M42 プラクチカマウントカメラ
1949年のコンタックスSから始まって(異論は有ると思いますが)2003年のベッサフレックスTMまで綺羅星の如く銘カメラ
が揃っているM42マウントカメラ。
世界的に名にし負うメーカーが開発/販売していました。
・ZEISS
・Voigtlander
・Pentacon(KW)
・KMZ
・PENTAX
・Olympus
・YASHICA
…
こちらに集まれる皆さんも1台位はお持ちではないでしょうか。
efunon 2018/03/17(Sat) 22:12 No.1179
プラクチカ FX
Kamerawerkstätten Guthe & Thorsch GmbH で開発された Praktica FXです。(プラクチカ銘の始祖?)
発売は1952年、ペンタプリズムは付いていないウエストレヴェル(W/L)ファインダー機です。
(ペンタプリズムはオプションで用意され、W/Lファインダーの上に載せます。ブロニカDXのプリズムファインダーの様に。)
シャッターダイアルは一軸回転式で、中心に高/低速の切り替えノブが有ります。選択できる速度は
B, 1/2, 1/5, 1/10, 1/25, 1/50, 1/100, 1/200,1/500。シャッターは厚めのゴム引き布幕横走りシシャッターです。
ボディー前面には年代によるシンクロ接点のバリエーションが有り、
・旧タイプのX,G,Fの3孔タイプ
・X,F の2個付きドイツ式ターミナル
・X接点のみの1個
が有ります。
レリーズボタンは向かって右側にレンズ光軸と平行に押すタイプです。
ミラーアクションは巻き上げと同時に降りるタイプで、クイックリターンでは有りません。
絞りはピン押し込みの機構が無い単純なM42マウントです。そのため、普通絞りかタクマーレンズの様
にM-Aの切り替え機構が必要です。この為、意外と使用可能なレンズが限られてしまいます。
ちゃんと整備された個体なら単純な分、軽快に作動します。
ペンタプリズムとは違った気分で使うには良いカメラです。
発売は1952年、ペンタプリズムは付いていないウエストレヴェル(W/L)ファインダー機です。
(ペンタプリズムはオプションで用意され、W/Lファインダーの上に載せます。ブロニカDXのプリズムファインダーの様に。)
シャッターダイアルは一軸回転式で、中心に高/低速の切り替えノブが有ります。選択できる速度は
B, 1/2, 1/5, 1/10, 1/25, 1/50, 1/100, 1/200,1/500。シャッターは厚めのゴム引き布幕横走りシシャッターです。
ボディー前面には年代によるシンクロ接点のバリエーションが有り、
・旧タイプのX,G,Fの3孔タイプ
・X,F の2個付きドイツ式ターミナル
・X接点のみの1個
が有ります。
レリーズボタンは向かって右側にレンズ光軸と平行に押すタイプです。
ミラーアクションは巻き上げと同時に降りるタイプで、クイックリターンでは有りません。
絞りはピン押し込みの機構が無い単純なM42マウントです。そのため、普通絞りかタクマーレンズの様
にM-Aの切り替え機構が必要です。この為、意外と使用可能なレンズが限られてしまいます。
ちゃんと整備された個体なら単純な分、軽快に作動します。
ペンタプリズムとは違った気分で使うには良いカメラです。
efunon 2018/03/18(Sun) 08:13 No.1182
ペンタックス SV
1962年7月発売のペンタックスSV ペンタックス メーター(2th) 付きです。
S3の後継にあたる位置付けの機種で、巻き戻しクランクの根本に装備されたセルフタイマーから"SV"と命名されています。
有名なSPと比較するとデザイン的に初期の機種のイメージが残されています。
スペック的には、ほぼ完成された過不足の無いスペックを持ちます。
・B,1〜1/1000
・ファインダー視野率93% (倍率は55mmで等倍? 未確認)
・ファインダースクリーン マイクロプリズムとマット
・アクセサリーシューはオプション
S3の後継にあたる位置付けの機種で、巻き戻しクランクの根本に装備されたセルフタイマーから"SV"と命名されています。
有名なSPと比較するとデザイン的に初期の機種のイメージが残されています。
スペック的には、ほぼ完成された過不足の無いスペックを持ちます。
・B,1〜1/1000
・ファインダー視野率93% (倍率は55mmで等倍? 未確認)
・ファインダースクリーン マイクロプリズムとマット
・アクセサリーシューはオプション
efunon 2018/03/18(Sun) 08:42 No.1183
Ihagee EXA Ic
エクサクタシリーズの初級機ライン、エクサの末っ子。M42機。
エクサは1951年に始まりました。日浦様のラインメタル・エクサの項もご参照ください。東独カメラの常として時代と共に簡略化されていきます。
Iaではペンタプリズムファインダーを装着するのに無理がないデザインになりました。
そしてこの前のモデルIbから伝統のエクサクタマウントからM42に変更されましたが、シャッターレリーズは相変わらず左手です。M42の自動絞りに対応しシャッター1段目でバネで絞り込み、押し切りでシャッター作動します。
一気に押すと普通に軽くシャッターが切れ、ミラーは上がりきりで巻き上げで復帰します。
さらに金属製のIbボディとフォーカシングフッドをプラスチック製にして大幅に軽量化、廉価にしたのがIcです。
フォーカルプレーンではなくミラーがスリットシャッターを兼ねており、最高速は1/175、他125,60,30,Bの5段階のみの潔さ...フラッシュ全速同調かと思ったのですがどうも1/30がシンクロ速度のようで高速側は蹴られてしまいました。
Icは1985年から87年にかけて販売されましたが、その事実に戦慄します。日本では同じ年にAF新時代を告げるα7000が登場しています。
東独はまだトラバントを作っていた頃でしょうか。
しかし恐らく現在の価格は、α7000よりExa Icのほうが何倍も高価でしょうね。皮肉なものです。
エクサは1951年に始まりました。日浦様のラインメタル・エクサの項もご参照ください。東独カメラの常として時代と共に簡略化されていきます。
Iaではペンタプリズムファインダーを装着するのに無理がないデザインになりました。
そしてこの前のモデルIbから伝統のエクサクタマウントからM42に変更されましたが、シャッターレリーズは相変わらず左手です。M42の自動絞りに対応しシャッター1段目でバネで絞り込み、押し切りでシャッター作動します。
一気に押すと普通に軽くシャッターが切れ、ミラーは上がりきりで巻き上げで復帰します。
さらに金属製のIbボディとフォーカシングフッドをプラスチック製にして大幅に軽量化、廉価にしたのがIcです。
フォーカルプレーンではなくミラーがスリットシャッターを兼ねており、最高速は1/175、他125,60,30,Bの5段階のみの潔さ...フラッシュ全速同調かと思ったのですがどうも1/30がシンクロ速度のようで高速側は蹴られてしまいました。
Icは1985年から87年にかけて販売されましたが、その事実に戦慄します。日本では同じ年にAF新時代を告げるα7000が登場しています。
東独はまだトラバントを作っていた頃でしょうか。
しかし恐らく現在の価格は、α7000よりExa Icのほうが何倍も高価でしょうね。皮肉なものです。
れんずまにあ 2018/03/18(Sun) 12:08 No.1184
Re: Ihagee EXA Ic
我が家にはTaが有ります。
ミラーシャッターとはいかがなものかと興味が有りました。
今ではM42レンズよりも2〜3割安いエキサクタマウントで楽しんでいます。
以前は散々な評価なEXAですが、最近のユルフワブームで、周りにも購入されている(Tb)人が増えてきました。
EXAはとても可愛い小さなカメラです。タクマーの28mm前後を付けて高級写ルンですと思えば使い方も容易です。
ミラーシャッターとはいかがなものかと興味が有りました。
今ではM42レンズよりも2〜3割安いエキサクタマウントで楽しんでいます。
以前は散々な評価なEXAですが、最近のユルフワブームで、周りにも購入されている(Tb)人が増えてきました。
EXAはとても可愛い小さなカメラです。タクマーの28mm前後を付けて高級写ルンですと思えば使い方も容易です。
efunon 2018/03/18(Sun) 15:13 No.1185
Re: EXA
実はIbテッサー50、ウエスト+プリズムつき1万2千円、Icペンタコン30(メーヤー リディトのOEMか)、ウエストつき8千円で触り較べ迷わずIcを選んだ自分の悪趣味は自覚しています。
取り敢えず壊れようがない構造ですね。
初期のセミオートのタクマーが大変細身でよく似合うと思っており、セミオート絞りのスプリングチャージ儀式の後、見えにくい腰高ファインダーと、狙った瞬間にシャッターが落ちないタイムラグを楽しみながら撮影します...
周知の事と思いますが、EXAのようにマウント面にビス穴が開いている機種にSMCタクマーを嵌めてはいけません。
自動絞り切替の時マウント面に突き出すピンが穴に噛んで地獄嵌めに陥ります。
私はうっかり中間リングを介さずにSMC100マクロを取り付けてしまい大汗をかきました。
ピンが突き出てしまうとA/Mレバーが戻らなくなり、地獄嵌め完成です。
最後は力業で外しましたが、マウント面に傷を付けてしまいました...
マウント面にネジを持ってくるのは良くない設計だとは思いますが、SMCタクマーの設計も大概ですね。
取り敢えず壊れようがない構造ですね。
初期のセミオートのタクマーが大変細身でよく似合うと思っており、セミオート絞りのスプリングチャージ儀式の後、見えにくい腰高ファインダーと、狙った瞬間にシャッターが落ちないタイムラグを楽しみながら撮影します...
周知の事と思いますが、EXAのようにマウント面にビス穴が開いている機種にSMCタクマーを嵌めてはいけません。
自動絞り切替の時マウント面に突き出すピンが穴に噛んで地獄嵌めに陥ります。
私はうっかり中間リングを介さずにSMC100マクロを取り付けてしまい大汗をかきました。
ピンが突き出てしまうとA/Mレバーが戻らなくなり、地獄嵌め完成です。
最後は力業で外しましたが、マウント面に傷を付けてしまいました...
マウント面にネジを持ってくるのは良くない設計だとは思いますが、SMCタクマーの設計も大概ですね。
れんずまにあ 2018/03/18(Sun) 22:06 No.1186
レビューフレックス3003
REVUEFLEX 3003は、ドイツのカメラチェーン店フォトクウェレで販売されたレビュー(レフュ?)ブランドカメラのひとつで、チノンCX-IIのOEMと書いてあります。
メカニカル制御シャッター1-1/1000、シンプルなマウントで、特別な絞り込みボタンを持たず、シャッターボタンが自動絞りの絞り込みを兼ねており、それで絞り込み測光を行います。
そのためシャッターストロークが長く、若干重い押し味で、途中で絞られるためレリーズ直前は視野が暗くなります。
あらゆるM42レンズで測光が出来る所が長所でしょうか。
漫然と大きく重い、日本では受けそうにない欧米人向け金属製カメラですが、外装は凹みやすく今の個体もべこべこです。
海外通販で10ドルくらいだったから、メインの注文のついでに入手したものの、ペンタックスSVやフジカSTシリーズのような引き締まったカメラを持っていると、ちょっと出番がなさそうな。
メカニカル制御シャッター1-1/1000、シンプルなマウントで、特別な絞り込みボタンを持たず、シャッターボタンが自動絞りの絞り込みを兼ねており、それで絞り込み測光を行います。
そのためシャッターストロークが長く、若干重い押し味で、途中で絞られるためレリーズ直前は視野が暗くなります。
あらゆるM42レンズで測光が出来る所が長所でしょうか。
漫然と大きく重い、日本では受けそうにない欧米人向け金属製カメラですが、外装は凹みやすく今の個体もべこべこです。
海外通販で10ドルくらいだったから、メインの注文のついでに入手したものの、ペンタックスSVやフジカSTシリーズのような引き締まったカメラを持っていると、ちょっと出番がなさそうな。
れんずまにあ 2018/03/21(Wed) 10:50 No.1187
Re: Pentax SV
私はバヨネットマウントが好きなので、機械式一眼レフのスレッドではM42をあまり出しませんでしたが、何しろ最近MF一眼レフは価格破壊状態ですから幾つかは使っています。
撮影目的が限定されていたらそんなに頻繁にはレンズ交換しませんし、M42も思ったほど苦にならないのがわかりましたので。
本当に咄嗟の場合はカメラ複数台にしたほうがバヨネットより早いです。勿論ズームには敵いませんが。
さてペンタSVですが、最近露出計を使わないのでSPやSPFは電池を抜いたままで、それなら潔いSVを選択することが多くなりました。
デザインが引き締まっており、操作感も洗練されており、シャッターボタンの切れも良い、流石と思わせる機械です。
旭光学のタクマーレンズの優秀さも持ち出す理由ですね。ベーシックなグレードであっても何を撮影しても信頼できる画像が得られ、特にKマウント直前のモデルは非常に現代的な写りです。
私の愛用タクマーは、SMC55/1.8, マクロ50/4(プリセット等倍),SMCマクロ100/4,SMC28/3.5,SMC35/3.5,SMC85/1.8(頻度少なめ) です。
自動絞りチャージ手動の55/1.8、35/3.5、105/2.8、プリセット135/3.5は主にExa Icに組んでいますが、明瞭に逆光耐性がSMCより弱いですね。それも使いこなしです。
撮影目的が限定されていたらそんなに頻繁にはレンズ交換しませんし、M42も思ったほど苦にならないのがわかりましたので。
本当に咄嗟の場合はカメラ複数台にしたほうがバヨネットより早いです。勿論ズームには敵いませんが。
さてペンタSVですが、最近露出計を使わないのでSPやSPFは電池を抜いたままで、それなら潔いSVを選択することが多くなりました。
デザインが引き締まっており、操作感も洗練されており、シャッターボタンの切れも良い、流石と思わせる機械です。
旭光学のタクマーレンズの優秀さも持ち出す理由ですね。ベーシックなグレードであっても何を撮影しても信頼できる画像が得られ、特にKマウント直前のモデルは非常に現代的な写りです。
私の愛用タクマーは、SMC55/1.8, マクロ50/4(プリセット等倍),SMCマクロ100/4,SMC28/3.5,SMC35/3.5,SMC85/1.8(頻度少なめ) です。
自動絞りチャージ手動の55/1.8、35/3.5、105/2.8、プリセット135/3.5は主にExa Icに組んでいますが、明瞭に逆光耐性がSMCより弱いですね。それも使いこなしです。
れんずまにあ 2018/03/21(Wed) 11:03 No.1188
プラクチカW
このスレッドの最初にご紹介させて頂いたプラクチカFXの正常進化系のプラクチカWです。
1960年から1964年にかけて製造された、M42自動絞り付きの一眼レフです。
正確にはプラクチカWのRev2タイプで、ボディー全体がクロームになりました。
ペンタプリズムを除いては基本的にプラクチカFXに色々なギミックが搭載されたと思って頂いてかまいません。
大きさの比較のためにペンタックスSVと並べてみました。かなり背が高いので大柄に見えます。
1960年から1964年にかけて製造された、M42自動絞り付きの一眼レフです。
正確にはプラクチカWのRev2タイプで、ボディー全体がクロームになりました。
ペンタプリズムを除いては基本的にプラクチカFXに色々なギミックが搭載されたと思って頂いてかまいません。
大きさの比較のためにペンタックスSVと並べてみました。かなり背が高いので大柄に見えます。
efunon 2018/03/24(Sat) 17:37 No.1190
Re: プラクチカW
プラクチカWは、機構的に珍しいギミックが色々と有ります。
まず、自動絞りの機構ですが、マウント内部画像の赤いスイッチを横にスライドさせると、自動絞り機構を
解除する事が出来ます。
自動絞りはレリーズボタンを押し込む事で、絞りピンを押し込むので、解除されると幾分操作が軽くなります。
次は巻き戻しノブです。一見すると普通のノブなのですが、Rev2よりノブ上部が軸外しで回転できる様になりました。
指を掛けて回す事が可能だそうです。(構造が華奢なので使っていません。)
最後は最も特徴的な部分です。この機種はノブ巻き上げも底部レバーでも巻き上げが出来ます。
このレバーは分割巻き上げが出来れば、それなりに便利なのですが、残念ながらそうはなっていません。
このため。ケースも独特な構造になっています。本体よりもケースを見つけることが難しいかもしれません。
まず、自動絞りの機構ですが、マウント内部画像の赤いスイッチを横にスライドさせると、自動絞り機構を
解除する事が出来ます。
自動絞りはレリーズボタンを押し込む事で、絞りピンを押し込むので、解除されると幾分操作が軽くなります。
次は巻き戻しノブです。一見すると普通のノブなのですが、Rev2よりノブ上部が軸外しで回転できる様になりました。
指を掛けて回す事が可能だそうです。(構造が華奢なので使っていません。)
最後は最も特徴的な部分です。この機種はノブ巻き上げも底部レバーでも巻き上げが出来ます。
このレバーは分割巻き上げが出来れば、それなりに便利なのですが、残念ながらそうはなっていません。
このため。ケースも独特な構造になっています。本体よりもケースを見つけることが難しいかもしれません。
efunon 2018/03/24(Sat) 17:58 No.1191
フジカST701
製造:富士写真フィルム,1970年
M42マウント自動絞り、SPDによるTTL絞り込み測光(ファインダー内部定点合致式)
ファインダー倍率0.96倍、視野率90%
シャッター1/1000〜1,B倍数系列、X(1/60)
重量:ボディ618g
サイズ:133x91x49mm
フジフィルムが初めてつくった一眼レフカメラ。1950年以前からの写真機メーカーとしては最も遅く参入した。
当時としても絞り込み測光は遅れた仕様ではあったが、ペンタックスSPやキヤノンFTQLがまだ現役であり大きな問題ではなく、またM42絞り込み測光は世界的に普及しているどのようなM42レンズでも測光できるため、海外販路には保守的な機種が求められ戦略的には正しかったと考えられる。
その後フジカSTシリーズは1972年開放測光専用フジノンとST801の組み合わせでTTL開放測光マニュアルが実現し、絞り優先AEの901やAZ-1に発展したが、上記のように絞り込み測光も需要があり、ボトムラインにシャッター速度を1/700から1/2秒,Bに落とした絞り込み測光機ST605を1976年に供給している。
STシリーズはアサヒペンタックスを上回る小型軽量ボディに特徴があり、横幅が特に小さい。縦は割に大きいが、横幅だけならOM-1(136x83x50,490g)より小さい。
ファインダー倍率は55mmで計測すると割に大きいが、視野率が90%と小さい。これはアマチュア向けとして容認すべきかもしれないがOM-1は97%もあるのだ。
巻き上げは滑らか。作動音はやや大きく、ジェントルなOM-1やペンタックスSV, SPと較べると荒々しい印象を受ける。
露出計は作動していない個体が多くなったという。私のは液漏れで電池室が酷いことになっている。勿論ジャンクボックス品なので文句は言えない。機械的にはよどみなく作動し、華奢な他社と較べて品質は高いと思う。
純正標準レンズは、ST701時代はまだEBCではないフジノン50mmf1.4と55mmf1.8で、いずれも評判は高い。
画像の個体は、ボディとレンズを個々に求めたのでEBCが付いている。
55mmは特に普及したレンズで、さらに普及したSMCタクマー55/1.8に勝るとも劣らない描写力。
M42マウント自動絞り、SPDによるTTL絞り込み測光(ファインダー内部定点合致式)
ファインダー倍率0.96倍、視野率90%
シャッター1/1000〜1,B倍数系列、X(1/60)
重量:ボディ618g
サイズ:133x91x49mm
フジフィルムが初めてつくった一眼レフカメラ。1950年以前からの写真機メーカーとしては最も遅く参入した。
当時としても絞り込み測光は遅れた仕様ではあったが、ペンタックスSPやキヤノンFTQLがまだ現役であり大きな問題ではなく、またM42絞り込み測光は世界的に普及しているどのようなM42レンズでも測光できるため、海外販路には保守的な機種が求められ戦略的には正しかったと考えられる。
その後フジカSTシリーズは1972年開放測光専用フジノンとST801の組み合わせでTTL開放測光マニュアルが実現し、絞り優先AEの901やAZ-1に発展したが、上記のように絞り込み測光も需要があり、ボトムラインにシャッター速度を1/700から1/2秒,Bに落とした絞り込み測光機ST605を1976年に供給している。
STシリーズはアサヒペンタックスを上回る小型軽量ボディに特徴があり、横幅が特に小さい。縦は割に大きいが、横幅だけならOM-1(136x83x50,490g)より小さい。
ファインダー倍率は55mmで計測すると割に大きいが、視野率が90%と小さい。これはアマチュア向けとして容認すべきかもしれないがOM-1は97%もあるのだ。
巻き上げは滑らか。作動音はやや大きく、ジェントルなOM-1やペンタックスSV, SPと較べると荒々しい印象を受ける。
露出計は作動していない個体が多くなったという。私のは液漏れで電池室が酷いことになっている。勿論ジャンクボックス品なので文句は言えない。機械的にはよどみなく作動し、華奢な他社と較べて品質は高いと思う。
純正標準レンズは、ST701時代はまだEBCではないフジノン50mmf1.4と55mmf1.8で、いずれも評判は高い。
画像の個体は、ボディとレンズを個々に求めたのでEBCが付いている。
55mmは特に普及したレンズで、さらに普及したSMCタクマー55/1.8に勝るとも劣らない描写力。
れんずまにあ 2018/10/15(Mon) 23:00 No.1418
ヤシカペンタJ-P
ヤシカのメカニカルシャッターM42カメラ、
1964年発売
重量619g
クイックリターンミラー(という記載がある時代)
横走行布幕フォーカルプレーンシャッター、1/500から1/2秒まで倍数系列+B
FP, Xシンクロ
1作動レバー巻き上げ、クランク巻き戻し。
スプリットイメージ+マイクロプリズム、マット式ファインダースクリーン(と広告されているが手元の個体は中央マイクロとマットのみ)
専用ラグにクリップオンするCdS露出計別売。EV3-17、シャッターダイヤルにカップリングされ絞り値を表示する。
日本では標準レンズとしてオートヤシノンDX f2/50mm、5群6枚、完全自動絞りがセットされていた。海外ではヤシノン55mmf2.8がセットになったものがある。また上位機種J-5にはDX50mmf1.4またはDX55mmf1.8が組み合わされた。
同時発売のボディ内蔵外部露出計つきJ-5の普及機という位置づけで、「ポピュラーな完全自動絞りカメラ」「意のままに駆使できるポピュラー・ペンタ」という広告から、ポピュラーがキャッチフレーズだったと思われる。
デザインは、ヤシカSLR初代機Pentamaticを踏襲したシャープなペンタJから変わって、J-3から角を丸めた無難な、個人的には野暮ったいものになり、その後の機種に続く。
またM42にマウント変更した当初、ペンタJはレンズに開放セットレバーがついた半自動絞り機で、完全自動絞り実現はJ-5からになる。
外部露出計が内蔵されたJ-3からシャッターボタン位置が前面から軍艦部に変更されたが、J-Pは着脱式露出計が軍艦部右手側を覆うためか、シャッターボタンが前面に戻っている。J系最終機J-7も外部測光でTTLには別シリーズを待たねばならない。
1964年発売
重量619g
クイックリターンミラー(という記載がある時代)
横走行布幕フォーカルプレーンシャッター、1/500から1/2秒まで倍数系列+B
FP, Xシンクロ
1作動レバー巻き上げ、クランク巻き戻し。
スプリットイメージ+マイクロプリズム、マット式ファインダースクリーン(と広告されているが手元の個体は中央マイクロとマットのみ)
専用ラグにクリップオンするCdS露出計別売。EV3-17、シャッターダイヤルにカップリングされ絞り値を表示する。
日本では標準レンズとしてオートヤシノンDX f2/50mm、5群6枚、完全自動絞りがセットされていた。海外ではヤシノン55mmf2.8がセットになったものがある。また上位機種J-5にはDX50mmf1.4またはDX55mmf1.8が組み合わされた。
同時発売のボディ内蔵外部露出計つきJ-5の普及機という位置づけで、「ポピュラーな完全自動絞りカメラ」「意のままに駆使できるポピュラー・ペンタ」という広告から、ポピュラーがキャッチフレーズだったと思われる。
デザインは、ヤシカSLR初代機Pentamaticを踏襲したシャープなペンタJから変わって、J-3から角を丸めた無難な、個人的には野暮ったいものになり、その後の機種に続く。
またM42にマウント変更した当初、ペンタJはレンズに開放セットレバーがついた半自動絞り機で、完全自動絞り実現はJ-5からになる。
外部露出計が内蔵されたJ-3からシャッターボタン位置が前面から軍艦部に変更されたが、J-Pは着脱式露出計が軍艦部右手側を覆うためか、シャッターボタンが前面に戻っている。J系最終機J-7も外部測光でTTLには別シリーズを待たねばならない。
れんずまにあ 2019/03/26(Tue) 00:30 No.1515
Re: ヤシカペンタJ-P
さて使った感想です。この時代になると随分標準的な操作に集約され、特に面食らうような操作法はありませんが、操作感触はあちこちぎくしゃくしていて高級感を疎外しています。海外サイトには巻き上げがシルキースムーズなどと書いてあるんですが...特にシャッターボタンの感触が二段落ち、つまり徐々に押し込んでいくと1段目で自動絞りが作動し、2段目でミラーが上がってシャッターが走る。素早く押し込むと2段が一気に作動するのですが、ブレを招きます。前押しのボタン配置は多少ブレに有利とは思いますが。Pentamaticと同様の感触で、まだ直ってなかったのかよと思います。基本構造は多分にPentamaticを引き継いでいるのでしょう。
れんずまにあ 2019/03/26(Tue) 00:32 No.1516