フジフィルム GF670
形式 6x7cm スプリングカメラ、6x6cmに切り替え可能
会社 フジフィルム
発売 2009年4月-2017年12月、クロームと遅れて発売のブラックがある。海外Voigdlanderブランドは黒のみ。
レンズ EBC Fujinon 80mm f3.5 (4群6枚)
シャッター AE, 1/500-1, B,電子制御、(開放,f4まで最高速1/250.f5.6〜1/500)
フィルム 120,220,スタートマーク式 右手軍艦部ノブ巻き上げ
一眼式距離計連動ファインダー。パララックス自動補正採光式ブライトフレーム、最短撮影距離0.9m
重量:1kg
長所:
1,フォールディングでコンパクトになる。
2,セミオートマット、セルフコッキング、絞り優先AE、距離計連動と、現代の使い勝手。
3,極めて高性能のフジノン80mm3.5、蛇腹の効果もあり逆光に強い。
4.ライカMに匹敵するRF中判屈指の高精度ファインダー。
短所:
1,67スプリングにしては若干大柄。
2,電源CR2x1は、国産の十分に電圧が残っているものでないと動作しない。
3,レバーではなくノブ巻き上げなので6x7を巻くのに回転量が多く速写性がない。
4,シャッター音が極めて小さいのはよいが喧騒の中でシャッターが切れたかどうかわからない。
5,f2.8はほしかった。
コシナと共同開発、おそらく唯一の絞り優先AE蛇腹フォールディングカメラ(シャッター優先AEはスーパーコダック620がある)。ファインダーはベッサRの設計を元にしていると思われる。試作と欧州向け製品はVoigdlander Bessa 667,またはBessa III名であるとおり、デザイン、操作系は往年のBessa IIのオマージュ色が濃い。
私はBessa IIをベルトポーチに入れて大判のサブに持参するが、GF670はファインダーが豪華な分ボディサイズが大きく、ベルトポーチに入らない。逆にBessa IIは本体にストラップが付けられないがGFは縦吊りストラップがあるので提げておいてもいいのだが。さらにGFは自動巻止めセルフコッキング、AE(シャッター半押しでAFロック)と全く撮影に気を使わないので、メインカメラとしてだけでなくサブとしても優秀。ただしフォーマットが6x9ではないので、Bessa IIの出番がなくなるわけではない。
電池は持つ方だが、電圧が落ちたり、安売り海外製CR2では作動しない事があるので、常に国産新品電池を予備に携帯しておくべき。
フジフィルムがGA, GXシリーズで採用したリーダーペーパー上のバーコードによるISO感度とフィルム120/220自動セット機能は搭載されていないのは残念だ。
GF670には接写キットは用意されなかった。
形式 6x7cm レンズ固定、6x6cmに切り替え可能
会社 フジフィルム
発売 2011年9月-2015年5月 クロームのみ
レンズ EBC Fujinon 55mm f4.5 (8群10枚)
シャッター AE, 1/500-1, B,電子制御、(f値による制限なし)
フィルム 120,220,スタートマーク式 右手軍艦部ノブ巻き上げ
一眼式距離計連動ファインダー。パララックス自動補正採光式ブライトフレーム、最短撮影距離0.7m
重量:1.1kg
長所:
1,6x7cm判のワイドカメラとしてはコンパクト。
2,セミオートマット、セルフコッキング、絞り優先AE、距離計連動と、現代の使い勝手。
3,極めて高性能のフジノン55mm4.5。
4.ライカMに匹敵するRF中判屈指の高精度ファインダー。
短所:
1,フォールディングカメラではなくなった。
2,電源CR2x1は、国産の十分に電圧が残っているものでないと動作しない。
3,レバーではなくノブ巻き上げなので6x7を巻くのに回転量が多く速写性がない。
4,レンズ固定にするならf3.5はほしかった。
5,個人的にはもう少し広角のほうが好み。
GF670に遅れること2年で登場したワイドカメラ。レンズ固定になった。
レンズスペックは上記のワイドカメラとおおむね共通して、開放f値が特に暗すぎることはない。個人的に90年代-2000年代にかけては低感度フィルムにこだわっていて、少し曇ると開放f値が暗いレンズはシャッター速度が手持ち限界を下回って、携帯重視のフィールドカメラとしては使い勝手が悪いと感じていたが、最近は高感度モノクロ主体なので、思うように絞り込めてストレスを感じない。
設計の進歩でスペックは変わらなくても、往年の有名超広角や一眼レフレンズと比べて著しく小型になっていて、特に同時代のマミヤ7の広角系と比べても小型なのは印象的だが、マミヤ7は交換レンズなので、それほど小型化に拘らなかったのかもしれない。性能も最高クラス。 特に往年の超広角は開放付近で周辺光量低下が大きく,絞り込み前提と感じるが、このフジノンは開放から十分活用できる。
距離計連動0.7m範囲外にも繰り出せればよかったと思うが、この辺はメーカーの姿勢によるだろう。
デジタルが隆盛の時代で生産期間が短く、あまり市場で見かけないのが一番残念。
大変高性能でしたが、メカニカルカメラのほうが使っていて楽しい(贅沢ですね)のでついベンチを温めることが多くなっていました。
GF670については、正直6x7フォーマットはあまり好みではなく、後回しにしていたところ、予想通り、ちょっと手が届かないレベルに値上がりし、指を咥えていましたが、2年前知人からオファーを受け、逡巡しながら常識的価格だったので蛇腹GF670を引き取りました。
先達の皆様が絶賛される通り、写りについては全く文句がありません。安心してどの光線状態にも対応できます。
最近モノクロ自家現像が主体になり、これらの機種が得意とするカラー写真とはずれてる気もしますが、沢山連れ出しています。高精度AEを備え、220も対応できるので、家の冷凍ストックRDPを消費してもいいかもしれません。
今年別の友人からいくつか中判を放出すると聞いて、小遣いでやりくりできる価格にしていただいたマキナ67を引き取るなど節操がありませんが、中判に囲まれて幸せです。
垂涎の機種、しかもワイドもお揃いで羨ましい限りです。お話によればマキナ6×7も。
中判ファンとしては、ときめくお話です。先日、日暮里のお店にGF670の極上品の売物がこなれた価格で出て、逡巡していたところ、あっという間に売約。まだ悔しく思っています。欧州版もものすごい価格ですね。
ベッサU,スーパーイコンタ6×9もレーダー探知していますが未だ入手出来ません。
追加の作例も宜しかったらお願いしたく思っています。
ブローニーフィルムっていいですね。よろしくお願い申し上げます。
この機種は、フィルム機としては最も後発の部類だけに、言うまでもなく文句のつけようがない性能なのはみなさまご承知です。
現在の中古価格がいささか非現実的なので、今から手に入れるのはハードルが高いですが、これから値崩れするかもしれませんので気長に構えるしかないかと思います。
もっとも優れた特徴は、やはり携帯性でしょう。2台持ってもテヒニカ70より軽量で、旅行に携えても良いと思えるくらいです。
最近は、モノクロームフィルムを積めることが多くなり、フジが本領を発揮するカラーの画像はわずかで恐縮です。
五百羅漢.フジフィルムGF670W, フジカラー160NS, AE
早速に作例をご投稿いただきありがとうございました。
いやー、参りますね。軽快にしかもAEで気軽に捌いてこのクオリティ。
熱い状態で捜索行動しますと、出費が嵩むのは目に見えていますので
、表面つら、冷静を保ったまま時間をかけて探してみるつもりです。
ありがとうございました。