リンホフ テヒニカ70

Linhof Technica 70

1962-79年製造
6x7cm判、主にブローニーフィルムを使用する合金製テクニカルカメラ。距離計連動1眼式ビューファインダー、セレン単独露出計つき。
重量2230g(ボディのみ)

日本国内価格:351000円(70年,ボディのみ),398000円(73年,ボディのみ)(エキスパート70は253000円)
ムーブメント:フロント光軸ティルト上下それぞれ15度、シフト左右25mm、ライズ(ギア)32mm、フォール(15度ドロップベッド併用)34mm、スイングなし、後部スイング/ティルト15度(引き出しロッド長20mm)、
フォーカシング:ラックアンドピニオン(ブレーキあり)、レール二段伸ばし、ベローズ延長310mm
基本構造、レンズボード、回転カムなどアクセサリーはスーパーテヒニカ23Vと共通。

画像:ベッド収納状態の全体像、入射光アダプタ、アナトミカルグリップつき。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:17 No.1574
ファインダー
ファインダー:採光式ブライトフレーム等倍、実像式距離計連動。広角標準は4ft(1.2m)まで、望遠180mmは6.5ft(2m)までパララックス自動補正しながら距離計連動する。基線長は93.5mmと、中判RF機では最も長いものの一つであり、焦点距離240mmレンズを中距離まで連動できる精度がある。また無限遠と600ft(180m)の距離の違いを識別できる。
参考:*https://www.shutterbug.com/content/classic-camerasbrthe-linhof-technika-70

画像:ファインダーとフレーム切替 広角・標準枠は常時表示、望遠枠を出すか消すかをダイヤルで切り替える。ダイヤル下方に距離表示。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:20 No.1575
ファインダーフレーム
ファインダーフレームは交換レンズにあわせてタイプ1:65/100/180、タイプ2:53/80/180、タイプ3:53/100/180 があり、購入時に選択し、少なくとも現在においては変更できない。
広角・標準が常時表示され、後部ダイヤルで180枠を追加する。このファインダーはライツ製という話を聞く。実際見え味はM3に匹敵する。
さらにヘリコイドレンズ交換のプレス70はフレーム自動切替であり完全にライカMの機能を備えている。(訂正:2022年に改めてプレス70の実機を確認したら、テヒニカ70と同じく53/80と+180の手動ダイヤル切り替えでした。大昔の店舗で見た記憶だけでしたのでお詫びします。)

追記:ファインダー視野上端中央に上下の三角指標が見えます。これは水準器で、指標を合致させるとローリングとヨーイング両方で水平になります。外部からは水準器は見えません。ただし縦位置(テヒニカ70を普通に保持した時)専用で、カメラを横倒しにすると水準を取ることはできません。

画像:180mm枠を表示したタイプ1ファインダー 中央の距離計は枠が縦位置のとき左右に像が動く。ライカMと同じく実像式で上下像合致も可能。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:21 No.1576
内蔵露出計
向かって右の距離計窓周囲にゴッセンのセレン露出計が配置され、左のファインダー窓とデザイン上のバランスを取っている。同時期の他社カメラにも見られるように、入射光測定用のカバーが装着出来、カバーを外せば一般的な反射光測定になる。測定値は軍艦部上面のメーター窓周辺のダイヤルで追針しシャッター速度と絞りの組み合わせを読み取る。

画像:ボディ上面にある露出計表示部

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:22 No.1577
日本での価格
1970年5月「フォトアート特集大型カメラ70台」によると、ハッセルブラッドを輸入していたシュリロ貿易が代理店であった。

リンホフのプレスカメラは、スーパーテヒニカV4x5、5x7、テヒニカ5x7、リンホフ・テヒニカ70、エキスパート70、リンホフ・プレス70、エアロプレステヒニカ70、エアロテヒニカ4x5が紹介されていた。エキスパートとは、テヒニカ70の露出計・距離計ファインダーを省略したホースマンVHのような軽量化機種である。
日本国内価格:351000円(70年,ボディのみ)(エキスパート70は253000円)

1973年「フォトアート特集大型・中型カメラの選び方使い方」では、エキスパートが消えたかわりにスーパーテヒニカV23が導入された。プレスとエアロテヒニカは明確に6x7と記載があるが、テヒニカ70は6.5x9とされている。
日本国内価格:398000円(73年,ボディのみ)

1979年に70は終了し、以後はリンホフの中判テクニカルカメラはスーパーテヒニカV23単独になった。

ところが、ウェブ画像検索すると、エキスパート70とスーパーテヒニカVが同じ説明書に掲載されているものがある。
そこでは、Super Technika V(大書されこちらがメイン)連動距離計つき、Expert 70(小さめ)距離計なし、となっている。
日本への供給が止まっても、ある程度Vと併売された(売れ残り?)と見える。

Expert 70は英語圏向けの名称で、ドイツ語圏は「Studienkamera 70」研究/調査カメラという呼称のようだ。

画像:エキスパート70(フォトアート1970,5月より)

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:25 No.1578
アオリ機構について。他機種との比較
大型のアナトミカルグリップが装着でき、距離計連動手持ち撮影を重視しているが、カメラ固定しフォーカシングスクリーンを使ってパースペクティブコントロールや、超近接(100mmで3倍まで)、レボルビング縦横切替撮影ができる万能性を併せ持っている。

それに対して距離計連動撮影に特化したプレス70は、上記のようにボディクランクによるフィルム巻き上げ連動セルフコッキングという、35mmカメラ並の操作自動化がなされたかわりに、プレス専用スーパーローレックスとボディの間にギアカップリングがあり、レボルビングとバックアオリはできない。フォーカシングはヘリコイドなので最短撮影距離が遠く、テヒニカ70のような万能性はない。(フォーカシングスクリーンバックは縦位置装着可能でバルブ開放下で焦点合わせできる。)

アオリ操作は後のスーパーテヒニカ23Vと共通で、IVと較べ左右のスライド追加、及びティルト軸がベースからボード中心に変更され、後傾に加え前傾もできる。ただし23Vまでフロントスイングは付かなかった。またベッドダウンを併用しなければフォールができない(これはテクニカル全般がそうであろう)。いずれにせよフロントムーブメントは十分すぎるほど充実しており、特にもっとも頻用するライズはギアで微調整が効く。

余談ながらホースマンは985以後フロントスイングを装備したが、985はレボルビングできない。それに対して、元からレボルビング可能なリンホフはカメラを横倒ししティルトすればスイングと同じになるから敢えて装備しなかったと考えられる。ホースマンはVH以後レボルビングできるようになったが、スイングはそのまま継承された。
バックアオリは4隅のロックノブを緩めてロッドを引き出す方式で、ホースマンやマミヤプレス23に模倣された馴染みがある形式である。ただしマミヤプレスはロックが華奢で、シートホルダーはともかく重いロールホルダーでは実用性が低いが、リンホフはノブを締めるとビクともせず、最も重量級のスーパーローレックスでも構図がずれることはない。

リンホフ70はスーパーテヒニカ23Vに準じる、(唯一ライズ時は上面フラップがないためライズ量が制限される)最高レベルのアオリ機能を持っている。
ただしテクニカルカメラである限界で、ビューカメラの簡単明快なアオリ作業と較べると、操作に癖があり、熟練と洞察が必要である。それは我々アマチュアにとって使いこなす楽しみでもあるが、煩雑であることは否定できない。
しかしリンホフカラー45という、前後のアオリが全くマスターテヒニカ45と同じ操作系をもつモノレールビューカメラが存在しており、積極的にテヒニカの操作系を好む層もあったと考えられる。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:27 No.1579
交換レンズ1
交換レンズラインは、機種別画像掲示板 リンホフテヒニカ23(6x9)狸おやじ様の純正レンズ一覧表を参照ください。

私は自分で経験したレンズ寸評をします。単体レンズは他機種での経験も含みます。

標準
80mmはプラナーf2.8がラインアップされました。開放から6x7をカバー、f11から6x9を十分カバーします。おそらくRolleiflexに装備されたものと同じではないかと思いますが、6x7では準広角、絞れば6x9の広角として使用出来る、明るく信頼できる優秀レンズです。グラフレックスXLにはヘリゴン80/2.8がありますが、リンホフにも供給されたのでしょうか?
100mmクラスは、105/3.5テッサー、105/4.5アポランサー、100/2.8プラナー、100/2.8クセノターと、少数の90/2.8、90/3.2ヘリゴン、100/4クセノターがあります。V型ボード付きジンマーS100/5.6もありますが23V時代でしょう。
100mmは開放から6x9をカバーし、何れも優秀です。90は基本6x7用で絞れば69をカバーするとされていますが、開放でも69カバーするのではないか?と思っています。また100/4クセノターは実焦点距離が95mmで67用とされ、存在意義がよくわからないレンズです。
この中では最高画質はジンマー、明るい開放から実用的ピントをご希望ならプラナーとクセノターf2.8がお勧めでしょう。
アポランサーはトリプレット発展3群5枚なのでイメージサークルは狭いのですが、画質はジンマーに匹敵します。また開放が暗めで元々製版レンズだっただけに近接は得意です。私はボケはあまり気にしないのですが、構成上良いボケは期待できないかもしれません。
テッサーは他機種の経験で、写りは及第点ですがアポランサーほどシャープでなく、イメージサークルが狭いので、わざわざテクニカルカメラで使うには不満が出るかも。
ヘリゴン2.8はリンホフでは経験ありませんが、多分グラフレックスXLの95mmと実焦点距離は同じかと思います。XLでポジ撮影した時は非常に良い印象でしたが、ぺんこたん様がリンホフ23IVで試され周辺画質が不満足であったそうです。
ジンマーは前玉外しで176mmf11になる元祖ジンマーと、二焦点ではないジンマーSがありますが、元祖はリンホフでは経験ありません。6x9範囲では100mmとしては非常に高性能で、現代に通じる規範となる画質です。ジンマーSは周辺の非点収差を改善したとされ、ディスプレースメントの自由度が拡大したと考えられます。

画像:前列左からXenotar100/4、Xenotar100/2.8、Symmer-S100/5.6、後列左からSuper-Angulon 65/8、Tele-Arton180/5.5、Apo-Lanther105/5.6

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:29 No.1580
交換レンズ2
95-100mmf2.8クラスが別ボディながら4機種揃いましたので全比較しました。

私が高く評価するマミヤプレス用セコール100mmf2.8は、海外ブランドに伍して今回も良好な結果でした。

100mmf2.8のプラナーとクセノターは、どちらも無限遠では開放から全画面優秀、少し絞ると画質が締まります。近接1mではクセノターのほうが像面湾曲が強く、周辺は焦点面が手前側に倒れています。6枚玉に匹敵する5枚玉といえど、1枚落ちで大口径と近接収差の両立は難しかったのかも。プラナーは1mでの像面湾曲は多少ましで、さすが構成が1枚多く平坦を売りにしているだけのことはあります。

こちらに画像を出していませんが、クセノター100mmf4は、f2.8ほど近接で像面湾曲は見られません。無限遠画質は同絞りのf2.8と同レベル、近接もマクロと言えるほど突出して尖鋭でなく、さりとてイメージサークルが特に広いわけではない。このように存在意義を疑っていましたが、像面含めバランスがよい所にメリットがあるのかもしれません。

ヘリゴン95/2.8(グラフレックスXL)は開放から四隅まで非常に端正で、やはり私の個体は当たりだったと再確認しました。

画像:左上Sekor 100/2.8(Mamiya Press)、左下Heligon 95/2.8(Graflex XLS)、右上Planar 100/2.8(Century Grafic)、右下Xenotar 100/2.8(Linhof Techinica70)

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:30 No.1581
交換レンズ3
広角
45mmf4.5Biogonを海外サイトで見掛けますが現物を見たことはありません。恐ろしく少数なのでしょう。6x7用とされています。
47mmが使えるのを、前の一覧で初めて知りました。大変興味深いです。ネット通販で、テヒニカ23レンズボードにヘリコイドを内蔵した47/8を見たことがあり、あるいはそれを使うのでしょうか。いずれにせよSuperangulon(SA)47mmはf8,f5.6,MCf5.6共に大変素晴らしく良く写るレンズです。その中でMCは鮮やかで明快、f8は超小型軽量で、中心は開放から超繊細、周辺はf16より絞ると6x9周辺画質がかなり向上します。ところで47mmフランジ位置はボディ内部に沈み込むためアオリはほぼ不可能。ベッド写り込みも懸念され、縦位置可能なのか疑念があります。ファインダーも外付け(縦位置困難)となり、リンホフ70で使うメリットを感じられません。47mm以下は単能の広角専用機のほうが機能的ではないかと思っています。ただ、何しろ重いシステムですから他にもう一台はきついので、鞄に一本放り込んでおけば活躍するかもしれません。
53mmクラスは絶品であるBiogonf4.5と、SuperAngulonf4があります。友人がSAを持っていますが、かれはBiogonのほうが好みのよう。ただBiogonは大変大きく重く、SAは細身です。グラフレックスXL改造品のBiogonで、後玉スリーブの4突起の角度が悪く6x9端が蹴られたことがあり、スリーブを回転させ突起位置を調整し解決しました。ご注意を。リンホフ70でベッドダウンが必要かどうかは存じません。ネット画像ではテヒニカIV装着でドロップベッドしていないようですが、巨大で前玉が出ているのでベッドでけられないのでしょうか。
58mmGrandagonf5.6もラインにあるようですが、58mm用ファインダー視野枠はありません。グラフレックスXLの経験ではたいへん優れた広角です。
65mmはSuperangulonf8とf5.6です。47mmf8では6x9の周辺画質が若干甘く感じることがありますが、65mmは4x5をカバーできるイメージサークルの中央を使うため、開放から6x7-6x9全画面にわたって高画質です。余談ですが、リンホフ4x5ボードに65/8とヘリコイドが組み込まれたものも存在します。後にシュナイダーが供給したヘリコイドと違ってボードから突出しない薄型で、広角用フォーカシングデバイスを必要としない優れものでしたが、一般的ではなさそうで残念です。またIII-IV廉価版セット(Tessar100/3.5、Angulon65/6.8、Tele-Xenar180/5.5)に含まれる広角アンギュロン65mmf6.8もあり得ますが、III-IV型凹ボードセットのみでV型ボード組は未見です。

65/8は開放から画面隅々まですばらしい解像とコントラストで、暗いけれど十分実用的です。

画像:スーパーアンギュロン65mmf8 ベッドダウン、前板アップティルトしています。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:33 No.1582
交換レンズ4
望遠は,180mmが主流です。
私の70付属はテレアートンf5.5でした。ボードに隠れる後玉は大きいのですが、シャッターより前は標準並みに小型。Tele-Artonはf4.5も存在しゾナーなみの巨大な前玉ですが未経験です。
他にコンパクトな望遠は、ロテラーf5.5、テロマーf5.5いずれも端正な画質で信頼できます。
またIII-IV時代から最高級セットにはゾナーf4.8が組み合わされていました。ビオゴン53と違ってゾナーはグラフレックスXLにも供給されたため数が多く、価格的にこなれています。

個人的にはゾナーとテロマーが最もシャープ、ロテラーは柔らかく諧調にすぐれ、テレアートンは中庸で端正です。
III-IVの廉価セットにはテレクセナーf5.5が組まれていました。Tele-Xenar180は3本試して良くないものもありましたが、最近入手した1本は良好で、本来はよく写るはずです。イメージサークルが上記4機種に較べ狭い(35° vs 41°)分安価で、サイズが小型なのはメリットです。

1980年代には中判テクニカル用テレタイプが絶滅したため、23V用望遠にはジンマーS180/5.6が供給されていました。リンホフは前述のようにレールが二段伸ばしで伸長に余裕があるため、対称型長焦点でも実用的な距離まで焦点が合うのが利点です。

240mmまで距離計連動可能ですが、1つのディスクカムには3焦点距離しか対応できないので、240には別ディスクを用意するか、広角,標準,中望遠のどれかのかわりに240対応するしかありません。私は未経験です。
距離計連動しないでよい場合は、レール伸長が310mmありますから、対称型300mm、テレタイプ400mm程度まで無限遠が出るでしょう。後玉径62mm以下、シャッター最大径80mm以下なら装着可能です。
リンホフはレールが二段のため1段のホースマンやグラフィックより長焦点に強く、応用範囲が広くなります。

画像:テレアートン180/5.5

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:36 No.1583
ピントグラスバック
70シリーズの特徴は、ファインダーが縦位置専用であることです。フィルムホルダーを縦位置装着しないと大変な目に。レンジファインダー撮影での横位置は、レボルビングせずにカメラを横倒しです。

テヒニカ70はレボルビング横位置も可能ですが、ファインダーは追随しませんので、視野を確認するにはじっくり焦点板を使のが基本、もしくは外付ファインダー、あるいは山勘撮影を強行するしかありません。等倍ファインダーなので山勘もそう捨てた物ではありませんが、ブライトフレームがよくできていますから、つい横にしたのを忘れてふらふらフレームで作画しかねず危険きわまりない。(もしかして、広角フレームの左右は標準レンズの長辺相当と見当付けて使える?)

もうひとつ、ファインダーフレームのプロポーションは6x7(56x72、国産と較べ少し横長)です。フレーム外が大きく写り込む大雑把なグラフレックスXLと違い、リンホフ70ではライカM3なみに厳密なファインダーフレームなので、56x84mmの6x9バックを付けたときは脳内で範囲を換算しないと意図せず長辺が余計に写ることになります。他社6x7ホルダー、例えば実画面56x68mmのホースマン10EXやグラフレックスホルダーRH10を装着するときは、逆に長辺がフレームより僅かに短く写ることになるでしょう。

さて、私の70に付属してきたピントグラスバックは、貼革の色合いからリンホフ23IV用とのフルーツポンチじゃないかなと思うのですが、如何にも縦位置専用の被写界深度表を見ると果たしてそうなのか確証が持てません。
ジャンク70(?)付属のピントグラスバックが本来のセットなのかもしれませんが、スクリーンは交換できますから今となっては不明。

(追記:2022年にプレス70ボディを確認したら、上記テヒニカ70に付属していたものと同じ貼革色調のピントグラスバックが付いていました。プレス本体はテヒニカ70ボディと同じ色ですから、これで正規のセットである可能性が高い。プレスもポンチを否定できませんが。ではジャンク70ボディに付属していたピントグラスバックは一体何? 余談ですがプレス70のピントグラスはグリップと干渉してレボルビングできないようになっています。強引な気がしますが、プレス70は縦位置専用カメラなので合理的です。取り外して横装着することは可能ながら、普通しないと思います。)

画像:ピントグラス2種、左:Technica70付属、スクリーンに56x72表示,右:ファインダー外れジャンク付属,56x72と2-1/4x3-3-1/4の二重表示

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:38 No.1584
グラフロックアダプター
さて、リンホフ70は蛇腹後端の開口部が79x79mmしかない(二個体で確認)ため、6x9フルフレームが写らない6x7専用機と以前記載しましたが、誤りを訂正します。
ホースマン8EXホルダーで実写すると、縦横位置ともに、少なくとも100mm標準レンズでは56x84mmをカバーしています。蛇腹を伸ばすと、けられないようです。お詫びして訂正致します。

画像:ミズタニアダプター

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:39 No.1585
ファインダーなしボディ
これはジャンク箱で見付けたファインダーブロックが外されたボディ。色合いが私の個体と違うので果たして70かどうか確証はありませんが、距離計連動アームが残っていて、Vボードなのは70としか思えません。見てくれは不良ながら、機能的には(ナンチャッテ)エキスパート70です。ファインダーがないと非常に小型で軽量になり、出撃の敷居が低くなります。リンホフ70と違って横位置を主体にしています。すると65mmでもベッドダウンが必要でなくなり、レンズ交換が楽です。言うまでもなく焦点板専用。

画像:「ソードオフ70」フジノンA180/9つき、フロントライズしています。蛇腹表面ひび割れてますが漏光はない模様。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:42 No.1586
ファインダーなしボディ2
撮影は、純正焦点板とスーパーローレックスのペアでよいのですが、ミズタニのリンホフ23ーグラフロックアダプターとホースマンロールホルダー(後期,プラスチック製)を組み合わせれば圧倒的に軽量です。

ミズタニのアダプターは精度に問題がある個体があり、私の2個のうち1個はリンホフとフランジバックがずれていて、リンホフのスプリングバックと互換性がありません。しかし、ホースマンのピントグラス、またはアングルファインダーを使えば、グラフロックのフランジが一致するため全く問題ありません。

難を言えば、リンホフのバックはワンタッチで脱着できるのに、グラフロックは2カ所のロックなので煩雑になる所。ところが私のような粗忽者はリンホフバックの焦点板を縦位置で構図決めたのに、頻繁にスーパーローレックスで横位置撮影するものですから、ミズタニのほうが失敗防止できてまさに「フール・プルーフ」だったりするのです。

画像:「ソードオフ70」ミズタニアダプター+ホースマンアングルファインダー、バックのティルトをかけています。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:44 No.1587
スーパーアンギュロン65mm使用法
広角65mm使用法 *狸親父様のリンホフ23のスレッドもご参照ください。

1,ベッドを90度に起こし、ベッドの向かって左側にある、ディスクカム切替レバー(→)を押し込んでカムを「65」指標に合わせる。レバーがロックされている場合は銀のロック解除ボタンを押しながら操作する。
2,1段目(外側)レールを伸ばすと、ベッド基部のディスクカム(→)に黒点と65数字が見える。
3,ベッドレールをもっとも引っ込んだ位置に戻し、レール両側にある前板ストッパー(→,65mmは黒)を立ち上げ、前板をストッパー位置まで引き出す。65mmレンズボードを装着する(これは最後でも良い)。
4,ベッド向かって右側の、2段目(内側)レールストッパータブ2個のうち、先端側のタブ(→)を押さえてストッパー解除しながら、
5,内側レールを奥にずらせる。ベッド90度ではタブが噛み合う位置まではいかないので、操作6にうつる。
6,ベッドを畳むときと同様に両側のタスキを押さえ、ベッドを下に15度ダウンした後、内側レールを奥側のストッパータブ(→)がカチッと噛み合うところまで奥に押し込む。
7,前板向かって左のティルト固定用ダイヤルノブ(→)を緩め、中心を押し込むと前板ティルトロックが外れ前板が可動になる。
8,前板をいっぱいまでアップティルトする(→)と、ベッドダウン状態で前板がフィルム面と平行になる。

画像:SA65使用法

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 13:46 No.1588
65mm画像
Super-Angulon 65/8,f16,1sec, Fuji160NS, 三脚,距離計による撮影。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 15:29 No.1589
105mm画像
Apo-Lanther105/4.5,f16,1/15,三脚,ピントグラスによる撮影。

れんずまにあ 2019/09/15(Sun) 15:31 No.1590
システム重量
狸おやじ様に倣って、システム重量を測定しました。

テヒニカ70ボディ(ピントグラス,レンズなし)         1900g
        (ピントグラスバックつき)          2270g
        (Apo-Lanthar105、ピントグラスバックつき) 2550g
        (AL105+ローレックスつき)         2950g
        (AL105+ローレックス+グリップ)      3250g

テヒニカ70ボディ(ファインダーなしジャンク)         1340g
        (ジャンク+リンホフピントグラス)      1700g
        (ジャンク+ミズタニ+ホースマンピントグラス)1620g
        (Apo-Lanthar105+ホースマン8EX+ミズタニ)2150g

ボード付きレンズ
Xenotar100/2.8                        390g
Xenotar100/4                         280g
Apo-Lanthar105/4.5                      220g
Symmar-S100/5.6                       200g
Super-Angulon65/8                      330g
Tele-Arton180/5.5                       310g

パーツ
スーパーローレックス56x72                   820g
ホースマン8EXP                        420g
        (+ミズタニG-Lアダプタ)           600g
アナトミカルグリップ+レリーズ                 290g
ピントグラスバック                       370g
ホースマンピントグラス(フードなし)               95g
           (アングルファインダーつき)       310g
ミズタニG-Lアダプタ                      180g

テヒニカ70(ピントグラス、グリップ)、105、65、180、ローレックス 4710g
ファインダーなし70、105、65、180(フジノン)、ミズタニ、ホースマンピントグラス、8EX 2795g

画像:「ソードオフ70」+ミズタニGraflock-Linhofアダプター+ホースマン8EXP-120ホルダ

れんずまにあ 2019/09/19(Thu) 20:23 No.1595
Re: リンホフ テヒニカ70
素晴しいスレッドと詳細な情報をどうもありがとうございます。
テヒニカ70は憧れのカメラですが,これまで手に持って操作したことが無いのでとても参考になります。

れんずまにあ様のカメラセットは,やはりレンズが最高ですね。
Heligon95mmやApo-Lanthar105mmは,私にとって憧れのレンズです。特に,Apo-Lantharは黄ばみも無くきれいな状態に見えます。撮影結果も素晴しく魅力的です。ボケも綺麗に見えます。私の予想ですが,Tronnierが設計したApo-LantharはHeliarのアポクロマート改良型で,同氏のTelomarと同様に絞りを開けるととても綺麗な(トロけるような)後ボケをするのではないか思われます。私もいつか手に入れて撮影してみたい幻のレンズですが,最近はE-Bayでも20万円を越える高値になってしまい全く手がだせません。

狸爺はとても羨ましく思っております。
狸おやじ 2019/09/19(Thu) 21:49 No.1596
Re: リンホフ テヒニカ70
ご評価賜り恐縮です。

この3本セットは以前申し上げた通りレンズ名記載がないままセット999ドルで出ていた代物で、今でもKEHのout of stockで画像を見ることができます。円高も尻を押してくれたものの全くの博打でした。
内容が謎なので、みんな怖がって手を出さなかったのでしょう。幸運でしたが、いつもそうとは限りません。

Apo-Lantharは元々製版レンズ設計の流用だそうで、ボケがどうか検討していません。大変尖鋭なのは確かに仰る通り、開放f4.5でも四隅まで整った画質で手持ちの範囲を広げてくれます。
トリウム含有高屈折ガラスのため黄変している個体も多く、センチュリーに入れている新コンパー100/4.5はかなり黄色いですが、このリンホフコンパー105は比較的クリアなようです。

Ebayでそんなに高騰しているとは驚きです。これもf4.5だからもしかして、と飛び込んだのが幸運でした。
一方、100mmは30年前店舗で16万円も出しました。初心だったし、独身時代だから飛び込めたのです。
れんずまにあ 2019/09/20(Fri) 20:41 No.1597
Re: リンホフ テヒニカ70
テヒニカ70とApo-Lantharの3本セットで$999は破格値ですね。
今ならレンズだけで2倍の値段になりそうです。

不思議なことに,最近は大判用のレンズより中判用のレンズの方が値段が高い。Apo-Lantharも中判用の105mmの方が大判用の150mmより値段が高い。私の想像ですが,デジタルへの移行でプロやハイアマチュアの方々が使っていた大判カメラが中古市場に供給され,大判のテヒニカ45やそのレンズ周辺の値崩れが起きている。中判も一眼レフフォーカルプレーン系やレンジファインダー系は値段がかなり下がった。でも,なぜか中判テクニカルカメラやボードレンズは値段があまり下がらない。

もともと個数が少ない為か,物好きな変人がしぶとく使っている為か,はたまた何か別の理由か...?

中判テクニカル使い(変人)には,なんとも悩ましい状況です。
狸おやじ 2019/09/21(Sat) 10:51 No.1598
テヒニコン
狸おやじ様のリンホフ23スレッドに続けようかと思いましたが、一応カタログでは70時代のラインなので。

リンホフテヒニカのレンズには自社ブランドのTechnikon(70他用交換レンズ)とTechnikar(Linhof 220固定)がありました。
いずれもローデンシュトックのOEMと言われています。
さて自社ブランドといってもスペックは高く,Linhof70とStudienkamera70(距離計なし70: 英語圏ではExpert 70)用のテヒニコンには、
Technikon 100mmf2.8、Weitwinkel-Technikon 58mmf5.6, Tele-Technikon 180mmf4.5と、高級スペックになっています。
それぞれHeligon, Grandagon, Rotelarに対応しています。

グラフレックスXLや、リンホフ23系に供給されたヘリゴンは95mmf2.8ですが、テヒニコン 100mmf2.8(訂正しました)の現物を手にするまで実焦点距離95mmをサバ読んでいるのかと想像していましたが、どうも本当に100mmあるような雰囲気です。
画角はXenotar100mmf2.8と同様で、距離計に対しても105mm用カムで1mで1cmも違わない連動ができています。

実焦点距離が95mmのXenotar100mmf4は、Xenotar100mmf2.8より画角が広く、105カムによる距離計は2-3mでも誤差が大きいので、このTechnikonは100mm確かにあると思います。

OEM元のヘリゴンは同じ焦点距離のプラナーやクセノターとくらべて一回り小型になり、この100mmも大手2種と比べて随分小型ですが、シャッター径は大手同様コンパー#1が使われています。

上の投稿で、リンホフヘリゴン95mmf2.8ユーザーが、周辺画質が思わしくない旨話されていましたが、幸いこの個体は、
6x7cmの範囲は絞り開放からまず良好な画質です。(撮影距離1m新聞見開き株式欄の小さい文字が開放中間画角まで読めるが周辺でギリギリ読めない程度、Xenotar100mmと同レベル、f5.6で全画面読めるようになる)。

ただし、この辺りのレンズは経年変化による個体差が無視できず、例えばXenotarは結局3本試して1本残したほどで、なかなか評価は難しいところです。

ところで、綴りを見ているとどうしても下5文字が気になってしかたありません。Zeiss Ikonや、NIKONは文句言わなかった、のかな?

れんずまにあ 2022/01/01(Sat) 16:38 No.1927
Re: テヒニコン
おお,テヒニコン100mmですね。
このレンズは私も以前から興味を持っておりました。

昔外国のサイトで,シュナイダーのOEMのXenotarだとか,ローデンシュトックで製造したけど何かの理由で販売できなくなったレンズをテヒニカ用に提供したのだという噂を読んだことがあります。でも,ローデンシュトックのOEMで,ヘリゴンだったようですね。テヒニカ用にヘリゴン100mmが供給されていたとは知りませんでした。ヘリゴンの90や95mmはとても優秀で愛用者の多いレンズなので,テヒニコン100mmも非常に優秀そうです。コーティングも綺麗で発色も良さそう(この時期に既にMC?)。ツァイスやシュナイダーの100mm/2.8より軽量コンパクトなら,色々な場面で活躍しそうで楽しみです。
狸おやじ 2022/01/02(Sun) 09:14 No.1928
Re: テヒニコン
狸おやじ様、コメントありがとうございます。

>シュナイダーのOEMのXenotarだとか,ローデンシュトックで製造したけど何かの理由で販売できなくなったレンズをテヒニカ用に提供したのだという噂

確かに。出所不明のレンズでありましたが、海外サイトや形状などを見るとローデンシュトックのように見えます。
心情的にはジンマーなどにLinhof名を打刻し検査済みを保証するくらいのメーカーが、余りレンズを使うかななどと懐疑的です。
まあローデン側の事情というのもありえますね。例えばグラフレックスが急にXLやめちゃったとか。
ただそれならわざわざ100mmを作るかなとも。もちろん製作誤差で95よりも100に近いのを集めてきたという、穿った見方もできますが。

Xenotar100mmを思わせる形状のTechnikonは見たことがなく、本当にSchneiderのTechnikonがあれば見てみたいところです。

余談ながら、NovoflexがOEM受けた時は、Schneider Xenarの場合Noflexer-S,RodenのYsarexの場合は-Rとわかるようになっています。Linhofにはそんな刻印はないなあ...

>テヒニカ用にヘリゴン100mmが供給されていたとは知りませんでした。

失礼しました。勘違いでHeligon 100は存在しません。

>ヘリゴンの90や95mmはとても優秀で愛用者の多いレンズなので,テヒニコン100mmも非常に優秀そうです。

たまにテヒニカIII用ヘリゴン90や95を見ますね。リンホフプレス23にも採用されているくらいで高く評価されているのは間違いないでしょう。
90mmf3.2もあるようで。
私は大判ヘリゴンはグラフレックスXLでしか経験がなく、大変高性能なのでリンホフでも使えたらなと思っていました。

>コーティングも綺麗で発色も良さそう(この時期に既にMC?)。ツァイスやシュナイダーの100mm/2.8より軽量コンパクトなら,色々な場面で活躍しそうで楽しみです。

どうなんでしょうね。深い色味ではありますが。
確かにレンズ部分はコンパクトですが、(Xenotar100: φ58mm vs Technikon 100: 49mm)どちらもベッドを閉じられますし、シャッターサイズが同じなのでそれほど軽量化されません。
80mmプラナーとヘリゴンではシャッターが#1と0なので大違いなのですが...

悩みは、無限遠位置が、標準セットの105/4.5に合っているストッパー位置と1mmくらいのズレがあり、Xenotarとも違うことです。
現在のストッパーセッティングを変えるつもりはありませんので、RFで使うとすれば一回調整した後はベッドを閉じられません。
そのレンズ専用にしてしまうしかないのです。なので明るいレンズなのに、三脚ピントグラス使いをしています...

れんずまにあ 2022/01/02(Sun) 12:36 No.1929
Re: テヒニコン
れんずまにあ様

>>シュナイダーのOEMのXenotarだとか,ローデンシュトックで製造したけど何かの理由で販売できなくなったレンズをテヒニカ用に提供したのだという噂
>確かに。出所不明のレンズでありましたが、海外サイトや形状などを見るとローデンシュトックのように見えます。心情的にはジンマーなどにLinhof名を打刻し検査済みを保証するくらいのメーカーが、余りレンズを使うかななどと懐疑的です。

済みません。ネットで調べた所,私が以前読んだ情報は,”Large Format Photography Forum"でした:
https://www.largeformatphotography.info/forum/showthread.php?112874-Linhof-Technikon-100-2-8

いろいろ書いてありますが,彼らの結論もローデンシュトックのOEMレンズです(リンホフの輸出責任者の説明)。
また,ヘリゴン100mm/f2.8(イメージサークル115mm, フィルター径58mm,Compur 1)が1976年のリンホフのカタログにあるが,これは多分ミスプリ(クセノター100mm/f2.8の間違い)で,同年の別のカタログにはない。テヒニコン100mm/f2.8(イメージサークル135mm, フィルター径49mm,Compur 1)の情報があり,これがれんずまにあ様のレンズと思われます。ローデンシュトックのカタログには,ヘリゴン95mm/f2.8(フィルター径49mm),6枚構成(ダブル)ガウス型,包括角60°の準広角レンズの記載があり,これを元に(再設計して?)テヒニカ用にOEMで供給されたのが,テヒニコン100mmの様です。ヘリゴン95mmをベースにしているので,クセノターよりイメージサークルが広く,前口径の小さい優れたレンズの様です。

>私は大判ヘリゴンはグラフレックスXLでしか経験がなく、大変高性能なのでリンホフでも使えたらなと思っていました。

ヘリゴンの最終型がテヒニコン100mmの様ですね。私も欲しいなあ。

>悩みは、無限遠位置が、標準セットの105/4.5に合っているストッパー位置と1mmくらいのズレがあり、Xenotarとも違うことです。... なので明るいレンズなのに、三脚ピントグラス使いをしています...

この辺が,テヒニカを距離計連動で使う時の限界もしれません。私もテヒニカ23を距離計で手持撮影することが多かったのですが,最近はレトロレンズや望遠レンズを使う機会が多く,三脚+ピントグラス撮影がほとんどになりました。ピントグラス撮影は機材が重く時間もかかりますが,その分「画を作る」作業を楽しめる。手軽なスナップ写真はスマホ(iPhone)に任せ,ここぞという時だけテヒニカを取り出し,ピントグラスで(アオリを効かせて)じっくり撮るようになりました。フィルムの値段が高騰し,無闇にシャッターを切れないという経済的理由もありますが...
狸おやじ 2022/01/03(Mon) 11:55 No.1930
Re: テヒニコン100
狸おやじ様わざわざご調査いただきありがとうございます

<”Large Format Photography Forum"でした:

ここ時々覗いていますが面白いですね.海外の方々も私たちとおなじような疑問を持っていることがわかります。

< ローデンシュトックのOEMレンズです(リンホフの輸出責任者の説明)。

内部情報とはすばらしい.

昭和46年フォトアート中型・大型カメラではヘリゴン95とクセノター100の画角は60度と同じですが(イメージサークルはXが117mm、Hは記載なし、絞り条件記載なし多分16くらい)、
4x5ピントグラスではX100は直径4インチ強(110mmくらい)程度に対して、H95mmは4x4インチをカバーしそうな広さで、実際の包括角度は非常に広いことがわかります。
4x4対角線はおよそ140mmなので、ご紹介のデータに裏付けられました。
しかも、単に光の輪が大きいだけではなく、その周辺部までちゃんと解像しているところが素晴らしい。(ピントグラスをルーペで見ただけですが)これぞ真のイメージサークルだと思います。

ローデンが準広角と位置付けるのも納得です。
これも余談ですが、ローデンシュトックはライカM39用にヘリゴン35mmf2.8を出しています。画角に自信があったのですね。

このテヒニコン100はまだ4x5につけて覗いていませんが、楽しみになりました。

>私もテヒニカ23を距離計で手持撮影することが多かったのですが,最近はレトロレンズや望遠レンズを使う機会が多く,三脚+ピントグラス撮影がほとんどになりました。

23はレボルビングしてもファインダー対応するのでしょう?アドバンテージですね。
70はファインダーが縦位置専門なので、三脚固定する際にファインダーを使いながら横位置にするにはカメラを倒す必要が。
せっかく70もレボルビングできるのだから...すると三脚横位置はファインダーを使わないでピントグラスになる。
最終的には狸おやじ様と同じ使い方になるのです。

ファインダーが無駄かというと、そりゃ悲しすぎますので(w、いざ鎌倉、咄嗟の手持ち撮影に備えています。その際は純正標準で対応します。
れんずまにあ 2022/01/03(Mon) 15:11 No.1931
Re: テヒニコン
>このテヒニコン100はまだ4x5につけて覗いていませんが、楽しみになりました。

これはとても楽しみですね。
テヒニコン100mm以降,F2.8級の中判(6x9)用レンズが途絶えています。(シュナイダーはジンマーF5.6,ローデンシュトックはシロナーF5.6に軸足を移し,ツァイスがプラナーF2.8の製造を止めたので。)私は無理にF値を小さくした大口径レンズはあまり好きでないのですが,画角や画質に余裕のある設計の明るいレンズには興味を持っています。テヒニコン100mm/F2.8は,古き良き「大口径時代」最後の高性能中判レンズと思います。

>23はレボルビングしてもファインダー対応するのでしょう?

一応対応しますが,ファインダー前面のマスクの向きを90°変えるだけです。
向きを変えて「縦位置撮影」したつもりが,フィルムが横位置だった事に後で気付いて愕然としたことがあります。それ以降,フロントマスクの向きとフィルムバックの向きを撮影前に確認する様になりました。テヒニカ23III-IVは,レンズやフォーマットに合わせてマスクを取り替える必要もあって面倒です。マスクを失くす人も多いようで,中古市場に様々なサイズのマスクが(高値で)出回ってます。

将来的にデジタルバックに移行すれば,これらの面倒から解放されるかな(?)と少しだけ期待してますが...
狸おやじ 2022/01/05(Wed) 20:40 No.1932
Re: テヒニコン
狸おやじ様、コメントをありがとうございます。

>テヒニコン100mm以降,F2.8級の中判(6x9)用レンズが途絶えています。

言われてみればおっしゃる通りですね。リンホフの大口径としては末裔です。
日本でもマミヤプレスの100mmが途絶えてからは6x7にマキナ、ペンタックス、RZがあるのみ。

確かにテクニカルカメラとしての使い勝手はイメージサークルが広く、解像力が高いが暗いオルソメターが主流になるのはやむを得なかったけども、
ISO400で手持ち夜景、または固定しても蛍の軌跡を捉えられる最低ラインがf2.8なので、重視しています。

>>23はレボルビングしてもファインダー対応するのでしょう?
>一応対応しますが,ファインダー前面のマスクの向きを90°変えるだけです。
>向きを変えて「縦位置撮影」したつもりが,フィルムが横位置だった事に後で気付いて愕然としたことがあります。

これは、全く同じ経験をしました。
バック交換とレボルビングが同じ場所で行われるリンホフならではのあるあるです。
せっかく縦位置でピントグラス構図決めして、ホルダーは横向きに。
現像が上がってから目を剥きました。

>テヒニカ23III-IVは,レンズやフォーマットに合わせてマスクを取り替える必要もあって面倒です。
>マスクを失くす人も多いようで,中古市場に様々なサイズのマスクが(高値で)出回ってます。

昔はマスクはジャンクボックスの住人だったのですが、需要が増えているのですね....
でも根強いユーザーがいる証拠でもあり、頼もしいです。

しかしいろんな焦点距離を集めるのもよいですが、ロータリーカムが入手できないのが寂しいです。4x5のカムはまだ出てきますが...

>将来的にデジタルバックに移行すれば,これらの面倒から解放されるかな(?)と少しだけ期待してますが...

リーズナブルで実用的な6x9カバーのバックが出てきたら嬉しいですね。
でも斜め入射の広角は難しいかもしれません。
れんずまにあ 2022/01/05(Wed) 22:04 No.1933
Re: テヒニコン
れんずまにあ様

>日本でもマミヤプレスの100mmが途絶えてからは6x7にマキナ、ペンタックス、RZがあるのみ。

そうか,マミヤセコール100mm/2.8がありましたね。ご指摘ありがとうございます。

>リーズナブルで実用的な6x9カバーのバックが出てきたら嬉しいですね。

私もそう思います。
値段はまだ高いですが,昨年ハッセルブラッドのCFVII-50C(44x33mm)が出てから少し期待して見ています。Phase OneのP45(49x37mm)も,中古で20万円程で出てきていて,あと一息かな(?)と思います。

>でも斜め入射の広角は難しいかもしれません。

これは,もしかすると案外大丈夫かも知れません。
フォーマットの小さいAPS-Cやライカ判(35mm)のセンサーで解像度を上げようとすると,一つの画素サイズを小さくする必要があり,周辺光が斜めに入射する場合の受光感度に限界が出易いと思います。中判センサーの場合,元々のフォーマットが大きい為,画素サイズをそれ程小さくする必要がない。例えばハッセルのCFVII-50Cは,画素サイズが5.3x5.3μmと比較的大きい為,受光感度が高くダイナミックレンジも広いようです。

中判センサーが6x9cmになるのも時間がかかりそうで,当面は44x33か49x37,あるいは54x40mm辺りからスタートすると思います。その場合,テレセントリック性の良い中心付近を画素サイズの大きいセンサーで受光することになり,広角47mm位でも周辺の斜め入射はそれ程大きな問題にならないような(?)気がします。(本当は周辺までバッチリ撮りたい所ですが,それにはまだ時間がかかりそうなので...)
狸おやじ 2022/01/07(Fri) 21:24 No.1934
リンホフ プレス70
Linhof Press 70

憧れの機種を、ご縁でハードユーザーから譲渡頂きました。フルセットがMakina670に満たない破格で感謝の言葉もありません。

1963年販売(期間不明)代理店:シュリロ貿易
6x7cm判、ブローニーフィルム(120,220),70mmフィルムを使用する合金製プレスカメラ。距離計連動1眼式ビューファインダー、セレン単独露出計つき。
重量1,650g(ボディのみ;グリップ固定),3,290g(80mm,スーパーローレックスつき)
日本国内価格:377,000円(1970年5月「フォトアート特集大型カメラ70台」,ボディ+グリップのみ),455,000円(1973年「フォトアート特集大型・中型カメラの選び方使い方」,ボディ+グリップのみ)
ほとんどの個体は画像に示すようなタン色だが最終付近は黒もあるようだ。

フォーカシング:レンズに付属するヘリコイド、カムで距離計に連動するためカム切り替えは不要。
ゴッセン製セレン単独露出計が距離計窓周囲に設置され、軍艦部で指針を読み取る。
巻き上げはボディ側面右手側のクランクを180度1作動(往路180度でシャッターセット、復路180度でフィルムアドバンス)セルフコッキングが行われ速射性が高い。
テヒニカでは着脱可能だった左手側のアナトミカルグリップはボディに固定されている。(それに支えてピントグラスをレボルビングできない。意図的か)
シャッターはレンズ鏡胴に内蔵されているので外部から単独操作できないが、ピントグラス撮影にはバルブ開放が必要。その際グリップレリーズロックして開放する。
レリーズはボディ前面右手側のボタンでも行うことができる。

レンズはRFなし、スポーツファインダー固定のエアロテヒニカとも共通。
プレス70の特別モデル「スペシャル70」にはエアロテヒニカと同じく右手側にもグリップがあり、それを回転して巻き上げとチャージを行う(70年:価格424,000円)が、故障が多いと言われる。

画像:80mmf2.8、アナトミカルグリップ固定。

 ストラップラグの位置は、テヒニカVやテヒニカ70のメインボディ上部から、プレス70はファインダーカバー上部に変更されているのがわかります。ラグは、Op-TechのAタイプ(ハッセルブラッド 用)が流用装着できます。

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:05 No.2030
Re: リンホフ プレス70
ファインダー:採光式ブライトフレーム等倍、実像式距離計連動。
広角標準は4ft(1.2m)まで、望遠180mmは6.5ft(2m)までパララックス自動補正しながら距離計連動する。
基線長は93.5mmと、中判RF機では最も長いものの一つであり、無限遠と600ft(180m)の距離の違いを識別できる。
ファインダーフレームは縦位置が標準。テヒニカ70におけるタイプ2:53/80/180のみと思われる。
 (フォトアートの一覧では標準プラナー100mmf3.5と記載されているが、検索しても全く出てこないので誤記か?)
広角・標準枠が常時表示され、後部ダイヤルで180枠を追加する。

標準
80mmはプラナーf2.8とクセノターf2.8があり、6x7なので80mmでも開放から問題なく全画面カバー。
ヘリコイド鏡胴なので大変高精度。テヒニカ70のプラナー80/2.8は#1シャッターのため最高速1/400だが、プレス70用は1/500になっている。
広角
53mmf4.5 ビオゴンまたは 53mmf4 スーパーアンギュロンがラインアップされている。シャッターB, 1〜1/500
望遠
180mmf4.8 ゾナー または180mmf4.5 テレアートンが用意された。望遠は最短2m。
連動距離計の精度が非常に高いので、180mm開放でも十分に距離計での焦点合わせが信頼できる。
ツァイスがほとんどで、シュナイダーのラインは比較的珍しい。
シャッターB, 1〜1/500

画像:ビオゴン53mmf4.5

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:06 No.2031
リンホフ プレス70
リンホフ70シリーズに共通して、ファインダーは縦位置専用。テヒニカ70はピントグラスを使えば横位置装着可能だが、プレス70のギアつき純正スーパーローレックスはギアのため横位置に装着できない。
ギア溝を避けるため4箇所の固定カムの位相は従来型の90度毎から少し狭角に変えてあるのと同時に、ロックレバーも右下隅から左下隅に変更されている。使い慣れた場所にないので空振りしてしまった。
手動巻き上げでよければプレス70にもテヒニカ70やスーパーテヒニカV用の従来型スーパーローレックスを装着可能で、フォーカシングスクリーンバックを併用すれば横位置装着も可能に見えるが、ボディの暗箱部分には縦位置ぎりぎりに遮光板が付けてあるため、実質横位置は不可能。(図)

プレス70に付属のピントグラスバックは、テヒニカ70付属バックと同じもの、2x3と56x72表示。

画像:プレス70付属フォーカシングスクリーンバック(100mmの表示もあるが、存在するのか?)

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:09 No.2032
リンホフ プレス70
スーパーローレックス

プレス70専用スーパーローレックスは、一般のスーパーローレックスとは多くの点で異なる特殊なホルダーになっている。

一般用ローレックスとの相違点。プレス70専用は、
1:外部の巻き上げレバーがない。巻き上げはボディクランクでギアを介して行う。
2:そのため、フィルムチャージ時のため内部にレバーがある.
3:ローレックス側から巻き上げギアが飛び出している。(図)テヒニカには使えない。また横位置装着はボディにギア溝がないためできない。
4:一般用にある巻止解除ボタンは不必要なので穴が塞がれた。
5:スタートマークを出す穴は、一般用が中央、プレス70用はその横を使う。ローレックスには赤矢印でスタートマーク位置が示されている。
6:一般用ローレックスをプレスに装着する場合は、テヒニカ同様マニュアル操作となる。横位置装着も可能だが、暗箱内部形状から横位置で6x7撮影はできないため縦位置のみ。

画像:左 一般用(従来型)、右 プレス専用

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:13 No.2033
スーパーローレックス
右側のプレス専用左上面にギアが突出しているのが見える。
このためテヒニカに装着はできないし、プレスでも横位置に装着できない。

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:16 No.2034
スーパーローレックス
左下側 従来型、スタートマーク位置は中央(赤矢印)。
右上側 プレス専用、スタートマーク位置は従来型より左側にずれている(赤矢印)。外面に巻き上げレバーがないかわり、頭出し用に内部にレバーがある。

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:19 No.2035
Re: リンホフ プレス70
ローレックス装着面の違い
左側プレス70。
右側テヒニカ70改造機、

プレスボディは、スーパーローレックスのギアを避けるため4箇所の固定カムの位相は従来型の90度毎から少し狭角に変えてあるのと同時に、ロックレバーも右下隅から左下隅に変更されている。

テヒニカの暗箱部分は正方形の蛇腹が見えており、縦横変換に対応しているが、プレスの暗箱部分は、6x7縦位置にあわせた形状であることがわかる。

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:22 No.2036
スーパーローレックス
中枠の圧板とスタートマーク確認窓
左 従来型、右 プレス専用。プレス専用は、120フィルムの場合、少し手前でスタートする。中央の穴は使わない。

れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:26 No.2037
Re: リンホフ テヒニカ70
プレス70のシステム重量を測定した。

プレス70ボディ(ピントグラスなし,レンズなし、グリップ固定)   1,650g
        (ピントグラスバックつき)            2,040g
        (Planar80mm、ピントグラスバックつき)     2,880g
        (P80+ローレックスつき)            3,290g
        
ヘリコイド+レンズ
Planar80/2.8                          840g
Biogon53/4.5                          980g
Sonnar180/4.8                        1,400g

パーツ
スーパーローレックス56x72(プレス専用)             800g
ピントグラスバック                        390g

プレス70(ピントグラス、グリップ)、80、53、180、ローレックスx1 6,060g

標準付きボディはテヒニカ70と大差ない重量だが、レンズが重いため3本アウトフィットの重量はテヒニカ70より随分重くなる。
迅速なレンズ交換およびクランク1作動セルフコッキングの速写性とのトレードオフと考えるしかない。特に広角レンズ使用の迅速簡便さは段違い。
れんずまにあ 2022/08/03(Wed) 23:34 No.2038
Re: リンホフ プレス70
れんずまにあ様

素晴らしい解説をありがとうございます。
プレス70は,美しい鏡胴とコンパクトなボディーが魅力的です。6x7を距離計連動で撮るには最適のカメラですね。専用レンズも魅力的です。

惜しむらくはフィルムバックの使い勝手の悪さでしょうか。れんずまにあ様の解説の通り,ロータリー式なのに回転や横位置ができない。これなら,リンホフ220の様なバック固定式の方が良かった。ピントグラスやカットフィルムホルダーを省略し,ロールフィルム(120, 220)専用の軽快な「中判のライカ」を目指していたらもっと成功したかも知れません。リンホフの誤算は,70mmフィルムに拘り過ぎたことでしょうね。
狸おやじ 2022/08/06(Sat) 14:25 No.2039
Re: リンホフ プレス70
狸おやじ様、早速のコメントありがとうございます。

私は箱好きでありますので、かなり特殊化された機構に興味津々で弄り回しています。
当時の価格表を見ると、マミヤスーパー23の8倍、RB67やペンタックス67の4ー5倍であり、為替相場を考慮しても非現実的な選択肢であったことでしょう。
確かに使ってみると優秀なレンズ、見事な精度は文句がないところですが、P67やRB67と変わらない現在の中古価格はものの価値を正確に反映しているかもしれないなと思いました。
お話に取り上げられているリンホフ220が、レンズ交換RF機だったらどれだけよかったでしょうか。まああれでペンタックス67の倍価格ですから、売れたとは思えませんが(笑

リンホフ が当時70mmに拘ったため要らない機構を抱え込んでしまったとのご指摘は全く的を射たご意見で私も全く同意です。
目論見が外れて70mmは全く主流になり得なかったのは不幸な限りです。
何故か拙宅にも他社の70mmマガジンが2個ほど転がっています。1990年頃まだ70mmが入手可能だったので、出張にノーチェンジで行けるかななどと妄想し、結局220で十分だったのですが...
あれは現像などのインフラが全く整っていなかったのが敗因ですかしら。
れんずまにあ 2022/08/06(Sat) 16:14 No.2040
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様

>リンホフ220が、レンズ交換RF機だったらどれだけよかったでしょうか。

そうですね。
理想的には,プレス70とリンホフ220がレンズマウントを共有し,レンズ交換式RF中判カメラだったら良かった。そしてマウントのスペックが公開され,他社(ローデンシュトック,フォクトレンダー等)からもレンズが供給されていたら,もっと成功したと思うのだが...

>何故か拙宅にも他社の70mmマガジンが2個ほど転がっています。1990年頃まだ70mmが入手可能だったので、出張にノーチェンジで行けるかななどと妄想し、結局220で十分だったのですが...
>あれは現像などのインフラが全く整っていなかったのが敗因ですかしら。

リンホフの70mm路線は失敗と考えていたのですが,220は既にほぼ絶滅し,120も先行きが怪しい状況です。
もしかすると最後まで生き残るのは,35/70mmの長尺(映画フィルムの流用品)かもしれません。(ローライは今でもモノクロの70mm長尺を販売しているようです。)私も将来に備えて,70mmのシネローレックスを用意しておこうかしら。
狸おやじ 2022/08/10(Wed) 23:39 No.2041
Re: リンホフ テヒニカ70
以前から時折こちらの掲示板を参考にさせていただいていました。
リンホフプレス70が大好きでよく使っています。
私はシュナイダーのレンズを主に使用していて、僭越ながら情報を投稿させてください。

シュナイダーのレンズは以下の4種類があったようです。

・Xenotar80/2.8
・Super-Angulon53/4
・Tele-Arton180/4
・Xenotar100/4

このうち私は100/4以外を所持しています。いずれのレンズもツァイスの同スペックより軽量コンパクトにまとめられているようです。全長もそれぞれ数cm短く、重さは測れていませんがそれぞれある程度軽いです。広角と望遠はツァイスのものよりF値が明るいにも関わらず小さいために、描写では一歩譲るというのが素直な印象です。外観上の特徴として、180/4には鏡筒とヘリコイドにそれぞれ2本ラインが入っています。気になるのは100/4で、エアロプレス向けにラインナップされていたようですが、オークションなどでも殆ど見たことがありません。また、初期の資料上ではローデンシュトックのロテラー(テヒニカプレスにあったのと同スペック)も見られますが、カタログに載っているのを見たことがないため実在性は不明です。

ファインダーのスペックについてですが、リンホフは公式に「ほぼ等倍」と言っていますが、個人的にこれは等倍なのかよく分かりません。0.7倍くらいな気もしますが、アイポイントが高いので見やすいファインダーだと思います。またフィルムバックのロック位置ですが、初期は右下で後期は左下になるようです。(初期と後期の個体を持っていますがそうなっています。)これはなんで変えたのかよく分かりませんが....。

このカメラ、何台製造されたのか分からない程度には見かけないものですが、日本では注目度が低いためか、結構安価で手に入るのが嬉しいです...。最後の方は感想になってしまいましたが、今後も情報が増えることを楽しみにしております。長文失礼いたしました。
名無し 2022/11/26(Sat) 20:07 No.2085
Re: リンホフ プレス70
名無し様、貴重なコメントをありがとうございます。

もしかして、ブログでシュナイダーラインを装備したプレス70のご紹介をなさっておられますでしょうか。
そうだとしたら、こちらこそ深く参考にさせていただいてます。御礼申し上げます。
おまけにTele-Arton180mmをf4ではなくf4.5と誤記してしまい、赤面の至りです。

プレス70は重量はありますが、それに余りある高精度で、撮影結果の信頼性がきわめて高い印象を受けています。(精度に不安を抱きながら撮影する、軽いグラフレックスXLとは正反対)
ようやくOp-Teckのストラップも使用可能になり、拙宅の機材も今後実働が増えると期待しています。

ご指摘のXenotar 100/4ですが、青い箱入りの単体レンズとして1999年にドイツから買っています。
実焦点距離95mm、イメージサークル110mm(f2.8は117mm)で65x72対応とカタログデータ記載されています。6x7カメラに適合するのですね。
それを23ボードにマウントして、こちらのLinhof Technica 70スレッドのNo.1580に画像を上げていますが、確かにプレス用のヘリコイドに装備された画像は、私も見た覚えがありません。

Rotelarについても、大変興味深いお話ですが私も70用は見た記憶がなく、Press23の270mmを見たことがあるような。

それと、100mmに対応したファインダーフレームがあったのか、まったくわかりません。
今後画像が出てくることを期待して。

私の個体のファインダー倍率は目視と定規で計算したところ75%前後でした。

さて、私もシュナイダーレンズは大変好きで、Zと並んでいたらSを取りたいほうですが、Press70についてはアウトフィットに遭遇すること自体が幸運なので選り好みする余裕はありませんでした。
色々とご教授いただければありがたく存じます。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

Linhof Press 70, Planar 2,8/80mm, f8, 1/125, Across(EI100), Microfine

れんずまにあ 2022/11/27(Sun) 14:24 No.2086
Re: リンホフ テヒニカ70
名無し様,れんずまにあ様

プレス70は堅牢な作りと美しい鏡胴のレンズ群が魅力です。
掲載された作品のプラナー80mm/2,8の精緻で豊かな描写力にも惹かれます。

ロテラーですが,プレス70の取説を見ると確かに"270mm/5.6"が「準備中」と書かれています。これは元々大判用のテレフォトレンズですが,(グラフレックスXLの様に)プレス70にも供給されたかどうか...。私は縮小判の180mm/4.5をテヒニカ23で使っていますが,控え目のコントラストと繊細な描写,背景の綺麗なボケが気に入っています。
狸おやじ 2022/12/04(Sun) 11:44 No.2091
テヒニカ70でSA65を使う
Superangulon 65mmf8

定番のコンパクトな超広角。6x9では35mmカメラの28mm相当画角で、イメージサークルはf16で4x5カバーできるほど大きな余裕がありますが、ボディ構造に限界があるためスライド移動量は規制されてしまいます。
70の距離計連動にはベッドダウンー内レールを1クリック後退ーティルトアップの3ステップ、ファインダーが縦位置専用であるため、長辺の画角がベッドで蹴られないためにはこの操作が必要です。しかし距離計撮影を考えず、フォーカシングスクリーンで焦点合わせし横位置撮影に限定するなら、ベッドダウンしなくても無限遠から焦点は合います。内レールを少しだけ後退させる必要はありますが、比較的迅速にレンズ交換撮影ができます。ただし横位置のためファインダーは利用できないので、三脚固定が望ましく、簡便になるといっても功罪相半ばかもしれません。
ファインダーを外された個体で65を簡便に使えないかと試してみました。前述のようにベッドダウンしないで縦にするとベッドでけられるのですが、ピントグラス上で6x9なら1mm、6x7ならまったく蹴られはありません。また前板はボディ内なのでライズ量は10mm程度とはいえ、わずかにライズすればけられを回避できます。図らずも65mmでベッドダウンしないホースマンVHで、縦位置レボルビングしたときに数ミリライズすることと同じであることに気づきました。テクニカルの縦位置は極論すればライズ目的なので、レボルビング機構が有効になり大変嬉しいことです。
広角はテクニカルカメラよりも広角専用機を別に持つほうが速写性に優れていますが、ある程度テヒニカ70の活用に目処がたちました。

れんずまにあ 2023/08/27(Sun) 22:31 No.2317
Tele-Xenar とTele-Arton 180/5.5
Tele-XenarとTele-Arton180mmf5.5
スペックは同様ですがサイズの点で、テレクセナーはコンパクト、テレアートンは長くおおらかです。重量は250g vs 300gで、そう変わりません。手持ち撮影では開放画質が高いテレアートン、携帯性はテレクセナーが有利です。ファインダー撮影にはテレアートン、ファインダー無しボディにはテレクセナーを配備することにします。

れんずまにあ 2023/08/28(Mon) 08:11 No.2318
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
いつも、深いご投稿ありがとうございます。実は、拝読しているうちに、70の工業芸術品と思えるメカニズムに打たれ色々探していましたが満足するレベルには程遠く、半ば諦めていました。先日、アメリカのサイトで65f8.100f2.8.180f4.8のシリアルナンバーがカム一致のアウトフィットを見つけて、相当悩みましたが、思い切って落札しました。もうすぐ到着の予定です。到着したら色々伺いたく存じます。よろしくお願いします。

フイルム大好き 2023/09/02(Sat) 19:34 No.2323
リンホフ テヒニカ70
フィルム大好き様
これはリンホフセレクトのプラナーゾナーSAの最高級セット!しかもリンホフ撮り枠が4枚も付いて,もちろんスーパーローレックスも,完璧究極のアウトフィットです。
入射光用のディフューザが付属してる(紛失していない)のもポイント高いです。
一期一会ですから、よく思い切られました。
多分テヒニカVにも流用できるのでは。
まずはお喜び申し上げます。
到着が待ち遠しいですね。
れんずまにあ 2023/09/02(Sat) 22:58 No.2324
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
いつもご指導有難うございます。70のアウトフィットが届きました。何と、ブックレットが揃っていて、1964年8月24日に販売された様です。問題は無い様ですが細部点検して持ち出すつもりです。よろしくお願い申し上げます。

フイルム大好き 2023/09/14(Thu) 21:22 No.2340
Re: リンホフ テヒニカ70
フィルム大好き様、品物が無事到着されたようで良かったですね。
しかも貴重な当時の説明書付き。
リンホフフードの説明書など見たこともありません。
シュナイダーのラインアップなども興味深いものです。
今後ご活用が期待されます。
撮影が楽しみですね。
れんずまにあ 2023/09/14(Thu) 23:14 No.2341
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
いつも有難うございます。珍しいシュナイダーレンズのリーフレットの写真を添付致します。ご参考になれば嬉しいです。よろしくお願いします。

フイルム大好き 2023/09/16(Sat) 00:36 No.2343
Re: リンホフ テヒニカ70
フイルム大好き様

テヒニカ70の素晴らしいセットですね。広角はビオゴンではありませんが,携帯性と描写のバランスを考えての選択かもしれません。距離計連動カムは,れんずまにあ様のご指摘の様にテヒニカV23でも使えるかもしれません。撮影が楽しみですね。

シュナイダーのレンズリストも興味深い。当時のシュナイダーは,ツァイスをかなり意識していたと思います。テヒニカVの発売(1963年)に合わせて標準レンズの焦点距離を105mmから100mmに変更したようですが,先行するプラナー100mmの存在も大きかったと思います。もしかするとテヒニカの焦点距離の変更もツァイスの提案かもしれません。スーパーアンギュロン53/4とテレアートン180/4という特殊なレンズも,ビオゴン53/4.5とゾナー180/4.8に対抗するという意図を感じます。この時代のドイツの企業(ツァイス,シュナイダー,フォクトレンダー...)の切磋琢磨が,現在の中判~大判カメラ/レンズの基礎を作ったのだと思います。古き良き時代ですね。
狸おやじ 2023/09/16(Sat) 12:03 No.2344
Re: リンホフ テヒニカ70
狸おやじ様
れんずまにあ様
お褒め頂きありがとうございます。このモデルが欲しくなった一因がカム切替レバーの存在です。3種の距離切替がこのレバー操作で完結する点に取り憑かれてしまいました。実際の操作で機械式に動作を見てみて感動してしまいました。こんな精密機械が60年も前に完成している事に驚きです。コートのポケットに交換レンズ一つ、歩きながらレンズ交換が可能とは。ただ一つ、人目が気になりますね。拙文失礼致しました。

フイルム大好き 2023/09/16(Sat) 12:44 No.2345
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様 狸おやじ様
いつも有り難うございます。
ebayで見つけて、こんなモノ、手に入れておきました。70用露出計未使用と 53-80-180用カム。幸い届いた個体の露出系は正確でしたが、よる年並みを考え念の為にスペアをと。カムは偶然見つけまして、何が起こるかわからないと、、、。かなり以前ローライ2.8fを愛用していた時少し甘い数値で手放してしまった後悔から生涯の友用と。まるで予防薬揃えている病人状況の報告です。失礼いたしました。

フイルム大好き 2023/09/17(Sun) 23:06 No.2346
Re: リンホフ テヒニカ70
フィルム大好き様、ますますご精進のことお喜び申し上げます。
露出系ユニットのスペアはなかなか得難いものです。
当時は最先端のありがたい機能だったでしょうし、今でも重宝ですね。

カム切り替えのレバーは大変機能的ですね。他社やテヒニカ45が一々交換作業を要するのと比べて迅速確実。ちゃんと指標のところで止められるかはちょっと曖昧なところもありますが...
そしてタイプ2(53-80-180)の交換カムも大変貴重です。
ご確保おめでとうございます。プラナー80とビオゴンあるいはスーパーアンギュロン53確保の夢が広がります。
ただファインダーもタイプ2である必要があり、53は視野全体と大雑把に考えればいけますが、80は辛いかな?

さてそのビオゴン53ですが、ベッドダウンなしで使うものなのか、あるいは65と同じようにベッドダウン+レール引込+ティルトアップが必要なのか、ずっと疑問に思ってきました。
53mmはどちらのレンズもかなり前玉が前方にあり、画角は65より広いもののベッド先端でけられる心配はない可能性があります。
すると手間がかかるベッドダウンを行わず距離計連動できるなら、かなり迅速なレンズ交換が可能になるはずです。
しかし画像検索を掛けても、テヒニカ23を含めても全く53mm装着状態の画像が出てこない。
ユーザーは集めるだけで満足して実際に使っていないのではないか?

フィルム大好き様が53をご確保になった暁には、ぜひご教授ください。

距離計について素人なりの感想を。
現在65-105-180のタイプ1ですが、クセノター100/2.8やテヒニコン100/2.8でも、2mくらいまで開放で合焦連動しているように思います。さすがに1mでは若干焦点がズレる気がしますが、ほぼ一般的な撮影では連動している印象。
流石に実焦点距離95mmのクセノター100/4は室内ではずれている模様。
高精度の距離計ですが、わずかな焦点距離の差は許容範囲なのではないかと。もちろんご自身で確認されてから実用されるのは言うまでもありません。
れんずまにあ 2023/09/18(Mon) 00:04 No.2347
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
貴重なインプレッションありがとうございます。コレぞこのサイトの面目躍如のご意見と賜ります。そもそも、れんずまにあ様のご指摘、「絶品」 53ミリのご評価が頭に残っています。私はハッセルSWCビオゴンが広角の王者と今でも思っていましたが、この殺し文句は気になりまして、、いつか比べてみたいと。それと室内で100mmの距離計とピントグラスの誤差は気が付いていました。ある程度の距離がいるかなとあまり気になりませんでした。この点、我が意を得たりでございます。流石のご賢察に感服いたしました。
改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
フイルム大好き 2023/09/18(Mon) 00:45 No.2348
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつも有難う御座います。さて、面白いサイトを見つけましたのでご報告します。一切の転載、コピーが禁止されている様ですので、アドレスを。
nocsensei.comイタリア語のサイトですが右中段に言語切替で日本語選択、上のジャンル左端の部屋から、マルコ カビナさん選択。クラシックレンズのリポートが沢山出ています。リンホフ向けツァイスも詳細が、他にビオター、ウルトロン、グラフレックス向けレンズ、ローライ、ハッセルからコニカ、ニコン、ペンタックスと様々です。
暫く楽しめそうなサイトです。転載厳禁の様ですのでご注意くださいませ。
よろしくお願いします。
フイルム大好き 2023/09/22(Fri) 14:10 No.2349
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
お世話になります。手元に届いた70の稼働部グリス入替並びに各部チェックと、割ってしまったグランドグラス入替を代理店サービスに持ち込み、お墨付きをいただき引き取ってきました。帰路、軽量のジンマーをセットして近くの谷中界隈をベルビアを入れて、手持ち撮影デビューしてきました。ハッセルのストラップを付け首からリンホフ、慣れないスタートはマガジンスライド引忘れ。撮り直して何か変な露出にメーターの指針合わせ忘れ。無事に撮れたなと思ったら、ケーブルレリーズがレンズ横切っていたり、、手順の慣れが必要とつくづく思いました。メンテ持込時のジュラルミンケースさえなければ快適に行けそうです。最新デジタルカメラを持った外国人観光客がことのほか興味と驚きの視線を投げかけていました。先ずはご報告申し上げます。

フイルム大好き 2023/09/25(Mon) 16:20 No.2350
Re: リンホフ テヒニカ70
フィルム大好き様、70が稼働状態になりお祝い申し上げます。
確かにジンマーSで高画質かつ軽快に行くのもいけますね。海外旅行者に見せつけるのも楽しみです。
私は全くオーバーホールせずに使っていますので、機材に優しくないと反省しました。
気候も多少マシになってきますのでそろそろ活用を画策しています。それに先日6x9黒スーパーローレックスを確保し、これまで純正ホルダーをつけたことがなかった機材に嵌め込んで出撃待ちしています。

nocsensei.comご紹介ありがとうございます。とても濃い内容で、散文的にちらばっている記事を散策しています。取り敢えずタムロンのソフトズーム項目を読み耽りました。
網羅するにはいつまで掛かるかわかりませんが夜長に更してしまいそう。

それにしてもこのスレッドがこんなに伸びるなんて当初全く想像もしておりませんでした。皆様のおかげです。全く知らなかったことも沢山ご教授いただき感謝感激です。
れんずまにあ 2023/09/28(Thu) 00:18 No.2352
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
お騒がせ致しております。手持ち撮影のポジが上がってきました。レンズは、ジンマーS100ミリです。どうも重さからかなんなのか、ピントが手前で見苦しい写真で申し訳ございません。グリス入替でストッパーが微妙にズレたのかも。今度チェックしてみるつもりです。ただ、色が良いのでご報告の一枚と致します。よろしくお願いします。

追伸
当初セットのレンズでは、それぞれ無限はピタリでしたが、手持ちの他のレンズではそれぞれ調整が必要と判明しました。お騒がせいたしました。
レンズデータを調べまして、フランジバックの差なんですね。
赤面者で大変恥ずかしく思っています。

フイルム大好き 2023/09/30(Sat) 21:10 No.2357
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつもお世話になります。

さて、過日の手持ち撮影失敗のリベンジにて、SA65をセット、下町手持ち撮影に出向きましたが、徒歩の散策には、重さが応え腰痛が復活してしまいました。やはり三脚かと。
偶然にも、白リンホフ三脚の格安品が有り入手して、セットしてみましたら、時代考証ピッタリ。3段1.9キロなら許容範囲です。この時代のカメラと歩むのは大変ですね。
よろしくお願いします。

フイルム大好き 2023/11/06(Mon) 17:39 No.2407
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつもお世話になります。
先日の手持ち撮影再トライ。首から下げた70に上レールセットパックを忘れてしまい、前半5枚はピンボケ。気がつき後半なんとかなりました。最後、前回失敗の同じ場所から逆光の中、露出計指示通りの一枚です。手持ちは難しいですね。よろしくお願いします。
SA 65mmf8 1/250f8 ISO100 ベルビア

フイルム大好き 2023/11/09(Thu) 15:47 No.2412
Re: SA65+Velvia100
フィルム大好き様、着々と機材を活用されていますね。
SA65の見事な精細度。
ベルビアカラーのこってり感。コントラストが強いSAと組むと特に顕著ですね。

ベルビアは50を愛用しました。
テスト撮影には感度が低いとシャッター速度が1/500止まりでも開放近くまでフィルターなしで撮影できますので。
一方実写には100の高感度にアドバンテージがありますね。

テクニカルカメラで、ベッドオープンした時の繰り出しは常に注意せねばなりません。
私もRFなしセンチュリーグラフィックでよく失敗しました。
テヒニカ70なら、距離計を確認すれば大丈夫ですね。

私もそろそろ出撃させねばせっかくの機材が持ち腐れです...
田舎に住む者には、紅葉が数少ないカラー写真の出番なのですが、今年はどちらも紅葉は遅れているようです。緑のまま枯れてしまうことがないよう願います。
れんずまにあ 2023/11/09(Thu) 20:28 No.2413
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
常日頃のご指導に感謝申し上げます。
早速に、拙作にお褒めを頂き大変恐縮しております。ありがとうございます。
上がってきたポジの前半5枚は盛大にピンボケしておりました。腰の状態の様子を見ながら三度目のトライを画策中です。手持ち撮影に少し慣れては来ましたが、重さとシャッターストロークの長さから手ブレの感触もあり筋力の衰えを自覚しております。
紅葉の被写体、景色はまさに理想です。
ご投稿、心よりお待ちしています。
よろしくお願い申し上げます。

追伸
先日、日暮里の代理店のご好意で、店頭の70ファインダー部を取り外した内部を拝見する機会を得ました。
実は、自身の70のファインダー内側をクリーニングできるか相談しましたところ、店頭在庫の同モデルで試験して、組み上げにギブアップ。元々程度が悪く展示に回すつもりだそうです。内部は、驚愕のメカニズム。後部距離目盛りの作動状況には、店主共々感嘆の声が出てしまいました。もう80歳になられる元シユリロの70を完全分解出来る技術者の方曰く、もう私は出来ない。分解はしないように、、とのことでした。
長々と失礼致しました。
フイルム大好き 2023/11/09(Thu) 23:22 No.2415
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつもお世話になります。気がつくともう、今年も僅か。時間の早さがつらく思う歳です。さて、70の持ち歩きにカメラバッグに不便を感じていましたが、直感で直販サイトにオーダーしてみました。ビリンガム ハドレービッグ。グリップ付の70がスッポリ。まだ余裕があります。これ以上の重さを覚悟すればフロントポケットに、スーパーロレックスも余裕でした。年の瀬と新年の街歩きに活躍しそうです。何かと、手持ちでリンホフはハードルがございますが、ひとつ、解決した気が致します。
よろしくお願いします。諸先輩の方々、今年一年ありがとうございました。良いお年をお迎えください。そして来年も宜しくご指導賜りたく存じます。

フイルム大好き 2023/12/22(Fri) 17:31 No.2446
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様諸先輩の皆様
あけましておめでとう御座います。本年も宜しくお願い申し上げます。
さて、本日、日暮里の代理店様のご厚意で、リンホフ70のファインダー内部の作動状況を動画に撮らせていただきました。動画の容量が大きく添付できませんでしたので、距離ゲージの構造部分の写真を添付にてお知らせいたします。
よろしくお願いします。

フイルム大好き 2024/01/05(Fri) 17:31 No.2466
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつも有難う御座います。
先日、代理店訪問時、かねてよりの疑問を代表に質問しました。
リンホフ三脚の脚の一本にあるボルト穴です。
明快即答曰く、雲台セット用です。ローアングル撮影の為ですと。

帰宅後セットしてみて、ここまでかんがえていたんだと、しばし感心しました。
よろしくお願いします。

フイルム大好き 2024/01/08(Mon) 00:27 No.2467
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつも有難うございます。
過日、上野の国立博物館の展覧会にリンホフ70持参で行ってまいりました。拝観後敷地内散策、手持ちにて撮影してみました。フイルムはベルビア100。プラナー 100mmをf5.6 1/50でした。6×7サイズです。手持ち撮影に随分と慣れてきて横画面撮影とかもチャレンジしました。重かったですが結果に満足です。よろしくお願いします。

フイルム大好き 2024/02/22(Thu) 16:00 No.2486
Re: リンホフ テヒニカ70
フィルム大好き様、すばらしくシャープで驚きました。
やはりこの機種は手持ちを強く意識して作られていると思えますが、重量は日本人にはなかなかキツイものがあります。
ここまで使いこなされたら、出番が増えそうですね。
横も期待しております。
れんずまにあ 2024/02/22(Thu) 16:43 No.2487
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
早速にお褒めいただき、ありがとうございます。構内では好奇の目で見られましたが全く気になりませんでした。横画面も追加投稿させていただきます。構図とかご勘弁くださいませ。何せ、ピント合わせ保持はキツイですので。よろしくお願いします。

フイルム大好き 2024/02/22(Thu) 16:55 No.2488
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつもお世話になります。
このところ、家内が介護出動による留守番が多く、自宅でカメラを弄ることが多くなつておりまして、、
三脚にリンホフ70、ゾナー180mmをセット。デジタルバックはGFX50SUとしてみましたが不恰好でカメラが文句を言っている様です。
手持ちスタイルでスーパーロレックス装着が一番ですね。タングステンライト下、ASA1600 f4.8開放 1/250です。鼻先下の紫はテレビ画面の影響です。いつも、拙作で申し訳ございません。
よろしくお願いします。

フイルム大好き 2024/04/20(Sat) 18:44 No.2526
Re: リンホフ テヒニカ70
狸おやじ様
れんずまにあ様
いつもありがとうございます。
先日の、たぬきおやじ様のご指導にてスイングバック作動を確かめて、70を三脚にセットしてトライしました。収納で問題が、、スイングバックロックフックが上下に、2箇所あり、下のフックがリリーススライドに反応しません。仕方無く隙間から爪で押し込んでやっとバチンと入りました。
この点、代理店に問い合わせ致しまして、得られた回答は、70の唯一の欠点で、下部フックは外す(工賃発生)、か割ってしまう。かどちらかとの事でした。
折角の装備を壊す様な勇気も無く、又工賃支払うのもなんだかと、手持ち中心で行く事にしました。
凝った作りと精密性が逆に仇となっている様です。
又、勉強になりました。よろしくお願いします。

追記
れんずまにあ様
前期型、バックドア取外し不可モデルは、交換パーツ払底で入手は中古品転用以外不可能との事です。大切になさってくださいませ。

フイルム大好き 2024/04/22(Mon) 17:13 No.2530
Re: スイングバックロック
フィルム大好き様、大変重要なご指摘をいただきありがとうございます.

思い出すに、私は完品のテヒニカ70ではバックアオリをつかったことがなく、購入後の作動チェックしかしていないのでロックがどうだったか思い出せません.
心配になり今見直すと,一応スライドは左右とも働いてロック解除できるようでしたが、若干渋い感じはあります。そして引き出した後、正位置に戻す際には左右を揃えて垂直に差し込まないと、片方をロックした後もう片方を斜めから入れ難く、無理をすると爪を破損してしまいそうでした。

先日ファインダーなし70で軽く撮影したときには気づきませんでしたが、ジャンク品のほうはロック爪を除去してあり、固定スクリューを緩めるとただちに引き出せました。
ロックがかかるか掛からないかの微妙な位置は、このようにロックがないほうが調整しやすく、引き出すためにアクションが要らないため、アオリだけを考えればロック除去もアリかなと思いました。
ただし私の個体もよく見たら前回きっちり正位置にもどしておらずバックが少し浮いた状態になっており、ピントグラスなら問題ないけど距離計連動撮影を行う時は、ロックがないのは危険かと思われます。

余談ですが、まだ23シートホルダーが十分揃っておらず、今回はラピッドロレックス67を使いました。
ピントグラス撮影には良いのですが、テヒニカのスプリングバックはかなり強く、ホルダを押し込むとプアな三脚やクイックシューはずれてしまいがちでした。
さりとてゆるく押し込むと、十分な位置まで押し込めず隙間が空いて漏光、焦点面ズレでピンボケしてしまいました。
しっかりした三脚が用意できなければ、後期型のスプリングをレバーで開放するバックを装着すべきかなと思いました。

れんずまにあ 2024/04/22(Mon) 20:58 No.2531
Re: スプリングバック
拙宅にはテクニカルダン購入時のレバーつきバックがありますので,これと70のバックを交換しようと考えました。
テクニカルダンはスーパーローレックスを使うのでレバーはさしあたって必要ないのです。
あ、久しぶり引っ張り出したら、水準器が3個蒸発していた...買わなくては.

れんずまにあ 2024/04/29(Mon) 20:16 No.2532
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
暑中お見舞い申し上げます。
酷暑の中、linhof70にゾナー180ミリセットで手持ち撮影行を上野不忍池にて決行してまいりました。重い、暑いの二重苦も不思議にこなせて、ついでに持参したGFXも携行しました。やはり、ピント合わせは、事前にヤマカンで最後ファインダーで追い込むパターンでないとキツイですね。蓮の花の撮影を昼前に無事終了出来ました。
結果は、後日報告申し上げます。
よろしくお願い申し上げます。

フイルム大好き 2024/08/02(Fri) 18:16 No.2552
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
先日の不忍池 蓮の花の撮影、現像が上がってきました。何せ重いレンズで、近隣のテストに三脚使用しか持ち出したことがなく、手持ちでトライしての結果は大満足です。機材の扱いも慣れまして、ダークスライド引忘れ、二重露光無しで無事に6×7 10枚露出揃いで、改めて60年前の機材の良さに感激いたしましたので、一枚添付させていただきました。

使用機材は
テヒニカ70
ゾナー180mm
撮影データは
f11 1/100sec VELVIA100
スキャンデータ
EPSON GTX980
純正ネガキャリア
ソフトsilverfast9
1600ppi
以上、宜しくお願いいたします。

フイルム大好き 2024/08/08(Thu) 17:05 No.2557
Re: リンホフ テヒニカ70
フイルム大好き様

素晴らしい蓮の花の写真ですね。感動致しました。

特にピンクの花びらの描写とその後ろの大葉の立体感が印象的です。
背景のボケも美しく,流石にSonnar 180 mmですね。F11でここまで綺麗なボケが出るのは,やはり中判用長焦点レンズの特権と思います(日浦様の解説を頭の中で想起しつつ...)。
素晴らしい作品を見せていただき有り難うございました。
狸おやじ 2024/08/08(Thu) 19:50 No.2558
Re: リンホフ テヒニカ70
狸おやじ様
早速にお褒めいただき、恐縮です。
ありがとうございます。
このレンズ、持ち歩いて気がつきました。
シャッタースピード1/100の次は1/250になっていまして、f8での露出系の出た目のセッティングが無く、熱中症になりそうな中、迷いながらシャッター切りました。
安易なデジタルを使っていますと、写真感覚が退化している様な気がいたしました。
いずれにしても、楽しいですね。
お陰様でで、ポジアルバムのページが増えてきました。
もう一枚、何気に撮った弁天堂の相輪の写真も添付させていただきました。
こちらは、1/250 F11です。
よろしくお願い申し上げます。

フイルム大好き 2024/08/08(Thu) 20:43 No.2559
Re: リンホフ テヒニカ70
ふぃるむ大好き様、酷暑の最中、すばらしい作品をお取りでなによりです。
やはり大フォーマットのフィルム画像はデジタルにない感性に訴えるなめらかさというか立体感というか、サムシングがあるように思います。
それが好きでフィルム撮影、特に大フォーマットを続けています。もう一つは、カメラ操作が大好きで、殺絵行為そのもので幸せになっているのですが。
私も負けずにリンホフを使ってあげたいと思いました。
れんずまにあ 2024/08/11(Sun) 09:46 No.2565
Re: リンホフ テヒニカ70
れんずまにあ様
狸おやじ様
いつもありがとうございます。
Linhof Technika70のゾナー180mmでの手持ち撮影時、レンズフードが無く直射日光下に不安を覚えました。古いレンズには過酷ではないかと、、。仕上がりのポジには満足いたしましたが、Amazonで口径が合っていそうなのが格安800円位で有りまして、クリックしてみましたら、案の定、中国から、、、
期待せずにしていまして、到着。フルメタル製でなかなかのモノでございます。
しかしながら、ただでさえ大きな本体の上、無限位置でここまで出っ張ります。
既に、人目は気にしない境地に達しておりますので、再出撃してみようと思っています。
よろしくお願い申し上げます。

フイルム大好き 2024/08/28(Wed) 19:24 No.2583
Re: レンズシェード
フィルム大好き様、着々と充実されていますね。
仰る通り、旧機種にはシェードがあるほうがよく、80-90年台の製品でも、逆光でシェードを付けると露出計表示がわずかに暗くなり、やはりグレアが生じているのだなと思い知りました。
コンパクトで、逆向き収納もできぞうなシェードですね。
私4x5にはこのようなバネでレンズを挟み込むパーンドア型シェードを簡易的に使っています。ジャンクボックスでよくころがっています。

れんずまにあ 2024/08/31(Sat) 17:07 No.2586
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