔シャッターダイヤル
・フィルムカウンターの自動リセット
・外部露出計の対応
・それに何と言ってもセルフタイマーの装着(家族写真はコレがないと始まりません。)
セルフタイマーは一般的な場所ではなく、御覧の様に巻き戻しクランクの基部にセットリングが有ります。
そのセットリングには誇らしげに”V”(Vorlaufwerk:事前に作動する時計機構)の文字が刻印して有ります。
操作感は前述のミノルタSR系よりも少し巻き上げが重い感じがします。(以前使っていたSPUも同じ感じがしました。)一日中使っていると、少し指が痛くなります。
ファインダーはザラツキが有りますが、当時としては標準的でピントのピークが見易いファインダーです。
高精度とはトレードオフなのですが、マイクロプリズムの稜角がきついのか、少し暗めのレンズを付けると陰り易くなります。
名機SPの陰に隠れてしまって、ジャンクBoxで見かける事も多い機種で、満身創痍になっているものが多く、
逆にキレイな個体を探すのが大変なほどです。
エプロン部の意匠がクラシカルな雰囲気を漂わせていますので、雰囲気を楽しまれるのも良いと思います。
レンズはM42なので色々なモノを選べますが、逆に新しいレンズは探すのが難しく感じます。


この黒はアクセサリーシューとボディがあまり変わらない価格でした(笑
最近はSPでも全く電池を入れませんので、このSVやSLといった露出計非内蔵機に食指が動いてしまいます。
特にSVはSPより少し小柄で(気のせいかもしれませんが)手に馴染み、フラッシュ接写で活躍しています。
しかし外部露出計も時代が二回りほど廻って、格好いいと思えるようになりました。
M42はやはりタクマーが豊富で、特にSMC以後は信頼できる性能です。
オートタクマー時代はSMCと較べて解像力は比肩できるものの逆光耐性が明らかに劣ることをよく経験します。
これは多層膜コーティングだけではなく鏡胴が大型化し懐が深くなったことや、内部の迷光処理が良くなったのだろうと思います。
でもコンパクトなプリセットやセミオートのタクマーも魅力的です。エクサ辺りに付けると似合うのです。
標準は最もポピュラーなSMC55/1.8、大変よく写りますね。世界に誇れたと思いますし、これで十分という気もしますが、トリウムたっぷり豪華な50/1.4も優秀。マクロタクマー50/4も極めてシャープで軽量。スーパータクマー55/2も悪くない。友人に譲渡したゾナー型という58/2は癖がある面白い描写でした。
あとは手元にK3があるけど、シャッター走行不良でお蔵入りしています。スキルが付いたら直してあげたいのだけど...
メカニカル機は死蔵すると調子を崩しますが、酷使しても突然破損するので気が抜けませんね。


フルサイズとハーフの途中切替が出来るので利用範囲が広い。
昔拙宅にもPがありましたが、不調になってしまい、修理技術がある友人に贈与してしまいました。
ARレンズ何本かが宙に浮いたので、Acom-1を充てています。シャッター優先AE機ですが電池無しで機械シャッター機として使っています。
ハーフで使うには望遠側は便利ですが、広角側が物足りなくなり、海外からニコンアダプタを求めました。私は元々マニュアルフォーカスニコンなので。
でもアダプタは普通絞りになってしまうので、AR純正には敵いません。
シャッター優先AEのオートレックスはシャッターストロークが長く、感触も重く私はPの軽く切れがよいシャッターを評価します。
ハーフとしては大きく重いけど、しっかり掴めて撮影結果もよいカメラですね。


コニカの機械式一眼レフでオススメは何でしょう。
ARレンズも程度が良いのに廉価で、使ってみたいとは思うのですが、何が良いのか今一つです。
ナースマン様のオートレックスPは良いお値段なので、出来ればもう少し安く入手出来ればと思います。


AR前のコニカF系マウントは興味深いのですが交換レンズ探しが大変なので当然考えないとして。
オートレックス(Pじゃないほう)は個人的にはシャッター感触が少し気に入りません。かなり重いので覚悟が要ります。
FTAはそのシャッターが少し軽くなりました。ストロークは長いので好き好きです。ボディが重いのは変わりません。
オートレックスT3は常識的なシャッターストロークに改良されています.所持したことがなく,触った記憶が曖昧でなんとも言えませんが.
Acom-1は軽くて安くて私は好きです。チープでスローがが1/8までですが私はスローをほとんど使わないので。
FC-1は電池カメラになってしまいました。
TC-XはAcom-1よりさらに小さく軽くチープ。スペックも同様に1/8まで。この軽さが40mmf1.8や50mmf1.8、後期35-70や28mmによく似合います。
実はFT-1がお勧めと言いたい所ですが電池カメラなので、個人的には軽さ、価格、入手しやすさでAcom-1、次ぎにTC-Xを推します。


本体側P。右のアイトレット部に当たり。へこみ、ゆるみ。ジャンクで1万程(ジャンクにしては高かった)
軍艦部を外し、中からたたき出し、カシメた。序に、注油、掃除。
ヘキサノンレンズ。大阪駅のYカメラ。T3と共にまとめて出ていた物。50mmF1,4と200mm外して購入。1つ1〜2万程。
Pに200付けると、流石にでかく重い。シャッターの振動もあり、手持ちだとぶれそう。銀塩が現役だった頃です。
28、35素晴らしい。隅まで十分でカラーにも強い。
普段RF使っていると、28が普通に使えるのは、有難い。
85mmF1,8も良い(私85が好き。ほぼ標準で、色々な組み合わせで使っている)
但し、やはりでかく重い。M3にニコンより重い。キャノン7にジュピター9当たりがちょうどよい。
後、持っていませんが、FS1の標準。40mmF1,8.このパンケーキ良さそう。ヘキサノンAR、1つ持つならこれが良いかも。
T3。現役の頃、友人が持っていた。私当時、ペンタSP、ロライ35SL持っていた。メーターが、どっこいしょな動き。遥かにT3の方が、反応が早い。
ヘキサノンの良さも有り、半分手が伸びていた(それで後に、P手に入れた)
電池を入れなければ、どれも同じですが、それでも、T3の作動感は良いと思う。
因みにT3の正式名称は、コニカオートレフレックスT3です。


大変薄く軽いですが、他社の「パンケーキ」と違いf1.8の明るさ、最短撮影距離が60cmではなく45cmと、小型化されても使い勝手が犠牲になっていません。
描写は、開放からf2まではハロが多く、Mロッコール40やコシナウルトロン40よりコントラストが低いですが解像力はまずまず良く、f2.8からハロが消えてシャープになります。f5.6から四隅も均一になりよい像です。
このクラスでは設計が新しいウルトロンが最も高コントラストで他社より一絞り分画質飽和が早いですが、少し大きいのがマイナスです。
AR40は付けていることを忘れさせるコンパクトさがいいですね。
最後期の50mmf1.8は40ほどではないものの小型ですが経験がありません。
AR50/1.7は無理な小型化をされていないからか、他社同クラスと同様によい性能です。


ある年齢以上の方ならご存知かも知れませんが、普及価格の一眼レフを供給していたメーカーでした。
このFTEは、EEレンズを装着すればシャッター速度優先のEE(AE)一眼レフとなります。
(このEEレンズがなかなか見つかりませんと云うより、オークションではよくEE以外のレンズとは区別されずに出品されていますのでもし御入用でしたら探されてはいかがでしょうか。)
このEE機構は、マウントから突出した細いロッドがボディー側から押されて、その押し込み量で絞りの固定値を変更させるとても華奢な構造です。
故障し易いと云われているペトリにさらに故障しやすい構造を二階建てに増築した様になっています。私のレンズも最初EEが働かず、このロッドの曲がりを直してやっと正常動作になりました。
ペトリの一眼レフは、カメラ底部に通った1本のシャフトの回転でミラーの動作タイミング等を取る構造が有名でしたが、FTEは違う板状のリンク構造になっているそうで、少しだけ一般的なカメラに近づいている様です。但し、最初の一台としてはオススメできませんが、標準レンズの55mmは優秀です。


私もタムロン愛用者です。
さてコニカARマウントのアダプトール2マウントは、予めレンズの開放f値を交換マウントにセットしておけばAE機構に連動します。マニュアルで使う分には不要かもしれませんが。
ただし、海外サイトに気になる情報があります。
http://www.buhla.de/Foto/Konica/eFS-1Haupt.html
FS-1以降ボディにアダプトール2を装着すると絞り連動機構を破損するかもしれないと。
それ以前のメカニカルシャッター機は問題無いようです。
アダプトール2のARは持っていますが、2-3度作動確認しただけなので、実際に破損した経験はありませんが、常用は少し敬遠してしまいます。


ニコンFM
1977年発売。ニコンの機械制御シャッター露出計連動中級機ニコマートFTを小型軽量化し、レンズとボディの露出計連動カップリングを簡便化したAi方式を採用した。
当時小型軽量が流行しておりニコンがそれに対応した形だが、OM1やペンタMXのような極限の小型化はせず、取り回しの良い中庸なサイズにとどまっている。
2ヶ月前にAi方式のニコマートFT3が出ており、しばらくFMと併売された。ニコンとしてはF2を出した時Fの方が売れ行きがよかったという経験から旧機種改良型も併売したと思われるが、結果的にFT3を選ぶユーザーは少なくFMは好評で迎えられた。
FMは露出計オンオフを巻き上げレバー予備角で行う。
私はFE育ちなので撮影終了後レバー収納位置に戻し、撮影前に予備角に引き出すのは習慣になっているが、当時からレバーを予備角にしないとシャッターが切れずチャンスを逃す、予備角のままバッグに収納すると電池が消耗してしまう等の不評があったため、後継機のFM2ではシャッターボタン半押しで露出計オン、一定時間で自動的にオフに改良された。
FMはオーソドックスな縦走りメタルフォーカルプレーン、1〜1/1000、Bでフラッシュ同調1/125。シンクロはXのみFPなし。シャッター音は少し甲高い。
シャッターボタンは一般的な中心レリーズネジと、スクリューライカ用レリーズの外ネジが共用できる初期ニコン共通の独特な形状。外ネジを利用しソフトシャッターレリーズAR-1が装着出来る。レリーズの押し心地は適度に軽く、中級機クラスでは最速のタイムラグ性能を持っている。(キヤノンAE-1やA-1は非常に遅く、ヤシカコンタックスも意外に遅い)
露出計表示はファインダー内のみ。左側にシャッター速度が回転板で表示、右側に+◎ー赤LED。上部にプリズムでAiニッコールの絞り値が光学的に導かれる。
巻き戻しクランク周辺は何もなくシンプル。シャッターダイヤルに感度調整部がある。
発売当時のセットレンズはAiニッコール50mmf2。翌年FE登場と同時に出たAi50/1.8(Big型)と交代したので数は少ないが、構成は以前のモデルを踏襲している。物凄く高性能とは言えないが手堅い写り。


1979年発売、
外装プラスチックで大変軽量。
シャッター1/1000〜1,B、機械式セルフタイマー
露出計連動+◎−LED表示。SR44x2仕様。
過不足ない機能をもった普及機。コンタックスと同じミラー垂れ下がり現象が起こりやすく、ジャンク多し。
1985年京セラから出たシャッター1/2000に引き上げたヤシカFX-3スーパーに交代。
海外ではヤシカブランドが通っていたのでそのままヤシカ銘で通し、1993年FX-3スーパー2000に。
その後中国企業がヤシカブランドを引き継ぎ新品が出回っているとか。
私のFX-3は初代と2000なのですが両方ともミラー下がりを起こし、シャッターが死亡しています。
どちらもジャンク箱1000円救出組で、フィルム数本通したからいいのですが、もう次を買う気力はないですし、最近はジャンク箱にマニュアル一眼レフが入ることも無くなりました。
ヤシカコンタックスのレンズは、ずっと日本製ツァイス35mmf2.8一本だけ167で使ってきました。その後暗い廉価なラインを幾つか買い足しましたが、どれも抜群によく写ります。最近α7で検証していますが、同スペックの他社製品と較べて価格をあまり考慮せずに全力投球で製作されている印象を受けます。手頃な価格で遭遇したらお勧めします。
で、ボディは何を勧めるか、ですが、もう高級ラインのコンタックスボディでも十分安価なんです。電池排除ならFX-3しかないけど、(コンタックスS2はまだ高価)ちょっと信頼性耐久性が疑問符なので、単4我慢できれば167MTか137MAは如何でしょうか。目◎鼻◎とも言いますが....


FやF2とは違った軽快な操作感は、最初は華奢な感じを受けましたが、ファインダーの見易さと
シャキッ!としたタイムラグの少ないレリーズは軽快そのものでした。
ニコンとしては、初めて成功したタイプの軽量機ではないかと思います。それまでのニコマー
ト銘のクラスだと思いますが、マーケッティングをし直したのではと感じていました。


F2, ニコマートEL, FM, ニコマートFT3が並んだ当時の広告を思い出しました。
日本光学としても本腰を入れた機種だったと想像します。
翌年発売の絞り優先AEを入れたFEはキヤノンA-1と同時期で、この頃のニコンは新機能を押さえた手堅い展開をしていました。FMも他社に随分遅れた小型化でした。但し、操作性は十分以上に練られていると感じます。
カタログには出ないけど巻き上げが大変軽くスムーズで、操作するのが楽しいですね。オリンパスやキヤノンは結構ゴリゴリです。OMは部品焼き入れの結果そうなると反論してましたが。
レリーズ感触は、1970年代後半の製品ならだいたい完成域と言え、快適なものが多いと思います。その中でもFM, FEは落ちるタイミングが取りやすく、よい印象です。この後は電磁レリーズが主流になっていきます。
FM2のシャッター作動音が大きく感じられたので、きっとバネが弱いFMのほうが静かだろうと思っていたら全然かわらなかった。
個人的にはこのカメラの用途に超高速シャッターはいらないので、1/1000までのFMで十分です。
ユーザーにはカタログデータ以上の意味はありませんが、測光素子にシリコンフォトダイオード:SPDではなくガリウム:GPDを使っています。シリコンより肉眼に近い色感受性を持っているのでSPDに必要な色フィルターが要らないと書かれていましたが、その後FEからSPDになりGPDは使われませんでした。
実はFM歴は数年と短いのです。プリズムカバーに打痕があるので大変安価でした。
この頃プラスチック黒ボディが巷に溢れていたので無性にクロームボディが欲しくなり、これを選びました。最近は黒ペイントボディが好きになっています。そんな選り好みが出来るほど昨今のフィルムカメラ価格は下落してますね。


あ〜ダメです。こんな事を書いては!
また値段が上がってしまいます。と云いつつ、確保してきたペンタックスSPのブラックボディーのミラーアップを修理中です。
>そんな選り好みが出来るほど昨今のフィルムカメラ価格は下落してますね。
自分で巻き上げて、自分でピントを合わせて、自分で露出を決める。 何て事はない事がとても素敵に感じられる様になりました。
もう商品価値は無いと判断された機械がジャンクBoxに入っていると、このまま朽ちさせ
てはいけないと思う様になって、現在、メカニカルシャッターのクロームボディーがパンデミック状態です。


1985年海外販売。海外通販で購入。
AXマウント。
機械式シャッター露出計連動マニュアル露出一眼レフ
STX-1(1979年)からの変更点
ブランド銘がFujicaからFUJIに。
金属外装からプラスチック外装へ。
電池ボックスを軍艦部背面から上面に。
シャッター最高速1/700を1/1000に。
元々小型軽量のSTX-1をさらに軽量化。
シャッターダイヤルの高さが低くなり操作性が低下した。
ファインダー視野左にシャッター速度表示、機械連動指針表示、視野右+◎ー表示にLEDランプ点灯。
セットになるレンズはX-フジノン55mmf2.2またはX-フジノンFM50mmf1.9が多いが、勿論すべてのX-フジノンが装着可能。
さてX-フジノン55mmf2.2だが,かなり明るいにも関わらず4群4枚と現代レンズとしては極限の簡単構成。
それで性能は,といえば近年まれに見る収差の嵐で、個性的と言えばこんなに偏った近代レンズを知らない。
Lomoとか安原みたいに狙って設計したのではなく、真剣に標準レンズとして作っているだろうところが凄い。
最短60cmは、上級50/1.9や50/1.6もそうなので特に手抜きされているとは言えない。どちらかと言えば全部廉価版なのだから。


>あ〜ダメです。こんな事を書いては!また値段が上がってしまいます。
かはは。
元々ガラス越しの撮影を主にしていたので、ボディは黒が必要でした。
レンズ穴開けた黒ボードを付けても良いのですけど、一々大層ですからね。
クロームの美しさも認めます。
でも1970年代以前の日本製クロームは、そんなに綺麗じゃありません。
昔はブラックといえばペイントです。
ライカにはブラッククロームてのがありましたが、日本製は覚えがあまりない。ミノルタXEとXDくらい?
ペイントにも質があるらしく、ペンタックスSP以前やライカM3などは品質が不良でブツブツが湧いてくるそうです。
ライカはちょっと価格に見合わないですが、ペンタは湧いていても気にしません。塗りが剥げた真鍮地を尊ぶ向きもあるそうですが、私は別にどっちでもいい派です。
> 自分で巻き上げて、自分でピントを合わせて、自分で露出を決める。 何て事はない事がとても素敵に感じられる様になりました。
本当に楽しいです。昨今最先端の動画からの切り出しとは対極の撮影行為です。
連写の有用性は否定しませんが、ワンショットの楽しみは強調しておきたい。
> もう商品価値は無いと判断された機械がジャンクBoxに入っていると、このまま朽ちさせ
てはいけないと思う様になって、
そうなんですよね。私は成り行きでアンチFD派だったのが早々に落ちて、FTb黒に始まりF1も手にしています。
FD辞めた友人の放出レンズ群が原因ですけど。
同様に、ジャンク箱から拾い上げた不動状態の機械が積み上がっています。


1972年発売のM-1を1973年名称変更。
追針式連動露出計つき機械シャッターカメラ。
発売当時35mm一眼レフで最小最軽量。(EXAのほうが小さいのでは?)
操作性はニコンやキヤノンなどと少し異なるが、慣れれば問題無い。
ファインダーアイポイントが短いかわりに視野角が広く倍率が高い。
わたしは裸眼なのでOMのファインダーは好みです。
この個体はMDマークは入っていませんが底蓋はモータードライブのカップリングができるものに交換されていました。
我が家で初の35mmフルサイズSLRとして父がニコンを購入したため、学生時代はニコンを使っていましたが、フラッシュ接写に強いOMシリーズにずっと憧れていて、就職を機にOM4Tiにシフトしました。
そのサブにと、88年にOM1を求めました。まだ持病のプリズム蒸着剥がれはないようです。
オマケについてきた初期型50/1.8の描写はあっさりしていて、あまり好みではありませんが十分よく写ります。


ブロニカS2も。
ステンレスの黒着色は結構難しく、出来るメーカーは限られていました。


70年にロライが最初に作った、1眼レフです。
ペンタSPより1回り小さいですが、未だ絞り込み測光です。
74年開放測光のSL350が出た時バーゲンで購入。
50mmプラナーF1,4、85mmゾナーF2,8、M42アダプター付きで、10万程でした。レンズ共、ロライシンガポール工場製造です。
どっこいしょと動く露出計を除き、作動感は良かった。
当時ペンタSP持っていた。比べると、使い勝手は、ペンタの方が良かった。私、1眼レフはほとんど使わないので、妹の所へ嫁に出す。
妹は美術科を卒業、若いころは宝飾会社で、金細工していた。
作画、造形は、専門家。SL35を20年使い続けた。
妹がルミックスに変えたので、出戻りした。妹に寄れば、レンズがカビ。カビ取りに出したとの事。
40年して、ケース、ストラップはボロボロ。
でも本体に剥がれも無い。レンズのカビ以外、故障もない。
基本的に丈夫な作りです。
74年当時、ロライはフォクトレンダーを傘下にしていた。
フォクトレンダーVSL1。此方は、開放測光。Pマウント。
ツアイスイコンが最後に設計した1眼レフを、フォクトレンダー銘で、ロライが製造した物。
ウルトロン、ダイナレックスなどのレンズが使える。
どちらも、今見つけると珍品だと思うが。
画像は、当時のパンフレットです。


いつも気になっているカメラです。
新品でお買いになったいわゆるワンオーナーに遭遇したのは初めてです。
SL350が結構故障しやすいという噂があり、逆にSL35の評判が上がったと聞きます。
最近露出計を使わずに撮影する事が多く、絞り込み測光機でもあまり不便ではありませんが、なかなか良い位置に絞り込みボタンが付いている気がします。
ペンタックスSPとどちらが使いやすいか、興味ありましたが、SPに軍配が上がりますか。
ゾナー85/2.8とは粋な選択ですね。評判が良いレンズだったかと。
拙宅のQBM機は友人からのVSL3-Eで、M42のVSL-1と違って完全にSL35Eのガワだけ変更です。確かにM42のフォクトレンデル(確か70年代の雑誌はこの表記)レンズは今珍品でしょう。


コシナOEMと言われ、プラスチック多用でニコン製より随分安っぽいがマニュアルフォーカスニコンでは最軽量の420g。
ニコン製のFM590g、EM460g。
ニッコールは重いものが多いので、それほど恩恵とも言えないが。
伝統的ニコンの操作系である巻き上げレバー予備角起こしでシャッターロックが解除される。
プレビューボタン、機械式セルフタイマー、多重露光レバーなど、当時のマニュアルフォーカスSLRに望ましい装備は網羅されている。
出来ないのはスクリーン交換、データバック、モータードライブ接続程度。
3点LEDによるTTL露出計、スイッチはシャッターボタン半押し中のみオンになるため、シャッターダイヤル操作中はオフになり、シャッターを先に決め絞りで露光調整する伝統的操作法になる。
私の個体は2000年頃Professional Photographic Repairでハーフフレーム改造してもらいました。
その頃、ハーフフレームでないと出来ない用事があったため。(penFでも良いのですがTTL露出計の精度が低く耐久性が華奢で)
用事が済んでお蔵入りしていたものを最近再使用しています。特殊フィルムの現像条件設定中、ハーフフレームの多数コマが役に立っています。


ワンオーナーと言っても、使ったのは2年ほど。使い続けたのは妹です。
ペンタSPとの比較と言うより、使い慣れたM3との比較が正しいかも?
ペンタの交換レンズも、妹の所に行き、私の所に残ったのは、標準付きSPのみ。此れもほとんど使ってません。
先に述べたように、ヘキサノンが使いたくて買ったオートレックスP。1眼レフは、ほぼこれ1台でした。
シャッター音、ミラーショックを比べると、オートレックス>ペンタ>SL35の順ですね。
水銀電池が無くなってから、妹もほぼ感で撮影していたようです。
久しぶりで、カビ取りしたゾナー使ってみようかな。
このゾナー。明るさを抑えた分、小型。ほぼ標準並み。
オートレックスに、85mmF1,8付けた時の様な仰々しさが無い。
SL35のレンズ。プラナーF1,4はHFTコート。此れはロライ製のレンズ。プラナーF1,8とゾナーF2,8はHFTコートでなく、ツアイス製。私のゾナーはツアイス製の物です。
奈良も雪が降りました。ゾナー85mm。125sF3,5


こちらに集われる皆様はご存知かも知れませんが、
現在に続く”P”モデルの機械式一眼レフです。
キャノンの資料にも書かれていますが。連動距離計機の名器、Canon P の姉妹機です。
色々と書かなければいけない所が有りますが、まず一般的なカタログデータは1970年
頃のシャッタースピードが最高速 1/1000 クラスの機械です。
アルミダイキャストの骨格をブラスクロームのカバーで包んだ一般的な構造ですね。
ファインダー視野率は 水平94% 垂直92%です。全面マットで露出情報等は何も有りま
せんので、スッキリとしたものです。
一般的なアクセサリーシューは無く、キャノン後期の連動距離計機と同じ側面のター
ミナルにアクセサリーを取付ける構造です。
と、一般的な部分はここまでで、まず特徴的なのは巻き上げ方式です。これが、ちょう
ど初代キャノネットと同じ底部の回転レバー巻き上げです。
使い易いかと聞かれると慣れればどうという事も有りませんが、上部レバー巻き上げが
多い中では逆に新鮮です。
色々と書かれる事も多い機構ですが、一般的に使用する分には楽しいと思います。
シャッターダイヤルの基部に平目ローレットの様に見えるのは、外部露出計との連動ギ
アーで、Canon PやY型の外部露出計を水平断面がより正方形に近い感じに圧縮された様
な形をしています。
レンズはSuper canomatic R レンズを装着します。
Rレンズは絞りの動作をレンズ内部のスプリングで行います。レンズマウントに見えるレバ
ーはそのスプリングのチャージする為のボディーとの連動用レバーです。
巻き上げを行うと、まずこのレバーが往復して絞りスプリングをチャージします。次にレ
リーズすると、レバー近傍のスイッチがボディーから押され、露光完了後にスイッチが戻っ
て開放に戻ります。
絞りリングとは別に絞り込みリングが用意されていて、ちょっと設計が袋小路に入ってし
まった様な構造となっています。この辺りは故障が多い様です。
FLレンズも使用可能ですが普通絞りになります。
Rレンズは、58mm F1.2やラックピニオン式の望遠レンズ等が有って、興味深いです。
58mm F1.2 レンズは、キャノンの標準F1.2レンズの中では最も廉価に入手できるレンズです。
やはりカメラは黎明期が面白いですね。内部的には前期種からどんどんと改良されていて
キャノンフレックスの中では安定して使用できる機種だと思います。


エクサクタもですが..
ハマると沼に落ちてしまいそうで...非常に複雑な自動絞り動作をするとだけ認識していました。ユーザーの話では大変ジェントルな作動をするとか。
ただし関西では、ほとんど出物を見たことがなく、交換レンズも滅多に出ず、状態が良いものはさらに少ない。
FLが一応装着可能なのですね。詳しくは全く知りませんでした。
今近所にRMが置いてあり、沼にはまらぬよう踏みとどまっています。


あの肩部に内蔵された巻き上げレバーになんとなく抵抗が有って、私はRPにしました。
なぜ、頑なに普通の巻き上げレバータイプにしなかったのかなと興味が尽きません。
Canon Flex にFLレンズは使用可能と云うのは、単に”普通絞りのレンズが使えるから”です。
やはりリスクは覚悟でRレンズを使用されるのが良いです。私が購入したきっかけは、
海外のインスタグラムで、カメラマンがRPを使用している動画を見て!という多分に
ミーハーな動機で入手しました。その時の少しくぐもった様なレリーズ音が良い感じでした。
操作感は意外に硬派ですね。何を動かしても”カチッ”としています。
あと、レンズについての記事が、”特殊なのでキャノンフレックス専用”と書かれているので、
その意味が知りたかった事も要因でした。
意外に、レンズの価格も魅力的です。標準のF1.2が数千円で入手できました。
距離計機と殆ど差が無いレンズ構成は、キャノンのV型以降をお使いの方には、何の違和感も
なくご使用出来ると思います。殆どの望遠レンズが距離計機のままです。
やはりカメラは黎明期に限ります


東京光学製
REスーパーの廉価版の手堅い中級機として,1965年に発売.
定価 58mmf1.8つき,39,800円,ケース2000円
ファインダー固定式.
縦走り金属膜のコパルスクエアSシャッターのため,X接点1/125と上級機REスーパーよりストロボ撮影に有利.
そのためシャッターダイヤルがカメラ前面に来ている.
CdSミラーメーターはREスーパーと同様.
ファインダースクリーン補助合焦装置は初期はスプリットマット,後にマイクロマットがある.これはマイクロマット.フレネルのピッチが細かいトーコーブライト.
トプコンSLRの中ではこの下にレンズシャッターのユニシリーズがあるので中級機ですが,REレンズシステムとしてはREスーパー/スーパーDの下に位置します.この後、RE200, 300という普及機が出て,RE-2は役目を終えましたが,上級機にひけをとらない作りの,硬派なカメラです.
コパルスクエアSはシャッター調節機構がシャッター走行と並行なので,採用したコニカオートレックスや,リコー シングレックスと同様にカメラ前面にシャッターダイヤルがついていて,操作上の特長になっています.逆にREスーパーでカメラ前面にあったシャッターレリーズボタンは標準的な軍艦部に移動しました.


東京光学製,1963年発売.このモデルは「前期型」1965年ごろ.
定価 58mmf1.8つき 54000円,ケース2000円
58mmf1.4つき 61000円,ケース2500円
ファインダー交換式
横走り布幕フォーカルプレーンシャッター,1/1000-1秒,B
CdSミラーメーター
1作動180度巻き上げレバー,クランク巻き戻し
エクサクタマウントに自動絞り,開放測光用のピンを備えるREマウント
キヤノンフレックス,ニコンFと並び立つ重厚な最高級機.
ファインダーとフォーカシングスクリーンが交換可能.
世界初のレンズ後方から測光するシステム,しかも完全自動絞り,シャッターと絞りに連動する開放測光であり,現代にあってもなんら使い勝手に遜色がない.
交換レンズや,接写システムも必要十分に備わり,何故日本で主流になれなかったか不思議なほど.
(多分高価であったこと,報道に食い込めなかったこと,自動露出対応が遅れたこと,エクサクタマウントの限界など複数の要因だったのでしょう)
私はエクサクタには手を出さない方針で,トプコンも遠ざけていましたが,1981年カメラレビューの接写特集でトプコンのマクロレンズ系が好意的に紹介されていたことが常に気になっていたところに,トプコン専門の友人からの斡旋もあり,にわかオーナーになりました.


先代のRに対して自動絞りとなり、プレビューレバーとセルフタイマー
を組み込んだ大型の一眼レフです。
れんずまにあ様がご紹介されているREスーパーの2世代前にあたります。
ですが、ボディーのどこにもどこにもRUとは入っていません。
シャッターのスペックは、B〜1/1000 低速側優先の1軸式回転シャッター
です。
巻き上げ前後でも設定シャッタースピードが判る同軸の矢印は、ちょう
どキャノンWSb改の様です。
使用してみると、1/1000の場合は他の多くの距離計機と同様に、ダイアル
がちょっと持ち上がった状態で固定されます。
この辺りの指標間隔は狭くて、次のRVの一軸不回転シャッターでの改良
を待たなくていけませんが、過渡期の製品特有の楽しさです。
低速優先なので、高速側のシャッターダイアルが何処に有っても、低速
側が黄色い1/30を外れていると低速シャッターになります。
ファインダーはスリットの入ったREスーパーよりもスッキリとしていま
す。視野はトプコンご自慢の”トーコーブライト”をベースにスプリット
イメージと、それを取り囲むマット面が有りピント合わせは容易です。
インストマニュアルには標準の5.8cmを装着すると等倍(ライフサイズ)
となっていますが、実際には0.8倍位ではないかと思います。
ファインダーを外すと、アイピースレンズの回転止めのセットビスが有り
ます。アイピース部のリングを外すと、アイピースレンズのブロックを回
転させるスリワリが有り、セットビスを緩めてレンズブロックを回転させ
ると、狭いながらも視度調節が可能です。
カウンターは、巻き上げレバーと同軸で、手動セット式の”減算型”カウ
ンターです。暫く使っていないと”0”に合わせてしまい、面喰います。
巻き戻しクランクの基部は、フィルム種のインジケーターになっています。
この基部とボディーの間に狭い間隙が有ります。
ここには、アクセサリーシュー(ホットシューとはなっていません。)を
差し込む事が可能です。(私は持っておりませんが…。)
大型で重量の有る一眼レフではありますが、各部の操作感はやはり一級だと
思います、


ボディー上面から露出調整が出来るのはとても便利でした。
それと。トリプレットの135mmマクロレンズが有りました。鏡胴のスイッチを押すと絞り込まれる
面白いギミックが装備されていました。


トプコンはマクロにも力を入れており,一般市販品としてはじめての拡大専用レンズ30mmf3.5や,ベローズやヘリコイドリングと組み合わせて使うプリセット58mmf3.5(のちにヘリコイドつき自動絞りレンズになった),そしてefunon様がご紹介のプリセット135mmf4も供給された.
マクロトプコール2種のプリセットは,スプリングチャージしておくと鏡胴のボタンまたはレリーズによって瞬時に絞られる.そのため自動絞りでなくても,どんなベローズやリングでも,たとえ他社のボディと組み合わせても,使い勝手が変わらない.
Macro Topcor 135/4, compact bellows, Topcon RE2
トリプレット構成の短鏡胴マクロレンズ.プリセット絞り.ヘリコイドエクステンションチューブに装着すると無限遠から約80cmまで,このベローズ1型の場合は最遠距離4mから等倍まで焦点が合う.


製造:東京光学
製造年:1973年
標準レンズ:REGNトプコール50mmf1.4またはf1.8
マウント:トプコンREマウント(エクサクタマウントに自動絞りと露出計連動を追加)
シャッター:横走り布幕 1/1000-1,B
トプコンREスーパーの発展型最終機。
ファインダー交換式、ブラックボディのみ。
標準ファインダーでは絞り値がファインダー内でも視認できる。
オートワインダーが装着できるようになった。
伝統的トプコンカメラのフラッグシップだけに大変しっかりした動作で、信頼性が高い。




1968年発売、SP(1964)の露出計と絞り込み測光レバー、底部の電池室を省略した「酷使に耐える」普及機。ボデイのみ27,000円,ブラックは1000円高。標準レンズはSMCタクマー55mmf1.8
重量595g(SPは621g)
基本性能はSPと同様。それでも露出計が必要なら外部測光のペンタックスメーターSLをペンタプリズム上に乗せてシャッターダイヤルにカップリングする。
ES, SPFやSPIIからホットシューがついたが,SLはSP同様脱着式のコールドシュー。


キヤノンFX 1964年
FLマウント 機械シャッター、自動絞り。
FXは左肩にCdS受光部をもつ外部測光。軍艦部上面にシャッター速度に連動する指針が、感度に応じた絞り値を指します。
FTはTTL絞り込み測光、ファインダー内に定点合致指針表示。コンデンサーレンズを斜め45度に分割しそれをプリズム反射面にして光の一部を受光素子に導く、のちのF1の測光システムに受け継がれた測光機構。
FLレンズマウントは、R, FDと同じ機械接続面を持ち,定位置にレンズを押し付けて締め付けリングを回す旧FDと同じスピゴットマウントだが、他システムに使いたい場合は互換性についてよく調べてからにすべき。
FTbとEFなど初期FDカメラはFLレンズを絞り込み測光で使用可能らしいが、自己責任で。


といっても一部の大口径や超広角などの人気があるレンズは高価ですし、なにぶん古いシステムなので、特に広角系はサイズや性能に若干不満が出るかもしれません。
この中で58mmf1.2は最近値上がり傾向かも。昔はとても安価だったのですが。
それとFL28mmf3.5は、FLボディが増える前に売ってしまい、写真に残していません。
気合を入れてカラー撮影するときには新しめのFDで行きますが、散歩にはFL楽しめます。


テッサー型マクロは、他にヘキサノンARや、ペトリ、タクマー、マクロキラーなどがあり、明るさを欲張らなければ、焦点面は大変シャープです。
FL50/3.5は単体では1:2倍までのヘリコイドを持ち、自動絞り、絞り込み測光です。
面白いことに、マイクロニッコール55mm初期型や、コンタレックス用プラナー50/2クロームと同じく、繰出によって絞りが開いていく、露出倍数自動補正機構をもっています。
前述2機種と同様に、絞り開放ではそれ以上開かないのですが、1段階、f4.5に絞ると、最短までの繰り出しで開放まで開いていきます。つまりf4.5より小絞りでは露出やフラッシュの補正をする必要がないのです。
露出はTTL絞り込み測光なので、実絞りの値が得られます。その場合ファインダー逆入射光が問題になりますが、上記のコンデンサープリズムの効果で、その問題も解決されていると考えられます。
これが開放測光のFD時代になると、機構と合わないので他社も早々にやめてしまったのですが、オールマニュアル、必要に応じて単体露出系というスタイルだと、結構ありがたい機構だったりします。
もう一つ特徴的な機構があります。
等倍にするにはライフサイズアダプターという自動絞り連動の中間リングを使用します。これはマスターレンズの表裏を逆に装着するようになっていて、裏側(下面)の、延長した時の露出倍数を加味した絞り値(開放はf5になる)と、撮影倍率が表示されるようになっていて一目瞭然です。
マイクロニッコールはレンズ上にレンズ単体と、接写リング併用時の目盛が左右に割り振られて煩雑です。
このような機構はコニカARマクロ55mmのエクステンションチューブでも採用されています。


FD後デザインを変えて受け継がれたものもあります。
これはFLマクロフォトカプラー、ヘリコイドリングの先端はフィルタースレッドになっていて、これだけでリバースマウントができるものです。フィルター径が違うレンズのためにステップアップリングも用意されていました。


キヤノンF-1同年の1971年に、Fー1で採用された完全自動絞り、開放測光機能を持ったFDレンズに対応した普及機として、66年発売のキヤノンFTQLをFDレンズに対応させたキヤノンFTbが発売された。
FTbは、それまで販売されていたFLレンズの絞り込み測光、定点合わせメーターと同じ操作でFLレンズが使用できるように、大型の絞り込みレバー(セルフタイマーレバーと兼用)を採用していた。
分割コンデンサーに蒸着を施し、中心12%部分測光を行うのもFTと同様。
FTbーNは、セルフタイマー/絞り込みレバーが小型化され、一般的開放測光機と同様の外観になった。
他にファインダー内シャッター速度表示
シャッターボタンの変更
巻き上げレバーにプラスチック指当てがつけられた
などの小改良が施されている。
外観からは、ーNとは記入されておらず、FTbとだけ刻印されている。
この機種が、キヤノン最後のメカニカルシャッター普及機になった。この後は、ニューF1の、電池を外した時に緊急で動作するシャッターと、EFの高速側しかメカシャッター機は存在しない。
Fー1に及ばない機能は最高速度が1/1000まで、ファインダー交換ができない、程度で、アマチュアにはこちらの方が売れ筋である。
最近の価格は低迷しており、FT、FX、FTbQLとあまりかわらない低価格で並んでいる。程度は玉石混交で、その場で判断するしかない。
FT系の持病として、ペンタプリズムを抑えるモルトの腐食によりファインダー視野が汚れて見えることが頻発している。
焦点合わせは大きく障害されないが、購入時は注意すべき。


バヨネットKマウントのカメラ:K2, KX, KMの3機種が同時に発売されました。
まだこの時期までは、アサヒペンタックスです。
K2は、縦走り電子メタルフォーカルプレーンシャッター装備の開放測光絞り優先AE機。
KXは後述のKMと機能が被りますが、横走り布幕メカニカルフォーカルプレーンシャッター、分割巻き上げ可能。SPD素子によるTTL中央重点開放測光。露出計表示は追針式、レンズ絞り値をファインダーに導くサブプリズムがありファインダー内で露出情報を全て確認できます。マニュアル機としては充実しています。
KMはKシリーズのボトムラインで、機械部分はKXと同じですが、CdS素子、平均測光、定点合致式。絞り表示プリズムはありません。中身はSPFがそのまま入っているといわれています。動作音などもSPと同じように感じられます。
ファインダー視野率はK2のみ95%、KXとKMは93%でSPと同じ。55mmレンズでは等倍になります。
KMは大変シンプルな、枯れた技術でまとめられ、故障は少なかったといいます。
露出計にはSR44x2が必要ですが、なくても機械的には動作しますし、液漏れで電気がダウンしているジャンクは驚くほど安価です。私もそのような個体を楽しんでいます。
この後わずか1年で、オリンパスOMに対抗したMX, MEが登場し、KシリーズはMシリーズに置き換わっていきます。K2は改良型K2DMDがしばらくフラグシップとしてM系と併売されますが、KX, KMは国内では早々に消えることになります。それにしては中古を結構見かけるのは、それだけ人気があったためでしょうか。
KMはセルフタイマーやプレビューボタンを省略した海外輸出モデルK1000に根強い人気があり輸出は続き、のちに写真学生やシンプルな機械式カメラを好むユーザー向けに、国内販売もされています。外国人にはMシリーズは小さすぎて不評で、Kシリーズに需要があったという話もあります。
さてネットでは、KマウントM42アダプターで互換性を良好に確保したと書かれていますが、他社たとえばローライSL35、フジカX、マミヤNC、プラクチカBのように自動絞り連動アダプタならまだしも、Kは手動絞りで、しかもカメラ側にアダプタが残り、KマウントカメラがM42カメラになる仕様。M42資産を多数維持し、Kマウントレンズは使わないならそれもありですが、互換性という点では私はあまり評価していません。もちろん使えるだけでも十分だということもできますが。
KM+SMCペンタックスMマクロ50mmf4。テッサー型で小口径、安価ですが焦点面は大変シャープ。


東京光学機械
1969年発売のレンズシャッター式35mm一眼レフカメラです
ちょっと交換レンズが手に入り難いかも知れませんが、標準レンズと本体に135mmレンズを買い足ししてもネガフィルム1本位の金額で済んだので参加します。
シャッターはセイコーシャSVLでB・1〜1/500secセルフタイマー有り
標準レンズはUVトプコール50mmF2.0(4群6枚)最短距離は0.6m〜∞
中望遠レンズはUVトプコール135mmF4.0(3群4枚)最短距離は1.8m(!)〜∞
重量は実測675g(本体のみ)
東京光学製カメラの廉価版ライン、トプコンUVマウントを用いたレンズシャッター式一眼レフカメラ。ウィンクミラーSから始まったシリーズの3代目で事実上の最終機です。
28mm・35mm〜200mmまでのレンズラインナップを持ち、TTLスポット・平均測光が切替可能。
ただしSSの最速が1/500であること、マウント口径の制約から明るいレンズを供給できないことなどで購買層が限られていたかも知れません。後にセイコーSLVの生産が打ち切りになり、レンズシャッター機は終了。UVマウントのレンズ資産が生かせるIC-1オートがフォーカルプレーンシャッター機となって発売されました。
レンズシャッターの動きなんですが、レリーズした瞬間にシャッターが開いた状態から一旦閉、ミラーが上がると開いて露光→閉じる→ミラーが下りる→開、という順番になるのでしょうか?結構複雑で、動作部分にストレスが掛かる構造のように思えます。
本機はミラーとプリズム後部にCDSを内蔵しています。ミラー中心部に透過スリットが入っていて、やや暗いのは残念。Rシリーズなどと違いペンタ部が細身でトプコンらしさは感じられませんが、姿の整ったカメラとして気に入っています。
フォーカル機に迫る豊富な交換レンズシステムもさることながら、操作性と作動が、フォーカル機に遜色がないほどに洗練されていて、全く違和感を感じないところが素晴らしい。重量サイズは当時のフォーカル機よりも、現代の目で見てもコンパクトですし。
友人に勧められてオーナーになりました。
シャッター径による制約と、上級機REシリーズとの差別化もあって、暗めのレンズラインですが、その分コンパクトで割り切れたら持ち出しやすい。
その中で標準は、一応暗所撮影でも行えるf2.0が確保されてる。なかなかのシステムです。
マクロ好きな私としては、近接レンズが用意されていないのが残念ですが、それはREで行えということでしょう。今となっては入手困難ですがREシステムに接続できるアダプターもあったようですし。
とりあえず撮ってから様御入手の135/4は、画質が向上したと評価が高い後期型ですね。


コメントありがとうございます。ユニレックスもお持ちだったのですね。しかもレアと言われるブラックでケースまで揃っているとは!
ユニレックスはブラックボディの標準レンズがわざわざ黒色に塗装されているとは聞いていましたが、本当だったのですね!
135mmレンズは前期型の方が前玉が大きくて立派でしたが、そうですか、画質が良くなったのですね。実はまだ実写していないので期待しちゃいます。
旭光学工業
1976年発売の35mm機械式シャッター一眼レフカメラ
シャッターは布幕横走行式(B・1〜1/1000sec)
ファインダーは倍率0.97倍・視野率95% フィルム感度はASA32〜1600
重量はボディのみ実測500g セルフタイマー有り 露出計用にLR(SR)44電池2ケ使用
言わずと知れた小型軽量の機械式一眼レフのMXです。オリンパスOM-1に対抗するためKシリーズからひと回り小さく軽くなりました。
操作感・感触はやや安っぽいと感じますが、ファインダーは見易く取り回しは良い、大きさとトレードオフかと。装着レンズは安価モデル用標準のSMC PENTAX-M50mmF2ですが私は元々付いていたM50mmF1.4よりもこちらが好み。シャープさはあまり違いが分からず軽量だから。
購入費は2016年当時F1.4レンズ付きで千円。ペンタックスは何時の時代もお財布に優しいです。
MXはマニュアル操作する楽しさを教えてくれた師匠、フィルムカメラの魅力に引きずり込んだ悪友でもあります。
大変メジャーな名機ですから、どなたか素晴らしい投稿をしていただけるかと後回しにしていたのか忘れちゃいましたが、素晴らしい投稿をしていただきありがとうございます。
安い中古ばかり入手しているので、不調になっても文句を言えた義理はないのですが、3台入手して2台再起不能になり、最後に入手した個体を大事にしています。
シャッターが走行終末で閉まりきれず、結果ミラーも上がったまま、少し幕をアシストすると動作完了する症状が出やすく、底蓋を開けて最初は少し潤滑、それで対処できなくなれば後幕テンションを上げて取り繕うんですが、これも何度もやると限界で私程度のスキルでは再起不能まで至り、懇意の修理店に部品どりにと上げてしまう繰り返しで。
OM1と同クラスですが、練りに練られて出てきたOMと比べて故障率が高い印象で、拙速の悪影響なのかな。
もちろん発売から50年が過ぎようとしている耐久消費財にそれを求めるのは筋違いとわかってはいますが、なまじ操作性や携帯性に秀でていますから、酷使される分厳しく評価されるのかと。
さて動いている限りは素晴らしいカメラと思います。小型軽量のMシリーズレンズとの組みは、本当に気軽に持ち出せて、目下一番スナップ撮影に持ち出すカメラだったりします。
明るい屋外条件では50mmf2、35mmf2.8、100mmf2.8
屋内やアーケード、夜のスナップでは50/1.4、K35/2、85/2
最近小型のM24-35ズームを買ったので、それ一本でも楽しんでいます。


いやー、もう投稿ネタが尽きかけていたところ、MXが投稿されてないのに気付いて思わずニヤリとしてしまいました。
元々私はKマウントのデジイチをキットズームレンズで使っていて、それに飽き足らずMFレンズを探して中古カメラ店に出入りしていたんです。そのうちにフィルムカメラにのめり込むことになってしまいデジイチは休眠中(笑)・・。
私も安価なMXを複数台所有していて、1台は既にれんずまにあ様と同じ症状でパーツ取りと化しています。
チノン 1985年発売
シャッターは金属製縦走りのセイコーMFC B・1〜1/1000 シンクロ速度は1/60のみ
露出計用電池はLR(SR)44×2ケ、フイルム感度はASA25〜1600
重量は実測410g セルフタイマー有り
国内よりも輸出向け(OEMを含む)カメラを多く生産していたチノンのエントリー向け機械シャッター式一眼レフです。ペンタックスKマウント。
正直なところ何ら興味を引くような特徴の無いプラ製外装のカメラです。シリーズとしては殆どが黒一色だったようですが、本機はチタンぽいメタリックに塗装されています。
チノンというメーカーは海外のサイトでは多く取り上げられており、コダックの初期のデジタルカメラ(アップル社のQUICK TAKE含む)を生産していた事から技術的にはしっかりとしているのではないかと思い安価にて購入。
裏蓋を開けると、シャッター幕にはビニールの覆いが付いていたので未使用品かも知れません。取外し可能なグリップは内部に予備用電池が収納出来るように作られています。
露出計は赤色と緑色LEDの3点表示で、何故かファインダー窓枠に取り付けられています。ファインダー内には一切表示は出ません。
中判シートフィルム(大名刺判,小名刺判)の情報を「リンホフテヒニカ23」のサイトに書いた所,れんずまにあ様とフイルム大好き様から沢山のご意見とコメントをいただきました(No. 2063-2065, 2070-2072, 2112-2115, 2163-2165)。シートフィルムの情報は機種に依存せず,もしかすると中判フィルムカメラをご使用の方々一般にも興味があるかも知れません。そこで,このサイトをお借りして,これまでに集めた中判シートフィルムの情報をご紹介します。
中判カメラ用のシート(カット)フィルムは,アトム判から大名刺判まであり,昔の蛇腹式ハンドカメラやプレスカメラでは標準的な感光材だったようだ。しかし,後にコストの安い120("ブローニー")フィルムが普及し,シートフィルム/乾板がロールフィルムに置き換わる中で利用者が減り,フィルムの生産や販売が打ち切られるという悪循環が続いた。その結果,現在の中判シートフィルムは,120フィルムで代替できない大判フィルム(4x5, 5x7インチ等)と異なり,絶滅寸前の状況にある。
シートフィルムは,ロールフィルムより速写性で劣るが,平面性の良さと独立現像のメリットがある。(同露出で2枚撮り,1枚目の現像結果を見てから2枚目の増減感調整が可能。)また,テクニカル/ビューカメラの場合,ピントグラスで構図を決めた後,フィルムホルダーをカメラバックに直接差し込んで撮影できる(カメラバックを取り替える必要がない)という利点もある。120フィルムの値段が高騰している現在,一枚一枚じっくり撮るシートフィルムは,むしろ魅力的かも知れない。
このサイトが契機になり,もし中判シートフィルム市場が少しでも盛況になれば幸いです。
・ 大名刺判: 6.5×9 cm ≒ 2.5×3.5 in. (実寸: 63x88 mm),ヨーロッパ規格
・ 小名刺判: 6x8.5 cm ≒ 2.25×3.25 in. (実寸: 57×83 mm),アメリカ規格
この他に,アトム判(4.5x6 cm,大名刺判の半分)のシートフィルムが主にヨーロッパで使われたようだが,現行の製品は確認できていない。大名刺判もヨーロッパ規格で,大手札判(9x12 cm)と共に広く使われた。一方の小名刺判はアメリカ規格で,手札判(3.25x4.25 in.)やシノゴ判(4x5 in.)と共に北米で使われていた。日本では,第二次大戦前はヨーロッパ規格,戦後はアメリカ規格に合わせたカメラ(ホルダー)が多いようだ。
これら2種類のフィルムには互換性が無く,それぞれのフィルムに合ったホルダーを入手して使う必要がある。因みに,リンホフのテヒニカI~IIはヨーロッパ規格のみだが,戦後のテヒニカIII~Vは両方の規格に対応し,テヒニカ23は大名刺判と小名刺判,テヒニカ45は大手札判とシノゴ判のフィルムホルダーが利用できる(参照:リンホフテヒニカ23, No. 2063)。
大名刺判シートフィルムは,国内では富士フイルムがモノクローム(ネオパン100 ACROS)を2010年頃まで販売していたが,現在は製造中止。一方海外では,種類は少ないが現在でもモノクロシートフィルムの製造と販売が続いている。
写真:リンホフテヒニカ23用のシートフィルムホルダー(大名刺判).


大名刺判(6.5x9 cm)
・ Adox CHS 100 II, 6.5x9 cm, 25 sheets.
・ Agfa APX 100, glass plate, 65x90x1.5 mm, 10 pieces.
・ Foma Fomapan 100, 6.4x8.9 cm, 50 sheets.
・ Ilford FP4 Plus, 2.5x3.5 in., 25 sheets.
・ Shanghai GP3 100, 6x9(62x89 mm), 50/100 sheets.
小名刺判(2.25x3.25 in.)
・ Adox CHS 100 II, 2.25x3.25 in., 25 sheets.
・ Arista EDU Ultra ISO 100, 2.25x3.25 in., 50 sheets.
・ Arista EDU Ultra ISO 400, 2.25x3.25 in., 50 sheets.
・ Ilford FP4 Plus, 2.25x3.25 in., 25 sheets.
・ Ilford HP5 Plus, 2.25x3.25 in., 25 sheets.
・ Shanghai GP3 100, 6x9(57x83 mm), 50/100 sheets.
値段は通販サイトによってバラバラだが,大体50枚で30~80ユーロ/ドル程度。
安い順に,Foma < Shanghai < Arista < Adox << Ilford。AristaはFomaのフィルムを仕入れて教育用に販売しているアメリカの会社で,小名刺判だがISO400があるようだ。Agfaはガラス乾板を販売中で,10枚入で119ユーロ(Macodirect)。フイルム大好き様によると,ガラス乾板撮影は五反田の写真館でワンショット5万円(!)との事。
ご参考になれば幸い。


詳しくは,販売店のオンラインサイトで各自ご確認下さい:
http://miraifilms.jp/?pid=171792675
http://kawauso.biz/products/list.php?%20transactionid=50414011ac6ee099aab878a36f671ccb09ff7522&mode=search&category_id=188&name=&search.x=88&search.y=19
以下は,海外のオンラインショップでの販売情報 (L: 大名刺判, S: 小名刺判)。
・ ドイツ Macodirectは,Fomapan 100(L), Adox CHS 100(L*), Agfa APX 100(ガラス乾板, L*)を販売中:
https://www.macodirect.de/en/film/?p=1&o=1&n=36&f=175%7C1394%7C1406%7C262
・ アメリカ B&H は,Arista EDU 400(S), Adox CHS 100(S*)を販売中:
https://www.bhphotovideo.com/c/products/Sheet-Film/ci/335/N/4093113314?filters=fct_sheet-size_3122%3A2.25x3.25in%7C2.5x2.5in
・ アメリカ Freestyle は,Arista EDU 100(S), 400(S), Ilford FP4(S), HP5(S)を販売中:
https://www.freestylephoto.com/category/2-Film/Black-and-White-Film?stock=0&attr%5B%5D=1-50&q=
・ アメリカ View Camera Store は,Ilford FP4(L, S), Ilford HP5(S)を販売中:
https://viewcamerastore.com/collections/black-white-photographic-film?sort_by=price-ascending
・ カナダ The Camera Store は,Ilford FP4(L, S), Ilford HP5(S)を販売中:
https://thecamerastore.com/collections/film-darkroom?sort_by=best-selling&filter.v.price.gte=&filter.v.price.lte=&filter.p.m.search_filters.film_size=Large+Format&filter.p.m.search_filters.film_type=Black+%26+White&page=1
・ 中国 SHJC は,Shanghai GP3(L, S, リンホフ判)を販売中:
https://shop.shjcfilm.com/products/shanghai-gp3-100-black-and-white-negative-film-6x9-sheet-film?variant=40296996372659
他のシートフィルムについても,新しい情報が得られたら,情報を更新しながら紹介する予定です。
*) 現在欠品中
(最終更新日:2025年6月26日)


拝読致しました。楽しい世界ですね。ガラス乾板、ホルダーごと持ち込んで現像受付可能かどうか、プロラボに問い合わせ致して1件はダメでした。週明けもう一件当たってみます。問題は現像ですね。全部自家現像がベストとは思いますが。可能な限り色々チャレンジしてみるつもりです。ありがとうございました。
いつも、詳細情報のご案内、ありがとうございます。
周辺環境、外堀埋めるつもりで都内大手のプロラボにガラス乾板現像問い合わせ致しました。ホルダー毎に受付可能かと。結果は、やはりダメでした。あとは、環境恵まれた知人に打診してみます。ありがとうございました。
ガラス乾板は現像が難しそうですね。どこかプロラボで受け付けてくれるといいのですが。
暗室があれば,バットやビーカーで現像できるかも知れません。大都市(東京?)にお住まいなら貸暗室もあると思います。
私は取り敢えず値段の安いシートフィルムで楽しむ予定です。(Fomapanを注文をしていて納品待ちです。)
今はフィルムの現像環境もないので,タンクやリールを思案中です。シートフィルム用のリールもありますが値段が高くて...。現像の道具や使い勝手等もその内にご紹介できればと考えています。


ありがとうございます。
自身、凝り性で午年のせいか、ゲートが開くと突っ走る悪癖を自覚しています。ライカ、ローライ、ハッセル、ニコンSいずれもいい思い出ですが、リンホフを初めて手にして写真の原点に帰る事ができるんじゃ無いかと、このサイトのお陰でハナシには聞いていたガラス乾板が半透明のカーテンの向こうに見え始めています。手綱を引きながら、歳相応に、慎重に落城目指して頑張る所存です。よろしくお願いします。
これほどの情報を日本語でまとめて得られるのはすばらしいことです。
スプリングバックで撮影する際には、ロールホルダーよりもはるかに使いやすい。
昨今のフィルムコスト高騰の折、ロールでバンバンコマ数を流すスタイルではなく、1枚1枚丁寧に撮影するスタイルに移行すべきなのかもしれませんね。
シートフィルムは平面性メリットもあり、何より操作が楽しい!
さて出来る限り大きなフォーマットはメリットがありますし、日本での入手の容易さ(50歩100歩とも言いますが)から出来れば大名刺を確保したいのですが、全然ホルダー数がない!おまけにヤフオクは高い!なんで??そんなに人気あるの?
近所の店舗には、米国からの輸入が多かったのか、在庫は全部小名刺なのです。
ホルダのアパーチャーを見ると、小さいですね。印象としては6x7を1コマ分くらい。数字的には6.5x9とほとんど変わらないのですけども。
まあ大きな問題じゃないですね。
小名刺フィルムは米国に発注しないといけない...
まあ5x7をカットする手もありますね。
カットするにしても、専用カッターは入手困難なので、暗室でロータリーカッター。
そこで以前から凄く悩んでますのは、裏表をどう判断できるかです。
既製品シートフィルムは膜面を表向けにした時、右上にコードがカットされていますので、暗黒でも手触りで表裏がわかります。
1/4カットしたら、1枚はコードが残りますが他の3枚はどうしましょう。何かコードカット出来る物がないか、文具店で物色しグリーティングカードの端を凹凸にするミニカッターを買ってきましたが若干大袈裟なような。
ただしカットの最大のメリットは、カラーフィルムが作れるということ。現像さえ受け付けてくれれば夢は広がります。
現像はもう一方の問題です。
私は目下モノクロしか想定しておりませんが、4x5はパターソンに6枚セットできるアダプター(MOD54 Mk27)で現像しております。非常に簡便で効率的。
しかしMOD54は少なくとも4インチないとセットできません。
4x5アダプターにはLPL製で4枚セットできるアダプタがありますね。これなら2x3いけるのかも。
私はMOD54と同様の構造で2x3がセットできるホルダーをプラスチック板で自作できないか、あるいはパターソンリールにシートをセットできないか、漠然と考えています。


御指南、ありがとうございます。ロータリーカッター?パターソン?道の固有名詞です。如何にフイルム道を怠けていたか反省してます。この辺からしっかり、勉強した上でガラス乾板に行かないといけないと考えております。失われた10年,じっくり取り返すつもりです。ありがとうございました。
コメントいただきありがとうございます。
大名刺判のホルダーは確かに少ないですね。eBayも安価なホルダーは小名刺判が多い。でも,ヤフオクは気長に待っているとたまに出ることがあり,私は昨年秋に偶然見つけました(2個x1200円)。状態の良いホルダーが見つかるといいですね。
現像も難題です。MOD54の縮小版があればベストですが,残念ながら無さそう。ヤフオクのLPLのホルダー(4x5"x4枚用)も良さそうですが,6x9で使えるかなあ。今私が考えている候補は,QL69-P(20th Century Camera*, $55)です。パターソンの現像タンク(PTP115以上)で使え,大名刺判を6枚セットできるみたい。でも日本への送料込で1万円以上は高いなあ。スパイラル式も少し面倒かも。
*) 2023年2月に火災で店舗が消失し営業停止中。現在再開に向けて準備中とのこと。
https://20thcenturycamera.com
QL69-P (検討中).


たぬきおやじ様
ご指導、感謝です。もう10年以上前、実家の和室と風呂場で末弟と6×6,35mmのプリントを楽しみました。ハイ、ズルして現像はラボです。イルフォードのバライタにプリントした写真は今だに大切にしています。デジタルからプリンターに出力したプリント、和紙とか色々試しましたが敵いません。兎に角、リンホフ周辺機器が高い価格ですからゆっくりと楽しんで行くつもりです。ありがとうございました。
れんずまにあ様
いつも、ビギナーへの懇切丁寧なご指導ありがとうございます。ガラス乾板などと生意気なことを言う前に、まず現像とまたも検索して、イギリスのlinhof studioと言うサイトで、パターソンのキットが45ポンドで出ていましたので注文しました。到着迄、現像液研究してみます。コレも色々ありますね。何せ、120モノクロ一本現像に出して今回、上りまで2週間!さすがに、決心致しました。
パターソンは失敗が少ない優れたリールだと思います。
ナイコール型(ステンレスタンク)より液量が多く必要ですが,裏返すと温度が安定します。
昔は褐色の専用現像液ボトルを使っていました。ただ酸化が早く、現像頻度が少ないと劣化で勿体無いことになりがちです。
私は最近ペットボトルを使い始め、空気をほとんど追い出した状態でキャップすると、溶かした原液なら半年でも1年でもちゃんと現像できてますし、全く変色も見られません。
遮光したほうが良さそうですが、もともと冷暗所保管、というか車のトランクですので。
私は泊まりがけで仕事に行くので、出先で現像しているのです。持ち出してもこぼれないようペットボトルを採用したら、思わぬ保存効果に驚いています。
現像液は昔と違って大変選択肢が広く、どれで現像するかがまた楽しみです。色々お試しください。
ちなみに今愛用しているのは、20年前に購入したミクロファインやフジドールだったりします。私の目が節穴なせいもありますが、現像結果には満足しています...


早速のご指南、感謝です!そうか!ペットボトル!褐色の保存ボトル検索中止!です。ありがとうございます。モノクロはイルフオード使っていますが、tri-xもやってみたいです。ミクロファインですか。濃いめの写真が好きなもんで、色々トライですね。ありがとうございました。
Linhof studioを見ましたが,パターソンの現像キット(PTP573)が45ポンドはお買い得ですね。私もパターソンのPTP115かPTP116(送料込6-7千円?)を考えていました。道具の揃った115のキットが送料込70ポンドは魅力的です。パターソンはQL69-Pが使えるのもメリットと思います。
れんずまにあ様,保存用のペットボトルは名案ですね。
これは現像を活発に実践されている方のみが知る貴重な情報で感謝いたします。現像液についてもまたノウハウ等お教えいただけたら幸いです。


少し、お役に立てて嬉しいです。ライトアングルファインダーを探していた時、新品が
リストアップされていて価格から断念していました。シュナイダーレンズキャップも新品で勢揃いなのには驚きました。楽しいサイトですね。
暗室がない場合,ダークバッグの利用が一般的だが,布袋の中の作業は面倒で,塵や埃がフィルムに付く可能性もある。何かもっと便利で快適な方法がないかと考えていた。
ポップアップ式の"Film Changing Room"が,アメリカのPhotoflexから販売されている。
これは周囲に金属フレームが入った組立式の「暗箱」で,袋から出して引き手を引くと自立する。海辺で見るポップアップテントの暗箱版で,ポール式より組み立てが簡単。Adoramaも同様の商品を出している(*)。どちらも国内での販売は無いが,eBayで中古($20)を見つけたので購入してみた。
使い勝手はなかなか良い。生地は2重で開口部は2重のファスナーで遮光されている。
両側の袖から手を入れて操作するのはダークバッグと同じだが,自立式なので作業用の空間が確保できる。大きさは40x55x40cmで,中判から大判のシートフィルムの操作が可能。畳むと厚さ4cm,重さは600gで携帯にも便利。シートフィルムのホルダーへの装填に重宝している。
*) 2023年12月8日追記
Adoramaは日本への通販を始めたようだ。詳しくは
https://www.adorama.com/adpfcr.html
写真:ポップアップ式暗箱 (Film Changing Room, Photoflex).


れんずまにあ様
パターソンキット5日で届きました。さあ!と思い、ダークバックもと、思っている所、ご投稿見て夜中検索しています。それにしても、現像液。家人からは匂わない様にと。釘を刺されまして、、、ヨドバシの売り場でも行って相談してみます。
パターソンの現像キットが届いて良かったですね。おめでとうございます。
ポップアップ式暗箱は,フィルムをホルダーへ装填する時は,埃防止に役立つと思いますが,現像タンクに装填する時は(埃が現像液で流れるので)ダークバッグで大丈夫と思います。
私の記憶では現像液はそれ程匂わなかった(?)と思います。ただ,停止液の酢酸は匂いますね。気になる場合,クエン酸を使うのも良いかも知れません。私は水で代用することもあります(これはあまりお勧めしませんが)。


定着液は鼻を近づけると酸臭がしますがこれも大したことありません.
私はモノクロ現像再開してからストップバスに酢酸は使わず水で3回洗浄して定着を入れます.
一応定着液は所定の本数以上使えているので,それほど劣化は起こっていないようですが,本当は狸おやじ様の仰るように,酸性ストップが望ましいとは思います.
最近は海外製の匂わない停止液が通販に出ていますね.
内容はクエン酸なのでしょうか.クエン酸は単独でも購入できますし,いいかもしれませんね.


れんずまにあ様
早速のご指導、感謝致します。ありがとうございます。クエン酸なるほど。水洗で済ませればいうことないですね。色々試してみます。まずは、ダークバッグ頼みました。現像は人それぞれですね。レシピとは言い得てますね。まずは撮影ですね。
画像を見ると6x9てか2x3でなく9x12cmと4x5しか写っていないようで若干の不安が...
私はまだホルダー捜索中です。
リンホフの大名刺を1個だけ確保しましたが、裏表2枚だけではなんとも心細い。せめて5個ホルダが揃わないと出撃を躊躇してしまいます。
フィルムと現像装置を揃えるのはその後にしようと目論んでいます。
B&Hでは64ドルですが送料と為替を加味すると微妙なところですね。それでもタンク込みだと海外の方が安いかも。
https://www.bhphotovideo.com/c/product/25534-REG/Jobo_J2509N_4x5_Sheet_Film_Reel.html


さすがの情報収集力恐れ入りました。B&H安いですね。でも送料が、、。コレはドイツ製ですか。フィルム愛好者は環境厳しいですね。
れんずまにあ様
貴重な情報をありがとうございます。
Joboのリール2509nは汎用型で,6x9cm~4x5in.まで対応するのが良いですね。
ただ,2520以上の大型タンク(横回転式?)が必要で値段もやや高目。使い勝手は分かりませんが,動画を見た感じだとQL69-Pよりフィルムの装填が難しそう。今は20th Century Cameraが火事で販売停止中なので,貴重な代替候補と思います。


HCLのフォトスリーブですね。6x9用は初めて見ました。貴重な情報をありがとうございます。
120フィルムの保管には,私も苦労してきました。
基本的にはポジフィルムのスリーブを透明シートに入れてバインダー式のフォトファイルに入れてきました。ハクバのフィルムファイル(SF-4),富士のリバーサルファイル,コクヨのフォトファイル(ア-M160)を使ってきましたが,どれも6x9を2枚づつ4段入れるなら問題ないが,6x7だと上手く収まらない。6x9シートフィルムを入れるならポケット式の透明シートが欲しいが,4x5用しかない。もう少し調べて何か良い情報があればご報告します。


6x9用4段だと、6x6は3コマいけますが、6x7はもう1段必要。6x8もそうなんですけど。
それと6x12も困ります。6x17なら大丈夫なんですが。
ネットで縦に6x12を2コマx3列収納できるネガポケットを、4x5を4枚収納できるものと一緒に取り寄せました。
これでも6x7なら3-3-3ー1と1コマあまっちゃうんですよね....


狸おやじ様
諸先輩皆様、隠れたご苦労がございますね。6×12のネガ、ポジ、綺麗でしょうね。デジタルファイルはモニター画面であまり感動がございません。スリーブをライトボックスに置く時が何より傍らの水割りが、より美味しくなります。それにしても6×9シートフィルムがモノクロオンリーとは。れんずまにあ様のご投稿の5×7のポジをカット、、を考えてしまう様です。カットホルダーが手元に届くまで、あれこれ考えております。
コメントいただきありがとうございます。確かに6x7は中途半場な大きさで困りますね。教えていただいた6x12用のシートに6x7をペアで入れるのは上手い方法なので検討してみます。ありがとうございました。
大名刺判シートフィルムの方は,コレクトのA4ポケットリーフ(S-4240)が使えるかもしれません:
https://www.amazon.co.jp/dp/B00777RJ62?th=1
この8ポケット(73x109mm)か,9ポケット(72x99mm)なら上手く収まりそうです。8ポケットが横,9ポケットが縦で,どちらも上から差し入れる方式で,保管中に飛び出すこともなさそう。私は8ポケットを注文して試してみる予定です。
フイルム大好き様
大名刺判のカラーポジが無いのはとても残念ですね。
5x7in.をカットする手はありますが,現像してくれるラボが見つかるかどうか。特殊なサイズなのでガラス乾板と同じ困難があります。せめてモノクロポジがあれば楽しめそうですが,今は120も無い様です。一部のモノクロネガはポジ現像もできるようで,少し調べたことがあります。でも,かなり複雑な行程の様で手を出しかねています。


狸おやじ様
いつも、御指南ありがとうございます。FOMA6×9シートフィルムが届きまして、懸案のパターソンリールに巻き込み出来るか一枚取り出してテスト致しました。フィルム幅が3ミリほど大きく、手先で引っ張って一枚だけはなんとか。送り込み作動させると外れてしまいました。専用リールか、暗室でのバット現像のどちらかですね。リバーサルは諦めました。120で我慢です。カットホルダーが届きましたら、セットと取り出しの練習致します。よろしくお願いします。
大名刺判シートフィルム(フォマパン100)をご紹介いただきありがとうございます。
こちらにも今日同じフィルムが到着しました。恐らく日本に入荷した最初のロットと思います。大事に使いましょう。
手持ちのフィルムホルダー(リンホフカットフィルムホルダー)に装填してみました。公称サイズは64x89mm(実寸: 63.5x88.5mm),厚さは0.2mm程。手元にあるサンプル(ネオパン100アクロス?)と同じ厚さで,平面性は良さそう。装填はノッチの位置が左下になる向きでフィルムを引き蓋の一段下の隙間に挿入する。慣れれば簡単だが,確実に装填するには少し練習が必要かも。
当面の現像は「プロラボサービスnet」に依頼する予定ですが,将来は自家現像に切り替えたい。フイルム大好き様の検証によりロールフィルム用リールには装填できないので,専用リール(QL69-P, No.2179)を考えていますが,販売元が火事で営業停止中。代替品としてJobo 2509nを検討しています。
写真: Fomapan 100(左上)とフィルムホルダー。


フィルムをホルダーに装填する際の心得、ご指導ありがとうございまず。ノッチは上にして装填するつもりでした。危なかったです。それにしても3ミリの差でリール装填不可は、何とも諦めつかず、リール弄りまわしましたが、どうしようもありません。メーカー、作ってくれれば良いのですが、、。ホルダーもうすぐ届くと思いますので楽しみです。届いたら、練習して、試してみるつもりです。ありがとうございました。
狸おやじ様
いつも有難うございます。ダブルカットホルダーだと思って注文して手元に届きましたら、スーパーカットホルダーでした。箱が綺麗で中身が出ていないサイトでしたので安いしイイやと。何と近所のラボがホルダーごと持っておいで、と快く現像引き受けてくれました。
まてよ、、
ならガラス乾板も、と欲が、、
以下、五反田の写真館主人がHPに書いている文言、コピペします。
曰く、
デジタルカメラも敵わない精細描写
ガラス乾板は、昭和30年代まで使われていたといいます。最大の欠点は落とすと割れることですが、撮ったものは耐久性、保存性、クオリティーに優れ、色褪せることがありません。
「ガラスのあと、薄いフィルムが登場しました。ネガフィルム、ポジフィルムなどがあります。フィルムは薄く軽く、携帯性に優れていて、24枚撮り、36枚撮りなどがあり連写も容易です。それに比べて、ガラス乾板は1枚ずつ撮る一発勝負。現像も大変です。ですが、保存性や耐久性は唯一無二で、デジタルではこれに敵う精度の表現ができません。解像度でいえば、画素数に換算できないぐらいの高精度の描写が可能です。ピントがぴったり合ったガラス乾板の写真は、どんな高性能の大判カメラにも敵いません。だから、天体写真などで長く使われてきたのです。ベテランの天体写真家の中には、ガラス乾板写真をやっていた方もいらっしゃいます」。
デジタルも敵わないと、殺し文句が、、
相談してみようと思いました。
失礼致しました。
ご投稿ありがとうございます。
中判シートフィルムを現像してくれるプロラボが見つかって良かったですね。特殊なサイズだと断られたり,時間や料金が余計にかかる事が多いので,好意的に引き受けてくれるラボは貴重です。
ガラス乾板は平面性と保存性が最高と思います。アグファ(ベルギー?)は,少ないニーズに応えて今でも中判(大名刺判)や大判(4x5, 5x7 in.等)のガラス乾板を提供しているようです。でも,現像の問題とモノクロネガのみの現状から,私は少し躊躇してます。モノクロポジが販売されるか,ポジ現像の簡単な方法が開発されたら検討してみたいと思います。


使用機材はマミヤプレス・スーパー23。
元々チェキバック用の実験体だったんですが、後部アオリのせいでかなり面倒な事が判明し普通に撮影に使ってたんですが、たまたまジャンク箱からシートフィルムホルダーを救出できたので、中判シートフィルム運用できるようにしてみました。
先日大名刺判のFomapan100を手に入れ、本日テスト撮影・現像までやってみました。
1枚は引き蓋が移動中にズレてガッツリ露光してましたが、2枚はとりあえず像が出てくれました。
また後日、うちでの現像方法なんかもコメントできたらと思っております。
その際はよろしくお願いします。


貴重な情報をご投稿いただきありがとうございます。マミヤプレススーパー23は,れんずまにあ様の詳しい解説「マミヤプレス」が機種別画像掲示板にあり,私も興味を持っておりました。今後ともよろしくお願いいたします。
大名刺判シートフィルム(Fomapan 100)の撮影と現像をされたのですね。素晴らしいです。写真を拝見するとマミヤの乾板用ホルダー(Type J?)をお使いと思いますが,大名刺判のフィルムが装着できるのですね。これはマミヤのホルダーをお持ちの方々に貴重な情報と思います。シートフィルムの現像法についても,お時間のご都合の良い時にお使いの方法やノウハウを教えていただけたら有難いです。よろしくお願いいたします。


狸おやじ様
いつも有難うございます。foma pan100のシートフィルムとりあえず2枚テスト現像上がってきました。スキャンしてみまして満足しています、、が現像料2枚で2400円。20世紀センチュリーの復活が近いので、リールを注文するつもりです。モノクロ楽しいですね。よろしくお願いします。
現像が綺麗にできて良かったですね。
一枚1200円は高いですが,大名刺判は特殊なサイズなので割高になります。私が調べた範囲では「プロラボサービスnet」が一番安く,一枚580円程(4x5"判の1割増,税込)とのこと。東京の中野近くにお住まいならお勧めです。私はモノクロネガのポジ(反転)現像を将来的に考えていて,それには専用リールも必要なので,20th Century Camaraの復活を待ってます。皿現像という手もありますが。


貴重な情報、ありがとうございます。
フィルムファンは苦労の連続です。それでも、じつくりと向き合う時間はデジタルにない世界ですね。双方、いいところを楽しみながら行きたいと思います。
これからも、宜しくお願い申し上げます。
拙宅にはいくらか転がっています。
でも大名刺シートフィルムがないので検証できない。
フィルムがあってもシートフィルムホルダがないので撮影もできない.


狸おやじ様
いつも有難うございます。
ヤフオクでパターソンタンク用4×5シートフィルムホルダーを、3Dプリンターで作成して出品している方がいらっしゃいまして、試しに6×9シートフィルムホルダー作成は如何と質問しましたところ、落札の上寸法を指示して下さいと。価2700円。ただ、4×5は湾曲余裕ありますが、6×9はどうなんだろう。少し考えてみます。
なるほど。Kingの120用ベルトには入るかもしれないですね(フィルムの幅は63.5 mmです)。
試してみたい所ですが,私の手元にはKingのベルト式が無く,ヤフオクにも今は出ていないようです。
フイルム大好き様
ヤフオクの商品は,パターソン用の4x5スペーサー(4枚用)でしょうか。もし大名刺判のサイズで作ってもらえるなら好都合です。もし特注できるようでしたら是非お教えください。


必要な道具としては、
・現像タンク(120フィルム対応)
・輪ゴム(#14、折径約50mm)
・定着用バット
となります。
まず、タンクへの装填ですが当然暗室下で行います。
ホルダーからフィルムを取り出したら、膜面を内側にして長辺方向に輪ゴムをかけます。
輪ゴムをかけたら、現像タンクへ立てて投入。恐らく3〜4枚が限度です。
後は、各種薬品使って現像処理します。
当然反転撹拌はできないので揺らして撹拌させます。
また、輪ゴムをかけたまま定着させると跡が残るので(1敗)
停止まで終わったら輪ゴムを外しバット内で定着させます。
停止が完全にできてたら明光下で定着しても大丈夫です。
大分原始的ではありますが4×5とかでもやっている人はいますし、
ちゃんと膜面を内側にして輪ゴムをかければ傷が入ったりはしません。


はじめまして、宜しくお願いします。
ご投稿、拝読致しました。まさに、目から鱗の気持ちです。貴重なお知恵をいただき感謝です。ありがとうございました。
大名刺判シートフィルムの現像法を教えていただきありがとうございます。
輪ゴムを使う手があるのですね。便利な方法でとても参考になります。貴重な情報と写真をありがとうございました。
私はどうするかまだ思案中ですが,専用リール (20th Century Camera, No.2179) の再販が遅れる場合,ステンレスの薄板でホルダーを作る方法も考えています。考案者は「こぼうし」さんです:
https://koboshi.tokyo/2022/05/14/ptp116/
大名刺判なら横向きに3枚入り,液量も少なくて済む(?)かも。


先輩諸兄各位
ラボに、現像依頼故に達成感50%ですがFoma pan100の6×9シートフィルムテストです。拙宅の愛犬を撮ってみました。レンズは、テヒニコン180ミリ解放です。スキャナーのフィルムホルダーは、AZTEKのウエットスキャンです。やはり凝るなら、自家現像の上、暗室プリント作業したいとつくづく思いました。宜しくお願いします。
ご投稿ありがとうございます。
ロテラーらしい滑らかな階調と穏やかなコントラストで,ご愛犬の表情が豊かに表現されていると思います。
フォマパン100は,私はあまり期待していなかったのですが,この描写なら主力のモノクロフィルムとして使えそうです。貴重な情報を送っていただきありがとうございました。
Aztekのウェットスキャンは全く知りませんでした。
これはEpson等のフラットベッドスキャナーのガラス面に,特殊な(揮発性?)液体でフィルムを貼り付けてスキャンをする方法の様ですね。これならフィルムとの間の隙間やホコリによる散乱,ニュートンリング等を防いで綺麗にスキャンできそうです。専用のホルダーと液体(SMF2001)で$254は高価ですが,その価値はありそうです。これについても使い勝手やノウハウ,注意点等があればお時間のある時に是非お教え下さい。どうぞよろしくお願いします。


下手な写真をお褒めいただき、赤面の限りです。AZTEKですがEPSONマウントトレイ(何と日本製)69ドル、AZマイラーシート100枚セット84ドル送料91ドルでした。KAMIリキッドは危険物で航空便禁止物。成分調べましたら、イソプロビルアルコール、ナフサのようです。youtubeでZippoオイルを使っている外人を真似て、メーカーはダメと言っていましたが問題無くスキャン出来ました。まず、ジッポオイルをトレイにたらして、フイルムを置き又上からオイルを垂らしマイラーシートを被せて中の空気を抜き、ティッシュなどではみ出たオイルを拭き取ります。密着を確認してスキャナーにセットします。火気厳禁換気は、大事です。ネガもポジも大丈夫でしたが、自己責任です。国内でドラムスキャンしている会社に聞いてみようと思っていますがそのままです。シートフィルムは、カールしていないのでそのまま、スキャナーガラス面に位置決めして試してみましたら、結果は良かったです。元々ブローニーのスキャンに不満があり入手しましたが、エプソンのスキャナードライバーソフトにも不満があり、SilverFastというソフトで満足な結果を得る事が出来ました。何といっても、避けられないホコリの映り込みがクリックひとつで処理出来て驚きました。
何故エプソンが、このトレイを国内で販売しないのか、理由はわかりません。
あまり、お役に立てられない返信で恐縮しています。よろしくお願いします。
貴重な情報をありがとうございます。
そうですか,KAMIリキッド(SMF2001)は危険物なので航空便で個人注文ができないのですね。
試しに1本($50, 1L)購入したいと考えていたので残念です。イソプロピルアルコールは,試薬(99.9%, 1L)がアマゾンで1000~1500円で販売されてますが,残存物の影響を考えると少し心配です。どこか日本の業者がこのKAMIリキッドを輸入するか製造してくれるといいのですが...
マウントホルダーのエプソン製にも驚きました。エプソンは国内販売に手を抜かず,国内でもホルダーを販売して欲しいですね。私は120フィルムは主にカメラ店の専用スキャナーでスキャンしてもらってますが,高性能のホルダーが手に入るなら自前も検討したいと思います。いろいろ教えていただき感謝いたします。


いつも有難うございます。6×9シートフィルムの板の投稿からは、少し外れてしまいますが、フイルムドラムスキャンを受け付けているラボから以下の回答を得られました。
リキッドは、液体パラフィン(下剤)、薬局で手軽に入手できるそうです。下剤故、無害。揮発性も無いため、スキャン後は無水アルコールで清掃。
との事でした。近いうち試してみようと思います。よろしくお願いします。
貴重な情報をありがとうございます。
ドラムスキャナーでは液体パラフィンを使うのですね。流動パラフィンは屈折率がフィルムベースと近くて良さそうです。でも洗浄が必要ですね。無水エタノールをスキャンに使う手もあるかも。KAMIリキッドの代替品が見つかると良いですね。


しかし,アメリカの20th Century Cameraが2月の火事で営業停止した為,大名刺判シートフィルム用リール(No.2179)の供給がいつ再開されるか,目処が全く立っていない。
そこで,休日を利用して,シートフィルムを固定するためのホルダーを試作してみた。
これは以前(No.2257)紹介した「こぼうし」様が考案された4x5インチ用のステンレス製のホルダーで,パターソンの現像タンク(PTP115)に装着して使用する:
https://koboshi.tokyo/2022/05/14/ptp116/
上の図面をお借りして,大名刺判に合わせ0.67倍にスケールダウンしたホルダーを3つ作成した(図面)。シノゴ判は横向きに2枚入るので,大名刺判だと2/0.67=3枚入る。高さは7cm程で液量も少ない。ホルダーの配置と全体のイメージは,らいむら様の記事と写真(No.2255)を参考にさせていただきました。こぼうし様とらいむら様に感謝いたします。
図面:パターソンPTP115用の大名刺判シートフィルムホルダー.


0.1mmはシノゴ用の0.15mmより薄いが,ホルダーが小さいので強度は十分。これより厚いと加工が困難と思う。加工は結構難しいが,定規2つを使って折曲げ,直径2cmの丸棒で曲面を出した。切り口はサンドペーパー(#400)でバリを取り,ステンレス磨きで仕上げた。
写真:試作したステンレスホルダー


フィルムはホルダーに装填してからタンクに入れても良いし,タンクにホルダーをセットした状態で装填しても良いが,手探りで操作する場合,後者の方が楽と思う。フィルムはホルダーにしっかり固定されていて揺すっても外れないが,ホルダー全体は3つのパーツの反発力で支えられているので,逆さにして強く振ると(内径がテーパー状なので)落ちてくる事がある。回転攪拌なら問題ないが,倒立攪拌をする場合,ホルダー上部にリング状のストッパーを入れると良いかも知れない(今検討中)。
写真:フィルムホルダーとパターソンPTP115.


ご投稿、拝見致しました。驚きました。不器用な私にはとても無理な世界です。多分、指先怪我してしまうと思います。20thカメラの再開を待つつもりです。ありがとうございました。
確かにホルダーの工作は面倒で,あまりお勧めできません。私も専用リール(QL69-P)を購入するまでの「繋ぎ」と考えています。(液量はどちらも500ml必要なので,6枚現像できるリールの方がメリットが多い。)
倒立攪拌時にホルダーを保持する「円環状ストッパー」をステンレス板(幅29x300mm)で試作しました。アクリル製のビスを3箇所付けて,筒との間隔を5mm程空けるスペーサーにしてます。これでホルダーの脱落は防げますが,あまりスマートではないですね。
写真:ステンレス製の円環状ストッパー.


ストッパーなんですが、リールの軸と密着する方だけを使って簡易的にストッパーとするのはいかがでしょう。リールの外径で足りるかは寸法が取れないので、実際できるかどうかわからないんですがいかがでしょう?


早速試してみると,ご指摘の通りで,軸に圧着する側のリール(片側)を接合部を下向きに取り付けると,ホルダーのストッパーとして上手く機能します。逆さにして振ってもホルダー(フィルム)が落ちなくなり,自作のストッパーよりスマートで安定感があります。軸の付け忘れ(露光)の心配もなくなり,一石三鳥のアイディアです。セッティングの様子を写真で示します。
素晴らしいアイディアをありがとうございました。
写真:リール(片側)をストッパーにしたセッティング.


現物合わせしてみると、ベルト幅がフィルムに対して狭く,アパーチャーの中までベルトの凹凸が入ってくるため、画面にベルト式の特徴の未現像スポットが入ってくることになります。
あるいは小名刺ならいけるのかもしれませんが、大名刺のフォーマットサイズが120にくらべてかなり幅広なことがよくわかりました。


そうですか。キング現像タンクの120用ベルトは,大名刺判には幅が足りないのですね。残念です。大名刺判は幅が63-64mmなので,120より2-3mm広いのが原因と思います。貴重な情報をありがとうございました。
今の所,中判シートフィルムが装着できるリールは,2つ選択肢があるようです:
1. Jobo 2509n(6x9cm~4x5in.対応,6枚装填,現像タンク2520以上)
2. 20th Century Camera QL69-P, QL23-P
(69は大名刺判,23は小名刺判,6枚装填,現像タンクPaterson PTP 115以上)
Joboの2509nは汎用型で良さそうですが,2500シリーズの大型タンクが必要。20th Century Cameraは火事で営業停止中。再開がいつになるか分かりません。
なかなか上手く行かないですね。


れんずまにあ様
いつも有難う御座います。諸先輩の智恵と工夫、実践に対して頭が下がります。不器用自覚の自身に、いつも付きまとう、ガラス乾板の現像方法。プラ枠でパチンとハマリ、タンクで行ければいーなと、朧げながらイメージしていました。そうか、ステンレス枠でスッとセットできればと、、いずれ、現物手配できたら考えてみようと思うに至りました。無いものに対する克服意欲が湧いてきました。まだまだ道のりは向こう千里ですが、ゆっくり楽しむつもりです。ありがとうございました。
確かに,ガラス乾板(6.5x9 cm)の固定にステンレス製のホルダーが使えるかもしれません。ただしPTP115の場合,横向きだと2枚しか入らない。3枚以上セットするなら縦位置が良さそうです。ガラス乾板の重さを考えるとステンレス板は0.2mm以上の厚さが必要と思います。どこか板金加工してくれる所が見つかると良いですね。


うまく行ったようで何よりです>リールでストッパー
リールを大名刺判の幅まで拡張できるように改造するのも考えたのですが、
リールの気泡抜きの隙間にフィルムが引っかかって、複数枚入れるの結構面倒だなと思って諦めました。
後、小名刺判〜4×5まで対応の現像タンクを見つけたんですが、
(https://www.bhphotovideo.com/c/product/63620-REG/Yankee_YACF45_Cut_Film_Daylight_Developing.html)
大名刺判でも32oz(約950ml)の液量が必要なのと、純粋に作りや品質が大分雑とのレビューがあるので中々手を出しづらいですね……
1回で12枚現像できてこの値段という意味では、コスパはいいんですけどね。


ご紹介いただいた現像タンクは,シートフィルムを12枚まで現像できるのでコスパが良いですね。4x5"判の場合,MOD54もQL45-Pも6枚上限で液量が約1Lなのでメリットがあります。ただ,大名刺判にはもう少し小型の物,例えばSP-445の縮小版があると良いですね。No.2270でご紹介したこぼうしさんは,4x5”判の500ml現像タンクを自作される計画のようで,色々工夫される方が多いようです。
貴重な情報をありがとうございました。


真摯なご投稿、感謝しています。ど素人からの質問です。3Dプリンタで作成できないものか、3Dプリンターがどのようなものか知らずに考えてしまいました。6×9フィルム ガラス乾板ホルダー並びにタンクとか、どうなんでしょうか?フィルム砂漠彷徨ううちに陽炎の様に浮かび上がってしまいました。どなたか、この辺のエキスパートがいらっしゃったら、ご意見いただければ幸いです。失礼致しました。
一般家庭用の3Dプリンタは細いフィラメントを積み上げて造形しますが、層の間に隙間が出がちで、液体が間から漏れます。ですので、タンクの外側を作るのは難しいと思います。造形の形状の自由度もさほど高くない(オーバーハングとか作りにくい)という問題もあります。
作るとすればSLS方式という、ナイロンの粉末をレーザーで焼結しながら造形するタイプのものがいいと思います。500万円ほどからですので個人で購入するのは難しいですが、出力サービスではメジャーな方法です。ナイロンのため化学的にも安定感が高いということもあります。ただ、表面がザラッと仕上がるので、蓋と組み合わせる部分で水密性が出せるかというのは問題になりそうです。硬さと柔軟性のバランスも良くて使いやすいのですが。
液体が出し入れできて、漏れにくく、でも光は入らない、という条件の造形が難しいため、できればタンク本体は既存品を使い、中子だけを3Dプリンタというのがいいかなと思います。細部や強度がちゃんとした成形品より劣るのですが、あまり密度や枚数を欲張らなければ作れるんじゃないでしょうか。


ご投稿と貴重な情報をありがとうございます。
3Dプリンターは魅力的です。6x9用のレンズボードも,eBayに3Dプリンター製が20ドル程で出ていて興味を持っていました。日浦様が仰るように,精度や漏水等を考えると固定用のホルダーを検討するのが良いと思います。ヤフオクに出ている「シノゴ現像用スペーサー」(4枚用)も3Dプリンター製のようです:
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/h1094533217
このスペーサーの縮小版(大名刺/小名刺判)が作れないかと,出品者に打診したことがありますが,返事がありませんでした。やはり数が揃わないと販売側の魅力が少なくて難しそうです。マイナーな規格の場合,使う側が自分で作るしかないですね。


狸おやじ様
日浦様、はじめまして、宜しくお願い申し上げます。
早速に、ご指南をいただき有難うございました。確か、ニッコール21ミリレンズ用リアキャップ3Dプリンター製の販売サイトを何処かで拝見し、もしやと思っていました。
そうだったんですね。父の形見のS3に21ミリと考えて頓挫したままです。タンクは無理そうですが、ホルダーがあれば是非欲しいと思います。ご検討いただければ幸いです。
失礼致しました。
その1つは,古典的現像液(ロジナール等)を高希釈して攪拌を制限して現像することで画像のシャープネスを上げる技法である。
この技法には,「東京オルタナ写真部」や写真用品販売店「Silversalt」のサイトを見てから興味を持っていた。しかし,その理屈が私には理解できていなかった。最近イギリスのJohn FinchさんのYouTube動画を見て,これが化学反応物質の遅延拡散により画像の濃淡の境界(エッジ)を強調する技法と理解したので,その概要を紹介したい。(これは既に写真現像の専門家の間ではよく知られている常識かもしれません。その場合ご遠慮なくご指摘ください。)
YouTubの動画(Mr. John Finch, Pictorial Planet):
https://www.youtube.com/watch?v=Bu3jUchq7u0&t=844s
ロジナールを使った静止現像画像の例(都丸修さん,OPA 312):
https://opa312rei.exblog.jp/26548094/


この傾向は,大判や中判よりフォーマットの小さいライカ判(35mm)フィルムカメラの普及に伴ってより顕著になった。コダックのD-76,富士フイルムのミクロファイン ,アドックスのアトマル49等はその代表的な例と思う。これらの現像液は,フィルムの露光状態を忠実に再現した精細なネガ画像を出力する。しかし,モノクロで色彩を失ったこれらの画像は,ともすると眠たげでインパクトに欠けた画像と感じられることも多い。
一方,アグファが1888年に発売したロジナール(ロディナル,Rodinal)は,粒状性の荒い古典的な現像液で,作り出されるネガ画像は大伸ばしに耐えない。しかし,ロジナール特有のキレがあるシャープな画像は昔から定評があり,名前や商標を変えながら100年以上も作り続けられてきた(Rodinal -> Adonal, APH09, R09)。ロジナールは,画像全体の平均コントラストを下げる「イコライジング」の効果に加え,局所的な濃淡の境界(エッジ)のシャープネスを上げる効果を持つ。これら2つの効果は,現像液に含まれる化学反応物質(現像主薬)の濃度が低い程,拡散係数が小さい程,温度が低い程,現像液の攪拌を抑える程,顕著になる。これは,現像中のフィルムの露光部(明部)の上層に化学反応物質が枯渇した「拡散境界層」が形成される為で,露光部上にある程度の厚さの「拡散境界層」ができることで露光部の現像速度が抑えられ「イコライジング」の効果が働く。一方,未露光部(暗部)には拡散境界層ができない為,明部と暗部の境界(エッジ)には拡散境界層が急減する領域ができ,暗部から明部へ向けた化学反応物質の拡散が生じる。この水平方向の濃度拡散(*)が,局所的な濃淡のコントラスト(シャープネス)を増加させる。この局所的なシャープネスの増加は,拡散境界層が厚い程顕著になる。ロジナールのように分子量が大きく拡散係数が小さい現像主薬(p-アミノフェノール)を高希釈し,低温度で長時間かけて無攪拌で現像する事で,露光部上層に十分な厚さの拡散境界層が形成され,その結果,濃淡の境界のシャープネスが増加する。しかし,拡散境界層が極端に厚くなり,その厚さが濃淡の空間的スケールよりも長くなると,局所的なシャープネスを上げる効果は消滅する。
ロジナールでの推定はまだ試みていないが,ロジナールを50~100倍に希釈して長時間かけて静止現像すると,数ミリ程度の拡散境界層が形成され,そのスケールと同等かそれ以上の波長(空間的周期)をもつ明暗のコントラストが強調されると予想される。このような局所的なコントラストの強調は,露光状態の忠実な再現(画像化)という意味では好ましくない。また,ネガ原画でのシャープネスの強調を印画紙の現像過程で繰り返すと,シャープネスは逆に(エッジが分離する為)低下する可能性がある。しかし,明部と暗部の境界を強調して認識する性質は,我々の目の網膜の色覚細胞にも(その非線形的応答特性から)あると予想され,適度のシャープネスの強調は我々の心理的な画像認識と一致する。上の都丸さんの画像描写に心を打たれるのは,そこに原因があると私には思われる。この局所的なシャープネスの増加による明部輪郭の強調は,上の動画のFinchさんによれば,"Rodinal glow"(ロジナールの輝き)と呼ばれている。
*) ここでは,還元効果のある「フレッシュ」な現像主薬の濃度拡散を考えている。臭化銀を還元させることで還元効果を失い「疲弊」した現像主薬は,ロジナールでは回復させる薬剤が含まれない為,その挙動は現像に影響しない。


まず,分子量が大きく拡散係数の小さい現像主薬を使う必要があり,その為に画像の粒状性が悪化する。これを防ぐには,反応速度を減らすように高希釈で低温度で現像を行う方法があるが,その効果は限定的と思われる。より簡単な解決法は,35mmより大きいフォーマットのフィルムを使って最終画像への拡大率を下げることで,その意味で中判~大判のフィルムは最適と思われる。
もう1つの問題は,上に書いたように,局所的なシャープネスを上げる為に拡散境界層の厚さを極端に厚くすると,その厚さより小さなスケールの明暗を強調できなくなり,逆に強調効果が減少すること。これについては,フィルムや現像の専門家が多くの現像データを集めて解析する中から,希釈率や現像時間の最適条件と攪拌の時間間隔を提案している。しかし,この条件もフィルムのサイズに依存する。大きいフォーマットのフィルム(印画紙)になる程,厚い拡散境界層でも明暗のコントラストを強調したシャープな画像を(相対的に)細かいスケールで作り出せる可能性がある(*)。
つまり,ロジナール等の古典的現像液を使って画像のシャープネスを上げる技法(Rodinal glow)は,35mmより大きなフォーマットのフィルムに適していて,より広い範囲で活用できる可能性がある。私がこの技法を,中判モノクロフィルムで試したい理由はここにある。エルンスト・ライツが創始し普及させた35mm写真フォーマットの呪縛に対する「アンチテーゼ」としたい。
*) 局所的なシャープネス(アキュータンス)を上げる技法として,「アンシャープマスク」(ボケ画像)を使う方法が知られている。この技法は,原画に対して,ある特定の波長(標準偏差)のガウス誤差(ボケ)を含む画像(アンシャープマスク)を人工的(アナログ又はデジタル的)に作り,その画像を原画から差し引く事で画像全体のダイナミックレンジを下げ,ある特定の波長の成分の濃淡を相対的に強調する。この技法と化学反応を使った希釈現像との違いは,前者はある特定の波長成分を強調するのに対し,後者は拡散境界層の厚さを制御することで,強調するスケールとその範囲を連続的に調整できる点にある。もう1つの違いは,前者はシャープネスを上げる操作により画像全体のダイナミックレンジ(画像情報)が減少し画質が低下するのに対し,後者は化学反応自体を制御している為,画像全体のダイナミックレンジにほとんど影響を与えない(画質が低下しない)点にある。
写真:古典的現像液: Adox Adonal (Rodinal), Spur Silversalt.


大フォーマットのシートフィルムから外れてしまいますが、私もロジナール高希釈を数年前から使用しています。
確かにロジナールは粗粒子になりますが、コピーフィルム超軟調現像で一般使用する目的で高希釈(目下416倍)24度45分(攪拌10分おき)を行っています。
その現像条件で、フジミニコピーHR2での感度はEI12-20程度。
作例:コンタックス167,18mmf4, f8,AE,EI12
コピーフィルムは元々粒状性に優れているため、多少粗粒子になっても十分良好なプリントが得られます。HR2の場合、引き伸ばしフォーカススコープで、全紙伸ばしでも粒状が見えないので、黒白のエッジ部分で商店合わせせねばならないほど。
軟調の度合いにおいては、昨今の軟調専用現像液のほうがより一般フィルムに近いガンマと、実用的な感度を出せますが、価格と手軽さの点で結構ロジナール(私は主にR09)を使うことが多いのです。
ロジナールを含め希釈現像液のエッジ効果について、理論的に解説していただき、なるほどそういうメカニズムで現像が進行しているのだなと得心がいきました。
狸おやじ様のご指摘の通り、大面積のシートフィルムで、粒状性の心配をせずに画面全体の、生理的に心地よいイメージングを目指すためにロジナールを使うのは大変理にかなっていると思いました。
なにより高希釈のため現像液のコストがたいへん節約できます。(最近入手が難しいのが問題ですが)
ただし、私はシートフィルムをとりあえず皿現像(手で)で行おうとしていて、45分とか1時間の現像時間は耐えられません。これはタンク現像に限って可能ではないかと。
何枚か現像成功したら、タンクでもできるように考えています。


ロジナール416倍の高希釈現像には驚きました。
確かに超微粒子で高硬調のコピーフィルムを,ロジナールの高希釈溶液で現像すれば,全体は標準的な軟度になり,細部はエッジの立ったシャープな画像になり,しかも粒状性は最小限に抑えられます。これは1石3鳥の素晴らしい方法で,しかも経済的ですね。ご投稿の写真を拝見すると,落ち葉のシャープな輪郭に加え,葉全体や枝が輝くような描写もあり,正に「ロジナールの輝き」と思います。木の背景の木漏れ日の描写も素晴らしく,見ているだけでワクワクします。画面全体のバランスも良好で,これは10分毎の攪拌が効果的なのかなと考えています。
私の素朴な予想では,ロジナールで超高希釈現像をする場合,数10分で拡散境界層の厚さが10mmを超えそうで,35mmフィルムには不向きかと考えていました。しかし,強制攪拌により境界層の厚さが1ミリ程度に減らされるので,攪拌を10分間隔で繰り返すことで,境界層の発達を抑制して細かいスケールに適度のシャープネスが作られているように思います。つまり,フィルムサイズや希望のシャープネスのスケールに合わせて攪拌間隔を調整することで,好みの結果を出せそうな気がします。
富士のミニコピーHR2は懐かしいですね。もう入手できないのが残念です。少し調べると,アドックス CMS 20 IIもコピーフィルムの様です。120フィルムもあるようなので,購入ルートを探しています。




ご投稿ありがとうございます。
ネオパン100の大名刺判を初めて見ました。フィルムホルダーも集まって試写が楽しみですね。リンホフテヒニカ23/70のピントグラスバックは,グラフレックスの23ホルダーと互換という情報があり,ホースマンやマミヤプレスのホルダーが使えるかもしれません。その辺も何か分かりましたらお教えください。


で,取り敢えず35mmを試したいと思い,20年振りに35mmフィルムを購入してみた。
カメラはコンタックスG1と,ビオゴン28mmとゾナー90mmを防湿箱から復活させた。ビオゴンは高解像度の優れたレンズだが,コントラストが強すぎてカラーポジでは使い難い。モノクロの軟調現像ならベストフィットだろう。現像はロジナールの高希釈(x200)を考えているので,実効感度はISO10程。この感度だと中判は厳しいが,明るいレンズ付きのコンタックスなら手持ちで楽しめそうだ。
写真:Adox CMS 20 II Pro, Contax G1.


私はCMS20IIと専用現像液はストックしていますがまだ露光していません。
他サイトで使った作例を拝見すると、専用現像液AdtachIVの1:14,EI20でもかなりガンマが高く、使い方が難しそうでした。
私が頻用するMinicopy HRII + R09x416でも若干ガンマが高すぎます。これを200倍程度にするとさらにガンマが高くがちがちになってしまいます。また500倍以上だと現像時間を1時間以上延長しても十分な濃度が出ないため、x416(0.6ml+250ml水)EI12-20におちついたところです。
CMSは多少柔らかいのかもしれませんが,x200でどこまで出るか、ですね。
昨今の新しい軟調現像液はさすがに優秀で、Rollei RLCではHRIIでもEI25くらい出ますし、
Kodak Technical Pan+Rollei Low contrast現像液ではほぼ一般フィルム同等のガンマとEI40-50の高感度が可能でした。
とはいえ手軽で安価なRodinalの結果を大変期待しています。


コピーフィルムは,専用軟調現像液(アドテックIV)でもコントラストが出過ぎる事があるのですね。とすると,CMS 20 IIとContax/Biogonの組み合わせは適当でないかもしれません。
私が参考にしたのは,Digital truth photoの現像データです:
https://www.digitaltruth.com/devchart.php?Film=Adox+CMS+20%25&Developer=&mdc=Search&TempUnits=C&TimeUnits=D
このロジナールの欄を見ると,200倍高希釈の注釈には「連続トーン」とありますが,100倍には注釈がありません。なので,200倍なら良いかと考えました。私の予想では,高希釈にして攪拌を抑える程「拡散境界層」が発達し,イコライジング効果が効いて全体のコントラストが抑えられると思います。ただし,その分実効感度(EI)は下がる。本当は,好みのガンマやコントラスト,シャープネスに合わせて希釈率や現像時間,露出量,攪拌頻度等を調整すべきかもしれません。モノクロ現像は奥が深いですね。


他サイト投稿では、当初Cafferolをお使いになっていて2トーンに近いほどガチガチでした。
その方は一般フィルムをCafferolで現像されていて、当初Adtechが品切れだったので使われたようでしたが、degitaltruthのサイトにCafferolのチャートも載っていたので多分参考にされたと思います。(私も愛用しているサイトです)
つまりdegitaltruthのデータは、クリティカルなところでは鵜呑みにできないのではないかと思っています。もちろん初めての組み合わせでは出発点にするのではありますが。
手前味噌ながら私は初めての特殊現像ではハーフサイズカメラ(ニコンFM10ハーフ+Aiニッコール50mmf1.4)で室内コントラストチャートを段階露光し、途中切り出しで現像、ゾーンがすべて再現された条件を基準に、屋外撮影で輝度差が大きな被写体を検証し、最終的な現像条件にしています。(テストにあまりたくさんフィルムを使いたくないところ、ハーフならかなり大胆にコマを使えますので)
コピーフィルム軟調現像では、結構チャートより実写の方がシビアになる印象を受けています。


確かにDigitaltruthphotoの現像チャートは,不正確なデータを含んでいると思います。
投稿データを集計して作られたデータベースの為,投稿者がフィルムの軟調/硬調現像を理解していない場合もありますし,検証が不十分の可能性もあります。SilversaltのTim Moogさんは正確なフィルムテストに基づいた現像データを公開していますが,ロジナールの高希釈現像のデータは少ない。本当は,れんずまにあ様のようにコントラストチャートの段階露光から最適解を見つけたい所ですが,今の私はそこまで余力がありません。
取りあえずCMS 20 II(35mm)を使い,状況に応じて±0.5~1EVで試写しています(EI=10)。Contaxはオートブラケティング機能付なので,こういう時は便利です。


ようやくホルダーに装填しました。
ホースマンの1枚入りはモルトが粉々に劣化しており、1つは使われた形跡がない状態にも関わらず、モルト貼り替えしないと使えません。追々やります。
リンホフ2枚入りはどちらもモルトに頼らない構造でありがたい。
単純な方はリスコやフィデリティと同じ構造なのでスムーズにシートが入りました。
もう一つの開閉ロックつきは非常に凝った作りでさすがリンホフと感心しましたが,ダークバッグの中で全然シートが入らないので焦りました。
かなり苦しんだ挙句、スプリングで圧迫されているプレッシャープレートを指で押さえながらシートを入れることに成功。なるほどそうなってるのか。
正しい方法かどうかわ断言できませんが、苦しまれる方がおられたらTIPsとして報告します。
まずは焦点位置がリンホフのピンとグラスと一致しているかテストしました。


リンホフのフィルムホルダーや本体は,モルトプレーンが使われていないのが良いですね。
耐久性のない素材は一切使わないというリンホフの姿勢は,やはり偉大だと思う。(京セラContaxにもモルトが使われていて酷い目に遭いました。)
確かにリンホフの初期型のダブルホルダーは,フィルム装填が少し難しい。引き蓋を引くとロックが外れてフラップが(新品なら自動で)開き,ガラス乾板でも装填できるのは良いが,圧板がバネで押し付けられているので,圧板を指で押さないとスムーズに着脱できない。その分,サイドにはフィルム取り出し用のレバーがあり,フィルム(乾板)を取り出す時に便利で,フラップを閉めた状態なら,レバー操作で中にフィルムがあるかどうかを確認できる(リンホフテヒニカ23,No.2064)。凝った作りのホルダーですが,ガラス乾板の需要が減る中で,圧板とイジェクトレバーを省略したタイプ(リスコやフィデリティーと同仕様のスーパーカットフィルムホルダー)に代わっていったようです。


いつも有難うございます。今日、新宿ヨドバシフイルム館でこんな品見つけました
。6/6、6/7、6/9兼用ガラスネガキャリア。550円でした。プリント用デスとは店員言いましたが、購入。早速ポジを挟んでスキャナーでテストしてみました。EPSONのホルダーに満足せずあれこれ試して、何とコレが良かったです。ライトボックスに置くにも気軽です。とりあえず、小さな事で申し訳ありません。
中判大判は平面性に悩むこともありますから、貴重な一品です。
ニュートンリングはいかがですか。
4x5以上の大判シートフィルムのスキャンに少し悩んでいまして、その辺の製品もあればいいなと思っています。


ありがとうございます。ニュートンリングについては、心配していましたが、なんと無事にスキャン出来ました。価格を考えると驚きです。引き伸ばし機用ネガキャリアですからそうなのかなと思いました。4/5用は有りませんでしたが、35用も有りました。ネット通販ても同価格でした。先ず報告申し上げます。よろしくお願いします。
たぬきおやじ様
いつも有難うございます。最近、耳にした話を一つ。コンパーシャッターのオーバーホールで、東京九段下のToyoの社長にお世話になっています。2/3なんか使う人います?と伺い驚きました。プロが何人か。と、、4/5も。アサイメントは、デジタルバックで済ませ展覧会用、作品としては、フィルムだそうです。やはり、と思いました。失礼いたしました。
ガラスキャリアーとオーバーホールの情報をありがとうございます。
Toyoカメラサービスの儀同さんには私もお世話になっています。
古いコンパーシャッターを修理してもらったのですが,修理に加えて(無料で)シャッター速度を計測してくれました。古いレンズやシャッターを使う者には有難いサービスです。


アメリカの20th Century Cameraが製造しているQL69が候補の一つだが,今年2月に起きた火災で営業停止中で,いつ販売が再開されるか見通しがつかない(No.2179)。この製品を扱っている店をネットで探した所,ドイツのSchwarzweiss Fotolaborに若干の在庫があるようだ(*)。ここはモノクロ専門のプロラボだが,若い写真家の育成もしていて,20th Centuryの販売代理店でもある。担当のThomas Ochsさんに問い合わせた所,今は日本への販売をしていないとの事。そこを何とかとお願いした所,手数料と送料(25ユーロ)で発送してくれるとの返事。製品価格(54.74ユーロ)と合わせても妥当な金額なので試しに注文してみた。(オンラインサイトでは日本への発送オプションをサポートしていないので,興味のある人は各自直接お問い合わせください。)
*) https://schwarzweiss-fotolabor.de/en/produkt/ql69-p-6-5x9cm-2%C2%BDx3%C2%BD-quick-load-6-sheet-film-reel/
写真:Quick Load Film Developing Reel, QL69-JP.


フィルムは,約10 mmの間隔でラセン状に装填される。等間隔で10 mmの余裕があるので高希釈の静止現像にも向くと思う。一回の現像に必要な液量は約500 ml。一枚当たりの液量は80 mlで,薬剤の利用効率も高い。超高希釈現像(200~400倍以上)の場合,現像液の最低使用量を満たさない事があるが,フィルムの数を減らせば対応できる。その意味で,ロールフィルム(120/135)より現像条件の自由度が大きい。
写真:シートフィルムの装填状況 (下はJobo用のO-ring).


いつも有難うございます。到着したのですね。そうですか、基本日本には非対応の中、お見事です。ホルダーをラボに出せば2枚現像て2400円取られることを考えると大活躍しそうですね。道筋を作ってくださり感謝です。ありがとうございました。
Schwarzweiss Fotolaborには,ウェブサイト下の"Contact"から連絡できます。担当者(オーナー)のThomas Ochsさんは気さくな人なので,多少の融通は利くと思います。もし相談される場合,日本の知人から情報を聞いたと書いていただいて構いません。


いつもお世話になります。ql69の貴重な情報を頂き、早速contact欄から問い合わせを致しました。日本の知人からも紹介をいただいた旨を書いたつもりですが、返答無し。因みにカートに入れチェックアウト迄は行けましたが送料が対応していなくダメでした。もう少し待ってみようと思います。まずは、途中経過報告です。
お世話になります。
お陰様で返信が来まして、無事に完了出来ました。ありがとうございました。
なんでも、在庫が最後の一つとか。危なかったです。到着が楽しみです。
QL69-JPの注文ができて良かったですね。到着が楽しみです。
Thomas Ochsさんも,日本から新しい注文が来て喜んでいると思います。恐らく現在世界に数個しかないQL69-JPの内の2つが日本に集まりつつある様です。大事に使いましょう。


お世話になります。お陰様で、9月28日に発注した、20thーcenturyのリールが届きました。まさか、手に入るとは。試しにフイルムをセットしてみましたが、スムーズに出来ました。大感謝です。ありがとうございました。
取りあえず,撮り終えていた120フィルム(Rollei Retro 80S)2本をロジナールで現像。『ロジナールの輝き』(No.2288-2293)を期待して,Digital truth photoのデータ(No.2300)を参考に,100倍の高希釈で20°C,60分間の準静止現像(10分毎に1~2回の倒立攪拌)を試みた。
結果は初めての高希釈現像にしては良い方と思う。サンプル画像を添付します。春の終わりの茅葺き民家で,手前は生活感満載の駄作だが,屋根の茅の一本一本が非常にシャープに表現されていて迫力がある。全体のコントラストは控え目で,陰の部分の黒つぶれも少ない。同じ場所でベルビア100でも撮影したが,白飛びと黒潰れが酷く,細部のシャープネスもモノクロームに負けていた。機材はテヒニカ23IV,レンズはHeliar 105mm/F4.5,f11,SS=1/50。フォーマットは6x7 cm。
今大名刺判のFomapan 100も撮り進めていて,高希釈現像の比較結果が出たら報告します。
写真:A traditional thatched house (Heliar 105 mm, Rollei Retro 80S, Rodinal 1:100).


因みに,ベルビアはプロラボに現像を依頼し,業務用スキャナ(ノーリツプレシジョン)でスキャンされた画像の画素数を1/4程に落として出力。モノクロは,エプソンGT-X970に自作ホルダーとSilverFast9で,3200 ppiで読み込んだ画像から同様の画素数で出力。どちらもソフトウェア上で画像修正を加えていない。
写真:Same as above, but shot with Velvia 100 (RVP).


素晴らしい作例、ありがとうございます。特にモノクロの作品には仰天しました。仰るほど、ベルビアの方もいいじゃないかと。未だT-maxデベロッパーの封を切らない初心者にはまさに迷宮の入り口に立たされているようです。何はともあれ、自家現像試さなければと思っています。ありがとうございました。
モノクロとカラーは人により好みが分かれると思います。私は昔からモノクロ写真が嫌いで,これは高校時代に体験したネオパンSSの「眠たげな」画質が原因です。その後,カラーポジ(コダクローム,エクタクローム,フジクローム等)のシャープで濃厚な描写が気に入り,40年近く使ってきました。今もフィルムのメインはベルビア/プロビアです。
しかし,数年前に「東京オルタナ写真部」のサイト(*)を見てから考えが変わり,今はモノクロ写真の絵画的(ピクトリアル)な表現にも興味があります。今後中判や大判もデジタル化していく中で,モノクロ(フィルム)の存在価値は,化学物質の拡散過程を制御して自由な表現を実現する所にあると考えています。私が好きな写真家ウジェーヌ・アジェも静止現像の先駆者の一人です。ともあれフィルム写真は自分の趣味なので,肩肘張らずに楽しみたいですね。
*) https://tokyoaltphoto.com


戦前の中型の乾板式蛇腹カメラ(ハンドカメラ)は,ほぼ全てシートフィルムが使えるはずだが,情報が少なく確認も難しい。そこで,現在でも入手が可能と思われる戦後のテクニカル(プレス)カメラとシートフィルムホルダーの情報を掲示します。
(他にも情報があればお教えください。新情報が入り次第,情報を更新します。)
・ リンホフ テヒニカ23(III-V),テヒニカ70,テヒニカプレス23,テクニカルダンS23
これらの4機種には専用ホルダー(ダブルホルダー/スーパーカットフィルムホルダー,大/小名刺判)が使用可能。
ダブルホルダーはシートフィルムかガラス乾板が装填でき,スーパーカットフィルムホルダーはシートフィルムのみ装填可能。
未確認だが,グラフィック規格のフィルムホルダー(小名刺判?)が使えるとの説明が取扱説明書にある。
・ マミヤ マミヤプレス G/S/スタンダード/スーパー23/ユニバーサルプレス
専用のカットフィルム/乾板ホルダー(J型: 大名刺判,A型: 小名刺判)が使用可能。
どちらもガラス乾板(大名刺判)が装填できる(FOV様: No. 2416, らいむら様: No.2244の情報)。
・ トプコン ホースマン VH/VH-R
専用のシートフィルムホルダー(大名刺判),リスコリーガル製のホルダー(小名刺判)が使用可能。
・ グラフレックス センチュリーグラフィック23,グラフレックスXL,クラウングラフィック23等
これらの機種には,グラフィック規格のフィルムホルダー(小名刺判?)が使用可能と思われる(現時点で未確認)。
私の手許にある「中判・大判カメラ入門」(日本カメラ社,1993年)には,ローライフレックスSL66SEとマミヤRB67プロSDに,専用のカットフィルム用ホルダーが提供されていると記載がある。れんずまにあ様によると,ハッセルブラッドSLR,ローライTLR,マミヤCにも専用フィルムホルダーが提供されている(No.2411)。また,ビューカメラのアルカスイス6x9M/F,トヨビュー23G,エボニー23S/SV23/SW23/GP69F等のカメラバックは「6x9判グラフィック規格」と説明があるので,グラフィック規格のホルダー(小名刺判?)が使える可能性がある。
ご参考までに。


目下興味があるのは、戦前プレートカメラ用金属製撮り枠にシートを入れることで、後ろに板バネがはいっているものは、多分ガラスプレートまたはアクリル板を後ろに入れておく必要がありそうなこと。またシート用と思われる枠でも、後ろに金属板をいれるものがあります。
戦後SLRやTLRにも1枚撮りアダプタをもつ機種がありますね。
ご指摘のSL66もそうですね。ローライTLR用も存在します。
マミヤC用のを持っていた(使ったことがない)はず。また、ハッセルブラッド用の1枚撮り枠ホルダーをコレクターから頂戴しました。今どこに置いたかな...
グラフレックス23用は、近所の店舗に小名刺リスコ2枚入が沢山と同じく小名刺判の6枚チェンジャーがありました。フィルムが潤沢なら確保してもいいかなあ。
国産の戦後モデルはモルトプレンが使われていて、根本的に掃除しないと使えないものが多いです。
情報集まりましたら報告します。


ご指摘の様に,ハッセルブラッドSLRにも専用のシートフィルムホルダー(+フィルムカッター?)があるようですね。ローライTLRやマミヤCにも専用ホルダーがあるのを知りませんでした。貴重な情報をありがとうございます。上の説明を補足修正しました。
グラフィック規格(6x9判)のシートフィルムホルダーは,1950~1980年頃の中判テクニカル/ビューカメラに広く採用されていたかも知れません。グラフロックバックの120ホルダーは機種により相性がある様ですが,シートフィルムホルダーは使い回しができるかも。とすると,リスコリーガルのフィルムホルダー(小名刺判)がテヒニカ23/70で使えたり,リンホフのダブルホルダー(大名刺判)がセンチュリーグラフィックで使えたりと面白そうです。精度は問題かも知れませんが...


1975年購入のマミヤユニバーサルプレスの使用説明書29ページ
カットフィルム/乾板ホルダーJ型(JIS規格)
・乾板(2+1/2X3+1/2インチ判)を使用する場合
フィルム受けは使用しません。
・カットフィルム(2+1/2X3+1/2インチ判)を使用する場合
フィルム受けの平らな面か不要の乾板をあてがいます。
・4+3/4X6+1/2インチ、カビネ判のカットフィルムを四等分にカットして使用する場合
フィルム受けの4か所のつめに差し込みホルダーに入れます。
カラーフィルムをカットすると現像所で現像できない場合があるので、2+1/2X3+1/2インチ判を使用します。
30ページカットフィルム/乾板ホルダーA型(アメリカ標準規格)
・乾板(2+1/2X3+1/2インチ判)を使用する場合
フィルム受けは使用しません。
・カットフィルム(2+1/4X3+1/4インチ判)を使用する場合
フィルムをフィルム受けのみぞに差し入れて使用します。
フィルムパック・アダプター
J520(6.5X9cm)のフィルムパックが使用できます。
との説明(簡略化しました)があります。
カットフィルム/乾板ホルダーA型を入手しましたが、使用の機会を逸してしまいました。ホルダーに同梱の説明書には「メモ板に書き込んだ文字は、指か布でこすれば消して書き直せます。」の説明のみです。
ポラロイドランドパックフィルム・ホルダー2型はFP-100Cが製造中止後使っていません。LomoGraflok 4×5 インスタントバックのマミヤプレス版は発売されそうもありません。
マミヤユニバーサルプレスのフィルムホルダーについて,貴重な情報をありがとうございます。
マミヤのホルダーは,J型(JIS規格)とA型(アメリカ規格)があるのですね。れんずまにあ様から教えていただいた初代マミヤプレスの取扱説明書には「乾板用取りわく」(大名刺判)の説明がありますが,フィルムを使う時は,不要の乾板を背面に入れると書かれています(リンホフテヒニカ23,No.2114-2115)。この「乾板用取りわく」が改良されてJ型のホルダーになり,小名刺判のA型が追加されたようですね。製品の流れが良くわかりました。感謝いたします。上の説明を新しい情報で修正しました。
LomoGraflokインスタントバックは,4x5判グラフロック用で,6x9判に使えないのが残念ですね。ポラロイドのフィルムホルダーをお持ちでしたら,インポッシブル社がフィルムを再販しているので利用できると思います。


インポッシブル社のピールアパートインスタントフィルムの情報をいただきありがとうございます。マミヤユニバーサルプレスのホルダーの件、お役に立てて何よりです。
1999年7月に購入したinstax500 AF用フィルムなどは、撮影後の写真が一点物扱いで人気があり入手困難です。生産量は2025年度には2021年度の4割増しになるそうです。
私はインスタント写真にあまり興味がありませんが,富士フイルムがinstaxで収益を上げてフィルム事業を継続できるなら有難い。これを機に,120/135やシートフィルムにもinstaxの技術を使って新しい製品を出して欲しいですね。ポラロイドやフォトラマもそうですが,化学反応を駆使することで画像の粒状性とシャープネスを同時に上げることができ,これは現在のデジタル技術ではできない魅力と思います。私としては,透過型のポジ原稿になるインスタントカラーフィルムを作ってくれたら嬉しいですが...


ポラロイド社は、35ミリ判カラースライドフィルムPolachrome CS(36枚撮り 12枚撮り 現像時間60秒 日本ではポラカラーCS 1983年~2002年頃)を発売しました。手動、電動現像器、スライドマウンターなどシステム化されましたが、いずれの製品も一般のカラーリバーサルフィルムに比べ高価で利用できませんでした。
最初に使用したコダクロームは、コダクロームXでした。一度だけプロセスE3でエクタクロームの現像をしたこともありました。
コダクロームからチバクロームプリント、カラーポジのデュープを除いて、カラープリントの焼き増しとモノクロームの引き伸ばしはネガフィルムを使用し、9割はリバーサルフィルム(ハーフ判 35ミリ判 6x7判 6x9判)でした。
1989-94ごろ仕事でポラクロームを使いました。
特急仕上げでも間に合わないプレゼンテーション、資料があがるのが当日明け方という時のお助けグッズなのです。
フィルム自体は普通のパトローネに入っていて普通に撮影し、専用のプロセッサーを用いて即時に現像します。
構造は非常に特殊で、ちょうどブラウン管の拡大のように規則正しくRGB色素が並んだもので、粒子そのものは当時のベルビアやコダクローム64などと比べて粗大なもので,また黒の締まりもよくありませんので、作品に使えるようなものではなかったと思います。
その後デジタルが主流となって、スライド映写は廃れてしまい、余った何本かは捨てられるところを持ち帰りました。その後使っておりません。


貴重な情報をいただきありがとうございます。
業務で使用されていたのですね。
写真技法と保存の知識 デジタル以前の写真―その誕生からカラーフィルムまで 青幻舎(2017) 97ページにパッケージと3色ストライプフィルターの写真。
Timeline of Historical Film Colors(filmcolors.org)のPolachromeの項にサンプル写真と1977年発売のインスタントカラー8ミリムービーフィルムPolavisionとのストライプフィルターの比較写真があります。
Polachrome CSというインスタントカラースライドフィルムが既にあったのですね。
全く知らずに,迂闊なことを書いてしまいました。Filmcolors.orgのサンプル画像を見ると,色味は独特で深みがありますが,解像度が低いので35mm判だと厳しそうです。
そう言えば,昔「パナコピー」というインスタントモノクロスライド作成機を使ったことがあります。私は,仕事ではOHPシートがほとんどでしたが,パナコピーも必要に迫られて何回か使いました。書類用の「コピー」フィルムなのでコントラストが強く,普通の写真には不向きでした。その後,発表用の素材のほぼ全てがパワーポイント(電子情報)に移行してしまい,何だか味気なく感じています。


撮影条件は快晴,弱い逆光。高台から望む入江と内海と島の風景。機材はTechnika 23IV,レンズはRodenstock Rotelar 180 mm/F4.5, f16, SS=1/60。フォーマットは6.5x9 cm。
1枚目は,1:100の高希釈で18分 (20°C) 現像した結果 (8分間隔で1~2回の倒立攪拌)。現像条件は,Digital Truth Photo (No.2300) を参考にした。高希釈なのでコントラストが弱められているが,それでも水面は露出オーバー気味で遠景にフレアが掛かり,良く言うと幻想的,悪く言えばメリハリに欠ける印象。
写真:Sample No. 1 (Fomapan 100, Rodinal 1:100).


1枚目より高希釈の為,水面のハイライトが抑えられ,手前の木々も黒々と生き生きと見える。木々の輪郭や遠景の島の輪郭も適度に強調され,高シャープネスのロジナールの特徴が感じられる。しかし,背景のグレー部分を大きく拡大した時の粒子の荒れは,2枚目の方が大きい。Rollei Retro 80S (No.2392)では粒子の荒れがほとんど見られないので,これはフォマパン100の特徴だと思う。中判以上なら問題ないが,小フォーマット(35mm等)の大伸ばしには向かないかも知れない。
写真:Sample No. 2 (Fomapan 100, Rodinal 1:200).


大判のフォマを未経験なのでこの粒状が普通なのかどうかわかりませんが、1:200では大名詞でもここまで粒が大きくなるのですね。
ちょっと不思議だったのは1:200の右下と両方の左右端が少し過現像なのかかぶっているのか反転濃度が薄くなっていることと、1/100の右上の茂みに点々と白い高輝度が見えるところで、もしかしたら白鷺の群れかなとも思いましたが。
大きなフォーマットで静止現像はやったことがないので興味深く拝見しています。
よい条件が煮詰まるとよろしいですね。


早速のコメントをありがとうございます。
フォマパンの粒状性は,120フィルムであまり良い印象がなかったのですが,今回も少し不満が残りました。ローライレトロ80Sと比べると粒状性が劣ると思います。ただこれは被写体や現像液との相性もあるので,今後色々な被写体や現像条件で試してみようと思います。同じ場所でベルビア100でも撮っているので,現像ができたらまたご報告します。
>ちょっと不思議だったのは1:200の右下と両方の左右端が少し過現像なのかかぶっているのか反転濃度が薄くなっていること
流石に鋭いご指摘ですね。実は,2回目の準静止現像では,20°Cの液温で現像を始めたのですが,室温が少し低かった為,25分経過した時に18.5°Cまで液温が下がってきました。そのまま30分まで待って終了すれば良かったのですが,その時は魔が差して25°Cで湯煎して液温を約1度上げてみたのでした。すると,静止現像ですので周囲の温度が数度上がり,僅か2~3分でもその影響が出て,タンク底部の周辺(フィルムでは右下)が過現像(ネガは黒が強目)になったようです。ロジナールの高希釈現像は,温度管理を厳重にする必要性を痛感しました。次回は20°Cの水を満たした断熱箱の中で現像するつもりです。
1:100の木々の中の白い斑点(右隅と右下)は確かに謎ですね。理由は良くわかりません。1:200の画像を見ると微かに白い部分があるようですが,それが何かの条件で「成長」したのかも。高希釈現像は,本来見えないものも見えるようにする強調効果があるので,何かの条件(波長vs濃度拡散場?)で擬像を作り出すのかも。ベルビア100の結果が出たら,比較しながら考えてみたいと思います。


シートフィルムは各フィルムの現像条件を変えられるので,条件を変えて現像したい時に便利だ。しかし,ロールフィルムと異なり,フィルムに番号が無いので,フィルムの順番を特定する作業(番記)が必要になる。20th Century Cameraのリールには,各スロットに番号(1~6)を示す「ノッチ」があり暗闇でも位置を確認できる(No.2329の写真)。しかし,水洗後にフィルムの一部を混ぜてしまい,特定に苦労した。フィルムの数が多い時は注意が必要だろう。
水洗後は,ドライウェル溶液に浸してからフィルムの縁を目玉クリップで摘み,スポンジで水滴を拭ってから小物干しに吊るして乾燥させた。何か靴下でも乾かしてる感じです。
写真:乾燥風景.


大名刺判のシートフィルムは,コレクトのA4透明ポケットリーフ(8ポケット,S-4240)に収納している(*)。この透明リーフには大名刺判が横向きに2枚x4段,8枚入る。ポケットサイズは73x109 mmなので,かなり余裕がある。私は右余白に小さいタックシールを貼り,フィルム番号や撮影情報をメモしている。
この透明リーフを,コクヨのA4フォトファイル(30穴,ア-M160)に綴じている。このフォトファイルには,コクヨのフィルム用ポケットシート(A4,6x6~6x9,ア-M923)も入れていて,6x9判120ポジフィルムを収納して便利に使っている。
厄介なのは6x7判で,普通のポケットシートは2コマx4段なので,120フィルム一本が納まらない(No.2233)。そこで,コレクトの透明ポケットリーフ(6ポケット,S-4320)を使っている。これは縦向きに6ポケットあり,サイズが72x150 mmなので,2コマがギリギリ納まる。リンホフの6x7判(56x72 mm)は大きいので,コマによっては1 mm程出てしまうが,何とか収納可能。最適ではないが許容範囲です。
*) https://www.amazon.co.jp/dp/B00777RJ62?th=1
写真:コレクト透明ポケットリーフ (下:S-4240, 上:S-4320).


貴重なご指導、感謝しています。
アルバム開いて、考えていたところです。出来るだけ大切に保存したいですね。
ありがとうございました。
早速のコメントをありがとうございます。上の情報が少しでもお役に立てば幸いです。
これまで中判シートフィルムについて,種類や購入方法から現像や保管方法まで,私が把握している情報の概要をご紹介しました。少し省略したのは,ホルダーへの装填と撮影時の操作方法です。これらについては機種依存性があるので,各カメラ(ホルダー)の機種別サイトでご確認いただけたらと思います。
後は,フィルムのデジタルスキャンとプリントですね。これらは,私自身の最終工程(印画紙のアナログ現像に進むか,デジタル画像のプリンター出力でよしとするか)が未確定なので,これから考えたいと思います。その前に,中判フィルム用の専用スキャナーを手に入れたい。今使っているフラットベッドスキャナー(Epson GT-X970)は,自分のフィルム用の専用スキャナー(Nikon Super Coolscan 5000ED等)と比べて明らかに性能が劣る。5000EDは135フィルム専用なので,中判以上で使えない。9000EDが欲しいが,中古市場にもほとんど出ない。フレックスタイト(ハッセルブラッド)も高性能だが,高価過ぎて私には手が出ない。今の候補はPlustekのOpticFilm 120 Proだが,性能や操作性等の情報がほとんどない(日本で販売されているのだろうか...?)。
フィルムスキャンとデジタル印刷のスレッドも,詳しい方に立てていただけると有り難いです。


いつも有り難うございます。
狸おやじ様と同様にフイルムスキャンに随分悩みました。私は、Canon9900からEPSON GT-X980に入替、エンジンはSilverFast9、仕上げをLrcで調整しています。
フイルムホルダーはEPSON付属で満足出来ず、AZTECウエットスキャンを試し、ヨドバシで見つけた500円のネガホルダー直置きに落ち着きました。アンチニュートンリングも出ません。後始末が簡単でつい。
さて、ニコンのスキャナー良さそうですね。製造終了が残念です。フレックスタイトも原宿の旗艦店に置いてあったのを思い出しデモしてもらおうかと思いましたが、修理預り品で新しいのに、不安を覚えました。
SilverFastにHDRという別オプション、99ドルでありまして、無料トライで試しました。48bitRawでスキャン後ワンクリックで満足な仕上がりでしたが、Lrcで充分と思い、見合わせました。
モノクロ、カラーポジともこの辺で落ち着いて、いよいよ自家現像と思っていますが、
狸おやじ様のご投稿を拝読後、まだまだ、精進足らずを自覚いたしました。
フイルム高騰、注文ポラフイルム未だ届かずですが、来年も色々試して楽しみたいと思っています。
諸先輩の皆様、宜しくお願い申し上げます。
良いお年をお迎えくださいませ。
コメントありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
ガラスネガキャリアーが上手く機能して良かったですね。ニュートンリングが出ないのも朗報です。
ただ,アンチニュートンリング加工が無い場合,ガラスとフィルムの間隙で波長の干渉条件が合えばリングが出る可能性があると思います。リングを避けるならアンチニュートンガラスが要りますが,擦りガラス状の加工なので画像が荒れる。ガラス(空気)界面の埃の吸着もあり,私はガラスの使用を諦めています。でも,リングが出ないなら問題ないですね。
私が使っているエプソンのGT-X970にはいろいろ問題がありますが,書き出すと長くなるのと,中判シートフィルムと直接関係が無いので,別の機会(別スレッド?)にと考えています。


いつも有難うございます。
深いご指導、大感謝です。
ご指摘のアンチニュートンリングガラスですが、実は、ガラス専門店にサイズ指定で昨年注文してみました。結果は、EPSONのアンチニュートンフィルター付のホルダーとあまり変わりませんでした。
結果、気合い入れて仕上げたい時は、ウェットスキャン。そこそこならと言えば、ヨドバシネガキャリアに落ち着いています。ニコン9000のスキャナー、ヤフオクに出ていますね。高いですね。
よろしくお願いします。
情報をありがとうございます。
確かにヤフオクにニコンSuper CoolScan 9000 EDが出ていました。でも,10年以上前の中古品が33万円の落札で,新品時とほぼ同価格です。余程欲しい人が多いのでしょう。この製品の問題はインターフェイスで,FireWire 400しかない(5000 EDはUSBがある)。変換アダプターやボードを使う方法もあるが(*),将来的に安定して使えるかどうか。私はOpticFilm 120 Proが発売されるのを待ち,それまではGT-X970で我慢しようかと考えてます。X970は透過光センサーのピント位置がフィルム面からズレているという問題があり,自作のホルダーでフィルム位置を調整してます。これについては後日また紹介する予定です。
*) https://tokyoaltphoto.com/2020/08/save-your-nikon-super-coolscan-9000-ed-2/


いつも有難うございます。
GT-X980を使用にあたり、ウエットスキャンする前は、トレイの四隅のピント調整スライドを色々試し、結果には満足できず、Lrcにて少しシャープネスを調整しています。ネガ、ポジをルーペで見れば解像しているのにと思いますが、この辺でと思っています。
作例は、ハッセル500C/Mプラナー80mm、ベルビア100で撮影現像後、モノクロ変換しました。
丸の内の明治安田ビルを撮影したものです。宜しくお願いします。
仕方が無いので,こぼうしさんのサイト(*)を参考にしてマグネットシートを2枚使ったホルダーを作製した。まず,黒色の発泡PPシート(3x100x285 mm)にフィルム大の穴を2つ開け,マグネットシートを重ねて高さが4.5 mmになるように調節した。極性を合わせたマグネットシートをその上に重ね,フィルムの周囲を固定/解放できるようにした。このホルダーを使うと純正ホルダーと比べて画像の鮮鋭度が向上する。SilverFast等の取り込み用ソフトウェアを使えば,何とか実用になる。フィルム専用スキャナー程の性能は出ないので,あくまで繋ぎと考えている。参考の為,私が自作したホルダー(大名刺判,6x9判)の写真を掲示します。
*) https://koboshi.tokyo/2023/09/08/gt-x970_holder/
写真:自作ホルダー (上:大名刺判, 下:6x9判).


流石のご投稿を早速ありがとうございます。拝読致しまして、アバウトな自身を恥じるとともに反省しきりです。
ピント面迄4.5ミリとの事でウエットスキャントレイのガラス面迄ノギスで測ってみました。裏面迄2.5ミリ。ガラスの厚さが約1.5ミリ。そこでヨドバシのキャリアにフイルムにセットしてトレイの指標に合わせてスキャンしてみました。なんと、ピント合っています。ありがとうございました。
左は、ガラス専門店に切り出してもらったアンチニュートンガラスです。
よろしくお願いします。
GT-X970ですが、おっしゃるように透過原稿のピント面はガラスからかなり離れていますが、フィルムホルダーの構造や、ガラス面のホコリの影響を減じるためか、設計上、意図的にそのようになっていると思われます。しかし、ホルダの調整範囲に収まっていないのは良くないですね。
確かにピントの問題は大きく、これには大いにフィルムホルダの精度や作りが影響していると思います。純正品のホルダにもピント調整の機能がありますが、非常にできが悪いです。しかし、コストを考えるとやむを得ないのでしょう。スキャナそのものの素子や光学系(スキャンレンズ)は、そんなに悪くないものと思います。これを言い換えると「ユーザのカスタマイズや工夫で凌げる部分は手を抜き、どうにもならないところだけはちゃんとできている」とも言えると思います。
で、私はBetterScanningのフィルムホルダを使っています。
http://www.betterscanning.com/scanning/vseries.html
中判フィルム用のみ(フィルムを2つ載せられるもの)に、アンチニュートンガラスのオプションを購入して使っています。コマ間につけられるt-lockは使用していません。
純正のホルダに比べると遥かに剛性が高いことや、フィルムを(膜面を下にして)置き、上からアンチニュートンガラスを載せるだけでセットが完了することなど、使い勝手がいいのが最大のメリットですが、ピント合わせも、ホルダのあちこちにつけられたイモネジの出し入れで精密に行うことができるので良好です。純正ホルダは押さえのガラスがないので、どうしてもフィルムのカール状態や取り付け状況によってピント位置がその時々で違い、ピントが合いませんが、カールした中判フィルムをアンチニュートンガラスで抑える方法はフィルム位置が安定するので、チューニングをやるだけの価値はありました。
アンチニュートンガラスの面の粗さの影響が心配でしたが、影響はとくに内容に感じています。当然フィルムよりも光源側であることに加え、フィルム面を下にして取り込んでいること(フィルム面とアンチニュートンガラスの荒れた面が少し離れる)、フィルム面から見た光源の立体角が大きいことがあると思います。
難点は、このホルダが結構お高いことですが、数が出る商品ではないと思うので、やむを得ないと思っています。


初心者者ですがよろしくお願いします。
実は、このBetterScanningがベストと2年程前に辿り着き、このサイトからオーダーしてみましたが、方法間違いなのかどうにも注文が完結できませんで諦めた経緯があります。実際にご所有とは、羨ましく思います。
よろしくお願いします。
コメントと貴重な情報をありがとうございます。
BetterScanningは使い勝手と性能が良さそうですね。私も以前,日浦様からこの製品をお聞きして,購入しようと考えていました。しかし,エプソンがアンチニュートンリング(ANR)ガラスを使った新型ホルダーを開発し,それを搭載した新製品を出すという噂を聞いたので,それを待つことにしました。実際に出たのはガラスではなくアクリル樹脂製ホルダー付のGT-X980で,利用者の情報ではANRアクリルホルダーの評判があまり良くない。で,フラットベッドスキャナーに愛想が尽きかけていたこともあり,こぼうしさんの「マグネット懸架式」ホルダーを暫定的に使うことにしました。このホルダーは平面性では劣ると思いますが,構造がシンプルで埃や塵の心配が少ない点と,フィルムサイズを比較的自由に変更できる点がメリットです(6x7判や4x5判も作ろうかと考えてます)。あとは,Plustekのフィルム専用スキャナー(OpticFilm 120 Pro)の国内販売がどうなるか様子を見ながら考えようと思います。
> フィルムを(膜面を下にして)置き、
なる程,これは良い方法ですね。
この置き方は,膜面の画像情報を正確に(フィルムベースの凸凹や不純物の影響を受けずに)読み取るには最適ですが,一般的なマニュアルの説明とは逆で,スキャン画像が逆像になる。しかし,ソフトウェア上で反転すれば全く問題なく,より精細な正像が得られる。この方法は活用させていただきます。貴重な情報をありがとうございました。
フイルム大好き様
ピントが合う位置はスキャナーによって異なります。
Epson GT-X970の場合,ガラス面から3.5~4.7 mmが多いようですが,個体によってバラバラです。GT-X980については情報を集めていないので分かりませんが,気になるようでしたら,一度ピント位置を確認されると良いと思います。


どれもリンホフの純正ホルダーで,その内6枚は「スーパーカットフィルムホルダー23」という両面フィルムホルダーで,3枚は「ダブルホルダー23」という古いガラス乾板兼用タイプ。国内外のネットオークションで探して,一枚1~3千円程で集めた。ダブルホルダーは古風で格好良いが,圧板の力が強く,シートフィルムの着脱に時間がかかる(参照: No.2306)。古いダブルホルダーには引き蓋のスリットから光漏れするものもあり,余り安心して使えない。今主に使っているのはカットフィルムホルダーの方で,合計で6x2=12枚撮れる。12枚撮り終えてからパターソンタンクと6枚用リール(QL69-JP, No.2329)で現像している。撮影はほぼ同条件で表裏を撮る為,まず表側の6枚を現像し,その結果を見てから条件を変えて裏側の6枚を現像している。
フィルムホルダーを野外で使う時に収納するポーチを探していた。シノゴ用のホルダーケースやバッグは沢山売られているが,大名刺用は無いので代用品を探すしかない。いろいろ調べた中で,エツミ/Colemanのショルダーポーチ(VCO-8771)が使えそうなので購入してみた(*)。値段はアマゾンで2~3千円程。
*) https://www.amazon.co.jp/VCO-8771/dp/B0BZR11F4J


ポーチには「スーパーカットフィルムホルダー23」が3枚,「ダブルホルダー23」が2枚収納できる。底と周囲に薄いパッドが入っているので保護効果は高い。上部には取り外し可能なショルダーベルトがあり,裏面にベルトループやナスカン(小カラビナ)も付いているので肩掛けだけでなくベルト/バッグにも取り付けられる。サイズは横幅はピッタリで,縦は少し余裕がある。私は2-3枚のホルダーを埃除け用のチャック付ビニール袋に入れて収納している。メインは120カラーポジと120モノクロ(スーパーローレックスx2台)なので,比較撮影/予備用にシートフィルムを4-6枚携行する時に重宝している。
写真:ショルダーポーチとフィルムホルダー(左:撮影前,右:撮影済)


私は,昨年夏にパターソンの現像タンクで使う大名刺用リール(QL69-JP)を購入した(No.2329-2380)。しかし,フィルムホルダーが増えたのでもう1つ買い足したいが,製造元の20th Century Camaraに営業再開の兆しは見えない。以前紹介したSchwarzweiss Fotolaborの在庫も切れてしまい,現在このリールは世界中で枯渇しているようだ。そこで代替になるリールをインターネットで探した所,アメリカに住むフランス人写真家Benoit Barbeさんのサイトを見つけた(*)。
Benoitさんはプロの写真家として写真を撮るのに加え,アナログ写真現像用の道具を作りネットショップで販売している。パターソンタンク用のシートフィルムリールも作っていて,2.25x3.25, 4x5, 5x7 in., 9x12 cmの4種類が販売されている。リールの構造は20th Century Cameraのスパリラルリールと似ているが,周囲は円筒で内側はスパイラル状に仕切られ,上部に空いた6つの穴にフィルムを差し込む方式。材質はABS樹脂で3Dプリンターで作られている。周囲が円筒形なので強度があり,市販の食器洗い機でも洗えるようだが,薬剤の攪拌効率は落ちるかもしれない(静止現像に向く?)。小名刺用(2.25x3.25 in.)は販売されているが,大名刺用(6.5x9 cm)が無いのでBenoitさんに問い合わせた所,検討してくれるとの事。新しい情報が得られたらまた報告します。
*) https://www.bounetphoto.com/bounet-shop/bs-developing-reel-225x325
写真:B's 2.25x3.25 developing reel set MK 2.


でもこのサイト主はE6を行なっているようで、結構信頼できるのかもしれません。動画では倒立攪拌のようですね。
大名刺が出たら検討したいところです。情報ありがとうございます。


れんずまにあ様
凄い情報ありがとうございます。
このところ、ポジ撮影が多くシートフイルム撮影がストップしたままでスリーブに入れていたネガの行き場所を探していました。
ヨドバシでCHARON、カロンというアルバムを見つけて価格も安いので取り寄せてみました。カバー付きで2千円未満。スリーブの端を鋏でカットするとスリーブごと入れられます。これでシートフイルム撮影も弾みがつきそうです。
よろしくお願いします。
追記
正確な品番を調べる為 再度ヨドバシから検索いたしましたら、何と販売終了となっていました。どうやら最後の在庫を買ってしまった様です。品番FB-69-10 6×7 6×9 60p\sでした
大変失礼致しました。
れんずまにあ様
いつも詳しいご指導、ありがとうございます。
さて、程度の良いリンホフ カットフイルムホルダーが日暮里の代理店オンライン在庫に2セット眠っているのを見つけて注文致しました。これでやっと4セットとなり、立ち止まったままのシートフイルム撮影自家現像のアイドリング状態になって来ました。
そこで諸先生方々に質問がございまして、恥を忍んで投稿致します。
幸い、未開封のT-Maxデベロッパーが有りますので当面心配はありませんが、いずれ
RODINALにも挑戦してみようと思っています。この現像液は、使い捨てなのでしょうか?また、そうだとしたら廃棄処分はどの様にされているか注意点を伺いたいと思います。
よろしくお願い申し上げます。
蛇足ながら,T-MAX現像液は開封したら直ちに200mlずつスムージー用パウチに密封し、使用時は1:4希釈し1Lのペットボトルに空気をできるだけ追い出してキャップしています。これで10本現像まで反復、希釈後1年経っても現像はできているようです。


早速のご指導ありがとうございます。
諸先生方々のご投稿を拝読して、少し慣れてきたら挑戦してみようかと思いました。ドイツのPhotoImpexのサイトを覗いてみましたら簡単にRODINALが手に入る様で、試しにカートに入れて購入手続きに進み発送先を日本にしても大丈夫でした。価格は日本の代理店より格安、しかし送料はそれなりでした。後日、注文は、手慣れてきた時のお楽しみにしておきます。
T-Maxデベロッパーの使用注意も頂き大感謝申し上げます。小分けと空気になるべく触れない様に。こんなご注意、どのサイトにも出ていません。
大変心強いサポートに重ねて感謝致します。
少しずつ精進してゆく所存です。これからもよろしくお願い申し上げます。
フイルム大好き様
コメントいただきありがとうございます。
B'リールについて,その後連絡はありません。
Benoitさんは,B'sプロセッサー(現像タンクの回転装置)も作られていて,そちらに忙しいのかも。でも,大名刺サイズフィルムを4x5から切り出して新リールの構想を考えているそうなので,何か連絡があればまたご報告します。
フィルムホルダーが4セットになって良かったですね。フィルムが8枚あると余裕があります。
シートフィルムホルダーをテヒニカで使う場合,カメラ全体が小さく軽くなり,手持ち撮影も軽快になります。重く嵩張るロールフィルムホルダー(Super Rollex)が不要になる為ですが,実は操作性も向上します。リンホフは戦後のIII型から,アメリカのスピードグラフィックを意識して,シートフィルムで手持ち撮影する「プレスカメラ」としてテヒニカを位置付けたようです。連動距離計や大型左手グリップは,普通のビューカメラには不要ですが,手持ちでシートフィルム撮影する時は便利です。操作法の例を「リンホフテヒニカ23」No. 2064に書きました。これは,20年程前に地方のカメラ店の店主(ホースマン45を長く使われていた方)から教えていただいた方法です。
あと,Rodinalが品薄のようですが,アグファR09(ワンショット)の在庫がみらいフィルムズにあるようです。ご参考までに。
写真:テヒニカ23とシートフィルムホルダー (右は露出測定用の携帯ホルダー).


最新の情報のご提供、ありがとうございました。まずは、初心者コースをクリアしたら挑戦することにいたします。
御愛機の写真、いいですね。撮る前からベストショットの予感が感じられます。スマホホルダーも便利そうですね。貴殿のlinhof2×3のご投稿No:1643から、ギア雲台を手に入れて水平出しが簡単ですっかり気に入りました。三脚持参、フイルムホルダーとロレックス持参の大所帯出陣の後押しになります。
やっと揃ったホルダーに白エナメルで文字入れして満足です。
あとは
結果の報告、よろしくお願いします。
ホルダーのLinhofの白い文字が格好良いですね。撮影が楽しみです。
ギア雲台の情報が役立って何よりです。SWfoto GH-Proは,アルカスイスD4のコピーの様ですが,機能と重さのバランスが良く,野外の撮影で重宝します。携帯ホルダーはフリクションアーム(Manfrotto, 244 Micro)で三脚に取り付け,iPhone(覚える露出計)で測光と設定条件での画像確認に使ってます。ストーンバッグ(Vanguard)は小物入れとしても便利で,上ではスーパーローレックスが重石代り(?)です。
冬は撮影の機会が少ないけど,来週は娘の卒業式があり,テヒニカで日中シンクロ撮影を考えてます。桜には少し早いが,「袴レンタル着付け写真パック」より魅力的な写真を撮りたいと,ロケーションを調査中...


れんずまにあ様
いつも有難うございます。
何気に、JOBOタンクのリストを見ていて気がつきました。
回転現像の場合、現像液は140mlとか170mlになっている事を。少なく済めばそれに越したことはないなあと。無論、ローラーとか必要かも知れませんが、ご存知の方がいらっしゃれば、お話しを伺いたく存じます。
よろしくお願いします。
私は回転現像の経験がないので,残念ながら詳しい事は分かりません。
しかし,私が使っているフィルム現像の解説書(*)は,Joboの回転現像に否定的で,一般のアマチュア写真家に勧めていません。否定的な理由は,フィルムの現像過程で画像のシャープネスを上げエッジを強調する効果(No.2288-2293)に着目した解説書だからかも知れません。参考までに,関連する部分(43, 105ページ*)を要訳すると,
「多くの写真家は,Joboの回転現像装置を使った簡便な連続攪拌を好む。しかし,連続攪拌は画像のシャープネスを強調するエッジ効果を抑制する。この抑制は,特に35 mmのネガフィルムを11x14インチ以上に拡大する場合に明瞭になる。一方,4x5インチのネガを10倍以下に拡大する場合はそれ程目立たない。また,連続攪拌は明部の現像を過剰にし,暗部の現像を抑制する為,中間の階調(トーンスケール)を狭くする。この影響を緩和するには,高希釈現像液を使う方法がある。現像液の種類によらず,希釈率を30%以上に高め現像時間を延長する。Joboの回転現像のもう一つの問題点は,現像中のフィルムが空気中に長時間露出することである。その結果,現像液が空気に触れて酸化するが,この影響はパイロや染色系(タンニング)現像液で顕著になる。この場合,現像液の強化が必要になる。一つの方法は,現像液量を規定量より30%以上増やすことだが,それに合わせて現像時間の調整も必要になる。つまり回転現像は,高希釈や繊細(fragile)な染色系現像液を使う場合,あまり理想的な現像方法とは言えない。」
*) Bill Troop and Steve Anchell, The Film Developing Cookbook, 2nd Ed., Routledge, 2020.


以前参加していた大判フィルム撮影のグループ主催者が、JOBO回転現像をしている参加者に、トーンが出ないため良くないと評価していて、何故なのか疑問に思っていました。
主催者も経験上の評価で、確固たる理論は持っていなかった(理論的説明をしていなかった)と思います。
なるほど、連続撹拌ではそのような化学変化が起こっているのですね。
その当時は回転現像タンクを所持しておらず、8x10は主催者が勧める暗室皿現像しかできませんでしたのでそれ以上追求しませんでしたが、先日放出物のLPL回転タンクを購入したので、あわよくば8x10ネガ現像を明室で行えるかなと思っていましたが、やはりプリミティブな皿現像が良さそうです。
回転現像タンクは、元々印画紙用なので、印画紙にはそれほど問題ないのかなと思いました。


れんずまにあ様
早速に、御見解を頂き恐縮しております。ありがとうございます。
ロクな実績経験も無いくせに、情報収集に走りがちな自身の行動を恥じております。
まずは、基本の積み重ねですね。
現像周辺商品のオンラインサイトを覗いてみると、確かに迷いましたが、諸先輩各位のご指導方法を忠実にトレースしてゆくつもりです。
ありがとうございました。
お騒がせ致します。いつもありがとうございます。
久しぶりに、ポジをスキャンして、ピントの甘さに不満を覚え、再度フィルムをライトボックスに載せルーペで再確認、デジタルかと見紛う精細度にあれこれ奮戦が始まってしまいました。
どうも、狸おやじ様の仰せの通り、Epsonのネガキャリアの問題かと、面倒覚悟でウエットスキャンにてやり直し。結果はまあまあですか、何せ面倒なんです。ポジの清掃に気を遣いますし、、
まあ、解決一発のデジタルより、悩みどころがかるのが楽しいのですが。
よろしくお願い申し上げます。
私もフラットベッドスキャナー(Epson GT-X970)のフィルムスキャン性能に不満を感じています。以前(No.2471)書いた様に,ピント位置がズレていることがその一因ですが,より大きな問題は光源の出力が弱い為,取り込み画像のダイナミックレンジが狭い事です。カラーポジは暗部に情報量が多いので,後者の問題が顕著に結果に現れます。ですので,私はポジのスキャンではフラットベッドを諦め,専用のフィルムスキャナーを使っています。35mmポジはニコンのCoolScan 5000ED,120ポジは専用機がないので外注しています。一般の写真店にある業務用スキャナー(ノーリツプレシジョン製スキャナー/印刷機)でも,高解像度(64 Base)でスキャンして貰えば,ほぼ満足できる結果が得られます(比較すれば一目瞭然で,私はフラットベッドを使いたいと思わなくなりました)。ウェットスキャンの場合,フィルム面での光散乱/反射が抑えられるのでダイナミックレンジが若干改善すると思います。しかし専用のフィルムスキャナーと同等になるかは分かりません。
本当は中判(120, 大名刺)用のフィルムスキャナーが欲しいところですが,ニコンの9000EDやハッセルブラッドのFlextightは中古でもプレミアム価格です。Plustek(台湾)のOpticfilm 120 Proが日本で再販されないか少し期待して待っているところです。


詳細のご説明ありがとうございました。
中判シートフィルムの主題から外れ、申し訳ございません。
ただ、フイルムとは言っても、コストがかかりますね。フレックスタイトのあるスタジオ調べて、いずれポジ持参の上、時間割のレンタルしてみようと思っています。
どこかのスタジオで減価償却済みの機材、格安で売りに出さないかなあ、と、虫の良い事考えてしまいます。
水道温度が20度くらいになったら、シートフィルム挑戦したく思います。
よろしくお願い申し上げます。
GT-X970は最大6400dpiですが、その実力がないと思うので、3200dpiで取り込むことが多いのですが、それだと35mmでは画面の短辺が3000画素ぐらいになってしまいます。それなら最近のデジタルカメラで撮ったほうが高解像度になる、ということで、デジカメでの撮影に乗り換えました。ちょうど、今日 Ver.2 を公開したのですが、
https://www.youtube.com/watch?v=rpbFPXMqdCE
にあるようにフィルムをホルダーに挟んで、マクロレンズで直接撮影しています。Nikon Z7(4500万画素)を使うと、5000dpi相当で取り込みができます。ただ、マクロレンズと言えどなかなか満足いく解像度にならず、開放だと隅が甘く、絞ると回折で解像度低下する、といった具合で、Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S ではだめだったので、シグマの150mmマクロを使うようにしました。この方法は何より取り込みが素早く、ダイナミックレンジも十分取れるのが美点です。
35mmに話がそれてしまって申し訳ありません。で、本題の中判をどうするか・・ですが、同じシステムで中判を取り込もうとすると、2400dpi程度になってしまいます。また、レンズからフィルムまでが離れるので、アダプターのサイズも過大になってしまいます。そういうわけで、原状としては、中判はデジカメには移行していません。
既存のフィルムスキャナを入手するのもよいのですが、問題は、それらがソフトウェア的にどれだけ使えるのか・・です。古いPCを専用に確保しておけばいいのかもですが。。ノーリツのスキャナは公式にWindows11対応されていますが
https://www.noritsu.info/important_info/20220324/
次がどうかわからないし、そもそもHS1800はebayでも200万円ぐらいで取引されていて、とんでもない値段です。それでも需要があるのでしょうね。
デジタルカメラでデュープをしていて感じたのは、光源、フィルムの平面性、レンズ性能、これらをハイレベルで揃えるのは難しいということでした。当然、良いレンズが付いたカメラの像を余すことなく取り込むには、それ以上のレンズが必要ですが、これが難しい。GT-X970などは広い範囲を1つのレンズで賄っていますので、そもそも結構無理があります(その割には高性能だと思っています)。モノクロの粒子を取り込むには、F11より絞るとダメになるし、絞りを開くと周辺が甘い。F11で等倍の被写界深度は、5000dpiだと±0.05mmですが、フィルムを空中に置いてその範囲に収めるのは困難です。
ラインセンサ型のスキャナは、1ラインごとに露光するので、どうしても1ラインの露光時間が短くなり(スキャン速度に直接響く)、光源は面的でなくスリット状で良いとはいいながら、かなり光源が明るくないといけません。レンズのF値をカバーする広さも必要(レーザースリットのような光だと回折が起こる)。さらにベッドのガラス板の悪影響もあります(暗部に反射像が乗るなど)。
そういう要素を考えると、flextightのように柔軟なホルダーでフィルムを曲げて撮るのがベストなのは明らかなのですが、需要がない今、ソフト(最新OS対応)、値段、性能を兼ね備えたものの登場は期待するのは難しいのかもしれません。次善の策としては、良いマクロレンズと、センサシフト式の超解像ができるデジカメの組み合わせでのデュープでしょうか。
もっとも、そういう高解像度の画像を取り込んでネットで公開しても、なかなかそこまで見る人もおりませんし、自宅で見るだけならルーペで直接見るほうが良いのですが。なお自宅には8K TVがあるので、全体表示で楽しむことは可能ですが、4Kとの違いは、よっぽど近づかないとわかりません。


まさか、日浦様よりご指導いただけるとは、大変恐縮しております。ありがとうございます。
迷路に迷い込んだ初心者としてこの数日は、明けても暮れてもこの事ばかり考えておりました。
デジタル時代を迎え、精細度の再現が叶うとアナログにそれを求めてしまう無理があるのかと半ば諦めの境地でございます。
フィルム上に再現されていれば良しとして、自分でまあまあかなレベルで止めておこうと思います。
Lr等のソフトも少し役に立ちますので。トライ&エラーを繰り返しているうちに何かの答えを得られればと思います。
この度は懇切丁寧なご指導を頂き感謝申し上げます。ありがとうございました。
狸おやじ様
夜分、失礼致します。寝られなくなってしまって、、、
以前、モノクロで撮影した今は無き二世代前の愛犬のカットです。EPSON購入前のCANONのフラットベッドスキャナーでした。機材はハッセルブラッド500CM プラナーCF80mmです。
現像はラボに依頼しました。
このサイトから外れまくって申し訳ございません。
このレベルで満足する様に致します。
よろしくお願い申し上げます。
コメントと貴重な情報をありがとうございます。
35mmフィルムは私もデジタルカメラで複写しようと考えて,道具(Nikon スライドコピーアダプターES-1,BR-5リング等)を揃えたことがあります。フィルムスキャナー(Nikon CoolScan 5000ED)での取り込みに時間がかかる事と,ソフトウェアとドライバーが古くなり動作に不具合が出た事が理由です。ソフトについては,その後SilverFast(LaserSoft Imaging)が古いスキャナーを網羅的にサポートして動作保証もしていると知り乗り換えました。これは新旧のOS(Mac/Windows)にも対応していて,Epson GT-X970もほぼ同じ環境で使えるので便利です。取り込みには時間がかかりますが,ピント調整やコマ送りが自動なのでトレードオフかなと考えています。
中判120フィルムのスキャンは困りますね。私もモノクロはGT-X970と自作ホルダー(No.2471)で凌いでいますが,カラーポジは画質に満足できず外注しています。ノーリツのHS1800は魅力的ですが,200万円では全く手が出ません。どこかの企業が,安価で高性能の中判フィルムスキャナーを作ってくれないかと期待してます。(単なる夢物語ですが,勝手な希望でもいろいろな所で書いていると,本当に外光オートストロボが発売されることもあるので全く無意味でも無いようです:リンホフテヒニカ23, No.2556)
フイルム大好き様
素敵な写真を見せていただきありがとうございます。
ハッセルのプラナーCF 80mmの描写は素晴らしいですね。中判モノクロ特有のなだらかなトーンと繊細な描写が印象的です。ハッセルのプラナーには詳しくありませんが,後期型(CFi?)よりもすっきりした描写のように見受けられます。テヒニカ23用のプラナー100mm(4群5枚)とはレンズ構成が異なると思いますが,私もプラナーを使ってみたくなりました。


表裏を同条件で撮影し,表側をRodinal(1:100,18分),裏側を高希釈の静止現像(1:200,30分)で現像してみた。結果は良好で,またの機会に報告する予定ですが,ここではフィルム番号の記録(番記)について報告したい。
以前(No.2448)書いたように,私が使っているクイックロードフィルムホルダー(QL69-JP)には番号のノッチ(1~6)があり,暗闇でも番号に合わせてフィルムを装填できる。しかし,水洗いの時にはバラバラになるので,目玉クリップにも番号をつけてフィルムを識別できるようにした。それでも枚数が多いとフィルムの一部が「迷子」になり,困ることがある。
これを避ける方法として,フィルムに直接番号を写し込む方法がある。リンホフのスーパーカットフィルムホルダーにはこの機能があるものがあり,現像後のフィルム左端中程に小さな番号が表示される(写真下)。
写真:大名刺判モノクロネガフィルム(下:番記あり)。


写真:スーパーカットフィルムホルダー23(下:番号タグ付)。


貴重な情報ありがとうございました。
そんな機能があるとは知りませんでした。
ついでに、日暮里の代理店に問い合わせいたしましたが、パーツは過去あったが今は生産終了で在庫も無いとの事です。
まずは、報告申し上げます。
早速のコメントを有り難うございます。
リンホフの代理店(Clique)に問い合わせていただき感謝します。
やはりパーツ(番号タグ)の在庫は無さそうですね。この「スーパーカットフィルムホルダー23」は,1990年代中頃まで日本でも販売されていたので(1993年頃のシュリロのカタログに出ているが,1997年のリストに無い),その後10年程で番号タグのサポートも終了したのでしょう。中古市場にはタグ付ホルダーがまだあると思うので,ご興味のある方は収集も楽しそう。でも,私は画像が欠けることを考えると,番号タグは必須ではないですね。


大名刺判(6.5x9 cm/2.5x3.5 inch)用の新型リールの試作品が出来たとの事です。プロトタイプの試作品を送ってくれるそうで,有り難い限りです。B's リール(*)に興味を持ち購入を検討される方も居られると思うので,試作品が届いたら,その使用感や使い勝手等を報告する予定です。
*) https://www.bounetphoto.com/bounet-designs-analog-shop


基本的にこれまでのB'sリール(Mk 2)と同じ構造だが,いくつか改良点がある。まず装着したフィルムの背面をスロット内の凸部が支える形になり,フィルムが壁に密着せず溶液の流れがスムーズになった。またフィルムの内側の固定点が軸の外側に移動したので,フィルムの曲率が減り装填が容易になった。この変更で,フィルムサイズの自由度が増え,小名刺用とほぼ同サイズで,大名刺用のリールが作れたようだ。今後4x5"や5x7"のリールも,この新型(Mk 3)に変わっていくと思われる。
本当は今週末に数枚のフィルム撮影をしてテスト現像したかったのだが,雨でタイミングを逃してしまった。来週末位にテストできたらまた報告する予定です。
写真:B's 6.5x9 cm developing reels (Mk 3, prototype).


今の所私は暗室で皿現像と考えていますが、タンクでできるようになれば、明室で気楽に現像できるようになるので、敷居がずいぶん低くなります。
販売されるようになることを大きく期待しています。


コメントありがとうございます。Benoitさんの新型リールは,大名刺判等のシートフィルムをタンク現像する時に有力な候補になると思います。
週末に大名刺シートフィルムを8枚撮影し,このリールで4枚x2回の現像を試みました。
使用感はまずまずです。装填はリールの上からフィルムを差し込む方式なので,QL69(No. 2330)より少し時間がかかるが,一度装填すればタイトに固定され回転や倒立攪拌の時でも安心感がある。問題は,フィルムを背面から支える部分(2箇所)に「ハレーション防止層」の色素が「斑点」の形でフィルムに残ってしまう事。水洗いでも対処できそうだが,フィルムを支える凸部の形を工夫すれば改善しそう。改善できそうな点は他にもあったので,Benoitさんに纏めて報告しました。これらの点が改善され,製品版の新型リール(Mk 3)が発売されたら,また紹介する予定です。


今は,4x5”判だけの販売ですが,他のサイズ(2.25x3.25”, 6.5x9 cm, 9x12 cm, 5x7”, 8x10”...)の選択タグも用意されているので,今後順次発売されると思います。(今は,4x5”判以外は,"Sold Out"と表示されています。)
上の試作品からの変更点として,フィルムの背面を支える部分にテフロン(フッ素樹脂)の細いパイプが追加されて溶液の流れがスムーズになり,各スロットの周囲に番号のドット(点)が付けられて手探りでも位置が確認できる等,使い易く改良されたようです。国外販売をしているかは分かりませんが,購入サイトで確認した限りでは,送料($17)で日本も発送対象になるようです。ご興味のある方は,ご購入を検討されると良いと思います。


改良が加えられ、もう直ぐ入手可能になる可能性があるのですね。大変楽しみです。
6.5x9は是非とも入手したいところですが、5x7もちょっと気になっています。
これらが、暗室を準備しないでも現像できるようになれば、撮影の敷居が一気に低くなります。
これから季節が良くなり被写体もますます彩りが期待できます。(モノクロ撮影ですがw
重ねて御礼申し上げます。


コメントいただきありがとうございます。これから撮影が楽しい季節ですね。
その後,大名刺判(2.5x3.5”, 6.5x9 cm)と小名刺判(2.25x3.25”)の新型リールのタグ情報が更新され,発売になりました。現在は,この2つと4x5”判のリールが販売中の様です(*)。
私は大名刺判のリールを1つ注文しました。手許に届いたらまた使い勝手等をご紹介する予定です。
*) その後,大陸手札判(9x12 cm)と5x7”判,8x10”判のリールも追加されました(2025年7月15日追記)。


れんずまにあ様
自家現像のご指導をいただいて、ありがとうございます。35、120、6×9シートフィルム現像の為、ロジナール、シュプール等買い込んでまずは120にトライしまして、リールの巻き込みに手間取り露光させてしまい失敗。丁度そのタイミングで風呂場の水回りのリフォームが完成。家人から薬品洗浄禁止されてしまい、そのまま止まっております。FOMAPAN100も2枚使ったのみですが、知人の所属クラブの暗室を利用できそうです。
めげずに色々試してみるつもりです。
よろしくお願い申し上げます。
現像液や定着液のセットが揃って良かったですね。
Rodinal(Adonal, R09)は100年以上昔に開発された古典的な現像液ですが、高希釈現像で使うと画像のシャープネスを上げることができて興味深いと思います(No. 2289-93)。去年は品薄でしたが,今年はSilversaltとかわうそ商店に在庫があるので入手し易いですね。
私の方は,注文していた新型リール(大名刺判,Mk 3)がBenoitさんから届きました。とても美しい仕上げのリールです。上(No. 2850)で説明した,フィルム背面を支えるテフロンパイプの動きが滑らかで,溶液の流れがスムーズになりました。これまで2回程使いましたが,試作品で問題になった反射防止層の「赤い斑点」(No. 2755)は出ませんでした。(ただし説明書に従って水の前浴を3回行いました。)各スロットには番号のドットが付き,暗闇でも番号と位置が確認できるようになりました。リールの上からフィルムを差し込む方式で,20th CenturyのQL69(No. 2329)より装填に時間がかかるが,その分しっかり保持されるので,タンクを上下に倒立攪拌しても外れる心配は少ないと思います。今回の新型リール(Mk 3)の開発の経緯は,BenoitさんのYouTube動画(*)の中で詳しく紹介されています。
中判用リール(6.5x9 cm, 2.25x3.25”)は2個で1セットです。値段はセットで$50,日本への送料が$17なので,お買い得と思います(**)。特殊サイズの現像用リールは貴重なので,ご興味のある方にはお勧めです。大判用のリール(9x12 cm, 4x5”, 5x7”, 8x10”)も販売中です(**)。
*) https://www.youtube.com/watch?v=w_7fgzGyc3k
**) https://www.bounetphoto.com/bounet-shop/bs-largeformat-reels
写真:B's new 6.5x9 cm developing reel set (Mk 3).


パターソンの現像タンクが2つ(PTP-115, 116)あり,何かと便利。大名刺判を6ホルダー(12枚)現像する場合,表側の6枚を小タンク,裏側の6枚を大タンクにセットする。この場合,表側の結果が出たら(現像条件を変更して)直ぐに裏側の現像に入れる。タンクが1つだと,タンク中のリールとフィルムを出して洗って乾かしてからフィルムを再セットして... と結構時間がかかる。小タンクが2つでも良いが,大は小を兼ねるし,必要なら2連(135なら3連)で現像できて拡張性が高い。使用後は水切りバット(左奥)で容器を乾かし,同サイズのバット(右奥)を被せて収納してます。ご参考までに。
写真:フィルム現像セット.


昔使っていたキングの現像タンクと比べると,上部の漏斗型のヘッド(図のA)が異様に大きい。何故こんな頭でっかちな構造にしたのだろう,何も考えずに設計したからこんな変な形になったのかと考えていた。
ところが何回か使う内に,これは実に良く考えて作られた構造だと気が付いた。
特に倒立攪拌時の薬剤の攪拌効率が良い。下にパターソンタンクの断面図を示す。ポイントは,漏斗型のヘッドが容器の側面から約2.5 mmの間隙を空けて固定されている事と,リールの軸(ロッド)と容器の底との間に1.5 mm程の隙間が空けられていること。この為,フィルム(B)を現像液に浸した状態で,容器を倒立させると,現像液は漏斗と側面の隙間を通りヘッドの漏斗の中(A)に流れ込む。この状態で容器を元に戻すと,ほぼ全ての現像液が漏斗からロッドに流れ込み,ロッドと底との隙間を通ってフィルムの下側から「ゆっくり」と流れ込む。この「ゆっくり」流れ込むことで,強い水流や気泡の発生を抑え,フィルムの乳剤面への影響を最小限に抑える。一方,倒立時は漏斗中の広い空間(A)で攪拌するので,乱流の渦による効果的な混合が生じる。この混合は,間隙中の水流で生じる強制混合と合わせて現像液の濃度の均一化に寄与する。私の大雑把な推定では,リールを手で回転させる回転攪拌ではフィルム表面の層流粘性層(数 mm)を殆ど交換させることはできないが,現像液を一旦別の場所(漏斗側)に移して乱流混合してから元に戻すことで,100~1000倍の効率で攪拌できる。この倒立攪拌を効果的に行う為,パターソンは大きな漏斗型のヘッド(A)とそれと繋ぐ2つの間隙を意図的に作ったようだ。
パターソンタンクは,倒立攪拌を間欠的に行って現像主薬の拡散境界層の厚さを制御する現像(準静止現像)に向く(No. 2290参照)。
しかし,連続的に横回転させる回転攪拌には向かないと思う。上部の大きな漏斗がデッドスペースになり,そこに入った現像液が無駄になる為だ。連続の回転攪拌をするなら,ヨーボ(Jobo)のタンクが向くと思う。ヨーボのタンクは写真や動画で見ただけだが,上部の漏斗が小さく,デッドスペースが少ない。恐らく回転攪拌を優先し,倒立攪拌をあまり重視していないのだろう。私の場合,高希釈の静止現像と準静止現像が主なので,パターソンタンクが向く。パターソンの場合,タンクの容量が大きくても,漏斗のサイズは変わらない。その為,大型のタンク(PTP116や117)で溶液を全て混合するには,倒立を2-3回繰り返す必要がある。その場合でも,下のタンクの構造を頭に入れて置くと,どのようなタイミングで倒立と攪拌,復元をすれば溶液の流れと攪拌がスムーズになるかを理解し易いと思う。ご参考になれば幸い。
図:パターソン現像タンクの断面図.


ただベースの薄いフィルムを使ったときに、自動巻取りのリールが詰まったようになってにっちもさっちもいかなくなり、フィルムにたくさん傷をつけたことがあったりして、今は普通のないコールタイプを使っています。ベースが薄手のフジのフィルムで相性が良くなかった印象があるのですが、今は藤を使わなくなったので、また使ってみてもいいかもですね。もちろん、リールは完全に乾燥させた時の話ですが・・あとフィルムを最初に入れるときに、パッツリまっすぐ切るのでなく、両端を少し面取りすると安全なように思います(斜行したフィルムがリールの放射状の桟にあたると巻けなくなるので)。


早速のコメントありがとうございます。
確かにパターソンのリールは少し癖がありますね。フィルムをセットすれば,半自動の「蠕動運動」で巻き取れますが,フィルムに触れないので正しく巻かれているか不安になることがあります。リールは120でしか使っていませんが,135だと金属球のフリクションが強過ぎるかも知れません。フィルムの先端を面取りするのは良い方法と思います。パターソンタンクにはAPのリールが使えて,パターソンリールより使い易いという情報を読んだことがあります。Silversaltやアマゾンでも扱いがあるようなので,ご興味があれば検討されると良いかもしれません。
私も蓋を押して内部を減圧することで液漏れ対策をしています。
液漏れ対策はJoboのタンクが完璧のようですが,パターソンもシンプルな構造の割に良く出来ていると感じます。ドイツ人の完璧主義と英国人の実用主義の差でしょうか。個人的にはドイツ製品の完璧度が好きですが,現像タンクにそこまでやらなくてもと思うことがあります。アングロサクソン流の合理性も悪くないですね。


英国のIlfordは,特殊サイズ(ULF)のシートフィルムの注文を年に一回受け,受注生産を行なっている。受注生産しているという情報は「東京オルタナ写真部」他のサイトに出ているが,どう注文すれば良いかが不明だった。先日ドイツのMaco(Macodirect)のサイトを見ていたら,注文サイトを見つけたのでここに紹介します(*)。
Macodirectでは,FP4 Plus(ISO 125)の大名刺判(6.5x9 cm)が発注でき,25枚で66.35ユーロ。HP5 Plus (ISO 400)とDelta 100には別サイズ(2.5x3.25”)のシートフィルムがあるが,これは恐らく小名刺判(2.25x3.25”)の誤りだろう。注文の受け付けは6月30日までで,受注の10-12週間後の9月頃に発送になるようだ。私はFP4 Plusを1~2箱注文する予定だが,個人購入する前に,お世話になっている国内の販売店に連絡し,代理発注をお願いできないか確認している。何か進んだらまた報告します。
*) https://www.macodirect.de/en/film/black-white-films/1766/preorder-ilford-fp4-plus-ulf-ultra-large-film?c=617
図:Macodirect Ilford sheetfilm preorder site.


びっくりするニュースありがとうございます。
しかし高いですね。HP525枚で2万円以上とは。
しばし考えてみます。まだfomapanもありますし、、
HP-5いいんですよね
困った世界になってしまいましたね。
コメントありがとうございます。
確かにIlfordのフィルムは高いですね。でも画質が優れるので,大事な場面では使いたいと思うことがあります。
私はFP4 Plusの大名刺判(6.5x9 cm)を1箱,Macodirectから注文しました。金額は55.76ユーロ+31ユーロ(送料)。日本からの発注だとVAT(EU付加価値税:10.59ユーロ)分が安くなるようです。送料は高目ですが,まあ仕方ない。国内のフィルム販売店にも問い合わせましたが,Ilfordとの取引が無かったり,取引があっても見積り価格が3万円という話だったので諦めました(*)。Macodirectのサイトは分かり易く,初回の注文でも簡単でした。発送は9月頃なのでまだ先ですが,届いたらまたご紹介します。
*) その後「かわうそ商店」から連絡があり,2箱分を注文したそうです。出荷は10月頃の予定で,オンラインショップに情報が出ると思います。価格は未定ですが,予想価格は14000~15000円位とのことです。ご興味がある方は,事前に連絡や予約をされると良いと思います。


ますますのご発展、心より応援申し上げます。
昨今のドイツのモノクロフィルム環境は、衰えがありませんね。
現像薬品の成長からして、相当なファンがいるのでしょうか。
フジフイルムにも頑張って欲しいところです。
よろしくお願い申し上げます。
昨年、フジは「SUPERIA X-TRA400」の販売を終了して「FUJI FILM400」を発売しました。これは海外版「FUJI FILM200」と同じくMade in USA(紙箱の大きさとフィルムケースの形状から恐らくKODAK工場製)です。量の捌けるはずの35mmネガでこんな状況です。
富士フィルム頑張って!
早速のコメントをありがとうございます。
ドイツのフィルム産業の現状には詳しくありませんが,経営破綻した旧AGFA(西独レバークーゼン工場,ベルギーアントウェルペンのアグファゲバルト工場,東独ヴォルフェンのORWO)が新しい資本(Ilford/Harman, Adox/Fotoimpex, Rollei/Maco, FilmoTec等)の支援を受けて復活しつつあるようです。中でもAdox/Fotoimpexは,旧AGFAの技術者や生産設備を買い戻し,ドイツに於けるフィルム生産技術の復活を目指しているようで興味深く思います。ドイツ政府もこれらの伝統的な企業を財政的に支援しているのかも知れません。チェコボヘミアのFomaと共に,将来性が期待できると思います。
これらの企業と比べると,富士フイルムはフィルム生産を次々と停止していて,IlfordやKodakのフィルムを輸入して「自社ブランド」として販売している情けない状況です。私の予想では,富士フイルムのフィルム製造は数年後に終了し,将来性は無いだろうと考えています。AGFAやKodakのフィルムを真似して作ることから始めた会社ですから,残念ですが当然の結末かも知れません。


KODAKがフィルム供給を続けてくれるのはとても心強いのですが、円安パンチの為かお値段が・・大好きだった「EKTAR100」は最早気軽に手を出せず「EKTACHROME」は雲の上の存在になりました。
あ、35mm界隈での話ですが、EKTARシリーズにはシートフィルムもあったはず。
フィルムの中身はいろいろ謎が多いですね。
私は自分が使っているモノクロフィルムの内,謎の多いドイツ企業のフィルムの出処を調べたことがあります。まだ不完全なリストですが,何かの役に立つかも知れないので掲示します。括弧中は元になっているフィルム名で,"old AGFA"の場合は生産地がベルギーかドイツ,ORWOはドイツ,Ilfordは英国です。ご参考までに。
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A list of "what film is inside"
・Adox/Fotoimpex
CMS 20 II (old AGFA Copex HDP)
HR-50 (old AGFA Aviphot Pan 80)
Scala 50 (old AGFA Aviphot Pan 80)
CHS 100 II (Efke KB/R100, aka CHS 100 Art, remade by Adox)
・Rollei/Maco
Retro 80S (old AGFA Aviphot Pan 80)
Superpan 200 (old AGFA Aviphot Pan 200)
Retro 400S (old AGFA Aviphot Pan 400)
Infrared 400 (old AGFA Aviphot Pan 400)
Ortho Plus 25 (Ortho 25 modified by Rollei)
RPX 25 (old AGFA Aviphot Pan 80 PE1 packaged by Ilford)
RPX 100 (Ilford/Kentmere Pan 100)
RPX 400 (Ilford/Kentmere Pan 400)
・ORWO/FilmoTec (AGFA Wolfen: Original Wolfen)
UN54 100 (negative cine film)
NP100 100 (UN54 + anti-halation layer)
NC400 400 (color negative film)
・Agfaphoto (new AGFA, brand name only)
APX 100 New (Ilford/Kentmere Pan 100)
APX 400 New (Ilford/Kentmere Pan 400)
Color 400 (ORWO NC400?)


比較的小規模だった欧州メーカーが頑張ってくれているのに、富士ときたら・・
先日使用したWOLFEN NC400 COLORが新AGFA=ORWOというのも想像つきますね。IlfordのIlfocolor400Plus VintageToneは・・?粒状感が非常に強くて個性的でしたが。
最近使っているモノクロはもっぱらお値打ち価格のKentmereです。これもHarman傘下でしたね。1,000円前後で手に入るフィルムは今や貴重です。
早速のコメントありがとうございます。
本当はもっと広範囲のフィルムと中身のリストを作りたいのですが,それには時間がかかるので,暫くはこれで勘弁して下さい。少しづつ修正/追加していく予定なので,新しい情報があればお教え下さい。Ilford/Harmanは,Kentmere 100/400,Rollei RPX 100/400,Agfaphoto APX 100/400,Oriental Seagull 100/400, Fujifilm Neopan 100 Acros II等をOEMで提供しているようです。お買い得は,KentmereやOrientalでしょうか。同様にFomaは,Fomapan 100/200/400を,Arista Edu Ultra 100/200/400,Lomography Earl Grey 100/Lady Grey 400,Flic Film UltraPan 100/200/400,Holga 400等としてOEMで提供しています。これらは,特に理由が無ければ,本家のFomaを使う方が良いと思います。今少し興味があるのは,LomographyのPotsdam Kino 100で,中身はORWOのUN54という噂(?)だが,ORWOにはない120フィルムがあり,値段は1000円程。
私はかれこれ30年程,趣味の写真ではカラーポジ120フィルム(old AGFA RSX/RSX II 100, Fujifilm Velvia/Provia 100)を使ってきました。しかしカラーポジの高騰と絶滅の予感から,モノクロ写真を再開したのが4年程前です。モノクロにはまだ新参者ですが,よろしくお願いします。
写真:My favorite photographic films.


フィルムカメラ全盛期には、おもちゃカメラの延長みたいな物しか使っておらず、フィルムは「写真屋さん45」で同時プリントすれば無料でもらえるもの、というくらいの意識でした(笑)。
当時は知識が無かったけれど、その頃自分はドイツ製フィルムを使っていたんですね。今更ですが驚きです(写真のパトローネは当時私が使用した物ではありません)
リンホフ手持ち準備で、狸おやじ様のコメントが頭をよぎりました。
三脚無しで、シートフィルム撮影も挑戦してみようと思います。装備も軽いですね。
但し、フイルムはモノクロですから花はより建物探して下町を彷徨うようです。
もう少しで、満開のタイミングで出撃しようと思っています。
よろしくお願いします。
ロールフィルムの場合,フィルムの乳剤面が露出している時間が短く,カメラ内部にホコリも少ない。しかし,シートフィルムの場合,フィルムをホルダーに装填してから撮影後に現像するまで,フィルムの乳剤面はホルダー内部の空気に露出している。もしホルダー内に細かい塵やホコリがあると,ホルダーの移動や引き蓋を操作する度にホコリが舞って乳剤面に付着する可能性がある。現像後の硬化した乳剤面に付いたホコリなら,布やブロワーで強制的に取り除くことができる。しかし,現像前の乳剤面に付いた細かい塵は現像処理により乳剤面に取り込まれてしまい,後から取り除くことが困難になる。その為,フィルムホルダーとその内部に,ホコリ対策が必要になる。
私はフィルムホルダーを9枚使っている。中古で購入した時は,中性洗剤と布巾で汚れを落とし,乾燥後にブロワーとウエットティッシュ(アルコールタイプ)で内部を清掃した。フィルムを装填する時も,ブロワーとウエットティッシュで2重に清掃してからフィルムを装填してきた。装填後はチャック付ビニール袋に入れてからポーチに入れ,ホコリ対策をしてきた(No. 2483)。それでも,現像後のフィルムをスキャンすると,画面に沢山の小さな塵やホコリが見つかる。カラーフィルムなら,ソフトウェア(SilverFastのiSRD等)でゴミ取りができるが,モノクロの場合は赤外線情報を有効に使えないのでゴミ取り(SRDx)が難しい。実は,ブロワーから出る空気は,流体の「固着条件」により固体表面の流速がゼロになる為,電気的力(分子間力)で吸着した微粒子を吹き飛ばすことはほとんどできない。固体表面に吸着した細かいホコリを取るには,ブロワー以外の方法を考える必要がある。
サンダーロンという静電気除去ブラシが,中里(京都)から販売されている。このブラシは導電性を持つアクリル繊維(アクリロニトリル硫化銅)で作られていて,フィルムホルダーのホコリ対策用としてYouTubeで紹介されていた(*)。先日アマゾンで4k円程で出ていたので,試しに使ってみた。
*) 浜田啓子「大判カメラ4×5のフィルムホルダーの掃除の仕方」https://www.youtube.com/watch?v=Yu-ev6eZKIA
写真:Thunderon anti-static brush (Nakasato Co. Ltd., Japan) and film holders.


ところが,木製の取手に巻かれた「アース」紐を垂らし,ハケで一撫ですると印象が変わった。小さな塵やホコリが目に見えて簡単に取れる。白木の取手も静電気防止に有効で,良く考えて作られている。上の浜田さんの解説にあるように,ホコリを拭った引き蓋をホルダーから引いた状態でハケの背の白木で叩くと,ホルダーの溝や隅に溜まっていた小さなホコリが出てきて,ハケで一撫でするだけで除去できる。見せかけではなく,作業する人の利便性を考えた作りになっている。中里という会社は知らないが,古い京都の職人達の要望を聞く中から作り出された「本物」なのだろう。このブラシは,フィルムスキャン時のホコリ取りにも活躍する。久し振りに日本の独創的な技術の一品を見せていただいた気がする。
写真:3枚分のホルダーから出てきた塵とホコリ.


貴重な情報をいただき、ありがとうございます。
丁度、上野不忍池のハスの花を撮影して、リバーサル2本を現像に出したところです。
毎回、スキャン時にホコリには注意していますが
驚くような付着に不快感が込み上げますね。幸い、カラーは仰せの通りSRDで消去できますが、ホコリ付着のままアルバムに戻すのが、実態確認しているだけに不安になります。早速検索してみます。
ありがとうございました。
早速のコメントをありがとうございます。
不忍池の蓮の花の写真は楽しみですね。綺麗な写真が撮れたら是非ご投稿ください。こちらでも白蓮が咲き始めたので,来週末位にモノクロ撮影をしようかと考えています。
フィルムスキャン時のホコリ取りも大きな問題ですね。YouTubeではプロの写真家が,ブロワーをいくら使っても画面のホコリが中々取れないと嘆いている動画を時々見ますが,ブロワーでは固体表面に付着した微小(0.2 mm以下)の粒子は原理的に取れません。ブロワーは目に見える大きなゴミを取るだけにして,後は静電気除去ブラシを使うのが良いと思います。(プロの動画で,ネガのホコリを白手袋で擦り取っているのも見ますが,お勧めできません。あと,ブロワーを無闇に使うのも空気中に浮遊する塵やホコリを増やすだけで逆効果です。)ご参考までに。


仔細にわたるご指導、ありがとうございます。
早速、ブラシを注文できました。注文後、フイルム乳剤面がブラシで傷が付くか少し不安です。
フイルムスキャン時、まずスキャナーの本体並びにネガキャリア、そしてポジ、ネガのフイルム面と三つの障害をクリアするのが大変ですが現像上がり迄には届くと思います。
撮影、失敗していなければいいのですが、上がり迄楽しみなのは、フイルムならではですね。ありがとうございました。
ご紹介いただいた、サンダーロン静電気除去ブラシが届きました。早速、ポジの現像上がりまで予行演習してみました。まず、ブラシは柔らかくフイルム面に傷をつける心配はなさそうで安心しました。スキャナー面、ネガキャリア、フイルム面を其々清掃、silverfast起動、SRD処理、確認画面を見て驚きました。通常必ず有る糸状、塊状のホコリは皆無。点状の埃はあるものの、これならばと満足できました。このような製品を作り出す会社、並びにそれを見出す狸おやじ様の慧眼に感謝致します。ありがとうございました。
静電気除去ブラシのご購入おめでとうございます。早く届いて良かったですね。
このブラシは値段は少し高いですが,「一生もの」と思います。フィルムスキャンだけでなく,フィルムホルダーやカメラレンズ等の精密機械,電子機器一般のホコリ取りに活躍すると思います。ご指摘の様に,このサンダーロンは非常に繊細で柔軟性が高いので,対象物に傷がつく心配はほとんど無いと思います。私もモノクロやカラーフィルムのホコリ取りに使っています。ただし,現像前のフィルムの乳剤面は非常にデリケートなので,ブラシはもちろん手や手袋でも触れない方が良いと思います。
それでは,ホコリの少ない,楽しいフィルムライフを。


私は当初,ホルダーの順に表から裏へ通し番号(1, 2, ...)を付けていた。しかし,この方法はあまり実用的でない。ホルダーの表と裏は同じ条件で撮影することが多く,現像時は表の一連の結果を見てから裏の現像条件を決めて処理することが多い。そこで,玉田さんの方法(*)を参考にして,ホルダー毎に番号を付け,表面をA,裏面をBに変更した。この方法だと番号が各ホルダー(画像)と一致するので分かり易く,番号も小さい(半分の)数になり,現像時や現像後のネガの管理も容易になる。私は,ホルダー番号(1A, 1B, ...)を書いたタックシールをホルダーの右上と引き蓋に貼り,この番号を現像時のグループ番号(X)の後に付け,X-1A, X-1B, ... として,撮影メモやシートフィルムの管理に使っている。
ホルダー左上の番号は,ダイモで打ち出したシールテープ。これは暗闇(暗室やダークバッグ)でホルダー番号を確認する時に便利。細かい情報は判別できないので,数字のみを表側に貼っている。ご参考までに。
*) 玉田勇「大判写真入門」写真工業出版社,1993年.
写真:Labels and stickers on film holders 6.5x9 cm.


多種多様なソビエトカメラ。
一家言お持ちの方が大勢居られるなか、不肖ながら先陣を切らせて頂きます。
ゼニット3M
初期はM39マウントで出発。ほぼプラクチカと同じフランジバックで(微妙に短い)、レンズをマウントアダプタでM42変換してお使いの方も多いでしょう。
それに対しカメラのほうはあまり使う人はいません。
ネットでは素晴らしいサイト「ZENITの系譜と種類」を検索されるととてもよくわかります。
3MはM39マウントゼニットの最終期で随分モダンな外観/操作系になっていますが、
基本的にはスクリューマウントライカコピーのゾルキーにミラーボックスを追加したもので、マウントはライカ同様レンズとの間に何の連動もありません。
私の個体は10月革命50周年記念モデルなのでしょう。1917年10月革命の契機となったアウローラ号と、クレムリンの星、それに何か宇宙ロケットが刻印されています。1957年にはガガーリンの初飛行があるのですが、1967年は検索してもあまり華々しい宇宙開発ニュースを見付けられません。技術的には無人ランデブー/ドッキングとか凄いことをやっていますが。
それはそれとして、3Mは流麗なデザインで、レンズも良く、使って楽しいカメラです。
ミラーが小さいので視野率が低く、初期SLRの常でシャッターを切るとミラーは戻りません。裏蓋が開くのはスクリューライカ基本としてはよくやったと言えましょう。
シャッター系は、ゾルキーそのもの、回転シャッターダイヤルが趣がありますね。
ガバナーを使う低速は、ばっさり省略されています。
また結構バックフォーカスが短いレンズが多く、ミラーに衝突するのは茶飯事、私はシグマSD14のIR/ローパスフィルタをガリッと逝っちゃいました。ご注意を。
レンズの素性は良いものが多く、ビオターコピーといわれるヘリオス-44 58mmf2、フレクトゴンを基にしたといわれるMir-1 37mmf2.8、コンタックス用ゾナーと同じJupiter-11 135mmf4を使っています。
他にも50mmf3.5,85mmf2,180mmf2.8などを見かけます。300/4もチラ見したことあるかも。
左Mir-1 37/2.8,右Jupiter-11 135/4
特に135は素晴らしい写り。ゾナーそのものだから当然か。
58mmf2と37mmf2.8は当時としては優れたスペックと思いますし、開放付近はフレアっぽくてコントラストが低いですが、少し絞るとかなり性能が出ます。


ゾルキー4です。ソビエトカメラでは比較的数少ない1/1000を備えた1眼式のファインダーを持つ距離計機です。
製造番号から見ると1956〜1973の永きに渡って製造された機種です。
宇宙開発で先頭を切っていた国力充実の頃の個体は一般的なソビエトカメラの常識を覆すと思います。
シャッターは一軸回転式で初期は大陸系列、後期は倍数系列で1〜1/1000のレンジを持っています。ただその配列は順は一様では有りませんのでご注意下さい。
シャッター速度目盛は初期はエンゲローブですが、後期はプリントになり、消えてしまう恐れが有ります。
あまり知られていませんが、シャッター目盛基部はシンクロタイミングの変更ダイヤルになっています。
セルフタイマーはスタートスイッチ式です。このタイマーは必ず180度回転させて下さい。途中からだと動作しない事が有ります。
一眼式のファインダーは一般的な形式ですが、巻き戻しノブ基部に強力な視度補正レバーが有り、大変融通の利くファインダーとなっています。距離計は狂い易いと云われていますが、個体差が有る様です。
さて問題の距離計ですが、距離計コロの代わりにクロームメッキの円弧カムが付いています。グリスが切れなければある意味コロよりエラーは少ないかも知れません。非常に軽く動作します。
ボディーは初期はダイキャストに肉厚の塗装、後期は合成皮革貼です、初期の塗装タイプは文字で書くよりも実際に持ってみると大変良い感触です。
ボディー構造はコンタックスやニコンSタイプの裏蓋分離式です。集めのダイキャストでがっしりとして少し重めですが、その分信頼感は十分です。
各部ノブのローレットも大変気を使って加工してあるのが判ります。
操作しづらいシャッタースピード変更さえ克服すれば、さほど使用に問題は感じません。
私のゾルキーにはゾナータイプの1959年製のジュピター8(50mmF2.0)を付けています。白鏡胴から黒鏡胴、ピントノブ付からノブ無し(ピントノブには無限遠ロック機能は有りません。)とバリエーションは様々です。
Lマウントのゾナータイプですが、その描写は大変”普通”に写ります。変な甘さも有りません。拍子抜けする位”普通”です。
ゾルキー4はその後4Kになり高画質になりました。…ウソです。巻き上げがレバー式になりました。
国産機でもそうですが、ノブ式からレバー巻き上げに変わった頃の製品は一種独特な雰囲気を持っています。
1960年頃のゾルキー4からソビエトカメラに入門した方は比較的幸運かも知れません。その後が大変…。


フェドの方が一般的で発展したのかと思っていましたが、正直ゾルキー4がそこまで良いとは知りませんでした。裏蓋分離はいいですね。
スクリューライカの所有経験ありませんので比較も出来ませんが、とびきり安いゾルキー4を見たらこらえきれないかも。
L39ソビエトレンズ、アルミ地J12とJ11が手元にあるので、悩ましいです。
でもこの辺のカメラは標準50mmがもっとも使いやすく、交換レンズは色々と不便を強いられますので、J8を我慢したら、我慢できるのかな(笑


ボディ基礎はRFコンタックスそのもの。
その上に、採光式ブライトフレームファインダーと単独露出計を違法増築したような構成。
巻き上げはレバー、巻き戻しクランクはギアで横向きに設置された。
ただ巻き戻し解除は底のボタンを押し続ける形式。
バージョンによりブライトフレームは50mm単独と50,85両方が表示されたものがある。また視野全体で35mmを使える。
マウントはコンタックス外バヨネットのみ、標準50mmはこれ専用の外バヨネット仕様のJupiter-8 50mmf2、または後にHelios94 50mmf1.8が適合し、従来の内爪バヨネットは装着出来ない。さらにJ-8には外観に2バージョンある。
交換レンズは外バヨネットのものが使えるが、ソビエト製の初期、例えばZK(ゾナークラスノゴルスク)BK(ビオゴンクラスノゴルスク)など、または50年代のアルミ地レンズとマウント基部が接触して塗装を傷つけることがあり注意が必要。(これらは黒Contaxも傷つける)
70年代以降の黒塗装レンズなら問題なく装着できる。
またドイツ製コンタックスレンズも装着に問題ない。


レバー操作を後付けしたので、巻き上げは大変ぎこちないもの。
でも確かに速写性は増しました。
ライカMには全く及びませんし、見え味ではニコンS3やキヤノンPにも負けますが、使い勝手は同じようなものです。
交換レンズのジュピター12 35/2.8やジュピター9 85/2を付けてスナップすると、一眼式RFのありがたみが実感できます。
標準ジュピター8も、無限ロックがなくなり、ヘリコイドを直接操作する感触は好ましいものです。
夜景はすべて開放、1/30で撮影、コマ収差はあるものの、焦点があった部分は周辺までとてもよく質感が再現されています。
上ジュピター8、下ジュピター9


軽微な糸巻型の歪曲が有りますね。
ポジで撮るとなにせ60年近く前のレンズです。発色は地味ですね。それに私のレンズは少し片ボケ気味です。
キエフ4のジュピターもそうでしたが、もろ手を挙げて称賛するモノではないと思います。
現在のレンズと比較すれば欠点が多いレンズ。清濁飲み込んで使うレンズです。


コロコロと愛らし外見と、そのコンパクトなところが大変お気に入りです。
・非常にコンパクト、OM-2と並べたらちょっとペンタカバーがOMよりも背が高かった。
・ファインダー像が大きい、接眼部の光学系のおかげかもしれませんが、接眼部までの経路が短いから?
・ペンタプリズムは小さい、分解してみると驚きますが、無理して突っ込んだせいでしょうか
こんなに小さくていいのだろか?
・遮光不足が有ります。
ミラーが跳ね上がった状態でも、アイピース側からの逆入光が閉じたミラーの隙間から漏れます。
隙間に薄いモルトを貼り付けて対処しました。
・個体差ですが、私の愛用している1号機では、フィルムの巻き上げが渋いのか
巻き上げ時にフィルムを千切ってしまいます。
ポジフィルムなら問題有りませんので、カラーリバーサル専用機に成っています。
ネガとポジではフィルムベースの素材が違うと何かで読んだ気がします。
確かネガがセルロール・・・??系 ポジはPET樹脂だったか・・・(うる覚え)
ちなみにM39のZENITシステムは、アダプター経由でレンズを使われる方はいらっしゃるでしょうが
ボディ側を積極的に使われている方はいらっしゃるでしょうか?
私の場合はボディ側を積極的に使っております。
むしろ、35mmSLRでは、ZENIT Cしか使っていません。
その代り恒例の改造が施されております。
・M42マウント化
ジャンクのペンタックスからマウントを移植しました。
これでレンズの選択肢は大幅に増えます。
ただし、M42レンズを殆ど持ち合わせて居ない為、コシナULTRON 40mm を付けっぱなしです。
・スクリーン交換
オリジナルは、ペンタプリズムの下にごついコンデンサーレンズが配置されています。
コンデンサーレンズの下面が磨りガラスと成っております。
その為か、ファインダー像がタル型に歪みます。
磨りガラスも結構汚れていたりすると像面が黒ずんで気になります。
ところがこのコンダンサーレンズは、中々取り外せなくて難儀しました。
最終的にはFM3-Aの全面マットスクリーンをカットして移植しました。
明るくて、ピントの山も非常に判り易く良いスクリーンです。(安いし)
尚、写真の右側がM42改造機です。
この写真ではM42 Flektogon 35mmが付いております。


ZENIT Cの画像を拝見して、巻き上げノブとレリーズボタンの位置やその意匠周りはゾルキー4と共通品の様ですね。
ちょうど製造時期が重なっているので、今まで気付かなかった事が判りました。


Zenit-3mのサイズは、当時は小型だったでしょうが今となっては常識的なもので面白みはありません。
ZenitCはゾルキーサイズ、ペンタプリズム装備の一眼レフとしては驚異的で、魅力的です。
どうせ操作性は、レバー巻きと裏蓋以外は3mと変わらないし。
M39レンズが手元にあるので購入の敷居が低くなりますが、CにはHeliosよりもIndustarのほうがきっと似合いますね。


なるほど、共通に使われているパーツ類など研究課題として面白そうですね。
手持ちのIndustarは残念ながらコンディションが今一で薄ぼんやりした画像となってしまっております。


Jupiter-11なども含めて外装はメカメカしくてうっとりします。
解放付近でのグルグルボケも面白いのですがF5.6位からはぐっと画質が改善されます。
ヤシコンPlanar 85mm F1.4と撮り比べた事がありますが、敵わないのは仕方がないとしても
決して負けてはいない写りでした。
中にはどちらで撮ったか判らなくなった絵も有りました。
Helios 40はシグマSAマウントに改造してありますが
ビスを外せばすぐにM39に復帰可能Sにしております。
フェド、ゾルキー、(ドリューグやレニングラードもそうでしょうが)などソビエトM39カメラの距離計は、基準焦点距離がライカの51.6mmではなくコンタックスRFの52.0mmに合っているのではないか?
ソビエトL39レンズ、ジュピター9 2/8,5cm黒(KMZ, 確か79年頃製造)をライツミノルタCLに付けて演劇撮影をしていたとき、最短近くでは後ピンになるのに気付き、もっと基線長が長いM3で確認、さらに後日友人のRD-1で再確認しました。
最近買い直したアルミ58年KMZも同傾向でした。
コンタックスマウントのJ9ではコンタックス(キエフ)ボディで最短まで精度良く連動します。
またL39のJupiter-3 1,5/5cmをテストしたときも最短で後ピンだったので、ソビエトレンズはコンタックスマウントの基準焦点距離をそのままに製作され、ダブルヘリコイドでそれを吸収していないのではないかと想像しています。
そうすると、逆にM39カメラはコンタックスの基準焦点距離ではないかと思われ、ライツL39レンズを付けると前ピンになるのでは?
フェドやゾルキーを所持したことが無く、わかりません。
さて、L39カメラで最も汎用性が高そうで、価格こなれているキヤノン7。
露出計が動かなければ数野口さんで買えてしまうのが吃驚です。
初めてソビエトレンズを付けてみました。
Jupiter-11 4/13,5(KOMZ:カザン,71年)はねじ込みが非常に渋い。マウントはアルミなので削りそうで怖い。
Jupiter-9 2/8,5cm(KMZ: クラスノゴルスク,58年)も渋いけど、削れるほどではない。
Jupiter-12 2,8/3,5cm(LZOS:リュトカリノ,59年)はキヤノン純正なみにスムーズ。
何れのレンズもライツLMアダプタにはスムーズにネジ込まれますので、ライカ規格にはちゃんと合っていると思います。
逆にライツL39レンズをキヤノン7にネジ込むのもスムーズです。
ライカスクリューマウントはインチ規格ですが、キヤノンはメートル規格だそうで、極めて微妙な差があって、ソ連レンズの一部はキヤノンにはきついのかなと。


51.6mmならINF〜1m 約2.80mm
52.0mmならINF〜1m 約2.86mm
52.3mmならINF〜1m 約2.88mm
もしくはキャノンの50mmとJupiter-3 5cmでINF〜1mの操出量で比較できるかも知れません。本来なら同じ量のはずです。


標準系はコンタックスマウントInduster-28と、キエフ5のJ-8しかないので...


なんてのも楽しいです。
まだまだ謎の尽きないソビエトカメラです。




中央のヘリオスはソ連製で2種類だけのMマウントレンズの1つです。
もう一つはKaleinar-5N 100 mm f/2.8で、こちらは購入機会を逃してしまいました。
母体になるカメラはどうも存在しないらしく、西側Mマウントカメラ用との話ですが、焦点距離の選択が解せません。
画像にみてとれるように、モデルになったのはCL用ではなくCLE用ですね。
FEDには6TTLというM39モデルがあり、CLと同様の腕木露出計を備えています。
絶対Jupiter-12は装着出来ないでしょう。
Mマウントではないので母ボディではありませんが、その延長で試作されていたかも?と勘ぐっています。


どんな感じですか?興味津々です。
かなり寒色系と聞いた事が有りますがいかがでしょうか。


流石ですね。ご存じとは!以前某SNSで話題を振ったときは誰一人食い付きませんでした。
ソ連崩壊直後にご縁があり当家にお輿入れしましたが、当初私も何か全くわかりませんでした。
オリジナルではフランジバックがライカMより短く、あっと驚く前ピンでした。幸いシムを挟んで調整できましたが、M-Rokkorに較べて間延びしているのはシムの厚みのためです。
どうも増加試作の域を出ていない製品のようで、これで画質を云々できないのですが、取り敢えず非常に過剰補正気味で開放はふわふわですが、解像力は周辺までしっかりしていてM-RokKor40に劣りません。
ただ内面反射なのかコントラストが低く、逆光では画面全体にグレアが乗ります。同条件でM-Rokkorは大きなゴーストがでますので、ちょっと厳しすぎたかなとも。
確かにM-Rokkorよりも青いようですが軽微です。
試作に近いと感じるのは、シリアルがソ連レンズ共通の頭2桁が製作年号ではなく通し番号、フィルタースレッドが刻んでいない、レンズマウント後部がアルミ無垢で全く反射防止処理されていない、という点です。
マウント後部は反射が酷すぎるので、気が引けますがテテナル黒艶消しで処理してちょっとコントラストが改善しました。が、五十歩百歩です。
CL用のような傾斜カムでなく、ちゃんとダブルヘリコイド平面カムで、フォーカシングノブやレンズ先端の形状も含め、CLE用を手本にしているのは明らかです。
それでは、CLE専用のサードパーティレンズとして出す気だったのか、じゃあ100mmはフレーム出ないし、だいたいそんなニッチな製品誰が買うんだ?という感じですね。専用ボディの計画がないとは考えにくいです。


何台かのレンジファインダーキャノンのメンテが終わって帰ってきたので、ライカも含めてジュピター8を装着してみました。
・軽く入るもの1台。(勿論ゾルキー4)
・ちょっと引っかかるがなんとか危なげなく入るものが2台
・ちょっとやめといた方が良いのが2台
でした。
マウントの方もそれなりにヤレているので、コンディションとしてはバラつきが有ります。どちらかといえばルーズフィットなはずです。
なんとか入るものは途中までは比較的簡単に入るので、思うにネジピッチが少し違う感じがします。


マウントはアルミより真鍮の方が怖さが少ないのですけども...


Lマウント、フルコート、近接70mm、真鍮鏡胴。
ゼニットが製造、ロモが販売。
同じ組み合わせで、ルサールも復刻しているようです。
ルサール74800円、ジュピター69800円、びっくりします。
オリジナルより、Lマウントとの相性は良いと思いますが。
復刻版が出ると、セコは価格が下がるはず。いえ、復刻版が、びっくりする価格なので、逆に値上がり?本家ゾナーのセコ並みに。いっそ本家ゾナーの復刻版でないかなあ。
それにしても、今頃こんなレンズ売れているのかなあ?


リーフシャッターSLR
標準レンズ:ヴェガ−3 50mmf2.8 フィルター径40.5 最短0.9m
シャッター:1/500ー1秒、自動絞り、シャッターレリーズでブラックアウト、巻き上げで復帰。
巻き上げレバー1作動,巻き戻しクランク横向き。カウンター順算自動復帰。
セレン露出計にシャッター、絞りとも連動します(私の個体は連動指針が動きませんが)
ベッサマチックのコピーと言われています。多分本家より大きい。
マウントはシンクロコンパーインターチェンジャブルと同じ寸法で、0.3mmだけ長いフランジバックのゼニット4マウント?
交換レンズは、ズーマーのコピーと言われるRubin-1 38-80/2.8という驚くスペックのズーム、それ一本だけです。
重い、操作も重い、50mmf2.8のために何故こんなでかい重いカメラを使わないといけないのか...
交換出来るのにレンズの種類が少ない。
レチナやベッサマチックのレンズが流用できればまた変わってくるのでしょうが、変なところで規格を変えて放置...
優秀な(?)フォーカルプレーンゼニットがあるのにどうしてレンズシャッター...
このカメラが欲しくて買ったわけじゃなく、欲しい機材についてきたのですが,奇跡的に動作していたので使い始めました。自虐的に楽しいですね。


フェドは、1932年、戦災孤児のための職業訓練校で作られた。ライカUを分解、ほぼフルコピーした物(量産化してフェドTとなる)
フェドTには、a〜gのタイプがある。
a。No31〜6000、34〜35年。軍艦部キリル文字、アクセサリーシューが無い。
b。6000〜55000、35〜37年。アクセサリーシューが付く。
c。55000〜125000、37〜39年。キリル文字表示が違う。
d。125000〜174000、39〜41年。ドイツの進行に伴い、フェドはKMZに疎開。42〜45年の物は、疎開先で生産。
e。174000〜180000、46年。此れも、KMZ製。
f。201800〜400000、49〜53年。戦後の物。楕円形のフェドマーク。
g。400000〜800000、53〜55年。フェドT最終品。
フェドT。ライカUのフルコピー。違いは、ファインダー窓が角(ライカは流窓)連動ピンが楔形(ライカは丸形コロ)
フラジンがライカより短い。と言うより、個体合わせ。レンズ、外れるが交換はできない(ピッチも少し違う、この辺、手作り感)
e型の途中から、ライカに合わせる。
レンズ。Fed表示。エルマーのコピー。ソビエト製光学ガラス(フラジンが短いのは、光学ガラスの差?)
インダスター10。KMZ時代の物。ツアイスから接収した光学ガラスを使った、エルマーコピー。途中からライカのフラジン(L39)
インダスター22。此方はテッサーコピー。基本ゾルキーT用であるが、L39に統一したフェドにも使える。
ゾルキー。フェドeの頃、疎開先のKMZで、KMZの職人が、フェド技術者の指導で作り上げたのが、フェドゾルキー。ほぼフェドe。
個体合わせの物と、後期型は、L39の両方ある。
ゾルキーT。49〜56年。フェドTのコピーであるが、本体をダイキャスト化。フラジンも統一して、L39 になる。
量産化を目指したもであるが、初期の物は、不慣れの為、組上げが悪い。
ゾルキーU。54〜56年。ゾルキーTにセルフタイマーと、アイトレットを組み込んだ物。
54年以降のゾルキーは、生産が安定。組み上げも良い。
私の個体。9万代のフェドTc。ソビエト時代にOH。フーカル幕、張革交換されている。OHしてないライカUと比べても作動感、写り共問題ない。因みに、エルマー付きライカUより、50g程重い。
雑誌に、Vfよりシャッター音、振動が大きいとあったが、此れは、ダンパーが違うので当然。本来Uと比較すべきもの。
偽ライカ。金色、ハーケンクロイツ。これらは、フェド、ゾルキーの加工品。偽造段階でばらしているので、撮影は?
戦前のフェド本体、レンズ、戦後のゾルキー、インダスターレンズが、アトランダムに組み合わされている。
此れは、偽造品でなくてもおなじ。フェド、ゾルキー。ピントが来ないと言われるのも、レンズと本体の混用。作動感が悪いと言われるのは、初期のゾルキーのせい。
ノブが大型のフェドシベリア。レッドスター表示。此れも多分ソビエト崩壊時の改造品。
レッドフラッグ。48年、200000〜201800。此れは本物。フェドの限定品。この中に、将軍様のフェドと呼ばれるものが有る。
フェドをダイキャスト化。キエフマウントにして、キエフレンズを付けた物。但し、中マウントのみで、レンズ交換はできない。
今回のレポート。少し長いが、過去に他のサイトに掲示したダイジェスト版です。


私も、4、4K持っているので、レポートします。
最初手に入れたのは78年の4Kです。次が67年の4です。
ゾルキー4系の生産年代。個体Noの最初の2桁、生産年です。
4Kは、インダスター50付、4はジュピター3付でした。
別にゾルキー用のターレットファインダー持っているので、ジュピター9、12使います。
ターレットファインダー。本来キエフ用ですが、ゾルキー用はキエフ用とは傾きが逆です。28、35、50、85、135mm用です。
最初の4K。シャッター幕が一部簾に成り、光漏れ。
修理するより、買い替えた方が。でもって4手に入れました。
4は軍艦部に、ソビエト共産党50年記念の鎌トンカチが。
フェド1、ゾルキー1の記念品。将軍様のフェドと、一部のフェドシベリアを除いて、ほぼ後代のねつ造品。
フェドシベリア。実物が有った様だが、外部部品だけの改造なので、現存している物は、ほぼねつ造品。
それに比べ、ゾルキー4には記念品が多い。加えて、製造年が明確なので、ほぼ本物。
4はキリル文字、4Kはアルファベット表記です。
どちらも印刷。特にシャッター速度表示も同様。共に低速部が消えています。
作動感は共に少し重いですが、問題ありません。但しシャッターの音、衝撃は大きい。
ゾルキー1と同じシャッターに1000s付けた感じ。ショックが大きい。
ライカの場合、Vから、ダンパーを付けているが、ゾルキーには無い。
シャッター幕が簾に成ったのも、これが原因?テンションが強すぎるのかも?
バルナックライカ系とは言え、キエフ(コンタックス)同様、裏蓋が外れる、フイルム装填は、ライカより簡単(切り込みが必要ない)
加えて、シャッター幕が出てくる。簾に成った4K。シャッター幕に、黒のコーキングと、フッ素系の黒塗装。
取り合えず、光漏れも収まった(多分1000sは出なくなった)
4と4K。裏蓋交換しても、使用可能。多分巻き上げレバーも交換可能?
この時期のゾルキー。一番良く出来ている、ロシアンバルナックだと思う。
ロシアンバルナック使用の留意点。フェドも、ゾルキーも距離連動部分が三角錐。レンズ側が、全周連動型の物は使用可能。
キャノンの望遠レンズ等、連動部が、一部切込み型は、使用不可。
無理に捻じ込むと、外れなくなる。


私の個体。79年製。ソビエト崩壊後、ウクライナ内戦時代の物。
一応新品。箱一式付、ミント状態。但し、売れ残りの2台。1つはシャッターの動きが悪い。もう1つは、レンズヘリコイドと、巻き上げにがた。
フェドの保証書は有るが、販売店の保証無し5000円。ロシアンルーレット状態。
私が手にしたのは、がたがある方。新品ではあるが、ばらしてみた。
すると、ヘリコイド、巻き上げギアに、金属の削り粕。
何という状態でしょう。国が乱れると、こんなことになる。
一度清掃して注油しなおした。此れで動きもスムーズになった。
5Bは、ゾルキー4Kとほぼ同じ。裏蓋は、キエフと同じように外れる。巻き上げはレバー、巻き戻しはクランク。巻き戻しは、レバーではなく、シャッターボタンの外周を押し下げる。
視度調節できるが、ゾルキー4と異なり、接眼部の周囲を回す。
サイズはゾルキー4とほぼ同じ。高さが、ゾルキーより高い。
シャッターは500s迄。ほぼフェド1と同じ。ゾルキー4の様に、1000sはない。ホットシュー付。
シャッターダイアルは、ゾルキー4同様、重く硬い。音、ショックも大きい。
この辺り、戦前のフェド1の方がスムーズ。音は、フェド1、ゾルキー4
より、こもった音。
質感で言うと、フェドT=ゾルキー4>ゾルキー4K>フェド5=ゾルキー6。
裏蓋、ゾルキー4と同じサイズ、構造だが、交換はできない。
レンズ。55mmF2,8、黒鏡胴のインダスター61。着脱とピント、ヘリコイドが一体となっている。
このレンズ。安物の割には、素晴らしい。いかにもインダスター、いやテッサーと言う感じ。
お安く、普通にロシアカメラ、レンズ使ってみるなら、フェド5、ゾルキー6とインダスター50、61の組み合わせ、お勧めです。
フェド5、セレン露出計付。フェド5C、視度調節装置無し。


偶発的に始めましたのでちょっと低レベルなので、自分でこんな感じかと思っていたのですが何かのご参考になればと思います。
・インダスター50-2 50mm F3.5はパンケーキタイプのM42レンズで、テッサータイプと云われています。黒鏡胴のかわいらしい外観のレンズです。
開放では周辺減光が気になりますが、これは使用したα7の特性も有りますので、フィルムではもう少し良化します。
F8では解像感は十分な性能になりますが、ヌケはちょっと悪い感じでした。
・ジュピター8 50mm F2.0 使用したのはLマウントのレンズです。アルミの透明アルマイト仕上げで、これはこれで美しいレンズです。
定評通りに良く写るレンズです。私のものは少し偏芯気味ですが、周辺部はちょっとアヤシイ感じですが、個体差レベルとも思います。テッサーと比較すると僅かにコントラストが低めでした。
・テッサー 50mm F2.8 これはエクサ用のエキザクタマウントの50mmで、とても小さなコロッとしたレンズです。比較用に持って行きました。
さすがに開放では若干コントラストが低めですが、F8では素晴らしい描写です。最新のレンズの中に入れても判らない位だと思います(もっとも最新のレンズは持っておりませんが。…)
インダスターもジュピターも現在の高感度フィルムやセンサーでは、特殊な場合以外は絞り込んで使う場面が多いと思いますが、夕暮れ時の儚げな雰囲気なら開放で!が楽しめるレンズだと思います。


でも焦点は開放で合わせる方がいいと思います。焦点移動は否定しませんが。
f8〜11では素晴らしいとしか言えません。
フィルムでも、Iso800を入れて絞り込んだら普段からいい感じで使えるかもしれません。
ソビエトレンズはかつての高級構成でも安価なのが利点で、確かにSonnar50/2同一構成は高級品に違いありませんが信じられない価格です。
フィルムなら見えない瑕疵がデジタルで見えてしまうのは不幸かも。
私が物心ついた頃は、テッサーは安物二級品のイメージでした。
それはプラクチカLTLあたりの東独ボディと組合わさった風評でもありました。
その後中古中判を主力にし出して、高級品としてのテッサーも経験しました。
虚心坦懐で実製品に触れ、今は純粋に楽しむ気持ちになれました。


硬さ、柔らかさ、ささくれ、弱光の弱さ、それも好きな点です。
現代のレンズの精密さは有りません。デジタル化すると粗が目立つ。然し、そこが好きなんです。
私、戦前のイコンタ使うと、戦前の奈良が撮れると思っています。
残念ながら、イコンタにはゾナー付きが有りません。
RFコンタックス、私にとって、これは?です。私、RFは基本ライカ、キャノンなので。
そうだソビエト玉があった。インダスター、ジュピター共、L39がある。
光学ガラス、精度には差が有る。でもほぼテッサー、ゾナーのコピー。コストを考えれば素晴らしい。
但し、ロシアンルーレットの世界。個体差がある。
私的には、インダスター22、61。ジュピター3、9、加えて戦前フェドTのフェド3,5(厳密にはL39ではない、エルマーコピー)が好きです。


良く背景がグルグル回るレンズと云われますが、意外にこの回転を作るのは難しいです。
元々が暗いレンズなので、ビネッティングも非点収差も少し絞れば良化します。開放と背景を選ぶ必要が有ります。
画像は開放で、中心部までは2mくらいです。


1962年から1964年までMMZ-BelOMOが若年層向け製造したシンプルなコンパクトカメラです。機種名の「Весна」(ロシア語で春の意)は英語では「VESNA」と表記されるようです。
レンズは40mmF4.5のトリプレットT-22で、シャッターはB・1/8から1/250の6速です。巻上とシャッターチャージが別なのはスメナシリーズでおなじみですね。
ごく初期のスメナと同様に巻き戻し機能は無く、逆向きのパトローネ巻き取って行く方式です。本体はレンズとシャッター部分を除きとても少ない部品点数で構成されていますが、二重写し防止機能を単純な仕組みで実現していて良く考えられているなと感心します。
このカメラの特異な点は、撮影フォーマットにニホン判と同じ24mm×32mmを採用している点です。そのためフィルムカウンターは40枚分以上あります。
撮影枚数の増加を狙ったと思われるこのフォーマットですが定着しなかったようで、ほぼ同仕様のヴェスナ2を最後に1966年でシリーズは終了しています。
全く知らないカメラです。
普及仕様の単純カメラのようですが、シャッター速度も豊富で重要な機能はちゃんとしていますし、デザインもこじゃれています。形状的にはコダックシグネットと似てるなと感じましたが、他人の空似でしょうね。
写りも期待できそうですね。
ライカ版の横長は無駄と考える方は世界共通で、英国のWrayflex Iや、Minolta 35なども採用してますが、デファクトスタンダードの壁で、米国輸出で挫折している。
ソ連には自動マウンターがあったとは考えにくいのですが、どこも挫折しているとは興味深いです。
個人的には、A4ネガケースへの収まりが問題に感じています。
ダブルマガジン方式も、長続きしないですね。巻き戻し不要の優れたシステムだとおもうんですが...
RFのコンタックスなど、巻き戻し可能ではありますが操作性が苦痛で、ダブルマガジン前提の設計だろうなと思ってしまいます。イタリアのガンマなんか巻き戻しもできません。でも今となっては、適切な巻き取り側のマガジンが入手難なのです。
大変造詣が深くていらっしゃいます。ご投稿を楽しみにしています。


レンズ交換式カメラは嵌まる沼の深さを恐れて手を出せません。ですので、私のコレクションの殆どはレンズ固定式カメラなんです。
ヴェスナを投稿したのはちょいと箸休めに御覧いただければ、と思った次第でして・・。
ご批判覚悟での投稿でしたが、これからも時々お邪魔させていただきます。
FED MICRON 1968年発売 Helios-89 30mmF1.9 B・1/30〜1/800プログラムシャッター
コニカEYE 1964年発売 HEXANON 30mmF1.9 B・1/30〜1/800プログラムシャッター
FED MICRONはコニカEYEをコピーして生まれたウクライナFED製のハーフフレームカメラです。
どちらもセレン電池による自動露出の目測カメラ。外観はあまり似ていませんが、このMICRONは後期型で初期型はもう少し丸みを帯びた軍艦部を持ち、EYEと似ていたようです。
低輝度時に赤ベロが出てシャッターロックが掛かるのも一緒。ファインダー内のゾーンフォーカス/速度表示も同じ(写真をご覧ください)内部構造もネジやアーム位置に至るまでほぼ完璧にコピーされています。裏蓋開閉ボタンも同じ位置にありますが、MICRONは裏蓋ごと外れる仕様です。フィルム感度設定ダイアルはGOST(16〜180)表示のみ。
私の所へやって来たこの2台、どちらもヘリコイドグリスの浸潤で絞り兼用シャッター羽が動かなかったのも偶然とは言えないかも?知れません。
写りは同じソ連のAGAT18Kにも似てカッチリとしていて、コントラストも(逆光でない限りは)良好。中心部の解像感はEYEの方に分があるようにに見えますが、ハーフとしては十分なものだと思います。
FED MICRONは1985年まで販売され、後継のMICRON2(発売は1978年)ではハーフからフルフレームに変更されて1987年で名称は終了しました。その後はコニカC35の大きさに寄せたFED35・FED50に進化して行きました。
1964年発売(1978年まで販売)レンズ固定式・距離計連動・セレン電池による自動露出カメラ
レンズはIndustar63 45mmF2.8(3群4枚)最短撮影距離1.5m
シャッターはセレン電池連動プログラムシャッターでB・1/30〜1/250
フィルム感度設定はASA20〜320 GOST表示はありません
重量は670g カウンターは自動リセット・減算式 露出計の指針はファインダー内に投影されます。
本機は1961年発売のリコーマチック35(輸出専用)のコピーです。後ろの写真はレンジファインダーを省いて国内販売されたリコーオート35Vです。全体的なデザインやレリーズレバーの位置、底面に設けたは前方にスィングする巻上レバーなどが同じですが、分解はしていませんので内部がどの程度コピーされているかは不明です。見た目と持った時の高級感はZORKI10が断然上です。
1965年のライプツィヒ世界博覧会のカメラ部門で金賞を受賞したとのことですが、ZORKI10のデザイナーは複雑な気持ちだったのではないでしょうか。
ZORKIと言えばライカコピー機から始まり、独自の進化を遂げたレンジファインダーシリーズですが、最終形態はこんなになってしまいました。ZORKI6までのL39レンズ交換式メカニカル機を知る世代にはさぞかし不評だったのではないでしょうか。ただ簡単に良く写る、という面では進化したと言えるのかも知れませんね。
ZORKI11は10からレンジファインダーを省いた廉価版、ZORKI12は10のイメージでデザインされたAGFAラピッドカセットフィルムを使用するハーフフレームカメラでした。
本機は自動露出カメラとしては大型かつ堅牢、アイレットを持たないツルリとした厚いメッキを施されたボディはグリップし辛いです。ただ距離は寄れないものの写りは良く、不思議な魅力があります。
1971年発売
Agat-18KでおなじみベラルーシのMMZ-BeLOMOが発売した35mmハーフフレームカメラ。非連動の針合わせ式露出計搭載機。
レンズはIndustar-69で28mmF2.8(3群4枚)撮影距離は0.8m〜∞
シャッターは1/30〜1/250secの4速でBは無しフィルム感度はGOSTのみで16〜500
ファインダーにブライトフレームあり 重量はやや重く450g
レリーズボタンは前板にあり、手前に押し込むような形状。
レンズの絞りダイヤルは鏡胴先端にあり、SSの切替はトップカバーの露出計計算板と同軸に設置されています。
巻上げレバー巻き戻しノブは底面にあり、出来れば吊り下げて使いたいところ。ストラップ穴はAgat18のように三脚座兼用。巻き上げレバーとフィルムカウンターは底面にあり、カウンターは自動リセット・順算式。
初代のChaikaは1965年、ChaikaIIが1967年、Chaika3が1971年、Chaika2Mは1972年に発売されました。3のみ非連動露出計搭載でシャッター速度にBがありません。
II以降は何故かレンズ鏡胴が39mmネジのマウントで取付けられていますが、交換レンズも無くフランジバックが他のカメラに共通することもありませんでした。
Chaikaシリーズ4機種の累計販売台数は200万台以上と言われています。
写りはロシアレンズらしく繊細に良く写りますが、ボディが数字以上に重く感じ、他のハーフカメラと比べ持ち出す機会は少ないです。
コニカアイ、アイ2は手元にあり、しばらく撮影しましたが、少々放置していたらやはりシャッター粘りが出てきて整備するまでは使えない状態になっています。
ミクロンは入手機会があったものの、コニカアイがそういうことになった上に、材質的に懸念を感じて手を出しませんでした.今となったら買っておけばよかったかも。
フェドは、ステレオカメラを買って、半年くらいで不動になってしまい、これもソ連の電気カメラはなあ..とその後の購入意欲に悪影響を及ぼしてしまいました。
リコーは欧州の認知度がなかったのでしょうね...
チャイカは2を持っていますが早々にシャッターがスタックしてしまいました。
機械仕掛けなので直せる方は直せるんでしょうけども...
28mmレンズはM39マウントで脱着できるのが有名ですね。
ライカよりフランジバックが短いので、知人は、中間リングを加工して、インダスター50mmをつけて望遠にしておりました。
これがなぜM39で分離できるのか色々説を聞きましたが、ある方はハーフサイズの引き伸ばしに使えるとおっしゃり、他にはハーフ用交換レンズが用意される予定だったとも。
真相はいかに...


おはようございます。れんずまにあ様の守備範囲の広さは凄いですねぇ!
35mmハーフから大判まで、造詣の深さに驚かされるばかりです。
旧ソ連・東欧のカメラは期待して撮るとダメ、期待していない時にビックリするほどキレイに撮れるという謎の機能が隠れているようです(動けば、ですが)。そこがまた好きなのです、
GOMZ-LOMO 1966年発売
SS優先オート・マニュアル両用の連動距離計搭載35mmカメラ。
レンズはIndustar70 50mmF2.8(3群4枚) 撮影距離0.8m〜∞
シャッターは(ソ連製)「コパルマジック」タイプFZ14で B・1/30〜1/500 セルフタイマー無し フィルム感度ASA20〜320
重量は実測780g パララクス自動補正有り カウンターは底面で自動リセット・順算式。オート機能にはH-Dボタン電池1ケ使用。
※本機はシリアルナンバーから1977年製
1962年に日本でフジカ35オートMに搭載されていたコパルマジックシャッターの技術が旧ソ連に輸出されて誕生したカメラです。SOKOLは1966年から1978年まで販売され、輸出を含めると40万台以上生産されたようです。
ソ連では高級カメラとして販売され、一眼レフよりも高価だったため国内ではそれほど売れなかったようです。
「コパルマジック」は日本国内では1機種にしか搭載されず、ソ連の技術使節団とコパルとの契約により1964年技術輸出されました。
SOKOLに搭載するにあたり、フジカがセレン電池使用だったのに対し、H-Dボタン電池に変更(オート機能制御露出計用)フジカには無かったファインダー内のSS・絞り数値を表示する機能がカメラ内部に付加されました。
使用感はボディがガッチリとしていて重量もほどほど、コパルマジックも健在でとても良いです。写りもシャープで信頼がおけます。
※フジカ35オートMについては35mm固定鏡胴カメラのスレッドに投稿しました。
こんなカメラがあったとは。マーケティングなんてしてないんでしょうね。でもすごい。
FEDー6TTLや、ゼニット4で驚いている場合ではありません。
日本では、機能は凄くても、大きく重く、レンズが暗い(おまけにフジカ)と高級機と認めてくれないんでようね。
ソビエトでは気にしないんでしょうか。
カメラの話じゃないですが、ゾコルというのは昔読んだWWIもので、ロシアの旧式大砲の名前だったかと。それを鹵獲した帝政ドイツがA7Vという戦車に積んだ..ような記憶。
調べると、鷹の意味でいろんな製品に使われてますね。
余談です。


「コパル マジック」シャッターを搭載したSOKOL AUTOMATとFIJICA35 AUTO-Mですが、ここにひとつ疑問が。
この2台のカメラが構造的にそっくりさんだということ。
2台の外観上の相違点は
・デザインがSOKOLは直線基調、FUJICAはやや曲線が多い
・受光素子の位置 SOKOLは鏡胴のCDS、FUJICAは前面のセレン電池
・レリーズの位置 SOKOLは前面、FUJICAは天板、ただしSOKOLは天板にケーブルレリーズ用の穴がある
・巻上位置 SOKOLは背面、FUJICAは底面
・天板のダイヤル SOKOLは電池蓋兼フィルムメモ FUJICAは露出補正兼フィルム感度設定
くらいですが、フィルムカウンターの位置、巻き戻しクランクの位置、距離計の位置と間隔(約70mm)、フラッシュ端子の位置など、FIJICA35の個性的とも言えるパーツの配置が全く同じです。
旧ソ連のカメラ産業では他国のコピー機種を臆面も無く製造販売するのが当たり前、と思っていましたのでこれは少々不思議です。何故SOKOLは内部構造が似ているにも関わらず外見を大きく変更したのでしょうか?
1977年発売
露出計・距離計の無いマニュアル操作の35mmカメラ
レンズはIndutar73 40mmF2.8(3群4枚)最短撮影距離1m
シャッターはB・1/15〜1/250secセルフタイマー無し
重量は実測510g カウンターは自動リセット・順算式 底面に巻き戻しノブ・ホットシュー有り
旧ソ連、サンクトペテルブルクのLOMO製コンパクトカメラ。小さいですがほぼ金属製のためずっしり重いです。
昔ながらのソ連製レンズのように絞りダイヤルがレンズの外周部に付いています。SSは鏡胴の外周で、上から見るとお天気マーク・下から見ると数字です。お天気マークにはスリットがあり、選択された天気の場所に緑の印が出ます。フォーカシングは数字のみが表示されいて被写界深度目盛りはありません。ファインダー内は距離のピクトグラム下に指針が出ます。
目立つ上部の黒いノブでゼンマイを巻き撮影出来ます。ノブの上部は簡易式露出指標があります。ゼンマイは一杯に巻いても5〜7枚巻上げ分ですが減速ギアを持たないのか、かなりの勢いで巻上げます。リコーやフジのゼンマイ巻上げとはスピードが段違いに早く、フィルムが千切れないかと心配になります。この機種はゼンマイの耐久性に問題があるらしいので、私はゼンマイを少なめに巻くように心がけています。
裏蓋は底板ごと外れ、落下しない様に薄いストラップで本体と連結されています。巻き戻しは底面のギザギザのついたダイヤルを反時計回りにまわすと可能になります。
幅が妙に小さな割に大きな鏡胴とゼンマイ巻のノブが可愛らしいです。
写りは本体の見た目と違い派手な色合いではないですが繊細に写ります。
Linhof Technica 70
1962-79年製造
6x7cm判、主にブローニーフィルムを使用する合金製テクニカルカメラ。距離計連動1眼式ビューファインダー、セレン単独露出計つき。
重量2230g(ボディのみ)
日本国内価格:351000円(70年,ボディのみ),398000円(73年,ボディのみ)(エキスパート70は253000円)
ムーブメント:フロント光軸ティルト上下それぞれ15度、シフト左右25mm、ライズ(ギア)32mm、フォール(15度ドロップベッド併用)34mm、スイングなし、後部スイング/ティルト15度(引き出しロッド長20mm)、
フォーカシング:ラックアンドピニオン(ブレーキあり)、レール二段伸ばし、ベローズ延長310mm
基本構造、レンズボード、回転カムなどアクセサリーはスーパーテヒニカ23Vと共通。
画像:ベッド収納状態の全体像、入射光アダプタ、アナトミカルグリップつき。
参考:*https://www.shutterbug.com/content/classic-camerasbrthe-linhof-technika-70
画像:ファインダーとフレーム切替 広角・標準枠は常時表示、望遠枠を出すか消すかをダイヤルで切り替える。ダイヤル下方に距離表示。


広角・標準が常時表示され、後部ダイヤルで180枠を追加する。このファインダーはライツ製という話を聞く。実際見え味はM3に匹敵する。
さらにヘリコイドレンズ交換のプレス70はフレーム自動切替であり完全にライカMの機能を備えている。(訂正:2022年に改めてプレス70の実機を確認したら、テヒニカ70と同じく53/80と+180の手動ダイヤル切り替えでした。大昔の店舗で見た記憶だけでしたのでお詫びします。)
追記:ファインダー視野上端中央に上下の三角指標が見えます。これは水準器で、指標を合致させるとローリングとヨーイング両方で水平になります。外部からは水準器は見えません。ただし縦位置(テヒニカ70を普通に保持した時)専用で、カメラを横倒しにすると水準を取ることはできません。
画像:180mm枠を表示したタイプ1ファインダー 中央の距離計は枠が縦位置のとき左右に像が動く。ライカMと同じく実像式で上下像合致も可能。


画像:ボディ上面にある露出計表示部


リンホフのプレスカメラは、スーパーテヒニカV4x5、5x7、テヒニカ5x7、リンホフ・テヒニカ70、エキスパート70、リンホフ・プレス70、エアロプレステヒニカ70、エアロテヒニカ4x5が紹介されていた。エキスパートとは、テヒニカ70の露出計・距離計ファインダーを省略したホースマンVHのような軽量化機種である。
日本国内価格:351000円(70年,ボディのみ)(エキスパート70は253000円)
1973年「フォトアート特集大型・中型カメラの選び方使い方」では、エキスパートが消えたかわりにスーパーテヒニカV23が導入された。プレスとエアロテヒニカは明確に6x7と記載があるが、テヒニカ70は6.5x9とされている。
日本国内価格:398000円(73年,ボディのみ)
1979年に70は終了し、以後はリンホフの中判テクニカルカメラはスーパーテヒニカV23単独になった。
ところが、ウェブ画像検索すると、エキスパート70とスーパーテヒニカVが同じ説明書に掲載されているものがある。
そこでは、Super Technika V(大書されこちらがメイン)連動距離計つき、Expert 70(小さめ)距離計なし、となっている。
日本への供給が止まっても、ある程度Vと併売された(売れ残り?)と見える。
Expert 70は英語圏向けの名称で、ドイツ語圏は「Studienkamera 70」研究/調査カメラという呼称のようだ。
画像:エキスパート70(フォトアート1970,5月より)


それに対して距離計連動撮影に特化したプレス70は、上記のようにボディクランクによるフィルム巻き上げ連動セルフコッキングという、35mmカメラ並の操作自動化がなされたかわりに、プレス専用スーパーローレックスとボディの間にギアカップリングがあり、レボルビングとバックアオリはできない。フォーカシングはヘリコイドなので最短撮影距離が遠く、テヒニカ70のような万能性はない。(フォーカシングスクリーンバックは縦位置装着可能でバルブ開放下で焦点合わせできる。)
アオリ操作は後のスーパーテヒニカ23Vと共通で、IVと較べ左右のスライド追加、及びティルト軸がベースからボード中心に変更され、後傾に加え前傾もできる。ただし23Vまでフロントスイングは付かなかった。またベッドダウンを併用しなければフォールができない(これはテクニカル全般がそうであろう)。いずれにせよフロントムーブメントは十分すぎるほど充実しており、特にもっとも頻用するライズはギアで微調整が効く。
余談ながらホースマンは985以後フロントスイングを装備したが、985はレボルビングできない。それに対して、元からレボルビング可能なリンホフはカメラを横倒ししティルトすればスイングと同じになるから敢えて装備しなかったと考えられる。ホースマンはVH以後レボルビングできるようになったが、スイングはそのまま継承された。
バックアオリは4隅のロックノブを緩めてロッドを引き出す方式で、ホースマンやマミヤプレス23に模倣された馴染みがある形式である。ただしマミヤプレスはロックが華奢で、シートホルダーはともかく重いロールホルダーでは実用性が低いが、リンホフはノブを締めるとビクともせず、最も重量級のスーパーローレックスでも構図がずれることはない。
リンホフ70はスーパーテヒニカ23Vに準じる、(唯一ライズ時は上面フラップがないためライズ量が制限される)最高レベルのアオリ機能を持っている。
ただしテクニカルカメラである限界で、ビューカメラの簡単明快なアオリ作業と較べると、操作に癖があり、熟練と洞察が必要である。それは我々アマチュアにとって使いこなす楽しみでもあるが、煩雑であることは否定できない。
しかしリンホフカラー45という、前後のアオリが全くマスターテヒニカ45と同じ操作系をもつモノレールビューカメラが存在しており、積極的にテヒニカの操作系を好む層もあったと考えられる。


私は自分で経験したレンズ寸評をします。単体レンズは他機種での経験も含みます。
標準
80mmはプラナーf2.8がラインアップされました。開放から6x7をカバー、f11から6x9を十分カバーします。おそらくRolleiflexに装備されたものと同じではないかと思いますが、6x7では準広角、絞れば6x9の広角として使用出来る、明るく信頼できる優秀レンズです。グラフレックスXLにはヘリゴン80/2.8がありますが、リンホフにも供給されたのでしょうか?
100mmクラスは、105/3.5テッサー、105/4.5アポランサー、100/2.8プラナー、100/2.8クセノターと、少数の90/2.8、90/3.2ヘリゴン、100/4クセノターがあります。V型ボード付きジンマーS100/5.6もありますが23V時代でしょう。
100mmは開放から6x9をカバーし、何れも優秀です。90は基本6x7用で絞れば69をカバーするとされていますが、開放でも69カバーするのではないか?と思っています。また100/4クセノターは実焦点距離が95mmで67用とされ、存在意義がよくわからないレンズです。
この中では最高画質はジンマー、明るい開放から実用的ピントをご希望ならプラナーとクセノターf2.8がお勧めでしょう。
アポランサーはトリプレット発展3群5枚なのでイメージサークルは狭いのですが、画質はジンマーに匹敵します。また開放が暗めで元々製版レンズだっただけに近接は得意です。私はボケはあまり気にしないのですが、構成上良いボケは期待できないかもしれません。
テッサーは他機種の経験で、写りは及第点ですがアポランサーほどシャープでなく、イメージサークルが狭いので、わざわざテクニカルカメラで使うには不満が出るかも。
ヘリゴン2.8はリンホフでは経験ありませんが、多分グラフレックスXLの95mmと実焦点距離は同じかと思います。XLでポジ撮影した時は非常に良い印象でしたが、ぺんこたん様がリンホフ23IVで試され周辺画質が不満足であったそうです。
ジンマーは前玉外しで176mmf11になる元祖ジンマーと、二焦点ではないジンマーSがありますが、元祖はリンホフでは経験ありません。6x9範囲では100mmとしては非常に高性能で、現代に通じる規範となる画質です。ジンマーSは周辺の非点収差を改善したとされ、ディスプレースメントの自由度が拡大したと考えられます。
画像:前列左からXenotar100/4、Xenotar100/2.8、Symmer-S100/5.6、後列左からSuper-Angulon 65/8、Tele-Arton180/5.5、Apo-Lanther105/5.6


私が高く評価するマミヤプレス用セコール100mmf2.8は、海外ブランドに伍して今回も良好な結果でした。
100mmf2.8のプラナーとクセノターは、どちらも無限遠では開放から全画面優秀、少し絞ると画質が締まります。近接1mではクセノターのほうが像面湾曲が強く、周辺は焦点面が手前側に倒れています。6枚玉に匹敵する5枚玉といえど、1枚落ちで大口径と近接収差の両立は難しかったのかも。プラナーは1mでの像面湾曲は多少ましで、さすが構成が1枚多く平坦を売りにしているだけのことはあります。
こちらに画像を出していませんが、クセノター100mmf4は、f2.8ほど近接で像面湾曲は見られません。無限遠画質は同絞りのf2.8と同レベル、近接もマクロと言えるほど突出して尖鋭でなく、さりとてイメージサークルが特に広いわけではない。このように存在意義を疑っていましたが、像面含めバランスがよい所にメリットがあるのかもしれません。
ヘリゴン95/2.8(グラフレックスXL)は開放から四隅まで非常に端正で、やはり私の個体は当たりだったと再確認しました。
画像:左上Sekor 100/2.8(Mamiya Press)、左下Heligon 95/2.8(Graflex XLS)、右上Planar 100/2.8(Century Grafic)、右下Xenotar 100/2.8(Linhof Techinica70)


45mmf4.5Biogonを海外サイトで見掛けますが現物を見たことはありません。恐ろしく少数なのでしょう。6x7用とされています。
47mmが使えるのを、前の一覧で初めて知りました。大変興味深いです。ネット通販で、テヒニカ23レンズボードにヘリコイドを内蔵した47/8を見たことがあり、あるいはそれを使うのでしょうか。いずれにせよSuperangulon(SA)47mmはf8,f5.6,MCf5.6共に大変素晴らしく良く写るレンズです。その中でMCは鮮やかで明快、f8は超小型軽量で、中心は開放から超繊細、周辺はf16より絞ると6x9周辺画質がかなり向上します。ところで47mmフランジ位置はボディ内部に沈み込むためアオリはほぼ不可能。ベッド写り込みも懸念され、縦位置可能なのか疑念があります。ファインダーも外付け(縦位置困難)となり、リンホフ70で使うメリットを感じられません。47mm以下は単能の広角専用機のほうが機能的ではないかと思っています。ただ、何しろ重いシステムですから他にもう一台はきついので、鞄に一本放り込んでおけば活躍するかもしれません。
53mmクラスは絶品であるBiogonf4.5と、SuperAngulonf4があります。友人がSAを持っていますが、かれはBiogonのほうが好みのよう。ただBiogonは大変大きく重く、SAは細身です。グラフレックスXL改造品のBiogonで、後玉スリーブの4突起の角度が悪く6x9端が蹴られたことがあり、スリーブを回転させ突起位置を調整し解決しました。ご注意を。リンホフ70でベッドダウンが必要かどうかは存じません。ネット画像ではテヒニカIV装着でドロップベッドしていないようですが、巨大で前玉が出ているのでベッドでけられないのでしょうか。
58mmGrandagonf5.6もラインにあるようですが、58mm用ファインダー視野枠はありません。グラフレックスXLの経験ではたいへん優れた広角です。
65mmはSuperangulonf8とf5.6です。47mmf8では6x9の周辺画質が若干甘く感じることがありますが、65mmは4x5をカバーできるイメージサークルの中央を使うため、開放から6x7-6x9全画面にわたって高画質です。余談ですが、リンホフ4x5ボードに65/8とヘリコイドが組み込まれたものも存在します。後にシュナイダーが供給したヘリコイドと違ってボードから突出しない薄型で、広角用フォーカシングデバイスを必要としない優れものでしたが、一般的ではなさそうで残念です。またIII-IV廉価版セット(Tessar100/3.5、Angulon65/6.8、Tele-Xenar180/5.5)に含まれる広角アンギュロン65mmf6.8もあり得ますが、III-IV型凹ボードセットのみでV型ボード組は未見です。
65/8は開放から画面隅々まですばらしい解像とコントラストで、暗いけれど十分実用的です。
画像:スーパーアンギュロン65mmf8 ベッドダウン、前板アップティルトしています。


私の70付属はテレアートンf5.5でした。ボードに隠れる後玉は大きいのですが、シャッターより前は標準並みに小型。Tele-Artonはf4.5も存在しゾナーなみの巨大な前玉ですが未経験です。
他にコンパクトな望遠は、ロテラーf5.5、テロマーf5.5いずれも端正な画質で信頼できます。
またIII-IV時代から最高級セットにはゾナーf4.8が組み合わされていました。ビオゴン53と違ってゾナーはグラフレックスXLにも供給されたため数が多く、価格的にこなれています。
個人的にはゾナーとテロマーが最もシャープ、ロテラーは柔らかく諧調にすぐれ、テレアートンは中庸で端正です。
III-IVの廉価セットにはテレクセナーf5.5が組まれていました。Tele-Xenar180は3本試して良くないものもありましたが、最近入手した1本は良好で、本来はよく写るはずです。イメージサークルが上記4機種に較べ狭い(35° vs 41°)分安価で、サイズが小型なのはメリットです。
1980年代には中判テクニカル用テレタイプが絶滅したため、23V用望遠にはジンマーS180/5.6が供給されていました。リンホフは前述のようにレールが二段伸ばしで伸長に余裕があるため、対称型長焦点でも実用的な距離まで焦点が合うのが利点です。
240mmまで距離計連動可能ですが、1つのディスクカムには3焦点距離しか対応できないので、240には別ディスクを用意するか、広角,標準,中望遠のどれかのかわりに240対応するしかありません。私は未経験です。
距離計連動しないでよい場合は、レール伸長が310mmありますから、対称型300mm、テレタイプ400mm程度まで無限遠が出るでしょう。後玉径62mm以下、シャッター最大径80mm以下なら装着可能です。
リンホフはレールが二段のため1段のホースマンやグラフィックより長焦点に強く、応用範囲が広くなります。
画像:テレアートン180/5.5


テヒニカ70はレボルビング横位置も可能ですが、ファインダーは追随しませんので、視野を確認するにはじっくり焦点板を使のが基本、もしくは外付ファインダー、あるいは山勘撮影を強行するしかありません。等倍ファインダーなので山勘もそう捨てた物ではありませんが、ブライトフレームがよくできていますから、つい横にしたのを忘れてふらふらフレームで作画しかねず危険きわまりない。(もしかして、広角フレームの左右は標準レンズの長辺相当と見当付けて使える?)
もうひとつ、ファインダーフレームのプロポーションは6x7(56x72、国産と較べ少し横長)です。フレーム外が大きく写り込む大雑把なグラフレックスXLと違い、リンホフ70ではライカM3なみに厳密なファインダーフレームなので、56x84mmの6x9バックを付けたときは脳内で範囲を換算しないと意図せず長辺が余計に写ることになります。他社6x7ホルダー、例えば実画面56x68mmのホースマン10EXやグラフレックスホルダーRH10を装着するときは、逆に長辺がフレームより僅かに短く写ることになるでしょう。
さて、私の70に付属してきたピントグラスバックは、貼革の色合いからリンホフ23IV用とのフルーツポンチじゃないかなと思うのですが、如何にも縦位置専用の被写界深度表を見ると果たしてそうなのか確証が持てません。
ジャンク70(?)付属のピントグラスバックが本来のセットなのかもしれませんが、スクリーンは交換できますから今となっては不明。
(追記:2022年にプレス70ボディを確認したら、上記テヒニカ70に付属していたものと同じ貼革色調のピントグラスバックが付いていました。プレス本体はテヒニカ70ボディと同じ色ですから、これで正規のセットである可能性が高い。プレスもポンチを否定できませんが。ではジャンク70ボディに付属していたピントグラスバックは一体何? 余談ですがプレス70のピントグラスはグリップと干渉してレボルビングできないようになっています。強引な気がしますが、プレス70は縦位置専用カメラなので合理的です。取り外して横装着することは可能ながら、普通しないと思います。)
画像:ピントグラス2種、左:Technica70付属、スクリーンに56x72表示,右:ファインダー外れジャンク付属,56x72と2-1/4x3-3-1/4の二重表示


ホースマン8EXホルダーで実写すると、縦横位置ともに、少なくとも100mm標準レンズでは56x84mmをカバーしています。蛇腹を伸ばすと、けられないようです。お詫びして訂正致します。
画像:ミズタニアダプター


画像:「ソードオフ70」フジノンA180/9つき、フロントライズしています。蛇腹表面ひび割れてますが漏光はない模様。


ミズタニのアダプターは精度に問題がある個体があり、私の2個のうち1個はリンホフとフランジバックがずれていて、リンホフのスプリングバックと互換性がありません。しかし、ホースマンのピントグラス、またはアングルファインダーを使えば、グラフロックのフランジが一致するため全く問題ありません。
難を言えば、リンホフのバックはワンタッチで脱着できるのに、グラフロックは2カ所のロックなので煩雑になる所。ところが私のような粗忽者はリンホフバックの焦点板を縦位置で構図決めたのに、頻繁にスーパーローレックスで横位置撮影するものですから、ミズタニのほうが失敗防止できてまさに「フール・プルーフ」だったりするのです。
画像:「ソードオフ70」ミズタニアダプター+ホースマンアングルファインダー、バックのティルトをかけています。


1,ベッドを90度に起こし、ベッドの向かって左側にある、ディスクカム切替レバー(→)を押し込んでカムを「65」指標に合わせる。レバーがロックされている場合は銀のロック解除ボタンを押しながら操作する。
2,1段目(外側)レールを伸ばすと、ベッド基部のディスクカム(→)に黒点と65数字が見える。
3,ベッドレールをもっとも引っ込んだ位置に戻し、レール両側にある前板ストッパー(→,65mmは黒)を立ち上げ、前板をストッパー位置まで引き出す。65mmレンズボードを装着する(これは最後でも良い)。
4,ベッド向かって右側の、2段目(内側)レールストッパータブ2個のうち、先端側のタブ(→)を押さえてストッパー解除しながら、
5,内側レールを奥にずらせる。ベッド90度ではタブが噛み合う位置まではいかないので、操作6にうつる。
6,ベッドを畳むときと同様に両側のタスキを押さえ、ベッドを下に15度ダウンした後、内側レールを奥側のストッパータブ(→)がカチッと噛み合うところまで奥に押し込む。
7,前板向かって左のティルト固定用ダイヤルノブ(→)を緩め、中心を押し込むと前板ティルトロックが外れ前板が可動になる。
8,前板をいっぱいまでアップティルトする(→)と、ベッドダウン状態で前板がフィルム面と平行になる。
画像:SA65使用法


テヒニカ70ボディ(ピントグラス,レンズなし) 1900g
(ピントグラスバックつき) 2270g
(Apo-Lanthar105、ピントグラスバックつき) 2550g
(AL105+ローレックスつき) 2950g
(AL105+ローレックス+グリップ) 3250g
テヒニカ70ボディ(ファインダーなしジャンク) 1340g
(ジャンク+リンホフピントグラス) 1700g
(ジャンク+ミズタニ+ホースマンピントグラス)1620g
(Apo-Lanthar105+ホースマン8EX+ミズタニ)2150g
ボード付きレンズ
Xenotar100/2.8 390g
Xenotar100/4 280g
Apo-Lanthar105/4.5 220g
Symmar-S100/5.6 200g
Super-Angulon65/8 330g
Tele-Arton180/5.5 310g
パーツ
スーパーローレックス56x72 820g
ホースマン8EXP 420g
(+ミズタニG-Lアダプタ) 600g
アナトミカルグリップ+レリーズ 290g
ピントグラスバック 370g
ホースマンピントグラス(フードなし) 95g
(アングルファインダーつき) 310g
ミズタニG-Lアダプタ 180g
テヒニカ70(ピントグラス、グリップ)、105、65、180、ローレックス 4710g
ファインダーなし70、105、65、180(フジノン)、ミズタニ、ホースマンピントグラス、8EX 2795g
画像:「ソードオフ70」+ミズタニGraflock-Linhofアダプター+ホースマン8EXP-120ホルダ


テヒニカ70は憧れのカメラですが,これまで手に持って操作したことが無いのでとても参考になります。
れんずまにあ様のカメラセットは,やはりレンズが最高ですね。
Heligon95mmやApo-Lanthar105mmは,私にとって憧れのレンズです。特に,Apo-Lantharは黄ばみも無くきれいな状態に見えます。撮影結果も素晴しく魅力的です。ボケも綺麗に見えます。私の予想ですが,Tronnierが設計したApo-LantharはHeliarのアポクロマート改良型で,同氏のTelomarと同様に絞りを開けるととても綺麗な(トロけるような)後ボケをするのではないか思われます。私もいつか手に入れて撮影してみたい幻のレンズですが,最近はE-Bayでも20万円を越える高値になってしまい全く手がだせません。
狸爺はとても羨ましく思っております。


この3本セットは以前申し上げた通りレンズ名記載がないままセット999ドルで出ていた代物で、今でもKEHのout of stockで画像を見ることができます。円高も尻を押してくれたものの全くの博打でした。
内容が謎なので、みんな怖がって手を出さなかったのでしょう。幸運でしたが、いつもそうとは限りません。
Apo-Lantharは元々製版レンズ設計の流用だそうで、ボケがどうか検討していません。大変尖鋭なのは確かに仰る通り、開放f4.5でも四隅まで整った画質で手持ちの範囲を広げてくれます。
トリウム含有高屈折ガラスのため黄変している個体も多く、センチュリーに入れている新コンパー100/4.5はかなり黄色いですが、このリンホフコンパー105は比較的クリアなようです。
Ebayでそんなに高騰しているとは驚きです。これもf4.5だからもしかして、と飛び込んだのが幸運でした。
一方、100mmは30年前店舗で16万円も出しました。初心だったし、独身時代だから飛び込めたのです。


今ならレンズだけで2倍の値段になりそうです。
不思議なことに,最近は大判用のレンズより中判用のレンズの方が値段が高い。Apo-Lantharも中判用の105mmの方が大判用の150mmより値段が高い。私の想像ですが,デジタルへの移行でプロやハイアマチュアの方々が使っていた大判カメラが中古市場に供給され,大判のテヒニカ45やそのレンズ周辺の値崩れが起きている。中判も一眼レフフォーカルプレーン系やレンジファインダー系は値段がかなり下がった。でも,なぜか中判テクニカルカメラやボードレンズは値段があまり下がらない。
もともと個数が少ない為か,物好きな変人がしぶとく使っている為か,はたまた何か別の理由か...?
中判テクニカル使い(変人)には,なんとも悩ましい状況です。


リンホフテヒニカのレンズには自社ブランドのTechnikon(70他用交換レンズ)とTechnikar(Linhof 220固定)がありました。
いずれもローデンシュトックのOEMと言われています。
さて自社ブランドといってもスペックは高く,Linhof70とStudienkamera70(距離計なし70: 英語圏ではExpert 70)用のテヒニコンには、
Technikon 100mmf2.8、Weitwinkel-Technikon 58mmf5.6, Tele-Technikon 180mmf4.5と、高級スペックになっています。
それぞれHeligon, Grandagon, Rotelarに対応しています。
グラフレックスXLや、リンホフ23系に供給されたヘリゴンは95mmf2.8ですが、テヒニコン 100mmf2.8(訂正しました)の現物を手にするまで実焦点距離95mmをサバ読んでいるのかと想像していましたが、どうも本当に100mmあるような雰囲気です。
画角はXenotar100mmf2.8と同様で、距離計に対しても105mm用カムで1mで1cmも違わない連動ができています。
実焦点距離が95mmのXenotar100mmf4は、Xenotar100mmf2.8より画角が広く、105カムによる距離計は2-3mでも誤差が大きいので、このTechnikonは100mm確かにあると思います。
OEM元のヘリゴンは同じ焦点距離のプラナーやクセノターとくらべて一回り小型になり、この100mmも大手2種と比べて随分小型ですが、シャッター径は大手同様コンパー#1が使われています。
上の投稿で、リンホフヘリゴン95mmf2.8ユーザーが、周辺画質が思わしくない旨話されていましたが、幸いこの個体は、
6x7cmの範囲は絞り開放からまず良好な画質です。(撮影距離1m新聞見開き株式欄の小さい文字が開放中間画角まで読めるが周辺でギリギリ読めない程度、Xenotar100mmと同レベル、f5.6で全画面読めるようになる)。
ただし、この辺りのレンズは経年変化による個体差が無視できず、例えばXenotarは結局3本試して1本残したほどで、なかなか評価は難しいところです。
ところで、綴りを見ているとどうしても下5文字が気になってしかたありません。Zeiss Ikonや、NIKONは文句言わなかった、のかな?


このレンズは私も以前から興味を持っておりました。
昔外国のサイトで,シュナイダーのOEMのXenotarだとか,ローデンシュトックで製造したけど何かの理由で販売できなくなったレンズをテヒニカ用に提供したのだという噂を読んだことがあります。でも,ローデンシュトックのOEMで,ヘリゴンだったようですね。テヒニカ用にヘリゴン100mmが供給されていたとは知りませんでした。ヘリゴンの90や95mmはとても優秀で愛用者の多いレンズなので,テヒニコン100mmも非常に優秀そうです。コーティングも綺麗で発色も良さそう(この時期に既にMC?)。ツァイスやシュナイダーの100mm/2.8より軽量コンパクトなら,色々な場面で活躍しそうで楽しみです。


>シュナイダーのOEMのXenotarだとか,ローデンシュトックで製造したけど何かの理由で販売できなくなったレンズをテヒニカ用に提供したのだという噂
確かに。出所不明のレンズでありましたが、海外サイトや形状などを見るとローデンシュトックのように見えます。
心情的にはジンマーなどにLinhof名を打刻し検査済みを保証するくらいのメーカーが、余りレンズを使うかななどと懐疑的です。
まあローデン側の事情というのもありえますね。例えばグラフレックスが急にXLやめちゃったとか。
ただそれならわざわざ100mmを作るかなとも。もちろん製作誤差で95よりも100に近いのを集めてきたという、穿った見方もできますが。
Xenotar100mmを思わせる形状のTechnikonは見たことがなく、本当にSchneiderのTechnikonがあれば見てみたいところです。
余談ながら、NovoflexがOEM受けた時は、Schneider Xenarの場合Noflexer-S,RodenのYsarexの場合は-Rとわかるようになっています。Linhofにはそんな刻印はないなあ...
>テヒニカ用にヘリゴン100mmが供給されていたとは知りませんでした。
失礼しました。勘違いでHeligon 100は存在しません。
>ヘリゴンの90や95mmはとても優秀で愛用者の多いレンズなので,テヒニコン100mmも非常に優秀そうです。
たまにテヒニカIII用ヘリゴン90や95を見ますね。リンホフプレス23にも採用されているくらいで高く評価されているのは間違いないでしょう。
90mmf3.2もあるようで。
私は大判ヘリゴンはグラフレックスXLでしか経験がなく、大変高性能なのでリンホフでも使えたらなと思っていました。
>コーティングも綺麗で発色も良さそう(この時期に既にMC?)。ツァイスやシュナイダーの100mm/2.8より軽量コンパクトなら,色々な場面で活躍しそうで楽しみです。
どうなんでしょうね。深い色味ではありますが。
確かにレンズ部分はコンパクトですが、(Xenotar100: φ58mm vs Technikon 100: 49mm)どちらもベッドを閉じられますし、シャッターサイズが同じなのでそれほど軽量化されません。
80mmプラナーとヘリゴンではシャッターが#1と0なので大違いなのですが...
悩みは、無限遠位置が、標準セットの105/4.5に合っているストッパー位置と1mmくらいのズレがあり、Xenotarとも違うことです。
現在のストッパーセッティングを変えるつもりはありませんので、RFで使うとすれば一回調整した後はベッドを閉じられません。
そのレンズ専用にしてしまうしかないのです。なので明るいレンズなのに、三脚ピントグラス使いをしています...


>>シュナイダーのOEMのXenotarだとか,ローデンシュトックで製造したけど何かの理由で販売できなくなったレンズをテヒニカ用に提供したのだという噂
>確かに。出所不明のレンズでありましたが、海外サイトや形状などを見るとローデンシュトックのように見えます。心情的にはジンマーなどにLinhof名を打刻し検査済みを保証するくらいのメーカーが、余りレンズを使うかななどと懐疑的です。
済みません。ネットで調べた所,私が以前読んだ情報は,”Large Format Photography Forum"でした:
https://www.largeformatphotography.info/forum/showthread.php?112874-Linhof-Technikon-100-2-8
いろいろ書いてありますが,彼らの結論もローデンシュトックのOEMレンズです(リンホフの輸出責任者の説明)。
また,ヘリゴン100mm/f2.8(イメージサークル115mm, フィルター径58mm,Compur 1)が1976年のリンホフのカタログにあるが,これは多分ミスプリ(クセノター100mm/f2.8の間違い)で,同年の別のカタログにはない。テヒニコン100mm/f2.8(イメージサークル135mm, フィルター径49mm,Compur 1)の情報があり,これがれんずまにあ様のレンズと思われます。ローデンシュトックのカタログには,ヘリゴン95mm/f2.8(フィルター径49mm),6枚構成(ダブル)ガウス型,包括角60°の準広角レンズの記載があり,これを元に(再設計して?)テヒニカ用にOEMで供給されたのが,テヒニコン100mmの様です。ヘリゴン95mmをベースにしているので,クセノターよりイメージサークルが広く,前口径の小さい優れたレンズの様です。
>私は大判ヘリゴンはグラフレックスXLでしか経験がなく、大変高性能なのでリンホフでも使えたらなと思っていました。
ヘリゴンの最終型がテヒニコン100mmの様ですね。私も欲しいなあ。
>悩みは、無限遠位置が、標準セットの105/4.5に合っているストッパー位置と1mmくらいのズレがあり、Xenotarとも違うことです。... なので明るいレンズなのに、三脚ピントグラス使いをしています...
この辺が,テヒニカを距離計連動で使う時の限界もしれません。私もテヒニカ23を距離計で手持撮影することが多かったのですが,最近はレトロレンズや望遠レンズを使う機会が多く,三脚+ピントグラス撮影がほとんどになりました。ピントグラス撮影は機材が重く時間もかかりますが,その分「画を作る」作業を楽しめる。手軽なスナップ写真はスマホ(iPhone)に任せ,ここぞという時だけテヒニカを取り出し,ピントグラスで(アオリを効かせて)じっくり撮るようになりました。フィルムの値段が高騰し,無闇にシャッターを切れないという経済的理由もありますが...


<”Large Format Photography Forum"でした:
ここ時々覗いていますが面白いですね.海外の方々も私たちとおなじような疑問を持っていることがわかります。
< ローデンシュトックのOEMレンズです(リンホフの輸出責任者の説明)。
内部情報とはすばらしい.
昭和46年フォトアート中型・大型カメラではヘリゴン95とクセノター100の画角は60度と同じですが(イメージサークルはXが117mm、Hは記載なし、絞り条件記載なし多分16くらい)、
4x5ピントグラスではX100は直径4インチ強(110mmくらい)程度に対して、H95mmは4x4インチをカバーしそうな広さで、実際の包括角度は非常に広いことがわかります。
4x4対角線はおよそ140mmなので、ご紹介のデータに裏付けられました。
しかも、単に光の輪が大きいだけではなく、その周辺部までちゃんと解像しているところが素晴らしい。(ピントグラスをルーペで見ただけですが)これぞ真のイメージサークルだと思います。
ローデンが準広角と位置付けるのも納得です。
これも余談ですが、ローデンシュトックはライカM39用にヘリゴン35mmf2.8を出しています。画角に自信があったのですね。
このテヒニコン100はまだ4x5につけて覗いていませんが、楽しみになりました。
>私もテヒニカ23を距離計で手持撮影することが多かったのですが,最近はレトロレンズや望遠レンズを使う機会が多く,三脚+ピントグラス撮影がほとんどになりました。
23はレボルビングしてもファインダー対応するのでしょう?アドバンテージですね。
70はファインダーが縦位置専門なので、三脚固定する際にファインダーを使いながら横位置にするにはカメラを倒す必要が。
せっかく70もレボルビングできるのだから...すると三脚横位置はファインダーを使わないでピントグラスになる。
最終的には狸おやじ様と同じ使い方になるのです。
ファインダーが無駄かというと、そりゃ悲しすぎますので(w、いざ鎌倉、咄嗟の手持ち撮影に備えています。その際は純正標準で対応します。


これはとても楽しみですね。
テヒニコン100mm以降,F2.8級の中判(6x9)用レンズが途絶えています。(シュナイダーはジンマーF5.6,ローデンシュトックはシロナーF5.6に軸足を移し,ツァイスがプラナーF2.8の製造を止めたので。)私は無理にF値を小さくした大口径レンズはあまり好きでないのですが,画角や画質に余裕のある設計の明るいレンズには興味を持っています。テヒニコン100mm/F2.8は,古き良き「大口径時代」最後の高性能中判レンズと思います。
>23はレボルビングしてもファインダー対応するのでしょう?
一応対応しますが,ファインダー前面のマスクの向きを90°変えるだけです。
向きを変えて「縦位置撮影」したつもりが,フィルムが横位置だった事に後で気付いて愕然としたことがあります。それ以降,フロントマスクの向きとフィルムバックの向きを撮影前に確認する様になりました。テヒニカ23III-IVは,レンズやフォーマットに合わせてマスクを取り替える必要もあって面倒です。マスクを失くす人も多いようで,中古市場に様々なサイズのマスクが(高値で)出回ってます。
将来的にデジタルバックに移行すれば,これらの面倒から解放されるかな(?)と少しだけ期待してますが...


>テヒニコン100mm以降,F2.8級の中判(6x9)用レンズが途絶えています。
言われてみればおっしゃる通りですね。リンホフの大口径としては末裔です。
日本でもマミヤプレスの100mmが途絶えてからは6x7にマキナ、ペンタックス、RZがあるのみ。
確かにテクニカルカメラとしての使い勝手はイメージサークルが広く、解像力が高いが暗いオルソメターが主流になるのはやむを得なかったけども、
ISO400で手持ち夜景、または固定しても蛍の軌跡を捉えられる最低ラインがf2.8なので、重視しています。
>>23はレボルビングしてもファインダー対応するのでしょう?
>一応対応しますが,ファインダー前面のマスクの向きを90°変えるだけです。
>向きを変えて「縦位置撮影」したつもりが,フィルムが横位置だった事に後で気付いて愕然としたことがあります。
これは、全く同じ経験をしました。
バック交換とレボルビングが同じ場所で行われるリンホフならではのあるあるです。
せっかく縦位置でピントグラス構図決めして、ホルダーは横向きに。
現像が上がってから目を剥きました。
>テヒニカ23III-IVは,レンズやフォーマットに合わせてマスクを取り替える必要もあって面倒です。
>マスクを失くす人も多いようで,中古市場に様々なサイズのマスクが(高値で)出回ってます。
昔はマスクはジャンクボックスの住人だったのですが、需要が増えているのですね....
でも根強いユーザーがいる証拠でもあり、頼もしいです。
しかしいろんな焦点距離を集めるのもよいですが、ロータリーカムが入手できないのが寂しいです。4x5のカムはまだ出てきますが...
>将来的にデジタルバックに移行すれば,これらの面倒から解放されるかな(?)と少しだけ期待してますが...
リーズナブルで実用的な6x9カバーのバックが出てきたら嬉しいですね。
でも斜め入射の広角は難しいかもしれません。


>日本でもマミヤプレスの100mmが途絶えてからは6x7にマキナ、ペンタックス、RZがあるのみ。
そうか,マミヤセコール100mm/2.8がありましたね。ご指摘ありがとうございます。
>リーズナブルで実用的な6x9カバーのバックが出てきたら嬉しいですね。
私もそう思います。
値段はまだ高いですが,昨年ハッセルブラッドのCFVII-50C(44x33mm)が出てから少し期待して見ています。Phase OneのP45(49x37mm)も,中古で20万円程で出てきていて,あと一息かな(?)と思います。
>でも斜め入射の広角は難しいかもしれません。
これは,もしかすると案外大丈夫かも知れません。
フォーマットの小さいAPS-Cやライカ判(35mm)のセンサーで解像度を上げようとすると,一つの画素サイズを小さくする必要があり,周辺光が斜めに入射する場合の受光感度に限界が出易いと思います。中判センサーの場合,元々のフォーマットが大きい為,画素サイズをそれ程小さくする必要がない。例えばハッセルのCFVII-50Cは,画素サイズが5.3x5.3μmと比較的大きい為,受光感度が高くダイナミックレンジも広いようです。
中判センサーが6x9cmになるのも時間がかかりそうで,当面は44x33か49x37,あるいは54x40mm辺りからスタートすると思います。その場合,テレセントリック性の良い中心付近を画素サイズの大きいセンサーで受光することになり,広角47mm位でも周辺の斜め入射はそれ程大きな問題にならないような(?)気がします。(本当は周辺までバッチリ撮りたい所ですが,それにはまだ時間がかかりそうなので...)


憧れの機種を、ご縁でハードユーザーから譲渡頂きました。フルセットがMakina670に満たない破格で感謝の言葉もありません。
1963年販売(期間不明)代理店:シュリロ貿易
6x7cm判、ブローニーフィルム(120,220),70mmフィルムを使用する合金製プレスカメラ。距離計連動1眼式ビューファインダー、セレン単独露出計つき。
重量1,650g(ボディのみ;グリップ固定),3,290g(80mm,スーパーローレックスつき)
日本国内価格:377,000円(1970年5月「フォトアート特集大型カメラ70台」,ボディ+グリップのみ),455,000円(1973年「フォトアート特集大型・中型カメラの選び方使い方」,ボディ+グリップのみ)
ほとんどの個体は画像に示すようなタン色だが最終付近は黒もあるようだ。
フォーカシング:レンズに付属するヘリコイド、カムで距離計に連動するためカム切り替えは不要。
ゴッセン製セレン単独露出計が距離計窓周囲に設置され、軍艦部で指針を読み取る。
巻き上げはボディ側面右手側のクランクを180度1作動(往路180度でシャッターセット、復路180度でフィルムアドバンス)セルフコッキングが行われ速射性が高い。
テヒニカでは着脱可能だった左手側のアナトミカルグリップはボディに固定されている。(それに支えてピントグラスをレボルビングできない。意図的か)
シャッターはレンズ鏡胴に内蔵されているので外部から単独操作できないが、ピントグラス撮影にはバルブ開放が必要。その際グリップレリーズロックして開放する。
レリーズはボディ前面右手側のボタンでも行うことができる。
レンズはRFなし、スポーツファインダー固定のエアロテヒニカとも共通。
プレス70の特別モデル「スペシャル70」にはエアロテヒニカと同じく右手側にもグリップがあり、それを回転して巻き上げとチャージを行う(70年:価格424,000円)が、故障が多いと言われる。
画像:80mmf2.8、アナトミカルグリップ固定。
ストラップラグの位置は、テヒニカVやテヒニカ70のメインボディ上部から、プレス70はファインダーカバー上部に変更されているのがわかります。ラグは、Op-TechのAタイプ(ハッセルブラッド 用)が流用装着できます。


広角標準は4ft(1.2m)まで、望遠180mmは6.5ft(2m)までパララックス自動補正しながら距離計連動する。
基線長は93.5mmと、中判RF機では最も長いものの一つであり、無限遠と600ft(180m)の距離の違いを識別できる。
ファインダーフレームは縦位置が標準。テヒニカ70におけるタイプ2:53/80/180のみと思われる。
(フォトアートの一覧では標準プラナー100mmf3.5と記載されているが、検索しても全く出てこないので誤記か?)
広角・標準枠が常時表示され、後部ダイヤルで180枠を追加する。
標準
80mmはプラナーf2.8とクセノターf2.8があり、6x7なので80mmでも開放から問題なく全画面カバー。
ヘリコイド鏡胴なので大変高精度。テヒニカ70のプラナー80/2.8は#1シャッターのため最高速1/400だが、プレス70用は1/500になっている。
広角
53mmf4.5 ビオゴンまたは 53mmf4 スーパーアンギュロンがラインアップされている。シャッターB, 1〜1/500
望遠
180mmf4.8 ゾナー または180mmf4.5 テレアートンが用意された。望遠は最短2m。
連動距離計の精度が非常に高いので、180mm開放でも十分に距離計での焦点合わせが信頼できる。
ツァイスがほとんどで、シュナイダーのラインは比較的珍しい。
シャッターB, 1〜1/500
画像:ビオゴン53mmf4.5


ギア溝を避けるため4箇所の固定カムの位相は従来型の90度毎から少し狭角に変えてあるのと同時に、ロックレバーも右下隅から左下隅に変更されている。使い慣れた場所にないので空振りしてしまった。
手動巻き上げでよければプレス70にもテヒニカ70やスーパーテヒニカV用の従来型スーパーローレックスを装着可能で、フォーカシングスクリーンバックを併用すれば横位置装着も可能に見えるが、ボディの暗箱部分には縦位置ぎりぎりに遮光板が付けてあるため、実質横位置は不可能。(図)
プレス70に付属のピントグラスバックは、テヒニカ70付属バックと同じもの、2x3と56x72表示。
画像:プレス70付属フォーカシングスクリーンバック(100mmの表示もあるが、存在するのか?)


プレス70専用スーパーローレックスは、一般のスーパーローレックスとは多くの点で異なる特殊なホルダーになっている。
一般用ローレックスとの相違点。プレス70専用は、
1:外部の巻き上げレバーがない。巻き上げはボディクランクでギアを介して行う。
2:そのため、フィルムチャージ時のため内部にレバーがある.
3:ローレックス側から巻き上げギアが飛び出している。(図)テヒニカには使えない。また横位置装着はボディにギア溝がないためできない。
4:一般用にある巻止解除ボタンは不必要なので穴が塞がれた。
5:スタートマークを出す穴は、一般用が中央、プレス70用はその横を使う。ローレックスには赤矢印でスタートマーク位置が示されている。
6:一般用ローレックスをプレスに装着する場合は、テヒニカ同様マニュアル操作となる。横位置装着も可能だが、暗箱内部形状から横位置で6x7撮影はできないため縦位置のみ。
画像:左 一般用(従来型)、右 プレス専用






左側プレス70。
右側テヒニカ70改造機、
プレスボディは、スーパーローレックスのギアを避けるため4箇所の固定カムの位相は従来型の90度毎から少し狭角に変えてあるのと同時に、ロックレバーも右下隅から左下隅に変更されている。
テヒニカの暗箱部分は正方形の蛇腹が見えており、縦横変換に対応しているが、プレスの暗箱部分は、6x7縦位置にあわせた形状であることがわかる。




プレス70ボディ(ピントグラスなし,レンズなし、グリップ固定) 1,650g
(ピントグラスバックつき) 2,040g
(Planar80mm、ピントグラスバックつき) 2,880g
(P80+ローレックスつき) 3,290g
ヘリコイド+レンズ
Planar80/2.8 840g
Biogon53/4.5 980g
Sonnar180/4.8 1,400g
パーツ
スーパーローレックス56x72(プレス専用) 800g
ピントグラスバック 390g
プレス70(ピントグラス、グリップ)、80、53、180、ローレックスx1 6,060g
標準付きボディはテヒニカ70と大差ない重量だが、レンズが重いため3本アウトフィットの重量はテヒニカ70より随分重くなる。
迅速なレンズ交換およびクランク1作動セルフコッキングの速写性とのトレードオフと考えるしかない。特に広角レンズ使用の迅速簡便さは段違い。


素晴らしい解説をありがとうございます。
プレス70は,美しい鏡胴とコンパクトなボディーが魅力的です。6x7を距離計連動で撮るには最適のカメラですね。専用レンズも魅力的です。
惜しむらくはフィルムバックの使い勝手の悪さでしょうか。れんずまにあ様の解説の通り,ロータリー式なのに回転や横位置ができない。これなら,リンホフ220の様なバック固定式の方が良かった。ピントグラスやカットフィルムホルダーを省略し,ロールフィルム(120, 220)専用の軽快な「中判のライカ」を目指していたらもっと成功したかも知れません。リンホフの誤算は,70mmフィルムに拘り過ぎたことでしょうね。


私は箱好きでありますので、かなり特殊化された機構に興味津々で弄り回しています。
当時の価格表を見ると、マミヤスーパー23の8倍、RB67やペンタックス67の4ー5倍であり、為替相場を考慮しても非現実的な選択肢であったことでしょう。
確かに使ってみると優秀なレンズ、見事な精度は文句がないところですが、P67やRB67と変わらない現在の中古価格はものの価値を正確に反映しているかもしれないなと思いました。
お話に取り上げられているリンホフ220が、レンズ交換RF機だったらどれだけよかったでしょうか。まああれでペンタックス67の倍価格ですから、売れたとは思えませんが(笑
リンホフ が当時70mmに拘ったため要らない機構を抱え込んでしまったとのご指摘は全く的を射たご意見で私も全く同意です。
目論見が外れて70mmは全く主流になり得なかったのは不幸な限りです。
何故か拙宅にも他社の70mmマガジンが2個ほど転がっています。1990年頃まだ70mmが入手可能だったので、出張にノーチェンジで行けるかななどと妄想し、結局220で十分だったのですが...
あれは現像などのインフラが全く整っていなかったのが敗因ですかしら。


>リンホフ220が、レンズ交換RF機だったらどれだけよかったでしょうか。
そうですね。
理想的には,プレス70とリンホフ220がレンズマウントを共有し,レンズ交換式RF中判カメラだったら良かった。そしてマウントのスペックが公開され,他社(ローデンシュトック,フォクトレンダー等)からもレンズが供給されていたら,もっと成功したと思うのだが...
>何故か拙宅にも他社の70mmマガジンが2個ほど転がっています。1990年頃まだ70mmが入手可能だったので、出張にノーチェンジで行けるかななどと妄想し、結局220で十分だったのですが...
>あれは現像などのインフラが全く整っていなかったのが敗因ですかしら。
リンホフの70mm路線は失敗と考えていたのですが,220は既にほぼ絶滅し,120も先行きが怪しい状況です。
もしかすると最後まで生き残るのは,35/70mmの長尺(映画フィルムの流用品)かもしれません。(ローライは今でもモノクロの70mm長尺を販売しているようです。)私も将来に備えて,70mmのシネローレックスを用意しておこうかしら。


リンホフプレス70が大好きでよく使っています。
私はシュナイダーのレンズを主に使用していて、僭越ながら情報を投稿させてください。
シュナイダーのレンズは以下の4種類があったようです。
・Xenotar80/2.8
・Super-Angulon53/4
・Tele-Arton180/4
・Xenotar100/4
このうち私は100/4以外を所持しています。いずれのレンズもツァイスの同スペックより軽量コンパクトにまとめられているようです。全長もそれぞれ数cm短く、重さは測れていませんがそれぞれある程度軽いです。広角と望遠はツァイスのものよりF値が明るいにも関わらず小さいために、描写では一歩譲るというのが素直な印象です。外観上の特徴として、180/4には鏡筒とヘリコイドにそれぞれ2本ラインが入っています。気になるのは100/4で、エアロプレス向けにラインナップされていたようですが、オークションなどでも殆ど見たことがありません。また、初期の資料上ではローデンシュトックのロテラー(テヒニカプレスにあったのと同スペック)も見られますが、カタログに載っているのを見たことがないため実在性は不明です。
ファインダーのスペックについてですが、リンホフは公式に「ほぼ等倍」と言っていますが、個人的にこれは等倍なのかよく分かりません。0.7倍くらいな気もしますが、アイポイントが高いので見やすいファインダーだと思います。またフィルムバックのロック位置ですが、初期は右下で後期は左下になるようです。(初期と後期の個体を持っていますがそうなっています。)これはなんで変えたのかよく分かりませんが....。
このカメラ、何台製造されたのか分からない程度には見かけないものですが、日本では注目度が低いためか、結構安価で手に入るのが嬉しいです...。最後の方は感想になってしまいましたが、今後も情報が増えることを楽しみにしております。長文失礼いたしました。


もしかして、ブログでシュナイダーラインを装備したプレス70のご紹介をなさっておられますでしょうか。
そうだとしたら、こちらこそ深く参考にさせていただいてます。御礼申し上げます。
おまけにTele-Arton180mmをf4ではなくf4.5と誤記してしまい、赤面の至りです。
プレス70は重量はありますが、それに余りある高精度で、撮影結果の信頼性がきわめて高い印象を受けています。(精度に不安を抱きながら撮影する、軽いグラフレックスXLとは正反対)
ようやくOp-Teckのストラップも使用可能になり、拙宅の機材も今後実働が増えると期待しています。
ご指摘のXenotar 100/4ですが、青い箱入りの単体レンズとして1999年にドイツから買っています。
実焦点距離95mm、イメージサークル110mm(f2.8は117mm)で65x72対応とカタログデータ記載されています。6x7カメラに適合するのですね。
それを23ボードにマウントして、こちらのLinhof Technica 70スレッドのNo.1580に画像を上げていますが、確かにプレス用のヘリコイドに装備された画像は、私も見た覚えがありません。
Rotelarについても、大変興味深いお話ですが私も70用は見た記憶がなく、Press23の270mmを見たことがあるような。
それと、100mmに対応したファインダーフレームがあったのか、まったくわかりません。
今後画像が出てくることを期待して。
私の個体のファインダー倍率は目視と定規で計算したところ75%前後でした。
さて、私もシュナイダーレンズは大変好きで、Zと並んでいたらSを取りたいほうですが、Press70についてはアウトフィットに遭遇すること自体が幸運なので選り好みする余裕はありませんでした。
色々とご教授いただければありがたく存じます。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
Linhof Press 70, Planar 2,8/80mm, f8, 1/125, Across(EI100), Microfine


プレス70は堅牢な作りと美しい鏡胴のレンズ群が魅力です。
掲載された作品のプラナー80mm/2,8の精緻で豊かな描写力にも惹かれます。
ロテラーですが,プレス70の取説を見ると確かに"270mm/5.6"が「準備中」と書かれています。これは元々大判用のテレフォトレンズですが,(グラフレックスXLの様に)プレス70にも供給されたかどうか...。私は縮小判の180mm/4.5をテヒニカ23で使っていますが,控え目のコントラストと繊細な描写,背景の綺麗なボケが気に入っています。


定番のコンパクトな超広角。6x9では35mmカメラの28mm相当画角で、イメージサークルはf16で4x5カバーできるほど大きな余裕がありますが、ボディ構造に限界があるためスライド移動量は規制されてしまいます。
70の距離計連動にはベッドダウンー内レールを1クリック後退ーティルトアップの3ステップ、ファインダーが縦位置専用であるため、長辺の画角がベッドで蹴られないためにはこの操作が必要です。しかし距離計撮影を考えず、フォーカシングスクリーンで焦点合わせし横位置撮影に限定するなら、ベッドダウンしなくても無限遠から焦点は合います。内レールを少しだけ後退させる必要はありますが、比較的迅速にレンズ交換撮影ができます。ただし横位置のためファインダーは利用できないので、三脚固定が望ましく、簡便になるといっても功罪相半ばかもしれません。
ファインダーを外された個体で65を簡便に使えないかと試してみました。前述のようにベッドダウンしないで縦にするとベッドでけられるのですが、ピントグラス上で6x9なら1mm、6x7ならまったく蹴られはありません。また前板はボディ内なのでライズ量は10mm程度とはいえ、わずかにライズすればけられを回避できます。図らずも65mmでベッドダウンしないホースマンVHで、縦位置レボルビングしたときに数ミリライズすることと同じであることに気づきました。テクニカルの縦位置は極論すればライズ目的なので、レボルビング機構が有効になり大変嬉しいことです。
広角はテクニカルカメラよりも広角専用機を別に持つほうが速写性に優れていますが、ある程度テヒニカ70の活用に目処がたちました。


スペックは同様ですがサイズの点で、テレクセナーはコンパクト、テレアートンは長くおおらかです。重量は250g vs 300gで、そう変わりません。手持ち撮影では開放画質が高いテレアートン、携帯性はテレクセナーが有利です。ファインダー撮影にはテレアートン、ファインダー無しボディにはテレクセナーを配備することにします。


いつも、深いご投稿ありがとうございます。実は、拝読しているうちに、70の工業芸術品と思えるメカニズムに打たれ色々探していましたが満足するレベルには程遠く、半ば諦めていました。先日、アメリカのサイトで65f8.100f2.8.180f4.8のシリアルナンバーがカム一致のアウトフィットを見つけて、相当悩みましたが、思い切って落札しました。もうすぐ到着の予定です。到着したら色々伺いたく存じます。よろしくお願いします。
これはリンホフセレクトのプラナーゾナーSAの最高級セット!しかもリンホフ撮り枠が4枚も付いて,もちろんスーパーローレックスも,完璧究極のアウトフィットです。
入射光用のディフューザが付属してる(紛失していない)のもポイント高いです。
一期一会ですから、よく思い切られました。
多分テヒニカVにも流用できるのでは。
まずはお喜び申し上げます。
到着が待ち遠しいですね。


いつもご指導有難うございます。70のアウトフィットが届きました。何と、ブックレットが揃っていて、1964年8月24日に販売された様です。問題は無い様ですが細部点検して持ち出すつもりです。よろしくお願い申し上げます。
しかも貴重な当時の説明書付き。
リンホフフードの説明書など見たこともありません。
シュナイダーのラインアップなども興味深いものです。
今後ご活用が期待されます。
撮影が楽しみですね。


テヒニカ70の素晴らしいセットですね。広角はビオゴンではありませんが,携帯性と描写のバランスを考えての選択かもしれません。距離計連動カムは,れんずまにあ様のご指摘の様にテヒニカV23でも使えるかもしれません。撮影が楽しみですね。
シュナイダーのレンズリストも興味深い。当時のシュナイダーは,ツァイスをかなり意識していたと思います。テヒニカVの発売(1963年)に合わせて標準レンズの焦点距離を105mmから100mmに変更したようですが,先行するプラナー100mmの存在も大きかったと思います。もしかするとテヒニカの焦点距離の変更もツァイスの提案かもしれません。スーパーアンギュロン53/4とテレアートン180/4という特殊なレンズも,ビオゴン53/4.5とゾナー180/4.8に対抗するという意図を感じます。この時代のドイツの企業(ツァイス,シュナイダー,フォクトレンダー...)の切磋琢磨が,現在の中判~大判カメラ/レンズの基礎を作ったのだと思います。古き良き時代ですね。


れんずまにあ様
お褒め頂きありがとうございます。このモデルが欲しくなった一因がカム切替レバーの存在です。3種の距離切替がこのレバー操作で完結する点に取り憑かれてしまいました。実際の操作で機械式に動作を見てみて感動してしまいました。こんな精密機械が60年も前に完成している事に驚きです。コートのポケットに交換レンズ一つ、歩きながらレンズ交換が可能とは。ただ一つ、人目が気になりますね。拙文失礼致しました。
いつも有り難うございます。
ebayで見つけて、こんなモノ、手に入れておきました。70用露出計未使用と 53-80-180用カム。幸い届いた個体の露出系は正確でしたが、よる年並みを考え念の為にスペアをと。カムは偶然見つけまして、何が起こるかわからないと、、、。かなり以前ローライ2.8fを愛用していた時少し甘い数値で手放してしまった後悔から生涯の友用と。まるで予防薬揃えている病人状況の報告です。失礼いたしました。
露出系ユニットのスペアはなかなか得難いものです。
当時は最先端のありがたい機能だったでしょうし、今でも重宝ですね。
カム切り替えのレバーは大変機能的ですね。他社やテヒニカ45が一々交換作業を要するのと比べて迅速確実。ちゃんと指標のところで止められるかはちょっと曖昧なところもありますが...
そしてタイプ2(53-80-180)の交換カムも大変貴重です。
ご確保おめでとうございます。プラナー80とビオゴンあるいはスーパーアンギュロン53確保の夢が広がります。
ただファインダーもタイプ2である必要があり、53は視野全体と大雑把に考えればいけますが、80は辛いかな?
さてそのビオゴン53ですが、ベッドダウンなしで使うものなのか、あるいは65と同じようにベッドダウン+レール引込+ティルトアップが必要なのか、ずっと疑問に思ってきました。
53mmはどちらのレンズもかなり前玉が前方にあり、画角は65より広いもののベッド先端でけられる心配はない可能性があります。
すると手間がかかるベッドダウンを行わず距離計連動できるなら、かなり迅速なレンズ交換が可能になるはずです。
しかし画像検索を掛けても、テヒニカ23を含めても全く53mm装着状態の画像が出てこない。
ユーザーは集めるだけで満足して実際に使っていないのではないか?
フィルム大好き様が53をご確保になった暁には、ぜひご教授ください。
距離計について素人なりの感想を。
現在65-105-180のタイプ1ですが、クセノター100/2.8やテヒニコン100/2.8でも、2mくらいまで開放で合焦連動しているように思います。さすがに1mでは若干焦点がズレる気がしますが、ほぼ一般的な撮影では連動している印象。
流石に実焦点距離95mmのクセノター100/4は室内ではずれている模様。
高精度の距離計ですが、わずかな焦点距離の差は許容範囲なのではないかと。もちろんご自身で確認されてから実用されるのは言うまでもありません。


貴重なインプレッションありがとうございます。コレぞこのサイトの面目躍如のご意見と賜ります。そもそも、れんずまにあ様のご指摘、「絶品」 53ミリのご評価が頭に残っています。私はハッセルSWCビオゴンが広角の王者と今でも思っていましたが、この殺し文句は気になりまして、、いつか比べてみたいと。それと室内で100mmの距離計とピントグラスの誤差は気が付いていました。ある程度の距離がいるかなとあまり気になりませんでした。この点、我が意を得たりでございます。流石のご賢察に感服いたしました。
改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
狸おやじ様
いつも有難う御座います。さて、面白いサイトを見つけましたのでご報告します。一切の転載、コピーが禁止されている様ですので、アドレスを。
nocsensei.comイタリア語のサイトですが右中段に言語切替で日本語選択、上のジャンル左端の部屋から、マルコ カビナさん選択。クラシックレンズのリポートが沢山出ています。リンホフ向けツァイスも詳細が、他にビオター、ウルトロン、グラフレックス向けレンズ、ローライ、ハッセルからコニカ、ニコン、ペンタックスと様々です。
暫く楽しめそうなサイトです。転載厳禁の様ですのでご注意くださいませ。
よろしくお願いします。
お世話になります。手元に届いた70の稼働部グリス入替並びに各部チェックと、割ってしまったグランドグラス入替を代理店サービスに持ち込み、お墨付きをいただき引き取ってきました。帰路、軽量のジンマーをセットして近くの谷中界隈をベルビアを入れて、手持ち撮影デビューしてきました。ハッセルのストラップを付け首からリンホフ、慣れないスタートはマガジンスライド引忘れ。撮り直して何か変な露出にメーターの指針合わせ忘れ。無事に撮れたなと思ったら、ケーブルレリーズがレンズ横切っていたり、、手順の慣れが必要とつくづく思いました。メンテ持込時のジュラルミンケースさえなければ快適に行けそうです。最新デジタルカメラを持った外国人観光客がことのほか興味と驚きの視線を投げかけていました。先ずはご報告申し上げます。
確かにジンマーSで高画質かつ軽快に行くのもいけますね。海外旅行者に見せつけるのも楽しみです。
私は全くオーバーホールせずに使っていますので、機材に優しくないと反省しました。
気候も多少マシになってきますのでそろそろ活用を画策しています。それに先日6x9黒スーパーローレックスを確保し、これまで純正ホルダーをつけたことがなかった機材に嵌め込んで出撃待ちしています。
nocsensei.comご紹介ありがとうございます。とても濃い内容で、散文的にちらばっている記事を散策しています。取り敢えずタムロンのソフトズーム項目を読み耽りました。
網羅するにはいつまで掛かるかわかりませんが夜長に更してしまいそう。
それにしてもこのスレッドがこんなに伸びるなんて当初全く想像もしておりませんでした。皆様のおかげです。全く知らなかったことも沢山ご教授いただき感謝感激です。


狸おやじ様
お騒がせ致しております。手持ち撮影のポジが上がってきました。レンズは、ジンマーS100ミリです。どうも重さからかなんなのか、ピントが手前で見苦しい写真で申し訳ございません。グリス入替でストッパーが微妙にズレたのかも。今度チェックしてみるつもりです。ただ、色が良いのでご報告の一枚と致します。よろしくお願いします。
追伸
当初セットのレンズでは、それぞれ無限はピタリでしたが、手持ちの他のレンズではそれぞれ調整が必要と判明しました。お騒がせいたしました。
レンズデータを調べまして、フランジバックの差なんですね。
赤面者で大変恥ずかしく思っています。
狸おやじ様
いつもお世話になります。
さて、過日の手持ち撮影失敗のリベンジにて、SA65をセット、下町手持ち撮影に出向きましたが、徒歩の散策には、重さが応え腰痛が復活してしまいました。やはり三脚かと。
偶然にも、白リンホフ三脚の格安品が有り入手して、セットしてみましたら、時代考証ピッタリ。3段1.9キロなら許容範囲です。この時代のカメラと歩むのは大変ですね。
よろしくお願いします。
狸おやじ様
いつもお世話になります。
先日の手持ち撮影再トライ。首から下げた70に上レールセットパックを忘れてしまい、前半5枚はピンボケ。気がつき後半なんとかなりました。最後、前回失敗の同じ場所から逆光の中、露出計指示通りの一枚です。手持ちは難しいですね。よろしくお願いします。
SA 65mmf8 1/250f8 ISO100 ベルビア
SA65の見事な精細度。
ベルビアカラーのこってり感。コントラストが強いSAと組むと特に顕著ですね。
ベルビアは50を愛用しました。
テスト撮影には感度が低いとシャッター速度が1/500止まりでも開放近くまでフィルターなしで撮影できますので。
一方実写には100の高感度にアドバンテージがありますね。
テクニカルカメラで、ベッドオープンした時の繰り出しは常に注意せねばなりません。
私もRFなしセンチュリーグラフィックでよく失敗しました。
テヒニカ70なら、距離計を確認すれば大丈夫ですね。
私もそろそろ出撃させねばせっかくの機材が持ち腐れです...
田舎に住む者には、紅葉が数少ないカラー写真の出番なのですが、今年はどちらも紅葉は遅れているようです。緑のまま枯れてしまうことがないよう願います。


常日頃のご指導に感謝申し上げます。
早速に、拙作にお褒めを頂き大変恐縮しております。ありがとうございます。
上がってきたポジの前半5枚は盛大にピンボケしておりました。腰の状態の様子を見ながら三度目のトライを画策中です。手持ち撮影に少し慣れては来ましたが、重さとシャッターストロークの長さから手ブレの感触もあり筋力の衰えを自覚しております。
紅葉の被写体、景色はまさに理想です。
ご投稿、心よりお待ちしています。
よろしくお願い申し上げます。
追伸
先日、日暮里の代理店のご好意で、店頭の70ファインダー部を取り外した内部を拝見する機会を得ました。
実は、自身の70のファインダー内側をクリーニングできるか相談しましたところ、店頭在庫の同モデルで試験して、組み上げにギブアップ。元々程度が悪く展示に回すつもりだそうです。内部は、驚愕のメカニズム。後部距離目盛りの作動状況には、店主共々感嘆の声が出てしまいました。もう80歳になられる元シユリロの70を完全分解出来る技術者の方曰く、もう私は出来ない。分解はしないように、、とのことでした。
長々と失礼致しました。
狸おやじ様
いつもお世話になります。気がつくともう、今年も僅か。時間の早さがつらく思う歳です。さて、70の持ち歩きにカメラバッグに不便を感じていましたが、直感で直販サイトにオーダーしてみました。ビリンガム ハドレービッグ。グリップ付の70がスッポリ。まだ余裕があります。これ以上の重さを覚悟すればフロントポケットに、スーパーロレックスも余裕でした。年の瀬と新年の街歩きに活躍しそうです。何かと、手持ちでリンホフはハードルがございますが、ひとつ、解決した気が致します。
よろしくお願いします。諸先輩の方々、今年一年ありがとうございました。良いお年をお迎えください。そして来年も宜しくご指導賜りたく存じます。
狸おやじ様諸先輩の皆様
あけましておめでとう御座います。本年も宜しくお願い申し上げます。
さて、本日、日暮里の代理店様のご厚意で、リンホフ70のファインダー内部の作動状況を動画に撮らせていただきました。動画の容量が大きく添付できませんでしたので、距離ゲージの構造部分の写真を添付にてお知らせいたします。
よろしくお願いします。
狸おやじ様
いつも有難う御座います。
先日、代理店訪問時、かねてよりの疑問を代表に質問しました。
リンホフ三脚の脚の一本にあるボルト穴です。
明快即答曰く、雲台セット用です。ローアングル撮影の為ですと。
帰宅後セットしてみて、ここまでかんがえていたんだと、しばし感心しました。
よろしくお願いします。
狸おやじ様
いつも有難うございます。
過日、上野の国立博物館の展覧会にリンホフ70持参で行ってまいりました。拝観後敷地内散策、手持ちにて撮影してみました。フイルムはベルビア100。プラナー 100mmをf5.6 1/50でした。6×7サイズです。手持ち撮影に随分と慣れてきて横画面撮影とかもチャレンジしました。重かったですが結果に満足です。よろしくお願いします。
やはりこの機種は手持ちを強く意識して作られていると思えますが、重量は日本人にはなかなかキツイものがあります。
ここまで使いこなされたら、出番が増えそうですね。
横も期待しております。


早速にお褒めいただき、ありがとうございます。構内では好奇の目で見られましたが全く気になりませんでした。横画面も追加投稿させていただきます。構図とかご勘弁くださいませ。何せ、ピント合わせ保持はキツイですので。よろしくお願いします。
狸おやじ様
いつもお世話になります。
このところ、家内が介護出動による留守番が多く、自宅でカメラを弄ることが多くなつておりまして、、
三脚にリンホフ70、ゾナー180mmをセット。デジタルバックはGFX50SUとしてみましたが不恰好でカメラが文句を言っている様です。
手持ちスタイルでスーパーロレックス装着が一番ですね。タングステンライト下、ASA1600 f4.8開放 1/250です。鼻先下の紫はテレビ画面の影響です。いつも、拙作で申し訳ございません。
よろしくお願いします。
れんずまにあ様
いつもありがとうございます。
先日の、たぬきおやじ様のご指導にてスイングバック作動を確かめて、70を三脚にセットしてトライしました。収納で問題が、、スイングバックロックフックが上下に、2箇所あり、下のフックがリリーススライドに反応しません。仕方無く隙間から爪で押し込んでやっとバチンと入りました。
この点、代理店に問い合わせ致しまして、得られた回答は、70の唯一の欠点で、下部フックは外す(工賃発生)、か割ってしまう。かどちらかとの事でした。
折角の装備を壊す様な勇気も無く、又工賃支払うのもなんだかと、手持ち中心で行く事にしました。
凝った作りと精密性が逆に仇となっている様です。
又、勉強になりました。よろしくお願いします。
追記
れんずまにあ様
前期型、バックドア取外し不可モデルは、交換パーツ払底で入手は中古品転用以外不可能との事です。大切になさってくださいませ。
思い出すに、私は完品のテヒニカ70ではバックアオリをつかったことがなく、購入後の作動チェックしかしていないのでロックがどうだったか思い出せません.
心配になり今見直すと,一応スライドは左右とも働いてロック解除できるようでしたが、若干渋い感じはあります。そして引き出した後、正位置に戻す際には左右を揃えて垂直に差し込まないと、片方をロックした後もう片方を斜めから入れ難く、無理をすると爪を破損してしまいそうでした。
先日ファインダーなし70で軽く撮影したときには気づきませんでしたが、ジャンク品のほうはロック爪を除去してあり、固定スクリューを緩めるとただちに引き出せました。
ロックがかかるか掛からないかの微妙な位置は、このようにロックがないほうが調整しやすく、引き出すためにアクションが要らないため、アオリだけを考えればロック除去もアリかなと思いました。
ただし私の個体もよく見たら前回きっちり正位置にもどしておらずバックが少し浮いた状態になっており、ピントグラスなら問題ないけど距離計連動撮影を行う時は、ロックがないのは危険かと思われます。
余談ですが、まだ23シートホルダーが十分揃っておらず、今回はラピッドロレックス67を使いました。
ピントグラス撮影には良いのですが、テヒニカのスプリングバックはかなり強く、ホルダを押し込むとプアな三脚やクイックシューはずれてしまいがちでした。
さりとてゆるく押し込むと、十分な位置まで押し込めず隙間が空いて漏光、焦点面ズレでピンボケしてしまいました。
しっかりした三脚が用意できなければ、後期型のスプリングをレバーで開放するバックを装着すべきかなと思いました。


テクニカルダンはスーパーローレックスを使うのでレバーはさしあたって必要ないのです。
あ、久しぶり引っ張り出したら、水準器が3個蒸発していた...買わなくては.


狸おやじ様
暑中お見舞い申し上げます。
酷暑の中、linhof70にゾナー180ミリセットで手持ち撮影行を上野不忍池にて決行してまいりました。重い、暑いの二重苦も不思議にこなせて、ついでに持参したGFXも携行しました。やはり、ピント合わせは、事前にヤマカンで最後ファインダーで追い込むパターンでないとキツイですね。蓮の花の撮影を昼前に無事終了出来ました。
結果は、後日報告申し上げます。
よろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
先日の不忍池 蓮の花の撮影、現像が上がってきました。何せ重いレンズで、近隣のテストに三脚使用しか持ち出したことがなく、手持ちでトライしての結果は大満足です。機材の扱いも慣れまして、ダークスライド引忘れ、二重露光無しで無事に6×7 10枚露出揃いで、改めて60年前の機材の良さに感激いたしましたので、一枚添付させていただきました。
使用機材は
テヒニカ70
ゾナー180mm
撮影データは
f11 1/100sec VELVIA100
スキャンデータ
EPSON GTX980
純正ネガキャリア
ソフトsilverfast9
1600ppi
以上、宜しくお願いいたします。
素晴らしい蓮の花の写真ですね。感動致しました。
特にピンクの花びらの描写とその後ろの大葉の立体感が印象的です。
背景のボケも美しく,流石にSonnar 180 mmですね。F11でここまで綺麗なボケが出るのは,やはり中判用長焦点レンズの特権と思います(日浦様の解説を頭の中で想起しつつ...)。
素晴らしい作品を見せていただき有り難うございました。


早速にお褒めいただき、恐縮です。
ありがとうございます。
このレンズ、持ち歩いて気がつきました。
シャッタースピード1/100の次は1/250になっていまして、f8での露出系の出た目のセッティングが無く、熱中症になりそうな中、迷いながらシャッター切りました。
安易なデジタルを使っていますと、写真感覚が退化している様な気がいたしました。
いずれにしても、楽しいですね。
お陰様でで、ポジアルバムのページが増えてきました。
もう一枚、何気に撮った弁天堂の相輪の写真も添付させていただきました。
こちらは、1/250 F11です。
よろしくお願い申し上げます。
やはり大フォーマットのフィルム画像はデジタルにない感性に訴えるなめらかさというか立体感というか、サムシングがあるように思います。
それが好きでフィルム撮影、特に大フォーマットを続けています。もう一つは、カメラ操作が大好きで、殺絵行為そのもので幸せになっているのですが。
私も負けずにリンホフを使ってあげたいと思いました。


狸おやじ様
いつもありがとうございます。
Linhof Technika70のゾナー180mmでの手持ち撮影時、レンズフードが無く直射日光下に不安を覚えました。古いレンズには過酷ではないかと、、。仕上がりのポジには満足いたしましたが、Amazonで口径が合っていそうなのが格安800円位で有りまして、クリックしてみましたら、案の定、中国から、、、
期待せずにしていまして、到着。フルメタル製でなかなかのモノでございます。
しかしながら、ただでさえ大きな本体の上、無限位置でここまで出っ張ります。
既に、人目は気にしない境地に達しておりますので、再出撃してみようと思っています。
よろしくお願い申し上げます。
仰る通り、旧機種にはシェードがあるほうがよく、80-90年台の製品でも、逆光でシェードを付けると露出計表示がわずかに暗くなり、やはりグレアが生じているのだなと思い知りました。
コンパクトで、逆向き収納もできぞうなシェードですね。
私4x5にはこのようなバネでレンズを挟み込むパーンドア型シェードを簡易的に使っています。ジャンクボックスでよくころがっています。


ゾナー180mmf4.8,f8,1/30,コダックゴールド200
マンフロットの一脚を併用しています。アップダウンがあるので三脚は持っていかなかったと思います。
テヒニカ70もそうですが、プレス70は余計に縦位置主体になってしまいます。
縦位置は好きなので、構図を決めるのも楽しみですが、横にしようとすると労力ですね。
リンホフのスーパーローレックス6x7は、プロポーションが6x8に近く、個人的に日本の67機よりも好ましく思っています.そして日本の6x8機が9枚しか撮れないのに、リンホフは10枚撮れて、フィルムシースへの収まりもよろしいかと思います。


昨年は紅葉が遅く、訪れた時にはまだ色付いていませんでした。
超広角ですが、縦位置では横方向の画角が標準レンズに近く、視覚的には縦方向のパースが強調されるだけで横方向は自然かと思います。
プレス70は重く取り回しに難があります。しかしレンズ交換の際の距離計連動精度は非常に信頼感があり、積極的にレンズ交換したくなります。
ただしダークスライド挿入有無の安全機構はなく、つい1枚無駄にしてしまいました。


リンホフ プレス70のご投稿、有難く拝見いたしました。ゾナー180mmの綺麗なボケの中に浮かび上がるシャープな花の描写に加えビオゴン53mmの目の醒める様な写真に惹きつけられました。以前、ebayにて53mmが二度購入できるチャンスがありましたが
65mmも使いこなしてもいない事を反省して見送ってしまった事に後悔しきりです。
レンズ自体から立ち上がる精密感も素晴らしいですね。引き続きの作例のご投稿を楽しみにしています。よろしくお願い申し上げます。
まさにカメラに撮らされている感があります。
ゾナー180は以前グラフレックスXLで使用したことがあり、また改造品をSL66で持っていますので3本目の経験です。
XLはレンズ交換に非常に気を使い、また交換時に距離計キャリブレーションを行うのですが、それがいまいち信用できないので、レンズ交換をしないか、焦点板での確認をせねばならないのに対して、プレス70の確実性と高精度はありがたいところです。
ところで、ビオゴン53をリンホフテヒニカ70や、リンホフ23に装着した時に、ベッドダウンを必要とするのかどうか、いまもって疑問に思っています。
最近関西で舶来大中判に強い店舗がアクセスしにくくなっていて疑問をぶつける先がありません...


Sonnar180とBiogon53の素晴らしい画像をありがとうございます。
この頃のZeissレンズの描写には,繊細さと気迫が感じられるように思います。
> ビオゴン53をリンホフテヒニカ70や、リンホフ23に装着した時に、ベッドダウンを必要とするのかどうか、いまもって疑問に思っています。
これはどうでしょう。SA65mmでも横位置ならケラれないのですが,縦位置だと上端の7mm程が標準位置(6x9)でケラれる。Biogonは鏡胴が長い分有利ですが,焦点距離が短いのでどうでしょう。もし縦位置でケラれる可能性があれば,アオリの自由度も含めてリンホフはベッドダウンを推薦すると思います。テヒニカ23IVの取扱説明書(1957年頃)には,Biogonの装着方法について解説があり,ベッドダウンが標準使用法です。テヒニカ70の説明書にも,広角一般の設定位置としてベッドダウンが説明されていますが,個別の設定に対応していたかどうか... 。


この図を拝見すると、確かに53mmもベッドダウン+内側レール後退で装着するように見えます。
23でもそうなのですから、70では縦位置が標準であることを考えると、65と同様のセットアップが必要そうですね。45も当然そうなのでしょう。
しかも本文を読むと、ボード装着前に10ミリライズして、装着後に定位置に戻すなど、作法が多いことに驚かされます。
ただし超広角まで同じボディでカバーできるリンホフの汎用性の高さを改めて感じました。


狸おやじ様
不明な点があるのも、リンホフ故なのでしょうか。所有していないくせに生意気なコメントを控えておりましたが、本家の日暮里の御仁に問い合わせてみました。
曰く、
横位置撮影ならば必要ありません。縦位置撮影ならばベッドは映り込むのでベッドダウン
してください。
との事でした。
調べるほどミステリアスなレンズですね。
よろしくお願い申し上げます。
お世話になります。linhof70のサービスを本国のlinhof社に問い合わせいたしましたら
以下の返答を得ました。
もう、壊さない様にするか、アメリカのLaflexに依頼するしかない様です。
よろしくお願い申し上げます。
Thank you for your e-mail.
SERVICE | Linhof
Please follow the link and see under „REPAIR“
Older cameras and accessories
You will certainly understand that not all Linhof products depending on their age can still be repaired. The older the camera the more complications have to be anticipated. Generally speaking all cameras older than production year 1959 can no more be repaired lacking spares. The same applies to the models:
Super-Technika V – with rangefinder
Technika III 6×9, 9×12
Aero Press
Press 70
Standard Press
Elektrik 70
Linhof 220
Kardan Color, number range 101-1400
Kardan Standard
Technika IV 6×9 und 9×12
Technika 70
We are sorry, but we do not offer service or repair for Technika 70 cameras.
Kind regards
いつもありがとうございます。
貴殿のビオゴン53mmのご投稿2715を拝読後、どうしても頭から離れず、密かにサイトの検索はしておりましたが、あっても見て見ぬふりの痩せ我慢。
先日、ebayにて、super anglon 53mm f4の売物を発見、ビオゴンのおよそ半値。もとより、ラッパ型のクローム鏡胴レンズに憑かれていますので思い切って落札出来ました。幸い、カムも有りますので、番号未刻印ですがスクリーンで試してみるつもりです。
到着後、メンテナンスを施し、リンホフ23の板に作例を投稿出来ればと思っています。
よろしくお願い申し上げます。
SA53/4はプレス用のはかなり珍品なんでしょうが、テヒニカ用はたまに見かけます。
テヒニカ23Vで友人が使用していて、良い感触であることは聞いておりました。
カムがあるのはいいですね。
長いレンズですが、シャッターは一般的なコンパーで整備もしやすそうです。
写りが上がりましたら是非拝見させていただきたいです。


いつも、有意義なご投稿ありがとうございます。
ebayで落札したSA 53mmf4が手元に届きました。概ね問題はありませんでしたが、シャッターソケットの戻りが渋く旧型白ですので代理店に相談してみようと思っています。
23Vにセット、ピントグラスに広がる画角など確認しました。
到着迄よせば良いのに再度、ebayにてファインダータイプU、れんずまにあ様リンホフ70のご投稿1576による53、80、180の組み合わせでクセノター80が一つセットの商品を見つけ 53ミリの視野を見ながら手持ちで、、という欲に負けて頼んでしまいました。月末に到着予定です。準備できましたら作例を投稿させていただこうと思います。
よろしくお願い申し上げます。
ファインダーが対応しているなら、ディスクカムも53が調整されている可能性が高いですし、まずは到着が楽しみです。
クセノター80は30年前ごろカンボXLについているのを店舗で勧められたことがあり、後ろ髪引かれましたがその時はスルーしました。当時余裕なかったけど、今も悔しいです。
リンホフについているのは本当に珍しいですね。コンパクトで写りも期待できます。
良い品が届きますように!


いつもお世話になります。 70のタイプUが思ったより早く届きましたので報告いたします。商品説明ではレンズシャッター全速問題無し、本体機能も問題無しとなっておりましたが、まずシャッター1秒からスローは全て途中で引っかかる。ソケットは外れて中のピンが無い。本体のレールは硬くて、乱暴ながらシリコンスプレーでやっと。といった感じです。ただ、ファインダーがことのほか綺麗で安心しました。
問題のSA53mmですが、1秒が引っかかる為、TOYOの主人に問い合わせしたところ、
このタイプの旧コンパーは部品交換ができない為お手上げかも、との事に少々青くなりました。工房がご自宅へ移された様で早速送付。幸い無事に作業進行中です。
80mmのカム番号は、一致して安心致しましたが、 53mmに打たれている番号は、何とオーバーホール中の個体と判明しまして、偶然による天佑と喜んでいます。
作業完了したら
手持ちで撮影を楽しむつもりです。
よろしくお願い申し上げます。
少々の整備は必要のようですが、期待して待ちましょう。
TOYO様はご自宅でサービスをご継続ですか!!工房は閉じられたと新聞に出ていたようで、完全閉業かと悲観していましたが、世界中に愛用者がおられるでしょうから、サービスだけでもお続けになるなら安堵です。
そして53のカムとシリアル一致とは、奇跡の邂逅ですね。そんなすごいことがあるのかと思うのと同時に、そんなに数が少ないのかとも。
とりあえず完成が楽しみですね。


ありがとうございます。TOYO様は怪我が原因で工房を移されたそうです。かなり、修理依頼が来ていて忙しそうです。
シリアル一致が判明した時は思わず、声が出てしまいました。販売元のサイトを見てみましたら案の定、ジンマー180mmのシリアル一致商品が出ていました。
180mmは手元にありますのでこの辺で、と思います。
ボディ、レンズと高額治療費が嵩み頭痛のタネです。
よろしくお願い申し上げます。
私が物心ついた(大中判のw)時には、23カメラはスーパーテヒニカVブラックになっており、レンズはMCのSA65/5.6、Symmar-S100/5.6、同180/5.6の一択でした。つまりその頃はツァイスの選択肢も、テレタイプのレンズも絶滅していたわけです。
しかし70にジンマー長焦点の選択肢があったとは、驚きです。
もちろん2段レールで繰り出し量に余裕があるので、テレタイプでなく対称型を使うには問題ないし、ライズやティルトの余裕も十分になるでしょう。そしてジンマー180はテレタイプの同焦点距離をどうかすれば凌駕する画質でもあります。
後にレンズだけ依頼してカムを切ってもらった可能性もありますが、そういう選択があったのだなと初めて認識しました。


いつもお世話になります。
タイプUの個体、日暮里のクリックに入庫、チェックの上ジャバラは大丈夫という事で、清掃、グリス入れ替え、ピントグラスバックの張り革の剥がれの貼り替え、シャッターソケット付け直し等突貫で作業してくださり、引き取ってきました。 80ミリのスローはダメですが手持ちでスローは使わないので、当分このままで行こうかと思います。
久しぶりにショルダーバックに入れましたが、重いですね。
まずは、手持ち 80ミリの撮影結果の報告になると思います。
よろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
諸先輩の皆様
お世話になります。
先日、クリック様でお土産に今はなきフジPRO400の120の冷蔵保存の5本パックをいただきまして、期限切れ2年経過の状態はいかにとタイプUに詰めてテスト撮影をしてみました。
スーパーロレックスを装填した本体の重みが応えまして体力の衰えを実感、三脚セットピンとグラスにてシャッタースピードの怪しいクセノター80mmの結果です。フォーマットは6×7です。
ISO400
SS1/25
f2.8と4の間です。スピード現像30分後、EPSONGTX980でスキャン、silverfast9
にて1600ppiです。lrにて少し手を加えました。
まあまあ満足しましたが、体力の衰えに、愕然、腕立て伏せ復活しようと思っています。
よろしくお願い申し上げます。
焦点がバッチリで、信頼できる精度が証明されお喜び申し上げます。
解像力シャープネスも申し分なく、さらにワンチャンの柔らかな毛並みがよく再現されていますね。
これが最近のアポジンマーあたりだと、女性の髪が針金のように写ったりすると行きつけのカメラ店主がおっしゃいます。
カラーネガの描写も良く効いています。広いラチチュードと、適度なコントラストで多少シャッターの正確性が疑問でも、包容力が高いです。
私は85年ごろにプリントを最終目標にしだしてから、ポジからネガに軸足をうつし、今ではいい加減露光ができる横着のためネガばかりです。
昨今のフィルム事情では、フジの400は超高級品になってしまいました。大事に使いたいですね。


ボディ+3本、ローレックス2個を入れたスリングバッグは、バーベルのようです。
テヒニカ70の、テレアートン180/5.5を含めた3本セットがいかに小型軽量か身に染みます。
ゾナー180は、95年ごろグラフレックスXLで経験がありました。XLRFで使って大変高性能でしたが、セット重量がブロニカGSー1+200/4.5とあまり変わらないこと、XLはレンズ交換時の精度が落ち着いて行わないと不確実になることで、売却してしまいました。
その後海外通販でSL66マウント改造されたジャンク価格の個体を入手。(画像右)高性能は知っていたので、プレス70に含まれ嬉しいことでした。(画像左)
そのうち知人からXL用(画像中)を譲渡され、3本体制になってしまいました。
ただでさえガラスが多く重いところ、プレス用は過剰に頑丈で正直山に持参はしかねます。
しかしXLで苦しんだレンズ交換精度は大変高く、ほとんど気を使いませんし、RFの精度も満足できます。
撮影中いちいち精度に気を遣っていられないのも確かで、XLはボディつけっぱなしでレンズごと複数ボディを持参するという小型軽量を相殺するような使い方になりかねません。
平地では積極的にプレス70を持ち出しています。


早速の拙作へのお褒めのコメント、ありがとうございます。恐縮しております。
プレス70のレンズの仕上げの良さが伝わってきます。今やこんな仕上げは望むのも不可能ですね。
ライカは復刻版を出したりしている様ですが、リンホフも一考してもらいたいものです。
よろしくお願い申し上げます。
お世話になります。SA 53mmのOHが仕上がってきました。思いの外時間がかかった理由は、売主がスタックしたスローに乱暴にオイルをくれたらしく、その洗浄とガバナに少し錆が生じて、丁寧に錆落としをしてくださったとのこと。TOYO様に大感謝です。早速70にセットしましたらレール後端で今にも外れてしまいそうな位置。少々パニクリましたが、上レール2段目迄後退してジャスピン。その場合のインフストッパーは 80mmより前の逆転位置に来ました。説明書には記載がなかったようで混乱しました。
流石にファインダー視野は大きく目をぐるぐる回すようです。
近々、テストして
報告申し上げます。よろしくお願い申し上げます。
いつもお世話になります。
先日のSA 53mmのセット説明で、上レール2段セットバックと記しましたが、もう一台の70で試したところ、一段セットバックで完了しました。移動位置もタイプUの2段目はタイプTの1段目と同じ。製造年は、タイプUが古くこのへんに差があるのか、タイプTとタイプUではセットバックの設計が違うかもしれません
比べてみてわかった点です。
写真左がタイプU、右がタイプTです。タイプUの下レール左に変形五角形のプレートが埋め込まれています。それがなんなのかわかりません。下のロックプレートの角度も違います。又、ミステリーですね。
よろしくお願い申し上げます。
いつもありがとうございます。
近くの神社の枝垂れ桜が満開で、手持ち 53mmの出番と撮影をしてきました。本体の重さに腕が痙攣しそうでしたが結果は満足出来ました。
データはSA 53mm、f16、SS1/250、フイルムは期限切れフジPRO400です。スキャンデータは前回と同じです。
PCからLINEに送り、アルバム保存、で添付致しましたが、解像度は落ちてしまっているようです。ネガ上ではバリバリでした。
よろしくお願い申し上げます。
しかしタイプIIの内側レールの下にそのような構造が!
気になって拙宅の2台を調べたら、どうも2台ともタイプ!のようです。5角形は出てこなかった...
これから良い季節になりますね。カラーフィルムが映える季節ですが、現像料金と返却期間に恐々としています。
70を使うとついつい縦構図になってしまいます。
そういえば、GS645もそうでした。
縦の美しさを探すことになりそうです。


早速にコメントを頂戴して、ありがとうございます。SA 53mmですが
他のネガを含め仔細に桜の写真を見て、どうやらこのレンズは中央周辺は文句のつけようがないのですが、四隅がイマイチのようです。貴殿のビオゴンの作例のご投稿を今一度拝見、全面先鋭な結果と比べて気がつきました。この辺りが、ツァイスの評判が不動の理由なのかと思います。
癖を上手く使いながら、使っていこうと思います。
よろしくお願い申し上げます。
いつもありがとうございます。
カムNo.一致のジンマー180の売物を発見後、どうも気になり散り散りになった家族を戻してやりたくなり、取り寄せてしまいました。シャッターもレンズもまあまあの状態でした。上レールを一段引き出してインフ;の位置に来るようです。
よろしくお願い申し上げます。
皆様
2年前、ebayで見つけて買っておいた、70、23V用のカムがあるのを思い出して、TypeUのカムを外して比べてみました。年代の違いか、180mmのカラーリングが違う事と、180mmジンマーはシリアルの字体の違いから、後日追加しているのかなと思います。れんずまにあ様ご投稿2759のご推察の通りで驚きました。未刻印、未切削の個体と比べ、ヤマのカーブの違いに驚きます。特に 53mmは、ビオゴン対応かと思います。
これはこれで、手を入れない状態だとどうなるか試してみたくなりました。
素人の手仕事でヤマの切削はしないように致します。
よろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
先日、カム番号一致のSymmar180mmが手元に届いた後、一応前後のエレメントを分解清掃後デジタルバックをセット、いつものテスト風景を切り取ってみました。シリアルから1963年製と思しき個体ですが、これ以上望むところはありません。実際の解像度は、驚くべきレベルです。ストッパー位置は、フイルムより使いやすく随分手前でセット出来ました。
総重量は重く、三脚を使用しました。
データは
linhofテヒニカ70
Symmar180mm
ISO500
1/125
f16
GFX50SUバックです。
よろしくお願い申し上げます。
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
リンホフ70の純正、ジュラルミンケースについて投稿申し上げます。
手元にタイプ1購入時についてきた一つと、タイプU購入時にセットで同じく届いた物がございます。届いた当時は何方も黄色み帯びた変色が進み、とても見られる状態ではありませんでしたが、研磨剤と電動グラインダーで磨き上げ、バフがけを繰り返し、何とか見られる状態に戻すことができました。中の仕切りはバリエーションがあるようです。
重さは、空の状態で4.7kgもありまして、一度電車に持ち込みましたが、乗り降りの際人にぶつからないよう注意しました。フルセットですと9kgは軽く達して、クルマ移動以外は無理です。
但し、各レンズとボディ、各アクセサリーの収まり様は見事です。
70の持ち出しは、もっぱらビリンガムのショルダー、レンズは一つだけが続いていますが、クルマのトランクにこのケースを入れてGWに出かけてみようと思っています。
よろしくお願い申し上げます。
まとめてのコメントで恐縮です。
まずはジンマー180の迫力に驚きました。
23ボードに溢れんばかりのサイズですね。そして内レールを引き出して無限が来るのも初めて伺いました。ストッパーは設置されているのですか?
性能はバイテンギリギリ不足ほどのイメージサークルを持ちながら、解像力は十分高そうで、さすがです。
そして未切削、未刻印のカムとの比較も驚きです。
拙宅のカムの一つは、65,100だけ焦点距離とシリアルの刻印があり、もう一山は何も刻印がありません。なので未切削は何も刻印がないものだと思っていました。焦点距離が刻印されていて、大まかな形状のものがあるんですね。
そしてレンズとの適合は結構微妙な調整が必要なのがよくわかります。
シリアル一致のレンズはとりわけ貴重であることも実感できます。フィルム大好き様の180はやはり合わせてあげてよかった。
純正70トランクケースがあるのですね。
つくりの良さが伝わってきます。昔の映画に出てきそうです。
重量は、現地の連中とは体の作りが違うのだなあと。
思えばプレス70の3本セットなど、日本人が思いつく重量ではない気がします。企業内で絶対に企画が通らないと思います。
テヒニカ70にそのケースを組み合わせて運搬、雰囲気ありますね(笑


大先輩からコメントいただき、恐縮しております。ありがとうございます。
おかげさまで、環境が整い、本年の課題としてモノクロの120とシートフィルムの自家現像並びに薬剤別の比較。。あわせて増感現像とアオリ撮影にトライするつもりです。リバーサルも撮りながらアルバムを楽しむつもりです。
SNS用の写真は、iPhoneで充分ですが、気になるのは、インスタグラムでミラーレスカメラにボードから外したスーパーアングロンを取り付けて作例を出している方がおりまして、いずれトライしてみようと思います。
よろしくお願い申し上げます。
コンバーチブルジンマー180mmの前群外し、315mmf12にトライしてみました。デジタルバックを70にセット。内レール最大に伸ばし、蛇腹が伸び切ったところでピントが合うまでもう一息でした。れんずまにあ様の仰せの通りのご投稿No1583の対象型300mmまでとのご指摘の通りでございました。これはフイルムでも無理で4×5の世界なんだと諦めました。
180mmで割り切って楽しんでいこうと思いました。
宜しくお願い申し上げます。
狸おやじ様
お暑う御座います。
上野、不忍池の蓮の撮影の予行演習に70を持ち出し
出歩いて来ました。
酷暑の中、やはり、キツイですね。
今年は、65ミリか100ミリどちらか1本にしようと思います。
デジタルカメラはiPhoneのみ。
6x7でリバーサル1本、余力があれば2本。
グッタリ帰宅枝豆でビールとなりました。
よろしくお願いします。
狸おやじ様
持ち出し準備の中、少し気がついたこと。
スーパーアングロン65mmは、古いf8の方がf5.6を凌駕しているような気がします。
コーティングがマルチとかはどうでも良く、この小さなf8が宝石のように思われて仕方ありません。
色々テストを繰り返して、今後ご報告申し上げます。
よろしくお願い申し上げます。
れんずまにあ様
いつもありがとうございます。過日、上野不忍池、浅草とリンホフ70手持ち撮影を炎天下敢行してまいりました。レンズは、スーパーアングロン65mmf8のみ。露出確認でsigmafp持参です。撮影準備している最中、横にいた老婆がカメラを見ながら一言。リンホフですね、私はニコンF2と三脚持って北海道から九州迄行ったもんですと話しかけられました。素晴らしいカメラですねとお褒めいただきました。
道中、最新デジタルカメラ携行の人には好奇の視線、壮年外国人観光客にはピースサインもらいました。結果は先になりますが、誠に幸せなリンホフデーになりました。
よろしくお願い申し上げます。
今時テクニカルカメラで撮影している人は注目の的ですね。30年前でさえ、目撃したのは信州の景勝地で見たウイスタと、カレル橋の多分プラウベルペコしか思い出せません。
カメラ談義に花が咲くきっかけになるのもよいですね。
さて65mmf8と5.6のご印象とても参考になります。
個々のレンズのコンディションにも寄るとは思いますが、実際お使いの方の情報は貴重です。
私は65を比べたことがありませんが、47mmf8と5.6を使用した少ない経験では、
8の中心部解像力はすごい。周辺はやや劣化し、ビネッティングも多めなので6x9で使う場合は絞り込む方が良さそう。
5.6は同じフォーマットでは周辺光量と解像力は改善されているように見え、6x9ではシフトする余裕が大きく感じられる。
カタログ上はf16包括角度はf8が100度、f5.6が105度。
65mmは、6x7で使う場合4x5をカバーするイメージサークルの中心なので、欠点が目立たず、高解像力の長所が強調されているのではと思います。大きなシフトはできないのですから、周辺を使わないなら、大きなf5.6の必要性は少ないのではないでしょうか。


狸おやじ様
ポジの現像が上がってきましたので報告申し上げます。
撮影データは以下の通りです。
Linhof70
SuperAnguron65mmF8
Velvia100
フォーマットは6×7です
解像1600DPI
SRD処理のみ
Lrで調整しました
F16 1/250
久しぶりの手持ち撮影で、二重露光2枚 コマ飛ばし1枚とまだ未熟者を実感致しました。
結果には満足出来ました。
よろしくお願い申し上げます。
素晴らしい写真をありがとうございます。
Super-Angulon 65mm f8の描写は素晴らしいですね。特に蓮の花の色と葉の立体感が良く出ていると思います。立体感はボケの量(被写界深度)で決まると考える人が多いのですが,f16でも驚くほどの立体感が出ていると思います。このレンズは私も愛用していますが,ピント位置の僅かなズレに対するボケ方と輪郭表現が絶妙と感じます。素晴らしい作品をありがとうございました。


拙作に過分なお褒めいただきありがとうございます。お恥ずかしい限りです。
露出はスマホのアプリで出た目で撮影、70の露出計も合っていました。仕上がりを見て、少し暗いかなと思いましたがリバーサルゆえに明るさ弄らずに投稿させていただきました。60年以上前のレンズとは、とても思えません。この時代のシュナイダーの技術者に敬意をはらいます。同じシチュエーションで65ミリf5.6を試してみたく出撃準備はしていますが、流石の酷暑で躊躇しております。板からは外れますが、AUTOで撮影したsigma fp 45ミリの結果を添付申し上げます。ISO100 f5.6 1/500です。色味からは正確とは思いますが、写真としてはとてもつまらないと思いました。よろしくお願い申し上げます。
KOWA Six シリーズ
興和の電気光学事業部が1968年に発表した6×6サイズのレンズシャッター式一眼レフ。
●ボディー
4種の代表的な機種が有ります。
・Kowa Six
:スピゴットマウントを採用した小型軽量の1眼レフ。クロームのボディーと白鏡胴のレンズで登場しました。
スクリーン上部に大きめのコンデンサーレンズを配置した非常に明るいファインダーを持っています。
機構が単純な分、シリーズの中では最も軽快に扱えるカメラです。
・Kowa Six MM
:ボディー上部側面にクラッチを設け、多重露光が可能になりました。さらに巻き上げノブ下部にミラーアップ用
スイッチを配置してレリーズボタンとの併用でミラーアップが可能がなりました。
交換バック以外は充実した内容となり、この頃55mm、150mmが新設計になったと思います。
・Kowa SixU
:機構を見直しダークスライド不要のL字型交換式フイルムバックを装備しました。ミラーのエアーダンパー等
改良が図られましたが、全体的に大型化しました。レンズ固定が光軸中心に若干回転して固定されます。
アクセサリーレール側にミラーアップクラッチレバーが有るところと銘版がSuper66とは異なっています。
・Kowa Super 66
:プロユースのノウハウから操作性面の見直しを行い、ファインダー視野率の向上とフイルムバックのロック機構
を簡略化し、さらに不安定要素だったU型に有ったミラーアップを廃止しました。
一般的にはブラックのボディーを見かける事が多いのですが、クロームボディーも用意されていました。
初期のコーワシックスの特徴として小型軽量があげられます。特徴的なハンドルグリップも数種用意されています。
ただ三脚に取り付けたままだとフイルムの交換ができない点は最後まで残ってしまいました。
(このため三脚用のブラケットが別売されましたが三脚座そのものが小さいので丁寧に扱う必要が有ります。)
フイルム巻き上げが完了すると巻き上げノブのクラッチが切り離され、ノブが空転するのは
他機種を使っていると驚かされます。
巻き上げ部のラチェット機構を見るとクランクでの操作は避けた方が良いと思います。
リンク機構には真鍮が多用され、材質的に脆弱な部分が多い点は否めないと思います。
フォーカルプレーンシャッターのブロニカに対し、レンズシャッターのコーワシックスはストロボの全速シンクロが特徴で、
超高嶺の花だった北欧の機械の代わりに実用的な国産機の地位を確保していました。
レンズシステム
殆どのレンズはプロミナーの血統を継ぐ優秀なレンズで、ビトゥイン型の#0セイコーSLVを搭載し、
初期はシルバーフィニッシュ。後期はブラックアルマイトになりました。
(レンズはSタイプとなって小型化されましたが、この時期はシルバーとブラックが混在)です。
シャッターにSLVの名が示す様にセルフタイマーも付いています。
プレビューもレンズ側で備えています(プレビューのレバーはスプリングで戻されますが、ゆっくり戻さないと
スプリングが外れる事が有りますのでご注意下さい。)
●レンズ
用意されたレンズは以下の13種。正直玉石混合だと思います。
レンズ銘 最短撮影距離 フィルターネジ
・19mm F4.5 0.4m フィッシュアイ
・35mm F4.5 0.4m φ95mm (レンズ後端にゼラチンフィルターホルダー)
・40mm F4.0 0.4m φ95mm (レンズ後端にゼラチンフィルターホルダー)
・55mm F3.5 前期 0.5m φ86mm
・55mm F3.5 後期 0.5m φ67mm
・85mm F2.8 0.8m φ67mm
・85mm F2.8 0.8m φ67mm
・110mm F5.6 0.8m φ67mm マクロ
・150mm F3.5 前期 1.5m φ77mm
・150mm F3.5 後期 1.5m φ67mm
・200mm F4.5 2.5m φ67mm
・250mm F5.6 4m φ67mm
・500mm F8.0 8m φ95mm
55mmと150mmは途中で設計変更が入り、ずいぶんと小型化されました。
ボディー側の三脚座が小さいので19mm、250mm、500mmにはレンズサポートが用意されていました。
システムカメラなので交換ファインダーも各種用意されていました。
・W/Lファインダー
・高倍率ファインダー
・水平/45°アイレベルファインダー
・チムニー/45°露出計付ファインダー
・フレームファインダー
その他、特徴的なハンドルもサイドグリップが二種、ピストルグリップが一種用意されました。
他にも製薬部門も持つグループだっただけに中判カメラでは珍しい顕微鏡アタッチメント等も有りました。
66判一眼レフではポピュラーな標準80mmに対し,ブロニカが75mmと短いところ,コーワは 85mm と少し長く,全速シンクロするレンズシャッターと相まってポートレート派にはよさそうですね.またブロニカでは,魚眼レンズは試作機どまりで発売されなかったようですが,コーワには(珍品ですが)全周魚眼があるのが羨ましく思います.もっとも,レンズシステムを一通り収集しようとすると,35mm ともども,苦労しそうですが..
特筆すべきは極めて低ショックなことで、手に伝わる感触がブロニカS2は勿論ハッセルブラッド501CXとも段違いのジェントルさです。
ブロニカS系はミラーが戻る際に衝撃が生じるので、よく知らない人々が言うほどぶれませんが、クイックリターンでないカメラの中でもコーワは優しい感触でしょう。
三脚セットのままフィルム交換出来ないのは裏蓋側に三脚座を持つ大方のTLRと同じですが、暗がりで三脚穴がなかなか探せなくて非常に困ったことがあります。
氷点下で同時に12-24切替しようとしたので手袋では結局出来ず車に戻ってフィルム交換やりました。
後に出た三脚アダプタはグリップと共用出来ず、アクセサリで対応するには限界がありますね。
クイックシューは解決策で、接触面積が小さい製品なら裏蓋開閉ノブに干渉せずに設置できます。
顕微鏡アダプタはレンズなしのシャッターユニットで、接眼スリーブに被せる構造です。ヘリコイドがあるのは顕微鏡との接続を微調整するためでしょうか。
引き伸ばしレンズなどを接続できるかと思いましたが、オリジナルでは顕微鏡専用ですね。
接写システムには問題があります。
SixとMMは、レンズマウント開口部が異様に小さいのです。
接写リングを長めに挟むと容易に四隅が蹴られてしまいます。
66ノートリミングで作画する風潮は最近のものでしょうから、販売当時は問題にしていなかったのでしょうか。
恐らく長焦点レンズ設計にも大きな制約であったことでしょう。250と500mmはレンズ構成に気を遣っていることが見えます。
レンズマウント位置に環状のレンズ駆動部を設けたおそらくキルフィットの元設計からこの問題はあったのでしょう。
マクロキラー90mmのように主点がはるか前方に行ってしまう設計では蹴られは苦しかったのではと想像します。
Super66になってからマウント開口部が少し矩形になり拡大しました。
レンズ駆動部を避けるため、レンズ装着の位相が斜めになりました。
それで蹴られは解決したかというと、多少マシになった程度です。それでも進歩だとは思いますが...
今度は接写リングの開口部でも蹴られてしまうようです。条件など詳細はへっぽこ親爺様の掲示板が現在見られませんのでお許しください。
35mmは類を見ない野心的画角ですが、それにしては小型で、大変高性能ですね。
ビオゴン38mm並とは申しませんが、40/4より設計が新しい分、写りも現代的に思います。
110/5.6マクロは、実際の開放f値はf3.5くらいありますが、撮影時にはf5.6まで絞り込まれるようになっています。焦点合わせのためでしょう。
オリンパスOMマクロ135/4.5もそのような機構ですね。
110はリーフシャッターSLR用マクロの例に漏れず、単体では近接能力が高くなく、どうしても接写リングのお世話になりますので、蹴られ問題は深刻です。
ベローズもありますが、蹴られはどうなっていたのでしょうか。
19と500は経験がありません。500は現物を見ましたが入手断念する価格でした。
友人がテレコンを入手しました。とても珍品です。最近フラッシュ接写でテレコンを見直していますので、羨ましいです。
写真>Kowa 6MM, 110/5.6, ext.tube#1+2, 霜柱,絞り開放,1/60,Reala120,手持ち


110mmでもケラレますか。EXTチューブはダメだろうなと思っていたのですが。
何かメーカーからのコメントでも残っていれば良かったのですが…。
私は40mmを使っていますがかなり着色のひどい状況です。ポジでは使えません。それでも6×6の40mmは使い易いです。


40は黄変していますか。当家の40は全く着色がないとは言いませんが、ポジで支えないほどの黄変はありません。
個体差なのでしょうか。
110は単体ではけられません。一番長いNo1でヘリコイドを伸ばしきると蹴られが出てくるようです。
折角のマクロ、倍率を上げたいのですが、困りますね。
ベローズは現物を見たことがありませんが、構造に興味があります。
写真>Kowa Super66, 110/5.6開放,等倍(Ext.tube3+2だったかな?
66-67のマクロを一堂にテストしたときはここまで蹴られたレンズは皆無でした。


そんな時にレバーにかかっているスプリングが外れた事が有ります。ご注意下さい。


ストロボを使用するとブレはかなり解決します。特に小絞りを多用し、ぶれやすい接写ではストロボは大変便利です。
ところでストロボシンクロにはレンズシャッター(リーフシャッター)が有利です。
フォーカルプレーンのブロニカはシンクロ速度が1/30〜1/40と低速で、絞り選択の自由度が制限されます。
コーワ6シリーズはリーフシャッターなので最高速1/500から全速ストロボ同調するため、背景光とのバランスをとりながら、撮影距離や絞りを最適に調整できます。
ところでフラッシュは色々あれど、コーワ6のようなマニュアルカメラでも自在に接写自動調光できるのはナショナル(パナソニック)です。
マクロフラッシュセンサという光ファイバーを、ストロボのセンサーに接続し、レンズ先端にクリップします。
いくらか補正をする場合もありますが、一度調整するとリニアリティがあり、適正露光が一発で得られて非常に便利です。
ナショナル時代の末期モデル、パラメータを広範囲に選択出来る「ストロボット」シリーズは特に自由度が高く高性能です。
こちらの例は、コーワスーパー66,110mmマクロ、T1,2,3リング、
ナショナルPE-381SG、リモートセンサPW15、マクロフラッシュセンサ


何となく自作も出来そうですね。
私は接写をあまり行ないのですが、リーフシャッター機にサンパックの小型外部調光ストロボを良く使います。
ストロボのISO感度を+2EVになる様にセットして、ポジでパカパカあまり考えずに写しています。
れんずまにあ様 どうも”カメラのナニワ ¥1000”が気になってしまって。


最近完動品でもそういう価格なんですよね。この380SGは電池室腐食がありましたが、それがなくても同様でしょう。
ナショナルの高級クリップオンタイプは300円くらいからありますしね。
改造も、惜しげもなく可能です。
確かに光ファイバーを外部調光センサー窓に接続すれば自作は十分可能だと思います。
センサーサイズに対してファイバー径が小さくなるのでF値は補正を要するでしょう。
純正マクロフラッシュセンサのキモはレンズ先端に止めるクリップです。
フィルタースレッドに咬み込む凹凸とアールが付けてあり、被写体に向ける角度を調整するフリクションが適切です。
この使い勝手を自作で出すのはなかなか大変かなと。
ナショナルの対応機種の外部調光センサー窓にはファイバーを接続するソケットがあり、ファイバー側の一端にはプラグがあります。
ソケットがない機種のために1本プラグを削り落としてホットグルーで貼り付けましたが、ちゃんと動作しています。
マクロフラッシュセンサは中古500円くらいから見ますので、光ファイバーを買うより安く付くかもしれません。
画像ぶれてしまってすみません。
上:ナショナルPE3057(クリップオンタイプ)の外光センサー窓部ソケットと、マクロフラッシュセンサ先端クリップ部、末尾プラグ部
下:マクロフラッシュセンサのプラグ部を削り落としてリモートセンサ2型に接着。ネジで補強しているが不要かも。


この様な撮影は500mm位有れば良いのですが、250mmです。
リヤコンが欲しいなぁと思いました。
Kowa Super66 250mm F5.6 NPS 160




ちょっとした勘違いで時間を逃してしまいました。
残照を背景にした江の島です。もう少し経つと灯台に灯が灯ります。
Kowa Super66 250mm F5.6 NPS 160


KowaSix 用の40mmは設計が古い事も有って巨大です。
正直、ツアイスやニッコールの中判カメラ用の40mmと比較すると、一歩譲るかもしれませんが、それは味として楽しんでいます。
こんな感じで、江の島灯台はライトアップされます。
Kowa Super66 40mm F4.0 NPS 160


常用レンズの口径が67mmに統一されたMM時代に登場した。
サイズは標準レンズ85/2.8に次いで小型。
完全自動絞りで、ピント合わせ時には口径比がおそらくf3.5くらいに大きいが、撮影時に最大絞りがf5.6まで絞り込まれる。
収差や口径食が減少する効果と、ピント合わせの容易さ、スプリットイメージをかげらさない効果を両立させている。
最短撮影距離は0.8mで、単体では85mmより拡大率は高いがそれほど高倍率にできるわけではない。
近接には適宜ベローズや、エクステンションチューブを併用することになる。
このときネックなのが蹴られ問題。
SIXとSIX MMはマウント開口部が小さいため、3種チューブで最長のT-1で110のヘリコイドを伸ばしきると四隅が蹴られる。
T-1,2,3を重ねて撮影も可能だが、相当けられることを覚悟せねばならない。
Super66は、マウント開口部が拡大され、T-1単体では蹴られなくなった。しかしT-1,2を重ねてヘリコイドを伸ばすと蹴られが出てくる。
蹴られは、66フルフォーマットで作画する場合気になるが、中心部のみや、645にトリミング前提なら構図に影響しない。ものはつかいようだと思う。
性能は、素晴らしいと思う。




普通に店頭で購入できる望遠。
ほとんど同じ画角だが、200のほうがかなり小さく、少し明るい。
200のほうが後で出たからか数が少ない。
250 はクローム仕上げもある。200のクロームは見たことがないが、黒のみ?
これ以上は、500mmが存在するがめったにお目にかかれないし、テレコンバーターx2も非常に珍品で入手困難。


定番の交換レンズ。
どちらも非常に評価が高い。
前期型は55mmも150mmも大柄で、後期になって劇的に小型軽量化された。
こちらは後期型で、55mmから250mmまでφ67mmフィルターサイズ。


少し周辺減光が大きいレンズです。いまだ発展途上に有ったレンズタイプの超広角レンズなので、
素晴らしい性能とは言えないと思いますが、中判一眼レフで40mmが使えるのは福音です。
ディスタゴンの初期タイプよりも一回り小さいのですが、ニッコールやゼンザノンと比較すると大型です。


110mmは殆ど見た事が有りません。Super66はケラレを改善するために、レンズマウントを傾けてスペースを作ったのですが、やはりケラレるんですね。


他社の優秀40と同時試写はまだしておりませんが、モノクロームではそれほど瑕疵が見えず、なかなか良好に感じました。
昨今は、昔のように気軽にポジ試写ができない実情です..
画像は同じ立ち位置から、35mmf4.5(左)と40mmf4(右)を開放試写したものです。厳密な比較とは言い難いのでご参考まで。
新たに導入したボディで、ネガがキズキズになってしまいました。これから原因究明します。
Kowa Super66 chrome, T-Max400, スーパープロドール3分
エクステンションチューブの蹴られ問題は悩んでいます。
SixMMでの蹴られはボディ開口部によると思われますが、Super66ではチューブの後端で蹴られているように見えます。
Super66に合わせてチューブ後端を切り取れば効果がある可能性がありますが、踏ん切りがついていません。


並べると、フィルターサイズが同じ95mmなのでそれほど差を感じませんが、ボディに付けると重量、前後長がかなり違って感じられます。
35mmのコンパクトさが際立っています。
拙宅の35mmは後玉バル切れ、商品としては表にだせないものだったようです。
今のところ写りには大きく問題はないように思います。


6×6サイズで35o。魚眼レンズでは無いタイプはとても珍しいですね。
流石に極周辺は流れてしまう様ですが、立派なものだと思います。
ケラレはその手の撮影が多い方には深刻ですね。リヤコンが有れば良いのかも知れませんね。


屋外マクロ撮影していて、どうしても光量不足で絞りきれないことが多く、フラッシュ接続を考えました。
従来型のグリップフラッシュ(投稿No576)ならオートも効くのですが、若干嵩張ります。
そこで、最近サンパックのマニュアルリングフラッシュGX8Rが非常に安いです。
そればかりか、ジャンク箱に発光部だけ1コインで転がっていて、即座に改造を思いつきました。
元々最大口径φ58mm用なんですが、発光管は巧く行けば中判でもクリアしてくれるはず。
スクリューマウント部を外し、ケンコースクエアフィルター用φ67mmアダプターにホットグルーで貼り付けました。回転は出来ないけど、できるだけレンズ側に近づけないと蹴られが心配です。
カメラ側もフラッシュ側もマニュアルなので、昔であれば気が遠くなる試写を繰り返しデータを取る必要があったはずです。
でも最近はデジカメがあります。
カメラ裏蓋を外し、アパーチャー部分にレンズを外したソニーNEX5を置き、周囲を暗黒にした後で1秒露光中に、コーワ側のシャッターを切ってフラッシュシンクロさせます。
ちゃんとレンズがシンクロするかテストにもなりますね。
NEX5側からみればオープンフラッシュです。もたもたしてるとNEX-5側が先に閉じちゃいます(笑)かといってあまり長時間露光にしたら、暗室じゃないから定常光の比率が無視できなくなる。手早くやるしかありません。
これで距離に応じた絞りと発光亮(フル、1/2、1/4がある)との関係を記録し、フラッシュに貼り付けます。
110mmf5.6最短とT1の組み合わせでは、フル発光f32が適正でした。後にフィルムで実写してこのチャートが適正であることを確認しました。


見事に昆虫が静止して写し止められました。
ところが、予期しない漏光が露見しました。多分マガジンのどっかから漏れてるんだろうなあ...
それと、フル発光f32は絞りすぎてティテールが回折で甘くなってしまいました。1/4発光f16がよいのかなあと思いました。
Kowa Super66, 110/5.6, T-1 tube, f32, 1/500, ACROS(EI100), GX8R

