L. A. 出張

 

 

 

 


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一人で海外出張に行き,目的の空港に降り立ったときは,いつもどことなく寂しくて落ち着かない.こればっかりは何度行ってもなかなか慣れない.特に米国の,それも大都市ともなるとなおさらだ.よそ者を阻害するような突き放した空気がある.そこは人種のるつぼだから,東洋人なんて珍しくもなく,誰も興味さえ向けずに通り去っていく.

かといえ,寂しがってはいられないので,まずはなんとかホテルへたどり着き荷物を置かねば始まらない.そうして次は腹ごしらえとなる.それなりに腹を満たして,またホテルの一室でコーヒーでも飲むと,やっとそれなりの収まりどころが見えてくる.

ただし昨夏の L. A. 出張はちょっと違った.同僚たちが先着していて,現地ではすぐに合流出来たからだ.だから現地では,積もり積もったいろいろな雑用から解放された時間を満喫することが出来た.・・もちろん大事な仕事はあるわけだけど.

そうこうしているうちに,無機質で部外者に冷たいと思っていた街の中にもいろんな魅力や暖かみが見えてくる.違いを楽しむ余裕や,その中にある人間としての共通性を見出す楽しみも発見する.帰る頃には,ちょっと惜しい気がしたりして.

ニコンミニは,カメラ史の中では最も大衆的で廉価なクラスに属するカメラだけど,意外と通好みな,味のある描写を見せる.コストや大きさの制約があるから,隅の甘さや歪みなどの欠点はあるんだけれど,質感描写の繊細さやコントラスト・抜け感に設計者の意地というか,ちゃんと自分が使いたくなるようなカメラを作るぞという気概を感じる.カラーネガを装填して使われることがほとんどだったのだと思うけど,銀塩斜陽のこの時代,むしろ積極的にカラーリバーサルやモノクロフィルムでも使ってみたいカメラだ.

Nikon Mini (Nikon AF600QD), Nikon Lens 28mm F3.5
Fujifilm Neopan ACROS,シュテックラー改処方(中川式)

(upload : Feb., 2006.)